JP5984406B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定物の形状を測定する測定装置に関する。
従来から、プローブを用いて被測定物の表面を走査することにより非測定物の三次元形状を測定する測定装置が知られている。このような測定装置は、干渉計を用いて参照ミラーとプローブとの間の距離を測定することにより、高精度な測定が可能である。ところが近年、大型化した被測定物を測定するため、被測定物の重量に応じて被測定物の搭載部が変形することにより生じる歪が参照ミラーに伝達し、また、プローブを駆動する駆動部の大型化に伴って駆動部の剛性が低下するなどの問題が生じている。
そこで特許文献1には、搭載部の変形により生じる歪が参照ミラーに伝達することを防止するため、参照ミラーと搭載部とを互いに分離した測定装置が開示されている。また特許文献2には、プローブの駆動部に高剛性な微動ステージを搭載して被測定物に対する追従性を向上させた測定装置が開示されている。
特開2005−17020号公報 特許第4474443号
しかしながら、特許文献1に開示されているように、参照ミラーと搭載部とを互いに分離すると、参照ミラーと搭載部とが相対振動する。特に、大型の被測定物を測定する場合、被測定物の剛性低下に伴って測定ノイズの原因となる振動が発生する。ここで特許文献2の構成を採用した場合でも、プローブの駆動部の追従性は向上するものの、実際に被測定物が振動している場合には測定ノイズを効果的に除去することはできない。
そこで本発明は、参照ミラーと被測定物との間に相対変位が生じる場合でも、被測定物の形状を高精度に測定可能な測定装置を提供する。
本発明の一側面としての測定装置は、被測定物を搭載する搭載部と、前記被測定物に対して移動して前記被測定物の形状を測定するためのプローブと、参照ミラーに光を照射して得られた反射光に基づいて前記プローブの位置を測定する干渉計と、前記プローブを移動して得られた前記被測定物の形状に関する測定値、および、前記被測定物と前記参照ミラーとの間の相対変位量を用いて、前記被測定物の形状を算出する算出部とを有し、前記算出部は、前記被測定物の剛体モード周波数が除去されず、かつ、該被測定物の最低次の弾性モード周波数が除去されるようにカットオフ周波数が設定されたバンドパスフィルタを含み、前記算出部は、前記バンドパスフィルタを用いて前記被測定物の形状を算出することを特徴とする
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、参照ミラーと被測定物との間に相対変位が生じる場合でも、被測定物の形状を高精度に測定可能な測定装置を提供することができる。
実施例1における測定装置の構成図である。 実施例2における測定装置の構成図である。 実施例2の測定装置において、直流成分を含まない場合のシミュレーション結果である。 実施例2の測定装置において、直流成分を含む場合のシミュレーション結果である。 実施例2における補正改善率、直流成分、および、積分範囲の関係図である。 実施例2における測定装置に搭載された被測定物の振動振幅と振動周波数との関係図である。 実施例3における測定装置の構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における測定装置(三次元形状測定装置)について説明する。図1は、本実施例における測定装置1の構成図である。測定装置1は、測定ステージSおよびメトロロジフレームM(測定フレーム)を備えて構成されており、被測定物Pの被検面Fの形状(被測定物Pの表面形状)を測定する。
測定ステージSは、プローブ101を備えて構成されている。プローブ101の先端にはプローブ球102が設けられており、プローブ球102を被測定物Pの被検面Fに接触させながら移動させることにより、被検面F上の接触点の位置(被測定物Pの形状)を測定することができる。このように、本実施例のプローブ101は、被測定物Pに接触しながら被測定物Pに沿って移動する接触プローブである。プローブ101は、Zステージ103に設置されている。Zステージ103は、Zアクチュエータ104を介してXステージ105に連結されている。Xステージ105は、Xアクチュエータ106を介してステージ定盤107に連結されている。更に測定ステージSには、不図示のYステージおよびYアクチュエータが設けられている。本実施例では、測定ステージSがプローブ101を片持ちするように構成されている。ただし、本実施例はこれに限定されるものではなく、XステージまたはYステージが被測定物Pをまたぐようにして、プローブ101を両端持ちするように構成してもよい。
メトロロジフレームM(測定フレーム)は、Z参照ミラー108、X参照ミラー109、および、不図示のY参照ミラー(以下、まとめて「参照ミラー」ともいう。)を保持している。各々の参照ミラーは、その面が鏡面であるように研磨され、アルミ蒸着などにより反射面を構成されていることが好ましい。
