JP5986917B2 - 用紙バッファ搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明に係る用紙バッファ搬送装置は、所定の処理を施す前工程と、継続して別の処理を行う後工程とを工程間接続するために利用される。例えば、データー印字された帳票類の名寄せ工程(前工程)と名寄せしたものを封筒に封入封緘する工程(後工程)、指定された枚数毎にブッキングして(前工程)それらを封筒に封入封緘したり所定の袋や容器に封入する工程(後工程)、各種用紙を自動供給して丁合する工程(前工程)と継続してフィルムラッピングする工程(後工程)、次々と写真印刷して顧客毎にひとまとめにする工程(前工程)と発送用の包装処理(後工程)を行う工程、ハガキやカード類を計数する工程(前工程)と計数したものを袋詰めあるいは箱詰めする工程(後工程)等である。
また抽象化して述べるなら、主として、所定の処理が必ずしも一定の時間間隔で繰り返されるとは限らない工程と、一定時間間隔毎に処理が繰り返される工程とを工程間接続するために利用される。勿論、両方とも一定時間間隔とは限らない工程間接続、あるいは例え両方の工程ともに原則として一定時間間隔で処理されるものであっても、途中発生するトラブル等による中断を考慮して、一方が停止しても他方はしばし継続可能とし、その間に復旧できれば、結果としてライン停止しないシステムを構築するのに利用される。
また特殊な用途であるが、上流側を運転継続のまま下流側を限られた時間だけ一時的に停止し、その間に別目的の処理を施して後、下流側を復旧させて、全体として生産性を一定に維持するような場合にも本発明装置が利用される。
尚、本願で言う用紙とは、主として紙製品であるが、純な紙製に限定するものではなく各種プラスチックシート類やフィルム類、あるいはアルミ等金属薄類やそれらが複合化されて成るシート状物も含まれ、形状的に単一なものに限らず複数枚をひとつの単位として扱う用紙、あるいは折りたたまれたもの、各種形式で冊子状にされたもの、その他類似の形状を成すものをして用紙という文言に含むものである。
インクジェットプリンターの技術分野でインクの乾燥時間を確保するためにプリンターから排出される用紙を適度な間隔を隔てて収納搬送する排紙装置が公知である。例えば、下記公報に記載されている装置等であるが、回転する螺旋体の溝部で用紙を支持することで用紙がスパイラル搬送され、用紙相互の接触を回避しながら次の工程に排出される。下部で用紙を受け入れ上方に向かって搬送する装置、逆に上部で受け入れて下部に向かって搬送する装置などが開示されている。
しかし、上記従来技術に係る装置は何らかの理由で印刷処理が遅れた場合、搬送中の用紙がすべてその位置で待機状態にされる。このことは、排紙後の後工程に於いて、一定時間間隔で処理できていたものが、その間停止せざるを得ないことを意味している。従って、画一的に一定時間間隔で稼働しなければならない処理ラインでは、こうした突発的遅延事象も含めた最長の印刷時間を考慮に入れて、継続する後工程を構成する必要がある。
また、同様な問題は、封入封緘分野でも存在する。例えば、クレジットカードの利用明細書を顧客毎に名寄せしてそれらを封筒に封入する工程であるが、顧客のほとんどが明細書2枚で名寄せ完了するも、ヘビーユーザーになると3枚や4枚名寄せになったりして、名寄せに要する時間が違ってくる。従って、名寄せしたものを封入封緘する装置では、前工程である名寄せ工程の最長処理時間を前提にして、後工程の運転速度が設定される。例えば、4枚名寄せが最大と仮定するなら、その処理時間を前提にした運転速度に設定して稼働させる。しかし、この制御手法はあまりに合理的ではない。
それを改善するために3枚名寄せの場合を基準に運転速度を設定し、稀に発生する4枚の場合は封筒への封入を1回キャンセルさせて次の処理で封入封緘するというキャンセル制御の手法が普及してきた。もちろん、キャンセルした不良品は自動的にリジェクトされる訳であるが、それに伴って装置が複雑化するとともに高価になっている。
また、上記した例は処理枚数が一定でないことに起因するが、それ以外にも処理時間が画一的に定まらない工程もある。例えば、オンデマンド印刷では普通モードと精彩モードなど印刷品質の切替え次第で毎回の所要時間が違ってくる。また、ブッキング工程でも製本仕様が都度切り替わる場合も同様である。更に、チラシなどの丁合分野では装置特有の問題でもあるが、その都度、若干の時間差が惹起される傾向があり画一タイミングが保障されていない。もちろん、次工程の処理速度が遅い低位な分野では問題はないが、毎時5千〜1万処理を超える高速処理システムを構築する場合には、こうした前工程でのタクトタイムのばらつきが大きな問題になってくる。
