JP5985933B2 - 耐火処理材 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の防火区画体に形成された貫通部と該貫通部内に挿通された配線・配管材との間に充填される耐火処理材に関する。
従来より、建築物における防火区画体としての防火区画壁に配線・配管材を貫通させるために、防火区画壁を厚み方向に貫通した貫通孔が形成されている。そして、防火区画壁において貫通孔と配線・配管材との間に耐火処理が施されている。この耐火処理は、例えば、防火区画壁を挟んだ一方の壁表側で火災等が発生したとき、貫通孔を経由して他方側に火炎、煙、有毒ガスが流入するのを阻止するために設けられている。すなわち、耐火処理は、火災等の発生時、貫通孔と配線・配管材との間を閉鎖することで、火炎、煙、有毒ガスの火災発生側と反対側への流入を阻止するようになっている。
このような耐火処理として、貫通孔と配線・配管材との間に耐火処理材を充填して施されるものがある。耐火処理材としては、例えば、特許文献1に開示される耐火処理材が挙げられる。この耐火処理材は、クッション性及び不燃性を有するブロック体を、膨張材を混入したゴムに加硫加工を経てなる熱膨張性耐火材で覆って形成されている。
特開2008−245508号公報
ところが、特許文献1の耐火処理材は、ゴムに加硫工程を経てなる外装部材内にブロック体が収容されてなる。つまり、外装部材がゴム性を有するため、外装部材は弾性変形可能となる。これにより、貫通部内に耐火処理材を挿入する場合、外装部材のゴム性によって耐火処理材が貫通部への挿入方向に変形するようなことがあり、貫通部内への耐火処理材の挿入作業に手間がかかる虞があった。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、貫通部内への耐火処理材の詰め込み作業を円滑に行うことができる耐火処理材を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、建築物の防火区画体を厚み方向に貫通して形成された貫通部の内面と該貫通部内に挿通された配線・配管材の外面との間に充填される耐火処理材であって、クッション性を有するブロック体と、熱によって膨張する熱膨張製耐火材とを備える処理材本体を備え、前記処理材本体には、前記処理材本体の強度を補強する補強部が、前記貫通部への挿入方向に沿って形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の耐火処理材において、ッション性を有する前記ブロック体、熱によって膨張する膨張材混入されているゴム性を有する前記熱膨張性耐火材、又は軟質合成樹脂を主体とする前記熱膨張性耐火材で覆われており
前記補強部は、前記熱膨張性耐火材に形成されたリブであることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の耐火処理材において、前記ブロック体は、前記貫通部への挿入方向と直交する方向において複数に分割可能であって、前記ブロック体単位で前記熱膨張性耐火材に前記リブが形成されることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の耐火処理材において、前記熱膨張性耐火材は、各ブロック体を個別に収容可能な収容部と、該収容部同士を連結する薄肉の連結部により形成されることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の耐火処理材において、前記補強部は、前記収容部の内部に形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、貫通部内への耐火処理材の詰め込み作業を円滑に行うことができる。
耐火処理を施した防火区画壁を示す模式図。 実施形態の耐火処理材を示す斜視図。 実施形態の耐火処理材を示す断面図。 耐火処理を施す前の防火区画壁を示す正面図。 耐火処理材の別例を示す斜視図。 耐火処理材の別例を示す斜視図。 耐火処理材の別例を示す断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
最初に、防火区画壁Wについて説明する。
図1及び図4に示すように、防火区画体としての防火区画壁Wには、配線・配管材33を防火区画壁Wの厚み方向に貫通させるための四角孔状の貫通孔34(貫通部)が形成されている。
