JP4217959B2 - トンネル坑内の換気方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル坑の切削途中において、このトンネル坑内を換気するための換気方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
切削途中のトンネル坑内、特に切羽の近傍位置においては、地山を切削することによって発生した多量の粉塵が存在している。トンネル坑内に粉塵が充満したままでは、作業環境上好ましくなく、また機械等の運転・保守にも悪影響を及ぼすおそれがあるため、粉塵を含んだ空気をトンネル坑外に排出するとともに、トンネル坑外の新鮮空気を取り入れて、換気を行う必要がある。これまでのトンネル坑内の換気方法は、空気を送り込む等してトンネル坑内の粉塵を希釈した後に、トンネル坑外へと排出することを基本としていた。しかしこうした換気方法では、粉塵が希釈されることで、切羽側等といった特定箇所への粉塵の充満は防止されるが、トンネル坑内全体に粉塵が拡散し易くなってしまう。すなわち、希釈されたとはいえ、粉塵がトンネル坑内全体に行き渡ってしまうので、作業環境の改善効果はさほど高いとは言えなかった。
【0003】
こうした従来の問題点を解決するものとして、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。この文献に記載の換気方法においては、切羽から坑口側に離間した位置において、トンネルの径方向に新気を噴出させて、このトンネル坑内を塞ぐようにエアカーテンを形成するとともに、前記切羽近傍の空気を吸引することにより、前記エアカーテンを前記切羽に向けて移動させつつ前記切羽近傍の空気を排出するようにしている。これにより、切羽において発生する粉塵を、エアカーテンによって切羽近傍に封じ込めてその飛散領域を狭めることができ、かつ、粉塵の吸引効率を高めることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−349199号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうした換気方法においては、トンネル坑内の上部側の横断方向略中央位置から新気を噴出させて、下部側の両脇位置から切羽近傍の空気を吸引するようにしている。給気位置と排気位置とがこのような位置関係であると、トンネル坑内の径方向(横断方向)において空気流の流速分布にムラが発生してしまい、万遍なく空気流を発生させることが困難であると考えられる。すなわち、均一な流れのエアカーテンを形成することは困難であり、トンネル坑内で発生した粉塵の拡散を的確に防止し得るものとは言えなかった。
【0006】
本発明者等は独自に鋭意検討した結果、給気位置と排気位置とを所定の位置関係に設定することで、より均一な空気層を形成することができ、粉塵の拡散をより的確に防止し得ることを見出した。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、トンネル坑内で発生した粉塵の拡散を防止して、作業環境を大幅に改善することのできるトンネル坑内の換気方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、トンネル坑の切削途中に該トンネル坑内を換気するための換気方法であって、給気ダクトを、前記トンネル坑内の上部側の横断方向略中央位置に、前記トンネル坑の坑口から切羽方向に延在するように配置するとともに、一対の排気ダクトを、前記給気ダクトの両脇位置に、前記切羽近傍位置から坑口方向に延在するように前記給気ダクトと各々並列に配置し、前記給気ダクトを用いて、前記トンネル坑外から吸入した新鮮空気を、前記排気ダクトの切羽方向端部側よりも坑口側であって、且つ前記排気ダクトの坑口方向端部側よりも切羽側の所定位置から、前記トンネル坑の横断方向に放射状に吹き出して給気するとともに、前記排気ダクトを用いて、前記切羽方向端部側から吸入した前記切羽近傍位置の空気を、前記坑口方向端部側から坑口側へと排気することを特徴とする。
