JP5985021B1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数気筒を有する内燃機関に於いて、気筒毎の燃焼状態を精度良く推定することのできる内燃機関の制御装置を提供する【解決手段】内燃機関が燃焼していない期間に検出したクランク角度と検出時刻から捩り振動の周波数成分を捩り振動成分特定手段17で特定し、燃焼を含む期間に検出したクランク角度と検出時刻から構成される時刻関数の周波数成分から捩り振動に対応する成分を周波数成分調整手段18で減少させる。各速度および角加速度算出手段19において捩り振動成分に対応する成分が減少した時刻関数を周波数空間で微分することによりクランク角速度と角加速度を算出し、外力トルク推定手段21でピストン、コンロッド、クランクシャフトの運動方程式に適用することにより筒内圧力を推定し、燃焼パラメータ算出手段22で燃焼状態を示す燃焼パラメータを算出する。【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の制御装置、更に詳しくは、内燃機関の燃焼状態を推定して燃焼状態を最適化するようにした内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃費性能やエミッション性能を良好にする上では、内燃機関の燃焼状態を計測し、その計測結果をフィードバックさせて制御する方法が有効である。そのためには内燃機関の燃焼状態を正確に計測することが重要である。内燃機関の燃焼状態は筒内圧力を計測することにより、正確に計測できることが広く知られている。従来では、例えば特許文献1に、クランク角度センサの出力信号から燃焼状態を推定する燃焼状態推定装置が開示されている。
特許第5026334号公報
しかしながら、複数気筒を有する内燃機関では、これら複数気筒の燃焼ガス圧トルクが間欠的にクランクシャフトに伝達される。一方で、クランクシャフトは剛体ではなく弾性体であることから、クランクシャフトに捩り振動が発生する。従って、クランク角度センサで計測されるクランクシャフトのクランク角度位置、及びこのクランク角度位置が制御装置に入力された時刻から算出したクランク角速度、クランク角加速度は、それぞれ捩り振動の影響を受けることになる。特許文献1では、クランクシャフトを剛体として扱っているため、クランクシャフト上に捩り振動が発生する条件下に於いては、計測される燃焼状態は必ずしも正確ではない。
この発明は、従来の内燃機関の制御装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、複数気筒を有する内燃機関に於いて、気筒毎の燃焼状態を精度良く推定することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
この発明による内燃機関の制御装置は、クランクシャフトに連結された複数の気筒を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関におけるクランク角度と、当該クランク角度での時刻とを検出するクランク角度検出手段と、クランク角度検出手段で検出したクランク角度と時刻を記憶するクランク角度時刻記憶手段と、クランク角度時刻記憶手段から内燃機関の燃焼を含む期間に対応するクランク角度と時刻を得て、クランク角度に対する時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換し、周期関数を周波数領域に変換する周波数領域変換手段と、クランク角度時刻記憶手段から内燃機関が燃焼していない期間に対応するクランク角度と時刻を得て、この期間のクランク角度に対する時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換してから、周期関数を周波数領域に変換し、この周波数成分の大きさを基に、クランクシャフトの捩り振動に由来する成分を特定する捩り振動成分特定手段と、周波数領域変換手段により周波数領域に変換された周期関数の周波数成分の中から、捩り振動成分特定手段により特定された周波数成分に対応する成分を選択して、この成分量を調整する周波数成分調整手段と、周波数成分調整手段で調整された周波数成分に対して、周波数空間における代数的微分を利用し、クランク角度を引数とするクランクの角速度及び角加速度を算出する角速度及び角加速度算出手段と、内燃機関のピストン、コンロッド及びクランクを含む系の運動方程式が、慣性モーメントと角加速度と外力トルクとの関係式と見なすことができる特異クランク角度において、前記運動方程式で算出されるトルクを外力トルクと推定する外力トルク推定手段と、外力トルク推定手段で推定した外力トルクと角速度と角加速度を前記運動方程式に適用して、内燃機関の筒内圧力を推定する筒内圧力推定手段と、筒内圧力を基に内燃機関の燃焼状態を示すパラメータを算出する燃焼パラメータ算出手段を備えたものである。
