JPH08219738A - 干渉測定装置 - Google Patents

干渉測定装置

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JPH08219738A
JPH08219738A JP7028336A JP2833695A JPH08219738A JP H08219738 A JPH08219738 A JP H08219738A JP 7028336 A JP7028336 A JP 7028336A JP 2833695 A JP2833695 A JP 2833695A JP H08219738 A JPH08219738 A JP H08219738A
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vibration
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interference
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JP7028336A
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Keiji Inada
恵司 稲田
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外乱振動により発生する測定誤差を簡単に除去
することができ、高精度な干渉測定を行うことができる
干渉測定装置を提供する。 【構成】参照面3で反射した光と、被検面4で反射した
光との干渉によって生じる干渉縞を観測する干渉計本体
2と、参照面3および被検面4の相対的な振動を検出す
る加速度センサ5cと、加速度センサ5cで検出された
振動による参照面3と被検面4との相対位置の変動がキ
ャンセルされるように、参照面3を移動する圧電素子2
2a、22b、22cとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の干渉を利用した干
渉測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光の干渉を利用した干渉測定装置は、測
定精度が一般的に高く、測定時に発生する微弱な振動も
測定結果に大きく影響してしまう。したがって、従来の
干渉測定装置では、例えば、干渉計本体を除振台の上に
設置するなどして、振動による測定誤差を少なくしてい
た。また、参照物や被検物を所定位置にセットするため
のステージに振動対策を施しているものもあった。
【0003】しかしながら、これらの従来例では、防振
構造が複雑になっており、また、これにともなってコス
トも非常に高くなっていた。
【0004】さて、従来の干渉測定装置としては、特開
平4−184106号公報に記載されているものがあ
る。この従来例では、干渉縞の変化を受光素子により検
出し、参照面もしくは被検面を振動を打ち消す方向に移
動させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この干
渉測定装置では、干渉縞の測定結果から、参照面もしく
は被検面の移動量を計算するため、計算手法が複雑化
し、また計算時間が長くなってしまう。
【0006】このような問題点を考慮し、本発明の目的
は、振動による測定誤差を簡単に除去できる干渉測定装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の態様によれば、参照面で反射した光
と、被検面で反射した光との干渉によって生じる干渉縞
を測定する干渉測定装置において、前記参照面および前
記被検面の相対的な振動を検出する振動検出手段と、前
記振動検出手段で検出された振動による前記参照面と前
記被検面との相対位置の変動がキャンセルされるよう
に、前記参照面および前記被検面の少なくとも一方を移
動する移動手段とを備える干渉測定装置が提供される。
【0008】上記目的を達成するための本発明の第2の
態様によれば、第1の態様において、前記移動手段は、
時間的に変化する、前記相対位置の目標値を与えられ
て、該目標値に追従するように、前記変動をキャンセル
しながら、前記参照面および前記被検面の少なくとも一
方を移動する。
【0009】上記目的を達成するための本発明の第3の
態様によれば、第1または第2の態様において、前記被
検面を保持するための第1保持機構と、前記参照面を保
持するための第2保持機構とをさらに備え、前記振動検
出手段は、前記第1保持機構に固定された複数の加速度
センサであり、前記移動手段は、前記複数の加速度セン
