JP5980024B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素を用いた半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素等のワイドバンドギャップ半導体材料は、Si(シリコン)と比較して絶縁破壊耐量が高いため、Si材料より基板の不純物濃度を高めて、基板の抵抗を低減することが可能である。この低抵抗化により、パワー素子のスイッチング動作における損失を低減できる。また、熱伝導度が高く、機械的強度にも優れており、小型で低損失、高効率なパワーデバイスが実現されると期待されている。
この炭化珪素を用いて構成されるPNダイオードに関して、順方向電流を流し続けると、結晶中に積層欠陥が発生(非特許文献1)して、順方向電圧がシフトするという信頼性上の問題がよく知られている。
この原因は、PNダイオード構造に少数キャリアが注入されると多数キャリアと再結合し、その再結合エネルギーによって炭化珪素基板に存在する基底面転位等を起点として、面欠陥である積層欠陥が拡張するためであると考えられている(非特許文献2)。この積層欠陥は電流の流れを阻害するため、流れる電流が減少し順方向電圧を増加させ信頼性劣化を引き起こす。
このような電圧シフトは、炭化珪素を用いたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)でも同様に発生するとの報告がある(非特許文献3)。
MOSFET構造は、ソースドレイン間に寄生ダイオード(ボディーダイオード)を有しているため、順方向電流がこのボディダイオードに流れると、PNダイオードと同様の劣化を引き起こす。
一般にスイッチング回路における還流ダイオードとして順方向電圧の低いショットキーバリアダイオードが用いられるが、SiC−MOSFETのボディダイオードを還流ダイオードとして用いた場合には、MOSFET特性のシフトを引き起こし、信頼性上の大きな問題となる。
国際公開第2007/32214号 特開2009−88547号公報
BIN CHEN, "Electrical and Optical Properties of Stacking Faults in 4H−SiC Devices", Journal of ELECTRONIC MATERIALS, Vol. 39, No. 6, 2010 S.Ha, "Driving Force of Stacking−Fault Formation in SiC p−i−n Diodes", Physical Review Letters vol.92, 175504(2004) Anant Agarwal, "A New Degradation Mechanism in High−Voltage SiC Power MOSFETs", IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS, VOL. 28, NO. 7, JULY 2007
欠陥拡張を抑制する方法としては、SiC−MOSFETを300℃以上の温度で加熱する方法(特許文献1)が報告されているが、この方法で抑制した場合でも炭化珪素半導体装置動作時に再拡張する恐れがあるため、根本的な解決には至っていない。
一方、SiC−MOSFETのPNダイオードに順方向電流を流したときに特性が劣化するか否かを検査するために、PNダイオードに長時間、順方向電流を流し、順方向電圧を測定する方法(以下、電流通電試験)もあるが、この方法では通常ウェハテスト後、またはダイシング後の段階で、各チップに順方向電流を長時間流すことによって行うため、ウェハ上の全チップを検査するためには非常に時間がかかるという問題があった。また、紫外光(UV)レーザーを照射することで、順方向電流印加を行った際に拡張する積層欠陥を拡張させ、拡張した積層欠陥を含むチップを選別する方法も提案されているが(特許文献2)、ウェハの大径化に伴い紫外光レーザー照射時間が長くなるという問題があった。さらに特許文献2に記載の検査方法では、チップ内における積層欠陥の位置特定が困難であった。よって、積層欠陥の形成箇所に基づいてより精度の高い検査を行うことが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、炭化珪素半導体装置において、長時間の電流通電試験を行うことなく、積層欠陥の検出によって炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を精度よく行うことができる炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に関する炭化珪素半導体装置の製造方法は、(a)炭化珪素半導体ウェハ上に、炭化珪素ドリフト層をエピタキシャル成長させる工程と、(b)前記炭化珪素ドリフト層表面にマーカーを形成する工程と、(c)前記マーカーを形成した前記炭化珪素ドリフト層上に、前記炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する積層欠陥を拡張させるエネルギー密度の紫外光を照射する工程と、(d)前記紫外光を照射した前記炭化珪素ドリフト層において、積層欠陥を、紫外光源を励起光源として用いた検出方法により前記マーカーに基づく位置情報とともに検出する工程と、(e)前記積層欠陥が検出された位置情報に基づいて、前記炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を行う工程とを備えることを特徴とする。
