JP5992263B2 - X形配置圧縮ブレース - Google Patents

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Description

この発明は、耐震改修用等として用いられ圧縮力のみを負担する圧縮ブレースにおいて、ブレース材をX形に配置したX形配置圧縮ブレースに関する。
一般に座屈拘束ブレースは圧縮力および引張力の両方を負担するが、座屈拘束ブレースが引張力を負担する構成であると、後施工アンカーを打設するときに、次の理由により騒音、振動、粉塵が発生するという問題がある。すなわち、ブレースに引張力を負担させる場合、RC構造の躯体であると、引張力でコンクリート表面が剥がれないようにして、建物の躯体との応力伝達を確実に行うために、後施工アンカーを多数用いたり、深く埋め込んだりする必要がある。そのため、後施工アンカーを打設するとき、騒音、振動、粉塵が大きくなる。
上記問題を解決するために、引張力は負担せず圧縮力のみを負担する圧縮ブレースが提案されている(例えば特許文献1)。この圧縮ブレースは、引張力を負担しないため、傾きを互いに逆とした2本の圧縮ブレースを1組で建物の躯体に設置するのが望ましい。その場合、図12のように、柱31と梁32とで囲まれた2つの補強構面に2本の圧縮ブレース41をそれぞれ片流れの配置で設置する工法と、図13のように、1つの補強構面に2本の圧縮ブレース41を、梁32に沿って設けた枠材42と組み合わせてK形の配置で設置する工法とがある。
また、圧縮ブレースではない一般の座屈拘束ブレースにおいて、ブレース材をX形に配置する提案がなされている(例えば特許文献2,3)。特許文献2の「十字型に形成された座屈拘束筋かい部材」は、図15および図16に示すように、1本の長いブレース材51と中間部で分断された2本の短いブレース材52,52とをX形に配置し、長いブレース材51に対して短いブレース材52,52を、鋼製連結部材53を介して接合してある。特許文献3の「十字型座屈拘束筋かい部材」は、図17ないし図19に示すように、X形に配置した2本のブレース材61A,61Bを互いの交差部で一体化したものであり、一方のブレース材61Aは複数本の芯材62A,62A(代表図では2本)を有し、他方のブレース材61Bは前記一方のブレース材61Aの複数本の芯材62A,62Aの間に挿通された芯材62B(代表図では1本)を有する。
特開2012−127105号公報 特開2000−45562号公報 特許第3474743号
図12の片流れ配置は、1組の圧縮ブレース41につき2つの補強構面を要するが、建物の構造上、2本1組で圧縮ブレース41を設置するのが困難な場合がある。また、すべての補強構面の総面積当たりの圧縮ブレース41の本数が限られるので、要求される耐力と剛性を確保できない場合もある。
図13のK形配置は、既存の梁32に補強用の枠材42を別途設けなければならず、施工に手間とコストがかかる。また、補強構面の大きさによっては、各圧縮ブレース41の長さを短くしなければならない場合がある。圧縮ブレース41が短いと、小さい層間変形で圧縮ブレース41が降伏する。圧縮ブレース41は、降伏後にスリップ型の履歴となるため、弾性範囲内で用いることが望ましく、できるだけブレース長を長くする必要がある。
図14のように、圧縮ブレース41をX形配置とすれば、上記片流れ配置およびK形配置の問題が生じない。しかし、単に2本の圧縮ブレース41を交差させて配置すると、2本の圧縮ブレース41,41の設置位置を互いに補強構面の厚み方向にずらさなければならないので、補強構面の厚さ、建物躯体への接続等で配慮すべき点が多くなる。
特許文献2または特許文献3の構成を圧縮ブレースに適用すれば、X形配置の各ブレースを補強構面の厚み方向にずらさなくてよい。しかし、上記各特許文献の構成はいずれも、互いに交差する2つのブレースの構造が異なるため、各ブレースで圧縮力および引張力を同じように負担できない可能性がある。各特許文献の構成において各ブレースを圧縮ブレースとした場合は、各圧縮ブレースで圧縮力を同じように負担できない可能性がある。
また、特許文献2の構成は、2本のブレースのうち少なくとも1本のブレースは長いブレース材51からなるため、既存建物への耐震改修の場合、長いブレース材を搬入するのが困難であると考えられる。特許文献3の構成は、2本のブレース材61A,61BをX形に組んだ状態に製作され、そのまま運搬されるため、製作性、運搬性に難がある。
