JP6806554B2 - 半導体装置の検査方法 - Google Patents

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この発明は、半導体装置の検査方法に関する。
炭化珪素(SiC)を用いて作製されたpin(p−intrinsic−n)ダイオードや、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)の寄生ダイオード(ボディーダイオード)などバイポーラ動作を含む素子では、バイポーラ劣化が生じることが知られている。バイポーラ劣化とは、バイポーラ動作を含む素子の順方向通電時に炭化珪素基体内で積層欠陥が拡張し、順方向電圧降下が増大する現象である。
このバイポーラ劣化現象を製品市場で起こさないために、出荷前または製造途中に、バイポーラ動作を含む素子を形成した半導体チップや半導体ウエハに対して大電流、高温度となる条件でスクリーニング試験(通電試験)を行うことが一般的である。バイポーラ劣化現象は、大電流、高温度の条件での動作時に発生しやすいことが経験的に見出されている。このため、作業員の経験則に基づいて、素子の実使用環境よりも厳しい条件でスクリーニング試験が行われている。
バイポーラ劣化現象を発生させる原因となる積層欠陥の拡張現象は、炭化珪素エピタキシャル層と炭化珪素基板との界面のホール(正孔)密度が所定値を超えることで引き起こされることが開示されている(例えば、下記特許文献1および下記非特許文献1参照。)。図10は、従来の半導体装置での積層欠陥の拡張現象を模式的に示す説明図である。図10に示す従来の半導体装置では、n+型炭化珪素基板101上に結晶欠陥の少ない炭化珪素エピタキシャル成長層111を積層してなる炭化珪素基体112が用いられている。
ここでは、バイポーラ動作を含む素子の一例としてダイオード110を示す。n+型炭化珪素基板101は、n+型カソード層である。n+型炭化珪素基板101のおもて面上に、炭化珪素エピタキシャル成長層111として、n型バッファ層102、n-型ドリフト層103およびp型アノード層104が順に積層されている。p型アノード層104の内部には、イオン注入によりp+型アノードコンタクト領域105が形成されている。符号106,107は、アノード電極およびカソード電極である。
ダイオード110の順方向通電時、アノード電極106から炭化珪素基体112の各層を経由してカソード電極107へ向ってホール(正孔)121が移動する。このとき、炭化珪素エピタキシャル成長層111とn+型炭化珪素基板101との界面(以下、エピ/基板界面とする)108のホール密度が所定値を超えると、エピ/基板界面108に存在する基底面転位122を起点として、炭化珪素エピタキシャル成長層111中に積層欠陥123が拡大することが示唆される。
炭化珪素基体内の積層欠陥を検出する方法として、PL(Photoluminescence:フォトルミネッセンス)法により積層欠陥を検出する方法が提案されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
特開2016−082197号公報 特開2014−022503号公報
ケイ・マエダ(K.Maeda)、外3名、セパレーション オブ ザ ドライビング フォース アンド ラジエーション−エンハンスト ディスロケーション グライド イン 4H−SiC(Separation of the Driving Force and Radiation−Enhanced Dislocation Glide in 4H−SiC)、マテリアルス サイエンス フォーラム(Materials Science Forum)、(スイス)、トランス テック パブリケーションズ インク(Trans Tech Publications Inc.)、2012年7月、第725巻、pp.35−40
上述したように炭化珪素基体112中での積層欠陥123の拡張現象の発生メカニズムは開示されている。しかしながら、バイポーラ動作を含む素子の順方向通電時に、エピ/基板界面108のホール密度、および、n-型ドリフト層103のホール密度を実測することは難しい。このため、現状では作業員の経験則に基づくスクリーニング試験方法に頼らざるを得ない状況にある。この場合、炭化珪素エピタキシャル成長層111に積層欠陥123が発生しないことを確認するために、過負荷による過酷な条件でスクリーニング試験を行うこととなる。これによって、配線等が劣化して製品寿命が縮まったり、必要以上に不良品が発生して歩留りが低下するという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、製品の設計仕様範囲を超える過負荷をかけずに通電試験を行うことができる半導体装置の検査方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、炭化珪素からなる半導体基体の主面に設けられた電極に電圧を印加して前記半導体基体の品質を検査する半導体装置の検査方法であって、次の特徴を有する。