JP5992822B2 - 移動体 - Google Patents

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本発明は、移動に伴う振動から被免振物を保護する移動体に関する。
トラック等の移動体への荷物(被免振物)の画一的かつ容易な荷役作業を行うため、また、倉庫等に効率的に整列保管するため、大型の荷物の鉛直下方には、その荷物を支持するパレット(台座)が敷かれる。
パレットに一旦荷物が積載されると、荷役作業時のみならず、移動体の移動時や保管時においても、荷物とパレットとは一体的に扱われる。そこで、パレットを単なる台座としてのみならず、移動体の移動に伴う振動から荷物を保護する免振装置として用いることもできる。
また、荷物とパレットとを搬送する際、パレットの上部と下部との相対移動を制限するため、パレットの上部と下部とをロック装置でロックする技術も開示されている(例えば、特許文献1)。さらに、回転慣性付加質量に対して、ばね要素および減衰要素を直列に設け、共振周波数の低周波数化(長周期化)および高周波入力に対する応答の低減を図った技術も開示されている(例えば、特許文献2)。
特許第3776698号公報 特許第4347273号公報
上述した技術を用いることで、荷役作業時や被免振物の搬送時に、その被免振物を振動から保護し、被免振物への多大な損傷を回避することができる。しかし、近年では、被免振物そのものの機能が損なわれていなくとも、被免振物が商品として販売される際に、被免振物の包装や被免振物自体への細かいこすれ傷を気にする消費者が増え、軽度の損傷により商品価値の低下を招くことがあった。例えば、縦長に形成された瓶類を鉛直方向に起立させつつ、水平方向に複数配列して搬送する場合、瓶同士がこすれて損傷したり、瓶の配列の仕方によっては座屈が生じるおそれもあった。
また、商品の損傷を回避すべく、商品をカートンに収容して搬送する場合もあるが、近年、商品を保護する目的で用いられるカートンを商品の販売時に商品と共に展示する販売機会も増え、カートンといえども、その外装を保護する必要が生じてきた。
上述した軽度の損傷を回避するように、商品やカートン毎に養生材を施すことも可能であるが、煩雑な梱包作業を強いられ、搬送コストが増大するといった問題が生じる。
このような問題を解決すべく、免振性をより高めたパレットの検討が急務になっている。しかし、パレット単体の免振性を高めたとしても、移動体への設置状態によっては、その性能を発揮できない場合もある。例えば、パレットを固定せず、設置面とパレットとの摩擦のみで水平位置を保持させる場合において、移動体の設置面が平坦に形成されておらず、設置面とパレットとが面ではなく点で接触して、がたつきが生じたり、設置面とパレットとの十分な摩擦力を確保できず設置面上をパレットが滑り易くなったりする場合である。これらは、設置面にパレットを十分な剛性で固定することで解決できるが、移動体によっては、パレットを固定する機構が設けられていないものもある。
本発明は、このような課題に鑑み、移動体自体の移動に伴う振動から、より高い免振性をもって被免振物を保護することが可能な移動体を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、鉛直下方から被免振物を支持しつつ移動する、本発明の移動体は、水平方向に延長された剛体をなすフレームワークと、フレームワークの鉛直上方に位置し、水平方向に延長された剛体をなす上フレームと、一端がフレームワークに、他端が上フレームに固定され、フレームワークおよび上フレームのいずれか一方が受けた運動エネルギーを弾性エネルギーとして蓄積する弾性部材と、一端がフレームワークに、他端が上フレームに固定され、フレームワークおよび上フレームのいずれか一方が受けた運動エネルギーを減衰して他方に伝達するダンパと、を備え、当該移動体の弾性部材およびダンパを通じた遮断周波数は、移動体のばね下共振周波数と、ばね上共振周波数との間の値に設定されることを特徴とする。
フレームワークと上フレームとの鉛直方向の相対移動を許容しつつ、水平方向の相対移動を制限する水平リンクをさらに備えてもよい。
フレームワークおよび上フレームのいずれか一方に固定され、鉛直方向に延びる棒体に、水平方向に突出した2つの制限部が離間して設けられた第1ストッパ片と、フレームワークおよび上フレームの他方に固定され、鉛直方向の貫通孔に棒体を挿通し、2つの制限部の間を移動自在な第2ストッパ片と、を有するストッパをさらに備えてもよい。
制限部は、棒体の長手方向の位置を変更可能に形成されていてもよい。
上フレームは、離隔可能な複数の被免振物を水平方向の位置を異にして支持してもよい。
本発明によれば、移動体自体の移動に伴う振動から、より高い免振性をもって被免振物を保護し、被免振物の商品価値の低下を抑制することが可能となる。