【0009】
このトンネル坑内の換気方法を実施するに際しては、予め、トンネル坑内の上部側の横断方向略中央位置に給気ダクトを配置するとともに、その両脇位置に一対の排気ダクトを各々並列に配置しておく。こうしておいて、トンネル坑外から吸入した新鮮空気を、排気ダクトの切羽方向端部側よりも坑口側であって、且つ排気ダクトの坑口方向端部側よりも切羽側の所定位置から、トンネル坑の横断方向つまり径方向に放射状に内に吹き出して給気するようにしているので、給気された新鮮空気は横断方向に拡散しながら、切羽方向及び坑口方向の各々に向かって徐々に移動していく。こうした新鮮空気の空気流によって、トンネル坑内には、坑内空間を切羽方向前方側と後方側とに仕切る空気の層が形成される。こうした空気層が形成されることで、切羽近傍位置で発生した多量の粉塵は、坑口側へと拡散することが抑制され、切羽近傍位置に封じ込められる。
そして、粉塵を多量に含む切羽近傍位置の空気を、前記空気層の形成位置である前記所定位置よりも坑口側へと排気するようにしているので、切羽近傍位置の粉塵は迅速且つ的確に除去されて、特定の箇所に粉塵が充満することが防止される。
このとき、給気ダクトと排気ダクトとの位置関係を上記の通りとしているので、トンネル坑内の横断方向全域にわたって新鮮空気を万遍なく行き渡らせ、流速分布のムラを減少させて、より均一な流れの空気層を形成することができる。
【0010】
特に、請求項1に記載の発明は、前記新鮮空気の給気量を、前記切羽近傍位置の空気の排気量よりも多く設定することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトンネル坑内の換気方法であって、前記新鮮空気の給気流速を、10m/s以下に設定したことを特徴とする。
【0011】
このように、新鮮空気の給気量を排気量よりも多く設定することで、より幅が厚い空気層を形成することができるとともに、切羽近傍位置の気流の流速分布のムラを少なくして、より均一な流れの空気層を形成することができる。
また、新鮮空気の給気流速を遅くして、10m/s以下に設定するようにすれば、均一な空気層を形成する上において、より好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るトンネル坑内の換気方法の実施の形態及びそれに用いる換気装置について、図面を用いて説明する。
図1(a)〜(c)には、切削途中である馬蹄形断面のトンネル坑Tを示す。
これらの図においては、切羽面(切羽)を符号Tfとして、坑口を符号Trとして、各々図示している。このトンネル坑T内には、給気ダクト1と、一対の排気ダクト2,3とが配置され、切削途中のトンネル坑T内を換気できるようになっている。
【0021】
給気ダクト1は、トンネル坑T外の新鮮な空気(新鮮空気)をトンネル坑T内に給気するもので、トンネル坑T内の上部側の横断方向略中央位置に、トンネル坑Tの坑口Trの側(坑口側)から切羽面Tfの方向(切羽方向)に延在するように配置されている。ここでいう「上部側」とは、トンネル坑T内の高さ方向において、少なくとも中間位置よりも上側であることを意味する。また排気ダクト2,3は、一対をなして、切羽面Tfの近傍位置(切羽近傍位置)の粉塵を多量に含んだ空気を排気するもので、給気ダクト1の左右両脇位置に、切羽近傍位置から坑口Trの方向(坑口方向)に延在するようにして、給気ダクト1と各々並列に配置されている。これら排気ダクト2と排気ダクト3とは、給気ダクト1と高さ方向に略同一位置となるように配置されるとともに、給気ダクト1を挟んでほぼ左右対称となるように配置されていることが好ましい。
【0022】