サのそれぞれに光軸方向において対向するように前記第
2保持機構に固定された複数の駆動部を含み、各駆動部
は、対向する加速度センサの検出結果に基づいて前記参
照面を移動する。
【0010】上記目的を達成するための本発明の第4の
態様によれば、参照面で反射した光と、被検面で反射し
た光との干渉によって生じる干渉縞を測定する干渉測定
装置において、前記参照面および前記被検面の相対的な
振動を検出する振動検出手段と、前記干渉縞が投影され
る観測面の光の強度分布を検出する光強度検出手段と、
前記振動検出手段の検出結果に基づいて、前記光強度検
出手段の検出結果から振動による誤差を取り除き出力す
る演算手段とを備える干渉測定装置が提供される。
【0011】上記目的を達成するための本発明の第5の
態様によれば、参照面で反射した光と、被検面で反射し
た光との干渉によって生じる干渉縞を測定する干渉測定
装置において、前記参照面および前記被検面の相対的な
振動を検出する振動検出手段と、前記参照面および前記
被検面の少なくとも一方を移動する移動手段と、前記移
動手段による移動に伴い、順次、移動手段による移動量
と前記振動検出手段で検出した振動とに基づいて、前記
参照面と前記被検面との相対位置を算出し、算出した相
対位置と前記光強度検出手段の検出した光の強度分布と
の関係を求める演算手段とを備える干渉測定装置が提供
される。
【0012】上記目的を達成するための本発明の第6の
態様によれば、第1、第2、第4または第5において、
前記振動検出手段は、前記参照面と前記被検面との距離
を検出する測長機器である。
【0013】
【作用】本発明の第1の態様では、振動検出手段は、参
照面および被検面の相対的な振動を検出する。また、移
動手段は、振動検出手段で検出された振動による前記参
照面と前記被検面との相対位置の変動がキャンセルされ
るように、前記参照面および前記被検面の少なくとも一
方を移動する。したがって、振動が発生した場合でも、
参照面と被検面との間隔が目的の間隔に保たれ、振動に
よる影響がない干渉縞を測定することが可能となる。
【0014】本発明の第2の態様では、移動手段は、時
間的に変化する、参照面および被検面の相対位置の目標
値を与えられて、該目標値に追従するように、振動によ
る相対位置の変動をキャンセルしながら、前記参照面お
よび前記被検面の少なくとも一方を移動する。この移動
にともない、測定される干渉縞の態様も変化する。この
干渉縞の態様の変化を随時検出すれば、被検面の形状を
測定することが可能である。
【0015】本発明の第3の態様では、各駆動部は、対
向する加速度センサの検出結果をもとに駆動されるの
で、振動による影響をより細かく取り除くことができ
る。
【0016】本発明の第4の態様では、振動検出手段
は、参照面および被検面の相対的な振動を検出する。光
強度検出手段は、干渉縞が投影される観測面の光の強度
分布を検出する。演算手段は、前記振動検出手段の検出
結果に基づいて、前記光強度検出手段の検出結果から振
動による誤差を取り除き出力する。振動検出手段で直接
振動を検出して光強度検出手段の検出結果から誤差を取
り除くようにすれば、測定した干渉縞をもとに振動によ
る誤差を取り除く場合と比較して、誤差を取り除く際の
計算手法が簡便化される。
【0017】本発明の第5の態様では、振動検出手段
は、参照面および被検面の相対的な振動を検出する。移
動手段は、参照面および被検面の少なくとも一方を移動
する。演算手段は、前記移動手段による移動に伴い、順
次、移動手段による移動量と前記振動検出手段で検出し
た振動とに基づいて、前記参照面と前記被検面との相対
位置を算出し、算出した相対位置と前記光強度検出手段
の検出した光の強度分布との関係を求める。
【0018】本発明の第6の態様では、測長機器は、参
照面と被検面との距離を検出する。
【0019】
【実施例】以下に、本発明をフィゾー型の干渉測定装置
に適用した場合の各種実施例を説明する。
【0020】図1には、本発明の第1実施例が示されて
いる。
【0021】本実施例のフィゾー型干渉測定装置1は、
本体2と、参照面3が形成された参照物(本実施例では
フィゾーレンズ)12を保持する参照物保持環20と、
参照物12を参照物保持環20を介して光軸方向に移動
させる駆動部11と、被検面4が形成された被検物13
を保持する被検物保持枠14と、計測制御装置23と、
表示器9とを有して構成されている。被検物保持枠14
は、測定を行う際に、所定の位置にアライメントされ
る。計測制御装置23は、信号変換回路6、制御回路
7、および、信号処理回路8を備えている。制御回路7
や信号処理回路8は、図示しないが、CPUやメモリを
