JP5991229B2 - 建物壁部の耐火構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数本の鉄骨柱を含む建物壁部の耐火構造に関する。
建物の柱や壁等の部分は、構造耐力上支障のある変形等を生じないようにするため、所定の耐火性能を有する耐火構造又は準耐火構造とすることが要求される場合がある。例えば、鉄骨構造体を主要構造部とする建物に耐火性能を付与する場合、鉄骨構造体の鉄骨柱や鉄骨梁を耐火被覆材によって被覆することにより、所定の耐火構造又は準耐火構造を形成することとされている。
また、鉄骨材の耐火被覆に関しては、性能規定として耐火性能検証法の適用が広まる中で、耐火時間の緩和が認められる一方、確実な品質保証が必要とされている。鉄骨材の耐火被覆としては、乾式工法では、耐火ボードやケイ酸カルシウム板等を使用した耐火構造等とすることが知られている。
例えば、特許文献1には、鉄骨柱を耐火ボードで被覆する耐火構造が開示されている。この耐火構造では、厚み約20mmの強化石膏ボードからなる耐火ボードが鋼製ランナーにより位置決めされて、鉄骨柱との間に5mm前後の間隔を保って配置され、前記耐火ボードと鉄骨柱表面との隙間が接着剤で充填される構成とされている。これにより、鉄骨柱の二面又は三面が耐火ボードで被覆されている。しかしながら、この種の耐火構造では、耐火ボードの厚みと接着剤の厚みとで耐火被覆に要する厚みが相当に厚くなるという問題点があった。
また、特許文献2に開示されるように、鉄骨梁に対して吸熱パックを接着し、さらに、ロックウールブランケットやグラスウールブランケット等の無機繊維系の耐火断熱材が取り付けられて耐火被覆する構成も知られている。しかしながら、このような耐火被覆の場合にも、耐火断熱材を含めた鉄骨材の大きさが、元の鉄骨材の大きさよりも相当に大きな断面を有する構造となり、好ましくなかった。
特開平9−100587号公報 特開平7−133640号公報
前記のように、従来の耐火構造にあっては、鉄骨柱に施す耐火被覆材によって、鉄骨柱の周囲に相当のスペースが必要となってしまい、鉄骨柱を納める壁体の厚みを増大せざるを得ないものであった。そのため、鉄骨柱の部分だけを室内側に張り出して内装材を配設したり、居室の面積を狭めて設計したりしなければならず、耐火被覆によって設計自由度が低下するという問題点があった。
一方で、鉄骨柱に耐火被覆材を施さずに耐火性能を確保しようとすれば、外装材や内装材において高い耐火性能を担保することが要求され、複数種類の壁面材を重ね張りしたり、壁面材の厚みを増したりすることが必要となり、やはり、居室の面積が狭められ、設計自由度も低下する問題点を有していた。
本発明は、このような事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、鉄骨柱を納める壁体の厚みを増大させることなく、必要な耐火性能を備えさせ、居室の面積を充分に確保し得て、設計自由度を向上させることのできる建物壁部の耐火構造を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、一対のフランジと、フランジ間を接続するウェブとを有する開断面形状の鉄骨柱が複数本備えられ、前記鉄骨柱を挟む両側に壁面材が配設されてなる建物壁部の耐火構造を前提とする。かかる耐火構造として、前記鉄骨柱は、フランジが壁面と直交する方向に配設されており、両フランジの外側面とウェブの一側面に共通の耐火被覆材が添設されて被覆層が形成され、前記耐火被覆材は、少なくとも二酸化ケイ素35〜45質量%、酸化カルシウム15〜32質量%、および酸化アルミニウム10〜22質量%を含有し、単繊維径が7μm以下とされ、かさ密度が60〜100kg/m3となされた繊維体を基材とし、鉄骨柱の凹凸形状に追従しうる柔軟性を有するシート材とされている。また、前記ウェブの被覆層の外面側に、前記壁面材として耐火面材が配設されて、複数本の鉄骨柱の一方の側部が一体的に被覆され、前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、前記耐火面材との間に、前記耐火被覆材と共通の又は異なる耐火被覆材が、前記被覆層の厚みの20〜35%の厚みで充填された構成としている。
