JP5987602B2 - 読取装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークを介した読取指示に応じて読取装置の動作を制御する技術に関する。
読取装置は、ユーザからの読取指示に応じて、原稿を光学的に読み取ることによって原稿画像データを生成する。ここで、特許文献1では、コピーボタンが押下されたときに、前回の読取処理の後に、原稿カバーが開けられていない場合には、前回の読取処理によって生成された画像データを用いて、印刷を実行するコピー機が開示されている。
特開2000−122481号公報
しかしながら、上記技術では、読取装置が、外部機器から読取指示を受信する場合については、十分に考慮されていなかった。この結果、外部機器から読取指示を受信することが可能な読取装置において、無駄な読取処理の実行を抑制することができない可能性があった。
本発明の主な利点は、読取装置が、外部機器から読取指示を受信する場合に、無駄な読取処理の実行を抑制する技術を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]原稿を光学的に読み取ることによって原稿画像データを生成する読取処理を実行する読取装置であって、
ネットワークを介して、第1の装置から第1の読取指示を受信する受信部と、
前記第1の読取指示に基づく前記読取処理を実行して、第1の原稿画像データを生成する読取制御部と、
前記第1の原稿画像データを、前記第1の装置に対して送信する送信部と、
を備え、
前記受信部は、さらに、前記第1の装置と、前記第1の装置とは異なる第2の装置と、のいずれかから第2の読取指示を受信可能であり、
前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、特定の条件が満たされる場合には、
前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行せず、
前記送信部は、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの少なくとも一方を、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
上記構成によれば、第2の読取指示が受信された場合であって、特定の条件を満たす場合には、第2の読取指示に基づく読取処理を実行せず、第1の原稿画像データ、および、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの少なくとも一方を、第2の装置に対して送信する。この結果、ネットワークを介して受信した読取指示に対して、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の読取装置であって、
前記第2の読取指示は、前記第2の装置から送信され、
前記読取装置は、さらに、前記第1の読取指示に対応する第1の識別情報と、前記第2の読取指示に含まれる第2の識別情報と、が一致するか否かを比較する識別情報比較部を備え、
前記特定の条件は、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致すること、を含み、
前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致しない場合には、
前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行せず、
前記送信部は、前記第2の装置に対して、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちいずれも送信しない、読取装置。
上記構成によれば、第1の識別情報と第2の識別情報とが一致する場合には、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。そして、第1の識別情報と第2の識別情報とが一致しない場合には、第2の装置が画像データを取得することを防止できるので、セキュリティを向上することができる。
[適用例3]適用例1または2に記載の読取装置であって、さらに、
前記第1の読取指示に含まれる前記第1の読取指示のための第1の読取条件と、前記第2の読取指示に含まれる前記第2の読取指示のための第2の読取条件と、を比較する条件比較部と、
前記第1の原稿画像データに対する加工処理を実行可能な加工処理部であって、
前記特定の条件が満たされる場合であって、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件と同じである第1の場合には、前記加工処理を実行せず、
前記特定の条件が満たされる場合であって、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件とは異なる第2の場合には、前記加工処理を実行して、前記第2の読取条件に従った加工済みの原稿画像データを生成する、前記加工処理部と、
を備え、
前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データは、前記加工済みの原稿画像データであり、
前記第1の場合には、前記送信部は、前記第1の原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信し、
前記第2の場合には、前記送信部は、前記加工済みの原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
上記構成によれば、第2の読取条件が、第1の読取条件とは異なる場合であっても、第1の原稿画像データに対して加工処理を実行することによって、第2の読取条件に従った原稿画像データを生成する。この結果、第2の読取条件が、第1の読取条件とは異なる場合であっても、読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
前記特定の条件は、前記第1の読取指示を受信した後の特定期間内に、前記受信部によって、前記第2の読取指示が受信されること、を含む、読取装置。
上記構成によれば、特定の期間内に第2の読取指示が受信されることを条件に、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、第2の装置に対して送信される。この結果、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが、第2の読取指示を受信したタイミングの観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例5]適用例1ないし4のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
前記送信部によって、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの少なくとも一方が送信された送信回数を特定する送信回数特定部を備え、
前記特定の条件は、前記送信回数が基準回数より少ないこと、を含む、読取装置。
上記構成によれば、送信回数が基準回数以内であることを条件に、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、第2の装置に対して、送信される。この結果、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが送信回数の観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例6]適用例1、2、4、5のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
前記第1の読取指示に含まれる前記第1の読取指示のための第1の読取条件と、前記第2の読取指示に含まれる前記第2の読取指示のための第2の読取条件と、を比較する条件比較部を備え、
前記特定の条件は、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件と同じであること、を含む、読取装置。
上記構成によれば、第2の読取条件が前記第1の読取条件と同じであることを条件に、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、第2の装置に対して、送信される。この結果、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが読取条件の観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例7]適用例1ないし6のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
前記読取処理の対象となる前記原稿を保持する原稿保持部と、
前記原稿保持部から前記原稿が取り出されたか否か、および、前記原稿保持部に新たな前記原稿が載置されたか否か、の少なくとも一方を判断する判断部と、
を備え、