特開2000-203758号公報 特開平10-59602号公報
本発明は、処理の対象物である用紙を所定数バッファし、受入れ側では前工程からの流入タイミングに従ってひとつずつ受入れ、排出側では後工程から要求されたタイミングでひとつずつ排出することができる搬送装置を提案する。即ち、処理時間が常に一定とは限らず、時々バラツキが生じる前工程あるいは後工程に対し、受入れ側ならびに排出側で、それぞれが独立的に用紙の授受が出来る特異なバッファ搬送装置を提供して前記した諸問題を解決せんとするものである。
また、前工程と後工程との需給バランスを監視して、必要に応じて各工程の処理速度をアップダウン制御するための情報をリアルタイムで作成することのできる装置を提供する。
即ち、本発明に係るバッファ搬送装置は、コイル径が変化することで巻数を変化させることができるコイル、前記コイルの始端を支持する部材に具備した第1駆動機構、前記コイルの終端を支持する部材に具備した第2駆動機構、更に両者の駆動機構をして前記コイル端部を回転制御する制御機構を備えて構成したことを特徴とする。
また、前記した第1駆動機構はコイルの線間に用紙を受け入れるべき受入れタイミングに関連して、また第2駆動機構はコイルの線間から用紙を排出すべき排出タイミングに関連して、両者をそれぞれの個別タイミングに関連して回転制御する制御機構を備えて構成したことを特徴とする。
更に、第1駆動機構と第2駆動機構の回転制御タイミングの位相差あるいは回転制御された回転数差に関連する情報を作成するべく構成したことを特徴とする用紙バッファ搬送装置を提供する。また、コイルの始端ならびに終端を該コイルのコイル中心部で支持部材により支持して構成したことを特徴とする用紙バッファ搬送装置、ならびにコイルの始端はコイル中心部で、終端はコイル外周円部で芯なし支持して構成したことを特徴とする用紙バッファ搬送装置を提供する。
本発明はコイルの始端には第1駆動機構、終端には第2駆動機構を備えた構造であるために、必要に応じてそれぞれを別タイミングで回転制御させることが可能である。その結果、始端側で前工程からの用紙を受入れるに、終端側の状況如何に拘わらず回転作動させることができる。同様に後工程に対しては前工程の処理状況に係わらず要求されたタイミングで排出することが可能となる。即ち、主体となるコイルのコイル直径が変化することで巻数が自動的に変化し、結果的にコイルの線間に収納された用紙のバッファ数が自然増減して、突発的なタイミング変化に対しても柔軟に対処できる格別な効果を奏する。
また、第1駆動機構と第2駆動機構との動作タイミングの違いに関連して得られる位相差あるいは回転数の差に係る回転数差情報を作成する制御機構を具備することで、必要に応じて、前工程あるいは後工程へ情報提供することが出来、両工程間をバランスよく運転制御するに役立てることが出来る。
即ち、これら情報は本搬送装置内に収納された用紙のバッファ数に関連するリアルタイム情報であり、例えば、バッファ数が基準値を超せば前工程の処理速度を下げ、下回れば上げるというようなシステムを構築するのに貢献する。また、上限数を超える場合は前工程を休止させ、同様に下限数以下になれば後工程を休止させるなど、その他の制御システムを構築するに利用することができる。
は実施例1の装置を説明するための説明図 は実施例2の装置を説明するための説明図 ならびに は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は第実施例3の装置を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例装置の変更例を説明するための説明図 は実施例4のメカ構造を説明するための説明図 は実施例5の装置を説明するための斜視図 は実施例5の装置を工程間接続に組込んだ状態を説明するための説明図 は実施例6の装置を説明するための説明図 は実施例6の装置を説明するための説明図
まず、図1に図示した実施例装置について詳述する。