次に、防火区画壁Wにおける貫通部の耐火構造を形成するため、貫通孔34に充填される耐火処理材11について説明する。
図2に示すように、耐火処理材11は、ブロック状(より詳しくは、直方体状)に形成された複数の処理材本体12を備える。図2及び図3に示すように、処理材本体12は、ブロック状(より詳しくは、直方体状)に形成されたブロック体13と、四角箱状をなす熱膨張性材料からなる外装部材14(熱膨張性耐火材)とを有する。より詳しくは、耐火処理材11を構成するブロック体13の全体が、四角箱状をなす熱膨張性耐熱材製の外装部材14内に収容されている。そして、ブロック体13は外装部材14によって全体が包まれることにより、外装部材14から脱落不能になっており、ブロック体13と外装部材14は分離不能に一体化されている。
まず、ブロック体13について説明する。
図3に示すように、耐火処理材11を構成するブロック体13は、直方体状に形成されている。なお、ブロック体13は、セラミックウール、ロックウール等の不燃性材料よりなるとともに、ブロック体13自身はクッション性を有し、所要の弾性を有する。すなわち、ブロック体13は圧縮変形可能であるとともに、圧縮変形した状態から原形状に復帰可能である。また、ブロック体13は、火炎によって焼失することがなく、かつ熱によって加熱されても膨張しない。
次に、外装部材14について説明する。
図3に示すように、外装部材14は、その内部空間にブロック体13を収容可能となるよう、ブロック体13の外形よりも僅かに大きく形成されている。つまり、外装部材14の内部空間は、ブロック体13を個別に収容する収容部14aとなる。また、外装部材14は、難燃性の熱膨張性耐熱材よりなり、該熱膨張性耐熱材は、120℃以上の熱を受けると体積が加熱前の3倍以上に膨張する膨張材(膨張黒鉛)を混入し、所定形状に成形した(成形工程を経た)ゴム(熱膨張性ゴム)に加硫工程を経てなるものである。なお、加硫工程とは、成形工程を経たゴムに熱を加え、加硫(架橋)反応や接着反応を起こさせ、ゴム弾性を有する製品を得る工程である。そして、加硫工程を経ることで熱膨張性耐熱材を四角箱状の外装部材14に成形することが可能となるとともに、外装部材14にゴム性を付与することが可能となる。
また、各処理材本体12において、収容部14aの内部、すなわち、外装部材14の内面14bには、処理材本体12の強度を補強する補強部としてのリブ15が、処理材本体12の長手方向に沿って延びるように、外装部材14の長手方向全体に亘って一体成形されている。なお、リブ15は、外装部材14と同じくゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材よりなる。
また、リブ15の高さ方向への長さは、収容部14aの底面14cを基端とし、外装部材14の高さ方向の略半分とされている。また、リブ15の幅方向への長さは、収容部14aの底面14cの略半分とされている。つまり、リブ15は、収容部14aの高さ方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されていることになる。同様に、リブ15は、収容部14aの幅方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されていることになる。
図2及び図3に示すように、複数の処理材本体12は、薄肉をなす複数の連結部16(第1連結部16a及び第2連結部16b)によって連結されている。なお、連結部16は、外装部材14と同じくゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材よりなる。
また、図3に示すように、第1連結部16aは、各外装部材14の底面を連結するよう、各処理材本体12の間において各外装部材14の長手方向に延びるように形成されている。また、第2連結部16bは、外装部材14と略同一の高さに形成され、各外装部材14間において、対向する外装部材14の外面を連結するよう、外装部材14の長手方向に亘って等間隔で複数形成されている。また、外装部材14の内部空間にはブロック体13が収容されるが、連結部16にはブロック体13が収容されない。
次に、耐火処理材11を用いて防火区画壁Wの貫通孔34に耐火処理を施す方法について説明する。