給気ダクト1及び排気ダクト2,3は、ともに中空筒型をなして長尺状に延在し、内部に空気を流すものである。給気ダクト1の坑口方向端部側には、トンネル坑T外からの新鮮空気を吸入するための吸入口(図示省略)が形成されているとともに、切羽方向端部側には、給気ヘッド1aが形成されている。また、排気ダクト2,3の切羽方向端部側には、切羽近傍位置の空気を吸入する吸入口2a,3aが各々形成されているとともに、坑口方向端部側には、吸入された切羽近傍位置の空気を坑口側へと排出するための排出口(図示省略)が各々形成されている。
【0023】
給気ダクト1の切羽方向端部側には、給気ダクト1の主要部分における径よりも大径とされた、略円筒形状をなす給気ヘッド1aが形成されている。この給気ヘッド1aの前面、つまり切羽Tfの側(切羽側)の端部は閉塞されており、側部には全周にわたって多数の吹出口1hが形成されている。このため、坑口側から給気ダクト1内を流れてきた新鮮空気は、ほぼ全量が、給気ヘッド1aの外周側からトンネル坑Tの横断方向に放射状に吹き出される。なお、給気ヘッド1aの径を、給気ダクト1の主要部分における径よりも大きくし、断面積を拡げているので、給気ダクト1内を流れてきた新鮮空気の流速を給気ヘッド1a内で下げることができ、吹出口1hから吹き出される新鮮空気の流速を、側部の吹出口1hの開口面積を調整することで、所定の流速まで容易に下げることができる。
【0024】
給気ダクト1は、排気ダクト2,3における吸入口2a,3aよりも坑口側であって排気口よりも切羽側である位置まで、つまりトンネル坑Tの延在方向における吸入口2a,3aと排気口との間の所定位置まで延在するようにして、配設されている。すなわち、給気ヘッド1aはこの所定位置に位置しており、ここからトンネル坑T内に新鮮空気が給気されるようになっている。
【0025】
なお、給気ダクト1には、吸入された新鮮空気を給気ヘッド1aへと送風する給気用送風機(図示省略)が連結されている。また排気ダクト2,3には、坑口側へ向かって空気中の粉塵を除去する集塵機(図示省略)、吸入された切羽近傍位置の空気を排出口へと送風する排気用送風機(図示省略)が、ダクトの適宜位置に各々連結されている。
【0026】
こうした給気ダクト1及び排気ダクト2,3を用いてトンネル坑T内を換気する方法について、以下に説明する。
給気用送風機を作動させることによって、トンネル坑T外からの新鮮空気は、吸入口から給気ダクト1内に吸入され、上記所定位置の給気ヘッド1aへと送風される。そして給気ヘッド1aの吹出口1hからトンネル坑T内の横断方向に放射状に吹き出され、トンネル坑T内に給気される。こうして給気された新鮮空気は、トンネル坑T内の横断方向に万遍なくほぼ一様に拡散していきながら、切羽方向及び坑口方向の各々に向かって徐々に移動していく。図1(c)においては、新鮮空気の流線(空気流)を符号Fとして示している。このような空気流が発生することによって、トンネル坑T内には、坑内空間を切羽方向前方側と後方側とに仕切る空気の層が形成される。こうした空気層が形成されることで、切削により切羽近傍位置で発生した多量の粉塵は、切羽近傍位置からトンネル坑T内の坑口側へと拡散することが抑制される。
【0027】
そして、排気用送風機を作動させることによって、切羽近傍位置の粉塵を多量に含んだ空気は、吸入口2a,3aから排気ダクト2,3内の各々に吸入され、集塵機を経て粉塵が除去された後に、排出口から坑口側へと排気される。このように切羽近傍位置の空気は、前記空気層の形成位置である前記所定位置よりも坑口側まで送風されるので、切羽方向へと流れる空気流Fとの干渉が防止された状態で排気される。また、切羽近傍位置の空気は、集塵機によって粉塵が除去された後に坑口側へと排気されるので、坑口側の空気が粉塵によって汚染されるおそれが殆どない。
【0028】
坑口側への拡散が抑制されて切羽近傍位置に封じ込まれた粉塵は、排気ダクト2,3によって、迅速且つ的確に除去されて、トンネル坑T内の特定の箇所に粉塵が充満することが防止される。加えて、切羽近傍位置の空気は所定量づつ排気されていくので、切羽近傍位置は負圧となって、切羽方向へと流れる空気流Fの流量は、坑口方向へと流れる空気流Fの流量よりも多くなる。こうした空気流Fによって、給気ダクト1の吹出口1aの位置、つまり上記所定位置から、排気ダクト2,3の吸入口2a,3aの位置までの区間内を、新鮮空気で満たすことができるとともに、粉塵の拡散をより的確に防止して、より確実に粉塵を封じ込めることができる。