前記特定の条件は、前記第1の読取指示に基づく前記読取処理が実行された後に前記原稿保持部から前記原稿が取り出されていないこと、および、前記第1の読取指示に基づく前記読取処理が実行された後に前記原稿保持部に新たな前記原稿が載置されていないこと、の少なくとも一方を含む、読取装置。
第1の読取指示に基づく読取処理が実行された後に、原稿保持部から原稿が取り出された場合、または、原稿保持部に新たな原稿が載置された場合には、その後に受信された第2の読取指示は、第1の読取指示とは異なる原稿に対する読取指示である可能性が高い。上記構成によれば、第1の読取指示に基づく読取処理が実行された後に原稿保持部から原稿が取り出されていないこと、および、原稿保持部に新たな前記原稿が載置されていないこと、の少なくとも一方を条件に、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、第2の装置に対して、送信される。この結果、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが、原稿保持部の状況から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例8]適用例4ないし7のいずれかに記載の読取装置であって、
動作モードの指定を受け付けるモード受付部を備え、
前記特定の条件は、前記第1の原稿画像データと、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データと、の少なくとも一方を、前記第2の装置に対して送信することが許容される特定の動作モードが指定されたこと、を含む、読取装置。
上記構成によれば、特定の動作モードが指定されたことを条件に、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、第2の装置に対して、送信される。この結果、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが適切な特定の動作モードが指定される場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
[適用例9]適用例4ないし8のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、前記特定の条件が満たされない場合には、
前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行して、第2の原稿画像データを生成し、
前記送信部は、前記第2の原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
上記構成によれば、特定の条件が満たされない場合には、第2の読取指示に基づく読取処理によって生成された第2の原稿画像データを第2の装置に対して送信する。この結果、特定の条件に応じて、適切な原稿画像データを第2の装置に対して送信することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現可能であり、例えば、読取装置の制御装置、これらの装置の機能または方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
実施例における読取装置としての複合機200とを含むシステムの構成を示すブロック図。 システムの動作の概要を示すシーケンス図。 第1実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャート。 読取指示を送信するための携帯端末400の操作画面UI1の一例を示す図。 タイマ処理のフローチャート。 第1実施例の読取判断処理のフローチャート。 第2実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャート。 第2実施例のUI画面の一例を示す図。 第3実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャート。 第3実施例の読取判断処理のフローチャート。
A.第1実施例:
A−1.システムの構成:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実施例における読取装置としての複合機200とを含むシステムの構成を示すブロック図である。このシステムは、複合機200と、インターネット70に接続されたアクセスポイント50と、携帯端末400A〜400Dと、を備えている。
アクセスポイント50は、例えば、IEEE802.11a/b/g/nの規格で定められる通信方式を利用した無線LANのアクセスポイントとして機能する無線LANルータである。複合機200と、携帯端末400A〜400Dとは、アクセスポイント50を介して、インフラストラクチャーモードを用いた無線通信を行うことが可能である。インフラストラクチャーモードは、複数の無線LAN端末装置(例えば、複合機200や携帯端末400)が、アクセスポイントを介してデータ通信するモードである。
複合機200は、CPU210と、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置220と、RAMなどの揮発性記憶装置230と、所定の方式(例えば、インクジェット、レーザー)で画像を印刷するプリンタ部240と、スキャナ部250と、タッチパネルやボタンなどの操作部260と、タッチパネルと重畳された液晶などの表示パネルを含む表示部270と、パーソナルコンピュータや携帯端末などの外部装置とデータ通信を行うためのインタフェースとしての無線IF部280と、を備えている。
揮発性記憶装置230には、CPU210が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域231が設けられている。不揮発性記憶装置220は、複合機200を制御するためのコンピュータプログラム222を格納している。コンピュータプログラム222は、例えば、複合機200の出荷時に予め不揮発性記憶装置220に格納されている。また、コンピュータプログラム222は、CD−ROMなどに記録された形態や、サーバからダウンロードする形態で提供され得る。不揮発性記憶装置220には、後述する原稿画像データ(スキャンデータ)および指示情報を記憶(保存)するための保存領域224が確保されている。保存領域224は、揮発性記憶装置230に確保されていても良い。
CPU210は、コンピュータプログラム222を実行することにより、複合機200の全体を制御する制御部100として機能する。制御部100は、プリンタ部240やスキャナ部250などを制御する各種の機能(図示省略)とともに、後述するスキャナ共有制御処理を実行するための機能部110〜190を備える。すなわち、制御部100は、読取指示受信部110と、読取制御部120と、画像データ送信部130と、識別情報比較部140と、加工処理部150と、条件比較部160と、送信回数特定部170と、判断部180と、モード受付部190と、を備えている。
無線IF部280は、アンテナを含み、例えば、アクセスポイント50を介した無線通信、すなわち、インフラストラクチャーモードに準拠する無線通信を行う。無線IF部280は、例えば、後述するように、携帯端末400A〜400Dからの読取指示や、携帯端末400A〜400Dへの原稿画像データの送信のために用いられる。
スキャナ部250は、光学センサ(例えば、CIS(Contact Image Sensor))を用いて、原稿を光学的に読み取る読取処理を実行することによって、原稿画像データ(スキャンデータ)を生成する。スキャナ部250は、読取処理の対象となる原稿を保持する原稿保持部251を備えている。本実施例の原稿保持部251は、原稿を載せるための平らな透明板と、透明板に対して開閉可能に配置されたカバー部材と、を含むフラットベッド式の保持部である。原稿保持部251は、カバー部材の開閉状態を検出する開閉を検出する開閉センサ252を備えている。
携帯端末400Aは、例えば、スマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話である。携帯端末400Aは、CPU410と、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置420と、RAMなどの揮発性記憶装置425と、無線IF部430と、電話IF部440と、スピーカやマイクを含み電話機能などを実現するための音声処理部450と、タッチパネルや操作キーなどを含む操作部460と、タッチパネルと重畳された液晶パネルなどを含む表示部470と、GPS部480と、イメージセンサを用いて撮像を行うカメラ490と、を主に備えている。
無線IF部430は、アンテナを含み、例えば、アクセスポイント50を介した無線通信、すなわち、インフラストラクチャーモードに準拠する無線通信を行う。例えば、無線IF部430は、後述するように、複合機200への読取指示の送信や、複合機200からの原稿画像データの受信のために用いられる。