本発明の上記態様によれば、(a)炭化珪素半導体ウェハ上に、炭化珪素ドリフト層をエピタキシャル成長させる工程と、(b)前記炭化珪素ドリフト層表面にマーカーを形成する工程と、(c)前記マーカーを形成した前記炭化珪素ドリフト層上に、前記炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する積層欠陥を拡張させるエネルギー密度の紫外光を照射する工程と、(d)前記紫外光を照射した前記炭化珪素ドリフト層において、積層欠陥を、紫外光源を励起光源として用いた検出方法により前記マーカーに基づく位置情報とともに検出する工程と、(e)前記積層欠陥が検出された位置情報に基づいて、前記炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を行う工程とを備えることにより、紫外光によって拡張させた積層欠陥を、マーカーに基づく位置情報とともに検出することにより、積層欠陥の、位置情報に基づく炭化珪素半導体ウェハへの影響を考慮して、炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を精度よく行うことができる。
本発明の実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法を含む、炭化珪素半導体装置の製造方法の手順を示すフローチャートである。 本発明に関する炭化珪素半導体装置の検査方法の前提技術となる、炭化珪素半導体装置の製造方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に関する半導体ウェハの構造を示す上面図である。 本発明の実施形態に関する半導体ウェハの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に関する半導体チップの構造を示す上面図である。 本発明の実施形態に関する半導体ウェハの有効領域を示す上面図である。 本発明の実施形態に関する積層欠陥拡張の具体例を示す図である。 本発明の実施形態に関する積層欠陥拡張の具体例を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法を含む、炭化珪素半導体装置の製造方法の手順を示すフローチャートである。また、図2は、本発明の前提技術となる、炭化珪素半導体装置作製後の電流通電試験を含むフローチャートである。電流通電試験では、順方向電流を流すことにより特性劣化するチップを選別する。なお、図1と図2とで同じ参照番号が付されている工程は、同様の工程である。
まず、図2に示された、本発明に関する炭化珪素半導体装置の検査方法の前提技術となる、炭化珪素半導体装置の製造方法の手順を示すフローチャートについて説明する。なお当該フローチャートの説明に際し、半導体ウェハの構造を示す断面図である図4を参照する。
最初に、SiCウェハ31上に第1導電型(N型)のSiCドリフト層32をエピタキシャル成長させる(ステップS1)。次に図4に示されるように、SiCドリフト層32表面にマーカー22を形成する(ステップS2)。当該マーカー22は、例えば、後の工程でSiCドリフト層32上に形成される電極や絶縁層等の位置基準として利用される形状等であり、例えば凸形状や凹形状から構成されるものである。
次に、マーカー22に従って、炭化珪素半導体装置を作製する(ステップS6)。例えば、MOSFETを作製する。
次に、作製した炭化珪素半導体装置に対し、ウェハテストを行う(ステップS7)。具体的には、SiCウェハ31毎に静特性や耐圧等のデバイス性能を評価する。
次に、ダイシング処理を行い(ステップS8)、作製されたチップ毎にチップテストを行う(ステップS9)。具体的には、チップ毎に静特性や耐圧等のデバイス性能を評価する。
次に、作製したチップに対し電流を長時間流す電流通電試験を行う(ステップS10)。具体的には、第1導電型(N型)層と第2導電型(P型)層とによるPNダイオードに順方向電流を印加し、その電流通電によるデバイスの経時変化や長期信頼性を評価する。
PNダイオード構造に順方向電流が流れることで、少数キャリアと多数キャリア(電子正孔対)が再結合し、その際のエネルギーによって積層欠陥が拡張する。拡張した当該積層欠陥によってデバイス特性がある一定以上変動するチップを不良品チップとして選別することができる。
次に、電流通電試験の結果に基づいて、上述したように良品チップおよび不良品チップの選別を行う(ステップS11)。
当該方法では、チップ毎の長時間電流印加による電流通電試験が必要になるため、試験時間および試験コストが非常に大きくなってしまう。さらに、表面にパターン形成がなされていない、つまり位置情報を得るための目印のないウェハ表面での検査では、不良品チップにおける不良箇所の場所特定が困難となる。積層欠陥の形成箇所に基づいてより精度の高い検査を行うことが困難である。
そこで、図1で示されたフローチャートでは、マーカー22を形成する工程(ステップS2)の後、炭化珪素半導体装置を作製する工程(ステップS6)の前に、以下の工程を導入する。なお当該フローチャートの説明に際し、半導体ウェハの構造を示す上面図である図3を参照する。
まず、マーカー22が形成された後、図3に示されるようにSiCドリフト層32上に紫外光23を照射する(ステップS3)。当該紫外光23は、例えば炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する光(4H−SiCの場合、波長380nm以上)である。