【0029】
本発明者等は、トンネル坑T内の気流の流速分布に関して、コンピュータを用いたシミュレーションを行った。その結果、給気ダクト1と排気ダクト2,3との位置関係を上記の通り、すなわち給気位置をトンネル坑T内上部側の横断方向略中央位置とし、排気位置をその両脇位置とすることで、横断面内における空気流が切羽方向に向かってほぼ均一となることが判明した。すなわち、トンネル坑T内の横断方向全域にわたって新鮮空気が万遍なく行き渡り、流速分布のムラが少なくなっていると考えられ、このため、より均一な流れの空気層を形成することが可能であると考えられる。
【0030】
また、上記のシミュレーションによれば、切羽近傍位置の空気の排気量よりも新鮮空気の給気量の方が多くなるように設定することが好ましいことも判明した。仮に給気量よりも排気量を多くした場合であれば、負圧となったトンネル坑T内には、坑口Trからも新鮮空気が流入することにより、こうした新鮮空気が、給気ダクト1から給気される新鮮空気と干渉し、トンネル坑T内における気流の流速分布のムラを大きくすると考えられる。しかしこのように、排気量よりも給気量を多く設定すれば、新鮮空気が坑口Trからトンネル坑T内に直接流入することは殆どなくなる。そのため、新鮮空気同士の干渉が殆どなくなるとともに、給気ヘッド1aから坑口方向へと流れる空気流の流量も多くすることができ、より幅の厚い空気層が形成されると考えられる。
【0031】
例えば、給気ダクト1からの給気量を310m/minに設定したとすれば、排気ダクト2,3からの排気量を各々130m/min程度に設定して、給気量を排気量よりも50m/min程度多くなるようすることが好ましい。
【0032】
更に、上記シミュレーションによれば、給気用送風機の出力を調整する等して、吹出口1hからの給気流速を10m/s以下に設定することが好ましく、1〜5m/s程度に設定できれば、より好ましいことも判明した。すなわち、新鮮空気を横断方向に給気する際には、給気流速を上記の程度まで遅くすることで、従来の換気方法と比較して、より均一な流れの空気層が形成できると考えられる。
【0033】
本実施形態に係るトンネル坑T内の換気方法においては、トンネル坑T内の上部側の横断方向略中央位置に配置された給気ダクト1を用いて、トンネル坑T外から吸入した新鮮空気を、排気ダクト2,3の切羽方向端部側よりも坑口側であって、且つ排気ダクト2,3の坑口方向端部側よりも切羽側の所定位置から、給気ダクト1の横断方向に放射状に吹き出して給気するとともに、排気ダクト2,3を用いて、切羽方向端部側の吸入口2a,3aから吸入した切羽近傍位置の空気を、坑口方向端部側から坑口側へと排気するようにしている。このようにしているので、給気された新鮮空気は、切羽方向及び坑口方向の各々に向かって徐々に移動していく。こうした新鮮空気の空気流によって、トンネル坑内には、坑内空間を切羽方向前方側と後方側とに仕切る空気の層が形成される。すなわち、こうした空気層が形成されることで、切羽近傍位置で発生した多量の粉塵は、坑口側へと拡散することが抑制され、切羽近傍位置に封じ込められる。
そして、粉塵を多量に含む切羽近傍位置の空気を、前記空気層の形成位置である前記所定位置よりも坑口側へと排気するようにしているので、切羽近傍位置の粉塵は迅速且つ的確に除去される。
【0034】
このとき、給気ダクトと排気ダクトとの位置関係を上記の通りとしているので、トンネル坑内の横断方向全域にわたって新鮮空気を万遍なく行き渡らせ、流速分布のムラを減少させて、より均一な流れの空気層を形成することができる。このように、給気した新鮮空気によって均一な流れの空気層を形成して、粉塵の拡散を防止し、切羽近傍位置といった特定箇所に粉塵を封じ込めておいて、その多量の粉塵を空気とともに坑口側へと排気するようにしているので、トンネル坑T内を速やかに且つ的確に換気することができ、作業環境を大幅に改善することができる。
