JP5993629B2 - 電力供給システム及び電力供給方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の他の目的は、系統電源からの電力供給が中断したことにより停止した燃料電池装置を再始動するための電力供給源として蓄電装置を用いる構成において、当該蓄電装置の大型化を抑えることが可能な電力供給システムを提供することである。
さらに、本発明の他の目的は、系統電源からの電力供給が中断している間に停止した燃料電池装置を再始動させて電力を供給する場合に、再始動後の燃料電池装置を効率よく運転させることが可能な電力供給方法を提供することである。
また、蓄電装置からの放電電力を燃料電池装置に送電するために敷設された第1回路が分電盤の母線と分離していれば、燃料電池装置を再始動させるために蓄電装置からの放電電力を燃料電池装置に供給する際、系統電源側に電力が逆潮流してしまうのを抑制することが可能になる。
このように、上記の構成では、燃料電池装置からの出力電力を送電するために敷設された回路が、出力電力を蓄電池装置にのみ送電するための第2回路と、分電盤の母線に接続された第3回路に分かれており、第3回路が、系統からの電力供給がなされているときにのみ通電状態となっている。これにより、系統電源からの電力供給が中断している間、燃料電池装置から出力された電力が系統電源側に電力が逆潮流してしまうのを抑制することが可能になる。
このように、蓄電装置が分電盤の母線と特定負荷との間に配置されている構成、換言すると、特定負荷から見て分電盤よりも蓄電装置の方が電力供給回路の下流側に位置する構成であれば、停電時に蓄電装置からの放電電力が、分電盤の母線に接続された電力負荷へ送電されてしまうのを抑えることができる。これにより、比較的小容量の蓄電装置によって本発明の電力供給システムを構築することが可能となるので、蓄電装置の大型化を避け、設置スペースやシステム構築コストの増加を抑制することが可能になる。
このように、系統電源からの電力供給が中断している間、蓄電装置が燃料電池装置からの出力電力を蓄電しながら、蓄電した電力を放電すれば、蓄電装置における蓄電可能量、(既に電力が蓄電された状態にある蓄電装置へ更に蓄電することができる電力量)を確保し続けることが可能になる。これにより、系統電源からの電力供給が中断している期間中、燃料電池装置からの出力電力を蓄電する分の容量を蓄電装置に確保し続けることができ、以て、燃料電池装置を効率よく運転することが可能な状態を持続することが可能となる。
このように、系統電源からの電力供給が中断して燃料電池装置が停止した際に、燃料電池装置を再始動させるために蓄電装置の放電電力を燃料電池装置に向けて送電するための経路を迅速かつ容易に確保することが可能となる。
同様に、本発明の電力供給方法によれば、系統電源からの電力供給が中断して停止した燃料電池装置を再始動させた後に効率よく運転させることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力供給システムの構成を示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係る電力供給システムの制御機構を示す図である。図3〜5は、本発明の一実施形態に係る電力供給システムの状態を示す図であり、図3は通常時の状態を示し、図4及び5は停電時の状態を示す。図3〜5において電力供給回路を示す線のうち、太実線の部分は、通電状態にある回路を示し、破線の部分は、非通電状態にある回路を示す。図6は、本発明の一実施形態に係る電力供給システムの停電時の動作についての流れを示す図である。図7は、本発明の他の実施形態に係る電力供給システムの構成を示す図である。
先ず、本発明の一実施形態に係る電力供給システム(以下、本システムともいう)Sについて、その概要を説明する。本システムSは、住宅、商業施設、工場の建屋、店舗等の建物において発生する電力負荷(以下、単に負荷ともいう)に対して電力を供給するものである。以下では、本システムSが住宅に構築されたケースを例に挙げて説明する。なお、以下に説明する内容については、当然ながら、上述した住宅以外の建物においても適用されるものである。
次に、本システムSの構成、特に、機器構成及び制御機構について図1及び2を参照しながら説明する。
本システムSには、図1に示すように、分電盤2、太陽光発電ユニット10(図1中、PVと表記)、蓄電装置20、燃料電池装置30、電力供給回路40を備えている。さらに、本システムSには、図2に示された制御機構が備えられている。
PV側出力回路Cvは、通常時において太陽光発電ユニット10からの出力電力を分電盤2側に送電するために敷設された回路であり、太陽光発電ユニット10の出力端子と分電盤2内の漏電ブレーカ4との間を連絡している。
次に、本システムSの動作例について説明する。なお、以下に説明する動作例により、本発明の電力供給方法が実現されることになる。すなわち、下記の説明は、本発明の一実施形態に係る電力供給方法の手順に関するものである。