この発明による内燃機関の制御装置によれば、クランク角度検出手段で検出したクランク角度と時刻を記憶するクランク角度時刻記憶手段から内燃機関の燃焼を含む期間に対応するクランク角度と時刻を得て、クランク角度に対する時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換し、周期関数を周波数領域に変換する周波数領域変換手段と、クランク角度時刻記憶手段から内燃機関が燃焼していない期間に対応するクランク角度と時刻を得て、この期間のクランク角度に対する時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換してから、周期関数を周波数領域に変換し、この周波数成分の大きさを基に、クランクシャフトの捩り振動に由来する成分を特定する捩り振動成分特定手段と、周波数領域変換手段により周波数領域に変換された周期関数の周波数成分の中から、捩り振動成分特定手段により特定された周波数成分に対応する成分を選択して、この成分量を調整する周波数成分調整手段を備え、周波数成分調整手段からの周波数成分を利用して内燃機関の燃焼状態を示すパラメータを算出するので、弾性体であるクランクシャフトに捩り振動が発生している場合においても、内燃機関が燃焼していない期間のクランクシャフトの運動に関連する周波数成分を基に、クランクシャフトの捩り振動の周波数成分を特定し、内燃機関が燃焼している期間を含むクランク角度の角加速度を補正するため、外乱要素である捩り振動成分の影響を抑制して、正確に燃焼状態を推定する内燃機関の制御装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4に係る内燃機関の制御装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける燃焼状態推定処理部の基本的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4に係る内燃機関の制御装置に於ける燃焼状態推定の処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4に係る内燃機関の制御装置に於けるクランク角度位置検出時刻の蓄積状態を示す説明図である。 内燃機関のクランク角速度を説明するための図である。 内燃機関の実際の筒内圧を説明するための図である。 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4に係る内燃機関の制御装置に於ける、燃焼していない期間のクランク角度と検出時刻の時刻関数を周波数領域に変換して得られるスペクトルを説明するための図である。 この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼を含む期間のクランク角度と検出時刻の時刻関数を周波数領域に変換して得られるスペクトルを説明するための図である。 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4による内燃機関の制御装置に於ける、ピストン・クランク系の力学的な関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による内燃機関の制御装置に於ける燃焼状態推定処理部の基本的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による内燃機関の制御装置に於ける燃焼状態推定処理部の基本的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による内燃機関の制御装置に於ける燃焼状態推定処理部の基本的構成を示すブロック図である。
以下、この発明による内燃機関の制御装置の好適な実施の形態について、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、及び実施の形態4に係る内燃機関の制御装置の構成を示す構成図である。図1に於いて、内燃機関1は、第1気筒2a、第2気筒2b、第3気筒2c、及び第4気筒2dの4つの気筒を備えた4気筒の内燃機関であり、第1気筒2a、第2気筒2b、第3気筒2c、及び第4気筒2dのそれぞれの気筒で発生した燃焼ガスの圧力は、ピストン3の上面で受けとめられ、コンロッド4を介して一つのクランクシャフト5を回転させる動力としてクランクシャフト5に伝達される。クランクシャフト5の出力側端部から出力される出力トルクに基づいて車輛が駆動される。なお、クランクシャフト5の出力側端部には、フライホイール6が取り付けられている。
クランク角度センサ7は、クランクシャフト5の軸方向の前端部である反出力側端部に取り付けられたクランク角度センサ用シグナルロータ8の周面に近接して配置されている。クランク角度センサ用シグナルロータ8は、その周面に所定の角度間隔を介して配設された複数個の突起物を備えている。クランク角度センサ7は、クランク角度センサ用シグナルロータ8の回転に伴ってクランク角度センサ用シグナルロータ8の各突起物がクランク角度センサ7に順次、接近と離脱を行なうことに対応して、パルス状のクランク角度信号を発生し、制御装置(ECUともいう)9に入力する。制御装置9は、クランク角度センサ7から入力されるクランク角度信号に基づいて、クランクシャフト5の反出力側端部の角度位置を検出する。