この特定事項により、少なくとも鉄骨柱の両フランジの外側面とウェブの一側面に添設された共通の耐火被覆材によって、一定の耐火性能を保持した被覆層を鉄骨柱に備えさせることができる。さらに、この被覆層の外面側に耐火面材を配設することによって、複数本の鉄骨柱が一括して被覆され、建物壁部の必要な耐火性能が確保される。耐火被覆材は、上記特定事項を具備するものであるので、柔軟性、形状追従性、容易変形性を有し、寸法安定性に優れ、鉄骨柱への施工性も良好とされ、鉄骨柱に対する充分な耐火性能を有する。また、鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、耐火面材との間の耐火被覆材が、前記被覆層の厚みに対して20〜35%となる厚みとなされており、必要な耐火性能を確保しつつ壁体の厚みが増大するのを回避でき、居室の面積を低減させず、また設計の自由度を高めることが可能となる。
前記建物壁部の耐火構造として、より具体的には、次のような構成が挙げられる。
すなわち、前記建物壁部の耐火構造において、前記被覆層は、鉄骨柱の両フランジおよびウェブの一側面に沿って前記耐火被覆材が一体に巻き付けられて形成され、該耐火被覆材は、前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、前記耐火面材との間で、該耐火面材により押圧されて、元の厚さより薄い圧縮状態に保持された構成であることが好ましい。
これにより、鉄骨柱の被覆層を作業性よく形成することができ、耐火被覆材の施工と同時に鉄骨柱のフランジ端部の被覆処理も行うことができる。また、前記耐火被覆材の特性を利用して、鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、耐火面材との間の耐火被覆材の厚みを、前記被覆層の厚みの20〜35%の厚みとなるように形成することができ、優れた施工性のもと、必要な耐火性能を備えさせることができる。
また、前記建物壁部の耐火構造において、前記耐火被覆材には、鉄骨柱の両フランジに対応する複数の切溝が高さ方向に沿って設けられ、該切溝の深さは前記耐火被覆材の厚みの40〜70%に対応する深さとなされて、前記鉄骨柱のフランジがそれぞれ嵌入された構成とすることが好ましい。
これにより、鉄骨柱のフランジ端部の被覆処理を、より一層容易に行うことができ、該フランジ端部の耐火被覆材を所定の厚みに確保し得て、必要な耐火性能を発揮させることができる。
また、前記建物壁部の耐火構造において、前記鉄骨柱の他方の側部には壁面材として外壁材が配設され、前記外壁材の屋内側には、無機繊維系断熱材が添設されるとともに、該無機繊維系断熱材に前記フランジの被覆層が接続されて、前記鉄骨柱の外周部が前記被覆層および無機繊維系断熱材により覆われた構成とすることが好ましい。
これにより、鉄骨柱の一方の側部は、前記耐火被覆材による被覆層で覆われ、耐火面材によって一括して被覆される。したがって、屋内側からの輻射熱を遮蔽し、屋内側への厚みを抑えた耐火構造を形成することができる。また、鉄骨柱の他方の側部は、外壁材と、外壁材に添設された無機繊維系断熱材で被覆されるので、外部からの火炎の影響を抑えて、充分な耐火性能を簡単な施工で備えさせることができる。
また、前記建物壁部の耐火構造において、より好ましくは、前記鉄骨柱のウェブの他側面と両フランジとの間には、無機繊維系断熱材が充填されることである。これにより、さらに高い耐火性能を確保することができる。
また、前記建物壁部の耐火構造において、前記鉄骨柱を挟む両側に壁面材として内装用耐火面材が配設され、前記鉄骨柱の両フランジの外側面およびウェブの両側面を含めた外周部全体に前記耐火被覆材が一体に巻き付けられて被覆層が形成された構成としてもよい。
このような建物壁部の耐火構造により、壁体の厚みを増大させることなく必要な耐火性能を確保することができ、施工性に優れ、居室の設計自由度を高めることが可能となる。
また、前記建物壁部の耐火構造において、前記鉄骨柱の両フランジの外側面とウェブの一側面とで、前記耐火被覆材がそれぞれ分割されて配設されて被覆層が形成され、前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部には、セラミック繊維系耐火被覆材が添設されて被覆された構成であってもよい。
これにより、鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部を、前記耐火被覆材とは異なる、セラミック繊維系耐火被覆材により被覆するので、鉄骨柱の被覆層の厚みを充分に確保しつつフランジ端部の被覆厚さを抑えることができ、かつ必要な耐火性能を備えさせることができる。