この発明の目的は、互いに交差する二つのブレースで同じように圧縮力を負担することができ、上記二つのブレースが同じ平面上に位置し、かつ運搬が容易なX形配置圧縮ブレースを提供することである。
この発明のX形配置圧縮ブレースは、それぞれ一端が建物の躯体に接続される接続端とされた芯材と、この芯材の両面に沿って配置されて前記芯材の座屈を拘束する一対の拘束材とを有する4本のブレース材を、前記接続端と反対側の端部である交差部側端を互いに近づけてX形に配置し、これら4本のブレース材の前記各交差部側端を、前記X形配置の交差部に位置する共通の接合部材に前記一対の拘束材のみで互いに接合し、前記各ブレース材の前記芯材を前記接合部材に突き合わせたことを特徴とする。
この構成によると、接合部材を介して2本のブレース材が直線状に対向したブレース材・接合部材組合せ体が2組構成される。これら2組のブレース材・接合部材組合せ体は、各ブレース材の拘束材同士が接合部材を介して接合され、かつ各ブレース材の芯材は互いに非接合であるため、全体として、圧縮力は負担するが引張力は負担しない圧縮ブレースとして機能する。そのため、1つのX形配置圧縮ブレースで直線状の圧縮ブレースを2本1組で使用する場合と同等の耐震補強をすることができる。よって、直線状の圧縮ブレースを片流れ配置で設置する場合と比較して、補強構面の数を半分にできる。また、2組のブレース材・接合部材組合せ体は一体に組み立てられているため、既存の梁に圧縮ブレースからの鉛直方向の力が作用しない。そのため、梁の補強が不要である。
各ブレース材・接合部材組合せ体で接合部材を共通としたことにより、2組のブレース材・接合部材組合せ体は同じ構造である。そのため、2組のブレース材・接合部材組合せ体は、同じように圧縮力を負担する。また、2組のブレース材・接合部材組合せ体の各ブレース材は同じ平面上に位置する。2組のブレース材・接合部材組合せ体が同じ平面上に位置すれば、X形配置圧縮ブレースを補強構面に設置する場合に、補強構面の厚さに対する制約が少なく、建物躯体への接続が容易である。また、各ブレース材と接合部材とを分離することにより、1個1個の運搬物の寸法、重量が抑えられ、運搬が容易となる。
この発明のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材は、芯材とこの芯材の両面に配置された一対の拘束材とを有し、前記各ブレース材の前記一対の拘束材を前記接合部材の前記一対の拘束材にそれぞれ接合し、前記ブレース材の前記芯材を前記接合部材の前記芯材に突き合わせてもよい。
この場合、前記ブレース材・接合部材組合せ体は、各ブレース材の拘束材が接合部材の拘束材を介して接合され、かつ各ブレース材の芯材が接合部材の芯材と突き合わされるため、圧縮ブレースとしての機能をより一層発揮できる。
また、この発明のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材の前記芯材における前記ブレース材の前記芯材を突き合わせる面が、前記接合部材の前記一対の拘束材の外周面よりも引っ込んで位置し、前記ブレース材の前記芯材の交差部側端が、前記接合部材の前記一対の拘束材の間における前記芯材が引っ込んだ箇所に進入した構成としてもよい。
この場合、ブレース材の芯材の交差部側端を接合部材の芯材の引っ込んだ箇所に差し込むことにより、ブレース材と接合部材が位置決めされるので、施工性が良い。また、ブレース材の芯材と接合部材の芯材との突き合わせ位置と、ブレース材の拘束材と接合部材の拘束材との接合位置とが互いにずれているので、ブレース材の芯材の交差部側端が接合部材の芯材および拘束材により取り囲まれた状態となり、より高い拘束効果が期待できる。
さらに、この発明のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材は正面形状が八角形であり、この八角形の各辺のうちの互いに1つ飛びの四辺に前記4本のブレース材がそれぞれ接合し、これらブレース材の前記芯材が突き合わされる前記接合部材の面を、前記ブレース材の長手方向に対して垂直な面としてもよい。
この場合、前記ブレース材・接合部材組合せ体に圧縮力が作用して、ブレース材が接合部材に押し付けられたとき、ブレース材の芯材と接合部材とが互いにブレース材・接合部材組合せ体の長さ方向と交差する方向にずれることを防げる。
