JP5980025B2 - 燃料電池コージェネレーションシステム - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載のシステムでは、燃料電池装置の排ガスをヒートポンプ装置の蒸発器に供給することで、外気だけでなく、排ガスが有する熱をもヒートポンプ装置の熱源としている。貯湯タンクには、燃料電池装置の排熱にて予熱された被加熱流体を貯留しており、高温の被加熱流体を貯湯タンクに貯湯する場合に、圧縮式ヒートポンプ装置を運転させて、燃料電池装置の排ガスや外気を熱源として、高温の被加熱流体を貯湯している。
前記被加熱流体回路は、前記被加熱流体加熱器及び前記凝縮器への被加熱流体の供給量を調整自在な被加熱流体供給量調整手段を備え、前記冷媒回路は、前記外気用蒸発器及び前記排ガス冷却器への冷媒の供給量を調整自在な冷媒供給量調整手段を備え、
前記圧縮式ヒートポンプ装置を運転させない場合には、前記被加熱流体供給量調整手段が、前記凝縮器への被加熱流体の供給量をゼロとし、且つ、前記排ガス冷却器にて発生する凝縮水の発生量が設定量に達するための第1条件を満たすように、前記被加熱流体加熱器への被加熱流体の供給量を調整する第1供給量調整運転を実行可能であり、
前記圧縮式ヒートポンプ装置を運転させる場合には、前記冷媒供給量調整手段が、前記圧縮機に戻る冷媒の過熱度が設定過熱度になるように、前記外気用蒸発器及び前記排ガス冷却器の両者への冷媒の供給量を調整する冷媒供給量調整運転を実行可能であり、且つ、前記被加熱流体供給量調整手段が、前記凝縮器から排出される被加熱流体の温度を第1設定温度とし、且つ、前記排ガス冷却器にて発生する凝縮水の発生量が設定量に達するとともに、前記凝縮器から排出される被加熱流体と前記被加熱流体加熱器から排出される被加熱流体の合流温度を第1設定温度とするように、前記被加熱流体加熱器及び前記凝縮器の両者への被加熱流体の供給量を調整する第2供給量調整運転を実行可能である点にある。
しかも、圧縮式ヒートポンプ装置では、蒸発器として、排ガス冷却器だけでなく、外気用蒸発器も備えているので、圧縮式ヒートポンプ装置の熱源としては、燃料電池装置の排ガスだけでなく、外気をも用いることができる。これにより、圧縮式ヒートポンプ装置は、十分な熱を汲み上げて、その熱を被加熱流体に与えることができる。よって、被加熱流体回路は、燃料電池装置の排ガスから回収した熱だけでなく、圧縮式ヒートポンプ装置にて与えられた熱をも有する被加熱流体を、貯湯タンクに貯湯したり、或いは、給湯箇所等の熱利用箇所に供給することができ、熱需要に合わせた熱供給を行うことができる。
更に、本特徴構成によれば、被加熱流体供給量調整手段及び冷媒供給量調整手段を備えて、被加熱流体及び冷媒の供給量を調整することで、水自立を成立させるために必要な量の凝縮水を発生させることができながら、燃料電池装置の排ガスからだけでなく、圧縮式ヒートポンプ装置にて与えられた熱をも適切に取得して、エネルギー効率の向上を図ることができる。
更に、本特徴構成によれば、圧縮式ヒートポンプ装置を運転させない場合には、被加熱流体供給量調整手段が第1供給量調整運転を行うので、凝縮器への被加熱流体の供給量をゼロとし、被加熱流体の全量を被加熱流体加熱器へ供給して、被加熱流体加熱器のみにて熱回収を行うことができる。これにより、圧縮式ヒートポンプ装置を運転させない場合には、被加熱流体加熱器にて排ガスの熱を効率よく回収しながら、水自立を成立させるために必要な量の凝縮水を発生させることができる。
圧縮式ヒートポンプ装置を運転させる場合には、凝縮器及び被加熱流体加熱器の両者に被加熱流体を供給して、凝縮器及び被加熱流体加熱器の両者にて熱回収を行うことができる。これにより、圧縮式ヒートポンプ装置を運転させる場合には、凝縮器及び被加熱流体加熱器の両者にて排ガスの熱を効率よく回収しながら、水自立を成立させるために必要な量の凝縮水を発生させることができる。
通流状態切換手段が第2切換状態に切り換えることで、第1気体は、飽和器にて加湿されて冷却器に供給され、冷却器にて第2気体により加熱される。冷却器を通過した第1気体は、加熱器において更に加熱されて、デシカントロータの再生部に供給される。よって、再生部では、デシカントロータの再生を適切に行うことができながら、第1気体が更に加湿される。このようにして、加湿及び加熱された第1気体を空調用空気として空調対象空間に供給して、空調対象空間の加湿暖房を行うことができる。