【0035】
また、新鮮空気の給気量を、切羽近傍位置の空気の排気量よりも多く設定することにより、より幅が厚い空気層を形成することができ、この空気層が形成された区間内を新鮮空気で満たすことができるとともに、切羽近傍位置の空気流の流速分布のムラを少なくして、より均一な流れとなった空気層を形成することができる。そのため、トンネル坑T内の大部分の区間内を新鮮空気で満たすことができるとともに、より効果的に粉塵の拡散を防止して、より確実に粉塵を切羽近傍位置に封じ込めることができる。これにより、更に的確に作業環境の改善を図りつつ、粉塵の除去効率を向上させることができる。
【0036】
また、吹出口1hからの新鮮空気の給気流速を遅くして、10m/s以下に設定するようにすれば、より均一な流れの空気層を形成することができるので、粉塵の拡散を更に的確に防止することができる。
【0037】
こうした換気方法を実施するに好適な換気装置の具体例について、図2乃至図5を用いて説明する。この換気装置Vは、図2乃至図4に示すように、給気装置10と、排気装置20,30と、これら給気装置10及び排気装置20,30を支持するフレーム40と、フレーム40の下端側に設けられたキャタピラ式走行装置(走行手段)50A,50Bと、を備えている。
【0038】
フレーム40は、平板状をなして給気装置10及び排気装置20,30を各々支持・固定する支持台部41と、この支持台部41の左右両側から下方に向けて柱状をなして延出する脚部42A,42Bとを備えた構成とされており、正面視門型構造をなしている。このフレーム40によって、給気装置10及び排気装置20,30は、トンネル坑T内上部側に常時位置するように支持・固定されている。またこのフレーム40は門型構造をなしているので、右側の脚部42Aと左側の脚部42Bとの間の支持台部41下側、つまりフレーム40の内側には、所定のスペースが形成されている。このスペースは、作業用車両の通行用あるいは作業用のスペース等として利用することができるので、トンネル坑T内における切削作業等を殆ど阻害することなく、好適に換気を行うことができるようになっている。
【0039】
脚部42Aは、支持台部41右側端部の前後側に各々一本づつ設けられており、また脚部42Bは、支持台部41左側端部の前後側に各々一本ずつ設けられている。つまり支持台部41は、4本の脚部42A,42Bによって支持されている。そして、前後の脚部42A,42B同士は、連結部材43によって各々強固に連結されることにより、補強されている。なおここでは、脚部を柱状としているが、前後の脚部同士を一体とした構造、つまり前後方向に延在する壁状の脚部としてもよい。
【0040】
脚部42A,42Bの各々の下端側には、キャタピラ式走行装置(走行手段)50A,50Bが設けられており、給気装置10及び排気装置20,30はフレーム40とともに、少なくともトンネル坑Tの長手方向に走行可能となっている。切削途中のトンネル坑T内においては、良好な走行路の確保が困難であることから、走行手段としてはこのようなキャタピラ式が好適といえるが、これに限定されるものではない。例えばレール走行式のものであっても差し支えない。
【0041】
給気装置10は、トンネル坑T外の新鮮な空気(新鮮空気)をトンネル坑T内に給気するもので、支持台部41上側の横方向略中央位置に固定・支持されている。この給気装置10は、坑口Trから切羽面Tfの方向(切羽方向)に延在するように配設された給気ダクト11と、給気ダクト11の坑口方向に連結された給気用送風機(図示省略)とを備えている。なおこの給気装置10の坑口方向端部側には、新鮮空気の吸入口(図示省略)が形成されている。
【0042】
給気ダクト11は、上記図1において示した給気ダクト1に相当する構成要素であり、互いに入れ子式となるように連結された基部11A及びスライド部11Bからなる、伸縮可能とされた略円筒形状のダクトである。基部11Aはフレーム40に固定されており、この基部11Aに対して、スライド部11Bがスライドすることで、長手方向に伸縮可能となっている。