この発明のX形配置圧縮ブレースは、それぞれ一端が建物の躯体に接続される接続端とされた芯材と、この芯材の両面に沿って配置されて前記芯材の座屈を拘束する一対の拘束材とを有する4本のブレース材を、前記接続端と反対側の端部である交差部側端を互いに近づけてX形に配置し、これら4本のブレース材の前記各交差部側端を、前記X形配置の交差部に位置する共通の接合部材に前記一対の拘束材のみで互いに接合し、前記各ブレース材の前記芯材を前記接合部材に突き合わせたため、互いに交差する二つのブレースで同じように圧縮力を負担することができ、上記二つのブレースが同じ平面上に位置し、かつ運搬が容易である。
(A)この発明の一実施形態にかかるX形配置圧縮ブレースを用いた建物躯体の正面図、(B)はそのIB部拡大図である。 同X形配置圧縮ブレースのブレース材の外観斜視図である。 図2のIII−III断面図である。 同X形配置圧縮ブレースの接合部材の外観斜視図である。 同接合部材の断面図である。 同X形配置圧縮ブレースの主要部の分解正面図である。 図1(B)のVII−VII断面図であり、(A)は圧縮力が作用しているときの状態を示し、(B)は引張力が作用しているときの状態を示す。 図1のVIII部拡大図である。 この発明の異なる実施形態にかかるX形配置圧縮ブレースの分解正面図および組立正面図を示す図である。 同X形配置圧縮ブレースに用いられる接合管の斜視図である。 この発明のさらに異なる実施形態にかかるX形配置圧縮ブレースの分解正面図および組立正面図を示す図である。 従来の圧縮ブレースの建物躯体への第1の設置例を示す正面図である。 従来の圧縮ブレースの建物躯体への第2の設置例を示す正面図である。 (A)は従来の圧縮ブレースの建物躯体への第3の設置例を示す正面図、(B)はそのXIV−XIV断面図である。 特許文献2に開示された十字型に形成された座屈拘束筋かい部材の正面図である。 図15のXVI−XVI断面図である。 特許文献3に開示された十字型座屈拘束筋かい部材の正面図である。 図17のXVIII−XVIII断面図である。 図17のXIX−XIX断面図である。
この発明の一実施形態を図1ないし図8と共に説明する。図1は、この実施形態のX形配置圧縮ブレースを設置した建物躯体を示す部分正面図である。このX形配置圧縮ブレース1は、X形に配置された4本のブレース材2と、これら4本のブレース材2の交差部に位置して各ブレース材2と接合される接合部材12とを有する。
図2、図3はブレース材の外観斜視図と断面図である。このブレース材2は、芯材3と、この芯材3の両面に沿って配置されて前記芯材3の座屈を拘束する一対の拘束材4,4とを有する。芯材3は、帯状の平鋼板であり、SN材(建築構造用圧延鋼材)、LYP材(極低降伏点鋼材)等の鉄鋼材料からなる。図3に示すように、拘束材4は、例えば芯材3に向けて開口する溝形鋼材5内にモルタルまたはコンクリート6を充填して構成される。芯材3と拘束材4,4との間には、粘性弾性体からなるアンボンド材7が介在させてある。また、芯材3の両側面には、対向する一対の拘束材4,4の間の隙間を確保するスペーサ8が介在させてある。
図2に示すように、ブレース材2の交差部とは反対側端は、建物の躯体に接続される接続端2aとされている。この接続端2aは、芯材3の長方形をした端部3aが拘束材4から露出し、前記芯材3の端部3aの先端に正面形状L形のエンドプレート9を固定してなる。芯材3の両面には、エンドプレート9を補強する補強リブ10が芯材3の長手方向に沿って設けられている。この補強リブ10は、拘束材4の溝形鋼材5の端部付近に設けられたスリット部から突出している。ブレース材2の交差部側端は、ブレース材2の長手方向に対して垂直に切断された形状となっている。
図4、図5は接合部材の外観斜視図と断面図である。図4に示すように、接合部材12は正面形状が八角形であり、この八角形の各辺のうちの互いに1つ飛びの四辺の面が、前記4本のブレース材2の交差部側端がそれぞれ接合される接続面12aとされている。この接続面12aは、この面に接合されるブレース材2の長手方向に対して垂直な面である。
図5に示すように、接合部材12は、芯材13と、この芯材13の両面に沿って配置されて前記芯材13の座屈を拘束する一対の拘束材14,14とを有する。接合部材12の芯材13も、ブレース材2の芯材2と同様に、SN材(建築構造用圧延鋼材)、LYP材(極低降伏点鋼材)等の鉄鋼材料からなる。拘束材14は、前記接続面12aの部分が開口する鋼製の容器15内にモルタルまたはコンクリート16を充填して構成される。
