JP5988040B2 - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体酸化物型燃料電池に関し、特に、燃料を水蒸気改質して生成した水素と酸化剤ガスを反応させることにより発電する固体酸化物型燃料電池に関する。
固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付け、一方の側に燃料ガスを供給し、他方の側に酸化剤(空気、酸素等)を供給して、比較的高温で動作する燃料電池である。
このような従来の固体電解質型燃料電池として、例えば、特許文献1に記載されているように、燃料電池モジュールに供給する燃料を、水を使用して水蒸気改質する改質器内に気化室(蒸発部)と反応室(改質部)とが横並びに配置されているものが知られており、これらの気化室と反応室との間は通気性のある壁で区画されている。また、このような改質器の底面の一部は気化室の底面を構成し、この気化室の底面を、水供給管から供給された水が流れ下る傾斜面とすることにより、水供給管から気化室に供給される水を確実に蒸発させることができるようになっている。
また、特許文献2に記載されている従来の固体電解質型燃料電池においては、蒸発器内に複数のフィンを設け、これらのフィンによって水が接触する蒸発器の表面積(伝熱面積)を大きくすることにより熱交換を促進するものも知られている。
さらに、特許文献3に記載されている従来の固体電解質型燃料電池においては、改質器の上流側の気化器(蒸発部)内にアルミナやステンレス等の伝熱性粒子又は放熱フィンを設けることにより、気化器において改質用の水との熱交換を促進するための伝熱面積を確保し、改質器に水蒸気を安定して供給するようになっているものも知られている。
特開2008−7349号公報 特開2005−74343号公報 特開2009−43669号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている従来の固体酸化物型燃料電池においては、改質器内に改質部と蒸発部とが横並びに区画して配置された形態の改質器では、改質に熱量を与える必要があるため、改質部内の温度が高温となる。また、蒸発部には、改質に必要な水を供給するため、蒸発部内の温度は比較的低温になる。このため、蒸発部と改質部とを区画する壁部、すなわち、蒸発部の出口側を区画する壁部は比較的高温の温度環境になる部分となっていた。
また、このような温度環境の中で、蒸発部に供給されて改質部に向けて流れた水は、蒸発部の出口側を区画する壁部に到達してしまうと、改質器においては、これまで主として改質器の底面からの熱で加熱されている状態に加えて、区画する壁部からも加熱されることになる。また、壁部の温度は高温になっているため、壁部に到達した水が急激に高温に晒され、突然激しく沸騰する現象(以下「突沸」)が生じるおそれがあるという問題がある。
そこで、本発明者らは、このような突沸が生じると、改質器内に急激な圧力変動が生じるため、改質すべき燃料ガスが流入しにくくなり、改質が十分に行えなくなったり、改質後の燃料ガスが改質器から押し出されて過剰な濃度の改質ガスが燃料電池セルに供給され、発電状態が不安定になることが懸念されるという新たな技術課題を見出した。
さらに、上述した特許文献2及び3に記載されている従来の固体酸化物型燃料電池のように、蒸発器の伝熱面積を大きくすることにより、蒸発部において改質用の水との熱交換を促進するような構造にした場合には、返って突沸も生じやすくなるが、蒸発部の出口近傍等には突沸を防止する手段が何ら設けられておらず、上述したように安定した発電を行うことが難しいという問題がある。
したがって、本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、改質器内における水への急激な加熱を緩和させることにより突沸を抑制することができ、安定した発電を行うことができる固体酸化物型燃料電池を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、燃料を水蒸気改質して生成した水素と酸化剤ガスを反応させることにより発電する固体酸化物型燃料電池であって、燃料電池セルスタックを備えた燃料電池モジュールと、この燃料電池モジュールに燃料を供給する燃料供給装置と、上記燃料電池モジュールに水蒸気改質用の水を供給する水供給装置と、上記燃料電池セルスタックの酸化剤ガス極側に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、上記燃料電池モジュール内に配置され、上記燃料供給装置から供給された燃料を、上記水供給装置から供給された水を使用して水蒸気改質する改質器と、を有し、上記改質器は、その入口側に設けられて上記改質器内に流入した水を蒸発させる蒸発部と、この蒸発部よりも下流側に設けられて改質触媒が充填された改質部と、この改質部と上記蒸発部との間に壁面を形成すると共に上記蒸発部から上記改質部側へ送られる水が上記壁面に接触して突沸が生ずることを防ぐように水との熱交換を緩慢に行う熱交換抑制壁部と、を備え、上記熱交換抑制壁部は、上記改質器内を上記蒸発部側の領域と上記改質部側の領域とに区画するように上記壁面を形成する壁部本体と、この壁部本体よりも伝熱面積が小さく且つ熱容量が少なくなるように上記壁部本体から上記蒸発部側へ突出する突出部と、を備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、改質器の熱交換抑制壁部が、改質器内を蒸発部側の領域と改質部側の領域とに区画するように壁面を形成する壁部本体と、この壁部本体よりも伝熱面積が小さく且つ熱容量が少なくなるように壁部本体から蒸発部側へ突出する突出部とを備えていることにより、改質器の蒸発部から改質部側へ送られる水は、改質器の熱交換抑制壁部の壁部本体よりも先に突出部に接触し、この突出部と水との接触間で熱交換が行われる。しかしながら、改質器の熱交換抑制壁部の突出部の伝熱面積が壁部本体の伝熱面積よりも小さいため、突出部に接触した水が急激に加熱されて突沸が生じることを防ぐことができる。また、改質器の熱交換抑制壁部の突出部の熱容量が壁部本体の熱容量よりも少ないため、一旦突出部に水が接触して突出部自体が冷やされると、それ以上の熱を水に与えることができなくなるため、突沸が生じる程の熱量が加わることがない。さらに、突出部自体が冷やされると、熱交換抑制壁部の壁部本体から熱が奪われ、壁部本体自体の温度が下がるため、水への急激な加熱を緩和させることができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
従来の固体酸化物型燃料電池の改質器のように、改質部と蒸発部とが横並びに区画して配置された形態の改質器では、改質に熱量を与える必要があるため、改質部内の温度が高温となる。また、蒸発部には、改質に必要な水を供給するため、蒸発部内の温度は比較的低温になる。このため、蒸発部と改質部とを区画する壁部、すなわち、蒸発部の出口側を区画する壁部は比較的高温の温度環境になる部分となっていた。このような温度環境の中で、蒸発部に供給されて改質部に向けて流れた水は、蒸発部の出口側を区画する壁部に到達してしまうと、改質器においては、これまで主として改質器の底面からの熱で加熱されている状態に加えて、区画する壁部からも加熱されることになる。また、壁部の温度は高温になっているため、壁部に到達した水が急激に高温に晒されて突沸が生じるおそれがあった。さらに、このような突沸が生じると、改質器内に急激な圧力変動が生じるため、改質すべき燃料ガスが流入しにくくなり、改質が十分に行えなくなったり、改質後の燃料ガスが改質器から押し出されて過剰な濃度の改質ガスが燃料電池セルに供給され、発電状態が不安定になることが懸念される。そこで、本発明は、上述した突沸に起因する種々の問題を、突沸を抑制することにより解決することを課題とし、この課題を解決する手段として、改質器内を蒸発部側の領域と改質部側の領域とに区画し、水との熱交換を緩慢に行う熱交換抑制壁部を有するものとし、この熱交換抑制壁部により、接触した水との熱交換を緩慢に行うことにした。これにより、熱交換抑制壁部と接触することによって突沸が生じることを抑制し、突沸に起因する種々の問題を解決することができた。
本発明において、好ましくは、上記改質器は、更に、上記蒸発部と上記改質部との間に設けられて上記燃料と上記蒸発部で気化した水蒸気とを混合する混合部を備え、上記熱交換抑制壁部は、上記改質器内を上記蒸発部側の領域と上記混合部側の領域とに区画するように設けられている。
このように構成された本発明によれば、熱交換抑制壁部が改質器内を蒸発部側の領域と混合部側の領域とに区画するように設けられていることにより、熱量が多く突沸が生じやすい改質器の入口側から離間し、改質器の入口側に比べて熱量が少ない位置に熱交換抑制壁部が位置しているため、蒸発部から混合部側へ送られる水が熱交換抑制壁部に接触した際に大量の熱量が水に加わることを防ぐことができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
本発明において、好ましくは、上記熱交換抑制壁部は、上記改質器の蒸発部の入口から所定距離下流側に設けられている。
このように構成された本発明においては、熱交換抑制壁部が蒸発部の入口から所定距離下流側に設けられていることにより、蒸発部の入口から流入した水は蒸発部でほとんど蒸発することができるため、仮に水が蒸発部の下流側まで流れても、熱交換抑制壁部で確実に突沸させることなく気化させることができる。