被免振物の荷役作業を説明するための説明図である。 トラックの免振機構の概略的な構成を説明するための斜視図である。 水平リンクを説明するための説明図である。 ストッパを説明するための説明図である。 免振機構の採用前と採用後の振動に対する被免振物のスペクトル応答を比較した説明図である。 免振機構の採用前と採用後の振動に対する被免振物の時間応答を比較した説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(搬送システム100)
図1は、被免振物110の荷役作業を説明するための説明図である。被免振物110としては様々なものを対象とすることができるが、ここでは、縦長の瓶を鉛直に立てた状態で水平方向に複数配列し、さらに、そのように複数配列された瓶群を、厚紙やカートン等を介して複数段重ねて包装(バルク包装)されたものを想定する。
本実施形態では、必要に応じて、離隔可能な4つの被免振物110の外方から被免振物110の損傷を防止するフィルムで4つの被免振物110を覆い、紐体で締結する。そして、その4つの被免振物110を、移動体としてのトラック120の荷台に設けられた1つの免振機構120aに積載する。
免振機構120aは、水平寸法が、例えば、2300mm×2300mmであり、後述するように、トラック120に直接固定され、トラック120と一体的に形成される。ここでは、1台のトラック120に対して免振機構120aを1つ設ける例を挙げて説明するが、水平寸法が9600mm×2300mmのトラック120の荷台に、1〜4つの免振機構120aを併設することもできる。ここでは、免振機構120aの大きさを被免振物110底面積に合わせているが、かかる場合に限られず、任意の大きさに形成することができる。また、ここでは、免振機構120aの鉛直上面を荷台の他の面120bと面一となるように、高さ調整がなされている。本実施形態では、免振機構120aを通じて、特に、トラック120の移動(走行)に伴い被免振物110に生じる鉛直上下方向の振動の抑制を目的としている。
トラック120には、空気の弾力を利用した弾性体であるエアサスペンション(図示せず)が装備される。エアサスペンションは、内包する空気の体積を変化させることで任意にばね定数を設定することができ、極めて柔らかい弾性を実現することが可能である。本来、エアサスペンションによって、トラック120に生じるばね上共振周波数(1〜1.5Hz)や、ばね下共振周波数(10〜15Hz)といった共振周波数をそれぞれ減衰するのが望ましい。しかし、ばね下共振を減衰するための減衰機構をトラック120自体に設けるには制限が多く、設計が困難であることから、通常、エアサスペンションは、ばね上共振の振動のみを効果的に減衰する。したがって、ばね下共振周波数近傍の振動は残ることが多い。
上記瓶のような被免振物110は、例えば、搬送時において、トラック120の移動に伴う上記ばね下共振周波数近傍の振動を受け、瓶に貼付されたラベルや瓶自体への細かいこすれ傷等が生じる場合がある。このような細かい傷は、被免振物110の機能、例えば、液体を密封状態で収容保持するといった機能を損なうものではないが、商品価値の低下を招く場合があり、トラック120の振動に対する免振性の向上が急務になっている。本実施形態では、トラック120の移動に伴う振動から、より高い免振性をもって被免振物110を保護することを目的とする。以下、このような目的を実現するトラック120の免振機構120aの概略的な構成を述べる。
(トラック120の免振機構120a)
図2は、トラック120の免振機構120aの概略的な構成を説明するための斜視図である。免振機構120aは、フレームワーク150と、上フレーム152と、コイルばね(弾性部材)154と、オイルダンパ(ダンパ)156と、水平リンク158と、ストッパ160とを含んで構成される。ここでは、図2に示すように、水平面で直交する2方向をx方向とy方向と定義し、鉛直方向をz方向と定義する。
フレームワーク150は、トラック120の枠組みに相当し、金属で構成され、水平方向に延長された剛体をなす。このように、免振機構120aのベースとなる部分をトラック120のフレームワーク150とすることで、トラック120と免振機構120aとの相対位置が変化することがなくなり、免振機構120aの免振性を効果的に利用することができる。ここで、免振機構120aは、トラック120のフレームワーク150の寸法に合わせて任意の形状で構成され、トラック120に搭載することができる。上フレーム152は、フレームワーク150の鉛直上方に位置し、金属で構成され、フレームワーク150に対応して水平方向に延長された剛体をなす。被免振物110は、上フレーム152の上方に配置され、上フレーム152に支持される。
図1を参照して理解できるように、被免振物110は何段にも積み重ねることができるので、その高さは、トラック120の荷台の許容高さ、例えば、2400mm以内の任意の段数分の高さとなる。すると、離隔可能な1つの被免振物110は、水平方向の寸法が1150mm×1150mmとなり、その高さが2400mm近くになって、底面積と高さの比が偏る。このような鉛直方向に長い寸法関係では、被免振物110の鉛直方向の剛性は高くなるものの、水平方向の剛性が弱くなる。そこで、本実施形態では、上述したように、離隔可能な4つの被免振物110を1つの免振機構120aの上フレーム152に、水平方向の位置を異にして積載し、その周囲をフィルム等で包囲する。