X形配置圧縮ブレース1は次のように組み立てられる。すなわち、図6のように、接合部材12の各接合面12aに4本のブレース材2の交差部側端を接触させ、その両面に接合用プレート20を接合部材12からブレース材2に渡って当て、図7のように、接合用プレート20と接合部材12、および接合用プレート20とブレース材2をそれぞれボルト21により連結することで、X形に配置された4本のブレース材2を交差部で接合部材12を介して互いに接合する。
このように組み立てられたX形配置圧縮ブレース1は、各ブレース材2の拘束材4と接合部材12の拘束材14が互いに接合され、各ブレース材2の芯材3は接合部材12の芯材13に単に突き合わされただけとなっている。そのため、接合部材12を介して2本のブレース材2が直線状に対向してなる2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bに圧縮力が作用したときは、図7(A)のように、ブレース材2と接合部材12の芯材3,13同士および拘束材4,14同士が互いに接触して圧縮力が伝達されるが、引張力が作用したときは、図7(B)のように、ブレース材2の芯材3が接合部材12の芯材13に対し離れて引張力が伝達されなくなる。つまり、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bは、圧縮力は負担するが引張力は負担しない圧縮ブレースとして機能する。2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bは同じ構造であるため、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bは同じように圧縮力を負担する。また、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bは同じ平面上に位置する。
上記X形配置圧縮ブレース1は、例えば図1のように、既設の鉄筋コンクリート造(RC造)または鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の耐震補強として、建物の躯体30に設置される。図の例の場合、躯体30は、平行な複数本の柱31間に梁32が横架されていて、2本の柱31と2本の梁32で囲まれた面がX形配置圧縮ブレース1の設置される補強構面とされる。X形配置圧縮ブレース1の設置に際しては、X形配置圧縮ブレース1の各ブレース材2の接続端2aを、それぞれ柱31と梁32の交差部に接続する。詳しくは、図8に示すように、柱31および梁32と、ブレース材2のエンドプレート9との間にモルタル32を充填し、ホールインアンカー等のボルト33とナット(図示せず)でエンドプレート9を柱31および梁32に接合する。
このX形配置圧縮ブレース1を用いた耐震補強構造は、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bが圧縮ブレースとして機能するため、建物の躯体30との接続を簡素化できる。すなわち、引張力をブレースが負担する場合、RC造、SRC造等の既存躯体の場合、接続部における応力伝達を確実に行うために、多数のアンカーを用いたり、深くアンカーを設けたりすることが必要となる。しかし、圧縮力のみを負担する圧縮ブレースであると、支圧により応力伝達が行えるため、コンクリートを剥がす力が作用せず、少ないアンカー本数で圧縮ブレースを躯体に接続することができる。そのため、簡易な施工で短い施工期間により耐震補強が行え、コストも低く済み、施工に伴う騒音、振動、粉塵の問題も生じない。
このX形配置圧縮ブレース1は、X形に配置された2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bを有するため、1つのX形配置圧縮ブレース1で直線状の圧縮ブレースを2本1組で使用する場合と同等の耐震補強をすることができる。そのため、直線状の圧縮ブレースを片流れ配置で設置する場合と比較して、補強構面の数を半分にできる。また、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bは一体に組み立てられており、既存の梁32にX形配置圧縮ブレース1からの鉛直方向の力が作用しないので、梁32の補強が不要である。さらに、2組のブレース材・接合部材組合せ体A,Bが同じ平面上に位置するので、X形配置圧縮ブレース1を補強構面に設置する場合に、補強構面の厚さに対する制約が少なく、建物躯体30への接続が容易である。
加えて、各ブレース材2と接合部材12とを分離した状態で運搬し、現場で組み立てることが可能なので、運搬する個々の部材を短くて軽くすることができ運搬が容易である。さらに、各ブレース材2を分割可能な構成とすれば、より一層運搬性を高めることができる。