図中、1,1aは左右に配置された軸であり、左側に部分断面図で図示しているが、上部にねじ歯車4,4aが嵌着され、軸受3を介して機体(図示せず)に固定されたホルダー2,2aによって支持されている。更に、前記軸1,1aには軸受3とは異なる軸受5を介して別のねじ歯車6,6aが備えられている。
また、前記した4,4aのねじ歯車は、駆動軸7,7aに嵌着された駆動ねじ歯車8,8aと噛合され、同様に6,6aのねじ歯車は、駆動軸9,9aに嵌着された駆動ねじ歯車10,10aと噛合されている。更に、前記駆動軸7,7aならびに9,9aは、モーター等任意のアクチュエーターで成る第2駆動機構と第1駆動機構に接続され、それぞれの駆動手段をして、ねじ歯車4,4aならびに6,6aを回転作動させるべく構成されている。尚、前記第1駆動機構と第2駆動機構は制御機構に接続されて制御される。
また、図中、11,11aはコイルである。その形状は螺旋状のコイルバネであり本実施例では線材の断面が長方形を成すもので形成したものを例示している。コイルの中心に向う方向の寸法を線材厚さと称すなら、その寸法が長方形の短辺であって、厚さが薄く比較的容易にコイル直径を変化させることができるように、それでいてコイル長は変化し難いような特性を具備するように構成されている。具体的にはハードステンレス鋼等のバネ鋼材を用い、厚さ0.2〜1.2mm、より好ましくは0.4〜0.8mm程度とし、幅(長辺)については2〜15mm、より好ましくは4〜8mm程度する。換言すれば、厚さと幅の比率が1対4〜1対10程度を目安にし、またコイル直径の大きさを勘案して設計製作する。尚、線間の間隔は用紙を収納してスパイラル搬送するに足りる寸法で良く、過度に広くならない方が良い。
また、理解を容易にするために、前記コイル11,11aの上側端を始端13a、下側端を終端12,12aと称すとして、該始端13aは前記ねじ歯車6,6aと一体的に構成された部材に、また終端12,12aは前記ねじ歯車4,4aと一体化された軸1,1aの下部に取り付け、それらをして上下から支持することでコイル11,11aの形状を維持している。尚、本図ではコイル11の外周から端部に至る線材の曲げ形状が表現されていないが、図3の平面説明図で図示した通り、常道に従って外周からコイル中心に向けて終端折曲部20で曲げて終端12に至るように、同様に始端折曲部21aで曲げて始端13aに至るように構成されている。
また、図中14は用紙であり、最上の用紙14は本実施例装置に係合する前の状態のもの、矢印で指す下方のものは本装置に係合している状態のもの、更に最下のものは本装置から搬出された状態のものを図示している。即ち、対を成すコイル11,11aの回転によって上方から下方に向けてスパイラル搬送するものである。
尚、コイル11,11aの回転方向は図3の矢印で示すように、一方を時計回りとするなら他方は反時計回りにするのが望ましい。その場合、コイル11と11aは一方が右ねじ巻なら他方は左ねじ巻にして左右対象に構成される。そうすることで、コイル線間に収納した用紙14に作用する線材からの摩擦力を一方向に揃えることが出来、その方向先に備えた案内部材(図示せず)に用紙端縁を軽く押しつけながらスパイラル搬送することができる。
次に、図2に図示した実施例装置について説明する。
当該装置は用紙17が軽い薄紙の場合に適すように構成されている。具体的には、コイル16,16aは前記実施例装置のコイル11,11aと比べて密とし、また用紙17が薄いが故に線材間で支持するというより、垂れ下がった用紙17の中央部を搬出側に備えた搬送台18で支える構造とするも、用紙17のひとつずつを線材で仕切った状態を維持しながら左右の端部をして上から下へと搬送する。従って、コイル16,16aは総じて剛性をあまり必要とせず、断面が丸で成る細いバネ鋼線材から成るコイルを用いることも可能である。目安としては、コイル径の大きさにもよるが、概ねφ0.5〜φ5mm、好ましくはφ1〜φ3mm程度が適当で、必要に応じてパイプ状線材を用いることもある。
尚、図中、15,15aは軸を指し、図1に係る前記実施例装置と概ね同じ構造で構成されたものであり、用紙の受入れは矢示した通り上方から投入され搬送テーブル18上に搬出される。そして、搬送テーブル18には左右2ケ所に搬出フィンガー19が備えられ、排出された最下の用紙をタイミングよく紙面垂直方向へ掻き出していくものである。
次に実施例1ならびに実施例2で記載した装置について、その作動説明をする。