有して構成され、メモリに記憶されているプログラムが
CPUで実行されることにより動作する。
【0022】本体2の内部には、光源(本実施例では半
導体レ−ザ)15と、光源15から射出された光束を所
定のビ−ム径に拡大するビ−ムエキスパンダ−16と、
ビームエキスパンダ−16からの光束を透過するビーム
スプリッタ17と、結像光学系18と、スクリーン19
と、画像入力器10(本実施例ではCCDカメラ)が設
けられている。ビームスプリッタ17を透過した光束の
一部は、参照面3で反射して参照光となり、残りの一部
は、被検面4で反射して被検光となる。参照光および被
検光は、ビームスプリッタ17で反射し、その後、結像
光学系18によりスクリーン19に結像する。この際、
スクリーン19には、これら2つの光の干渉による干渉
縞が表れる。画像入力器10は、スクリーン19に照射
された光を電気信号に変換し、信号処理回路8に出力す
る。信号処理回路8は、この信号をもとに所定の演算を
行い、被検面4の面形状を表示器9に表示する。
【0023】被検物保持枠14は、凹形の形状を有し、
その内側に被検物13を保持している。被検物保持枠1
4の縁の端面には、3つの振動測定器(本実施例では加
速度センサ)5a、5b、5cが固定されている。これ
らは、図2に示すように、互いに120°の間隔をあけ
て配置されている。各振動測定器は、信号変換回路6に
接続している。
【0024】駆動部11は、支持台21と、これに参照
物保持環20を固定する3つの圧電素子(本実施例では
PZT)22a、22b、22cとを有する。各圧電素
子は、3つの振動測定器のそれぞれの位置に対応するよ
うに、互いに120°の間隔をあけて配置され(図3参
照)、かつ、制御回路7に接続している。制御回路7
は、各圧電素子を、光軸方向において1nm以下の分解
能で、数分の1Hzから数KHz程度で制御することが
できる。
【0025】つぎに、被検面4の形状測定時における干
渉測定装置1の動作について説明する。なお、本実施例
では、形状測定にフリンジスキャニング法を用いてい
る。フリンジスキャニング法については、既によく知ら
れているので詳細な説明は省くが、簡単に述べるとつぎ
のようになる。
【0026】図1において、各圧電素子に所定の電圧を
加え、参照面3を光軸方向に移動させると、参照面3と
被検面4との間隔が変化する。この間隔の変化は、参照
光の光路長の変化を意味し、これにともなってスクリ−
ン19上の干渉縞の態様も変化する。例えば、スクリ−
ン19上のある点(以下、a点)での光の強度Iaを、
参照面3の移動量dlに対してプロットしていくと、図
5(a)に示すようになる。同図に示すように、a点に
おける光の強度は、移動量dlに対して正弦波的に変化
する。また、光源15から発せられた光束が有する波長
(λ)の1/2波長分の移動量がこの曲線の1周期にな
っている。
【0027】一方、a点と異なるb点における光の強度
Ibについても、図5(b)に示すように、移動量dl
に対して正弦波的に変化する。なお、図5(a)、
(b)では、参照面3を一定速度で光軸方向に移動させ
ている。
【0028】この2つのグラフの曲線は、同一周期を有
するものの、位相が互いに異なっている。この位相差を
算出すれば、a点に対応する被検面4のa’点と、b点
に対応する被検面4のb’点との高低差を求めることが
できる。位相差の算出は、つぎのように行う。
【0029】まず、CCDの一つの画素に照射される光
の強度Iを算出するが、これは下式により求める。
【0030】
【数1】
【0031】 ここで、I0 :参照面および被検面の反射光強度によって定まる定数 q: 〃 γ: 〃 (干渉縞の光強度変化の振幅) ω:周期 φ:初期位相 t:時間 そして、参照面3を移動させて、その移動量がλ/8に
達する度に、一つの画素に蓄積される電荷を読み取る
と、その出力は、光の強度I(式1参照)の時間積分値
となり、移動量がλ/2に達するまでのそれぞれの値
(Im1、Im2、Im3、Im4)は(式2)のようになる。
【0032】
【数2】
【0033】ここで、P:光の強度の積分値を表す定数 これは、Wyantの積分法と呼ばれる。なお、特に、
移動量がλ/8に達する度に電荷を読み取る方法は、4
バケット法と呼ばれているが、本実施例はこれに限定さ
れるわけではなく、3バケットや4以上のバケットを用
いてもよい。Im1、Im2、Im3、Im4の一例は、図6に
示されている。
【0034】Im1、Im2、Im3、Im4を算出したら、こ
れらを用いて初期位相φ((式3)参照)を求める。
【0035】
【数3】
【0036】以上の処理をCCDを構成する全ての画素