カムシャフト10は、クランクシャフト5とチェーン11で連結されており、クランクシャフト5が2回転する間にカムシャフト10は1回転する。カム角度センサ12は、カムシャフト10に取り付けられたカム角度センサ用シグナルロータ13の周面に近接して配置されている。カム角度センサ12は、カム角度センサ用シグナルロータ13の回転に伴ってその各突起物がカム角度センサ12に順次、接近と離脱を行なうことに対応してパルス状のカム角度信号を発生し、制御装置9に入力する。制御装置9は、カム角度センサ12から入力されるカム角度信号に基づいて、カムシャフト10のカム角度位置を検出する。
制御装置9は、ECU(Electronic Control Unit)により構成されている。制御装置9は、前述のように、クランク角度センサ7からのクランク角信号と、カム角度センサ12からのカム角度信号のそれぞれの角度情報に基づいて、第1気筒2a、第2気筒2b、第3気筒2c、及び第4気筒2dに於ける燃焼状態を推定する。尚、ここでは詳細な説明は割愛するが、制御装置9は、内燃機関1に供給する燃料量や点火タイミングを制御する機能を有しており、算出した燃焼パラメータに基づいて内燃機関1の第1気筒2a、第2気筒2b、第3気筒2c、及び第4気筒2dに於ける燃焼状態を推定して、理想の燃焼状態になる様に、燃料量や点火タイミングを制御することにより、燃費性能とエミッション性能の向上を実現する。
次に、制御装置9に設けられている燃焼状態推定処理部の構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼状態推定処理部の基本的構成を示すブロック図である。図2に於いて、制御装置9に設けられた燃焼状態推定処理部9Aは、クランク角度時刻記憶手段15と、周波数領域変換手段16と、捩り振動成分特定手段17と、周波数成分調整手段18と、角速度及び角加速度算出手段19と、筒内圧力推定手段20と、外力トルク推定手段21と、燃焼パラメータ算出手段22とを備えている。
クランク角度時刻記憶手段15は、クランク角度検出手段14によって検出されたクランク角度と、その角度が検出された時刻をあらかじめ定められた所定期間だけ記憶しておく。このクランク角度検出手段14は、図1におけるクランク角度センサ7に相当するものである。
ここで所定期間とは、燃焼状態を推定する対象の気筒の前の気筒の燃焼が終了すると考えられる膨張行程のクランク角度(例えば、燃焼状態の推定対象となる気筒の圧縮上死点(以下、TDCと称する)を基準としてTDC−90[deg])から、燃焼状態を推定する対象の気筒の燃焼が終了すると考えられる膨張行程のクランク角度、あるいは、更にある程度の余裕を見込んだクランク角度(例えば、燃焼状態の推定対象となる気筒のTDC+180[deg])を少なくとも含むものとするが、これより長く記憶しても良い。
周波数領域変換手段16は、クランク角度時刻記憶手段15から内燃機関の燃焼を含む期間に対応するクランク角度とそれぞれのクランク角度を検出した時刻のデータを読み出して、クランク角度に対する時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換し、この周期関数を周波数領域に変換する。
捩り振動成分特定手段17は、内燃機関が燃焼を開始する前の期間のクランク角度とそれぞれのクランク角度を検出した時刻データ系列をクランク角度時刻記憶手段15から読み出すことで得て、この時刻データ系列を周期関数とみなせる形に変換してから、周波数領域に変換し、周波数成分を算出する。そして、この周波数成分で捩り振動の特徴を示す周波数成分を特定する。
周波数成分調整手段18は、周波数領域変換手段16により周期関数を周波数領域に変換された周期関数の周波数成分に対して、捩り振動成分特定手段17により特定された周波数成分の大きさを調整する。
角速度及び角加速度算出手段19は、周波数成分調整手段18で調整された周波数成分に対して、周波数空間における代数的微分を利用し、前記クランク角度を引数とするクランクの角速度及び角加速度を算出する。
筒内圧力推定手段20は、外力トルク推定手段21で推定した外力トルクと角速度及び角加速度算出手段19で算出した角速度と角加速度を内燃機関のピストン3、コンロッド4及びクランクシャフト5を含む系の運動方程式に適用して内燃機関の筒内圧力を推定する。
外力トルク推定手段21は、運動方程式がクランクシャフト周りの慣性モーメントと角加速度と外力トルクとの関係式と見なすことができる特異クランク角度において、運動方程式で算出されるトルクを外力トルクと推定する。
燃焼パラメータ算出手段22は、筒内圧力推定手段20で推定した筒内圧力を基に内燃機関の燃焼状態を示す燃焼パラメータを算出する。
次に、前述した制御装置9に於ける燃焼状態推定処理部9Aの処理の流れを詳細に説明する。図3は、この発明の実施の形態1、及び後述する実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼状態推定の処理の流れを示すフローチャートである。
