JP5991934B2 - 水素製造用触媒及びその触媒の製造方法 - Google Patents

水素製造用触媒及びその触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素製造用触媒に関する技術であり、詳しくは当該触媒の触媒用構造体に被覆された触媒成分層の形態に関するものである。
アンモニア分解による水素製造技術は古くから提案されているが、本格的に実用されることは少ないのが現状である。例えば、コークス炉から生じるアンモニアを分解し、水素を得る技術が提案されている(特許文献1)。アンモニア分解用触媒としては、白金族を必須成分とする貴金属系触媒、貴金属のコスト低減を目的とした非貴金属系触媒が提案されている。非貴金属系の触媒として、銅族元素、クロム族元素および鉄族元素のうちから選ばれる少なくとも1種の金属または化合物とニッケルを触媒成分として用いる触媒が提案されている。また希土類とニッケルを組み合わせた触媒も提案されている。これらの触媒は比表面積の高い担体に各触媒成分の溶液を含浸して調製したものであり、比表面積の高い酸化物表面を利用して当該表面に触媒成分を分散して担持することで触媒活性点を物理的に増加させて触媒全体として活性を向上させようとするものである。
触媒形状を検討した例があり、例えばアンモニア分解触媒をハニカム状セラミックス担体に被覆し高温、高線速下においても高い活性を目指す技術(特許文献2)、触媒をペレット化した技術(特許文献3)、更に触媒担体を超微粒子化したものを用いる技術(特許文献4)である。
ところで、実際の反応条件においては常圧での反応が望まれるが、反応条件が高線速の場合、ペレット状や粒子状、または粉末状の触媒を反応器に充填した充填層型反応器では、圧力損失が増大してしまうため、ハニカム状の反応器が適している。
特開平05−329372号 特開2012−005926号 特開2012−101157号 特開2011−78888号
上記特許文献に記載の技術は貴金属を含む触媒に関する技術であるが、資源量やコスト削減の観点から非貴金属のみで構成される触媒が望ましい。しかし、一般的に非貴金属触媒は貴金属系触媒に比べて触媒活性が低いことから、単純に非貴金属触媒をハニカム状に加工するのみでは触媒性能を反応に十分活かすことができない。本発明は、ハニカム状の非貴金属触媒の触媒性能を最大限に発揮しうるための触媒形態を提案するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、以下の技術を見出し、発明を完成するに至ったものである。本発明は、ハニカム構造を形成するセルが多角形を有するハニカム成形体(単に「ハニカム成形体」とも称する)に触媒成分を被覆量200〜500g/L(ハニカム成形体1リットル当たり)、セル辺中央部に平均10〜60μmで触媒成分を被覆したことを特徴とするアンモニア分解による水素製造用触媒である。当該触媒の製造方法及び当該触媒を用いたアンモニアを分解し水素を製造する方法である。
本発明を用いることで触媒活性の劣る非貴金属触媒であっても高線速でアンモニアを分解し高収率で水素を得ることができる。高線速である場合に触媒全体を反応に有効活用することができるので高線速時において高収率を達成することができる技術である。
代表的なハニカムセルにおける本発明による触媒被覆を示す図である。辺長さ1/6の範囲を示したものである。
本発明は、セルが多角形を有するハニカム成形体に触媒成分を被覆量200〜500g/L(ハニカム成形体1リットル当たり)、セル辺中央部に平均10〜60μmで触媒成分を被覆したことを特徴とするアンモニア分解による水素製造用触媒である。好ましくは当該セル辺中央部がセル辺の中心から左右に辺長さ1/4であること、触媒成分の見かけ密度(下記式1により得られる密度)が1.3〜4.0g/mLである。
Figure 0005991934
ρ:見かけ密度(g/mL)、V:水銀圧入法より得られた細孔容積(mL/g)、ρ:真密度(g/mL)
(セルが多角形を有するハニカム成形体)