【0043】
スライド部11Bの前端部つまり切羽方向端部側には、給気ダクト11の主要部分における径よりも大径とされた、略円筒形状をなす給気ヘッド11Cが形成されている。この給気ヘッド11Cは、上記図1において示した給気ヘッド1aに相当する構成要素であり、前端部は閉塞されており、側部には全周にわたって多数の吹出口11hが形成されている。すなわち、坑口側から給気ダクト11内を流れてきた新鮮空気は、ほぼ全量が、給気ヘッド11Cの外周側からトンネル坑Tの横断方向に放射状に吹き出される。なお、給気ヘッド11Cの断面積を、他の主要部分における給気ダクトの断面積よりも拡げているので、給気ダクト11内を流れてきた新鮮空気の流速を給気ヘッド11C内で下げることができ、吹出口11hから吹き出される新鮮空気の流速を、所定の流速まで容易に下げることができる。
【0044】
排気装置20は、切羽面Tfの近傍位置(切羽近傍位置)の空気、つまり粉塵を多量に含んだ空気を坑口側へと送気するもので、給気装置10の右脇位置、つまり支持台部41上側の右側位置に固定・支持されている。この排気装置20は、切羽近傍位置から坑口方向に延在するように配設された排気ダクト21と、排気ダクト21の後方側に異型ダクト22を介して連結された集塵機23と、集塵機23の後方側に異型ダクト24を介して連結された排気用送風機25と、排気用送風機25の後方側に連結されたサイレンサー26とを備えている。なお、排気ダクト21の前端部には吸入口20Aが形成されており、サイレンサー26の後方側には排出口20Bが形成されている。
【0045】
排気ダクト21は、上記図1において示した排気ダクト2に相当する構成要素であり、互いに入れ子式となるように連結された基部21A及びスライド部21Bからなる、伸縮可能とされた略筒状のダクトである。基部21Aはフレーム40に固定されており、この基部21Aに対してスライド部21Bがスライドすることで、長手方向に伸縮可能となっている。すなわち、吸入口20Aは、スライド部21Bの前端部に形成されている。
【0046】
また、排気装置30は、給気装置10の左脇位置、つまり支持台部41上側の左側位置に固定・支持されている。この排気装置30は、切羽近傍位置から坑口方向に延在するように配設された排気ダクト31と、排気ダクト31の後方側に異型ダクト32を介して連結された集塵機33と、集塵機33の後方側に異型ダクト34を介して連結された排気用送風機35と、排気用送風機35の後方側に連結されたサイレンサー36とを備えている。なお、排気ダクト31の前端部には吸入口30Aが形成されており、サイレンサー36の後方側には排出口30Bが形成されている。
【0047】
排気ダクト31は、上記図1において示した排気ダクト3に相当する構成要素であり、互いに入れ子式となるように連結された基部31A及びスライド部31Bからなる、伸縮可能とされた略筒状のダクトである。基部31Aはフレーム40に固定されており、この基部31Aに対してスライド部31Bがスライドすることで、長手方向に伸縮可能となっている。すなわち、吸入口30Aは、スライド部31Bの前端部に形成されている。
【0048】
これら排気装置20と排気装置30とは一対をなし、給気装置10と高さ方向に略同一位置となるように配置されるとともに、給気装置10を挟んでほぼ左右対称となるように配置されている。すなわち、排気装置30における前方側の排気ダクト31から後方側のサイレンサー36までの各構成要素は、排気装置20における排気ダクト21からサイレンサー26までの各構成要素に各々対応するもので、互いの構成は各々ほぼ同一となっている。
【0049】
なおこの換気装置Vには、排気用送風機25,35の出力を調整して風量を制御するための風量制御装置(図示省略)や、キャタピラ式走行装置50A,50Bの運転を制御する運転制御装置(図示省略)、各装置に電力を供給する電源コードを巻き取るコードリールRや、作業員をフレーム40上に搭乗させる梯子L等が、適宜設けられている。