このように底面を広げて高さに対する底面積の比率を上げることで、4つの被免振物110の外形寸法が、見かけ上、例えば、2300mm×2300mm×2400mmとなり、底面積と高さの比のバランスが改善し、鉛直方向にも水平方向にも剛性が高くなる。また、4つの被免振物110を1つの上フレーム152によって拘束および支持しているので、トラック120側から観察した場合、被免振物110を、上フレーム152を通じて1つの剛体とみなすことができる。本実施形態では、トラック120の移動に伴う振動を免振の対象としているため、トラック120側からの振動さえ抑制すればよく、4つの被免振物110全体を完全に拘束しなくとも、振動が伝達される上フレーム152において被免振物110を拘束するだけでも高い効果を得られる。こうして、被免振物110の全体的な歪みが小さくなり、水平方向の振動に対しても免振性を高めることができる。
また、底面を広げることで、免振機構120aにおいて、対向するコイルばね154やオイルダンパ156の離間距離を大きくすることができ、水平運動と並行して生じる4つの被免振物110の回転運動(ロッキング運動)に対する安定性を向上させることが可能となる。
ただし、上フレーム152に積載する被免振物110の数は4つに限らず、複数でありさえすれば、高さに対する底面積の比率を上げ、上フレーム152を通じて複数の被免振物110を一体的に取り扱うことができ、当該免振性を高めることが可能となる。
コイルばね154は、例えば、上フレーム152の4つの角部と、角部同士の中央に配され、図2に示すように、合計9カ所に設けられる。また、コイルばね154は、一端がフレームワーク150に、他端が上フレーム152に固定され、フレームワーク150および上フレーム152のいずれか一方(ここではフレームワーク150)が受けた運動エネルギーを弾性エネルギーとして蓄積する弾性部材として機能する。
オイルダンパ156は、上フレーム152の最外辺に相当する対向する2辺(ここでは、x方向に延長される辺)に2つずつ対向配置される。したがって、オイルダンパ156は、合計4カ所に設けられる。また、1辺における2つのオイルダンパ156は、その辺の中心を対象点とした点対称に設けられている。また、オイルダンパ156は、一端がフレームワーク150に、他端が上フレーム152に固定され、フレームワーク150および上フレーム152のいずれか一方(ここではフレームワーク150)が受けた運動エネルギーを減衰して他方(ここでは上フレーム152)への共振を抑制する減衰器として機能する。
水平リンク158は、上フレーム152の最外辺にそれぞれ2つずつ対向配置され、合計8カ所に設けられる。また、水平リンク158は、一端がフレームワーク150に、他端が上フレーム152に固定され、フレームワーク150と上フレーム152との鉛直方向(z方向)の相対移動を許容しつつ、水平方向(x、y方向)の相対移動が拘束され、4つの被免振物110に対する回転運動(ロッキング運動)を拘束し、被免振物110の荷崩れを防止する。
図3は、水平リンク158を説明するための説明図である。水平リンク158は、2つの制限部材158aが交差し、一方の制限部材158aの一端が、上フレーム152から突出する固定部材158bに回動自在に固定され、他端が、フレームワーク150の摺動機構158cに対し水平方向に摺動自在となるように係合される。また、他方の制限部材158aは、一方の制限部材158aと対称的に配置され、一端が、フレームワーク150の、固定部材158bに対向する固定部材158dに回動自在に固定され、他端が、上フレーム152の摺動機構158eに対し水平方向に摺動自在となるように係合される。そして、2つの制限部材158aは互いの中心位置158fで回転自在に係合される。
上記の構成により、例えば、図3(a)のようにフレームワーク150と上フレーム152とが鉛直方向に離れるように作用した場合、2つの制限部材158aは、固定部材158b、158dとの固定回転位置を支点に他端が摺動機構158c、158eを摺動して、2つの制限部材158aがなす対頂角αが小さくなる。また、図3(b)のようにフレームワーク150と上フレーム152とが鉛直方向に近づくように作用した場合、2つの制限部材158aは、固定部材158b、158dとの固定回転位置を支点に他端が摺動機構158c、158eを摺動して、2つの制限部材158aがなす対頂角αが大きくなる。