本発明に用いるセルが多角形を有するハニカム成形体とは、通常触媒用に用いることができるハニカム成形体であれば良く、例えばセルが三角形、四角形、六角形であり、これらの辺は直であることが好ましいが、ハニカム成形体を成形する都合上多少曲がっていてもよい。セルの数は一平方インチ当たり200〜1000、好ましくは400〜900である。壁の厚さは1〜5ミリインチ、好ましくは2〜4ミリインチである。材質はセラミックス、金属の何れでもあっても良いがアンモニアが金属腐食性を有するものであり、耐腐食性の材質が好ましく、コージェライト、炭化ケイ素などのセラミックス、ステンレス鋼など耐腐食性金属材料を用いることが好ましい。
当該ハニカム成形体の相当直径は1〜15cm、好ましくは1〜11cmであり、長さは1〜20 cm、好ましくは1〜15cmである。
(触媒成分層)
当該ハニカムに被覆する触媒成分の量はハニカム1L当たり200〜500g(以下、「g/L」とも記載する。)、好ましくは200〜400g/L、更に好ましくは250〜350g/Lであり、200g/L未満であれば触媒成分が少なくセルの内壁に触媒成分が被覆されないことが多く好ましくないからであり、600g/Lを超える場合にはセルが触媒成分により詰まる可能性があるので好ましくないからである。
触媒成分層がセル上に形成される際、当該セル辺の中央部に平均10〜60μmで形成され、好ましくは平均15〜50μm、更に好ましくは平均15〜40μmである。10μm未満であるときは触媒成分層の細孔が少なくなり、触媒成分層へのガスの拡散速度が低下する厚さであり好ましくなく、一方60μmを超える場合には触媒成分層全体へのガスの拡散が遅くなるため、触媒成分層全体が有効に使われなくなり、十分な触媒活性を得ることができなくなるので好ましくないからである。
当該中央部とは当該セルを構成するセル辺の中心から左右に辺長さ1/4であり、好ましくは1/6、更に好ましくは1/8である。1/4を超える場合にはセルの角に近くなることで触媒成分層が厚くなり好ましい層を形成することができ難くなるからである。当該中央部における触媒成分層の平均厚さを測定し上記層の平均値とする。なお、測定方法は光学顕微鏡、電子顕微鏡等の既存装置で測定することができる。
触媒成分層の見かけ密度が1.3〜4.0g/mL、好ましくは1.3〜3.0g/mL、更に好ましくは1.3〜2.5g/mLである。1.3g/mL未満であれば触媒成分層の厚さが厚くなってしまい、触媒成分層全体へのガスの拡散が遅くなるため、触媒成分層全体が有効に使われなくなり、十分な触媒活性を得ることができなくなるので好ましくなく、4.0g/mLを超える場合には触媒成分層の細孔が少なくなり、触媒成分層へのガスの拡散速度が低下するため、十分な触媒活性を得ることができなくなるので好ましくないからである。
(触媒成分)
当該触媒成分は触媒活性成分と耐熱性酸化物を含むものであるが、触媒活性成分の単位質量当たりの体積が大きい場合には触媒活性成分単独でも良いが、触媒活性成分の単位質量当たりの体積が小さい触媒活性成分については耐熱性酸化物に担持及び/又は希釈して用いることが好ましい。耐熱性酸化物と併用することで触媒成分の耐熱性の向上、耐熱性酸化物上に分散されることで触媒成分の活性に関与する表面積の増加を見込まれるからである。
触媒活性成分としては、Fe、Co及びNiから選ばれる少なくとも1種の元素である。耐熱性酸化物としては、一般的に触媒担体として用いられる多孔質酸化物を用いることができ、例えばαアルミナ、活性アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、ゼオライト、これらの複合酸化物であるシリカアルミナ、シリカチタニア、チタニアジルコニア等を用いることでき、触媒活性成分の残余質量を当該ハニカムに被覆することができる。
(触媒調製方法)