本発明において、好ましくは、上記改質器の蒸発部の内部には、その入口から上記熱交換抑制壁部までの区間に平面視で蛇行するように形成された蛇行通路が設けられている。
このように構成された本発明においては、蒸発部の内部に形成された蛇行通路により、蒸発部の入口から熱交換抑制壁部までの流路距離を比較的長く確保することができるため、蒸発部の蛇行通路内で確実に突沸を生じさせることなく気化させることができる。
本発明において、好ましくは、上記熱交換抑制壁部は、その突出部が上記壁部本体の下方領域に設けられ、上記壁部本体における上記突出部よりも上方且つ上記改質器の流路特性に基づいて水が衝突しやすい領域以外の領域には、蒸発部の出口として開口が形成されている。
このように構成された本発明においては、熱交換抑制壁部の壁部本体における突出部よりも上方且つ改質器の流路特性に基づいて水が衝突しやすい領域以外の領域に蒸発部の出口として開口が形成されていることによって、水が熱交換抑制壁部の突出部に衝突して気化膨張した直後に蒸発部出口である開口から混合部にすぐに流入することを抑制することができる。また、蒸発部の蛇行通路内の水が熱交換抑制壁部の壁部本体の開口に至るまでに突出部が妨げとなって気化膨張の勢いが低減するため、突沸の中でも気化膨張に起因する悪影響を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記熱交換抑制壁部の突出部は、上記壁部本体の下方領域のほぼ全域に亘って設けられている。
このように構成された本発明においては、熱交換抑制壁部の突出部が、壁部本体の下方領域のほぼ全域に亘って設けられているため、蒸発部内に供給される水の供給量の変化によって蒸発部内を流れる水の経路にばらつきが生じていたとしても、確実に突出部で熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
本発明において、好ましくは、上記熱交換抑制壁部の突出部は、上記壁部本体よりも水との接触面積が少なくなるように且つ上記突出部に衝突せずに上記壁部本体に接触することがないように所定間隔を置いて設けられたフィンである。
このように構成された本発明においては、熱交換抑制壁部の突出部として、壁部本体よりも水との接触面積が少なくなるように且つ突出部に衝突せずに壁部本体に接触することがないように所定間隔を置いて設けられたフィンを用いることにより、より確実に突出部で熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
本発明の固体酸化物型燃料電池によれば、改質器内における水への急激な加熱を緩和させることにより突沸を抑制することができ、安定した発電を行うことができる。
本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池を示す全体構成図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の燃料電池モジュールを示す正面断面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器の斜視図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器の天板を取り除いて改質器の内部を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内部の燃料の流れを示す平面断面図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池のハウジング内に収納された金属製のケース及び空気用熱交換器を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の熱交換器用断熱材と、蒸発部の位置関係を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の起動工程における燃料等の各供給量、及び各部の温度の一例を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)を示す全体構成図である。この図1に示すように、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介して金属製のケース8が内蔵されている。この密閉空間であるケース8の下方部分である発電室10には、燃料と酸化剤ガス(空気)とにより発電反応を行う燃料電池セル集合体12が配置されている。この燃料電池セル集合体12は、10個の燃料電池セルスタック14(図5参照)を備え、この燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16(図4参照)から構成されている。このように、燃料電池セル集合体12は、160本の燃料電池セルユニット16を有し、これらの燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されている。
燃料電池モジュール2のケース8の上述した発電室10の上方には、燃焼部である燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった残余の燃料と残余の酸化剤(空気)とが燃焼し、排気ガスを生成するようになっている。さらに、ケース8は断熱材7により覆われており、燃料電池モジュール2内部の熱が、外気へ発散するのを抑制している。
また、この燃焼室18の上方には、燃料を改質する改質器20が配置され、前記残余ガスの燃焼熱によって改質器20を改質反応が可能な温度となるように加熱している。さらに、この改質器20の上方には、残余ガスの燃焼ガスにより発電用の空気を加熱し、発電用の空気を予熱する熱交換器である空気用熱交換器22が配置されている。
次に、補機ユニット4は、燃料電池モジュール2からの排気中に含まれる水分を結露させた水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この貯水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の燃料供給源30から供給された燃料を遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)と、電源喪失時において、燃料流量調整ユニット38から流出する燃料ガスを遮断するバルブ39を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される酸化剤ガスである空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45(モータで駆動される「空気ブロア」等)と、改質器20に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
次に、燃料電池モジュール2には、排気ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排気ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。
また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。
さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
次に、図2及び図3により、本発明の実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)の燃料電池モジュールの内部構造を説明する。図2は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)の燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図3は、図2のIII-III線に沿って断面図である。
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール2のハウジング6内のケース8には、上述したように、下方から順に、燃料電池セル集合体12、改質器20、空気用熱交換器22が配置されている。
改質器20は、その上流端側の端部側面に純水、改質される燃料ガス、及び改質用空気を導入するための改質器導入管62が取り付けられている。
改質器導入管62は、改質器20の一端の側壁面から延びる円管であり、90゜屈曲されて概ね鉛直方向に延び、ケース8の上端面を貫通している。なお、改質器導入管62は、改質器20に水を導入する水導入管として機能している。また、改質器導入管62の上端には、T字管62aが接続されており、このT字管62aの概ね水平方向に延びる管の両側の端部には、燃料ガス及び純水を供給するための配管が夫々接続されている。水供給用配管63aはT字管62aの一方の側端から斜め上方に向けて延びている。燃料ガス供給用配管63bはT字管62aの他方の側端から水平方向に延びた後、U字型に屈曲され、水供給用配管63aと同様の方向に、概ね水平に延びている。
一方、改質器20の内部には、上流側から順に、蒸発部20a、混合部20b、改質部20cが形成され、この改質部20cには改質触媒が充填されている。この改質器20に導入された水蒸気(純水)が混合された燃料ガス及び空気は、改質器20内に充填された改質触媒により改質される。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したものや、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したものが適宜用いられる。