本発明では、建物壁部の耐火構造として、鉄骨柱の両フランジの外側面とウェブの一側面に共通の耐火被覆材が添設されて被覆層が形成され、前記耐火被覆材は、少なくとも二酸化ケイ素35〜45質量%、酸化カルシウム15〜32質量%、および酸化アルミニウム10〜22質量%を含有し、単繊維径が7μm以下とされ、かさ密度が60〜100kg/m3となされた繊維体を基材とし、鉄骨柱の凹凸形状に追従しうる柔軟性を有するシート材とされている。また、前記ウェブの被覆層の外面側に耐火面材が配設されて、複数本の鉄骨柱の一方の側部が一体的に被覆されるとともに、鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、前記耐火面材との間に、前記耐火被覆材と共通の又は異なる耐火被覆材が、前記被覆層の厚みに対して20〜35%の厚みとなるように充填された構成としている。このため、鉄骨柱を納める壁体の厚みを増大させることなく優れた耐火性能を有する耐火構造とすることができ、居室の面積を充分に確保し得て、設計自由度を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建物壁部の耐火構造を示す断面図である。 図2は、図1の耐火構造の施工方法を示す説明図である。 図3は、図2の次工程を示す説明図である。 図4は、図3の次工程を示す説明図である。 図5は、図4の次工程を示す説明図である。 図6は、図5の次工程を示す説明図である。 図7は、本発明の他の実施形態に係る建物壁部の耐火構造を示す断面図である。 図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る建物壁部の耐火構造を示す断面図である。 図9は、図8の耐火構造の施工方法を示す説明図である。 図10は、図9の次工程を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る建物壁部の耐火構造について説明する。
本耐火構造において、建物壁部には、複数本の鉄骨柱が備えられ、鉄骨柱を挟む両側に壁面材が配設されている。鉄骨柱は、一対のフランジと、フランジ間を接続するウェブとを有する開断面形状とされ、例えばH型鋼、I型鋼、溝型鋼などから構成される。溝型鋼は、単独で用いられるほか、二丁合わせにしてH型もしくはI型の開断面形状として用いられてもよい。建物壁部における鉄骨柱は、フランジが壁面と直交する方向に配設される。
本発明に係る建物壁部の耐火構造としては、多様な実施形態により実施することが可能である。そのため、以下では、そのうちの3つの実施形態を例に挙げて説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る建物壁部の耐火構造を示す部分断面図である。なお、添付の図面においては、各構成部材を見やすくするため、鉄骨柱1、下地材3、5および固定ピン9等の部材には、断面を示すハッチングを省略して示している。
図示するように、鉄骨柱1は一対のフランジ12と、フランジ12間のウェブ14を備え、I型の断面形状を有している。鉄骨柱1は、フランジ12が壁面に対して直交する方向に配設されている。
鉄骨柱1の一方の側部には、内装材としての耐火面材2が配設されて、内壁を構成している。また、鉄骨柱1の他方の側部には、外装材としての外壁材4が配設されて、外壁を構成している。
外壁材4の屋内側には、外壁下地材5が外壁材4に一体に設けられている。また、外壁材4の屋内側の面(裏面)には、外壁下地材5の内側を充填するように、無機繊維系断熱材61が添設されている。無機繊維系断熱材61には、グラスウール材又はロックウール材等の軟質耐火材を用いることができる。
鉄骨柱1には、両フランジ12の外側面、およびウェブ14の一側面に沿うように、耐火被覆材7が添設されている。例示の形態では、一枚の耐火被覆材7が、鉄骨柱1の一方のフランジ12の外側面と、ウェブ14の屋内側の側面と、他方のフランジ12の外側面とに沿って、これらの側面を取り囲むようにして巻き付けられている。耐火被覆材7は鉄骨柱1の各側面において、固定ピン9を溶接することで固定されている。
また、この耐火被覆材7の両端辺縁部は、外壁材4の屋内側の無機繊維系断熱材61に接続させて配設されている。これにより、鉄骨柱1の被覆層16が形成されている。
すなわち、鉄骨柱1の被覆層16は、ウェブ14の屋内側の側面から両フランジ12の外側面に連続し、外壁下地材5の内側まで延設されている。したがって、鉄骨柱1の外周部は、かかる被覆層16および無機繊維系断熱材61により一体的に覆われて、耐火性能が確保されている。
耐火被覆材7としては、酸化ケイ素・酸化カルシウム系鉱物繊維板と、この酸化ケイ素・酸化カルシウム系鉱物繊維板の表面に重ね張りされた樹脂フィルム材又は不織布とからなるシート状の耐火被覆材を用いることができる。