プローブ101は、Z軸干渉計110、X軸干渉計111、および、不図示のY軸干渉計(以下、まとめて「干渉計」ともいう。)を備えている。Z軸干渉計110、X軸干渉計111、および、Y軸干渉計は、それぞれZ参照ミラー108、X参照ミラー109、および、Y参照ミラーに対してレーザ(光)を照射する。各々の干渉計は、Z参照ミラー108、X参照ミラー109、および、Y参照ミラーとプローブ101との間の距離を測定することができる。各々の干渉計とプローブ101およびプローブ球102との位置関係、姿勢関係を予め算出しておくことにより、プローブ球102の被検面Fに接触している場合の座標情報(位置情報)を、被検面Fの面形状データとして算出することができる。このように干渉計は、参照ミラーに光を照射して得られた反射光に基づいてプローブ101の位置を測定する。プローブ101の姿勢を6つの自由度で検出するため、Z軸干渉計110、X軸干渉計111、および、Y軸干渉計は、それぞれ複数配置されていてもよい。
干渉計とプローブ球102との関係を決定する際に、いわゆるアッベエラーを低減することが好ましい。このため、干渉計は、プローブ球102と参照ミラー上のレーザ照射点とを結んだ直線上に配置されることが好ましい。または、複数の干渉計の測定結果からプローブ101の姿勢を算出することにより、アッベエラーを補正してもよい。
被測定物Pは、被検面F上をプローブ101により走査可能であるように、搭載ステージ113(搭載部)の上に搭載された測定ホルダ112に保持されている。このような構成により、被測定物Pは、搭載ステージ113の上に搭載されている。測定ステージSは、Zアクチュエータ104、Xアクチュエータ106、および、不図示のYアクチュエータ(以下、まとめて「アクチュエータ」ともいう。)を備える。アクチュエータは、プローブ球102が被検面Fに接触する荷重を一定に保った状態でプローブ101を駆動(走査)することができる。アクチュエータによりプローブ101が被測定物Pを走査することで、被測定物Pの被検面F(面形状)に沿ったプローブ101の位置(座標)を測定することができる。
なお、プローブ球102が被検面Fに接触する荷重を一定に保つ手段として、プローブ球102が被検面Fに押しつけられる荷重を測定する荷重センサを用いることができる。また、プローブ101とプローブ球102とが板ばねにより互いに接続され、プローブ球102のプローブ101に対する変位量を測定する変位センサを用いてもよい。
本実施例の測定装置1において、参照ミラーを保持するメトロロジフレームMは、搭載ステージ113から分離して設けられている。すなわち、メトロロジフレームMと搭載ステージ113は構造的に連結されていない。ここで、被測定物Pおよび測定ホルダ112を一体として考える。被測定物Pおよび測定ホルダ112の振動に対する固有値が低いことにより被測定物Pが振動する場合、メトロロジフレームMが搭載ステージ113から分離されているため、被測定物Pは参照ミラーに対して振動する。このとき、プローブ101は、被測定物Pの被検面Fに追従して、参照ミラーに対して振動する。本実施例の干渉計は、参照ミラーに対するプローブ101の位置を、被検面Fの面形状として測定する。このため、被測定物Pの振動は、被検面Fの形状に誤差として含まれることになる。このとき、振動周波数のうち特に高周波成分と低周波成分が、被測定物の形状を測定する際の誤差要因となる。一般に、形状計測においては、X、Y、Z座標のうち、Z座標に要求される精度はX、Y座標に要求される精度よりも高い。このため、以下、本実施例ではZ座標に関して説明する。
ここで、被測定物Pと測定ホルダ112とが一体となって剛体モード振動するものと仮定する。測定ホルダ112には、第1の変位センサ114a、第2の変位センサ114b、および、不図示の第3の変位センサ(以下、まとめて「変位センサ」または「センサ」ともいう。)が設けられている。変位センサは、測定ホルダ112とZ参照ミラー108との間の距離(相対距離)、すなわち被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量を検出する。3つの変位センサがそれぞれZ参照ミラー108からの距離を検出することにより、測定ホルダ112のZ参照ミラー108に対する振動(相対振動)を算出することができる。より具体的には、測定ホルダ112のZ軸方向の変位量と、X軸周りおよびY軸周りの回転量を算出することができる。仮に、被測定物Pと測定ホルダ112とが一体となって剛体モード振動しない場合、前述の複数の変位センサを被測定物Pに直接取り付けてもよい。