なお、本実施形態においては、例として、蒸発部20aと改質器20cとの間に混合部20bを設けた形態について説明するが、混合部20bについては省略してもよい。
改質器20の下流端側には、燃料ガス供給管64が接続され、この燃料ガス供給管64は、下方に延び、さらに、燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内で水平に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、改質された燃料ガスがマニホールド66内に供給される。また、燃料ガス供給管64の鉛直部の途中には、流路が狭められた圧力変動抑制用流路抵抗部64cが設けられ、燃料ガスの供給流路の流路抵抗が調整されている。流路抵抗の調整については後述する。
このマニホールド66の上方には、上述した燃料電池セルスタック14を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、燃料電池セルユニット16内に供給される。
一方、改質器20の上方には、空気用熱交換器22が設けられている。
また、図2に示すように、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
次に図4により燃料電池セルユニット16について説明する。図4は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)の燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。
図4に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極層90の上部90aは、電解質層94と外側電極層92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備えている。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極層90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極層90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極層90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極層90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路細管98が形成されている。
この燃料ガス流路細管98は、内側電極端子86の中心から燃料電池セル84の軸線方向に延びるように設けられた細長い細管である。このため、マニホールド66(図2)から、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃料ガス流路88に流入する燃料ガスの流れには、所定の圧力損失が発生する。従って、下側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流入側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。また、燃料ガス流路88から、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98を通って燃焼室18(図2)に流出する燃料ガスの流れにも所定の圧力損失が発生する。従って、上側の内側電極端子86の燃料ガス流路細管98は、流出側流路抵抗部として作用し、その流路抵抗は所定の値となるように設定されている。
内側電極層90は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレードとの混合体、の少なくとも一種から形成される。
電解質層94は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。
外側電極層92は、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
次に図5により燃料電池セルスタック14について説明する。図5は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。
図5に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16は、8本ずつ2列に並べて配置されている。各燃料電池セルユニット16は、下端側がセラミック製の長方形の下支持板68(図2)により支持され、上端側は、両端部の燃料電池セルユニット16が4本ずつ、概ね正方形の2枚の上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴がそれぞれ形成されている。
さらに、燃料電池セルユニット16には、集電体102及び外部端子104が取り付けられている。この集電体102は、燃料極である内側電極層90に取り付けられた内側電極端子86と電気的に接続される燃料極用接続部102aと、空気極である外側電極層92の外周面と電気的に接続される空気極用接続部102bとを接続するように一体的に形成されている。また、各燃料電池セルユニット16の外側電極層92(空気極)の外表面全体には、空気極側の電極として、銀製の薄膜が形成されている。この薄膜の表面に空気極用接続部102bが接触することにより、集電体102は空気極全体と電気的に接続される。
さらに、燃料電池セルスタック14の端(図5では左端の奥側)に位置する燃料電池セルユニット16の空気極86には、2つの外部端子104がそれぞれ接続されている。これらの外部端子104は、隣接する燃料電池セルスタック14の端にある燃料電池セルユニット16の内側電極端子86に接続され、上述したように、160本の燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されるようになっている。
次に図6により本実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)に取り付けられたセンサ類等について説明する。図6は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)を示すブロック図である。
図6に示すように、固体酸化物型燃料電池1は、制御部110を備え、この制御部110には、使用者が操作するための「ON」や「OFF」等の操作ボタンを備えた操作装置112、発電出力値(ワット数)等の種々のデータを表示するための表示装置114、及び、異常状態のとき等に警報(ワーニング)を発する報知装置116が接続されている。また、制御部110には、マイクロプロセッサ、メモリ、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)が内蔵されており、これらにより、各センサからの入力信号に基づいて、補機ユニット4、インバータ54等が制御される。なお、この報知装置116は、遠隔地にある管理センタに接続され、この管理センタに異常状態を通知するようなものであっても良い。
次に、制御部110には、以下に説明する種々のセンサからの信号が入力されるようになっている。
先ず、可燃ガス検出センサ120は、ガス漏れを検知するためのもので、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4に取り付けられている。
CO検出センサ122は、本来排気ガス通路80等を経て外部に排出される排気ガス中のCOが、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4を覆う外部ハウジング(図示せず)へ漏れたかどうかを検知するためのものである。
貯湯状態検出センサ124は、図示しない給湯器におけるお湯の温度や水量を検知するためのものである。
電力状態検出センサ126は、インバータ54及び分電盤(図示せず)の電流及び電圧等を検知するためのものである。
発電用空気流量検出センサ128は、発電室10に供給される発電用空気の流量を検出するためのものである。
改質用空気流量センサ130は、改質器20に供給される改質用空気の流量を検出するためのものである。
燃料流量センサ132は、改質器20に供給される燃料ガスの流量を検出するためのものである。
水流量センサ134は、改質器20に供給される純水の流量を検出するためのものである。
水位センサ136は、純水タンク26の水位を検出するためのものである。
圧力センサ138は、改質器20の外部の上流側の圧力を検出するためのものである。
排気温度センサ140は、温水製造装置50に流入する排気ガスの温度を検出するためのものである。
発電室温度センサ142は、図3に示すように、燃料電池セル集合体12の近傍の前面側と背面側に設けられ、燃料電池セルスタック14の近傍の温度を検出して、燃料電池セルスタック14(即ち燃料電池セル84自体)の温度を推定するためのものである。
燃焼室温度センサ144は、燃焼室18の温度を検出するためのものである。
排気ガス室温度センサ146は、排気ガス室78の排気ガスの温度を検出するためのものである。
改質器温度センサ148は、改質器20の温度を検出するためのものであり、改質器20の入口温度と出口温度から改質器20の温度を算出する。
外気温度センサ150は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)が屋外に配置された場合、外気の温度を検出するためのものである。また、外気の湿度等を測定するセンサを設けるようにしても良い。