先ず、用紙14,17の受取り側では、前記した制御機構からの指令に基づいて第1駆動機構が発動される。即ち、駆動軸9,9aが回転することで歯車6,6aが回転し、その結果、コイル11,11aの始端が回転する。例えば、図3の図面右側半分で図示した通り、コイル11aの始端側折曲部21aが図示の状態で待機し、用紙を受け取った後、矢印で指す方向に1回転させて用紙14をコイル線間に収納する。
一方、用紙の搬出についてであるが、同様に制御機構からの指令に基づいて第2駆動機構が発動される。即ち、駆動軸7,7aが回転することで歯車4,4aが回転し、その結果、コイル11,11aの終端12,12aが回転する。例えば、図3の図面左側半分で図示した通り、コイル11aの終端折曲部20が図示の状態で待機して用紙14を支持している状態から、矢印で指す方向に1回転させてコイル線間から排出する。
尚、図4は、4個のコイルをして用紙14に係合させる実施例装置の変更例について説明するためのものである。即ち、左側に2個のコイル22,23、右側にも2個のコイル22a,23aを配置することで、コイル径の小径化を図り、用紙14を分散的多数個所で支持して搬送の安定化を確保する。図中、矢印はコイルの回転方向を指しており、その回転制御に係る第1駆動機構ならびに第2駆動機構およびそれらの制御機構については前記した実施例と同様であるので図示は省略した。
次に、図5に基づいて他の実施例装置を説明する。
図中、25,25aは、コイル24,24aの始端側の軸、また26,26aは終端側の軸を指し、これらの軸は前記実施例装置と同様に構成されることで、コイル端部を上下から支持するとともに、ねじ歯車の回転をしてコイル端部を回転させ、用紙14を上方から下方に向けて搬送することができる。
また、図6は当該実施例装置の平面説明図であるが、ここで注目すべきは係合寸法Sについてである。この寸法は用紙14の左右端縁からコイル24,24aによる支持位置までの最大距離を指すもので、図5からも明らかなよう本実施例装置によれば、軸25,25a直下の空間にまで用紙14をして侵入させることができ、その結果、前記係合距離Sを大きく確保することができる。即ち、このような芯無し構造(コイル中心を芯と称す)に構成すれば、用紙14に対する支持の安定化を図ることが出来る。別の側面から述べるなら、より小さなコイルで足り装置全体を小型化することが可能になる。
但し、芯なしと言うものの、コイル端部には軸が存在する。従って、用紙14の搬出は、図5で例示した通り、終端部より上段の位置で搬出フィンガー27を用いて紙面垂直の方向へ掻き出すように構成すると良い。
また、用紙14をコイル24,24aの始端側から投入するに、軸25,25aの存在が邪魔になる場合は、必要に応じて、コイルの始端より下段の位置でコイル線間に推し込むように構成にすると良い。
次に図7乃至図12に基づいて、実施例の変更例について説明する。
図中、30は軸であり該軸30はコイル31の始端を固定している。また、コイル31の終端は終端止め輪34に固定され、軸33を介して回転プーリー35と連結されている。即ち、支持板32の先端部にこれらの部材が備えられ、下面にある回転プーリー35に捲回されたベルト36によって軸33を中心とする終端止め輪34の回転運動が拘束されている。
図8ならびに図9は、図7に例示したコイル31の平面説明図であるが、図8の状態から図9の状態に変化させるに必要な回転運動について説明する。
まず、コイル31の始端は、常道通り、軸30をしてコイル31の中心線を回転中心として回転させることで図9の状態にすることができる。一方、終端側については終端止め輪34をコイル31の中心線を回転中心として回転させるとともに、軸33を回転中心として回転させることで図9の状態に至らしめる。即ち、前者の回転は支持板32の円運動軌跡をして、後者の回転は前記回転プーリー35に捲回されたベルト36の作用によって回転させる。
尚、これらの始端ならびに終端は継続して回転させられ、それぞれが所定の位置で停止して待機し、制御機構の発動で1回転作動されることは同様である。
次に、図10ならびにその平面説明図である図11,図12に基づいて他の変更例について説明する。
図から明らかなように、本図の実施例はコイル31の始端ならびに終端を、共に芯なし支持して構成されたものである。即ち、前記した終端側と同様に、コイル31の始端は始端止め輪44に固定され、軸43を介して回転プーリー45と連結され、該回転プーリー45に捲回されたベルト46によって、その回転運動が拘束されている。