電話IF部440は、アンテナを含み、基地局(図示省略)との間で携帯電話通信の方式(例えば、W−CDMA)に準拠する無線通信を行う。電話IF部440は、例えば、電話や、基地局を介したインターネット70への接続などに用いられる。
GPS部480は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)を構成する人工衛星から送信された電波(GPS信号)を受信する受信機を含む。GPS部480は、受信したGPS信号に基づき現在位置を表す現在位置情報を取得することができる。
不揮発性記憶装置420には、制御プログラムPG1と、スキャナ操作プログラムPG2と、が格納されている。制御プログラムPG1は、OS(オペレーティングシステム)の機能や、電話機能、カメラ490の制御機能など、携帯端末400Aの基本機能を実現するプログラムである。制御プログラムPG1は、例えば、携帯端末400Aの製造者によって提供され、出荷時に予め格納されている。スキャナ操作プログラムPG2は、複合機200のスキャナ部250を遠隔操作するための機能を実現するプログラムである。スキャナ操作プログラムPG2は、携帯端末400Aに新たな機能を追加するプログラム(「アプリ」などと呼ばれる。)であり、例えば、携帯端末400Aの製造者とは異なる提供者(例えば、複合機200の製造者)によって、所定のサーバからダウンロードする形態で、提供される。また、スキャナ操作プログラムPG2は、例えば、携帯端末400Aの製造者によって提供され、出荷時に予め格納されていても良い。
他の携帯端末400B〜Dは、上述した携帯端末400Aと同様の構成を有しているので、説明を省略する。以下では、個々の携帯端末400A〜Dを区別しない場合には、末尾のアルファベットを省略して、携帯端末400とも呼ぶ。
CPU410は、制御プログラムPG1を実行することによって、携帯端末400Aの基本機能を実現するメイン制御部20として機能する。また、スキャナ操作プログラムPG2を実行することによって、スキャナ操作部300として機能する。
A−2.システムの動作:
図2は、システムの動作の概要を示すシーケンス図である。複数のユーザ(例えば、3人)が1枚の原稿を表す原稿画像データを、各ユーザの携帯端末400を用いて取得する場合を例に、システムの動作を説明する。複合機200は、スキャナ共有モードと、通常スキャナモードで動作可能である。通常モードについての詳しい説明は省略するが、通常モードは、例えば、1回の読取指示ごとに、1回の読取処理を実行して1個の原稿画像データを生成し、読取指示の送信元の装置に、生成された原稿画像データを送信するモードである。以下では、スキャナ共有モードでの動作について説明する。先ず、スキャナ共有モードを利用する複数のユーザは、それぞれ自分の携帯端末400を所持した状態で、複合機200の近傍に集まる。そして、ユーザが、複合機200を、スキャナ共有モードに設定する。例えば、複合機200(モード受付部190(図1))は、所定のUI画面(図示省略)を表示部270に表示する。ユーザが、UI画面に従って、操作部260に対して所定の設定操作を行うことによって、複合機200はスキャナ共有モードに設定される。スキャナ共有モードへの設定が受け付けられる(図2:ステップS210)と、複合機200の制御部100は、スキャナ共有制御処理の実行を開始する。スキャナ共有制御処理が開始されると、複合機200は、ユーザの携帯端末400からの読取指示が受け付け可能な状態となる。
各ユーザは、携帯端末400を操作して、携帯端末400にスキャナ操作プログラムPG2を起動させる。携帯端末400が、スキャナ操作プログラムPG2を起動する(図2:ステップS410A〜D)と、携帯端末400(スキャナ操作部300)は、ユーザの操作に応じて、複合機200に対して、読取指示を送信可能な状態となる。ユーザは、原稿をスキャナ部250の原稿保持部251にセットする。そして、各ユーザは、携帯端末400(スキャナ操作部300)を操作して、複合機200を読取指示の送信先として指定する。その後、携帯端末400は、複合機200に対して読取指示を送信する。各ユーザの携帯端末400は、読取指示を送信するタイミングや、読取指示の内容に応じて、原稿画像データや、エラーメッセージを取得する。以下、複合機200の制御部100が実行するスキャナ共有制御処理を中心に詳細を説明する。
図3は、スキャナ共有制御処理のフローチャートである。
ステップS10では、制御部100の読取指示受信部110は、携帯端末400から読取指示を受信したか否かを判断する。読取指示受信部110は、携帯端末400から読取指示を受信していない場合には(ステップS10:NO)、読取指示を受信するまで待機している。読取指示受信部110が読取指示を受信すると(ステップS10:YES)、制御部100は、読取指示に含まれる指示情報を取得する(ステップS15)。
指示情報は、図3に示すように、保存時間TIと、上限送信回数UNと、パスワードPWと、読取条件SIと、を指定する情報を含む。保存時間TIは、後述する読取処理によって生成された原稿画像データを保存領域224に保存しておく時間を示す。上限送信回数UNは、保存された原稿画像データを携帯端末400に対して送信することが許容される回数を示す。読取条件SIは、読取処理に関する条件を規定する設定であり、例えば、読取解像度(300dpi、600dpi、1200dpiなど)と、読取処理の色設定(カラースキャン、モノクロスキャンなど)と、生成すべき原稿画像データのファイル形式(PDF形式、JPEG形式など)やファイルサイズと、圧縮の有無や圧縮の方式と、を含み得る。
図4は、読取指示を送信するための携帯端末400の操作画面UI1の一例を示す図である。これらの指示情報は、例えば、スキャナ操作部300が、操作画面UI1を携帯端末400の表示部470に表示することによって、ユーザから受け付けられる。図4に示す例では、操作画面UI1は、パスワードPWの入力欄IA1と、上限送信回数UN(図4では共有人数と表示されている)の入力欄IA2と、読取指示送信ボタンBT1と、詳細設定を行うためのボタンBT2と、を含んでいる。ユーザがボタンBT2にタッチすると、別の操作画面が表示される。ユーザは、当該別の操作画面において、読取条件SIや保存時間TI等について入力することができる(図示省略)。本実施例では、少なくともパスワードPWが入力されることが、読取指示を送信するための条件とされ、他の項目について、ユーザからの入力がない場合には、デフォルト値が採用される。
指示情報を取得すると、次のステップS20では、制御部100は、受信された読取指示が最初の読取指示であるか否かを判断する。具体的には、制御部100は、上述した保存領域224(図1)に、既に、指示情報および原稿画像データが保存されているか否かによって、最初の読取指示であるか否かを判断する。制御部100は、指示情報および原稿画像データが保存されている場合には、受信された読取指示が最初の読取指示でないと判断する。制御部100は、指示情報および原稿画像データが記憶されていない場合には、受信された読取指示が最初の読取指示であると判断する。
ここで、最初の読取指示は、ステップS20での判断条件から解るように、保存領域224に、携帯端末400に送信され得る原稿画像データが保存されていない状態で、読取指示受信部110によって、受信された読取指示である。具体的には、最初の読取指示は、スキャナ共有制御モードに設定後、読取指示受信部110によって、最初に受信された読取指示を含む。また、最初の読取指示は、スキャナ共有制御モードに設定後、他の読取指示に基づいて、保存領域224に原稿画像データが保存され、後述するタイマ処理(図5)において当該原稿画像データが保存時間TIの経過によって消去された後に、読取指示受信部110によって、最初に受信された読取指示を含む。
受信された読取指示が最初の読取指示である場合には(ステップS20:YES)、読取制御部120は、ステップS15にて取得された指示情報に含まれる読取条件SIに従って読取処理を実行する(ステップS45)。すなわち、本ステップにて、この時点で原稿保持部251に載置されている原稿が読み取られて、新たに原稿の画像を表す原稿画像データ(スキャンデータ)が生成される。
続くステップS50では、画像データ送信部130は、生成された原稿画像データを、読取指示の送信元(読取指示を送信した携帯端末400)に対して送信する。この結果、最初の読取指示を送信した携帯端末400は、読取指示に対する応答として、原稿画像データを受け取ることができる。
ステップS55では、制御部100は、直前のステップS45にて生成された原稿画像データと、直前のステップS15にて取得された指示情報とを、保存領域224に、保存(格納)する。本ステップにて、保存領域224に保存された原稿画像データを「保存済みの原稿画像データ」とも呼ぶ。また、本ステップにて、保存領域224に保存された指示情報を「保存済みの指示情報」とも呼ぶ。なお、本ステップに移行した時点で、既に保存領域224に保存済みの指示情報および原稿画像データが存在する場合には、本ステップにて、保存領域224に既に保存済みの指示情報および原稿画像データは消去されて、直前のステップS45にて生成された原稿画像データおよび直前のS15にて取得された指示情報が、新たに保存領域224に保存される。