まず、炭化珪素からなる半導体基板上に炭化珪素からなるエピタキシャル成長層を積層した前記半導体基体に、前記半導体基体の、前記エピタキシャル成長層側の第1主面に配置した前記電極をアノード電極とし、前記半導体基板側の第2主面に配置した前記電極をカソード電極とするダイオードを形成する第1工程を行う。次に、前記半導体素基板の第1主面に傷をつける第2工程を行う。次に、前記ダイオードを順方向に通電して発光させて、前記傷をつけた部分から前記ダイオードの順方向通電時に拡張した積層欠陥を観測し、前記積層欠陥の拡張速度を算出する第3工程を行う。次に、前記第3工程の算出結果に基づいて、前記エピタキシャル成長層と前記半導体基板との界面のホール密度を算出する第4工程を行う。次に、前記第4工程の算出結果に基づいて、前記半導体基体が良品か否かを判定する第5工程を行う。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第1工程では、前記アノード電極を選択的に除去して前記エピタキシャル成長層の一部を露出させる窓開け部を形成する。前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層の、前記窓開け部に露出する部分に前記傷をつける。前記第3工程では、前記エピタキシャル成長層の、前記窓開け部に露出する部分から前記積層欠陥の拡張現象を観測することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第2工程では、前記アノード電極越しに前記エピタキシャル成長層に前記傷をつける。前記第3工程では、前記ダイオードを順方向に通電させて前記傷をつけた部分から前記積層欠陥を拡張させた後、前記アノード電極を除去し、前記ダイオードを発光させて前記積層欠陥を観測することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層を凹ませることで前記傷をつけることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層を引っ掻くことで前記傷をつけることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層に不活性元素を局所的にイオン注入することで前記傷をつけることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記不活性元素のイオン注入は、不純物濃度を1×1014/cm3以上1×1018/cm3以下とし、注入深さを0.5μmとすることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第4工程では、まず、前記積層欠陥の拡張速度と前記エピタキシャル成長層のホール密度との関係を示す特性式を予め取得する。そして、前記第3工程の算出結果および前記特性式に基づいて、前記ダイオードの前記エピタキシャル成長層と前記半導体基板との界面のホール密度を取得することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記第5工程では、まず、前記積層欠陥が発生する前記エピタキシャル成長層のホール密度の範囲の下限値を閾値として予め取得する。そして、前記第4工程の算出結果が前記閾値未満である場合に、前記半導体基体を良品と判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記閾値は、1.0×1015/cm3であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の検査方法は、上述した発明において、前記半導体基体に、前記ダイオードと同じ条件の半導体領域を備えた製品となる半導体素子を形成する工程をさらに含むことを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体基体は、製品となる半導体素子の製造に用いられ、前記製品が出荷される前に品質検査が行われる炭化珪素からなる半導体基体であって、次の特徴を有する。前記半導体基体は、炭化珪素からなる半導体基板上に炭化珪素からなるエピタキシャル成長層を積層した積層構造を有する。前記半導体基板および前記エピタキシャル成長層の一部でダイオードが構成されている。前記ダイオードは、前記エピタキシャル成長層側の第1主面に設けられたアノード電極と、前記半導体基板側の第2主面に設けられたカソード電極とを有する。前記半導体基体の前記第1主面に傷が形成される。