図3(a)と図3(b)を比較して理解できるように、当該水平リンク158は、フレームワーク150に対して、上フレーム152の鉛直方向の移動を許容し、水平方向のズレ移動を制限する。したがって、上記コイルばね154やオイルダンパ156では吸収しきれない上フレーム152や被免振物110の水平方向の揺動を制限することが可能となる。また、水平リンク158が固定されているフレームワーク150は、トラック120の枠組みそのものなので、トラック120に対してフレームワーク150が水平方向に揺動することもない。
図2に戻って、ストッパ160は、上フレーム152の最外辺に相当する対向する2辺(ここでは、オイルダンパ156が配されていない、y方向に延長される辺)に2つずつ対向配置される。したがって、ストッパ160は、合計4カ所に設けられる。また、1辺における2つのストッパ160は、その辺の中心を対象点とした点対称に設けられる。また、ストッパ160は、一端がフレームワーク150に、他端が上フレーム152に固定され、上フレーム152とフレームワーク150との垂直方向の相対移動を機械的に制限する(上限および下限を設定する)。
図4は、ストッパ160を説明するための説明図である。ストッパ160は、下フレーム150に固定された第1ストッパ片160aと、上フレーム152に固定された第2ストッパ片160bとを備える。上記第1ストッパ片160aは、下フレーム150に固定された台座160hと、台座160hに固定され鉛直方向に延びるボルト160c(棒体)と、ボルト160c上に離間して設けられた2つのナット160d、160e(制限部)とを含んでなる。ここでは、制限部としてナット160d、160eを挙げているが、水平方向に突出し、棒体の断面より水平方向の面積が大きければ様々な構造物を採用できる。また、上記第2ストッパ片160bは、台座160hと同等の形状に構成され、その中央には貫通孔160fが設けられている。かかる第2ストッパ片160bは、貫通孔160fにボルト160cが挿通された状態で、2つのナット160d、160eの間を鉛直方向に移動自在に構成される。
ここで、例えば、被免振物110が積載されていない状態では、図4(a)のように、コイルばね154の弾性によって、下フレーム150と上フレーム152とが鉛直方向に離れるように作用し、第2ストッパ片160bは、鉛直上方のナット160dと接触してその位置で静止する。また、被免振物110が積載されると、図4(b)のように、第2ストッパ片160bは、鉛直上方のナット160dから離れ、トラック130の移動に伴って、鉛直上方のナット160dと鉛直下方のナット160eとの間を任意に移動する。
また、棒体と制限部とをボルト160cとナット160d、160eで形成しているので、制限部としてのナット160d、160eは、棒体としてのボルト160c上を回動することで長手方向の位置を変更することができる。したがって、下フレーム150と上フレーム152との相対移動の上限および下限を事後的に調整することができ、例えば、トラック130の収容空間の制限に対応した上限や下限に設定することが可能となる。
また、ナット160d、160eは、いずれもボルト160cの長手方向に移動自在なので、両ナット160d、160e間の距離を縮めることもでき、第2ストッパ片160bを両ナット160d、160eで挟持することで、フレームワーク150と上フレーム152との位置関係を固定することも可能である。
さらに、ナット160d、160eにおける第2ストッパ片160bの貫通孔160f側には、それぞれ、弾性部材で形成されたゴムワッシャ160gが設けられ、ナット160d、160eと第2ストッパ片160bとが接触したときの衝撃を緩衝する。
ここでは、第1ストッパ片160aをフレームワーク150に固定し、第2ストッパ片160bを上フレーム152に固定する例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、第1ストッパ片160aを上フレーム152に固定し、第2ストッパ片160bをフレームワーク150に固定してもよい。以下では、トラック120の免振機構120a全体としての免振性を説明する。
(免振性)
上述したように、トラック120のエアサスペンションを通じて、トラック120の移動に伴うばね上共振周波数近傍の振動は抑制される。しかし、エアサスペンションのみでは、被免振物110に軽微な損傷を与えてしまうばね下共振周波数近傍の振動を抑えることができない。かかるばね下共振周波数近傍の振動はその振動幅(振幅)こそ短いものの、周波数が高いので振動エネルギーとしては大きくなる。
そこで、本実施形態の免振機構120aでは、コイルばね154とオイルダンパ156とを組み合わせた機械的な低域通過フィルタ(ローパスフィルタ)機構によって、少なくとも、ばね下共振周波数(10〜15Hz)の振動を抑制する。ここで、遮断周波数(カットオフ周波数)は、ばね下共振周波数である10〜15Hzと、ばね上共振周波数である1〜1.5Hzとの間に設定する。さらに望ましくは、ばね下共振周波数以下であり、ばね上共振周波数に影響を及ぼさない範囲で、限りなくばね上共振周波数に近い周波数を選択する。ここでは、例えば、遮断周波数を2Hzとする。