図4に示すように、貫通孔34の内部に配線・配管材33を配置するための配線・配管材支持ラック20を、防火区画壁Wに形成された貫通孔34に配設する。次に、配線・配管材支持ラック20に複数の配線・配管材33を支持させるとともに、防火区画壁Wに配線・配管材33を貫通させる。なお、配線・配管材33とは、建築物内に配設される配線(制御用ケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル等)及び配管材(合成樹脂製可撓電線管、鋼製電線管等)の総称のことである。
そして、図1に示すように、貫通孔34の内面と配線・配管材33の外面との間に多数の耐火処理材11を充填する。すなわち、貫通孔34の横方向へのサイズに合わせて耐火処理材11を複数充填し、貫通孔34の縦方向へのサイズに合わせて耐火処理材11を複数充填する。貫通孔34の縦方向及び横方向に隣接する耐火処理材11同士は、隙間を無くすために互いが縦方向及び横方向に圧接している。
耐火処理材11は、ブロック体13がクッション性を有するため圧縮変形可能であり、外装部材14もゴム性を有するため弾性変形可能である。そして、耐火処理材11は圧縮変形可能となっており、その圧縮変形状態で貫通孔34内に充填されている。このため、貫通孔34に充填された耐火処理材11は、圧縮変形状態から原形状への復帰力によって縦方向及び横方向に隣接する耐火処理材11の外面となる外装部材14に圧接している。さらに、外装部材14はゴム性を有するため、圧接した外装部材14同士が互いに滑り難くなっており、貫通孔34に充填された耐火処理材11が位置ずれすることが防止される。そして、配線・配管材33の外面に対して耐火処理材11の外装部材14の外面が圧接している。
貫通孔34内に収容可能な耐火処理材11のうち大半を収容した状態では、残りの耐火処理材11(例えば、残り一個)を貫通孔34内に挿入しようとすると、以下のような現象が起こる。すなわち、既に挿入されている耐火処理材11に対し、これから挿入しようとしている耐火処理材11が接触すると、貫通孔34への挿入方向に変形することがある。
ただし、外装部材14の内面14bにリブ15を一体成形したことで、リブ15によって処理材本体12の強度が補強されるので、処理材本体12が貫通孔34への挿入方向に弾性変形し難くなる。その結果、貫通孔34内への耐火処理材11の詰め込み作業を円滑に行うことができる。一方、処理材本体12の長手方向に沿って延びるようにリブ15を形成したことで、処理材本体12の貫通孔34への挿入方向に沿った強度が補強されるが、処理材本体12の貫通孔34への挿入方向に直交する方向の強度は補強されていないことになる。よって、貫通孔34への挿入方向に直交する方向には、処理材本体12を弾性変形させることが可能となる。
また、リブ15は、収容部14aの高さ方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されている。同様に、リブ15は、収容部14aの幅方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されている。これにより、リブ15によって処理材本体12の強度が補強されるとともに、処理材本体12のクッション性が損なわれないので、貫通孔34内に耐火処理材11を詰め込む際、貫通孔34の形状に合わせて耐火処理材11を弾性変形させて挿入する作業も円滑に行うことができる。
また、リブ15を外装部材14の内面14bに形成したことで、複数の耐火処理材11を複数充填した場合であっても、リブ15によって耐火処理材11同士の間に隙間が生じることがない。
また、貫通孔34の縦方向及び横方向において、耐火処理材11同士の間や貫通孔34の内周面と配線・配管材支持ラック20との間に該耐火処理材11のサイズよりも小さい隙間が形成された場合は、該隙間の大きさに合わせた耐火処理材11が充填される。すなわち、耐火処理材11を所要のサイズに切断して用いられる。前述したように、連結部16は、ゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材によって薄肉状に形成されている。これにより、連結部16は、ハサミなどの切断器具によって切断することが可能となる。そして、例えば、図2の2点鎖線に示す位置などから隙間の大きさに合わせて、耐火処理材11の短手方向に亘って形成された連結部16を切断することで、隙間の大きさに合った耐火処理材11を作り出すことができる。つまり、連結部16を切断することで、貫通孔34への挿入方向と直交する方向において処理材本体12を複数に分割することが可能となる。