図3に於いて、ステップS301では、クランク角度検出手段14(図1におけるクランク角度センサ7に相当)により検出したクランク角度位置と、このクランク角度位置を検出した時刻と共にクランク角度時刻記憶手段15に記憶する。
具体的には、クランク角度位置θを検出した時刻を図4に示すように、角度位置θと対応させて検出時刻を記憶する。なお、この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置では、クランク角度センサ用シグナルロータ8に配設された突起物は、基準気筒(例えば第1気筒2a)のTDCから3[deg]間隔でクランクシャフト1回転あたり120個配設されている。
図5は、クランク角度検出手段14によって検出したクランク角度と時刻から算出した角速度の例を示すグラフである。また、図6は図5と同時に計測した内燃機関の実際の筒内圧力を示すグラフである。図5は角速度を算出する前にクランク角度時刻のデータ系列から、ノイズ除去を目的として高周波成分を除去している。このため、シグナルロータ上の突起物の製造公差に起因するクランク角速度のバラツキは除去されている。しかし、依然としてグラフ全域にわたって、図6に示した筒内圧力の挙動とは明らかに異なる高い周波数の変動が持続的に残留している。この変動の原因がクランクシャフトに生じる捩れ振動である。この捩れ振動による変動成分をクランクシャフトの角速度と角加速度から適正に取り除くことが出来なければ、内燃機関の筒内圧力を精度良く推定することができない。ひいては、内燃機関の燃焼状態を精度良く推定することができない。クランクシャフトの角速度あるいは角加速度からこの変動に対応する周波数成分を取り除くだけであれば、例えば低域通過フィルタを利用することにより実現できるが、筒内圧力は、図6に示すようにそれぞれの燃焼気筒のTDC近傍で急峻に変化する高周波成分を含んでいるため、単純に低域通過フィルタを利用するだけでは、筒内圧力の推定精度も低下してしまうことになる。
次にステップS302では、クランク角度時刻記憶手段15から燃焼を含む期間に対応する一連のクランク角度と検出時刻を読み出すことで得て、時刻データ系列tb(θn)を構成する。このデータ系列は、内燃機関の燃焼状態を推測する期間を含んでいれば、クランク角度時刻記憶手段15に記憶されているデータの全て、あるいは一部から構成しても良い。実施の形態1では、クランク角度時刻記憶手段15に記憶されているデータの全てを利用してデータ系列を構成している。次に、この時刻データ系列tb(θn)を下記の式(1)の様に、周期関数と見なせる形の関数xb(θn)に変換する。
Figure 0005985021
ここで、αは次の式(2)で示される。
Figure 0005985021
次に、この周期関数xb(θn)を離散フーリエ変換を用いて、周波数領域の関数Xb(Ω)に変換する。一般に、Xb(Ω)は複素関数となる。
次にステップS303では、クランク角度時刻記憶手段15から内燃機関が燃焼していない期間として、燃焼状態を推定する対象の気筒が燃焼を開始する前の期間のクランク角度と検出時刻を読み出すことで得て、時刻データ系列tu(θk)(s≦k≦e)を構成する。ここで、sはデータ系列の先頭の格納番号であり、燃焼状態の推定対象の気筒の1つ前の気筒の燃焼が終了するタイミングに設定される。またeは、データ系列の終端の格納番号であり、燃焼状態の推定対象の気筒が燃焼を開始する前のタイミングに設定されている。実施の形態1では、これらはあらかじめ実験的に決められており、例えば、明らかに内燃機関が燃焼しない期間として、−75[deg]から−30[deg](図4の格納番号nの6から21の一連のデータに対応する)のデータを読み出して時刻データ系列tu(θk)を構成している。次に、この時刻データ系列tu(θk)を下記の式(3)の様に、周期関数と見なせる形の関数xu(θk)に変換する。
Figure 0005985021
ここで、βは次の式(4)で示される。
Figure 0005985021
次に、この周期関数xu(θk)を離散フーリエ変換を用いて、周波数領域の関数Xu(Ω)に変換する。
次に、関数Xu(Ω)の各周波数成分の大きさを示すスペクトルを算出する。捩り振動は、クランクシャフト周りの系の共振現象の一種であることから、振幅の減衰が遅く、エンジンが燃焼していない期間においても持続的に振動を継続している成分である。従って、この期間に発生する周波数成分のうちでその絶対値が大きいものは捩り振動であると特定することができる。図7には、Xu(Ω)のスペクトルを示している。ここで、捩り振動の判定値であるTHTVを超える周波数成分Ωtvを捩り振動による周波数成分であると判定する。
次にステップS304では、ステップS302で算出した、燃焼を含む期間に対応するクランク角の時刻データ系列を周波数領域に変換した関数Xb(Ω)の周波数成分を、ステップS303で特定した捩り振動による周波数成分に基づいて調整する。具体的には、図8に示すように、周波数成分Ωtvに関連する関数Xb(Ω)の周波数成分を0とする。成分調整後の関数Xb(Ω)をXbm(Ω)とする。