通常触媒調製に用いられる方法を用いることができ、例えば(1)触媒成分を湿式粉砕して得られるスラリーに当該ハニカムを浸し、余剰のスラリーを除き、乾燥、焼成することで触媒を調製する方法、(2)耐熱性酸化物を湿式粉砕して得られるスラリーに当該ハニカムを浸し、余剰のスラリーを除き、乾燥または焼成した後、触媒活性成分の水性液に浸し、余剰の液を除き、乾燥または焼成する方法、(3)耐熱性酸化物前駆体であるゾル状物、場合によっては触媒活性成分の水性液を含む液状物に当該ハニカムを浸し、余剰の液状物を除き、乾燥、焼成することで触媒を調製する方法である。乾燥温度は50〜300℃、焼成温度は300〜700℃であることが好ましい。
当該湿式粉砕してスラリーを得るとき、二次粒子径が10μm以上の触媒成分粒子の個数分率が10%以下、好ましくは5%以下、更に好ましくは1%以下を含む水性スラリーを調製し、当該セラミックス成形体に塗布し、乾燥及び/又は焼成することが好ましい。10%以上であれば触媒成分層の厚みが厚くなり、触媒成分層全体へのガスの拡散が遅くなるため、触媒成分層全体が有効に使われなくなり、十分な触媒活性を得ることができなくなるので好ましくない。
また、該スラリーの算術平均径は5μm以下、好ましくは4μm以下、更に好ましくは3μm以下に調製することが好ましい。5μm以上であれば触媒成分層の厚みが厚くなるため、前記の理由により好ましくない。
スラリーの粒度分布は、通常のスラリー粒度分布測定に用いられる方法を用いることができ、例えばレーザー回折法を用いた粒度分布測定装置を用いて、スラリーの粒度分布を測定することができる。スラリーの粒度分布測定結果から、触媒成分スラリー中の粒子径に対する個数分率や、算術平均径を算出することができる。
上記手順により触媒成分を被覆するとき、被覆される量はスラリーの組成、粘度、固体成分濃度(液量に対する固体成分濃度)により異なるものとなるので、事前に上記調製方法をテストし、目標となる厚みとなることを確認することが好ましい。もし一回の操作で触媒成分が目標とする平均厚みに比べ薄いときは上記調製方法を複数回繰り返すことで目標となる厚みにすることができる。
また、スラリー粘度が高い場合には界面活性剤の添加、pH調整することで被覆するに好ましいスラリーに調整した後にハニカム成形体に被覆することもできる。
(水素製造方法)
当該触媒を用いてアンモニアを分解し水素を製造することができる。アンモニアの濃度は100%のガスであっても良いが、好ましくは窒素、希ガスなどの不活性ガスを含ませることができる。アンモニア100%ガスであれば急激な温度変化により液化する可能性があるので不活性ガスなどを含ませることが好ましい。また、酸素を含ませることもできる。当該酸素によりアンモニアを部分的に分解し熱を得ることで吸熱反応であるアンモニア分解反応を行い水素得ることを効率よく行うことができるからである(オートサーマル反応)。
空間速度は1,000〜100,000h−1、好ましくは10,000〜100,000h−1である。
反応温度は400〜1000℃、好ましくは500〜800℃である。
(見かけ密度)
触媒成分の見かけ密度は、水銀圧入法による細孔分析測定結果から得られる細孔容積と、気相置換法による密度測定結果から得られる真密度から、数1に記載の式を用いて算出することができる。
以下に実施例、比較例により本発明を詳細に説明するが本発明の効果を奏するものであるかぎり、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
硝酸コバルト六水和物291.0g、硝酸セリウム六水和物43.4gおよびジルコニアゾル(ZrO換算25重量%濃度)懸濁液49.3gを秤量し、純水1L(リットル)に溶解して、金属硝酸塩水溶液を調製した。水酸化カリウム147.6gを純水2Lに溶解し、水酸化カリウム水溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液を撹拌しながら、金属硝酸塩水溶液を滴下した。滴下終了後、得られた懸濁液を吸引ろ過して、純水で5回水洗を行い、沈殿物を得た。得られた沈殿物を120℃の乾燥機で一晩乾燥させた後、空気雰囲気下、450℃で3時間焼成することで、触媒成分を得た。触媒成分をアルミナ乳鉢で粗粉砕した後、触媒成分粉100gと純水100g、水酸化セシウム5.0gおよびコロイダルシリカゾル10gを混合し、ボールミルで6時間、湿式粉砕した。1平方インチ辺り600セルを有する六角セルコージェライトハニカム成形体に、得られた触媒成分のスラリーをウォッシュコート法によってコートし、余分なスラリーをエアブローによって吹き飛ばし、120℃で乾燥させる工程を6回繰り返し行った。得られた乾燥後ハニカム触媒を500℃で1時間焼成を行うことによって、触媒成分をコートしたハニカム触媒を得た(触媒1)。得られたハニカム触媒の触媒担持量はハニカム成形体1L当たり280gであった。