Z軸干渉計110により測定された被検面Fの位置(測定値)は、演算装置115(算出部)に送信される。また、第1の変位センサ114a、第2の変位センサ114b、および、不図示の第3の変位センサからの信号(被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量)も、演算装置115に送信される。演算装置115は、変位センサの信号から、測定ホルダ112の振動データ(相対変位量)を算出し、Z軸干渉計110からの測定値を補正するための補正値を求める。演算装置115は、この補正値を用いてZ軸干渉計110の測定値を補正することで、測定値に含まれる誤差を補正した(振動の影響を除去した)被測定物Pの形状(被検面Fの面形状データ)を得る。
このように演算装置115は、プローブ101を走査して得られた測定値およびセンサからの信号に基づいて得られた被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量を用いて、被測定物Pの形状を算出する。本実施例において、具体的には、センサは被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量を検出する変位センサである。そして演算装置115は、変位センサにより検出された相対変位量を用いて測定値を補正し、被測定物の形状を算出する。
以上のように、本実施例によれば、参照ミラーと被測定物との間に相対変位が生じる場合でも、変位センサを用いて被測定物の形状を高精度に測定可能な測定装置を提供することができる。
次に、本発明の実施例2における測定装置について説明する。図2は、本実施例における測定装置2の構成図である。測定装置2は、第1の変位センサ114a、第2の変位センサ114b、および、第3の変位センサに代えて、それぞれ、第1の加速度センサ214a、第2の加速度センサ214b、および、不図示の第3の加速度センサを有する。更に測定装置2は、第1の参照加速度センサ216、および、不図示の第2の参照加速度センサ、第3の参照加速度センサを有する。各参照加速度センサの出力信号は、各加速度センサと同様に演算装置215に送信される。測定装置2の他の構成は、実施例1の測定装置1と同様であるため、これらの説明は省略する。
図2において、被測定物Pと測定ホルダ112とは一体となって剛体モード振動をするものと仮定する。また、メトロロジフレームMと各々の参照ミラーも一体となって振動すると仮定する。測定ホルダ112には、第1の加速度センサ214a、第2の加速度センサ214b、および、不図示の第3の加速度センサ(以下、まとめて「加速度センサ」または「センサ」ともいう。)が設けられている。また、メトロロジフレームMには、第1の参照加速度センサ216、および、不図示の第2の参照加速度センサ、第3の参照加速度センサ(以下、まとめて「参照加速度センサ」または「センサ」ともいう。)が設けられている。これらの加速度センサおよび参照加速度センサは、それぞれ、1軸乃至3軸の加速度を測定することができる。
ここで、3つの加速度センサにより、測定ホルダ112の少なくとも3軸方向の振動を測定することができる。同様に、3つの参照加速度センサにより、メトロロジフレームMの少なくとも3軸方向の振動を測定することができる。仮に、被測定物Pと測定ホルダ112とが一体となって剛体モード振動しない場合、複数の加速度センサを被測定物Pに直接取り付けてもよい。また、メトロロジフレームMと各参照ミラーとが一体となって振動しない場合、複数の参照加速度センサを各参照ミラーに直接取り付けてもよい。
Z軸干渉計110により測定された被検面Fの測定値は、演算装置215に送信される。第1の加速度センサ214a、第2の加速度センサ214b、および、不図示の第3の加速度センサからの信号も演算装置215に送信される。また、第1の参照加速度センサ216、および、不図示の第2の参照加速度センサ、第3の参照加速度センサからの信号も演算装置215に送信される。演算装置215は、これらの加速度センサおよび参照加速度センサからの信号に基づいて、測定ホルダ112の振動データ(第1の変位量)およびメトロロジフレームMの振動データ(第2の変位量)を算出する。そして演算装置215は、第1の変位量と第2の変位量から得られた相対変位量に基づいて、Z軸干渉計110の測定値を補正し、被測定物Pの形状を算出する。
次に、図3を参照して、各加速度センサからの信号(測定データ)に基づいて補正値を算出する方法について説明する。図3は、加速度センサからの信号に基づいて得られた相対変位量(シミュレーション結果)の一例である。図3(a)は、縦横100[mm]の領域における測定データである。ここで、被測定物Pの被検面Fは理想的な平面であると仮定している。測定モデルとして、まず、(X,Y)=(0,0)点からプローブ101を横方向であるX軸方向にライン走査し、ラインデータを取得する。1ラインのデータ取得が終了した場合、順次、Y軸方向に2.5[mm]ステップ移動しながらX軸方向のライン走査を(100、100)点まで行う。ここで、X軸方向を主走査方向、Y軸方向を副走査方向とそれぞれ呼ぶ。データ数は40点×40ラインであり、ライン走査速度は10[mm/s]、データサンプリング周波数は4[Hz]である。