【0050】
こうした換気装置Vを用いてトンネル坑T内の換気を行うには、先ず、換気装置Vをトンネル坑T内へと走行させて、換気を好適に行える位置に予め停止させておく。そしてこの位置で、給気用送風機を作動させることによって、トンネル坑T外からの新鮮空気は、吸入口から給気ダクト11内に吸入され、給気ヘッド11Cへと送風され、吹出口11hからトンネル坑T内の横断方向に放射状に吹き出されて、トンネル坑T内に給気される。
【0051】
そして、排気用送風機22,32を各々作動させることによって、切羽近傍位置の粉塵を多量に含んだ空気は、吸入口20A,30Aから排気ダクト21内,31内に各々吸入され、集塵機23,33を経て粉塵が除去され、サイレンサー26,36で消音された後に、排出口20B,30Bから坑口側へと各々排気される。
【0052】
なお、切羽近傍位置で例えば発破を使用する場合等には、給気ダクト11あるいは排気ダクト21,31を縮退させて、一時的に後方に退避させる。そして作業終了後に再び伸長させ、切羽面Tfに対して接近させて、再び切羽近傍位置の換気を行うようにする。また、大規模な発破を使用する場合や、フレーム40の内側を通過できない大型作業車を切羽側へと進入させる際には、換気装置V全体が走行可能であるので、トンネル坑T外へと一時的に退避させることもできる。このように、換気装置Vを用いることで、トンネル坑T内における各種の作業に的確に対応することができる。
【0053】
上記の換気装置Vにおいては、給気装置10及び排気装置20,30を、フレーム40によってトンネル坑T内上部側に常時位置するように的確に支持・固定している。このように、給気装置10及び排気装置20,30をトンネル坑T内上部側に設けているので、トンネル坑T内下部側における各種作業、例えば切削作業等を阻害することなく、常時的確に換気を行うことができ、坑内作業と換気とを両立させることができる。
【0054】
また、排気装置20,30に集塵機23,33を設けて、切羽近傍位置の空気中に含まれる多量の粉塵を除去した後に、この切羽近傍位置の空気を坑口側へと排気するようにしている。そのため、排出口20A,20Bよりも坑口側の空気が粉塵によって汚染されるおそれは殆どなくなる。これにより、例えば坑口側の後方作業箇所で、下半切削等の粉塵発生作業が行われたとしても、そこでの粉塵のみを希釈して坑口Tr外へと排出すればよいので、坑口側の作業環境も大幅に改善することができる。
【0055】
更に、フレーム40にキャタピラ式走行装置50A,50Bを設けて、換気装置Vを走行可能、つまり給気装置10及び排気装置20,30を移動可能としているので、給気ダクト11及び排気ダクト21,31を切羽面Tfに対して容易に接近・退避可能とでき、機動性を高めることができる。そのため、トンネル坑T内における各種作業に的確に対応することができ、作業効率を大幅に高めることができる。
【0056】
更に、給気装置10及び排気装置20,30を支持する支持台部41と、支持台部41の左右両側から柱状なして下方に延出する脚部42A,42Bとから、正面視門型構造をなすようにフレーム40を構成するようにしている。このように、正面視門型構造をなすフレーム40によって、給気装置10及び排気装置20,30を支持するようにしているので、このフレーム40の内側を、作業用車両の通行用あるいは作業用のスペース等として利用することができる。このため、換気装置Vを移動させることなく、換気装置Vの前後にわたっての作業用車両の通行が可能となり、またトンネル坑T内における有効作業スペースを拡げることも可能となる。
【0057】