次に、紫外光23で拡張された積層欠陥を検出する(ステップS4)。具体的には、例えばSiCドリフト層32上の発光特性をスキャニングしマッピングする、水銀系紫外光源を励起光源として用いたフォトルミネッセンス法により、積層欠陥を検出することができる。積層欠陥を検出したら、積層欠陥の画像に加えてマーカー22に基づく、積層欠陥の位置情報も合わせて測定する。この位置情報には、積層欠陥のSiCドリフト層32上における位置、積層欠陥の大きさ、範囲、積層欠陥の拡張方向の向き等の情報が含まれる。
マーカー22は、顕微鏡レベルで識別可能な大きさであるため、これを例えばフォトルミネッセンス装置に備えられている光学レンズで認識し、その位置情報を読み取り記録することができる。また、励起波長、および、フォトルミネッセンス波長は、フィルタ交換により任意に選択可能である。
次に、良品チップおよび不良品チップを選別する(ステップS5)。具体的には、ステップS4で検出された積層欠陥、およびその位置情報を参照し、当該積層欠陥がチップの特性(特に電気特性)を変動させるか否かを推定する。当該推定は、例えば、積層欠陥の数を変化させた場合のチップの特性の様子、積層欠陥の大きさを変化させた場合のチップの特性の様子をあらかじめ測定しておき、それらに起因して特性変動が生じたと判断する特性変化の閾値等を設定しておくことで、当該選別を行うことができる。
ここで、積層欠陥の位置を基準とする場合に、積層欠陥が存在することで特性変化の閾値を超える領域を有効領域40とすることができる。ここで、第1導電型(N型)ドリフト層とイオン注入によって形成された第2導電型(P型)層PN接合がある領域(有効領域)、例えば、ショットキーバリアダイオードであればチップ周辺のガードリング部分、MOSFETであればゲートパッド領域を除いたトランジスタ列が配置されている領域が、それぞれ有効領域40として検査対象エリアとなる。
積層欠陥の位置が有効領域40内である場合には、積層欠陥による影響でチップの特性が変動すると判断することができる。なお有効領域40の位置範囲は、マーカー22のマーク位置との関係で定義することができる。
特性が変動しないと判断できる場合には当該積層欠陥が検出されたチップを良品チップとし、特性が変動すると判断できる場合には当該積層欠陥が検出されたチップを不良品チップとする。
この後、炭化珪素半導体装置を作製し(ステップS6)、ウェハテストを行う(ステップS7)が、当該ウェハテストにおいては、ステップS5における選別結果を参照することができ、例えば良品チップのみについてウェハテストを行うことで効率化が実現できる。
さらに、ウェハテストを終えた炭化珪素半導体装置に対してダイシング処理を行い(ステップS8)、チップテストを行う(ステップS9)が、当該チップテストにおいても、ステップS5における選別結果を参照することができ、例えば良品判定が得られているチップのみについてチップテストを行うことで効率化が実現できる。
また、既に良品の選別は行われているため、電流通電試験(ステップS10)、およびそれに基づく良品チップの選別(ステップS11)は不要となる。
なお、紫外光を照射する工程(ステップS3)は、マーカー22形成(ステップS2)の直後に行ってもよいが、プロセス工程のダメージにより生じた欠陥も同時に検出できるように、例えば活性化アニール工程等の後に行ってもよい。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、炭化珪素半導体装置の検査方法は、(a)SiCウェハ31上に、SiCドリフト層32をエピタキシャル成長させる工程と、(b)SiCドリフト層32表面にマーカー22を形成する工程と、(c)マーカー22を形成したSiCドリフト層32上に、炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する紫外光23を照射する工程と、(d)紫外光23を照射したSiCドリフト層32において、積層欠陥を、マーカー22に基づく位置情報とともに検出する工程と、(e)積層欠陥が検出された位置情報に基づいて、SiCウェハ31の良品および不良品の選別を行う工程とを備える。
このような構成によれば、紫外光23によって拡張させた積層欠陥を、マーカー22に基づく位置情報とともに検出することにより、積層欠陥がSiCウェハ内のどの位置に存在するのかを把握でき、その位置情報に基づくSiCウェハ31への影響を考慮して、SiCウェハ31の良品および不良品の選別を精度よく行うことができる。
また、SiCウェハ31の良品および不良品の選別が精度よく行えることで、その結果をウェハテストやチップテストにおいて参照し、例えば検査箇所を積層欠陥の無い良品と判定されたチップのみを対象と限定することによってテスト効率を高め、テスト時間およびテストコストを削減することができる。
また、本発明に関する実施形態によれば、(e)積層欠陥が検出された位置情報に基づいて、SiCウェハ31の良品および不良品の選別を行う工程が、積層欠陥がSiCドリフト層32上の有効領域内に位置するか否かに基づいて、SiCウェハ31の良品および不良品の選別を行う工程である。
このような構成によれば、積層欠陥を有するチップのうちから、積層欠陥の形成位置が有効領域40内にあるか否かによって不良品チップを精度よく選別することができる。
<第2実施形態>