被測定物PとメトロロジフレームMとの間に相対振動(相対変位)が生じている場合、測定データにはこの相対振動に起因する誤差が含まれる。図3(a)では、振動としてVC−D規格である6.25[μm/sRMS]を相対振動として設定している。ここで、代表的な振動として、周波数0.2[Hz]の振動に着目する。プローブ101のライン走査速度から、1ライン中に2回のピークが振動により発生するが、これを除去しない場合、図3(a)のように全て面形状誤差となって表れる。この場合、面形状誤差127nmRMSに相当する。
この振動による誤差を補正するため、本実施例では被測定物Pと参照ミラーとの間の相対加速度を利用する。相対加速度を二階積分することにより被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量を算出することができる。一般的に、積分処理を実施する場合、相対加速度の直流成分または極低次振動成分を除去する必要があるが、本実施例ではこの処理を行うことなく、相対加速度を直接二階積分する。
相対加速度を直接二階積分することにより、積分後のデータには積分に起因する誤差が含まれる。まず、相対加速度の直流誤差成分をゼロとした場合について検討する。相対加速度Gが周期ωtの正弦振動であるとすると、相対変位量Dは以下の式(1)のように表わされる。
相対変位量Dは、相対加速度Gを測定範囲Aにおいて積分して得られた値である。図3(b)は、相対変位量Dをそのまま図3(a)の測定データから差し引いて得られた結果である。差分処理を行うことにより、図3(a)に見られたような走査方向の誤差は低減する。しかし、副走査方向に大きな積分誤差が発生している。
本実施例の測定装置2では、被測定物Pの絶対位置や傾きを測定する必要はない。被測定物Pが傾斜している場合、測定データに所定の傾斜処理を施すことにより形状データのみを得ることができる。すなわち、式(1)における「Ct+C」の項を無視することができる。
図3(b)を参照すると、積分誤差は略線形の傾きを有し、この傾きは、Ct+Cで表現される線形成分であることが分かる。図3(c)は、測定データの傾きを補正して得られた結果である。図3(c)は、本実施例における補正残差を表している。補正結果は、8.6nmRMSであり、補正前と比較して93%の改善が見られる。このように、以上の例では、相対加速度の二階積分を補正値(測定座標補正値)として適用すればよい。
一方、加速度センサのキャリブレーションが不十分である場合や、電気系のノイズが含まれている場合には、加速度の直流誤差成分がゼロではない。そこで、次にこのような場合について検討する。ここでは、加速度のピークに対して10%の直流誤差成分が含まれている場合を考える。直流成分をCとすると、相対変位量Dは以下の式(2)のように表される。
相対変位量Dは、相対加速度Gを測定範囲Aにおいて積分して得られた値である。図4(a)は、相対変位量Dをそのまま図3(a)の測定データから差し引いて得られた結果である。差分処理を行うことにより、図3(a)に見られたような走査方向の誤差は低減する。しかし、副走査方向において、直流成分をゼロとした場合よりも大きい積分誤差が発生している。すなわち、積分誤差は略放物面となっており、これは式(2)における「(1/2)・C+Ct+C」の項で表現される成分である。図4(b)は、測定データの傾きを補正して得られた結果である。放物面に対して線形補正を適用したため、放物形状が補正しきれていない。このとき、面形状は2159nmRMSとなる。
直流成分は時間が経過するとともに二次的に増加する。そこで、積分範囲を短縮することにより補正精度を向上させる方法について説明する。本シミュレーションでは、副走査方向に5ラインを測定範囲A1、A2、…、Anとする。1ライン走査に10[s]の時間を要するため、各測定範囲は50[s]となる。各測定範囲における相対変位量Dnは、以下の式(3)のように表される。
図4(c)は、相対変位量Dnから傾きを除去して得られた結果である。積分範囲Anが切り替わるごとに、時間tがリセットされるため、積分誤差は小さくなる。図4(d)は、全ての積分範囲Aについて分割積分を行って並べた結果である。図4(d)は、本方法における補正残差を表している。補正結果は31nmRMSであり、補正前と比較して75%の改善が見られる。
本実施例において、面形状誤差に対して75%程度の改善があることが好ましい。このため、本シミュレーションでは、測定した相対加速度の最大振幅の10%まで相対加速度の直流成分が含まれている場合でも、十分な精度を得ることができる。より一般化すると、相対加速度の直流成分の最大振幅に対して、積分範囲を短くすることにより精度を維持することができる。