また、連結部16を切断することで、連結部16が一方の外装部材14から切り離されるため、連結部16が自由端を備えた断片となる。この断片は、ゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材によって薄肉状に形成されている。これにより、貫通孔34において切断後の耐火処理材11よりも小さい隙間が形成されている場合であっても、この隙間には、切断後の連結部16(断片)が配置され、この隙間が耐火処理材11の挿入方向で遮断される。
また、配線・配管材支持ラック20と配線・配管材33との間や配線・配管材33同士の間に形成される僅かな隙間には熱膨張性耐熱シール材(図示せず)が充填される。
次に、耐火処理材11及び耐火構造の作用について記載する。
防火区画壁Wに耐火処理が施された建築物において、防火区画壁Wの一方の壁表側で火災等が発生し、配線・配管材33が燃焼したとする。このとき、貫通孔34は、耐火処理材11の貫通孔34内周面への圧接により閉塞されている。このため、耐火処理材11によって貫通孔34が煙の経路となることが防止され、防火区画壁Wの他方の壁面側へ煙が伝わる不都合がなくなる。
また、配線・配管材33の外面には、耐火処理材11の外装部材14が圧接している。そして、外装部材14は難燃性の熱膨張性耐熱材によって形成されている。このため、配線・配管材33から発生する熱によって外装部材14が即座に焼失してしまうことはなく、外装部材14は熱を受けて膨張する。また、ブロック体13は不燃性を有する材料より形成されているため、外装部材14が膨張したとき、ブロック体13は燃焼しない。
すると、配線・配管材33が燃焼して隙間が形成されたとしても、加熱された外装部材14は配線・配管材33が燃焼して形成された隙間に向けて膨張する。なお、リブ15は、外装部材14と同じくゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材よりなり、外装部材14の内面14bに一体成形されている。よって、リブ15も、外装部材14と同じく溶着することが可能となり、リブ15によって圧接する外装部材14同士の接合(溶着)が阻害されることがない。そして、圧接する外装部材14同士が接合(溶着)すると、複数の耐火処理材11が一つの塊状となる。そして、配線・配管材33が燃焼して形成された隙間が、一つの塊状をなす耐火処理材11によって密封閉鎖される。その結果、配線・配管材33の外面と貫通孔34との間の隙間が火炎、煙、有毒ガス、熱の経路となり、防火区画壁Wの他方の壁表側へ火炎、煙、有毒ガス、熱が伝わることが防止され、耐火処理材11によって耐火機能が発揮される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)耐火処理材11を構成する処理材本体12は、クッション性及び熱膨張性を有している。そして、処理材本体12に該処理材本体12の強度を補強する補強部(リブ15)を、貫通孔34への挿入方向に沿って形成した。これによれば、補強部によって処理材本体12の強度が補強されるので、耐火処理材11を貫通孔34内に挿入したときに処理材本体12が弾性変形し難くなる。その結果、貫通孔34内への耐火処理材11の詰め込み作業を円滑に行うことができる。
(2)貫通孔34の挿入方向に沿って延びるように、外装部材14にリブ15を一体成形することで、貫通孔34の挿入方向に沿って耐火処理材11の強度が補強されて潰れ難くなるので、その結果、貫通孔34内への耐火処理材11の詰め込み作業を円滑に行うことができる。
(3)ブロック体13を貫通孔34の挿入方向と直交する方向において複数に分割可能としたことで、耐火処理材11を所要のサイズに切断して用いることが可能となる。そして、ブロック体13を分割した後であっても、リブ15によって処理材本体12が補強されていることで潰れ難くなるので、分割後の耐火処理材11であっても、貫通孔34内への耐火処理材11の詰め込み作業を円滑に行うことができる。
(4)収容部14aを連結する連結部16を切断することで、各収容部14aの強度を保持したまま各収容部14aを切り離すことができるため、分割後の耐火処理材11であっても、貫通孔34内への耐火処理材11の詰め込み作業を円滑に行うことができる。