ここで、ステップS55に移行した時点で、保存領域224に既に保存済みの指示情報および原稿画像データ場合には、後述する読取判断処理(ステップS35)にて、読取処理を実行すると判断された結果(ステップS40:YES)、ステップS55が実行される場合、あるいは、通常モードで読み取られて保存領域224に保存されている原稿画像データが存在する場合が考えられる。
ステップS60では、送信回数特定部170は、送信回数SN(を表す変数)を初期化する。すなわち、送信回数特定部170は、送信回数SN=「1」とする。送信回数SNは、保存済みの原稿画像データが携帯端末400に送信された回数である。送信回数特定部170は、送信回数SNを表す変数を管理することによって、送信回数SNを特定可能に管理している。
ステップS65では、制御部100は、タイマ処理を開始する。タイマ処理を開始すると、処理中の読取指示に関する処理は終了され、制御部100は、ステップS10に戻って、新たな読取指示が受信されたか否かを判断する
図5は、タイマ処理のフローチャートである。タイマ処理は、スキャナ共有制御処理(図3のフローチャート)とは、非同期で実行される。すなわち、タイマ処理は、スキャナ共有制御処理とは互いに独立な処理であり、スキャナ共有制御処理と並行して実行される。
タイマ処理が開始されると、ステップS1(図6)では、制御部100はタイマを起動する。ステップS2では、制御部100は、保存領域224に保存済みの指示情報において指定された保存時間TIが経過したか否かを判断する。保存時間TIが経過していない場合には(ステップS2:NO)、制御部100は、保存時間TIが経過するまでタイマを動作させる。保存時間TIが経過した場合には(ステップS2:YES)、制御部100は、保存済みの原稿画像データと、保存済みの指示情報と、を消去して(ステップS3)、タイマ処理を終了する。以上の説明から解るように、ステップS55にて保存領域224に保存済みの指示情報および原稿画像データは、保存時間TIが経過した時点と、次回以降のステップS45にて読取処理が実行されて、新たな原稿画像データが生成された時点と、のうちの早いほうの時点で、消去される。
図4に戻って、ステップS20から説明を続ける。受信された読取指示が最初の読取指示でない場合には(ステップS20:NO)、すなわち、保存領域224に保存済みの指示情報、および、保存済みの原稿画像データが記憶されている場合には、パスワードが一致するか否かの判断が行われる(ステップS25)。すなわち、識別情報比較部140は、保存済みのパスワードPWと、処理対象のパスワードPWと、を比較して、保存済みのパスワードPWと、処理対象のパスワードPWと、が一致するか否かを判断する(ステップS25)。具体的には、受信された読取指示が最初の読取指示でない場合には、上述したように、既に受信された最初の読取指示の指示情報が保存領域224に保存されている。保存済みのパスワードPWは、保存領域224に保存済みの指示情報に含まれるパスワードPWである。処理対象のパスワードPWは、先のステップS15で、処理中の読取指示から取得された指示情報に含まれるパスワードPWである。
保存済みのパスワードPWと、処理対象のパスワードPWと、が一致しない場合には(ステップS25:NO)、制御部100は、エラーを通知するエラーメッセージを、読取指示の送信元(読取指示を送信した携帯端末400)に対して送信する(ステップS30)。この場合には、制御部100は、エラーメッセージのみを送信し、原稿画像データ(スキャンデータ)は、送信しない。この結果、原稿画像データを共有すべき当事者以外の者の携帯端末に、原稿画像データが送信されることを抑制して、セキュリティを向上することができる。エラーメッセージが送信されると、処理中の読取指示に関する処理は終了され、制御部100は、ステップS10に戻って、新たな読取指示が受信されたか否かを判断する。
保存済みのパスワードPWと、処理対象のパスワードPWと、が一致する場合には(ステップS25:YES)、制御部100は、読取判断処理を実行する。
図6は、読取判断処理のフローチャートである。読取判断処理は、原稿を光学的に読み取る読取処理を実行するか否かを判断する処理である。ステップS352では、制御部100は、上述した送信回数SNが、保存済みの指示情報に含まれる上限送信回数UNより少ないか否かを判断する。送信回数SNが、上限送信回数UNより少ない場合には(ステップS352:YES)、制御部100の判断部180は、原稿保持部251から原稿が取り除かれたか否かを判断する(ステップS354)。具体的には、判断部180は、現在、保存領域224に保存済みの原稿画像データが生成された(上述したステップS45参照)時点より後に、原稿保持部251のカバー部材(原稿カバー)がオープンされたか否かを、開閉センサ252を用いて検出する。原稿保持部251のカバー部材がオープンされた場合には、原稿保持部251から原稿が取り除かれたと判断することができ、原稿保持部251のカバー部材がオープンされていない場合には、原稿保持部251から原稿が取り除かれていないと判断することができる。
送信回数SNが上限送信回数UNより少なく(ステップS352:YES)、かつ、原稿保持部251のカバー部材(原稿カバー)がオープンされておらず、原稿が取り除かれていないと判断できる場合には(ステップS354:NO)、制御部100は、「読取処理を実行しない」と決定する(ステップS356)。送信回数SNが上限送信回数UN以上である場合(ステップS352:NO)、または、原稿保持部251のカバー部材(原稿カバー)がオープンされており、原稿が取り除かれたと判断できる場合には(ステップS354:YES)、制御部100は、「読取処理を実行する」と決定する(ステップS358)。読取処理を実行するか否かが決定されると、読取判断処理は終了される。
図3のフローチャートに戻り、説明を続ける。読取判断処理(ステップS35)にて、読取処理を実行すると判断された場合には(ステップS40:YES)、上述したステップS45〜S65の処理が実行される。すなわち、読取指示が最初の読取指示である場合(ステップS20:YES)と同様に、読取制御部120は、ステップS15にて取得された指示情報に含まれる読取条件SIに従って読取処理を実行して、新たな原稿画像データを生成する(ステップS45)。そして、画像データ送信部130は、生成された原稿画像データを、読取指示の送信元に対して送信する(ステップS50)。さらに、制御部100は、直前のステップS45にて生成された原稿画像データと、直前のステップS15にて取得された指示情報とを、保存領域224に、保存する(ステップS55)。そして、送信回数特定部170は、送信回数SNを初期化し(ステップS60)、制御部100は、タイマ処理を開始する(ステップS65)。この時点で既に開始されたタイマ処理が実行中である場合には、実行中のタイマ処理は中止されて、新たなタイマ処理が開始される。この結果、保存時間TIが新たにゼロからカウントされる。その後、制御部100は、ステップS10に戻って、新たな読取指示が受信されたか否かを判断する。
読取判断処理(ステップS35)にて、読取処理を実行しないと判断された場合には(ステップS40:NO)、条件比較部160は、保存領域224に保存済みの指示情報に含まれる読取条件SIと、直前のステップS15にて取得された指示情報に含まれる読取条件SI(処理対象の読取条件SI)と、を比較して、2つの読取条件SIが互いに一致するか否か(例えば、読取解像度が一致するか否か)を判断する。
2つの読取条件SIが一致する場合には(ステップS70:YES)、画像データ送信部130は、保存領域224に保存済みの原稿画像データを、読取指示の送信元(読取指示を送信した携帯端末400)に対して送信する(ステップS85)。この場合には、処理対象の読取指示に基づく新たな読取処理(新たな原稿画像データの生成)は実行されない。これにより、読取処理の実行が抑制される。
2つの読取条件SIが一致しない場合には(ステップS70:NO)、加工処理部150は、保存領域224に保存済みの原稿画像データを、直前のステップS15にて取得された指示情報に含まれる読取条件SIに従って加工する加工処理を実行する(ステップS75)。加工処理によって、当該読取条件SIに従った加工済みの原稿画像データが生成される。加工処理は、読取条件SIにおいて設定可能な項目に関する各種の処理、例えば、解像度変換処理や、色数変換処理や、ファイル形式を変換するファイル形式変換処理や、圧縮処理などが含まれる。解像度変換処理は、原稿画像データの解像度(縦横の画素数)を変換する処理である。色数変換処理は、1画素で表現可能な色数(色の種類数)を変更する処理であり、例えば、カラー画像データをモノクロ画像データに変換する処理である。圧縮処理は、例えば、圧縮されていない画像データを所定の方式で圧縮する処理や、圧縮済みの画像データを他の方式で圧縮し直す処理を含む。