(実施例2)
硝酸コバルト六水和物116.4g、硝酸セリウム六水和物12.4g、硝酸ランタン六水和物12.4g、およびオキシ硝酸ジルコニウム二水和物137.4gを秤量し、純水1Lに溶解して、金属硝酸塩水溶液を調製した。水酸化カリウム312.4gを純水2Lに溶解し、水酸化カリウム水溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液を撹拌しながら、金属硝酸塩水溶液を滴下した。滴下終了後、得られた懸濁液を吸引ろ過して、純水で5回水洗を行い、沈殿物を得た。得られた沈殿物を120℃の乾燥機で一晩乾燥させた後、空気雰囲気下、650℃で1時間焼成することで、触媒成分を得た。触媒成分をアルミナ乳鉢で粗粉砕した後、触媒成分粉100gと純水100g、およびコロイダルシリカゾル10gを混合し、ボールミルで12時間、湿式粉砕した。1平方インチ辺り600セルを有する六角セルコージェライトハニカム成形体に、得られた触媒成分のスラリーをウォッシュコート法によってコートし、余分なスラリーをエアブローによって吹き飛ばし、120℃で乾燥させる工程を6回繰り返し行った。得られた乾燥後ハニカム触媒を500℃で1時間焼成を行うことによって、触媒成分をコートしたハニカム触媒を得た(触媒2)。得られたハニカム触媒の触媒担持量はハニカム成形体1L当たり300gであった。
(比較例1)
硝酸ニッケル六水和物99.1g、γアルミナ粉(住友化学株式会社製)80.0gを秤量し、硝酸ニッケル六水和物を純水に溶解した後、活性アルミナに一般的な含浸担持法で担持を行った。担持後の触媒を120℃の乾燥機で一晩乾燥させた後、空気雰囲気下、500℃で1時間焼成することで、触媒成分を得た。触媒成分をアルミナ乳鉢で粗粉砕した後、触媒成分粉100gと純水100g、およびコロイダルシリカゾル10gを混合し、ボールミルで12時間、湿式粉砕した。1平方インチ辺り600セルを有する六角セルコージェライトハニカム成形体に、得られた触媒成分のスラリーをウォッシュコート法によってコートし、余分なスラリーをエアブローによって吹き飛ばし、120℃で乾燥させる工程を4回繰り返し行った。得られた乾燥後ハニカム触媒を500℃で1時間焼成を行うことによって、触媒成分をコートしたハニカム触媒を得た(触媒3)。得られたハニカム触媒の触媒担持量はハニカム成形体1L当たり290gであった。
(比較例2)
実施例2におけるボールミルによる湿式粉砕時間を4時間とした以外は、実施例3と同様に調製した。得られたハニカム触媒の触媒担持量はハニカム成形体1L当たり300gであった。
(触媒活性評価)
作成したハニカム触媒の活性評価を行った。外径25mm、長さ40mmの円筒形にくり抜いたハニカム触媒を、管型反応器内に搭載した。反応器入口側からアンモニアを6.55L/分、空気を4.91L/分で流通させながら反応を行った。反応器出口ガスは、未反応のNHを硫酸でトラップした後、容積式流量計で出口ガス流量を測定した。数式2を用いてNH転化率を計算した。(空間速度35,000h−1相当)得られた結果を表1に示した。
Figure 0005991934
(見かけ密度評価)
触媒成分層の細孔分析には、細孔分布測定装置(Micromeritics社製AutoPoreIV9520)を用いた。測定に際して、触媒成分の粉末を塩ビリングに充填し、油圧プレス機を使って圧力20MPaで押し固め、得られたディスク状触媒成分を粗く砕いたものを測定した。また、触媒成分の真密度測定には、乾式真密度計(Quantachrome社製全自動ピクノメーターUltrapyc1200e)を用いた。粉末状の触媒成分を使用し、測定ガスとしてヘリウムガスを用いて実施した。