図5は、本実施例のシミュレーションにおける補正改善率、振動成分の振幅に対する直流成分の比、および、積分範囲の関係図である。直流成分が多くなるにつれて補正改善率は劣化する。しかし、積分範囲が小さくなるにつれて、補正改善率は向上する。本実施例では、補正改善率を例えば75%とするように、直流成分の大きさに応じて積分範囲を設定すればよい。直流成分は、予め測定前にその大きさを確認して、積分範囲をそれに応じて調整すること好ましい。
以上、本実施例では、実施例1と同様に、被測定物Pと参照ミラーとの相対変位量を用いて被測定物Pの測定値を補正する方法について説明した。続いて、この補正値の周波数帯域を制限する場合について説明する。
図6は、本実施例における測定装置2に搭載された被測定物Pの振動振幅[mmRMS]と振動周波数[Hz]との関係(実測値)を示すグラフである。図6のグラフ中には、大きく分けて2つのピークが存在する。第1のピークは、振動周波数が130[Hz]付近のピークである。第1のピークは、被測定物Pの変形により生じる振動(弾性振動)を示し、被測定物Pそのものの最低次の弾性モード周波数である。第2のピークは、振動周波数が40[Hz]付近のピークである。第2のピークは、被測定物Pまたは測定ホルダ112それぞれ単体では発生せず、被測定物Pと測定ホルダ112との間の接触部などの影響により発生する。すなわち第2のピークは、被測定物Pが剛体振動するモード周波数を示し、被測定物Pの剛体モード周波数である。
ここで、被測定物Pを測定する際に必要な条件について説明する。被測定物Pが弾性振動している場合、弾性振動は被測定物Pの形状誤差そのものとなるため、このような弾性振動をカットすることが好ましい。一方、被測定物Pが剛体振動している場合、被測定物Pの形状が変形しているわけではないため、本実施例における方法を用いて補正することが好ましい。また、所定のレベル以下の低周波振動および直流成分は、測定精度を向上させるためにカットすることがより好ましい。
そこで本実施例では、第1のピーク付近の振動周波数を除去するため、被測定物Pそのものの最低次の弾性モード以上の振動周波数(例えば100Hz以上の振動周波数)を、ローパスフィルタを用いてカットすればよい。これにより、被測定物Pの形状が変形したことにより生じる誤差を低減することができる。なお、第1のピークについては、測定装置2により実測することができる。または、被測定物Pの有限要素解析などで計算した固有モードを用いてもよい。本実施例では、更に、第2のピーク付近の振動周波数以下の振動、すなわち、被測定物Pと測定ホルダ112との間の接触部などの影響で発生する振動周波数以下の振動(例えば20Hz以下の振動周波数)を、ハイパスフィルタを用いてカットすればよい。これにより、極低周波振動や直流成分により生じる誤差を低減することができる。
本実施例におけるセンサは、被測定物Pと参照ミラーとの間の相対加速度を検出する加速度センサである。演算装置215は、相対加速度を二階積分することにより被測定物Pと参照ミラーとの間の相対変位量を算出する。そして演算装置215は、相対変位量を用いて測定値を補正し被測定物Pの形状を算出する。また演算装置215は、被測定物Pの並進および傾きとして補正後の測定値に含まれる誤差成分を補正後の測定値から除去し、被測定物Pの形状を算出する。また演算装置215は、カットオフ周波数を変更可能なバンドパスフィルタ(ローパスフィルタ)を含み、バンドパスフィルタにより被測定物Pの最低次の固有振動数を除去してから被測定物Pの形状を算出する。更にバンドパスフィルタとして、極低周波振動や直流成分により生じる誤差を低減するため、被測定物Pの最低次の固有振動数未満の振動数を除去するハイパスフィルタを用いることがより好ましい。
以上のように、本実施例によれば、参照ミラーと被測定物との間に相対変位が生じる場合でも、加速度センサを用いて被測定物の形状を高精度に測定可能な測定装置を提供することができる。
次に、図7を参照して、本発明の実施例3における測定装置について説明する。図7は、本実施例における測定装置3の構成図である。本実施例の測定装置3は、プローブ球102を備えたプローブ101に代えて、被測定物Pに非接触で被測定物Pを走査する非接触センサ302を備えたプローブ301(非接触プローブ)を有する点で、実施例2の測定装置2と異なる。測定装置3のそれ以外の構成は実施例2の測定装置2と同様であるため、それらの説明は省略する。
非接触センサ302は、被測定物Pに対して測定光Lを照射し、その反射光から非接触センサ302と被測定物Pとの間の距離を測定する。高精度な測定が要求される場合、非接触センサ302は干渉計により構成されることが好ましい。また本実施例では、測定光Lを不図示の対物レンズを介して収束させて焦点位置で測定光を反射させる、いわゆるキャッツアイ測定が行われるが、これに限定されるものではない。例えば、測定光Lが収束されずに平面波として被検面Fに照射されてもよく、または、発散光として被検面Fに照射されてもよい。また、測定光Lはダブルパス干渉計などの複数の光線から構成されてもよい。