このように、通流状態切換手段が第1切換状態と第2切換状態とに切り換えることで、除湿冷媒と加湿暖房とを適切に行うことができながら、加熱器での熱源として被加熱流体を有効に活用することができる。
この燃料電池コージェネレーションシステムは、図1に示すように、燃料電池装置1と、冷媒Aを循環する冷媒回路2を備えた圧縮式ヒートポンプ装置3と、燃料電池装置1の排ガスBにて被加熱流体Cを加熱する被加熱流体加熱器4と、その被加熱流体加熱器4から排出される排ガスBを冷却させる排ガス冷却器5と、被加熱流体Cを通流させる被加熱流体回路6と、排ガス冷却器5にて発生される凝縮水を回収して改質水Dとして燃料電池装置1に供給する改質水回収供給手段7とが備えられている。
また、被加熱流体回路6は、被加熱流体Cを貯湯タンク14に貯湯させるだけでなく、給湯利用箇所15に被加熱流体Cを供給自在であり、浴槽16での追焚や、デシカント装置17及び床暖房装置18等の熱消費装置にも被加熱流体Cを利用できるように構成されている。
第1流路部位R1は、貯湯タンク14の下部と被加熱流体加熱器4とを接続しており、その途中部位に、被加熱流体Cの通流方向で上流側から順に、第1循環ポンプP1、第1流量調整弁19が備えられている。第2流路部位R2は、第1流路部位R1において第1循環ポンプP1の設置箇所と第1流量調整弁19の設置箇所との間の部位と凝縮器9とを接続しており、その途中部位に第2流量調整弁20が備えられている。第3流路部位R3は、被加熱流体加熱器4と貯湯タンク14の上部とを接続するように構成されている。第4流路部位R4は、凝縮器9と第3流路部位R3の途中部位とを接続するように構成されている。
燃料電池装置1は、原燃料を改質して燃料ガスを生成する改質器25と、その改質器25で生成された燃料ガスと酸素含有ガス(空気)とが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部26と、その燃料電池部26の排ガスBが供給されてその排ガスBを通流させる排ガス通流部27とが備えられている。
デシカント装置17は、回転駆動する通気性吸湿体からなるデシカントロータ41を有しており、そのデシカントロータ41の吸湿部42又は再生部43に気体を通流させて空調用空気として空調対象空間44に供給するように構成されている。そして、被加熱流体回路6は、図1に示すように、第2熱消費熱交換器22において被加熱流体Cにて加熱された熱媒体Eをデシカント装置17に供給することで、被加熱流体加熱器4及び凝縮器9から排出される被加熱流体Cをデシカント装置17におけるデシカントロータ41の再生に用いるように構成されている。
2 冷媒回路
3 圧縮式ヒートポンプ装置
4 被加熱流体加熱器
5 排ガス冷却器
6 被加熱流体回路
7 改質水回収供給手段
8 圧縮機
9 凝縮器
10 膨張部
11 蒸発器
11a 外気用蒸発器
17 デシカント装置
25 改質器
26 燃料電池部
27 排ガス通流部
31 凝縮水供給手段
41 デシカントロータ
42 吸湿部
43 再生部
44 空調対象空間
45 飽和器
46 冷却器
47 加熱器
48 通流状態切換手段
101 被加熱流体供給量調整手段
102 冷媒供給量調整手段
Claims (5)
- 冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒から放熱させる凝縮器、冷媒を膨張させる膨張部、冷媒に吸熱させる蒸発器の順に冷媒を循環する冷媒回路を備えた圧縮式ヒートポンプ装置と、
燃料電池装置の排ガスにて被加熱流体を加熱する被加熱流体加熱器と、
その被加熱流体加熱器から排出される排ガスを冷却させる排ガス冷却器と、
その排ガス冷却器にて発生される凝縮水を回収して改質水として前記燃料電池装置に供給する改質水回収供給手段と、
冷媒の放熱対象流体として前記凝縮器に被加熱流体を循環供給自在であり、且つ、前記凝縮器と前記被加熱流体加熱器との両者に被加熱流体を分配して又は一方のみに循環供給自在な被加熱流体回路とを備え、
前記蒸発器は、外気を吸熱対象流体とする外気用蒸発器と排ガスを吸熱対象流体とする前記排ガス冷却器とから構成され、
前記冷媒回路は、前記外気用蒸発器と前記排ガス冷却器との両者に冷媒を分配して又は一方のみに循環供給自在に構成され、