次にステップS305では、ステップS304で関数Xb(Ω)の周波数成分を調整して求めたXbm(Ω)を周波数空間において代数的微分を利用し、クランク角度を引数とするクランクの角速度ω(θ)と角加速度dω(θ)/dθを算出する。クランク角度を引数とするクランクの角速度ω(θ)は下記の式(5)で示される。
Figure 0005985021
ここで、時刻データの周期関数xbm(θ)の一次微分であるdxbm(θ)/dθは、xbm(θ)の離散フーリエ変換Xbm(Ω)にiΩ(iは虚数単位)を掛けたiΩ・Xbm(Ω)を逆離散フーリエ変換することにより求められる。
また、クランク角度を引数とするクランクの角加速度dω(θ)/dθは次の式(6)で示される。
Figure 0005985021
ここで、時刻データの周期関数xbm(θ)の二次微分であるdxbm(θ)/dθは、xbm(θ)の離散フーリエ変換Xbm(Ω)に(iΩ)(iは虚数単位)を掛けた(iΩ)・Xbm(Ω)を逆離散フーリエ変換することにより求められる。
次にステップS306では、ステップS305で算出したクランク角速度とクランク角加速度を、下記の式(7)に示すピストン3、コンロッド4及びクランクシャフト5を含む運動方程式に適用して外力トルクを推定する。この運動方程式の対象となる系を図9に示す。
Figure 0005985021
ここで、Iは慣性モーメント、Sはピストン3の頂面投影面積、mpはピストン3の質量、rはクランクシャフト5の半径であり、これらは設計時点で決まる値である。また、jは気筒番号を示すパラメータ、Nは気筒数(実施の形態1ではN=4)である。また、Pcyljはj番気筒の筒内圧力、ajはj番気筒のピストンの往復方向の加速度である。θjはj番気筒のクランク角度、すなわち、j番気筒のピストンの往復運動方向とクランクシャフト5とがなすクランクシャフト5の回転中心における角度θである。φjはj番気筒のピストン3の往復運動方向とコンロッド4とがなすピストン3とコンロッド4との接続点における角度φである。また、Tは内燃機関に掛かるフリクショントルクや走行負荷などの外力トルクである。
ピストンの上下死点である、クランク角度θj=0、180、360、540[deg]において、式(7)は下記の式(8)となる。これらの角度を特異クランク角度と呼ぶ。
Figure 0005985021
従って、クランク角度θj=0、180、360、540[deg]の時点で、慣性モーメントとクランク角加速度の積に(−1)を乗じることにより、外力トルクを推定することができる。
次にステップS307では、ステップS306で推定した外部トルクTを用いて、内燃機関の筒内圧力を推定する。具体的には、式(7)で示される運動方程式に特異クランク角で得られた式(8)のTを代入する。式(7)を現在燃焼中のb番目の気筒(すなわちj=b)の筒内圧力Pcylbについて整理すると下記の式(9)となる。
Figure 0005985021
ここで、j番気筒の筒内圧力Pcyljは、シリンダに吸入された空気と燃料の混合気の圧力Pujと、燃料が燃焼することによって得られるガス圧力ΔPbjの和によって次の式(10)の様に表される。
Figure 0005985021
4気筒エンジンでは、各気筒の膨張行程は重ならないため、現在燃焼中のb番目の気筒以外の気筒のΔPbjは全て0になる。従って、式(9)は次の式(11)の様に表される。
Figure 0005985021
燃焼していない気筒のシリンダの圧力Pujに関しては、検出したクランク角度に基づいて各気筒の筒内容積が求まるため、内燃機関の吸入する空気の量を検出すれば、これを例えば筒内での断熱変化と考えて、圧力Pujを求めることができる。ピストンの往復方向の加速度ajに関しては、次の式(12)で求められる。
Figure 0005985021
従って、式(11)を用いて燃焼気筒の筒内圧力Pcylbを得ることができる。
ステップS308では、ステップS307で得られた燃焼気筒の筒内圧力Pcylbを用いて燃焼パラメータを算出する。クランク角度毎に得られた筒内圧力Pcylb(θ)より、下記の式(13)を用いて公知のクランク角度毎の熱発生速度dQ(θ)/dθを得ることができる。その後リターン状態となり、上述の燃焼状態推定処理を繰り返し継続する。
Figure 0005985021
ここでκは燃料と空気の混合気の比熱比であり、具体的には1.3〜1.4の値である。次に燃焼パラメータである質量燃焼割合MFB(θ)を求める。質量燃焼割合MFB(θ)は、燃焼期間全域で得られた総熱発生量に対する、クランク角度θまでの累積熱発生量であり、次の式(14)で算出される。
Figure 0005985021
ここで、燃焼期間全域で得た総熱発生量Qtotalは次の式(15)で示される。
Figure 0005985021
一般に、質量燃焼割合が50%となるクランク角度、すなわちMFB(θ)=0.5となるクランク角度θが、圧縮上死点後8〜10[deg]となる様に燃焼状態を制御することにより、燃費性能やエミッション性能が最適となることが判っている。そこで、制御装置9は、燃焼状態推定処理部9Aで燃焼パラメータとしてクランク角毎に質量燃焼割合を算出し、この値が0.5となるクランク角度が圧縮上死点後8〜10[deg]となる様に点火タイミングを制御する。