本実施例によれば、参照ミラーと被測定物との間に相対変位が生じる場合でも、非接触プローブを用いて被測定物の形状を高精度に測定可能な測定装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
上記各実施例において、参照ミラーは搭載ステージ113から分離して設けられたメトロロジフレームMに保持されているが、これに限定されるものではない。参照ミラーが搭載ステージ113から分離していない、すなわち機械的に連結されたメトロロジフレームに保持されている場合でも、測定精度の向上を図ることができ、上記各実施例を適用可能である。また上記各実施例では、被測定物と参照ミラーとの相対変位量を算出するためのセンサとして変位センサまたは加速度センサを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば速度センサを用いてもよい。
1 測定装置
P 被測定物
101 プローブ
108 Z参照ミラー
109 X参照ミラー
110 Z軸干渉計
111 Y軸干渉計
113 搭載ステージ
114a 第1の変位センサ
114b 第2の変位センサ
115 演算装置

Claims (10)

  1. 被測定物を搭載する搭載部と、
    前記被測定物に対して移動して前記被測定物の形状を測定するためのプローブと、
    参照ミラーに光を照射して得られた反射光に基づいて前記プローブの位置を測定する干渉計と、
    前記プローブを移動して得られた前記被測定物の形状に関する測定値、および、前記被測定物と前記参照ミラーとの間の相対変位量を用いて、前記被測定物の形状を算出する算出部と、を有し、
    前記算出部は、前記被測定物の剛体モード周波数が除去されず、かつ、該被測定物の最低次の弾性モード周波数が除去されるようにカットオフ周波数が設定されたバンドパスフィルタを含み、
    前記算出部は、前記バンドパスフィルタを用いて前記被測定物の形状を算出することを特徴とする測定装置。
  2. 前記被測定物と前記参照ミラーとの間の相対変位量は、前記被測定物と前記参照ミラーとに対するセンサからの信号に基づいて得られることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記センサは、前記被測定物と前記参照ミラーとの間の相対変位量を検出する変位センサであり、
    前記算出部は、前記変位センサにより検出された前記相対変位量を用いて前記測定値を補正し、前記被測定物の形状を算出することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記センサは、前記被測定物と前記参照ミラーとの間の相対加速度を検出する加速度センサであり、
    前記算出部は、
    前記相対加速度を二階積分することにより前記被測定物と前記参照ミラーとの間の前記相対変位量を算出し、
    前記相対変位量を用いて前記測定値を補正し、前記被測定物の形状を算出することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  5. 前記算出部は、前記被測定物の並進および傾きとして補正後の測定値に含まれる誤差成分を該補正後の測定値から除去し、該被測定物の形状を算出することを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  6. 前記参照ミラーは、前記搭載部から分離して設けられた測定フレームに保持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の測定装置。
  7. 前記バンドパスフィルタは、カットオフ周波数変更可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の測定装置。
  8. 前記プローブは、前記被測定物に接触しながら該被測定物に沿って移動する接触プローブであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の測定装置。
  9. 前記プローブは、前記被測定物に非接触で該被測定物に対して移動する非接触プローブであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の測定装置。
  10. 前記算出部は、前記被測定物の形状に関する測定値を前記相対変位量を用いて補正し、さらに、前記バンドパスフィルタを用いて該被測定物の最低次の弾性モード周波数を除去することによって、前記被測定物の形状を算出する、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の測定装置。
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