続くステップS80では、画像データ送信部130は、加工済みの原稿画像データを、読取指示の送信元(読取指示を送信した携帯端末400)に対して送信する。ステップS75、S80が実行される場合にも、処理対象の読取指示に基づく新たな読取処理(新たな原稿画像データの生成)は実行されない。これにより、読取処理の実行が抑制される。
保存領域224に保存済みの原稿画像データ、または、加工済みの原稿画像データの送信が行われると、ステップS90では、送信回数特定部170は、送信回数SNに1を加算する。その後、制御部100は、ステップS10に戻って、新たな読取指示が受信されたか否かを判断する。
以上説明したスキャナ共有制御処理が実行されることによって、複数の携帯端末400からそれぞれ送信された読取指示に応じて、それぞれ原稿画像データ(ステップS50、S80、S85)やエラーメッセージ(ステップS30)の送信が行われる。なお、スキャナ共有制御処理は、例えば、保存時間TIと比較して十分に長い所定期間が経過したときに終了されても良いし、ユーザの操作(スキャナ共有モードの終了操作など)に応じて終了されても良い。
図2に戻って、スキャナ共有制御処理が実行された結果について説明する。図2に示すように、スキャナ共有制御処理の開始後に、例えば、最初に、携帯端末400Aから第1の読取指示が送信された場合には、第1の読取指示の送信時点で原稿保持部251に載置されている原稿が読み取られて第1の原稿画像データが生成される(図3:S45)。そして、生成された第1の原稿画像データが携帯端末400Aに送信される(図3:S50)。
第1の原稿画像データは、生成後から保存時間TIが経過するまでは、保存領域224に保存されている。そして、図2に示すように、その後に、例えば、他の携帯端末(400B〜Dのいずれか)から第2の読取指示が送信された場合であって、特定の条件(共有条件とも呼ぶ)が満たされる場合には、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが、送信元の携帯端末に対して送信される(図3:S80、85)。第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データは、本実施例では、第1の原稿画像データに対して加工処理を行った加工済みの原稿画像データである。第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データが送信される場合は、第2の読取処理に基づく読取処理は実行されない。この結果、無線ネットワークを介して受信した読取指示に対して、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。無駄な読取処理が実行されなければ、携帯端末400が原稿画像データを取得するまでの時間を短縮することができる。また、複合機200の消費電力を低減することができる。
ここで、上述したスキャナ共有制御処理の具体的な処理内容(図3)から解るように、特定の条件は、以下の条件を含む。
(条件1)第1の読取指示に含まれるパスワードPWと、第2の読取指示に含まれるパスワードPWとが一致すること(図3:S25)。なお、本実施例では、パスワードPWは、第1の読取指示(最初の読取指示)を送信したユーザから、第2の読取指示を送るべきユーザに対して、口頭、メモなどで直接に伝えられることが想定されている。
(条件2)第1の読取指示を受信した後の特定期間内(具体的には、第1の読取指示後にタイマ処理が開始されてから保存時間TIが経過するまでの期間内)に、第2の読取指示が受信されること(図3:S65、図5)
(条件3)第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データの送信回数の合計値(送信回数SN)が、基準回数(上限送信回数UN)より少ないこと(図6:S352)
(条件4)原稿保持部251から原稿が取り出されていないこと(原稿カバーのオープンが検出されていないこと)(図6:S354)。
本実施例では、これらの4つの条件が全て満たされた場合に、特定の条件が満たされたと判断され、処理対象の読取指示に基づく新たな読取処理は実行されない。なお、これらの4つの条件が全て満たされた場合に限らず、これら4つの条件のうちの少なくとも1つが満たされた場合に、特定の条件が満たされたと判断しても良い。
他の携帯端末(400B〜Dのいずれか)から第2の読取指示が送信された場合であって、上記条件1が満たされない場合には、エラーメッセージが送信元の携帯端末に対して送信される(図3:S30、図2)。すなわち、読取制御部120は、第2の読取指示に基づく読取処理を実行せず、画像データ送信部130は、第1の原稿画像データ、および、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちいずれも送信しない。この結果、パスワードPWが一致する場合には、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。そして、パスワードPWが一致しない場合には、一致しない場合には、第2の読取指示の送信元の携帯端末400が画像データを取得することを防止できるので、セキュリティを向上することができる。第1の読取指示に含まれるパスワードPWは、第1の識別情報の例であり、第2の読取指示に含まれるパスワードPWは、第2の識別情報の例である。
さらに、特定の条件に条件2が含まれているので、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが、第2の読取指示を受信したタイミングの観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。例えば、第1の読取指示の受信後、第2の読取指示の受信までの間隔が長い場合には、その間に原稿が取り替えられている可能性が高くなる。原稿が取り替えられている場合には、新たに読取処理を実行して、新たに原稿画像データを生成することが好ましい。本実施例では、条件4を加えているが、条件4だけでは、開閉センサ252が備えられていない場合や、開閉センサ252が故障している場合には対応できない可能性がある。また、第1の原稿画像データが長時間に亘って保存され、他の携帯端末に送信され得る状態が長時間に亘って継続することは、セキュリティの観点から好ましくないと考えられる。
さらに、特定の条件に条件3が含まれているので、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが、送信回数の観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。例えば、ユーザから指定された上限送信回数UN分、既に第1の原稿画像データを送信した後に、第2の読取指示が受信された場合には、原稿が取り替えられている可能性が高くなる。また、上限送信回数UN分の送信を終えても、なお、第1の原稿画像データが、他の携帯端末に送信されることは、セキュリティの観点から好ましくないと考えられる。
さらに、特定の条件に条件4が含まれているので、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが原稿保持部の状況から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。例えば、原稿が取り出された後の読取指示は、第1の原稿画像データが生成されたときの原稿とは異なる原稿を読み取ることを意図した指示であると考えられる。この場合には、新たに読取処理を実行して、新たに原稿画像データを生成することが好ましい。
そして、他の携帯端末から第2の読取指示が送信された場合であって、上記条件1が満たされるものの、上記条件2〜4のいずれかが満たされない場合には、読取制御部120は、第2の読取指示に基づく読取処理を実行して、新たな原稿画像データ(第2の原稿画像データ)を生成する(図3:S45)。そして、画像データ送信部130は、第2の原稿画像データを、送信元の携帯端末に対して送信する(図3:S55、図2)。この結果、条件に応じて、適切な原稿画像データを、読取指示の送信元の携帯端末に対して送信することができる。
さらに、他の携帯端末から第2の読取指示が送信された場合であって、上記特定の条件が満たされた場合には、条件比較部160は、第1の読取処理のための読取条件SIと、第2の読取処理のための読取条件SIと、が一致するか否かを判断する。そして、第2の読取条件が第1の読取条件とは異なる場合には、加工処理部150は、加工処理を実行して、第2の読取条件に従った加工済みの原稿画像データを生成する(図3:S75)。そして、画像データ送信部130は、第2の読取条件が、第1の読取条件とは異なる場合であっても、読取処理が実行されることなく、加工済みの原稿画像データが、読取指示の送信元の携帯端末に対して送信されるので、より効果的に読取処理の実行を抑制することができる。