更に、給気ダクト11及び排気ダクト21,31を長手方向に伸縮可能としているので、換気装置V全体を移動させることなく、各々の切羽側端部、つまり給気ヘッド11C及び吸入口20A,30Aの各々を、切羽面Tfに対して容易に接近・退避可能とできる。このため、切羽近傍位置で例えば発破を使用する場合等には、これら給気ダクト11あるいは排気ダクト21,31を縮退させて、一時的に後方に退避させる。そして作業終了後に再び伸長させ、切羽面Tfに対して速やかに接近させて、再び切羽近傍位置の換気を行うことができる。切羽近傍位置は、発破を使用する等といった様々な作業が交錯する場所であるが、このようにダクトのみを伸長させることができるので、切羽近傍位置において大きな有効作業スペースを確保することができ、トンネル坑T内における作業効率を更に高めることができる。
【0058】
なおこの換気装置Vにおいては、給気ダクト及び排気ダクトを、基部及びスライド部とからなる2段の入れ子式構造としているが、より長尺なスパンで伸縮させたい場合には、3段以上の入れ子式構造としてもよい。
【0059】
また、入れ子式とする替わりに、図5に示すような蛇腹式としてもよい。この例における排気ダクト31は、基部31Aの前端部上側から切羽方向に延在する板部31Eと、フック31fを介して板部31Eに前後方向スライド可能に吊り下げられた蛇腹ダクト部31Gと、を備えている。すなわち、板部31Eに形成されたレール31rに沿ってフック31fが移動し、蛇腹ダクト部31Gが長手方向に伸縮されることで、蛇腹ダクト部31Gの吸入口31Aを切羽面Tfに対して接近・退避可能とできる。このような蛇腹式とすれば、各ダクトをより簡易な構成として、長手方向に伸縮可能とすることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るトンネル坑内の換気方法においては、上記の如き構成を採用しているので、トンネル坑内で発生した粉塵の拡散を防止して、粉塵を的確に除去することができ、作業環境を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るトンネル坑内の換気方法を示す図であって、(a)はトンネル坑内の平面図、(b)は同正面図、(c)は同側面図である。
【図2】 本実施形態に係るトンネル坑内の換気方法に用いる換気装置を示す平面図である。
【図3】 同側面図である。
【図4】 同正面図である。
【図5】 図3において示した排気装置の変形例を示す図であって、排気ダクトの部分を拡大して示す側面図である。
【符号の説明】
1 給気ダクト
1a 給気ヘッド
1h 吹出口
2,3 排気ダクト
2a,3a 吸入口
V 換気装置
10 給気装置
11 給気ダクト
11A 基部
11B スライド部
11C 給気ヘッド
11h 吹出口
20,30 排気装置
21,31 排気ダクト
21A,31A 基部
21B,31B スライド部
23,33 集塵機
40 フレーム
41 支持台部
42A,42B 脚部
50A,50B キャタピラ式走行装置(走行手段)

Claims (2)

  1. トンネル坑の切削途中に該トンネル坑内を換気するための換気方法であって、
    給気ダクトを、前記トンネル坑内の上部側の横断方向略中央位置に、前記トンネル坑の坑口から切羽方向に延在するように配置するとともに、
    一対の排気ダクトを、前記給気ダクトの両脇位置に、前記切羽近傍位置から坑口方向に延在するように前記給気ダクトと並列に配置し、
    前記給気ダクトを用いて、前記トンネル坑外から吸入した新鮮空気を、前記排気ダクトの切羽方向端部側よりも坑口側であって、且つ前記排気ダクトの坑口方向端部側よりも切羽側の所定位置から、前記トンネル坑の横断方向に放射状に吹き出して給気するとともに、
    前記排気ダクトを用いて、前記切羽方向端部側から吸入した前記切羽近傍位置の空気を、前記坑口方向端部側から坑口側へと排気し、
    前記新鮮空気の給気量を、前記切羽近傍位置の空気の排気量よりも多く設定することを特徴とするトンネル坑内の換気方法。
  2. 前記新鮮空気の給気流速を、10m/s以下に設定したことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内の換気方法。
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