以上のように、実施の形態1による内燃機関の制御装置によれば、弾性体であるクランクシャフトに捩り振動が発生している場合においても、内燃機関が燃焼していない期間のクランクシャフトの運動に関連する周波数成分を基に、クランクシャフトの捩り振動の周波数成分を特定し、内燃機関が燃焼している期間を含むクランク角度の角加速度を補正するため、外乱要素である捩り振動成分の影響を抑制して、正確に燃焼状態を推定することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による内燃機関の制御装置について説明する。前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於いて、内燃機関が燃焼していない期間のクランクシャフトの運動に関連する周波数成分を基に、クランクシャフトの捩り振動の周波数成分を特定し、内燃機関が燃焼している期間を含むクランク角度の角加速度を補正するため
、外乱要素である捩り振動成分の影響を抑制して、正確に燃焼状態を推定する内燃機関の制御装置を提供することができることを示した。
しかし、実施の形態1では、内燃機関が燃焼していない期間(以下、非燃焼期間と称する)をあらかじめ実験的に固定値として決めている。内燃機関の動作条件が変更されても、確実に非燃焼期間を確保するためには、燃焼状態の推定対象となる燃焼期間よりも充分前に非燃焼期間の終端のタイミングを決めておく必要があるので、非燃焼期間は短くなってしまう。捩り振動成分を抽出するために用いる離散フーリエ変換は、サンプリングする点数が少なくなると、周波数分解能が低下してしまうため、捩り振動成分の抽出精度が低下してしまう。
実施の形態2による内燃機関の制御装置は、実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける前述のような課題を解決するものである。以下、実施の形態2による内燃機関の制御装置について説明する。尚、捩り振動成分特定手段17以外は、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の説明内容と同一であるため、それらの説明は省略する。
図10は、この発明の実施の形態2による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼状態推定処理部9Aの基本的構成を示すブロック図である。実施の形態2による内燃機関の制御装置では、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の場合の図2の捩り振動成分特定手段17の構成を変更している。図10に於いて、捩り振動成分特定手段17は、非燃焼期間設定手段23を有している。
非燃焼期間設定手段23は、制御装置9が有する点火タイミングを制御する機能から点火タイミングを取得し、捩り振動成分特定手段17がクランク角度時刻記憶手段15から読み出すクランク角度と検出時刻の範囲を設定する。具体的には、クランク角度時刻記憶手段15から読み出すクランク角度と検出時刻の終端のタイミングを点火タイミングを基に設定する。火花点火内燃機関の場合、点火タイミング以降に燃焼が開始することから、点火タイミングまで、あるいは点火タイミング後に空気と燃料の混合気に着火するまでを非燃焼期間として扱える。なお、点火タイミング後に空気と燃料の混合気に着火するまでの期間は、クランク角度の次元の定数であり、内燃機関の点火タイミングや燃料量から実験的に求まる。従って、実施の形態1に比べて長い期間の非燃焼期間を確保することができ、捩り振動成分を抽出するために用いる離散フーリエ変換のサンプリングする点数を増加させることが出来る。ひいては、捩り振動成分の抽出精度を向上することができる。
以上のように、実施の形態2による内燃機関の制御装置によれば、実施の形態1と同様の効果が得られ、更に、点火タイミングを基に非燃焼期間を設定することにより、長い期間の非燃焼期間を確保することができ、捩り振動成分を抽出するために用いる離散フーリエ変換のサンプリングする点数を増加させることが出来る。このため、捩り振動成分の抽出精度を向上することができ、外乱要素である捩り振動成分の影響を適正に抑制して、正確に燃焼状態を推定することができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による内燃機関の制御装置について説明する。前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於いて、非燃焼期間のクランクシャフトの運動に関連する周波数成分を基に、クランクシャフトの捩り振動の周波数成分を特定し、内燃機関が燃焼している期間を含むクランク角度の角加速度を補正する事を示した。しかしながら、非燃焼期間中において、一部の特定期間のみに捩り振動とは異なる突発的かつ偶発的な振動が生じる場合に離散フーリエ変換を行うと、これら突発的な振動の周波数成分を多く検出してしまうため、捩り振動とは関係の無い周波数成分を捩り振動成分であると誤って判定してしまい、燃焼を含む期間のクランク角の時刻データ系列から除去してしまうこ