また、この発明にかかる半導体基体は、上述した発明において、前記アノード電極に、前記エピタキシャル成長層の一部を露出させる窓開け部が設けられている。前記傷は、前記エピタキシャル成長層の、前記窓開け部に露出する部分に形成されることを特徴とする。
上述した発明によれば、半導体基体につけた傷から、検査用素子の順方向通電時に拡張する積層欠陥を観察して、積層欠陥の拡張速度を算出することで、検査用素子の順方向通電時のエピタキシャル成長層のホール密度を容易に算出することができる。これにより、エピタキシャル成長層と半導体基板との界面(エピ/基板界面)のホール密度を算出することができ、当該エピ/基板界面のホール密度に基づいて、製品の設計仕様の範囲内で半導体基体に積層欠陥が発生するか否かを判定することができる。
本発明にかかる半導体装置の検査方法によれば、製品の設計仕様範囲の最大条件で、過負荷をかけずに通電試験を行うことができるという効果を奏する。
実施の形態にかかる半導体装置の検査方法における検査対象の断面構造の一例を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の検査方法における検査対象の断面構造の一例を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の検査方法における検査対象の断面構造の一例を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の検査方法の概要を示すフローチャートである。 検査用素子の窓開け部から炭化珪素基体を観測した状態を示す平面図である。 基準pinダイオードの順方向通電時のn-型ドリフト層のホール密度と積層欠陥の拡張速度との関係を示す特性図である。 基準pinダイオードのp型層のp型不純物濃度と順方向通電時のエピ/基板界面からの積層欠陥の欠陥拡張閾値ホール密度との関係を示す特性図である。 検査用素子への電圧印加終了後の積層欠陥の状態を示す平面図である。 一般的なダイオードの順方向電流と通電時間との関係を示す特性図である。 従来の半導体装置での積層欠陥の拡張現象を模式的に示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の検査方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本明細書では、ミラー指数の表記において、“−”はその直後の指数につくバーを意味しており、指数の前に“−”を付けることで負の指数を表している。
(実施の形態)
まず、実施の形態にかかる半導体装置の検査方法に用いる検査用素子の構造ついて説明する。図1〜3は、実施の形態にかかる半導体装置の検査方法に用いる検査用素子の断面構造の一例を示す断面図である。実施の形態にかかる半導体装置の検査方法に用いる検査用素子(以下、検査用素子とする)は、製品となる半導体素子(不図示)と同一の炭化珪素(SiC)基体12に形成される。図1〜3に示すように、検査用素子として、バイポーラ動作を含む第1〜3素子構造10a〜10cが想定可能である。
炭化珪素基体12は、炭化珪素からなる半導体基板(以下、n+型炭化珪素基板とする)1上に炭化珪素層(以下、炭化珪素エピタキシャル成長層とする)11をエピタキシャル成長させてなる半導体ウエハ、または当該半導体ウエハを個片化した半導体チップである。具体的には、炭化珪素基体12は、n+型炭化珪素基板1のおもて面上に、炭化珪素エピタキシャル成長層11として、n型バッファ層2、n-型ドリフト層3およびp型ベース層4を順に積層させてなる。
p型ベース層4の内部には、例えばイオン注入によりに第1〜3素子構造10a〜10cに対応するパターンでp+型コンタクト領域5が設けられている。炭化珪素基体12の積層構造により形成されるpn接合でダイオードが構成される。アノード電極6は、炭化珪素基体12のおもて面(p型ベース層4側の面)上に設けられp+型コンタクト領域5に接する。カソード電極7は、炭化珪素基体12の裏面(n+型炭化珪素基板1の裏面)に設けられている。
アノード電極6およびカソード電極7は、後述する検査用の電極パッドである。アノード電極6には、所定パターンの開口部(以下、窓開け部とする)21が設けられている。アノード電極6の窓開け部21は、後述する検査時に炭化珪素基体12内での積層欠陥の拡張速度を観察するための窓である。アノード電極6の窓開け部21は、例えば、<11−20>方向に平行な直線状のスリットをストライプ状の平面レイアウトに配置した構成を有していてもよい。
図1に示す第1素子構造10aは、プレーナゲート構造を模した構造である。第1素子構造10aにおいては、p型ベース層4の表面領域(基体おもて面側の部分)に、p+型コンタクト領域5が選択的に設けられる。かつ例えばイオン注入によりp型ベース層4を部分的にn型に反転させて、p型ベース層4を深さ方向に貫通してn-型ドリフト層3に達するn型領域8aが設けられる。n型領域8aは、p+型コンタクト領域5と離して配置されている。n型領域8aによりp型ベース層4は複数に分割されている。