前記被加熱流体回路は、前記被加熱流体加熱器及び前記凝縮器への被加熱流体の供給量を調整自在な被加熱流体供給量調整手段を備え、前記冷媒回路は、前記外気用蒸発器及び前記排ガス冷却器への冷媒の供給量を調整自在な冷媒供給量調整手段を備え、
前記圧縮式ヒートポンプ装置を運転させない場合には、前記被加熱流体供給量調整手段が、前記凝縮器への被加熱流体の供給量をゼロとし、且つ、前記排ガス冷却器にて発生する凝縮水の発生量が設定量に達するための第1条件を満たすように、前記被加熱流体加熱器への被加熱流体の供給量を調整する第1供給量調整運転を実行可能であり、
前記圧縮式ヒートポンプ装置を運転させる場合には、前記冷媒供給量調整手段が、前記圧縮機に戻る冷媒の過熱度が設定過熱度になるように、前記外気用蒸発器及び前記排ガス冷却器の両者への冷媒の供給量を調整する冷媒供給量調整運転を実行可能であり、且つ、前記被加熱流体供給量調整手段が、前記凝縮器から排出される被加熱流体の温度を第1設定温度とし、且つ、前記排ガス冷却器にて発生する凝縮水の発生量が設定量に達するとともに、前記凝縮器から排出される被加熱流体と前記被加熱流体加熱器から排出される被加熱流体の合流温度を第1設定温度とするように、前記被加熱流体加熱器及び前記凝縮器の両者への被加熱流体の供給量を調整する第2供給量調整運転を実行可能である燃料電池コージェネレーションシステム。 - 前記燃料電池装置は、原燃料を改質して燃料ガスを生成する改質器と、その改質器で生成された燃料ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部の排ガスが供給されてその排ガスを通流させる排ガス通流部とを備え、
前記排ガス通流部の内部には、排ガスの通流方向の上流側から順に、前記被加熱流体加熱器、前記排ガス冷却器が備えられ、前記改質水回収供給手段は、前記排ガス冷却器にて発生される凝縮水を貯留自在な前記排ガス通流部と、その排ガス通流部に貯留されている凝縮水を前記改質器に供給する凝縮水供給手段とから構成されている請求項1に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。 - 前記圧縮式ヒートポンプ装置を運転させる場合には、前記冷媒供給量調整手段が、前記冷媒供給量調整運転において、前記排ガス冷却器への冷媒の供給量を増加させ且つ前記外気用蒸発器への冷媒の供給量を減少させるように、前記外気用蒸発器及び前記排ガス冷却器の両者への冷媒の供給量を調整自在に構成されている請求項1又は2に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
- 回転駆動する通気性吸湿体からなるデシカントロータを有し、そのデシカントロータの吸湿部又は再生部に気体を通流させて空調用空気として空調対象空間に供給するデシカント装置を備え、前記被加熱流体回路は、前記被加熱流体加熱器及び前記凝縮器から排出される被加熱流体を前記デシカント装置における前記デシカントロータの再生に用いるように構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
- 前記デシカント装置は、気体に水を噴霧して冷却可能な飽和器と、その飽和器を通過した気体にて前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した気体を冷却させる冷却器と、その冷却器を通過した気体を前記被加熱流体回路における被加熱流体が有する熱にて加熱する加熱器と、気体の通流状態を切換自在な通流状態切換手段とを備え、前記通流状態切換手段は、前記デシカントロータの前記吸湿部、前記冷却器の順に第1気体を通過させて空調用空気として空調対象空間に供給し、且つ、前記飽和器、前記冷却器、前記加熱器、前記デシカントロータの前記再生部の順に第2気体を通過させる第1切換状態と、前記飽和器、前記冷却器、前記加熱器、前記デシカントロータの前記再生部の順に第1気体を通過させて空調用空気として空調対象空間に供給し、且つ、前記デシカントロータの前記吸湿部、前記冷却器の順に第2気体を通過させる第2切換状態とに切換自在に構成されている請求項4に記載の燃料電池コージェネレーションシステム。
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