より具体的には、酸化ケイ素・酸化カルシウム系鉱物繊維板は、少なくとも二酸化ケイ素35〜45質量%、酸化カルシウム15〜32質量%、酸化アルミニウム10〜22質量%を含有し、その他、酸化マグネシウム、二酸化鉄等の無機酸化物を含んで形成された繊維体を基材とされている。また、この基材は、単繊維径が7μm以下とされ、かさ密度が60〜100kg/m3となされている。耐火被覆材7は、基材の表面にポリエチレン系樹脂フィルム材が接着されて形成されている。これにより、耐火被覆材7は、鉄骨柱1のフランジ12およびウェブ14といった凹凸形状に追従しうる柔軟性、形状追従性、および容易変形性等の特性を有するシート材とされている。
図示するように、鉄骨柱1の屋内側に延出するフランジ端部121も、この耐火被覆材7により一体的に覆われている。鉄骨柱1のフランジ端部121と、耐火面材2との間には、耐火被覆材7が密実に充填されており、その厚みは、鉄骨柱1のフランジ12における被覆層16の厚みの20〜35%に相当する厚みとされている。
耐火被覆材7は、前記構成により形成されて柔軟性、形状追従性、および容易変形性を有するので、鉄骨柱1のフランジ端部121と耐火面材2との隙間寸法よりも厚い厚み寸法であっても、当該隙間に圧縮した状態で配置することができる。したがって、フランジ端部121における耐火被覆材7の厚みは、被覆層16の厚みの20〜35%に相当する厚みであって、元の厚さより薄い圧縮状態に保持されている。
この耐火被覆材7の表面には、鉄骨柱1の両フランジ12に対応する2本の切溝71が、あらかじめ設けられている(後述する図4参照)。切溝71は、耐火被覆材7の高さ方向に沿ってそれぞれ設けられている。各切溝71の深さは、耐火被覆材7の厚みの40〜70%に対応する深さとなされている。
耐火被覆材7の切溝71に鉄骨柱1のフランジ端部121を嵌入させて配置することで、耐火被覆材7は、フランジ端部121と耐火面材2との間で押圧されて圧縮して配置されている。そして、当該部分の耐火被覆材7の厚みは、被覆層16の厚みの20〜35%の厚みとなされている。これにより、フランジ端部121を被覆する部分の耐火被覆材7の厚みは、被覆層16の厚みより薄いものの、フランジ端部121における必要な耐火性能を確保したものとされている。
鉄骨柱1のウェブ14の屋外側の側面と、両フランジ12との間には、グラスウール材又はロックウール材等の無機繊維系断熱材62が充填されている。これによって、鉄骨柱1に対する断熱補強がなされている。
この無機繊維系断熱材62は、一定の強度を有し、鉄骨柱1への火炎による影響を抑えるので、鉄骨柱1のウェブ14に沿って、外壁側の側面を充填するように配設されることで、必要な耐火性能を具備させることができる。無機繊維系断熱材62としては、グラスウール成形板、ロックウール成形板、グラスウールブランケット、又はロックウールブランケット等を好適に用いることができる。なお、外壁材4による遮熱性や遮炎性が高い場合には、無機繊維系断熱材62を省略することができる。
耐火面材2の屋外側の面には、内装下地材3が耐火面材2に一体に固定されている。この内装下地材3の屋外側であって、鉄骨柱1の被覆層16の外側には、耐火面材2と略平行に、無機繊維系断熱材63が配設されている。これにより、壁体内部において、この無機繊維系断熱材63と、鉄骨柱1のウェブ14の無機繊維系断熱材62とで、断熱ラインが連続されて一定の断熱性を確保し、耐火性能を向上させている。
以上のような耐火構造であることにより、建物の構造上重要な柱および壁における必要な耐火性能が確保されている。すなわち、鉄骨柱1の被覆層16と、屋外側の無機繊維系断熱材61とが接続されており、鉄骨柱1の外周部を完全に被覆することができる。鉄骨柱1の屋外側では、外壁材4に備えられた無機繊維系断熱材61と、ウェブ14に充填された無機繊維系断熱材62とにより、遮熱および遮炎されて温度上昇が防がれ、損傷を回避することができる。また、鉄骨柱1の屋内側では、耐火面材2および耐火被覆材7により遮熱および遮炎されて温度上昇が防がれ、損傷を回避することができる。さらに、鉄骨柱1の屋内側は耐火面材2が配設されているので、耐火被覆材7と耐火面材2との相乗効果により耐火性能が高められる。このような耐火構造によって、建築基準法に定められた耐火性能試験を行ったところ、非損傷性、遮熱性、および遮炎性の全てにおいて良好な結果が得られた。
さらに、本耐火構造によれば、鉄骨柱1の屋内側において、壁体の厚みを薄く抑えて形成することができる。このため、鉄骨柱1を納める壁体の厚みを増大させることがなく、屋内側に配置される居室の面積を充分に確保し得て、設計自由度を向上させることができる。
次に、実施形態1に係る建物壁部の耐火構造の施工方法について説明する。図2〜図6は、図1に示した建物壁部の耐火構造の施工方法を順に示した説明図である。