本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法は、図1に示される積層欠陥検出工程(ステップS4)に関して、半導体チップの構造を示す上面図である図5に示されるように第1導電型(N型)のSiCドリフト層32とイオン注入によって形成された第2導電型(P型)の層とのPN接合があり、チップの特性変動に影響のある有効領域40をマーカー22のマーク位置を基準に求め、その領域の積層欠陥41のみを検出するものである。
マーカー22の位置を、例えばフォトルミネッセンスの光学系と自動スキャン機構により認識し、その座標を算出することで、マーカー位置に基づく有効領域40のみを認識することができる。
このようにチップの特性変動に影響のある有効領域40にのみ積層欠陥検出工程(ステップS4)に適用することにより、チップ特性変動を過剰に見積もることによりチップを不良品として過剰に見積もることを抑制し、歩留まりを向上させ製造コストを低減することが可能となる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、(d)紫外光23を照射したSiCドリフト層32において、積層欠陥を、マーカー22に基づく位置情報とともに検出する工程が、マーカー22を形成した位置に基づき特定されるSiCドリフト層32上の有効領域内においてのみ、積層欠陥を検出する工程である。
このような構成によれば、有効領域内に位置する積層欠陥のみを検出することができ、積層欠陥を有するチップのうちから不良品チップを精度よく選別することができる。
また、不良品チップを精度よく選別できることにより、不良品チップを過剰に見積もることを防ぎ、歩留まりの向上および製造コストの低減が可能となる。
<第3実施形態>
本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法は、積層欠陥を拡張する紫外光照射工程(ステップS3)に関して、マーカー形成工程(ステップS2)において形成されたマーカー22に基づいて、チップの特性変動に影響のある有効領域40を精度よく認識し、半導体ウェハの有効領域40を示す上面図である図6に示されるように、有効領域40(例えば、第1導電型(N型)の層と第2導電型(P型)の層とによるPN接合が形成される領域)にのみ、積層欠陥を拡張させるための紫外光を照射するものである。
このように有効領域40の範囲を正確に認識し、有効領域40だけに紫外光を照射することで、紫外光照射時間を短縮でき、製造工程にかかる時間を短縮することができる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、(c)マーカー22を形成したSiCドリフト層32上に、炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する紫外光23を照射する工程が、マーカー22を形成した位置に基づき特定されるSiCドリフト層32上の有効領域内においてのみ、紫外光23を照射する工程である。
このような構成によれば、紫外光23の照射領域を有効領域のみに絞ることで、紫外光照射時間を短くすることができ、製造工程にかかる時間を短縮することができる。
<第4実施形態>
本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法は、積層欠陥を拡張する紫外光照射工程(ステップS3)に関して、積層欠陥拡張の具体例を示す図である図7に示されるように、紫外光源を用いてSiCドリフト層32全面を一括して紫外光23を照射するものである。
紫外光レーザーを照射することで積層欠陥を拡張させる場合、ウェハをある一方向にスキャンする(例えばウェハの上方から開始し、左側から右側へ繰り返しスキャンしていく)ことで積層欠陥の拡張を行うと、スキャン方向と積層欠陥の拡張方向との関係によっては積層欠陥が適切に拡張しない場合がある。しかし、全面に紫外光23を一括して照射することで、均等に積層欠陥が拡張するため、拡張積層欠陥数の検出精度が向上する。
紫外光23の照射エネルギーとしては、順方向電流により拡張する可能性のある積層欠陥を紫外光23で拡張するためには、例えば、4H−SiCの場合、波長380nm以上でエネルギー密度250J/cm以上の紫外光照射が望ましい。
これにより、紫外光照射時間を短くでき、製造工程にかかる時間を短縮できる。また、拡張積層欠陥数の検出精度を上げることができる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、(c)マーカー22を形成したSiCドリフト層32上に、炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する紫外光23を照射する工程が、SiCドリフト層32に、紫外光23を一括照射する工程である。
このような構成によれば、積層欠陥の拡張方向に関わらず均等に欠陥の拡張を行うことができ、積層欠陥の適切な拡張が期待でき、積層欠陥の検出漏れを抑制し、選別の精度を高めることができる。
また、紫外光23の照射時間を短くすることができ、製造工程にかかる時間を短縮できる。
<第5実施形態>
本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の検査方法は、紫外光源としてレーザーを用いる場合、レーザースキャン方向と積層欠陥拡張方向とを一致させるものである。
レーザースキャン方向と積層欠陥拡張方向とが一致しない場合、積層欠陥は適切に拡張しないことがある。よって拡張方向が異なる積層欠陥がウェハ内に混在する場合、一方向にしかレーザースキャンしないと、その方向に拡張方向を有する積層欠陥と、その方向には拡張方向を有さない積層欠陥とで、拡張度合いが異なってしまう。