とになる。この結果、筒内圧の推定精度が低下して、燃焼状態の推定精度が低下する。
実施の形態3による内燃機関の制御装置は、実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける前述のような課題を解決するものである。以下、実施の形態3による内燃機関の制御装置について説明する。尚、捩り振動成分特定手段17以外は、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の説明内容と同一であるため、それらの説明は省略する。
図11は、この発明の実施の形態3による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼状態推定処理部9Aの基本的構成を示すブロック図である。実施の形態3による内燃機関の制御装置では、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の場合の図2の捩り振動成分特定手段17の構成を変更している。図11に於いて、捩り振動成分特定手段17は、振動継続成分抽出手段24を有している。
振動継続成分抽出手段24は、非燃焼期間の間にクランク角度の範囲を変えながら複数回の離散フーリエ変換を行う。前述の様に、捩り振動は、クランクシャフト周りの系の共振現象の一種であることから、振幅の減衰が遅く、非燃焼期間においても持続的に振動を継続している。従って、複数回の離散フーリエ変換で得られた複数のスペクトル特性に対して、大きさが捩り振動の判定値であるTHTVを超え、かつ、その分散があらかじめ定められた所定値SGMTVより小さい場合に、この周波数成分を捩り振動と特定することにより、突発的に発生した偶発的な振動成分は捩り振動の判定から除外できる。
以上のように、実施の形態3による内燃機関の制御装置によれば、実施の形態1と同様の効果が得られ、更に、振動継続成分抽出手段24は、非燃焼期間の間にクランク角度の期間を変えながら複数回の離散フーリエ変換を行う。前述の様に、捩り振動は、クランクシャフト周りの系の共振現象の一種であることから、振幅の減衰が遅く、非燃焼期間においても持続的に振動を継続している。従って、複数回の離散フーリエ変換で得られた複数のスペクトルに対して、大きさが捩り振動の判定値であるTHTVを超え、かつ、その分散が所定値SGMTVより小さい場合に、この周波数成分を捩り振動と特定することにより、突発的に発生した偶発的な振動成分は捩り振動の判定から除外できる。このため、捩り振動成分の抽出精度を向上することができ、外乱要素である捩り振動成分の影響を適正に抑制して、正確に燃焼状態を推定することができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4による内燃機関の制御装置について説明する。前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置に於いて、非燃焼期間のクランクシャフトの運動に関連する周波数成分を基に、クランクシャフトの捩り振動の周波数成分を特定し、内燃機関が燃焼している期間を含むクランク角度の角加速度を補正する方法として、当該周波数成分を0とする事を示した。しかしながら、燃焼によって生じるクランク角の時刻データ系列の変化に捩り振動と同じ、あるいは近い周波数帯が含まれている場合においても、この周波数帯の信号成分がすべて除去されてしまう。この結果、筒内圧の推定精度が低下して、燃焼状態の推定精度が低下する。
実施の形態4による内燃機関の制御装置は、実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける前述のような課題を解決するものである。以下、実施の形態4による内燃機関の制御装置について説明する。尚、周波数成分調整手段18以外は、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の説明内容と同一であるため、それらの説明は省略する。
図12は、この発明の実施の形態4による内燃機関の制御装置に於ける、燃焼状態推定処理部9Aの基本的構成を示すブロック図である。実施の形態4による内燃機関の制御装置では、前述の実施の形態1による内燃機関の制御装置の場合の図2の周波数成分調整手
段18の構成を変更している。図12に於いて、周波数成分調整手段18は、成分調整量決定手段25を有している。
成分調整量決定手段25は、非燃焼期間の離散フーリエ変換で得られたスペクトル|Xu(Ωtv)|に対して、大きさが捩り振動の判定値であるTHTVを超えるものに対して、そのスペクトル量の大きさに応じて、燃焼を含む期間のクランク角の時刻データ系列の周波数関数Xb(Ωtv)の絶対値を縮小させる。例えば、|Xu(Ωtv)|>THTVの場合に、成分調整後の関数をXbm(Ωtv)とすると、下記の式(16)の様に補正する。
Figure 0005985021