本耐火構造の施工は、建物の柱梁等の主要構造部を立ち上げ、外壁および屋根を形成した後、屋内側からの作業によって実施することができる。
先ず、図2に示すように、立設された鉄骨柱1に対して、ウェブ14の屋外側の側面と、両フランジ12との間の空間部に、無機繊維系断熱材62を充填する。無機繊維系断熱材62として、例えばグラスウール成形板を配設する場合には、グラスウール成形板自体に自立強度を有するので、ウェブ14と両フランジ12とに区画された空間部に対応する大きさの無機繊維系断熱材61を嵌め込むだけで、当該空間部を被覆することができる。
次いで、図3に示すように、鉄骨柱1の屋外側に外壁材4を配設する。外壁材4には、厚さ16mm以上である窯業系サイディング、又は厚さ35mm以上である、軽量コンクリート板、軽量気泡コンクリート板、もしくは繊維混入セメント押出成形板等の壁面材を外装材として用いることができる。
外壁材4には、その屋内側の面に無機繊維系断熱材61が張り付けられている。外壁材4には、無機繊維系断熱材61および外壁下地材5が、あらかじめ外壁材4に一体化されたパネル体を用いることができる。これにより、鉄骨柱1の屋外側に外壁材4、外壁下地材5、および無機繊維系断熱材61を配設する作業の施工性が格段に高められ、精度よく施工することができる。外壁材4として、厚さ35mm以上である、軽量コンクリート板、軽量気泡コンクリート板、又は繊維混入セメント押出成形板を用いる場合には、外壁下地材5と無機繊維系断熱材61とを配設しなくともよい。
外壁材4を配設したことにより、建物の外壁部が形成される。このため、以下の各工程は鉄骨柱1の屋内側からの作業とされる。
次に、図4に示すように、鉄骨柱1の屋内側から、鉄骨柱1の外周部に耐火被覆材7を取り付ける。耐火被覆材7は、35〜45mmの厚さで形成されている。鉄骨柱1の被覆層16としての耐火被覆材7は、フランジ12の外側面およびウェブ14の屋内側の側面において、厚さが35mmに満たないと鉄骨柱1における充分な耐火性能を確保することが困難となり、45mmを超えると壁体の厚さを増大させる要因となりうる。
かかる耐火被覆材7の厚さは、建築基準法第2条弟号の規定に基づく柱の1時間耐火構造を満たすよう、必要な耐火被覆材の厚さが算定される。よって、耐火被覆材7は、前記厚さ範囲とされることにより、鉄骨柱1の断面形状を選ばず、多様な耐火構造において実施することが可能となる。例示の形態において、より好ましくは、40mmの厚さとすることである。
耐火被覆材7には、あらかじめ2本の切溝71を高さ方向に沿って設けている。切溝71は、耐火被覆材7の厚みの40〜70%に対応する深さで形成することが好ましい。例えば、例示する、厚さ40mmの耐火被覆材7に対しては、切溝71を厚み方向に20mmの深さで形成している。すなわち、この場合、切溝71を、耐火被覆材7の厚みの約50%に対応する深さで形成している。切溝71を設けた耐火被覆材7は、溝部を除く耐火被覆材7自体の厚みによって、必要な耐火性能が確保されている。
2本の切溝71は、耐火被覆材7における樹脂フィルム材が接着された面の反対側の面に、鉄骨柱1のフランジ12の間隔に対応する間隔で設けられている。鉄骨柱1のフランジ12の間隔が250mmであれば、切溝71を250mm〜270mmの間隔で設ける。この場合、より好ましくは、265mmの間隔で2本の切溝71を設ける。切溝71の加工は、適宜のカッターを用いて行うことができる。
図5に示すように、鉄骨柱1へは、耐火被覆材7の切溝71に、鉄骨柱1の両フランジ端部121をそれぞれ嵌入させて、耐火被覆材7を配設する。また、耐火被覆材7の両端辺縁部を、外壁材4の屋内側の無機繊維系断熱材61に接続させる。
耐火被覆材7と鉄骨柱1とは、各フランジ12の外側面、およびウェブ14の屋内側の側面に、それぞれ耐火被覆材7の外側から固定ピン9を溶接して結合する。固定ピン9は、ワッシャー付きの断面略T字状の後打ちピンである。この固定ピン9を、耐火被覆材7に突き刺して貫通させ、鉄骨柱1に溶接する。これにより、固定ピン9は鉄骨柱1に一体に取り付けられ、耐火被覆材7を固定するものとなる。
この状態で、耐火被覆材7は、鉄骨柱1の屋内側に延出するフランジ端部121において、耐火被覆材7の厚みの約50%(厚みの約1/2)程度の厚み分が、屋内側に突出して配置されている。
次いで、図6に示すように、内装下地材3および無機繊維系断熱材63を配設する。内装下地材3と無機繊維系断熱材63とは、個別に施工してもよいが、あらかじめ矩形に枠組みされた内装下地材3の屋内側に無機繊維系断熱材63が一体に設けられたパネル体によって施工することが好ましい。無機繊維系断熱材63は、鉄骨柱1のウェブ14に充填された無機繊維系断熱材62と、ほぼ同等のライン上に配設され、壁体内の断熱ラインを形成している。