これらのセンサ類からの信号は、制御部110に送られ、制御部110は、これらの信号によるデータに基づき、水流量調整ユニット28、燃料流量調整ユニット38、改質用空気流量調整ユニット44、発電用空気流量調整ユニット45に、制御信号を送り、これらのユニットにおける各流量を制御するようになっている。
次に、図7乃至図10を参照して、改質器20の詳細な構成を説明する。
図7は改質器20の斜視図であり、図8は、天板を取り除いて改質器20の内部を示した斜視図である。図9は、改質器20内部の燃料の流れを示す平面断面図である。
図7に示すように、改質器20は、直方体状の金属製の箱であり、内部には燃料を改質するための改質触媒が充填されている。また、改質器20の上流側には水、燃料及び改質用空気を導入するための改質器導入管62が接続されている。さらに、改質器20の下流側には、内部で改質された燃料を流出させる燃料ガス供給管64が接続されている。
図8に示すように、改質器20の内部には、その上流側に蒸発室である蒸発部20aが設けられ、この蒸発部20aに隣接して、下流側には混合部20bが設けられている。さらに、混合部20bに隣接して、下流側には改質部20cが設けられている。蒸発部20aの内部には、複数の仕切り板20dが配置されることにより、曲がりくねって平面視で蛇行するように形成された蛇行通路20eが設けられている。改質器20に導入された水は、温度が上昇した状態では蒸発部20a内で蒸発され、水蒸気となる。さらに、混合部20bは所定の容積を有するチャンバーから構成され、その内部にも、複数の仕切り板20fが配置されることにより、曲がりくねって蛇行するように形成された蛇行通路20gが形成されている。改質器20に導入された燃料ガス、改質用空気は、混合部20bの曲がりくねった通路を通りながら蒸発部20aで生成された水蒸気と混合される。
一方、改質部20cの内部にも、複数の仕切り板20hが配置されることにより曲がりくねった通路20iが形成され、この通路に触媒が充填されている。蒸発部20a、混合部20bを通って燃料ガス、水蒸気及び改質用空気の混合物が導入されると、改質部20cでは、部分酸化改質反応及び水蒸気改質反応が発生する。さらに、燃料ガス、及び水蒸気の混合物が導入されると、改質部20cでは、水蒸気改質反応のみが発生する。
なお、本実施形態においては、蒸発部、混合部、改質部が一体に構成され、1つの改質器を形成しているが、変形例として、改質部のみを備えた改質器を設け、この上流側に隣接して混合部、蒸発室を設けることもできる。
図8及び図9に示すように、改質器20の蒸発部20aに導入された燃料ガス、水及び改質用空気は、改質器20の横断方向に蛇行して流れ、この間に、導入された水は蒸発し、水蒸気となる。蒸発部20aと混合部20bの間には、蒸発/混合部隔壁20jが設けられ、この蒸発/混合部隔壁20jには隔壁開口20kが設けられている。この隔壁開口20kは、蒸発/混合部隔壁20jの片側約半分のうちの、上側約半分の領域に設けられた長方形の開口部である。
つぎに、図10は、本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。
図10に示すように、改質器20の蒸発/混合部隔壁20jは、改質器20内を蒸発部20a側の領域と混合部20b側の領域とに区画する壁面を形成する壁部本体20lを備えている。また、この壁部本体20lの蒸発部20a側の壁面の下方領域には、蒸発部20a側へ同一長さで突出する複数のフィン20mが壁部本体20lの横幅方向にほぼ全域に亘って配置されている。また、各フィン20m同士は、壁部本体20lよりも水との接触面積が少なくなるように且つ水がフィン20mに衝突せずに壁部本体20lに接触することがないように所定間隔sを置いて互いに分割されている。これにより、改質器導入管62から蒸発部20aに導入された純水が蒸発/混合部隔壁20j側に流れると、この純水が壁部本体20lよりも先にフィン20mに接触し、壁部本体20lからフィン20mを介して純水に熱が与えられて熱交換が行われるようになっている。
また、各フィン20mにおける蒸発部20a側へ突出した部分の突出長さdや、隣接する各フィン20m同士の間隔sについては、改質器導入管62から蒸発部20aに導入されて蒸発/混合部隔壁20jに向って流れる純水の水滴の大きさ(水滴Wの平均直径D)等を考慮した上で、壁部本体20lよりも伝熱面積が小さく且つ熱容量が少なくなるように設計されている。これにより、一旦フィン20mに純水が接触してフィン20m自体が冷やされると、それ以上の熱を純水に与えることができなくなり、突沸が生じる程の熱量が純水に加わることを防ぐ構造となっている。さらに、フィン20m自体が冷やされると、壁部本体20lから熱が奪われ、壁部本体20l自体の温度が下がるため、純水が壁部本体20lに接触したときには純水への急激な加熱を緩和させることができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができるようになっている。
ちなみに、本実施形態においては、各フィン20mの厚みu1は、壁部本体20lの厚みu2よりも小さく(例えば、u1=0.3×u2)になるように設定されている。また、各フィン20m同士の間隔sについては、あまり狭く設定し過ぎると、各フィン20m間における水の進む速さが速くなり、水滴に熱が与えられる前に壁部本体20lに到達して突沸が生じるおそれがあり、各フィン20m同士の間隔sを大きく設定し過ぎると、フィン20mから水滴に与えられる熱が少なくなり、突沸も生じやすくなるため、8mm〜12mmに設定するのが好ましく、9mm〜11mmに設定するのがより好ましい。
さらに、上述したように、改質器20の蒸発部20aの内部には、その入口20nから蒸発/混合部隔壁20jまでの区間に平面視で蛇行するように形成された蛇行通路20eが設けられており、蒸発/混合部隔壁20jが、改質器20の蒸発部20aの入口20nから蛇行通路20eを介して所定距離下流側に設けられている。これにより、蒸発部20aの入口20nから蒸発/混合部隔壁20jまでの流路距離を比較的長く確保することができるため、蒸発部20aの入口20nから流入した水が蒸発部20aの蛇行通路20e内でほとんど蒸発することができ、確実に突沸を生じさせることなく気化させることができるようになっている。また、仮に水が蒸発部20aの下流側まで流れても、蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mで確実に突沸させることなく気化させることができるようになっている。
また、蒸発部20aの出口である蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lの隔壁開口20kが、フィン20mよりも上方に形成され、且つ改質器20の蒸発部20a内の蛇行通路20eに関する流路特性に基づいて水が衝突しやすい領域以外の領域Rに形成されているため、水が蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mに衝突して気化膨張した直後に蒸発部20aの隔壁開口20kから混合部20bにすぐに流入することを抑制することができるようになっている。また、蒸発部20aの蛇行通路20e内の水が蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lの隔壁開口20kに至るまでにフィン20mが妨げとなって気化膨張の勢いが低減するため、突沸の中でも気化膨張に起因する悪影響を抑制することができる。
さらに、蒸発/混合部隔壁20jのフィン20は、壁部本体20lの下方領域のほぼ全域に亘って設けられているため、蒸発部20a内に供給される水の供給量の変化によって蒸発部20aの蛇行通路20e内を流れる水の経路にばらつきが生じていたとしても、確実にフィン20mで熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができるようになっている。
また、混合部20bと改質部20cの間には、混合/改質部隔壁20oが設けられ、この混合/改質部隔壁20oには多数の連通孔20pを設けることにより狭小流路が形成されている。混合部20b内において混合された燃料ガス等は、これらの連通孔20pを通って改質部20cに流入する。
改質部20cに流入した燃料等は、改質部20cの中央を長手方向に流れた後、2つに分岐して折返し、2つの通路20iは再び折り返して改質部20cの下流端に向かい、そこで合流されて燃料ガス供給管64に流入する。燃料は、このように蛇行した通路20iを通過しながら、通路に充填された触媒により改質される。なお、混合部20bには所定容積のチャンバーが構成され、混合/改質部隔壁20oには狭小流路(連通孔20p)が形成されているため、改質部20cには、蒸発部20a内の急激な圧力変動の影響が及びにくい。従って、混合部20bのチャンバー及び混合/改質部隔壁20oの狭小流路は圧力変動吸収手段として機能する。
次に、図11及び図12を新たに参照すると共に、図2及び図3を再び参照して、発電酸化剤ガス用熱交換器である空気用熱交換器22の構造を詳細に説明する。図11は、ハウジング6内に収納された金属製のケース8及び空気用熱交換器22を示す斜視図である。図12は、蒸発室用断熱材と、蒸発部の位置関係を示す断面図である。