このようにすることで、燃焼を含む期間のクランク角の時刻データ系列から、捩り振動成分に対応する周波数成分を適正に減少させることができる。
以上のように、実施の形態4による内燃機関の制御装置によれば、実施の形態1と同様の効果が得られ、更に、捩り振動成分のスペクトルの大きさに応じて燃焼を含む期間のクランク角の時刻データ系列の周波数関数を縮小させることにより、燃焼を含む期間のクランク角の時刻データ系列から、適正に捩り振動成分を除去できるため、燃焼によって生じるクランク角の時刻データ系列の変化に捩り振動と同じ、あるいは近い周波数帯が含まれている場合においても正確に燃焼状態を推定することができる。
この発明は、その発明の範囲において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することができる。
14 クランク角度検出手段、15 クランク角度時刻記憶手段、16 周波数領域変換手段、17 捩り振動成分特定手段、18 周波数成分調整手段、19 角速度及び角加速度算出手段、 20 筒内圧力推定手段、 21 外力トルク推定手段、 22 燃焼パラメータ算出手段、23 非燃焼期間設定手段、24 振動継続成分抽出手段、25 成分調整量決定手段

Claims (4)

  1. クランクシャフトに連結された複数の気筒を備えた内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関におけるクランク角度と、前記クランク角度での時刻とを検出するクランク角度検出手段と、
    前記クランク角度検出手段で検出した前記クランク角度と前記時刻を記憶するクランク角度時刻記憶手段と、
    前記クランク角度時刻記憶手段から内燃機関の燃焼を含む期間に対応する前記クランク角度と前記時刻を得て、前記クランク角度に対する前記時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換し、前記周期関数を周波数領域に変換する周波数領域変換手段と、
    前記クランク角度時刻記憶手段から内燃機関が燃焼していない期間に対応する前記クランク角度と前記時刻を得て、この期間の前記クランク角度に対する前記時刻の関数を周期関数と見なせる形に変換してから前記周期関数を周波数領域に変換し、この周波数成分の大きさを基に、クランクシャフトの捩り振動に由来する成分を特定する捩り振動成分特定手段と、
    前記周波数領域変換手段により周波数領域に変換された周期関数の周波数成分の中から、前記捩り振動成分特定手段により特定された周波数成分に対応する成分を選択して、この成分量を調整する周波数成分調整手段と、
    前記周波数成分調整手段で調整された周波数成分に対して、周波数空間における代数的微分を利用し、前記クランク角度を引数とするクランクの角速度及び角加速度を算出する角速度及び角加速度算出手段と、
    前記内燃機関のピストン、コンロッド及び前記クランクを含む系の運動方程式が、慣性モーメントと角加速度と外力トルクとの関係式と見なすことができる特異クランク角度において、前記運動方程式で算出されるトルクを外力トルクと推定する外力トルク推定手段と、
    前記外力トルク推定手段で推定した前記外力トルクと角速度と角加速度を前記運動方程式に適用して、前記内燃機関の筒内圧力を推定する筒内圧力推定手段と、
    前記筒内圧力を基に内燃機関の燃焼状態を示すパラメータを算出する燃焼パラメータ算出手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記捩り振動成分特定手段は非燃焼期間設定手段を含み、前記非燃焼期間設定手段は、点火タイミングに応じて、前記捩り振動成分特定手段が前記クランク角度時刻記憶手段から読み出すクランク角度と検出時刻の範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記捩り振動成分特定手段は、内燃機関が燃焼していない期間において、この期間の中で開始と終了の組み合わせをずらして生成した複数のクランク角度期間に対する時刻の関数を、それぞれ周期関数と見なせる形に変換してからこれらの周期関数を周波数領域に変換するものであって、更に、振動継続成分抽出手段を含み、前記振動継続成分抽出手段は、周波数領域に変換された複数の前記周期関数のスペクトル特性に対して、値の大きさがあらかじめ定められた値を超え、かつ、それらの分散があらかじめ定められた値より小さいスペクトルを有する周波数成分を捩り振動の成分とみなすことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記周波数成分調整手段は成分調整量決定手段を含み、前記成分調整量決定手段は、前記捩り振動成分特定手段で特定された周波数成分のスペクトルの大きさに応じて、前記周波数領域変換手段により周波数領域に変換された周期関数の周波数成分の調整量を決定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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