JP5981741B2 - トンネル間シール構造 - Google Patents

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本発明は、先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造に関する。
近年、複数本の小断面トンネルを構築した後に、各トンネルの不要な覆工を撤去して大きな空間を形成しつつ、各トンネルの残置された覆工を利用して本設の頂底版や側壁などを形成することにより大断面トンネルを築造する技術が知られている。なお、複数の小断面トンネルは、時間差をもって順次に構築され、後行トンネルは、先行トンネルの隣りに構築される。また、各トンネルは、例えば、推進工法によって構築される。
ここで、推進工法とは、トンネルの覆工となる筒状の推進函体(トンネル函体)を坑口から順次地中に圧入してトンネルを構築する工法である。なお、推進函体の先端には、刃口や掘進機などが取り付けられている。推進工法の掘進機は、推進函体に反力をとって自ら掘進するもの(つまり、推進ジャッキを装備しているもの)でもよいし、推進函体を介して伝達された元押しジャッキの推力により掘進するものであってもよい。
先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造は、特許文献1に示すようなものがある。図4に示すように、このトンネル間シール構造100は、後行トンネル101の表面に設けられた弾性シール部材110と、先行トンネル102の表面に設けられた弾性帯部材120とを備えている。弾性シール部材110は、後行トンネル110aの外表面に固定されるベース部111と、このベース部111と一体的に形成されたリップ部112とを備えてなる。リップ部112は、先端が大断面トンネルの外側に向いており、大断面トンネルの外側からの水圧によって弾性帯部材120の表面に向かって弾性的に押し付けられる。弾性帯部材120は、押圧板部130で幅方向両端部を先行トンネル102に押えることで、先行トンネル102に固定されている。弾性帯部材120は弾性シール部材110よりも軟質の材料にて構成されており、リップ部112の先端を弾性帯部材120に食い込ませることで止水性能を高めている。
特開2011−202421号公報
特許文献1のようなトンネル間シール構造では、弾性帯部材120が軟質の材料にて構成されているので、リップ部112に高水圧が作用すると、弾性帯部材120が押圧されて大きく変形し、押圧板部130の押圧部分から抜け出して先行トンネル102から外れてしまうおそれがあった。
このような観点から、本発明は、弾性帯部材が先行トンネルから外れるのを防止できるトンネル間シール構造を提供することを課題とする。
このような課題を解決するための請求項1に係る発明は、先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造において、トンネル長手方向に沿って前記後行トンネルの表面に設けられた弾性シール部材と、前記先行トンネルの表面で前記弾性シール部材に対向する位置に設けられた弾性帯部材とを備えており、前記弾性帯部材は、押圧板部によって前記先行トンネルに押圧された状態で前記先行トンネルに固定されており、前記弾性帯部材側に突出する突条が、前記先行トンネルにおける前記弾性帯部材の設置面にトンネル長手方向に延在して設けられており、前記突条が収容される凹溝が、前記弾性帯部材の裏面に形成されており、前記突条は、丸鋼にて構成され、前記凹溝の断面形状は、前記丸鋼の直径寸法と同等の半径寸法を備えた半円形であることを特徴とするトンネル間シール構造である。
このような構成によれば、弾性帯部材の幅方向に見て弾性帯部材が突条に引っ掛かり幅方向への移動が規制されるので、弾性帯部材が、幅方向にずれ難くなり、ひいては先行トンネルから外れるのを防止することができる。さらに、凹溝を設けたことで弾性帯部材がより一層ずれ難くなる。