図11に示すように、空気用熱交換器22は、燃料電池モジュール2内のケース8の上方に配置された熱交換器である。また、図2及び図3に示すように、ケース8の内部には燃焼室18が形成され、複数の燃料電池セルユニット16、改質器20等が収納されているので、空気用熱交換器22は、これらの上方に位置する。空気用熱交換器22は、燃焼室18内で燃焼され、排気として排出される燃焼ガスの熱を回収、利用して、燃料電池モジュール2内に導入された発電用の空気を予熱するように構成されている。また、図11に示すように、ケース8の上面と空気用熱交換器22の底面との間には、内部断熱材である蒸発室用断熱材23が、これらの間に挟まれるように配置されている。即ち、蒸発室用断熱材23は、改質器20と空気用熱交換器22の間に配置されている。さらに、図11に示されている空気用熱交換器22及びケース8の外側を、外側断熱材である断熱材7が覆っている(図2)。
図2及び図3に示すように、空気用熱交換器22は、複数の燃焼ガス配管70と発電用空気流路72と、を有する。また、図2に示すように、複数の燃焼ガス配管70の一方の端部には、排気ガス集約室78が設けられており、この排気ガス集約室78は、各燃焼ガス配管70に連通されている。また、排気ガス集約室78には、排気ガス排出管82が接続されている。さらに、各燃焼ガス配管70の他方の端部は開放されており、この開放された端部は、ケース8の上面に形成された連通開口8aを介して、ケース8内の燃焼室18に連通されている。
燃焼ガス配管70は、水平方向に向けられた複数の金属製の円管であり、各円管は夫々平行に配置されている。一方、発電用空気流路72は、各燃焼ガス配管70の外側の空間によって構成されている。また、発電用空気流路72の、排気ガス排出管82側の端部には、発電用空気導入管74(図11)が接続されており、燃料電池モジュール2の外部の空気が、発電用空気導入管74を通って発電用空気流路72に導入される。なお、図11に示すように、発電用空気導入管74は、排気ガス排出管82と平行に、空気用熱交換器22から水平方向に突出している。さらに、発電用空気流路72の他方の端部の両側面には、一対の連絡流路76(図3、図11)が接続されており、発電用空気流路72と各連絡流路76は、夫々、出口ポート76aを介して連通されている。
図3に示すように、ケース8の両側面には、発電用空気供給路77が夫々設けられている。空気用熱交換器22の両側面に設けられた各連絡流路76は、ケース8の両側面に設けられた発電用空気供給路77の上部に夫々連通されている。また、各発電用空気供給路77の下部には、多数の吹出口77aが水平方向に並べて設けられている。各発電用空気供給路77を通って供給された発電用の空気は、多数の吹出口77aから、燃料電池モジュール2内の燃料電池セルスタック14の下部側面に向けて噴射される。
また、ケース8内部の天井面には、隔壁である整流板21が取り付けられており、この整流板21には開口部21aが設けられている。
整流板21は、ケース8の天井面と改質器20の間に、水平に配置された板材である。この整流板21は、燃焼室18から上方に流れる気体の流れを整え、空気用熱交換器22の入り口(図2の連通開口8a)に導くように構成されている。燃焼室18から上方へ向かう発電用空気及び燃焼ガスは、整流板21の中央に設けられた開口部21aを通って整流板21の上側に流入し、整流板21の上面とケース8の天井面の間の排気通路21bを図2における左方向に流れ、空気用熱交換器22の入り口に導かれる。また、図12に示すように、開口部21aは、改質器20の改質部20cの上方に設けられており、開口部21aを通って上昇した気体は、蒸発部20aとは反対側の、図2、図12における左側の排気通路21bに流れる。このため、蒸発部20aの上方の空間(図2、図12における右側)は、改質部20cの上方の空間よりも排気の流れが遅く、排気の流れが淀む気体滞留空間21cとして作用する。
また、整流板21の開口部21aの縁には、全周に亘って縦壁21dが設けられており、この縦壁21dにより、整流板21の下側の空間から整流板21の上側の排気通路21bに流入する流路が狭められている。さらに、排気通路21bと空気用熱交換器22を連通させる連通開口8aの縁にも、全周に亘って下がり壁8b(図2)が設けられており、この下がり壁8bにより、排気通路21bから空気用熱交換器22に流入する流路が狭められている。これらの縦壁21d、下がり壁8bを設けることにより、燃焼室18から空気用熱交換器22を通って燃料電池モジュール2の外部に至る排気の通路における流路抵抗が調整されている。流路抵抗の調整については後述する。
蒸発室用断熱材23は、空気用熱交換器22の底面に、概ねその全体を覆うように取り付けられた断熱材である。従って、蒸発室用断熱材23は、蒸発部20a全体の上方に亘って配置されている。この蒸発室用断熱材23は、整流板21の上面とケース8の天井面の間に形成された排気通路21b及び気体滞留空間21c内の高温の気体が、空気用熱交換器22の底面を直接加熱するのを抑制するように配置されている。このため、燃料電池モジュール2の運転中においては、蒸発部20aの上方の排気通路に滞留している排気から、空気用熱交換器22の底面に直接伝わる熱が少なくなり、蒸発部20a周囲の温度は上昇しやすくなる。また、燃料電池モジュール2の停止後においては、蒸発室用断熱材23が配置されていることにより、改質器20からの熱の発散が抑制され、即ち、蒸発部20a周囲の熱が空気用熱交換器22に奪われにくくなり、蒸発部20aの温度低下が緩やかになる。
なお、蒸発室用断熱材23は、外気への熱の散逸を抑制するために、燃料電池モジュール2のケース8及び空気用熱交換器22全体を覆っている外側断熱材である断熱材7とは別に、断熱材7の内部に配置された断熱材である。また、断熱材7は、蒸発室用断熱材23よりも断熱性が高く構成されている。即ち、断熱材7の内面と外面の間の熱抵抗は、蒸発室用断熱材23の上面と下面の間の熱抵抗よりも大きくなっている。即ち、断熱材7と蒸発室用断熱材23を同一の材料で構成する場合には、断熱材7を蒸発室用断熱材23よりも厚く構成する。
次に、固体酸化物型燃料電池1の発電運転時における燃料、発電用空気、及び排気ガスの流れを説明する。
まず、燃料は、燃料ガス供給用配管63b、T字管62a、改質器導入管62を介して改質器20の蒸発部20aに導入されると共に、純水は、水供給用配管63a、T字管62a、改質器導入管62を介して蒸発部20aに導入される。従って、供給された燃料及び水はT字管62aにおいて合流され、改質器導入管62を通って蒸発部20aに導入される。発電運転中においては、蒸発部20aは高温に加熱されているため、蒸発部20aに導入された純水は、比較的速やかに蒸発され水蒸気となる。蒸発された水蒸気及び燃料は、混合部20b内で混合され、改質器20の改質部20cに流入する。水蒸気と共に改質部20cに導入された燃料は、ここで水蒸気改質され、水素を豊富に含む燃料ガスに改質される。改質部20cにおいて改質された燃料は、燃料ガス供給管64を通って下方に下り、分散室であるマニホールド66に流入する。
マニホールド66は、燃料電池セルスタック14の下側に配置された比較的体積の大きい直方体状の空間であり、その上面に設けられた多数の穴が燃料電池セルスタック14を構成する各燃料電池セルユニット16の内側に連通している。マニホールド66に導入された燃料は、その上面に設けられた多数の穴を通って、燃料電池セルユニット16の燃料極側、即ち、燃料電池セルユニット16の内部を通って、その上端から流出する。また、燃料である水素ガスが燃料電池セルユニット16の内部を通過する際、空気極(酸化剤ガス極)である燃料電池セルユニット16の外側を通る空気中の酸素と反応して電荷が生成される。この発電に使用されずに残った残余燃料は、各燃料電池セルユニット16の上端から流出し、燃料電池セルスタック14の上方に設けられた燃焼室18内で燃焼される。
一方、酸化剤ガスである発電用の空気は、発電用の酸化剤ガス供給装置である発電用空気流量調整ユニット45によって、発電用空気導入管74を介して燃料電池モジュール2内に送り込まれる。燃料電池モジュール2内に送り込まれた空気は、発電用空気導入管74を介して空気用熱交換器22の発電用空気流路72に導入され、予熱される。予熱された空気は、各出口ポート76a(図3)を介して各連絡流路76に流出する。各連絡流路76に流入した発電用の空気は、燃料電池モジュール2の両側面に設けられた発電用空気供給路77を通って下方に流れ、多数の吹出口77aから、燃料電池セルスタック14に向けて発電室10内に噴射される。
発電室10内に噴射された空気は、燃料電池セルスタック14の空気極側(酸化剤ガス極側)である各燃料電池セルユニット16の外側面に接触し、空気中の酸素の一部が発電に利用される。また、吹出口77aを介して発電室10の下部に噴射された空気は、発電に利用されながら発電室10内を上昇する。発電室10内を上昇した空気は、各燃料電池セルユニット16の上端から流出する燃料を燃焼させる。この燃焼による燃焼熱は、燃料電池セルスタック14の上方に配置された改質器20の蒸発部20a、混合部20b及び改質部20cを加熱する。燃料が燃焼され、生成された燃焼ガスは、上方の改質器20を加熱した後、改質器20上方の開口部21aを通って整流板21の上側に流入する。整流板21の上側に流入した燃焼ガスは、整流板21によって構成された排気通路21bを通って空気用熱交換器22の入り口である連通開口8aに導かれる。連通開口8aから空気用熱交換器22に流入した燃焼ガスは、開放された各燃焼ガス配管70の端部に流入し、各燃焼ガス配管70外側の発電用空気流路72を流れる発電用空気との間で熱交換を行い、排気ガス集約室78に集約される。排気ガス集約室78に集約された排気ガスは、排気ガス排出管82を介して燃料電池モジュール2の外部に排出される。これにより、蒸発部20aにおける水の蒸発、及び改質部20cにおける吸熱反応である水蒸気改質反応が促進されると共に、空気用熱交換器22内の発電用空気が予熱される。