従って、図11で図示した状態から図12で図示した状態、即ち始端側も終端側も幾分回転した時点の状態に至るには、それぞれの支持板先端部がコイル中心を中心として円運動するようにメカ構成するとともに、始端止め輪44と終端止め輪34はそれぞれに捲回されたベルトをしてプーリー軸を中心とする矢示方向に回転するように構成される。尚、これらの始端ならびに終端は継続して所定の位置まで回転させられて所定の位置で停止し、制御機構の発動で1回転作動される。
次に、前記した芯なし支持を構成する実施例装置について、図13ならびに図14に基づいて説明する。具体的には、図7の場合はコイルの終端側、図10の場合は始端ならびに終端側を支持する構成に関し、その好ましいメカ構造を開示する。
図中、14は用紙、31はコイルであって、該コイルの終端を固定している終端止め輪34をして、時系列的に図示している。即ち、34で指す位置が定位置、34aで指す位置は100°程度回転した位置、更に進行して34bで指す位置を通過し、定位置である34で指す位置に復帰することで1回転停止する。この定位置は、用紙14の右側端縁から適度な距離だけ離れた位置にあり、そのために前記した1回転運動により最下段で支持していた用紙1を搬出するとともに、その上段にある用紙をその下段に向けてスパイラル搬送することは言うまでもない。
さて、次に58で指す支持板について詳述する。
まず、その支持板58は先端部に終端止め輪、軸ならびに回転プーリーを備えていることは前記した通りであるが、該回転プーリーに捲回したベルト36(点線図示した)は支持板58の裏面側でアイドラー59を介して固定プーリー57に捲回されている。また、矢印75は支持板58に対するベルト36の走行方向を図示したもので、後述するメカ構造によって、前記した支持板58の円運動を開始すると該ベルトも同期して走行する。尚、回転プーリーと固定プーリーのピッチ円直径は同じとし、好ましくは歯付プーリーを用いてスリップ誤差が生じない歯付ベルト伝導方式にする。
また、支持板58の根元側に於いて、その一端は、平歯車52にとともに回転する回転プレート53に支点ピン55を介して枢動可能に取付けられ、更にもう一端は、別の平歯車51とともに回転する回転プレート54に支点ピン56を介して枢動自在に取付けられている。即ち、支持板58の二か所を拘束しつつ、駆動側平歯車50と噛合する二つの平歯車52,51が矢示方向に回転することで、支持板58全体が円を描いて動くメカ構造になっている。
尚、前記円軌道の大きさについてであるが、図示した実施例の場合は、終端止め輪34の軸中心が描く円の大きさと、前記平歯車52を中心として支点ピン55中心が描く円の大きさが同じになり、しかも回転プレート54に対して回転することなく固定された固定プーリーの作用によって、ベルト36が自動的に走行して前記した終端止め輪34,34a,34bの時系列態様を実現する。
このように、図13に係る実施例装置は機体テーブル76上に歯車機構を配設してコイル31の終端を支持しつつ必要に応じて回転させるものであるが、その駆動機構(図示省略)は駆動側平歯車50に接続される。また、該駆動側平歯車50は紙面左側に配設された左右対称の歯車機構とも噛合しているので、駆動機構からの発動で左右が同時作動する。
ここで、注目すべきは図13に図示した係合寸法Sについてである。これは図6に係る実施例でも説明したが、コイルが用紙に対してより深く係合することで装置の小型化や搬送機能の安定化に寄与する。本例の芯なし実施例装置は、この係合寸法を可及的に大きくすることができる特徴があって、コイルの終端側だけでなく必要なら始端側の支持構造として採用することもできる。
次に、図14ならびに図15に基づいて、好ましい実施例装置ならびに当該装置を工程間接続するに利用する具体例について説明する。
図中、30は軸であり、コイル31の始端をその下部で固定している。また、終端側は終端止め輪34に固定され、前記芯なし構造で支持されている。そして、用紙14は矢印60で指す方向からコイル最上段に向けて投入される。また、コイル中段には4個の用紙14が収納され、最下のものから矢印61で指す方向、即ち、コイル直下に排出される。
また、図示の状態は、用紙14の受入を待機している状態であって軸30は回転していないが、用紙14が投入されると矢印で指す方向に第1駆動機構(図示せず)をして1回転駆動される。また、終端側は用紙14の排出を終えた状態であり、この状態から最下のものを排出する時は第2駆動機構(図示せず)が発動される。