ここで、ばね上共振周波数に影響を及ぼさない周波数を選択しているのは以下の理由による。ばね下共振周波数である10〜15Hzでの振動の減衰量を大きくとろうとすると、遮断周波数は低いほどよい。しかし遮断周波数がばね上共振周波数に近づくと、ばね上共振との共振が生じ、トラック120の操縦性に影響を及ぼして、トラック120の運転手が運転し難くなる。そこで、トラック120の操縦性を確保する程度に、ばね上共振周波数より高い周波数を遮断周波数としている。こうして、トラック120のエアサスペンションによる免振性能を活かしつつ、かつ、高い周波数で免振効果の改善を図ることができる。
(効果検証)
以下、このような免振機構120a全体としての免振性の効果を検証する。図5は、本実施形態の免振機構120aの採用前と採用後の振動に対する被免振物110のスペクトル応答(スペクトル分布)を比較した説明図であり、図6は、本実施形態の免振機構120aの採用前と採用後の振動に対する被免振物110の時間応答を比較した説明図である。
図5(a)では、高速道路において、トラック120を80km/h程度の速度で走行させた場合のスペクトル応答を示し、図5(b)では、一般道路において、トラック120を0〜45km/h程度の速度で走行させた場合のスペクトル応答を示している。両スペクトル応答によっては、免振機構120aの採用前に加速度密度が高かった10〜15Hzの振動が、白抜き矢印で示したように、免振機構120aの採用後には、抑制されているのが把握できる。
同様に、図6(a)では、高速道路において、トラック120を80km/h程度の速度で走行させた場合の時間応答を示し、図6(b)では、一般道路において、トラック120を0〜45km/h程度の速度で走行させた場合の時間応答を示している。両時間応答によっても、免振機構120aの採用前に振幅が大きかった加速度(振動)が、免振機構120aの採用後には、抑制されているのが把握できる。
以上、説明したトラック120の免振機構120aによって、トラック120自体の移動に伴う振動から、より高い免振性をもって被免振物110を保護し、被免振物110の商品価値の低下を抑制することが可能となる。
また、本実施形態の免振機構120aは、フレームワーク150を通じてトラック120に直接固定されているので、免振機構120aとトラック120とが水平方向に相対移動して、免振性を発揮できないといった問題が生じることもない。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、移動に伴う振動から被免振物を保護する移動体に利用することができる。
120 …トラック(移動体)
150 …フレームワーク
152 …上フレーム
154 …コイルばね(弾性部材)
156 …オイルダンパ(ダンパ)
158 …水平リンク
160 …ストッパ

Claims (5)

  1. 鉛直下方から被免振物を支持しつつ移動する移動体であって、
    水平方向に延長された剛体をなすフレームワークと、
    前記フレームワークの鉛直上方に位置し、水平方向に延長された剛体をなす上フレームと、
    一端が前記フレームワークに、他端が前記上フレームに固定され、該フレームワークおよび該上フレームのいずれか一方が受けた運動エネルギーを弾性エネルギーとして蓄積する弾性部材と、
    一端が前記フレームワークに、他端が前記上フレームに固定され、該フレームワークおよび該上フレームのいずれか一方が受けた運動エネルギーを減衰して他方に伝達するダンパと、
    を備え、
    当該移動体の前記弾性部材および前記ダンパを通じた遮断周波数は、該移動体のばね下共振周波数と、ばね上共振周波数との間の値に設定されることを特徴とする移動体。
  2. 前記フレームワークと前記上フレームとの鉛直方向の相対移動を許容しつつ、水平方向の相対移動を制限する水平リンクをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
  3. 前記フレームワークおよび前記上フレームのいずれか一方に固定され、鉛直方向に延びる棒体に、水平方向に突出した2つの制限部が離間して設けられた第1ストッパ片と、該フレームワークおよび該上フレームの他方に固定され、鉛直方向の貫通孔に該棒体を挿通し、該2つの制限部の間を移動自在な第2ストッパ片と、を有するストッパをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の移動体。
  4. 前記制限部は、前記棒体の長手方向の位置を変更可能に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の移動体。
  5. 前記上フレームは、離隔可能な複数の前記被免振物を水平方向の位置を異にして支持することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の移動体。
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