次に、図13を新たに参照して、固体酸化物型燃料電池1の起動工程における制御を説明する。
図13は、起動工程における燃料等の各供給量、及び各部の温度の一例を示すタイムチャートである。なお、図13の縦軸の目盛りは温度を示しており、燃料等の各供給量は、それらの増減を概略的に示したものである。
図13に示す起動工程においては、常温の状態にある燃料電池セルスタック14の温度を、発電が可能な温度まで上昇させる。
まず、図13の時刻t0において、発電用空気及び改質用空気の供給が開始される。具体的には、コントローラである制御部110が、発電用の酸化剤ガス供給装置である発電用空気流量調整ユニット45に信号を送って、これを作動させる。上述したように、発電用空気は、発電用空気導入管74を介して燃料電池モジュール2内に導入され、空気用熱交換器22、発電用空気供給路77を経て発電室10内に流入する。また、制御部110は、改質用の酸化剤ガス供給装置である改質用空気流量調整ユニット44に信号を送って、これを作動させる。燃料電池モジュール2内に導入された改質用空気は、改質器20、マニホールド66を経て、各燃料電池セルユニット16の内部に流入し、その上端から流出する。なお、時刻t0においては、まだ燃料が供給されていないため、改質器20内において改質反応は発生しない。本実施形態においては、図13の時刻t0において開始される発電用空気の供給量は約100L/minであり、改質用空気の供給量は約10.0L/minである。
次いで、図13の時刻t0から所定時間後の時刻t1において、燃料の供給が開始される。具体的には、制御部110が、燃料供給装置である燃料流量調整ユニット38に信号を送って、これを作動させる。本実施形態においては、時刻t1において開始される燃料の供給量は約5.0L/minである。燃料電池モジュール2内に導入された燃料は、改質器20、マニホールド66を経て、各燃料電池セルユニット16の内部に流入し、その上端から流出する。なお、時刻t1においては、まだ改質器の温度が低温であるため、改質器20内において改質反応は発生しない。
次に、図13の時刻t1から所定時間経過した時刻t2において、供給されている燃料への点火工程が開始される。具体的には、点火工程においては、制御部110が、点火手段である点火装置83(図2)に信号を送り、各燃料電池セルユニット16の上端から流出する燃料に点火する。点火装置83は、燃料電池セルスタック14の上端近傍で繰り返し火花を発生させ、各燃料電池セルユニット16の上端から流出する燃料に点火する。
図13の時刻t3において着火が完了すると、改質用の水の供給が開始される。具体的には、制御部110が、水供給装置である水流量調整ユニット28(図6)に信号を送り、これを作動させる。本実施形態においては、時刻t3に開始される水の供給量は、2.0cc/minである。時刻t3においては、燃料供給量は、従前の約5.0L/minに維持される。また、発電用空気及び改質用空気の供給量も、従前の値に維持される。なお、この時刻t3において、改質用空気中の酸素O2と燃料中の炭素Cの比O2/Cは約0.32になる。
図13の時刻t3において着火された後、供給された燃料は、各燃料電池セルユニット16の上端からオフガスとして流出し、ここで燃焼される。この燃焼熱は、燃料電池セルスタック14の上方に配置された改質器20を加熱する。ここで、改質器20の上方(ケース8の上)には、蒸発室用断熱材23が配置されており、これにより、燃料の燃焼開始直後において、改質器20の温度は常温から急激に上昇する。蒸発室用断熱材23の上に配置されている空気用熱交換器22には外気が導入されているため、空気用熱交換器22は、特に燃焼開始直後においては温度が低く、冷却源となりやすい。本実施形態においては、ケース8の上面と空気用熱交換器22の底面の間に蒸発室用断熱材23が配置されていることにより、ケース8内の上部に配置された改質器20から空気用熱交換器22への熱の移動が抑制され、ケース8内の改質器20付近には熱が籠もりやすくなる。加えて、蒸発部20aの上方の、整流板21の上側の空間は、燃焼ガスの流れが遅くなる気体滞留空間21c(図2)として構成されているため、蒸発部20a付近は二重に断熱され、より急速に温度が上昇する。
このように、蒸発部20aの温度が急速に上昇することにより、オフガスの燃焼開始後短時間で水蒸気を生成することが可能になる。また、蒸発部20aには、改質用の水が少量ずつ供給されているため、多量の水が蒸発部20aに貯留されている場合に比べ、わずかな熱で水を沸点まで加熱することができ、早急に水蒸気の供給を開始することができる。さらに、水流量調整ユニット28の作動開始直後から水が流入するため、水の供給遅れによる、蒸発部20aの過剰な温度上昇、及び水蒸気の供給遅れを回避することができる。
なお、オフガスの燃焼開始後、或る程度の時間が経過すると、燃焼室18から空気用熱交換器22に流入する排気ガスにより、空気用熱交換器22の温度も上昇する。改質器20と空気用熱交換器22の間を断熱する蒸発室用断熱材23は、断熱材7の内側に設けられた断熱材である。従って、蒸発室用断熱材23は、燃料電池モジュール2からの熱の散逸を抑制するものではなく、オフガスの燃焼開始直後において、改質器20、特に、その蒸発部20aの温度を急速に上昇させる。
このようにして、改質器20の温度が上昇した時刻t4において、蒸発部20aを経て改質部20bに流入した燃料と改質用空気が、式(1)に示す部分酸化改質反応を起こすようになる。
mn+xO2 → aCO2+bCO+cH2 (1)
この部分酸化改質反応は発熱反応であるため、改質部20b内で部分酸化改質反応が発生すると、その周囲の温度が局部的に急上昇する。
一方、本実施形態においては、着火が確認された直後の時刻t3から改質用の水の供給が開始されており、また、蒸発部20aの温度が急速に上昇するように構成されているため、時刻t4においては、既に蒸発部20a内で水蒸気が生成され、改質部20bに供給されている。即ち、オフガスに着火された後、改質部20bの温度が部分酸化改質反応が発生する温度に到達する所定時間前から水の供給が開始され、部分酸化改質反応が発生する温度に到達した時点においては、蒸発部20aに所定量の水が貯留され、水蒸気が生成されている。このため、部分酸化改質反応の発生により温度が急上昇すると、改質部20bに供給されている改質用の水蒸気と燃料が反応する水蒸気改質反応が発生する。この水蒸気改質反応は、式(2)に示す吸熱反応であり、部分酸化改質反応よりも高い温度で発生する。
mn+xH2O → aCO2+bCO+cH2 (2)
このように、図13の時刻t4に到達すると、改質部20b内では部分酸化改質反応が発生するようになり、また、部分酸化改質反応が発生することによる温度上昇で、水蒸気改質反応も同時に発生するようになる。従って、時刻t4以降に改質部20b内で発生する改質反応は、部分酸化改質反応と水蒸気改質反応が混在した式(3)に示すオートサーマル改質反応(ATR)となる。即ち、時刻t4においてATR1工程が開始される。
mn+xO2+yH2O → aCO2+bCO+cH2 (3)
このように、本発明の実施形態の固体酸化物型燃料電池1では、起動工程の全期間において水が供給されており、部分酸化改質反応(POX)が単独で発生することはない。なお、図13に示すタイムチャートでは、時刻t4における改質器温度は約200℃である。この改質器温度は部分酸化改質反応が発生する温度よりも低いが、改質器温度センサ148(図6)により検出されている温度は改質部20bの平均的な温度である。実際には、時刻t4においても、改質部20bは部分的には部分酸化改質反応が発生する温度に到達しており、発生した部分酸化改質反応の反応熱により、水蒸気改質反応をも誘発される。このように、本実施形態においては、着火された後、改質部20bが部分酸化改質が発生する温度に到達する前から、水の供給が開始されており、部分酸化改質反応が単独で発生することがない。
次に、改質器温度センサ148による検出温度が約500℃以上に到達すると、図13の時刻t5において、ATR1工程からATR2工程に移行される。時刻t5において、水供給量が2.0cc/minから3.0cc/minに変更される。また、燃料供給量、改質用空気供給量及び発電用空気供給量は従前の値が維持される。これにより、ATR2工程における水蒸気と炭素の比S/Cは0.64に増加される一方、改質用空気と炭素の比O2/Cは0.32に維持される。このように、改質用空気と炭素の比O2/Cを一定に維持しながら、水蒸気と炭素の比S/Cを増加させることにより、部分酸化改質可能な炭素の量を低下させずに、水蒸気改質可能な炭素の量が増加される。これにより、改質部20bにおける炭素析出のリスクを確実に回避しながら、改質部20bの温度上昇と共に、水蒸気改質される炭素の量を増加させることができる。
さらに、図13の時刻t6本実施形態において、発電室温度センサ142による検出温度が約400℃以上に到達すると、ATR2工程からATR3工程に移行される。これに伴い、燃料供給量が5.0L/minから4.0L/minに変更され、改質用空気供給量が9.0L/minから6.5L/minに変更される。また、水供給量及び発電用空気供給量は従前の値が維持される。これにより、ATR3工程における水蒸気と炭素の比S/Cは0.80に増加される一方、改質用空気と炭素の比O2/Cは0.29に減少される。