さて、ここまで説明してきた実施例装置のいずれにも言えることであるが、用紙14を受け入れるに搬出側に大した影響を与えることなく第1駆動機構が発動できる点に注目すべきである。例えば、図では4個の用紙をコイル線間にバッファしているが、新たに1個を受け入れるべく軸30を回転作動させると自動的にコイル31の直径が小径化して、結果的に5個目を収納することができる。同様に、図示の状態から1個の用紙を排出するに第2駆動機構を発動しても、コイル31の直径が大径化して始端側に大した影響も与えずバッファ数を3個にすることができる。
即ち、直径が可変できるコイルバネで構成し、独立する2個の駆動機構で支持端から回転作動させる簡素な構成によって驚くべき効果が得られるものである。尚、コイルの巻数を多くしてバッファ数を大にすれば、用紙1個の増減に伴って生じる直径の変化は小さくなることは容易に理解できる。
次に、図15に基づいて、斯様な用紙バッファ装置72を用いて、周知の名寄せ工程と封入封緘工程とを工程間接続する利用例を説明する。
まず、名寄せ工程についてであるが、一般的には個人情報が印刷されたロール紙70がセットされ、それを高速カッター71で所定サイズに切断し、ひとり分の用紙を集積する。例えば、電話やクレジットカードの利用明細書とか生協丁票のお届け明細書とかが典型例であって、集積された用紙は必要に応じて折りたたまれて名寄せを完了する。一方、後工程である封入封緘工程では、それら用紙をして次々と搬送コンベア(図示せず)上を搬送し、その途上でチラシ73,74などを追加丁合して封筒に封入封緘する。
本図の例では、名寄せ工程でひとり分の用紙が集積完了する都度、本願用紙バッファ装置72に投入していくとともに、後工程である封入封緘工程で用紙が搬出される都度、次位の用紙を搬送コンベア上に排出することで両工程を工程間接続している。
ここで勘案すべきは前工程の名寄せ工程というのは、処理を完了する時間が毎回違ってくる可能性があるということである。それに対して、封入封緘工程は処理速度を決めれば、一定時間間隔で処理が完了し、それを反復繰り返しする。例えば、毎時7,200通の運転速度に設定すれば、0.5秒間隔で処理が進行する。
従って、名寄せ工程で通常0.3秒で処理を終えていたものが、名寄せ枚数が多くて0.5秒を超えてしまった場合、従来技術では当該用紙は即座に封入キャンセルせざるを得ないが、本実施例装置によれば、一時的に多少の遅れがあっても支障を生じない。即ち、次回、あるいはその後の名寄せで遅れを取り戻せる可能性があって、バッファ数にもよるが実務上何ら支障なく運転継続できるように改善される。
次に、図16ならびに図17に基づいて1個のコイル31で構成した好ましい実施例について説明する。
図中、8は第1駆動機構(図示せず)に接続された軸であり、その下端でコイル31の終端を支持している。また、81は第2駆動機構(図示せず)に接続された回転筒であり、コイル31の始端を支持している。そして、それぞれの回転方向矢印65ならびに66で図示した通り、両者は必要に応じて回転作動され、矢印62の方から投入され、多くの用紙14をバッファしつつスパイラル搬送して、矢印63の方へ搬出されていく。
尚、図16は傾斜した形態で上から下へ、図17は水平形態で紙面左から右へ搬送するための実施例であるが、搬送を安定化させるためのテーブル部材やガイド部材、ならびに終端で用紙14を搬出するためのプッシャー部材やフィンガー部材などの常道手段については図示省略した。また、軸80ならびに回転筒81の回転方向を逆にすれば、それぞれ逆方向に搬送するための実施例が構成できる。従って、本願で言うコイルの始端や終端あるいは第1駆動機構や第2駆動機構という文言をして、用紙の搬送方向を限定するものではなく、単に便宜的に表現したに過ぎない。
本発明に係る装置は、主として、処理時間が画一的に定まらない前工程と常に一定タクトで処理を継続していく後工程とを工程間接続するに利用される場合が多い。その典型例が前工程を名寄せ工程とする場合であるが、他にも例えば、オンデマンド印刷の分野では印刷モードの切り替え次第で毎回の所要時間が違ってくる。また、納税通知書のようにブッキング仕様が複数パターンあって、それを自動切替しながら稼働させる場合も、処理のタクトタイムは一定しない。さらにチラシなどの用紙丁合の分野では、その都度、若干の時間差が惹起される傾向があり、必ずしも画一タイミングが保障されているものではない。