請求項に係る発明は、先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造において、トンネル長手方向に沿って前記後行トンネルの表面に設けられた弾性シール部材と、前記先行トンネルの表面で前記弾性シール部材に対向する位置に設けられた弾性帯部材とを備えており、前記弾性帯部材は、押圧板部によって前記先行トンネルに押圧された状態で前記先行トンネルに固定されており、前記弾性帯部材側に突出する突条が、前記先行トンネルにおける前記弾性帯部材の設置面にトンネル長手方向に延在して設けられており、前記突条の表面に、前記弾性帯部材側にさらに突出する突起が設けられていることを特徴とするトンネル間シール構造である。このような構成によれば、弾性帯部材の幅方向に見て弾性帯部材が突条に引っ掛かり幅方向への移動が規制されるので、弾性帯部材が、幅方向にずれ難くなり、ひいては先行トンネルから外れるのを防止することができる。さらに、トンネル長手方向への弾性帯部材の移動が規制されるので、トンネル長手方向へ弾性帯部材がずれ難くなる。
本発明のトンネル間シール構造によれば、弾性帯部材が先行トンネルから外れるのを防止できる。
本発明の実施形態に係るトンネル間シール構造を示した断面図である。 弾性シール部材と弾性帯部材の接触部分を示した図であって、(a)は土砂が咬み込んだ状態を示した拡大断面図、(b)は土砂が弾性帯部材に埋没した状態を示した拡大断面図である。 大断面トンネルを示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係るトンネル間シール構造を示した断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るトンネル間シール構造を示した断面図である。 従来のシール構造を示した断面図である。
本発明の実施形態に係るトンネル間シール構造を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図1および図2においては、後行トンネルが先行トンネルの下側にある状態を図示している。
図1に示すように、トンネル間シール構造Sは、先行トンネル10bとその隣に構築される後行トンネル10aとの間に設けられるものである。トンネル間シール構造Sは、後行トンネル10aに設けられた弾性シール部材30と、先行トンネル10bに設けられた弾性帯部材50とを備えている。
弾性シール部材30は、推進方向(トンネル長手方向)に沿って延在し、隣り合う二つのトンネル10,10(先行トンネル10bと後行トンネルa)の隙間を閉塞するように設けられている。弾性シール部材30は、後行トンネル10aの表面のうち、先行トンネル10bに対向する部分に設けられている。先行トンネル10bの表面には、弾性帯部材50が固定されている。弾性シール部材30は、弾性帯部材50に対向して配置されており、後行トンネル10aの外周面に所定深さで形成された段差状のシール収容部15に収容されている。弾性シール部材30は、例えば、耐摩耗性を備えた硬質ゴムやウレタン等の弾性材料にて構成されている。弾性シール部材30は、ベース部31とリップ部32とを備えてなる。
ベース部31は、後行トンネル10aに固定される部分であって、推進方向に沿って連続する長尺の板状に形成されている。ベース部31は、シール取付金具40によって、幅方向行両端部が係止されている。具体的には、ベース部31の幅方向端部は、シール取付金具40のシール押圧板部46によって、シール収容部15の底面側に押圧された状態で固定されている。つまり、ベース部31の幅方向端部は、シール押圧板部46とシール収容部15の底面との間で、圧縮された状態で挟持されている。
リップ部32は、ベース部31と一体的に形成されている。リップ部32は、ベース部31の表面から先行トンネル10bに向かって斜めに立ち上がっており、ベース部31とリップ部32とで、断面が略V字状(図1ではリップ部32が上向きとなるように配置されている)を呈している。リップ部32は、ベース部31に対して弾性的に傾倒変形可能な部位である。リップ部32は、その先端部が先行トンネル10b側に向かって延在していて、初期状態よりも傾倒した状態(リップ部32がベース部31に近づいた状態)で、先行トンネル10bの外表面(本実施形態では弾性帯部材50の表面)に接触する。このとき、リップ部32は、初期状態に復元しようとする力によって、先行トンネル10b(弾性帯部材50の表面)に密着する。