について行えば、被検面4の面形状を求めることができ
る。
【0037】ところで、上記フリンジスキャンを行って
いる際、干渉測定装置1には、様々な外部要因による振
動(例えば人の歩行に伴う振動)が発生する。この振動
の変位l1(t)は、例えば、(式4)のように表すことが
できる。
【0038】
【数4】
【0039】ここで、la:振幅 φa:初期位相 参照面3を被検面4から離れるように動かした場合、振
動が発生していない状態では、参照面3と被検面4との
間隔lは、図7の直線(実線)に示すように一定の割合
で変化する。ところが、(式4)に示すような振動が発
生した場合、これにともなって、間隔lは、図7の曲線
(破線)のように変化する。
【0040】本実施例では、フリンジスキャンを行う際
に、この振動をキャンセルしながら参照面3を移動させ
ることができる。
【0041】つぎに、この移動動作に関する説明を行
う。
【0042】制御回路7の内部構成は、図4に示すよう
になっており、減算回路71、ゲイン調整用アンプ7
2、73、パワ−アンプ74、スイッチ75および、信
号発生回路(図示省略)が設けられている。スイッチ7
5は、外部操作に応じてオン/オフする。信号発生回路
は、メモリに記憶されているプログラムにしたがって、
フリンジスキャンを行うための指示信号(指示電圧)を
発生する。
【0043】フリンジスキャンを行う際、振動測定器5
a、5b、5cのそれぞれは、被検物保持枠14の振動
により発生する加速度を検出し、その検出結果を電気信
号(第1検出信号)に変換して信号変換回路6に出力す
る。信号変換回路6は、第1検出信号を受け取ると、こ
れを2回積分して被検面4の変位を算出し、第2検出信
号(検出電圧)として、制御回路7のゲイン調整用アン
プ72に出力する。なお、被検物13は、被検物保持枠
14に固定されているため、被検物保持枠14に発生す
る振動は、被検物13に発生する振動と同等なものとみ
なしてよい。また、振動時において、参照面3と被検面
4との間隔が、基準となる間隔からずれる様子は図8
(a)に示されている。基準となる間隔とは、フリンジ
スキャン中、参照面3が振動の影響を受けずに一定速度
で移動した場合における、ある時点の間隔を意味する。
【0044】制御回路7の減算回路71は、ゲイン調整
用アンプ72で得られた検出電圧と、指示電圧との差分
に基づく電圧をゲイン調整用アンプ73に出力する。ゲ
イン調整用アンプ73から出力された信号は、パワ−ア
ンプ74で電流値を増幅され、対応する圧電素子に駆動
信号として出力される。具体的には、圧電素子22aに
ついては、指示電圧と、振動測定器5aの検出電圧との
差分に基づく駆動信号を受けて駆動されることになる。
同様に、圧電素子22bの駆動信号は、振動測定器5b
の検出電圧が、また、圧電素子22cの駆動信号は、振
動測定器5cの検出電圧が加味されている。
【0045】各圧電素子は、与えられた駆動信号に応じ
て光軸方向に伸縮し、例えば図8(a)に示すような間
隔のずれが生じた場合には、参照面3を図8(b)のよ
うに移動させる。両図に示すように、参照面3の動き
は、振動による間隔のずれが大きくなるにつれて、これ
をキャンセルするように大きくなる。参照面3をこのよ
うに動かすことで、フリンジスキャン中、参照面3と被
検面4との間隔を、一定の割合で変化させることができ
る。この間隔の変化の様子は、図7の直線で示されてい
る。
【0046】以上、第1実施例について記述したが、こ
れ以外にも、各振動測定器の検出結果を信号変換回路6
で一回積分し、その結果である速度信号を制御回路7に
フィ−ドバックするように構成してもよい。もちろん、
各振動測定器の加速度値をそのままフィ−ドバックして
もよい。
【0047】ところで、第1実施例では、被検物13を
アライメントできるように被検物保持枠14が任意に移
動できるように構成されている。この移動機構には、一
般的なものを用いている。
【0048】しかしながら、この移動機構は、その構造
によっては、機械的なガタを生じることがある。移動機
構にこのようなガタが生じると、被検物保持枠14を確
実に固定することができなり、被検物保持枠14は、外
部から伝わる振動の影響を大きく受けてしまう。例え
ば、この振動の振幅は、数nm以上となる。
【0049】一方、参照物保持環20には、このような
移動機構が設けられていないので、振動がほとんど生じ
ない。この場合の振幅は、例えば、1nm以下である。
【0050】このように、参照物保持環20に発生する
振動が無視できる程小さく、被検物保持枠14に発生す
る振動が比較的大きい場合には、第1実施例のように、