上記スキャナ共有制御処理は、モード受付部190がスキャナ共有モードの指定を受け付けた場合に実行される(図2)。すなわち、第2の読取処理が受信された場合に、第2の読取指示に基づく読取処理を実行することなく、第1の原稿画像データの送信が行われるのは、スキャナ共有モードの指定が行われることが条件である。したがって、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが適切な動作モードである場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。また、ユーザは、モード指定を行うことによって、読取処理を抑制できるモードを使用するか否かを選べるので、便利である。以上の説明から解るように、本実施例におけるスキャナ共有モードは、第1の原稿画像データと、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データと、の少なくとも一方を、第2の読取指示の送信元の装置に対して送信することが許容される特定の動作モードである。また、本実施例における通常モードは、第1の原稿画像データと、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データと、の少なくとも一方を、第2の読取指示の送信元の装置に対して送信することが許容されない動作モードである、と言うことができる。
B.第2実施例:
図7は、第2実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、第1実施例のスキャナ共有制御処理と異なるステップについては、符号の末尾に「A」を付し、第1実施例のスキャナ共有制御処理と同一のステップについては、図3に示す第1実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャートと同じ符号を付した。
図7のS15に示すように、第2実施例の最初の読取指示の指示情報Aには、第1実施例の指示情報(図3のS15)とは異なり、パスワードPWが含まれない。第2実施例のスキャナ共有制御処理では、ステップS50にて、画像データ送信部130が最初の読取指示の送信元に対して原稿画像データを送信した後、制御部100は、PIN(Personal Identification Number)コードCDを生成して、表示部270に表示する(ステップS52A)。PINコードCDは、いわゆる暗証番号であり、例えば、4桁の数字である。制御部100は、例えば、乱数を用いて、ランダムな4つの数字の組み合わせを生成することによって、PINコードCDを生成する。
図8は、第2実施例のUI画面の一例を示す図である。図8(A)は、複合機200の表示部270にPINコードCD(この例では、「6491」)が表示された様子を示している。このPINコードCDは、最初の読取指示に基づく原稿画像データに対応しており、このPINコードCDは、例えば、最初の読取指示に基づく原稿画像データが保存領域224に保存されている間、表示部270に表示され続ける。
続くステップS55Aでは、制御部100は、直前のステップS45で生成された原稿画像データと、直前のステップS15で取得された指示情報と共に、ステップS50Aで生成されたPINコードCDを保存領域224に保存する。
また、第2実施例において最初の読取指示に続いて送信される読取指示の指示情報Bには、第1実施例におけるパスワードPWに代えて、PINコードCDが含まれる。図8(B)は、第2実施例において、最初の読取指示以外の読取指示(PINコードの入力を必要とする読取指示)を送信するための操作画面UI2の一例を示している。ユーザは、複合機200の表示部270に表示されたPINコードCD(図8(A))を見て、自身の携帯端末400の操作画面UI2における入力欄IA3に、当該PINコードCDを入力する。ユーザは、入力欄IA3に、当該PINコードCDを入力した上で、読取指示送信ボタンBT1にタッチして、携帯端末400から複合機200に読取指示を送信する。
PINコードCDを含む読取指示(最初の読取指示ではない読取指示)が受信されると、ステップS25Aにて、識別情報比較部140は、保存領域224に保存済みのPINコードCDと、処理対象のPINコードCDと、が一致するか否かを判断する。処理対象のPINコードCDは、先のステップS15で、処理中の読取指示から取得された指示情報に含まれるPINコードCDである。
そして、2つのPINコードCDが一致しない場合には(ステップS25A:NO)、第1実施例において2つのパスワードPWが一致しない場合と同様に、制御部100は、エラーを通知するエラーメッセージを、読取指示の送信元に対して送信する(ステップS30)。また、2つのPINコードCDが一致する場合には(ステップS25A:YES)、第1実施例において2つのパスワードPWが一致する場合と同様に、制御部100は、読取判断処理に移行する(ステップS35)。その他の処理は、第1実施例のスキャナ共有制御処理と同一であるので、説明を省略する。
以上説明した第2実施例によれば、第1実施例と同一の作用・効果を奏する。第2実施例によれば、さらに、表示部270にPINコードCDが表示され、当該PINコードCDが第1実施例におけるパスワードPWに代えて用いられる。この結果、携帯端末400を用いて原稿画像データを取得するためには、複合機200に近づいて、表示部270に表示されたPINコードCDを目視することを要する。この結果、さらに、原稿画像データに対するセキュリティを向上することができる。
第2実施例において、保存領域224に保存済みのPINコードCDは、第1の識別情報の例であり、保存領域224に保存済みのPINコードCDと比較される処理対象のPINコードCDは、第2の識別情報の例である。
C.第3実施例:
図9は、第3実施例のスキャナ共有制御処理のフローチャートである。第3実施例のスキャナ共有制御処理では、第1実施例のスキャナ共有制御処理におけるステップS70、S75、S80が実行されない。すなわち、第3実施例のスキャナ共有制御処理では、保存領域224に保存済みの原稿画像データに対して、加工処理が行われない。したがって、第3実施例では、読取判断処理(ステップS35)において、読取処理を実行しないと判断された場合には(ステップS40:NO)、保存領域224に保存済みの原稿画像データが読取指示の送信元(読取指示を送信した携帯端末400)に対して、そのまま送信される。
図10は、第3実施例の読取判断処理のフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、第1実施例の読取判断処理と異なるステップについては、符号の末尾に「B」を付し、第1実施例の読取判断処理と同一のステップについては、図6に示す第1実施例の読取判断処理のフローチャートと同じ符号を付した。
第3実施例の読取判断処理には、ステップS353Bが追加されている。ステップS353Bでは、条件比較部160は、保存領域224に保存済みの指示情報に含まれる読取条件SIと、直前のステップS15にて取得された指示情報に含まれる読取条件SI(処理対象の読取条件SI)と、を比較して、2つの読取条件SIが互いに一致するか否かを判断する。
第3実施例では、送信回数SNが上限送信回数UNより少なく(ステップS352:YES)、かつ、原稿が取り除かれていないと判断できる(ステップS354:NO)ことに加えて、さらに、2つの読取条件SIが一致する場合に(ステップS353B:YES)、制御部100は、「読取処理を実行しない」と決定する。また、第3実施例では、送信回数SNが上限送信回数UN以上である場合(ステップS352:NO)、および、原稿が取り除かれたと判断できる場合(ステップS354:YES)、および、2つの読取条件SIが一致しない場合(ステップS353B:NO)、のうちのいずれか1つが少なくとも満たされる場合には、制御部100は、「読取処理を実行する」と決定する。その他の処理は、第1実施例のスキャナ共有制御処理と同一であるので、説明を省略する。
第3実施例によれば、加工処理を実行しない代わりに、保存領域224に保存済みの指示情報に含まれる読取条件SIと、処理対象の読取条件SIと、が一致しない場合には、読取制御部120は、他の条件が満たされるか否かに拘わらずに、読取処理を実行して、新たな原稿画像データを生成する。そして、画像データ送信部130は、新たに生成された原稿画像データを、読取指示の送信元に対して、送信する。この結果、加工処理を実行する機能を備える必要がないので、スキャナ共有制御処理およびそのプログラムを簡略化できるが、それによって、ユーザが所望の読取条件に従った原稿画像データを取得できなくなることはない。そして、2つの読取条件が一致する場合には、他の条件が満たされることを条件に、読取処理を実行することなく、保存領域224に保存済みの原稿画像データを送信するので、読取条件の観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。
D.変形例:
(1)上記第1実施例(例えば、図2)では、第1の読取指示(最初の読取指示)の送信元の装置(第1の装置とも呼ぶ)と、第2の読取指示の送信元の装置(第2の装置とも呼ぶ。)とは、異なる装置であることが想定されている。これに代えて、第1の装置と、第2の装置と、が同じであってもよい。すなわち、第1の装置が、第1の読取指示と、第2の読取指示と、の両方を、複合機200に対して送信しても良い。例えば、第1の読取指示を送信して第1の原稿画像データを取得した携帯端末400Aの利用者が、さらに、同じ原稿について、読取条件を変更して生成された原稿画像データを入手するために、第2の読取指示を携帯端末400Aから複合機200に対して送信する場合が考えられる。この場合には、第1実施例のスキャナ共有制御処理によれば、第2の読取指示に基づく読取処理が実行されることなく、読取条件が変更された加工済みの原稿画像データが携帯端末400Aに対して送信される。
(2)上記第1実施例では、読取指示は、携帯端末400A〜Dから無線ネットワークを介して複合機200に送信される。これに限らず、読取指示は、周知のパーソナルコンピュータから送信されても良く、イーサネット(登録商標)に準拠したネットワークなどの有線ネットワークを介して送信されても良い。
(3)第1実施例における特定条件は、上述した条件1〜4の全てを含む必要はなく、条件1〜4の一部だけを含んでいても良い。例えば、複合機200が、原稿保持部251の原稿カバーの開閉を検出するセンサを備えていない場合には、条件4は特定条件に含まれなくても良い。また、特定の条件は、保存時間TIに関する条件2だけを含んでいても良いし、上限送信回数UNに関する条件3だけを含んでいても良い。
(4)上記第1実施例において、パスワードPWは、第1の読取指示を送信する携帯端末400Aのユーザから、第2の読取指示を送信する別の携帯端末400Bのユーザへと、口頭などで伝えられることが想定されている。これに代えて、パスワードPWは、例えば、携帯端末400Aから携帯端末400Bへのデータ通信によって、送信されても良い。携帯端末400Aから携帯端末400Bへのデータ通信は、例えば、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)などの比較的近距離での無線通信が用いられても良く、電話等に用いられる移動体通信方式(例えば、W−CDMA)が用いられても良い。また、パスワードPWが送信されるデータ形式も任意であり、汎用的なE−mailの形式であっても良く、専用のデータ形式であっても良い。このように、パスワードPWなどの識別情報が、携帯端末400Aから携帯端末400Bへのデータ通信によって伝えられる場合には、ユーザが操作画面UI1を介して当該識別情報を入力する必要はない。例えば、識別情報は、携帯端末400Aにおいて自動的に生成されて携帯端末400Bおよび複合機200に送信されても良く、識別情報を取得した携帯端末400Bは、自動的に当該識別情報を含む読取指示を複合機200に送信しても良い。
(5)上記各実施例では、スキャナ部250の原稿保持部251は、フラットベッド式であるが、原稿保持部251は、自動原稿搬送部(ADF(Auto Document Feeder))であっても良い。自動原稿搬送部は、ユーザによって準備された複数枚の原稿を、モータの動力を用いて、1枚ずつ自動的に搬送することができる。自動原稿搬送部の場合には、例えば、図6のステップS354では、判断部180は、自動原稿搬送部に設けられた用紙検出センサを用いて、「原稿が取り出されたか否か」と「新たな原稿が載置されたか否か」とのうちの一方を判断すれば良い。例えば、自動原稿搬送部の原稿の入り口側(給紙側)のトレイに配置された用紙検出センサを用いる場合には、判断部180は、「新たな原稿が載置されたか否か」を判断することができる。自動原稿搬送部の原稿の出口側(排出側)のトレイに配置された用紙検出センサを用いる場合には、判断部180は、「原稿が取り出されたか否か」を判断することができる。
(6)上記第1実施例では、第1の読取処理のための読取条件SI(第1の読取条件)と、第2の読取処理のための読取条件SI(第2の読取条件)とが異なる場合には、他の特定の条件が満たされることを条件に加工済みの原稿画像データを生成し、新たな読取処理は実行しない。また、上記第3実施例では、第1の読取条件と、第2の読取条件とが異なる場合には、新たな読取処理を実行して、新たな原稿画像データを生成している。これらに限らず、例えば、第1の読取条件と第2の読取条件とが異なる場合のうちの第1の場合には、加工済みの原稿画像データを生成し、新たな読取処理は実行しないこととし、第1の読取条件と第2の読取条件とが異なる場合のうちの第2の場合には、新たな読取処理を実行して、新たな原稿画像データを生成しても良い。第1の場合は、例えば、加工済みの原稿画像データに求められる画質が、加工前の原稿画像データに求められる画質より低い場合、例えば、第1の読取条件の読取解像度より第2の読取条件の読取解像度が低い場合であっても良い。この場合には、加工済みの原稿画像データは、ユーザが望む画質を実現できるからである。一方、第2の場合は、例えば、加工済みの原稿画像データに求められる画質が、加工前の原稿画像データに求められる画質より高い場合、例えば、第1の読取条件の読取解像度より第2の読取条件の読取解像度が高い場合であっても良い。この場合には、解像度の低い(粗い)画像を表す画像データを加工して生成された解像度を高い加工済みの画像データは、新たな読取処理を行って生成される解像度の高い原稿画像データと比較して、画質が低くなってしまう可能性がある。この場合には、ユーザが望む画質を実現できない可能性があるので、加工処理を行うことに代えて、新たな読取処理を行うこととしても良い。同じように、第1の読取条件がカラーでの読取であり、第2の読取条件がモノクロでの読取である場合には、加工済みの原稿画像データを生成し、新たな読取処理は実行しないこととしても良い。逆に、第1の読取条件がモノクロでの読取であり、第2の読取条件がカラーでの読取である場合には、新たな読取処理を実行して、新たな原稿画像データを生成しても良い。
(7)上記実施例において、携帯端末400と複合機200との無線通信は、アクセスポイント50を介した無線通信(インフラストラクチャーモードでの通信)が採用されているが、これに代えて、携帯端末400と複合機200との無線通信は、携帯端末400と複合機200とが直接に行う無線通信、例えば、アドホックモードでの無線通信や、近距離無線通信(Bluetooth(登録商標)、赤外線通信など)が採用されても良い。この場合には、複合機200は、これらの無線通信を用いて、携帯端末400から読取指示を受信しても良く、これらの無線通信を用いて、携帯端末400に対して、原稿画像データやエラーメッセージを送信しても良い。
(8)上記実施例において、特定の条件は、複合機200と携帯端末400との位置関係に関する条件を含んでも良い。例えば、複合機200と携帯端末400との間の距離が所定の距離基準値未満であること、すなわち、複合機200と携帯端末400とが比較的近接していること、を特定の条件としても良い。この場合には、例えば、複合機200は、複合機200の設置位置を表す設置位置情報を不揮発性記憶装置220に予め記憶する。そして、携帯端末400は、GPS部480を用いて取得した現在位置情報を、読取指示とともに複合機200に対して送信しても良い。そして、複合機200の制御部100は、複合機200の設置位置情報と、携帯端末400の現在位置情報に基づいて、特定の条件が満たされるか否かを判断しても良い。こうすれば、第1の原稿画像データ、または、第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データを送信することが、複合機200と携帯端末400との位置関係の観点から適切な場合に、無駄な読取処理が実行されることを抑制することができる。例えば、複合機200と携帯端末400との距離が比較的離れている場合には、保存領域224に保存されている原稿画像データを、離れた位置に存在する携帯端末400に対して送信することは、セキュリティの観点から好ましくない場合が考えられる。したがって、複合機200と携帯端末400との距離が所定の距離基準値以上である場合には、当該携帯端末400に対して、エラーメッセージを送信しても良い。
(9)上記第1実施例において、読取指示に対して、新たな読取指示を行うことなく、原稿画像データを送信する場合には(図3:S40:NO)、画像データ送信部130は、保存領域224に保存済みの原稿画像データ(図3:S85)、または、当該原稿画像データに対して加工処理を行って生成された加工済みの原稿画像データ(図3:S80)のうちのいずれか一方を、読取指示の送信元に対して送信している。これに限らず、画像データ送信部130は、保存済みの原稿画像データ、および、加工済みの原稿画像データのうちの少なくとも一方を、読取指示の送信元に対して送信すれば良い。例えば、画像データ送信部130は、保存済みの原稿画像データと、加工済みの原稿画像データと、の両方を、読取指示の送信元に対して送信しても良い。
(10)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