弾性シール部材30は、リップ部32の先端が大断面トンネル1(図3参照)の外側に向くように配置されている。つまり、ベース部31とリップ部32とにより形成される断面略V字状の溝条が、大断面トンネル1の外側に向いて開くように配置されている。これによって、弾性シール部材30の断面略V字状の溝条部分に、大断面トンネル1の外側からの圧力(水圧または土圧)が作用するようになっている。リップ部32の表面は、その復元力に合わせて、大断面トンネル1の外側の圧力によっても先行トンネル10bの外表面に押圧されて、先行トンネル10bに密着する。この復元力と大断面トンネル1の外側の圧力とが、リップ部32の押圧力となる。
シール取付金具40は、ベース部31の幅方向両端部にそれぞれ設けられている。シール取付金具40は、金属にて形成されている。シール取付金具40は、弾性シール部材30の長手方向(図1の紙面垂直方向)に沿って延在しており、ボルトB等の固定手段によって、シール収容部15の底面に固定されている。シール取付金具40は、被締付部41とシール押圧板部46とを備えてなる。被締付部41は、ボルトBによって締め付けられる部分であって、シール収容部15の底面に設置される。被締付部41には、ボルトBが挿通されるボルト貫通孔43が形成されている。ボルト貫通孔43は、推進方向に沿って所定ピッチで形成されている。一方、シール収容部15の底板15aにも、ボルト貫通孔16が形成されている。底板15aの裏面には、めねじ部材17が溶接固定されている。ボルト貫通孔16とめねじ部材17は同芯状に配置されている。ボルトBは、ボルト貫通孔43およびボルト貫通孔16に挿通され、その先端部が底板15aの裏面のめねじ部材17に螺合される。このボルトBによって、被締付部41は、前記シール収容部15の底面に固定される。
被締付部41の表面には、板材47が溶接固定されている。板材47は、推進方向に沿って延在しており、幅方向一端部が弾性シール部材30側に張り出している。この張り出した部分がシール押圧板部46を構成している。板材47には、貫通孔48が形成されている。貫通孔48は、被締付部41のボルト貫通孔43と同芯状に配置されている。貫通孔48は、ボルト貫通孔43よりも大径になっている。貫通孔48には、ボルトBの頭部が収容される。リップ部32の基端に隣接するシール押圧板部46は、その表面が後行トンネル10aの外表面(シール収容部15の開口端)と略面一(本実施形態では、若干表面より内側になっている)になっている。リップ部32の先端側に位置するシール押圧板部46は、その表面が後行トンネル10aの外表面よりも深い位置となっており、シール押圧板部46よりもシール収容部15の開口端側にスペースを設けている。これにより、先行トンネル10bと後行トンネル10aの外表面が接触しても、弾性シール部材30の断面略V字状の溝条部分に大断面トンネル1の外側からの圧力(水圧または土圧)が作用し続けることが可能となっている。シール押圧板部46は、弾性シール部材30に対向する面全体で弾性シール部材30を押圧している。
シール収容部15は、掘削機(図示せず)の後方に位置する複数の推進函体からなる後行トンネル10aの表面に形成されている。シール収容部15は、後行トンネル10aの表面のうち、先行トンネル10bに対向する部分に形成され、推進方向に沿って延在している。本実施形態では、シール収容部15は、先行トンネル10bに対向する表面の外側端(大断面トンネル1の外側方向の端)の角部に形成されている。シール収容部15は、所定深さ下がった段差形状(外側端は開放されている)を呈している。シール収容部15は、トンネル10の表面の外側端のスキンプレート11に形成された開口部(外側端は開放されている)の内側に、溶接固定された側板15bと底板15aとで区画されている。シール収容部15は、弾性シール部材30全体の厚さ寸法より小さい深さ寸法を有しており、弾性シール部材30をシール収容部15に設置したときにリップ部32の先端側(ベース部31につながる基端側の逆側)の一部が、シール収容部15の上開口部から突出するようになっている。なお、シール収容部の位置は、先行トンネルに対向する表面の外側端の角部に限定されるものではなく、角部よりも内側に形成してもよい。