被検物保持枠14に発生する振動を検出するだけで、参
照面3と被検面4との間隔を常に把握することができ
る。もちろん、参照面3と被検面4とがそれぞれ大きく
振動してしまうような場合は、参照物保持環20および
被検物保持枠14のそれぞれに振動測定器を設置し、こ
れらの検出結果をもとに、駆動部11を駆動すればよ
い。
【0051】つぎに、第2の実施例について説明する。
【0052】第1実施例では、駆動部11に、振動をキ
ャンセルさせながらフリンジスキャンを行わせたが、本
実施例では、これを行わず、各振動測定器の検出結果に
基づいて、測定した光の強度を補正する。
【0053】第1実施例において、各振動測定器が検出
する振動は、例えば、(式4)のように表すことができ
ることを記述したが、この振動の様子は、図9(a)に
示されている。このような振動が発生している状況下に
おいて、フリンジスキャンを行うために参照面3を一定
速度で移動させようとすると(図9(b)の直線l
2(t))、参照面3の実際の動きは、この移動量に振動成
分の移動量が加わったものとなる(図9(b)の曲線l
3(t))。図9(b)では、(式5)に示すように、参照
面3を周期Tの間に、λ/2分移動させる場合の例であ
る。
【0054】詳細に述べるならば、参照面3の実際の動
きは、目標変位l2(t)に、振動成分の変位l1(t)を加え
た変位、すなわち、(式6)で表されることになる。
【0055】
【数5】
【0056】
【数6】
【0057】つまり、各圧電素子を駆動し、参照面上の
あるポイントを図9(b)のa点に位置させようとして
も、実際には、このポイントは、b点に位置しているこ
とになる。そして、スクリ−ン19上の光の強度は、振
動成分を含んだ参照面3の動きにともなって、図9
(c)に示すように変化してしまう。
【0058】そこで、本実施例の信号処理回路8は、前
述のb点における光の強度I1を検出したら、これを、
一定速度で参照面3が動いた場合にb点に到達するとき
の時間t1における強度として認識する。信号処理回路
8は、このような変換作業を周期Tの間行う。このよう
にすれば、図8(d)に示すような、振動の影響を受け
ない光の強度変化を取得することができる。なお、振動
による時間差(例えば、図9(d)の「d」)について
は、(式5)および(式6)より算出することができ
る。また、図9(c)、(d)では、光の強度変化の様
子は互いに異なっているが、光の強度の最大値と最小値
は、同一のものとなる。
【0059】以上のように第2実施例によれば、計測し
た光の強度変化から、振動による影響を除去することが
できる。
【0060】つぎに、第3実施例について説明する。
【0061】本実施例では、図10に示すように、参照
物保持環20にハ−フミラ−33が設置され、被検物保
持枠14には、コ−ナ−キュ−ブ34が設置されてい
る。本体2の内部には、半導体レ−ザ31と、半導体レ
−ザ31からの光束の一部を透過し、残りを反射するハ
−フミラ−32が設けられている。ハ−フミラ−32を
透過した光束は、その後、被検面4の面形状測定に用い
られる。本体2の隣には、レシ−バ35と、カウンタ3
6が設けられている。
【0062】ハ−フミラ−32で反射された光束の一部
は、ハ−フミラ−33で反射し、残りの一部は、コ−ナ
−キュ−ブ34で反射される。レシ−バ35は、各反射
光を受光し、それぞれの反射光に応じた電気信号を出力
する。カウンタ36は、これらの電気信号の差分を計数
する。計測制御装置23は、カウンタ36の計数結果を
得ることにより、参照面3と被検面4との間隔を算出す
る。参照面3と被検面4との間隔が把握できれば、第1
実施例で記述した圧電素子の駆動や、第2実施例で記述
した光の強度計算を行うことができる。
【0063】以上、第1〜第3実施例について記述した
が、これらは、マッハツェンダー型やトワイマン・グリ
ーン型など、他の干渉計においても適用可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、外乱振動により発生す
る測定誤差を簡単に除去することができ、高精度な干渉
測定を行うことができる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る干渉測定装置の第1実施例の構成
図である。
【図2】図1のA−A’面から見た正面図である。
【図3】図1のB−B’面から見た正面図である。
【図4】制御回路の内部構成を示す構成図である。
【図5】スクリ−ン上における光の強度変化に関する説
明図である。
【図6】CCDの各画素に蓄積される電荷に関する説明
図である。
【図7】振動発生時における参照面と被検面との間隔の