そこで、積層欠陥拡張の具体例を示す図である図8に示されるように、レーザースキャンを例えば往復照射し、積層欠陥が拡張する方向に沿って拡張に必要なエネルギーを与えることにより、拡張方向が異なる積層欠陥50(下方に拡張する積層欠陥)および積層欠陥51(上方に拡張する積層欠陥)を双方適切に拡張させることができる。なお、レーザースキャン方向52は図8に示される場合に限るものではなく、積層欠陥に沿う少なくとも1つの方向のレーザースキャンがなされればよい。
これにより積層欠陥の拡張漏れがなくなり、選別工程における検出精度を上げることができると共に、積層欠陥が本来含有されてしまっている不良品チップを漏れなく検出することができる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、(c)マーカー22を形成したSiCドリフト層32上に、炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する紫外光23を照射する工程が、SiCドリフト層32に、紫外光23を積層欠陥の拡張方向に沿って照射する工程である。
このような構成によれば、積層欠陥に対して拡張方向に沿って拡張に必要なエネルギーを与えることができるため、積層欠陥の適切な拡張が期待でき、積層欠陥の検出漏れを抑制し、選別の精度を高めることができる。
本発明の実施形態では、各構成要素の材質、材料、実施の条件等についても記載しているが、これらは例示であって記載したものに限られるものではない。
なお本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の省略が可能である。
22 マーカー、23 紫外光、31 SiCウェハ、32 SiCドリフト層、40 有効領域、41,50,51 積層欠陥、52 レーザースキャン方向。

Claims (10)

  1. (a)炭化珪素半導体ウェハ上に、炭化珪素ドリフト層をエピタキシャル成長させる工程と、
    (b)前記炭化珪素ドリフト層表面にマーカーを形成する工程と、
    (c)前記マーカーを形成した前記炭化珪素ドリフト層上に、前記炭化珪素のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを有する積層欠陥を拡張させるエネルギー密度の紫外光を照射する工程と、
    (d)前記紫外光を照射した前記炭化珪素ドリフト層において、積層欠陥を、紫外光源を励起光源として用いた検出方法により前記マーカーに基づく位置情報とともに検出する工程と、
    (e)前記積層欠陥が検出された位置情報に基づいて、前記炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を行う工程とを備えることを特徴とする、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記工程(a)の前記炭化珪素ドリフト層が4H−SiCであり、
    前記工程(c)の前記紫外光の波長が380nm以上であることを特徴とする、
    請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記工程(a)の前記炭化珪素ドリフト層が4H−SiCであり、
    前記工程(c)の前記紫外光のエネルギー密度が250J/cm 以上であることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記工程(d)の前記紫外光源を励起光源として用いた検出方法は、フォトルミネッセンス法であることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. (f)前記炭化珪素ドリフト層にPN接合を形成する工程をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記工程(c)が、前記炭化珪素ドリフト層に、前記紫外光を一括照射する工程であることを特徴とする、
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記工程(c)が、前記炭化珪素ドリフト層に、前記紫外光を前記積層欠陥の拡張方向に沿って照射する工程であることを特徴とする、
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記工程(d)が、前記マーカーを形成した位置に基づき特定される前記炭化珪素ドリフト層上の有効領域内においてのみ、前記積層欠陥を検出する工程であることを特徴とする、
    請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程(c)が、前記マーカーを形成した位置に基づき特定される前記炭化珪素ドリフト層上の有効領域内においてのみ、前記紫外光を照射する工程であることを特徴とする、
    請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 前記工程(e)が、前記積層欠陥が前記炭化珪素ドリフト層上の有効領域内に位置するか否かに基づいて、前記炭化珪素半導体ウェハの良品および不良品の選別を行う工程であることを特徴とする、
    請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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