なお、本実施形態の弾性シール部材30は、断面略V字状に形成されているが、弾性シール部材30の構成を限定する趣旨ではない。例えば、断面U字状、L字状、T字状等、他の形状であってもよい。また、弾性シール部材30の構成は、ベース部31とリップ部32とを備えた形状に限定されるものではなく、例えば、袋体の内部に流体を充填して先行トンネルに押圧される構成のものであってもよい。
弾性帯部材50は、リップ部32の先端部が当接する部材である。弾性帯部材50は、弾性シール部材30と同様に、例えば、耐摩耗性を備えた硬質ゴムやウレタン等の材料にて構成されている。弾性帯部材50は、弾性シール部材30と比較して柔らかくなっている。本実施形態では、それぞれの硬さは、弾性帯部材50が硬度50で、弾性シール部材30が硬度70となっている。なお、弾性帯部材50と弾性シール部材30の硬さは、前記の硬度に限定されるものではない。弾性帯部材50は、リップ部32が適度に食い込む硬さであればよい。弾性帯部材50は、弾性シール部材30に対向して、弾性シール部材30と平行に配置されており、先行トンネル10bの外周面に形成された帯部材収容部20に収容されている。弾性帯部材50は、幅方向中央部が突出した断面凸形形状を呈している。弾性帯部材50の頂部の先端面(先行トンネル10bの表面に露出する面)に弾性シール部材30のリップ部32が当接して摺動するようになっている。弾性帯部材50の先端面は、平坦になっている。弾性帯部材50の端に隣接する帯部材押圧板部66は、その表面が先行トンネル10bの外表面(帯部材収容部20の開口端)と略面一になっている。弾性帯部材50の幅方向両側には、段差部分50a,50bがそれぞれ形成されている。
弾性帯部材50は、帯部材取付金具60によって、幅方向行両端部が係止されている。具体的には、弾性帯部材50の幅方向端部は、帯部材取付金具60の帯部材押圧板部66によって、帯部材収容部20の底面側に押圧された状態で固定されている。つまり、弾性帯部材50の幅方向端部(段差部分50a,50bの薄くなった部分)は、帯部材押圧板部66と帯部材収容部20の底面との間で、圧縮された状態で挟持されている。
帯部材取付金具60は、弾性帯部材50の幅方向両端部にそれぞれ設けられている。帯部材取付金具60は、金属にて形成されている。帯部材取付金具60は、弾性帯部材50の長手方向(図1の紙面垂直方向)に沿って延在しており、ボルトB等の固定手段によって、帯部材収容部20の底面に固定されている。帯部材取付金具60は、被締付部61と帯部材押圧板部66とを備えてなる。被締付部61は、ボルトBによって締め付けられる部分であって、帯部材収容部20の底面に設置される。被締付部61には、ボルトBが挿通されるボルト貫通孔63が形成されている。ボルト貫通孔63は、推進方向に沿って所定ピッチで形成されている。一方、帯部材収容部20の底板20aにも、ボルト貫通孔21が形成されている。底板20aの裏面には、めねじ部材22が溶接固定されている。ボルト貫通孔21とめねじ部材22は同芯状に配置されている。ボルトBは、ボルト貫通孔63およびボルト貫通孔21に挿通され、その先端部がめねじ部材22に螺合される。このボルトBによって、被締付部61は、帯部材収容部20の底面に固定される。
被締付部61の表面には、板材67が溶接固定されている。板材67は、推進方向に沿って延在しており、幅方向一端部が弾性帯部材50側に張り出している。この張り出した部分が帯部材押圧板部66を構成している。板材67には、貫通孔68が形成されている。貫通孔68は、被締付部61のボルト貫通孔63と同芯状に配置されている。貫通孔68は、ボルト貫通孔63よりも大径になっている。貫通孔68には、ボルトBの頭部が収容される。大断面トンネル1の内部側(図1中、右側)に位置する帯部材押圧板部66は、その表面が先行トンネル10bの外表面になっている。ボルトBで締め付けることで、帯部材押圧板部66は、弾性帯部材50に対向する面全体で弾性帯部材50を押圧している。