次いで、鉄骨柱1の屋内側に内装材としての耐火面材2を配設する。すなわち、図1に示されるように、耐火面材2を内装下地材3に取り付けて固定する。
耐火面材2には、例えば石膏ボード、強化石膏ボード、セメント板、繊維強化セメント板、窯業系サイディング、もしくは火山性ガラス質複層板等の、不燃性又は耐火性を備えたボード材を用いることができる。より好ましくは、厚さ15mmの繊維強化石膏ボードを用いることである。かかる耐火面材2は、必要な耐火性能を備えて取扱いが容易であり、作業効率の向上に寄与するうえ、安価であり好ましい。
耐火被覆材7は、鉄骨柱1の屋内側に延出するフランジ端部121と、耐火面材2との間で、内装下地材3に取り付けた耐火面材2により押圧される。これにより、耐火被覆材7は、鉄骨柱1のフランジ端部121において、元の厚さより薄い圧縮状態に保持される。例示の形態では、耐火被覆材7は、切溝71の部位において約20mmの厚みを有していたが、耐火面材2に押圧されて約10mmの厚みに圧縮されている。
これにより、耐火被覆材7は、フランジ端部121と耐火面材2との間を隙間なく充填するものとなる。また、耐火被覆材7は、フランジ端部121において、他の部分の被覆層16の厚みに対して20〜35%となる厚みで被覆される。このようにフランジ端部121における耐火被覆材7の厚みは、被覆層16に比して薄いものであるが、所定の厚みの耐火被覆材7を圧縮状態で充填した構成であるので、フランジ端部121の耐火被覆として遜色なく、一定の耐火性能を確保したものとすることができる。
以上のような建物壁部の耐火構造によれば、鉄骨柱1が内部に配設された壁部に対して必要な耐火性能を、簡単な作業で容易に備えさせることができる。すなわち、上述のように、鉄骨柱1の屋外側にあっては、鉄骨柱1のウェブ14に無機繊維系断熱材62を充填し、外壁材4を取り付けるだけで耐火被覆工事を完了させることができる。鉄骨柱1の屋内側にあっては、鉄骨柱1に耐火被覆材7を取り付け、内装下地材3を配設し、耐火面材2を押し当てて固定するだけで、耐火被覆工事を完了させることができる。このとき、鉄骨柱1に耐火被覆材7を取り付ける作業だけで、鉄骨柱1の屋内側のフランジ端部121の被覆処理を終えることができる。したがって、極めて簡単な作業で効率よく短時間に耐火被覆工事を完了させることができ、必要な耐火性能を備えた建物壁部を形成することができる。
そのうえ、本耐火構造によれば、鉄骨柱1を納めた壁体の厚みを増大させることがなく、特に、鉄骨柱1の屋内側の厚みを抑えることができる。したがって、充分な耐火性能を備えつつも、屋内側に設けられる居室の面積を狭めたり、柱型を突出させたりする必要がなく、設計の自由度を高めることが可能となる。
また、本耐火構造によれば、内装材および外装材ともに、板厚を厚くしたり耐火性に優れた他のボード材を重ね張りしたりせずとも、必要な耐火性能を備えさせることができる。そのため、内装材および外装材に用いる壁面材の種類を限定せず、多様な形態のファサードとインテリアとを形成することが可能となる。
(実施形態2)
本発明に係る建物壁部の耐火構造は、前記のように鉄骨柱1を挟んで内装材と外装材とが配設される外壁部に限らず、建物の耐火性能が要求される部分であれば、間仕切壁等の壁部においても好適に実施することができる。
図7は、実施形態2に係る建物壁部の耐火構造を示す部分断面図である。この場合、鉄骨柱1を挟む両側に耐火面材2が配設されて、間仕切壁が形成されている。
なお、以下で説明する実施形態2および3に係る建物壁部の耐火構造は、前記実施形態1に係る耐火構造と基本構成においては共通するものである。そのため、各形態における耐火構造の特徴部について詳述し、前記実施形態1と共通する他の構成については共通符号を用いて説明を簡略化する。
図示するように、間仕切壁の内部では、鉄骨柱1の外周部全体に耐火被覆材7が一体に配設されて被覆層16が形成されている。耐火被覆材7には、あらかじめ鉄骨柱1のフランジ12に対応する切溝71が4本設けられている。各切溝71の深さは、耐火被覆材7の厚みの40〜70%に対応する深さとなされている。耐火被覆材7は、鉄骨柱1の一方のフランジ12の外側面から、鉄骨柱1の外周部全体に巻き回され、切溝71に各フランジ端部121がそれぞれ嵌入されている。
耐火被覆材7と鉄骨柱1とは、各フランジ12の外側面、およびウェブ14の屋内側の側面に、固定ピン9を溶接して結合されている。耐火被覆材7の両端辺縁部は、一方のフランジ12の外側面に配置されるので、両端辺縁部にはそれぞれ固定ピン9が溶接されている。