さらに、図13の時刻t7において、発電室温度センサ142による検出温度が約550℃以上に到達すると、SR1工程に移行される。これに伴い、燃料供給量が4.0L/minから3.0L/minに変更され、水供給量が3.0cc/minから7.0cc/minに変更される。また、改質用空気の供給は停止され、発電用空気供給量は従前の値が維持される。これにより、SR1工程では、改質部20b内で専ら水蒸気改質が発生するようになり、水蒸気と炭素の比S/Cは、供給された燃料の全量を水蒸気改質するために適切な2.49に設定される。図13の時刻t7においては、改質器20、燃料電池セルスタック14とも、十分に温度が上昇しているので、改質部20bにおいて部分酸化改質反応が発生していなくとも、水蒸気改質反応を安定して発生させることができる。
次に、図13の時刻t8において、発電室温度センサ142による検出温度が約600℃以上に到達すると、SR2工程に移行される。これに伴い、燃料供給量が3.0L/minから2.5L/minに変更され、水供給量が7.0cc/minから6.0cc/minに変更される。また、発電用空気供給量は従前の値が維持される。これにより、SR2工程では、水蒸気と炭素の比S/Cは、2.56に設定される。
さらに、SR2工程を所定時間実行した後、発電工程に移行する。発電工程においては、燃料電池セルスタック14からインバータ54(図6)に電力が取り出され、発電が開始される。なお、発電工程では、改質部20bにおいて、専ら水蒸気改質により燃料が改質される。また、発電工程においては、燃料電池モジュール2に対して要求される出力電力に対応して、燃料供給量、発電用空気供給量、及び水供給量が変更される。
また、発電工程において発電を実行後、燃料電池モジュール2の運転停止を行う場合には、燃料ガス及び水蒸気の改質器20への供給量を減少させると同時に、改質用空気流量調整ユニット44による発電用空気の燃料電池モジュール2内への供給量を増大させて、燃料電池セル集合体12及び改質器20を空気により冷却し、これらの温度を低下させる。その後、改質器20の温度が所定温度、例えば、400℃まで低下したとき、燃料ガス及び水蒸気の改質器20への供給を停止し、改質器20の水蒸気改質反応SRを終了する。この発電用空気の供給は、改質器20の温度が所定温度、例えば、200℃まで低下するまで、継続し、この所定温度となったとき、発電用空気流量調整ユニット45からの発電用空気の供給を停止する。
上述した本発明の第1実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、改質器20の蒸発/混合部隔壁20jが、改質器20内を蒸発部20a側の領域と混合部20b側の領域とに区画するように壁面を形成する壁部本体20lと、この壁部本体20lよりも伝熱面積が小さく且つ熱容量が少なくなるように壁部本体20lから蒸発部20a側へ突出する複数のフィン20mとを備えていることにより、改質器20の蒸発部20aから混合部20b側へ送られる水は、蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lよりも先にフィン20mに接触し、このフィン20mと水との接触間で熱交換が行われる。しかしながら、改質器20の蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mの伝熱面積が壁部本体20lの伝熱面積よりも小さいため、フィン20mに接触した水が急激に加熱されて突沸が生じることを防ぐことができる。また、改質器20の蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mの熱容量が壁部本体20lの熱容量よりも少ないため、一旦フィン20mに水が接触してフィン20m自体が冷やされると、それ以上の熱を水に与えることができなくなるため、突沸が生じる程の熱量が加わることがない。さらに、フィン20m自体が冷やされると、蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lから熱が奪われ、壁部本体20l自体の温度が下がるため、水への急激な加熱を緩和させることができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
従来の固体酸化物型燃料電池の改質器のように、改質器内に改質部と蒸発部とが横並びに区画して配置された形態の改質器では、改質に熱量を与える必要があるため、改質部内の温度が高温となる。また、蒸発部には、改質に必要な水を供給するため、蒸発部内の温度は比較的低温になる。このため、蒸発部と改質部とを区画する壁部、すなわち、蒸発部の出口側を区画する壁部は比較的高温の温度環境になる部分となっていた。このような温度環境の中で、蒸発部に供給されて改質部に向けて流れた水は、蒸発部の出口側を区画する壁部に到達してしまうと、改質器においては、これまで主として改質器の底面からの熱で加熱されている状態に加えて、区画する壁部からも加熱されることになる。また、壁部の温度は高温になっているため、壁部に到達した水が急激に高温に晒されて突沸が生じるおそれがあった。さらに、このような突沸が生じると、改質器内に急激な圧力変動が生じるため、改質すべき燃料ガスが流入しにくくなり、改質が十分に行えなくなったり、改質後の燃料ガスが改質器から押し出されて過剰な濃度の改質ガスが燃料電池セルに供給され、発電状態が不安定になることが懸念される。そこで、本実施形態による固体酸化物型燃料電池1は、上述した突沸に起因する種々の問題を、突沸を抑制することにより解決することを課題とし、この課題を解決する手段として、改質器20内を蒸発部20a側の領域と混合部20b側の領域とに区画し、水との熱交換を緩慢に行う蒸発/混合部隔壁20jを有するものとし、この蒸発/混合部隔壁20jにより、接触した水との熱交換を緩慢に行うことにした。これにより、蒸発/混合部隔壁20jと接触することによって突沸が生じることを抑制し、突沸に起因する種々の問題を解決することができた。
また、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発/混合部隔壁20jが改質器20内を蒸発部20a側の領域と混合部20b側の領域とに区画するように設けられていることにより、熱量が多く突沸が生じやすい改質器20の蒸発部20aの入口20n側から離間し、改質器の入口側に比べて熱量が少ない位置に蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mが位置しているため、蒸発部20aから混合部20b側へ送られる水が蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mに接触した際に大量の熱量が水に加わることを防ぐことができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
さらに、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発/混合部隔壁20jが蒸発部20aの入口20nから所定距離下流側に設けられていることにより、蒸発部20aの入口20nから流入した水は蒸発部20aでほとんど蒸発することができるため、仮に水が蒸発部20aの下流側まで流れても、蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mで確実に突沸させることなく気化させることができる。
また、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発部20aの内部に形成された蛇行通路20eにより、蒸発部20aの入口20nから蒸発/混合部隔壁20jまでの流路距離を比較的長く確保することができるため、蒸発部20aの蛇行通路20e内で確実に突沸を生じさせることなく気化させることができる。
さらに、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lにおけるフィン20mよりも上方且つ改質器20の流路特性に基づいて水が衝突しやすい領域以外の領域Rに蒸発部20aの出口として隔壁開口20kが形成されていることによって、水が蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mに衝突して気化膨張した直後に蒸発部20aの出口である隔壁開口20kから混合部20bにすぐに流入することを抑制することができる。また、蒸発部20aの蛇行通路20e内の水が蒸発/混合部隔壁20jの壁部本体20lの隔壁開口20kに至るまでにフィン20mが妨げとなって気化膨張の勢いが低減するため、突沸の中でも気化膨張に起因する悪影響を抑制することができる。
また、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mが、壁部本体20lの下方領域の横幅方向にほぼ全域に亘って配列されているため、蒸発部20a内に供給される水の供給量の変化によって蒸発部20aの蛇行通路20e内を流れる水の経路にばらつきが生じていたとしても、確実にフィン20mで熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
さらに、本実施形態の固体酸化物型燃料電池1によれば、蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mが、壁部本体20lよりも水との接触面積が少なくなるように設けられ、蒸発部20aの蛇行通路20eを流れた水がフィン20mに衝突せずに壁部本体20lに接触することがないように、隣接する各フィン20m同士が所定間隔sを置いて設けられているため、より確実にフィン20mで熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