帯部材収容部20は、先行トンネル10bの表面に形成されている。帯部材収容部20は、先行トンネル10bの表面のうち、後行トンネル10aの構築位置に対向する部分に形成され、推進方向に沿って延在している。本実施形態では、帯部材収容部20は、後行トンネル10aの構築位置に対向する表面の外側端(大断面トンネル1の外側方向の端)の角部に形成されている。帯部材収容部20は、所定深さ下がった段差形状(外側端は開放されている)を呈している。帯部材収容部20は、トンネル10の表面の外側端のスキンプレート11に形成された開口部(外側端は開放されている)の内側に、溶接固定された側板20bと底板20aとで区画されている。
帯部材収容部20の底面(弾性帯部材50の設置面)には、複数の突条70が設けられている。突条70は、トンネル長手方向に延在している。突条70は、例えば6mm径の丸鋼を帯部材収容部20の底面に溶接して構成されている。突条70は、弾性帯部材50側に突出しており、弾性帯部材50の裏面(設置面)から内側に入り込むようになっている。突条70は、弾性帯部材50の抜け出し防止キーの役目を果たす。少なくとも一つの突条70は、水圧または土圧が作用する側(大断面トンネル1の外部側)に近い位置に形成されてのが好ましい。本実施形態では、突条70は、2つ設けられており、弾性帯部材50の幅方向中心部と、この中心部よりも圧力作用側の2箇所に互いに平行に設置されている。なお、突条70は、丸鋼で構成するのに限定されるものではなく、異形鉄筋などの他のもので構成してもよい。また、突条70の断面形状は円形に限定されるものではなく、矩形、くさび型(三角形)や多角形など、他の形状であってもよい。さらに、突条70を構成する材質は、鋼材に限定されるのもではなく、必要な強度を有していれば、樹脂系など他の材質で構成してもよい。
弾性帯部材50の裏面の、突条70の位置に相当する部分には、突条70が収容される凹溝55が形成されている。凹溝55は、丸鋼の直径寸法を半径寸法とする断面半円形状を呈している。突条70の先端部が凹溝55の底面に接触している。なお、凹溝55の断面形状は、半円形に限定されるものではなく、突条70の形状に応じて、楕円や長円を半分にした形状であってもよいし、断面矩形あるいは断面くさび型形状であってもよい。
また、図示していないが、突条70の表面には、弾性帯部材50側にさらに突出する突起が設けられている。突起は、凹溝55の内周面に向かって突出しており、例えば突条70の表面にだんご状に形成されている。突起の先端部は、凹溝55の内周面から弾性帯部材50内に向かって食い込んでいる。この状態で、突起の側面(トンネル長手方向に見たときの前後の側面)には、弾性帯部材50の壁が位置するので、弾性帯部材50がトンネル長手方向へ移動しようとしても、前記壁が突起に当接することで、その移動が規制される。突起は、突条70の長手方向に所定の間隔をあけて複数形成されている。突起の突出方向は、凹溝55の内周面に食い込む方向であればよく、対向する後行トンネル10a側に向かって突出してもよいし、凹溝55の幅方向であってもよい。さらに、突起は、隣り合う突条70,70に架け渡すように設けてもよい。このような構成では、突条70,70と複数の突起で梯子形状を呈する。この場合も突起が凹溝55の内周面に食い込む。
前記のような構成のトンネル間シール構造Sによれば、弾性帯部材50の幅方向に見て弾性帯部材50が突条70に引っ掛かり幅方向への移動が規制される。これによって、リップ部32に高い水圧または土圧が作用して、リップ部32が弾性帯部材50に食い込んで弾性帯部材50を押圧しても、弾性帯部材50が帯部材収容部20の押圧部分から外れるのを防止できる。つまり、弾性帯部材50は、大断面トンネル1(図3参照)の内側に押圧されて移動しようとするが、突条70が凹溝55の側面に引っ掛かり、抜け出し防止キーの役目を果たすので、弾性帯部材50が幅方向にずれ難くなる。したがって、弾性帯部材50が、先行トンネル10bの帯部材収容部20から外れるのを防止することができる。突条70を、6mm径の丸鋼にて構成しているので、弾性帯部材50の凹溝55の断面が比較的小さくて済み、ゴムブロックの欠損を抑えることができる。
また、弾性帯部材50には、凹溝55が形成されているので、凹溝55の側面が突条70と当接して係止されることとなり、弾性帯部材50が幅方向に移動しようとしても確実に係止できる。