図9(A)は、異なる実施形態の分解正面図および組立正面図を示す図である。このX形配置圧縮ブレース1は、接合部材12の芯材13および拘束材14を共に正面形状で十字形(X形)としたものである。この場合、例えば、ブレース材2の交差部側端と接合部材12の放射状部12bを、図9(B)に示すような筒状の接合管23に両側から挿入することにより、ブレース材2と接合部材12を接合する。ブレース材2の交差部側端と接合部材12の放射状部12bの両面に、図6に示すような接合用プレート20を接合部材12からブレース材2に渡って当てて、ブレース材2と接合部材12を接合してもよい。
このように、接合部材12を十字形とすると、八角形である場合と比べて、接合部材12の芯材13の鋼材量が少なくて済む。ただし、ブレース材・接合部材組合せ体A,Bの角度に合わせて、接合部材12の放射状部12bを精度良く加工することが求められる。
図11は、さらに異なる実施形態の分解正面図および組立正面図を示す図である。このX形配置圧縮ブレース1は、同図(A)のように、接合部材12の芯材13におけるブレース材2の芯材3を突き合わせる面13aが、接合部材12の一対の拘束材14の外周面よりも引っ込んで位置し、ブレース材2の芯材3の交差部側端部3bが、ブレース材2の拘束材4よりも突出している。つまり、接合部材12の拘束材14は八角形であるが、芯材13は4箇所の引っ込み部13bを有する手裏剣形である。同図(B)のように、ブレース材2の芯材3の交差部側端部3bを前記引っ込み部13bに差し込むことで、ブレース材2が接合部材12に接合される。
この構成であると、ブレース材2の芯材3の交差部側端部3bを接合部材12の芯材13の引っ込み部13bに差し込むだけで、ブレース材2と接合部材12を接合できるので、施工性が良い。また、ブレース材2および接合部材12間における、芯材3,13同士の突き合わせ位置と拘束材4,14同士の接合位置とが互いにずれているので、ブレース材2の芯材3の交差部側端部3bが接合部材12の芯材13および拘束材14により取り囲まれた状態となり、より高い拘束効果が期待できる。ただし、接合部材12の芯材13が八角形である場合と比べて、芯材13の加工精度が求められる。
1…X形配置圧縮ブレース
2…ブレース材
2a…接合端
3…芯材
4…拘束材
12…接合部材
13…芯材
14…拘束材
A,B…ブレース材・接合部材組合せ体

Claims (4)

  1. それぞれ一端が建物の躯体に接続される接続端とされた芯材と、この芯材の両面に沿って配置されて前記芯材の座屈を拘束する一対の拘束材とを有する4本のブレース材を、前記接続端と反対側の端部である交差部側端を互いに近づけてX形に配置し、これら4本のブレース材の前記各交差部側端を、前記X形配置の交差部に位置する共通の接合部材に前記一対の拘束材のみで互いに接合し、前記各ブレース材の前記芯材を前記接合部材に突き合わせたことを特徴とするX形配置圧縮ブレース。
  2. 請求項1に記載のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材は、芯材とこの芯材の両面に配置された一対の拘束材とを有し、前記各ブレース材の前記一対の拘束材を前記接合部材の前記一対の拘束材にそれぞれ接合し、前記ブレース材の前記芯材を前記接合部材の前記芯材に突き合わせたX形配置圧縮ブレース。
  3. 請求項2に記載のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材の前記芯材における前記ブレース材の前記芯材を突き合わせる面が、前記接合部材の前記一対の拘束材の外周面よりも引っ込んで位置し、前記ブレース材の前記芯材の交差部側端が、前記接合部材の前記一対の拘束材の間における前記芯材が引っ込んだ箇所に進入したX形配置圧縮ブレース。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のX形配置圧縮ブレースにおいて、前記接合部材は正面形状が八角形であり、この八角形の各辺のうちの互いに1つ飛びの四辺に前記4本のブレース材がそれぞれ接合し、これらブレース材の前記芯材が突き合わされる前記接合部材の面を、前記ブレース材の長手方向に対して垂直な面としたX形配置圧縮ブレース。
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