また、本発明に係る装置は、工程間接続した前工程と後工程とを良好に運転継続するために利用される。即ち、第1駆動機構と第2駆動機構との動作タイミングの違いに関連して得られる位相差あるいは回転数の差に関連して得られる回転数差情報は本搬送装置内に収納された用紙のバッファ数に関連するリアルタイム情報であり、この情報を作成する制御機構を具備することで、両工程間をバランスよく運転制御するに役立てることが出来る。
例えば、仮に、用紙を受け入れるのと同時に用紙を排出するような関係で両工程が進行している場合は第1駆動機構と第2駆動機構が同時に発動されているが、突如として前工程に遅れが生じた場合、受入れ側に係る第1駆動機構の発動が遅れ、その遅れ具合をして位相差と称するものであり、この位相差は、その後解消されていくのが通常であるが、逆に増減拡大いていく場合もあり得、この位相差が1タクト分にまで拡大した時は、コイル線間に収納している用紙のバッファ数が1枚増減したという情報に相当する。
従って、斯様な制御機構を備えれば、バッファ数が基準値を超せば前工程の処理速度を下げ、下回れば上げるというようなシステムを構築するのに有用である。また、上限数を超えれば前工程を、下限数以下になれば後工程を一時休止させるなど、その他の制御システムを構築するのにも利用することができる。
1,1a・・・軸、2,2a・・・ホルダー、3,5・・・軸受、4,4a・・・ねじ歯車、6,6a・・・ねじ歯車、7,7a・・・ねじ歯車駆動軸、8,8a・・・駆動ねじ歯車、9,9a・・・ねじ歯車駆動軸、10,10a・・・駆動ねじ歯車、11,11a・・・コイル、12,12a・・・終端、13,13a・・・始端、14・・・用紙、15,15a・・・軸、16,16a・・・コイル、17・・・用紙、18・・・搬送台、19・・・搬出フィンガー、20・・・終端側折曲部、21a・・・始端側折曲部、22,22a・・・コイル、23,23a・・・コイル、24,24a・・・コイル、25,25a・・・軸、26,26a・・・軸、27・・・搬出フィンガー、S・・・係合寸法、30・・・軸、31・・・コイル、32・・・支持板、33・・・回転軸、34・・・終端止め輪、35・・・回転プーリー、36・・・ベルト、42・・・支持板、43・・・回転軸、44・・・始端側止め輪、45・・・回転プーリー、46・・・ベルト、50,51,52・・・平歯車、53,54・・・回転プレート、55,56・・・支点ピン、57・・・固定プーリー、58・・・支持板、59・・・プーリー、60,61・・・矢印、62,63・・・矢印、65,66・・・矢印、70・・・ロール紙、71・・・カッター、72・・・実施例装置、73,74・・・ちらし、75・・・ベルト走行方向矢印、76・・・機体テーブル、80・・・軸,81・・・回転筒・・・である。

Claims (5)

  1. コイル径が変化することで巻数を変化させることができるコイル、前記コイルの始端を支持する部材に具備した第1駆動機構、前記コイルの終端を支持する部材に具備した第2駆動機構、更に両者の駆動機構をして前記コイル端部を回転制御する制御機構を備えて構成したことを特徴とする用紙バッファ搬送装置。
  2. 第1駆動機構は用紙の受入れタイミングに関連し、また第2駆動機構は用紙の排出タイミングに関連して、両者をそれぞれ個別のタイミングで回転制御する制御機構を備えて構成したことを特徴とする請求項1に記載の用紙バッファ搬送装置。
  3. 第1駆動機構と第2駆動機構の回転制御タイミングの位相差情報あるいは回転制御された回転数差情報を作成する制御機構を備えて構成したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の用紙バッファ搬送装置。
  4. コイルの始端ならびに終端を該コイルのコイル中心部で支持部材により支持して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の用紙バッファ搬送装置。
  5. コイルの始端はコイル中心部で、終端はコイル外周円部で芯なし支持して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の用紙バッファ搬送装置。
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