さらに、突条70と凹溝55を設けたことによって、先行トンネル10bに弾性帯部材50を設置する際の位置決めガイドの役目を果たすので、弾性帯部材50の設置を容易且つ正確に行うことができる。
また、突条70の表面に、弾性帯部材50側にさらに突出する突起を設けたことによって、突起が凹溝55の内周面に食い込むことで、トンネル長手方向への弾性帯部材50の移動が規制され、弾性帯部材50がトンネル長手方向へずれ難くなる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、突条70の形状、設置位置や本数は、前記実施形態に限定されるものではない。
図4に示すように、突条71を、例えば9mm径の丸鋼にて構成してもよい。突条71は、前記実施形態のものより大径に形成されているので、1つ設ければよい。この場合、突条71は、水圧または土圧が作用する側(大断面トンネル1の外部側)に近い位置に設けられるが、前記実施形態の突条70の外側位置よりも内側に設けられている。具体的には、突条71は、リップ部32の弾性帯部材50への当接部分に相当する位置に設けられている。このように突条71を大径のものとして設置箇所数を減らしたことで、係止性能を低下させることなく、突条71の設置手間を省略することができる。なお、突条71の大径化に応じて、凹溝56も径が大きくなっている。その他の構成については、前記実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
図5に示す突条71は、図4の突条71と同等の形状を備えている。図5の形態では、突条71を2つ設けるものとして、係止性能をより一層高めている。つまり、この形態は、図4の形態の補強タイプとして形成されており、リップ部32に作用する圧力が大きい場合に採用される。一対の突条71は、弾性帯部材50の幅方向中間部から等間隔の位置に対象配置されている。
また、前記実施形態では、突条70,71を、帯部材収容部20の底面に設けているが、シール収容部15の底面に設けてもよい。このようにすれば、弾性シール部材30の抜け出し防止キーの役目を果たすことができる。
S トンネル間シール構造
10a 後行トンネル
10b 先行トンネル
15 シール収容部
20 帯部材収容部
30 弾性シール部材
31 ベース部
32 リップ部
50 弾性帯部材
55 凹溝
56 凹溝
60 帯部材取付金具
66 帯部材押圧板部(押圧板部)
70 突条
71 突条

Claims (2)

  1. 先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造において、
    トンネル長手方向に沿って前記後行トンネルの表面に設けられた弾性シール部材と、前記先行トンネルの表面で前記弾性シール部材に対向する位置に設けられた弾性帯部材とを備えており、
    前記弾性帯部材は、押圧板部によって前記先行トンネルに押圧された状態で前記先行トンネルに固定されており、
    前記弾性帯部材側に突出する突条が、前記先行トンネルにおける前記弾性帯部材の設置面にトンネル長手方向に延在して設けられており、
    前記突条が収容される凹溝が、前記弾性帯部材の裏面に形成されており、
    前記突条は、丸鋼にて構成され、
    前記凹溝の断面形状は、前記丸鋼の直径寸法と同等の半径寸法を備えた半円形である
    ことを特徴とするトンネル間シール構造。
  2. 先行トンネルとその隣に構築される後行トンネルとの間に設けられるトンネル間シール構造において、
    トンネル長手方向に沿って前記後行トンネルの表面に設けられた弾性シール部材と、前記先行トンネルの表面で前記弾性シール部材に対向する位置に設けられた弾性帯部材とを備えており、
    前記弾性帯部材は、押圧板部によって前記先行トンネルに押圧された状態で前記先行トンネルに固定されており、
    前記弾性帯部材側に突出する突条が、前記先行トンネルにおける前記弾性帯部材の設置面にトンネル長手方向に延在して設けられており、
    前記突条の表面に、前記弾性帯部材側にさらに突出する突起が設けられている
    ことを特徴とするトンネル間シール構造。
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