(5)収容部14aを連結する連結部16を切断することで、切断後の連結部16が自由端を備える断片となる。この断片は、外装部材14と同じく、ゴム性を有する難燃性の熱膨張性耐熱材によって薄肉状に形成されている。これにより、貫通孔34において切断後の耐火処理材11よりも小さい隙間が形成されている場合であっても、この隙間は、切断後の連結部16(断片)が配置され、この隙間を耐火処理材11の挿入方向から遮断することができる。
(6)リブ15を収容部14aの内部に形成したことで、貫通孔34内に複数の耐火処理材11を詰め込んだ場合であっても、リブ15がその他の耐火処理材11と当接することがないので、耐火処理材11同士の間に隙間が生じることがない。よって、貫通孔34内において耐火処理材11同士に形成された隙間が火炎、煙、有毒ガス、熱の流入経路になることを防止することができ、防火区画壁Wにおける耐火機能を確実に発揮することができる。
(7)処理材本体12の長手方向に沿って延びるようにリブ15を形成したことで、処理材本体12の貫通孔34への挿入方向に沿った強度が補強されるが、処理材本体12の貫通孔34への挿入方向に直交する方向の強度は補強されていないことになる。よって、貫通孔34への挿入方向に直交する方向には、処理材本体12を弾性変形させることが可能となる。これにより、貫通孔34の形状に合わせて耐火処理材11を弾性変形させて挿入する作業も円滑に行うことができる。
(8)リブ15は、収容部14aの高さ方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されている。同様に、リブ15は、収容部14aの幅方向全体に亘って形成されているのではなく、リブ15と収容部14aとの間には隙間が形成されている。これにより、リブ15によって処理材本体12の強度が補強されるとともに、処理材本体12のクッション性が損なわれないので、貫通孔34内に耐火処理材11を詰め込む際、貫通孔34の形状に合わせて耐火処理材11を弾性変形させて挿入する作業も円滑に行うことができる。
(9)耐火処理材11は、クッション性を有するブロック体13がゴム性を有する外装部材14で包まれて形成されている。このため、耐火処理材11を圧縮変形させることができ、貫通孔34への充填状態では耐火処理材11の原形状への復帰によって隣接する耐火処理材11同士を圧接させることができる。さらに、外装部材14はゴム性を有し、外装部材14同士が接触した状態では互いに滑り難くなっている。よって、貫通孔34に充填された耐火処理材11が貫通孔34内からずれ落ちたり位置ずれしたりすることを防止でき、耐火処理構造を維持することができる。
(10)ブロック体13は、クッション性を有しているので、外装部材14内にブロック体13を押し込む作業を容易に行うことができる。
(11)ブロック体13が熱膨張性耐熱材製の外装部材14で包まれていることから、ブロック体13に熱が伝わらない限り、ブロック体13が外装部材14の外部に逃げることがないので、耐火処理材11がクッション性を失うことがない。
(12)ブロック体13と外装部材14とは接着されていない。このため、外装部材14内でブロック体13は自由に変形することができ、耐火処理材11を容易に圧縮変形させることができる。
(13)耐火処理材11は、不燃性を有するブロック体13が難燃性を有する外装部材14により包まれている。このため、耐火処理材11全体は火災等によっても一気に焼失してしまうことがなく、貫通孔34の耐火機能を十分に発揮させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
○図5に示すように、外装部材14を構成する壁部の壁厚において、芯材17(例えば針金)を埋め込んで補強部を形成しても良い。
○実施形態では、図6に示すように、収容部14aが形成された処理材本体12を、連結部16によって連結させず、各処理材本体12を構成する外装部材14の外壁同士が接合(溶着)されることで形成されていても良い。これによれば、いずれか2つの処理材本体12では、対向する外装部材14の外面同士の接合によってその強度が増すため、リブ15を形成しなくても、貫通孔34への挿入方向に沿った外装部材14の強度を増加させることができる。
○図7に示すように、外装部材14に形成される収容部14aを一つとする処理材本体12を形成しても良い。
○実施形態において、補強部は、貫通孔34への挿入方向に沿って形成されていればよく、外装部材14の長手方向全体のうち一部に形成しても良いし、また、外装部材14の長手方向において所定の間隔を空けて複数の補強部が断続的に形成されていても良い。