変化に関する説明図である。
【図8】振動発生時における参照面と被検面との間隔の
変化と、この変化に対応する参照面の動きとの対応関係
に関する説明図である。
【図9】本発明の第2実施例における光の強度計算に関
する説明図である。
【図10】本発明に係る干渉測定装置の第3実施例の構
成図である。
【符号の説明】
1・・・干渉測定装置、 2・・・本体、 3・・・参
照面、 4・・・被検面、 5a、5b、5c・・・振
動測定器、 6・・・信号変換回路、 7・・・制御回
路、 8・・・信号処理回路、 9・・・表示器、 1
0・・・画像入力器、 11・・・駆動部、 12・・
・参照物、 13・・・被検物、 14・・・被検物保
持枠、 15・・・光源、 16・・・ビ−ムエキスパ
ンダ−、17・・・ビームスプリッタ、 18・・・結
像光学系、 19・・・スクリーン、 20・・・参照
物保持環、 21・・・支持台、 22a、22b、2
2c・・・圧電素子、 23・・・計測制御装置、 3
1・・・レ−ザ、 32、33・・・ハ−フミラ−、
34・・・コ−ナ−キュ−ブ、 35・・・レシ−バ
−、 36・・・カウンタ、 71・・・減算回路、
72、73・・・ゲイン調整用アンプ、 74・・・パ
ワ−アンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】参照面で反射した光と、被検面で反射した
    光との干渉によって生じる干渉縞を測定する干渉測定装
    置において、 前記参照面および前記被検面の相対的な振動を検出する
    振動検出手段と、 前記振動検出手段で検出された振動による前記参照面と
    前記被検面との相対位置の変動がキャンセルされるよう
    に、前記参照面および前記被検面の少なくとも一方を移
    動する移動手段とを備えることを特徴とする干渉測定装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記移動手段は、時間的に変化する、前記相対位置の目
    標値を与えられて、該目標値に追従するように、前記変
    動をキャンセルしながら、前記参照面および前記被検面
    の少なくとも一方を移動することを特徴とする干渉測定
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記被検面を保持するための第1保持機構と、前記参照
    面を保持するための第2保持機構とをさらに備え、 前記振動検出手段は、前記第1保持機構に固定された複
    数の加速度センサであり、 前記移動手段は、前記複数の加速度センサのそれぞれに
    光軸方向において対向するように前記第2保持機構に固
    定された複数の駆動部を含み、各駆動部は、対向する加
    速度センサの検出結果に基づいて前記参照面を移動する
    ことを特徴とする干渉測定装置。
  4. 【請求項4】参照面で反射した光と、被検面で反射した
    光との干渉によって生じる干渉縞を測定する干渉測定装
    置において、 前記参照面および前記被検面の相対的な振動を検出する
    振動検出手段と、 前記干渉縞が投影される観測面の光の強度分布を検出す
    る光強度検出手段と、 前記振動検出手段の検出結果に基づいて、前記光強度検
    出手段の検出結果から振動による誤差を取り除き出力す
    る演算手段とを備えることを特徴とする干渉測定装置。
  5. 【請求項5】参照面で反射した光と、被検面で反射した
    光との干渉によって生じる干渉縞を測定する干渉測定装
    置において、 前記参照面および前記被検面の相対的な振動を検出する
    振動検出手段と、 前記参照面および前記被検面の少なくとも一方を移動す
    る移動手段と、 前記移動手段による移動に伴い、順次、移動手段による
    移動量と前記振動検出手段で検出した振動とに基づい
    て、前記参照面と前記被検面との相対位置を算出し、算
    出した相対位置と前記光強度検出手段の検出した光の強
    度分布との関係を求める演算手段とを備えることを特徴
    とする干渉測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、4または5において、 前記振動検出手段は、前記参照面と前記被検面との距離
    を検出する測長機器であることを特徴とする干渉測定装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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