(11)本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含んでいる。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
50...アクセスポイント、70...インターネット、200...複合機、210...CPU、220...不揮発性記憶装置、222...コンピュータプログラム、224...保存領域、230...揮発性記憶装置、231...バッファ領域、240...プリンタ部、250...スキャナ部、251...原稿保持部、260...操作部、270...表示部、280...無線IF部、20...メイン制御部、100...制御部、110...機能部、110...読取指示受信部、120...読取制御部、130...画像データ送信部、140...識別情報比較部、150...加工処理部、160...条件比較部、170...送信回数特定部、180...判断部、190...モード受付部、400...携帯端末、410...CPU、420...不揮発性記憶装置、425...揮発性記憶装置、430...無線IF部、440...電話IF部、450...音声処理部、460...操作部、470...表示部、480...GPS部、490...カメラ、PG1...制御プログラム、PG2...スキャナ操作プログラム

Claims (10)

  1. 原稿を光学的に読み取ることによって原稿画像データを生成する読取処理を実行する読取装置であって、
    ネットワークを介して、第1の装置から第1の読取指示を受信する受信部と、
    前記第1の読取指示に基づく前記読取処理を実行して、第1の原稿画像データを生成する読取制御部と、
    前記第1の原稿画像データを、前記第1の装置に対して送信する送信部と、
    を備え、
    前記受信部は、さらに、前記第1の装置と、前記第1の装置とは異なる第2の装置から第2の読取指示を受信可能であり、
    前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、特定の条件が満たされる場合には、
    前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行せず、
    前記送信部は、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの少なくとも一方を、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
  2. 請求項1に記載の読取装置であって、
    前記第2の読取指示は、前記第2の装置から送信され、
    前記読取装置は、さらに、前記第1の読取指示に対応する第1の識別情報と、前記第2の読取指示に含まれる第2の識別情報と、が一致するか否かを比較する識別情報比較部を備え、
    前記特定の条件は、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致すること、を含み、
    前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致しない場合には、
    前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行せず、
    前記送信部は、前記第2の装置に対して、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちいずれも送信しない、読取装置。
  3. 請求項1または2に記載の読取装置であって、さらに、
    前記第1の読取指示に含まれる前記第1の読取指示のための第1の読取条件と、前記第2の読取指示に含まれる前記第2の読取指示のための第2の読取条件と、を比較する条件比較部と、
    前記第1の原稿画像データに対する加工処理を実行可能な加工処理部であって、
    前記特定の条件が満たされる場合であって、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件と同じである第1の場合には、前記加工処理を実行せず、
    前記特定の条件が満たされる場合であって、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件とは異なる第2の場合には、前記加工処理を実行して、前記第2の読取条件に従った加工済みの原稿画像データを生成する、前記加工処理部と、
    を備え、
    前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データは、前記加工済みの原稿画像データであり、
    前記第1の場合には、前記送信部は、前記第1の原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信し、
    前記第2の場合には、前記送信部は、前記加工済みの原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
  4. 請求項1または2に記載の読取装置であって、さらに、
    前記第1の読取指示に含まれる前記第1の読取指示のための第1の読取条件と、前記第2の読取指示に含まれる前記第2の読取指示のための第2の読取条件と、を比較する条件比較部を備え、
    前記特定の条件は、前記第2の読取条件が前記第1の読取条件と同じであること、を含む、読取装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
    前記特定の条件は、前記第1の読取指示を受信した後の特定期間内に、前記受信部によって、前記第2の読取指示が受信されること、を含む、読取装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
    前記送信部によって、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの少なくとも一方が送信された送信回数を特定する送信回数特定部を備え、
    前記特定の条件は、前記送信回数が基準回数より少ないこと、を含む、読取装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
    前記読取処理の対象となる前記原稿を保持する原稿保持部と、
    前記原稿保持部から前記原稿が取り出されたか否か、および、前記原稿保持部に新たな前記原稿が載置されたか否か、の少なくとも一方を判断する判断部と、
    を備え、
    前記特定の条件は、前記第1の読取指示に基づく前記読取処理が実行された後に前記原稿保持部から前記原稿が取り出されていないこと、および、前記第1の読取指示に基づく前記読取処理が実行された後に前記原稿保持部に新たな前記原稿が載置されていないこと、の少なくとも一方を含む、読取装置。
  8. 請求項4ないし7のいずれかに記載の読取装置であって、
    動作モードの指定を受け付けるモード受付部を備え、
    前記特定の条件は、前記第1の原稿画像データと、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データと、の少なくとも一方を、前記第2の装置に対して送信することが許容される特定の動作モードが指定されたこと、を含む、読取装置。
  9. 請求項4ないし8のいずれかに記載の読取装置であって、さらに、
    前記受信部が前記第2の読取指示を受信した場合であって、前記特定の条件が満たされない場合には、
    前記読取制御部は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行して、第2の原稿画像データを生成し、
    前記送信部は、前記第2の原稿画像データを、前記第2の装置に対して送信する、読取装置。
  10. 原稿を光学的に読み取ることによって原稿画像データを生成する読取処理を実行する読取装置を制御するコンピュータプログラムであって、
    ネットワークを介して、第1の装置から第1の読取指示を受信する受信機能と、
    前記第1の読取指示に基づく前記読取処理を実行して、第1の原稿画像データを生成する読取制御機能と、
    前記第1の原稿画像データを、前記第1の装置に対して送信する送信機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記受信機能は、さらに、前記第1の装置と、前記第1の装置とは異なる第2の装置から第2の読取指示を受信可能であり、
    前記受信機能が前記第2の読取指示を受信した場合であって、特定の条件が満たされる場合には、
    前記読取制御機能は、前記第2の読取指示に基づく前記読取処理を実行せず、
    前記送信機能は、前記第1の原稿画像データ、および、前記第1の原稿画像データに基づいて生成される画像データのうちの一方を、前記第2の装置に対して送信する、コンピュータプログラム。
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