○補強部は、外装部材14の外壁において、外装部材14の長手方向に沿って形成されていても良い。
○リブ15は、外装部材14とは異なる材料によって形成しても良い。例えば、不燃性材料(針金など)や可燃性材料(木材など)によってリブ15を形成しても良い。
○実施形態において、外装部材14が弾性を有しているため、外装部材14に収容空間を設けず、外装部材14のみによって処理材本体12を形成しても良い。また、外装部材14に収容空間を設けるが、該収容空間にブロック体13を収容しなくても良い。また、図6に示すような耐火処理材11を用いる場合、例えば、ブロック体13を詰め込んだ処理材本体12と、ブロック体13を詰め込まずに外装部材14によって構成した処理材本体12と、を交互に並べるなどしても良い。つまり、耐火処理材自身がクッション性を有するのであれば、そのクッション性は、ブロック体又は外装部材のどちらによって付与されても構わない。
○実施形態において、外装部材14からブロック体13が脱落しない状態であれば、外装部材14に開口部を形成し、ブロック体13を外装部材14外へ露出させても良い。
○熱膨張性耐熱材製の外装部材14が膨張することで、貫通孔34を閉塞することができるのであれば、ブロック体13は、火災時に焼失するような可燃性の材料で形成されていても良い。
○ブロック体13を熱膨張性耐火材で形成するのであれば、外装部材14は、火災などにより焼失するような可燃性の材料で形成されても良い。
○外装部材14を、軟質合成樹脂を主体とする熱膨張性耐火材で形成しても良い。
○ブロック体13を、ウレタン、ポリスチレン系樹脂等の難燃性の発泡性材料によって形成しても良い。ウレタン、ポリスチレン系樹脂などの発泡性材料は、繊維質ではなく、樹脂内に気泡が不均一に分散されて形成されている。ただし、気泡を除く樹脂同士の凝集性が、セラミックウールやロックウールを構成する繊維の凝集性よりも高い。このため、ブロック体13を切断したり折り曲げたりしたとしても、ブロック体13の切断面(露出面)や折り曲げた箇所から、ブロック体13を形成する発泡性材料が飛散することはない。よって、ブロック体13の露出面を外装部材14とは別部材で覆う必要もなくなり、耐火処理材11を簡単に施工することができる。
○ブロック体13と外装部材14とは接着剤によって接着されていても良い。
○耐火処理材11は直方体状でなくてもよく、球状、八面体状、三角錐状のように形状を変更しても良い。
○配線・配管材として、配線や配管材を複数本纏めたものであっても良い。
○防火区画体として、コンクリート壁のような中実壁や床、天井、又は造営材を一対の壁材で挟んで形成する中空壁の貫通孔に耐火処理材11を用いて耐火処理構造を設けても良い。
○貫通孔34の形状は、円形状や四角形状を除く多角形状としても良い。
W…防火区画体としての防火区画壁、11…耐火処理材、12…処理材本体、13…ブロック体、14…熱膨張性耐火材としての外装部材、14a…収容部、15…補強部としてのリブ、16…連結部、33…配線・配管材、34…貫通部としての貫通孔。

Claims (5)

  1. 建築物の防火区画体を厚み方向に貫通して形成された貫通部の内面と該貫通部内に挿通された配線・配管材の外面との間に充填される耐火処理材であって、
    クッション性を有するブロック体と、熱によって膨張する熱膨張製耐火材とを備える処理材本体を備え、
    前記処理材本体には、前記処理材本体の強度を補強する補強部が、前記貫通部への挿入方向に沿って形成されている耐火処理材。
  2. ッション性を有する前記ブロック体、熱によって膨張する膨張材混入されているゴム性を有する前記熱膨張性耐火材、又は軟質合成樹脂を主体とする前記熱膨張性耐火材で覆われており
    前記補強部は、前記熱膨張性耐火材に形成されたリブである請求項1に記載の耐火処理材。
  3. 前記ブロック体は、前記貫通部への挿入方向と直交する方向において複数に分割可能であって、前記ブロック体単位で前記熱膨張性耐火材に前記リブが形成される請求項2に記載の耐火処理材。
  4. 前記熱膨張性耐火材は、各ブロック体を個別に収容可能な収容部と、該収容部同士を連結する薄肉の連結部により形成される請求項3に記載の耐火処理材。
  5. 前記補強部は、前記収容部の内部に形成されている請求項4に記載の耐火処理材。
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