(スラリーの粒子径分布評価)
スラリーの粒子径分布評価には、粒子径分布測定装置(堀場製作所社製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920)を用いた。測定条件として、水の屈折率に対する触媒成分の屈折率(相対屈折率)を触媒成分の組成に応じて変更して測定を実施した。ジルコニアを含む触媒成分スラリーの場合は相対屈折率を1.8に、アルミナを含む触媒成分スラリーの場合は相対屈折率を1.32に設定した。
(触媒成分層のコート厚み評価)
触媒成分層のコート厚み評価には、顕微鏡(microsquare社製マイクロスコープDS−600)を用いた。ハニカム成形体に塗布した触媒成分層のセル辺中央部の厚みを10箇所計測し、厚みの平均値を計算して平均コート厚みを得た。
Figure 0005991934
当該式2は、反応後出口ガス流量に基づき反応ガスであるアンモニア(NH)のHへの転化率を算出するできるものである。当該式の前提として、反応ガス中に導入するNH濃度、空気濃度、希釈ガスなど他のガス濃度を一定に設定した場合に用いることができ、当該式は当該触媒活性評価条件で有効な式である。反応はアンモニアと空気中の酸素が反応し窒素と水が生じる反応(アンモニア燃焼反応)と、アンモニアが分解し水素と窒素を生じる反応(アンモニア分解反応)とが生じる。
アンモニア燃焼反応は300℃程度であれば100%生じる反応であり、反応ガスにおいて1モルのアンモニアと3/4モルの酸素を消費し、反応ガスには1/2モルの窒素と3/2モルの水が生じることになり、反応ガス中の酸素1モルに対して反応後出口ガスは1/3モルのガス量が増加することになる。
一方、アンモニア分解反応は、アンモニアが1モル分解すると3/2モルの水素と1/2モルの窒素を生じる。反応ガス1モルに対して反応後出口ガスが2モルのガス量が増加することになる。
当該条件で、特定量の反応ガス量を導入する場合、単に反応後出口ガス量を計測するだけでアンモニアの転化率が算出できる。アンモニアの転化率を100分率表示した式が式2である。
本発明はアンモニアを分解し水素を得る技術に利用することができ、燃料電池用の水素源などに用いることができる他、一般的な化学反応の水素源に用いることができる。特にコンパクト化することができ移動体水素発生源として用いることができる。

Claims (4)

  1. 多角形のセルを有するハニカム成形体に触媒成分を被覆量200〜500g/L(ハニカム成形体1リットル当たり)被覆して形成した触媒成分層を有する触媒であり、該触媒成分層の厚みがセル辺の中心から左右に辺長さ1/4の部分において平均10〜60μmの範囲内であり、かつ、該触媒成分の見かけ密度(下記数1により得られる密度)が1.3〜4.0g/mLの範囲内であることを特徴とするアンモニア分解による水素製造用触媒。
    Figure 0005991934
    ρ:見かけ密度(g/mL)、V:水銀圧入法より得られた細孔容積(mL/g)、ρ:真密度(g/mL)
  2. 当該触媒成分が、Fe、Co及びNiから選ばれる少なくとも1種の元素(触媒活性成分)と耐熱性酸化物とを含むものであることを特徴とする請求項1記載のアンモニア分解による水素製造用触媒。
  3. 当該触媒成分の二次粒子径が10μm以上の触媒成分粒子の個数分率が10%以下であり、かつ該触媒成分粒子の算術平均粒子径が5μm以下である水性スラリーを調製し、当該セラミックス成形体に塗布し、乾燥及び/又は焼成することを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア分解による水素製造用触媒の製造方法。
  4. 請求項1〜3記載の触媒を用いて、アンモニアを分解し水素を製造することを特徴とするアンモニア分解による水素製造方法。
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