上記の実施形態では、本発明の電力供給システム及び電力供給方法について、一例を挙げて説明した。ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
SL 特定負荷
SW1 第1切り替えスイッチ(オンオフスイッチ)
SW2 第2切り替えスイッチ
1 系統電源
2 分電盤
3 母線
4 漏電ブレーカ
5 ホームサーバ(スイッチコントローラ)
6 停電検出センサ(停電検出部)
10 太陽光発電ユニット
11 太陽光発電ユニットコントローラ
20 蓄電装置
21 蓄電装置コントローラ
30 燃料電池装置
31 燃料電池装置コントローラ
40 電力供給回路
Cb 蓄放電回路(第4回路)
Cd 放電回路(第5回路)
Cf 燃料電池装置側出力回路(第3回路)
Cj 系統電力受電回路
Cp PV側自立運転回路
Cr 再始動用回路(第1回路)
Cs 専用回路(第6回路)
Ct 燃料電池装置側自立運転回路(第2回路)
Cv PV側出力回路
Claims (6)
- 系統電源からの電力供給がなされているときには該系統電源と連系して電力を出力する燃料電池装置と、
前記系統電源からの供給電力、及び、前記燃料電池装置からの出力電力を蓄電し、蓄電した電力を放電する蓄電装置と、
前記蓄電装置からの放電電力を前記燃料電池装置に送電するために敷設された第1回路と、
前記燃料電池装置からの出力電力を前記蓄電装置にのみ送電するために敷設された第2回路と、
前記系統電源、前記燃料電池装置及び前記蓄電装置が接続された分電盤と、を有し、
前記第1回路は、前記分電盤の母線とは分離しており、
前記系統電源からの電力供給が中断すると、前記燃料電池装置は、一度停止してから、前記第1回路を通じて前記蓄電装置からの放電電力を供給されることにより停止状態から再始動し、再始動後には前記第2回路を通じて電力を出力し、
前記第1回路及び前記第2回路は、前記系統電源からの電力供給が中断したときにのみ通電状態となることを特徴とする電力供給システム。 - 前記燃料電池装置からの出力電力を送電するために敷設された回路は、前記分電盤の母線に接続された第3回路と、前記第2回路とに分かれており、
前記第3回路は、前記系統電源からの電力供給がなされているときにのみ通電状態となることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記蓄電装置は、前記分電盤の母線と、電力負荷の中で予め特定された特定負荷との間に配置され、
前記蓄電装置からの放電電力を送電するために敷設された回路は、前記分電盤に接続された第4回路と、前記分電盤の母線とは分離した第5回路とによって構成され、
該第5回路は、前記第1回路と、前記特定負荷に向かう第6回路とに分岐しており、
前記系統電源からの電力供給がなされている間、前記蓄電装置が前記第4回路及び前記第5回路を通じて放電する一方で、前記第5回路のうち、前記第6回路のみが通電状態となっており、
前記系統電源からの電力供給が中断すると、前記蓄電装置が前記第5回路のみを通じて放電する一方で、前記第5回路のうち、前記第1回路及び前記第6回路の双方が通電状態となることを特徴とする請求項2に記載の電力供給システム。 - 前記系統電源からの電力供給が中断している期間のうち、前記燃料電池装置が前記第2回路を通じて電力を出力するようになってからの期間には、前記蓄電装置が、前記第2回路を通じて送電される前記燃料電池装置からの出力電力を蓄電しながら、前記第6回路を通じて蓄電した電力を前記特定負荷に向けて放電することを特徴とする請求項3に記載の電力供給システム。
- 前記第1回路の状態を通電状態と非通電状態との間で切り替えるために設置されたオンオフスイッチと、
前記系統電源からの電力供給の有無を検知し、該電力供給が中断した場合には停電信号を発信する停電検知部と、
該停電検知部が発信した前記停電信号を受信すると、前記第1回路を通電状態とするために前記オンオフスイッチの状態をオフ状態からオン状態に切り替えるスイッチコントローラと、を更に有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の電力供給システム。 - 系統電源からの電力供給がなされているときには該系統電源と連系して電力を出力する燃料電池装置と、
前記系統電源からの供給電力、及び、前記燃料電池装置からの出力電力を蓄電し、蓄電した電力を放電する蓄電装置と、
前記系統電源、前記燃料電池装置及び前記蓄電装置が接続された分電盤と、を用いた電力供給方法であって、
前記系統電源からの電力供給が中断したときに、前記燃料電池装置を停止させ、
前記系統電源からの電力供給が中断している間、前記蓄電装置からの放電電力を、前記分電盤の母線とは分離された第1回路を通じて供給することにより前記燃料電池装置を停止状態から再始動させ、再始動後には、前記燃料電池装置からの出力電力を、第2回路を通じて前記蓄電装置にのみ送電し、
前記系統電源からの電力供給が中断したときにのみ、前記第1回路及び前記第2回路を通電状態とすることを特徴とする電力供給方法。
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