つぎに、図14を参照して、本発明の第2実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)を説明する。
図14は、本発明の第2実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。なお、図14に示す蒸発/混合部隔壁において、図10に示す本発明の第1実施形態の固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図14に示すように、本発明の第2実施形態による固体酸化物型燃料電池においては、改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁220jにおける蒸発部220a側へ同一長さで突出するフィン220m,220m’の構造が、上述した本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池1の改質器20内に設けられた蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mの構造とは異なっている。
すなわち、本実施形態の固体酸化物型燃料電池の蒸発/混合部隔壁220jのフィン220m,220m’においては、薄板部材を用いて上下方向から見て概ねコの字形形状に一体形成された複数の部材が壁部本体220lの隔壁開口220kよりも下方の領域の横幅方向に配列して固定されている。また、両側のフィン220m’は、上下方向から見て概ねL字形形状に形成されている。さらに、蒸発/混合部隔壁220jのフィン220m,220m’は、壁部本体220lよりも水との接触面積が少なくなるように、各フィン220mを形成する側壁部220n同士の間隔、隣接する各フィン220m同士の間隔、及び両側のフィン220m’と隣接するフィン220mとの間隔は、いずれも同一の所定間隔sに設定されている。
上述した本発明の第2実施形態の固体酸化物型燃料電池によれば、蒸発/混合部隔壁220jのフィン220mが、壁部本体220lよりも水との接触面積が少なくなるように設けられ、蒸発部220aの蛇行通路20eを流れた水がフィン220m,220m’に衝突せずに壁部本体220lに接触することがないため、より確実にフィン220m,220m’で熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
つぎに、図15を参照して、本発明の第3実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)を説明する。
図15は、本発明の第3実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁を示す斜視図である。なお、図15に示す蒸発/混合部隔壁において、図10及び図14に示す本発明の第1及び第2実施形態の固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図15に示すように、本発明の第3実施形態による固体酸化物型燃料電池においては、改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁320jにおける蒸発部320a側へ同一長さで突出するフィン320mの構造が、上述した本発明の第1実施形態による固体酸化物型燃料電池1の改質器20内に設けられた蒸発/混合部隔壁20jのフィン20mの構造や、本発明の第2実施形態による固体酸化物型燃料電池の改質器内に設けられた蒸発/混合部隔壁220jのフィン220m,220m’の構造とは異なっている。
すなわち、本実施形態の固体酸化物型燃料電池の蒸発/混合部隔壁320jのフィン320mにおいては、薄板部材を用いて上下方向から見て概ね凹凸形状に且つ壁部本体220lの隔壁開口220kよりも下方の領域の横幅方向に一体形成された部材である。また、蒸発/混合部隔壁320jのフィン320mは、壁部本体320lよりも水との接触面積が少なくなるように、隣接する各側壁部320n同士の間隔は、いずれも同一の所定間隔sに設定されている。
上述した本発明の第3実施形態の固体酸化物型燃料電池によれば、蒸発/混合部隔壁320jのフィン320mが、壁部本体320lよりも水との接触面積が少なくなるように設けられ、蒸発部320aの蛇行通路320eを流れた水がフィン320mに衝突せずに壁部本体320lに接触することがないため、より確実にフィン320mで熱交換を抑制することができ、突沸を抑制して安定した発電を行うことができる。
1 固体酸化物型燃料電池
2 燃料電池モジュール
4 補機ユニット
7 断熱材
8 ケース
8a 連通開口
8b 下がり壁
10 発電室
12 燃料電池セル集合体
14 燃料電池セルスタック
16 燃料電池セルユニット(固体酸化物型燃料電池セル)
18 燃焼室
20 改質器
20a 蒸発部
20b 混合部
20c 改質部
20d 蒸発部の仕切り板
20e 蒸発部の蛇行通路
20f 混合部の仕切り板
20g 混合部の蛇行通路
20h 改質部の仕切り板
20i 改質部の通路
20j 蒸発/混合部隔壁(熱交換抑制壁部)
20k 隔壁開口
20l 壁部本体
20m フィン(突出部)
20n 蒸発部の入口
20o 混合/改質部隔壁
20p 連通孔
21 整流板
21a 開口部
21b 排気通路
21c 気体滞留空間
21d 縦壁
22 空気用熱交換器
23 蒸発室用断熱材
24 水供給源
26 純水タンク
28 水流量調整ユニット(水供給装置)
30 燃料供給源
38 燃料流量調整ユニット(燃料供給装置)
39 バルブ
40 空気供給源
44 改質用空気流量調整ユニット(改質用の酸化剤ガス供給装置)
45 発電用空気流量調整ユニット(発電用の酸化剤ガス供給装置)
46 第1ヒータ
48 第2ヒータ
50 温水製造装置
52 制御ボックス
54 インバータ
62 改質器導入管
62a T字管
63a 水供給用配管
63b 燃料ガス供給用配管
64 燃料ガス供給管
64c 圧力変動抑制用流路抵抗部
66 マニホールド
76 空気導入管
76a 吹出口
82 排気ガス排出管
83 点火装置
84 燃料電池セル
85 排気バルブ
86 内側電極端子
98 燃料ガス流路細管
110 制御部
112 操作装置
114 表示装置
116 警報装置
126 電力状態検出センサ
132 燃料流量センサ
138 圧力センサ
142 発電室温度センサ
148 改質器温度センサ
150 外気温度センサ

Claims (7)

  1. 燃料を水蒸気改質して生成した水素と酸化剤ガスを反応させることにより発電する固体酸化物型燃料電池であって、
    燃料電池セルスタックを備えた燃料電池モジュールと、
    この燃料電池モジュールに燃料を供給する燃料供給装置と、
    上記燃料電池モジュールに水蒸気改質用の水を供給する水供給装置と、
    上記燃料電池セルスタックの酸化剤ガス極側に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
    上記燃料電池モジュール内に配置され、上記燃料供給装置から供給された燃料を、上記水供給装置から供給された水を使用して水蒸気改質する改質器と、を有し、
    上記改質器は、その入口側に設けられて上記改質器内に流入した水を蒸発させる蒸発部と、この蒸発部よりも下流側に設けられて改質触媒が充填された改質部と、この改質部と上記蒸発部との間に壁面を形成すると共に上記蒸発部から上記改質部側へ送られる水が上記壁面に接触して突沸が生ずることを防ぐように水との熱交換を緩慢に行う熱交換抑制壁部と、を備え、
    上記熱交換抑制壁部は、上記改質器内を上記蒸発部側の領域と上記改質部側の領域とに区画するように上記壁面を形成する壁部本体と、この壁部本体よりも伝熱面積が小さく且つ熱容量が少なくなるように上記壁部本体から上記蒸発部側へ突出する突出部と、を備えていることを特徴とする固体酸化物型燃料電池。
  2. 上記改質器は、更に、上記蒸発部と上記改質部との間に設けられて上記燃料と上記蒸発部で気化した水蒸気とを混合する混合部を備え、上記熱交換抑制壁部は、上記改質器内を上記蒸発部側の領域と上記混合部側の領域とに区画するように設けられている請求項1記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 上記熱交換抑制壁部は、上記改質器の蒸発部の入口から所定距離下流側に設けられている請求項2記載の固体酸化物型燃料電池。
  4. 上記改質器の蒸発部の内部には、その入口から上記熱交換抑制壁部までの区間に平面視で蛇行するように形成された蛇行通路が設けられている請求項3記載の固体酸化物型燃料電池。
  5. 上記熱交換抑制壁部は、その突出部が上記壁部本体の下方領域に設けられ、上記壁部本体における上記突出部よりも上方且つ上記改質器の流路特性に基づいて水が衝突しやすい領域以外の領域には、蒸発部の出口として開口が形成されている請求項4記載の固体酸化物型燃料電池。
  6. 上記熱交換抑制壁部の突出部は、上記壁部本体の下方領域のほぼ全域に亘って設けられている請求項5記載の固体酸化物型燃料電池。
  7. 上記熱交換抑制壁部の突出部は、上記壁部本体よりも水との接触面積が少なくなるように且つ上記突出部に衝突せずに上記壁部本体に接触することがないように所定間隔を置いて設けられたフィンである請求項6記載の固体酸化物型燃料電池。
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