鉄骨柱1のフランジ端部121と、耐火面材2との間には、耐火被覆材7が配設されて、被覆層16の厚みの20〜35%となる厚みで充填されている。耐火被覆材7は、耐火面材2に押圧されて、元の厚さより薄い圧縮状態に保持されている。
このように、鉄骨柱1の両フランジ12の外側面、およびウェブ14の両側面を含めた外周部全体に、耐火被覆材7が一体的に配設されて被覆層が形成されていることにより、間仕切壁にあっても、壁厚を厚くすることなく、必要な耐火性能を具備させることができる。
(実施形態3)
図8は、実施形態3に係る建物壁部の耐火構造を示す部分断面図である。図9および図10は、図8の耐火構造の施工方法を順に示す説明図である。
この形態では、鉄骨柱1の屋内側に、内装材としての耐火面材2が配設され、屋外側に、外装材としての外壁材4が配設されている。鉄骨柱1の屋外側に設けられる無機繊維系断熱材61の形態は、前記実施形態1と同様である。
鉄骨柱1の被覆層16は、耐火被覆材7が、両フランジ12の外側面とウェブ14の屋内側の側面とで、それぞれ分割配置されて形成されている。また、フランジ端部121は、耐火被覆材7とは異なる耐火被覆材8によって被覆されている。
図9に示すように、鉄骨柱1の屋内側のフランジ端部121は、セラミック繊維系耐火被覆材8により被覆されている。セラミック繊維系耐火被覆材8は、セラミック繊維を含有するブランケット、マット、あるいはフェルトを基材とするシート状耐火被覆材である。このようなセラミック繊維系耐火被覆材8は、耐火性および柔軟性を有し、寸法安定性に優れ、鉄骨柱1に沿わせて簡単に施工することができる。
セラミック繊維系耐火被覆材8は、被覆層16(耐火被覆材7)の厚みの20〜35%の厚みを有して形成されている。また、セラミック繊維系耐火被覆材8は、フランジ端部121の表面に対応させた幅の帯状に切断して形成されている。図9に示すように、セラミック繊維系耐火被覆材8は、フランジ端部121の外側面、端面、および内側面に巻き付けられ、フランジ端部121の外周面に密着させて固定されている。
また、耐火被覆材7は、前記実施形態1と同様に、酸化ケイ素・酸化カルシウム系鉱物繊維板と、この表面に重ね張りされた樹脂フィルム材又は不織布とからなるシート状の耐火被覆材である。この形態では、鉄骨柱1の外周部の耐火被覆材7は、鉄骨柱1の三方の側面ごとに分割されて配設されている。
すなわち、フランジ12の外側面を覆う耐火被覆材7は、外壁材4の屋内側の無機繊維系断熱材61の表面からフランジ端部121までの長さに相当する幅で形成されている。また、ウェブ14の屋内側の側面を覆う耐火被覆材7は、当該ウェブ14の側面の大きさに対応する幅で形成されている。
図10に示すように、それぞれの耐火被覆材7は、鉄骨柱1の三方の各側面に当接されて、固定ピン9が溶接されて鉄骨柱1に固定されている。これにより、鉄骨柱1の被覆層16が形成されている。さらに鉄骨柱1の屋内側には、図8に示すように、内装下地材3および耐火面材2が配設されている。
このような耐火構造により、鉄骨柱1の屋内側に延出するフランジ端部121と、耐火面材2との間には、耐火被覆材7とは異なるセラミック繊維系耐火被覆材8が、被覆層16の厚みに対して20〜35%の厚みで充填された構成とされる。この形態においても、鉄骨柱1の被覆層16と、屋外側の無機繊維系断熱材61とが接続されており、鉄骨柱1のフランジ端部121がセラミック繊維系耐火被覆材8が添設されているので、鉄骨柱1の外周部を完全に被覆することができる。
すなわち、鉄骨柱1の屋外側では、外壁材4に備えられた無機繊維系断熱材61と、ウェブ14に充填された無機繊維系断熱材62により遮熱および遮炎されて温度上昇が防がれ、損傷を回避することができる。また、鉄骨柱1の屋内側では、耐火面材2、セラミック繊維系耐火被覆材8、および被覆層16の耐火被覆材7によって、遮熱および遮炎がなされて温度上昇を防ぎ、損傷が回避される。鉄骨柱1の屋内側には耐火面材2が配設されているので、セラミック繊維系耐火被覆材8、被覆層16の耐火被覆材7、および耐火面材2との相乗効果により耐火性能が高められている。したがって、壁厚を厚くすることなく、必要な耐火性能を具備させることが可能となっている。
なお、本発明に係る建物壁部の耐火構造は、前記の実施形態以外にも他の様々な形で実施することができる。例えば、耐火被覆材7と鉄骨柱1との固定は、耐火被覆材7を鉄骨柱1に当て付け、あらかじめ鉄骨柱1に溶接した金属ピンにより固定する構成であってもよい。また、建物壁部の内部に配設される各種の無機繊維系断熱材61、62、63は、断熱材の材質、厚み、固定方法等において前記形態に限定されるものではなく、その介在箇所についても特に限定されない。そのため、前記の実施形態はあくまでも例示であり、限定的なものではない。
本発明は、耐火構造とすることが要求される建物壁部に対し好適に利用可能である。
1 鉄骨柱
12 フランジ
121 フランジ端部
14 ウェブ
16 被覆層
2 耐火面材
3 内壁下地材
4 外壁材
5 外壁下地材
61、62、63 無機繊維系断熱材
7 耐火被覆材
71 切溝
8 セラミック繊維系耐火被覆材
9 固定ピン

Claims (7)

  1. 一対のフランジと、フランジ間を接続するウェブとを有する開断面形状の鉄骨柱が複数本備えられ、前記鉄骨柱を挟む両側に壁面材が配設されてなる建物壁部の耐火構造であって、
    前記鉄骨柱は、フランジが壁面と直交する方向に配設されており、両フランジの外側面とウェブの一側面に共通の耐火被覆材が添設されて被覆層が形成され、
    前記耐火被覆材は、少なくとも二酸化ケイ素35〜45質量%、酸化カルシウム15〜32質量%、および酸化アルミニウム10〜22質量%を含有し、単繊維径が7μm以下とされ、かさ密度が60〜100kg/m3となされた繊維体を基材とし、鉄骨柱の凹凸形状に追従しうる柔軟性を有するシート材であり、
    前記ウェブの被覆層の外面側に、前記壁面材として耐火面材が配設されて、複数本の鉄骨柱の一方の側部が一体的に被覆され、
    前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、前記耐火面材との間に、前記耐火被覆材と共通の又は異なる耐火被覆材が、前記被覆層の厚みの20〜35%の厚みで充填されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  2. 請求項1に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記被覆層は、鉄骨柱の両フランジおよびウェブの一側面に沿って前記耐火被覆材が一体に巻き付けられて形成され、
    該耐火被覆材は、前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部と、前記耐火面材との間で、該耐火面材により押圧されて、元の厚さより薄い圧縮状態に保持されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  3. 請求項2に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記耐火被覆材には、鉄骨柱の両フランジに対応する複数の切溝が高さ方向に沿って設けられ、該切溝の深さは前記耐火被覆材の厚みの40〜70%に対応する深さとなされて、前記鉄骨柱のフランジがそれぞれ嵌入されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記鉄骨柱の他方の側部には壁面材として外壁材が配設され、
    前記外壁材の屋内側には、無機繊維系断熱材が添設されるとともに、該無機繊維系断熱材に前記フランジの被覆層が接続されて、前記鉄骨柱の外周部が前記被覆層および無機繊維系断熱材により覆われたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  5. 請求項4に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記鉄骨柱のウェブの他側面と両フランジとの間には、無機繊維系断熱材が充填されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  6. 請求項3に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記鉄骨柱を挟む両側に壁面材としての内装用耐火面材が配設され、
    前記鉄骨柱の両フランジの外側面およびウェブの両側面を含めた外周部全体に前記耐火被覆材が一体に巻き付けられて被覆層が形成されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
  7. 請求項1に記載の建物壁部の耐火構造において、
    前記鉄骨柱の両フランジの外側面とウェブの一側面とで、前記耐火被覆材がそれぞれ分割されて配設されて被覆層が形成され、
    前記鉄骨柱の一方の側部に延出するフランジ端部には、セラミック繊維系耐火被覆材が添設されて被覆されたことを特徴とする建物壁部の耐火構造。
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