図2に示す第2素子構造10bは、トレンチゲート構造を模した構造である。第2素子構造10bにおいては、p型ベース層4の表面領域に、p+型コンタクト領域5が選択的に設けられる。かつp型ベース層4を深さ方向に貫通してn-型ドリフト層3に達するトレンチ8bが設けられる。トレンチ8bは、p+型コンタクト領域5と離して配置されている。トレンチ8bによりp型ベース層4は複数に分割されている。トレンチ8bの内部には、絶縁膜8cのみ、または、絶縁膜8cを介して導電膜が埋め込まれている。
第1,2素子構造10a,10bには、p型ベース層4とn-型ドリフト層3との間のpn接合でダイオードが形成される。第1,2素子構造10a,10bともにn+型ソース領域は設けなくてよい。第1素子構造10aのアノード電極6の窓開け部21には、p型ベース層4の、n型領域8aとp+型コンタクト領域5に挟まれた部分、およびn型領域8aが露出される。第2素子構造10bのアノード電極6の窓開け部21には、p型ベース層4の、絶縁膜8cとp+型コンタクト領域5に挟まれた部分、および絶縁膜8cが露出される。
図3に示す第3素子構造10cは、pinダイオードを模した構造である。第3素子構造10cにおいては、p型ベース層4の表面領域に、p+型コンタクト領域5が一様に設けられる。アノード電極6の窓開け部21には、p+型コンタクト領域5が露出される。このような第1〜3素子構造10a〜10cのいずれかの構造、アノード電極6およびカソード電極7を備えた検査用素子は、製品となる半導体素子と同一の炭化珪素基体12に、当該製品となる半導体素子と離して配置されるのが望ましいが、製品と同品質の基板を用いて別に製造されてもよい。
次に、実施の形態にかかる半導体装置の検査方法について、図1〜5を参照して説明する。図4は、実施の形態にかかる半導体装置の検査方法の概要を示すフローチャートである。図5は、検査用素子の窓開け部から炭化珪素基体を観測した状態を示す平面図である。まず、上述したn+型炭化珪素基板1上に炭化珪素エピタキシャル成長層11となる各層を所定の積層構造で積層させてpn接合を形成した炭化珪素基体12(半導体ウエハ)を用意する(図1〜3参照)。
次に、一般的な方法により、炭化珪素基体12内の複数個所に検査用素子を形成する(ステップS1)。検査用素子は、上述した第1〜3素子構造10a〜10cのうちのいずれかの素子構造、アノード電極6、窓開け部21およびカソード電極7を備える。検査用素子の素子構造は、同一の炭化珪素基体12に形成され製品となる半導体素子の素子構造に応じた素子構造である。また、検査用素子は、例えば、製品となる半導体素子と同じチップサイズに形成されてもよい。
次に、炭化珪素基体12の、アノード電極6の窓開け部21に露出する部分に傷をつける(ステップS2)。傷とは、炭化珪素基体12の表面に押し込むことで生じる凹部や、引っ掻くことで生じる欠け等である。炭化珪素基体12の傷をつける部分31(図5参照)の導電型はn型またはp型のいずれであってもよいが、低電流で帯状の積層欠陥を発生させることが可能なp型領域に傷をつけることが好ましい。炭化珪素基体12の表面に傷をつけるために用いる機器22(図1〜3参照)は種々変更可能である。例えば超微小硬さ測定機(ナノインデンター:Nano Indenter)により炭化珪素基体12の表面を凹ませることで傷をつけてもよいし、ダイアモンドペンにより炭化珪素基体12の表面を引っ掻くことで傷をつけてもよい。またさらに別の方法としては、レーザーを照射することにより炭化珪素基体12の表面に傷をつけてもよい。
次に、製品となる半導体素子の設計仕様の最大電流および最高温度の条件で、検査用素子のアノード電極6に正電圧を印加し、カソード電極7に負電圧を印加して、p型ベース層4とn-型ドリフト層3との間のpn接合を順バイアスする。これにより、図5に示すように、ステップS2で傷をつけた部分31を起点として積層欠陥32が発生し、基体おもて面に平行に、かつ<11−20>方向に垂直な方向33に拡張する。この積層欠陥32の拡張現象を、アノード電極6の窓開け部21から観測する(ステップS3)。
ステップS3においては、例えば、エレクトロルミネセンス(Electroluminescence(EL):電界発光)法等で検出用素子を発光させて、例えばカメラ等で積層欠陥32を観測する。このとき、積層欠陥32の拡張した部分の、<11−20>方向に垂直な方向33の長さL、および、積層欠陥32が長さLだけ拡張するまでに要した時間(以下、通電時間とする)tを測定する。符号34,35は、それぞれ積層欠陥32の拡張した部分の始点および終点である。
次に、積層欠陥32の拡張速度vを算出する(ステップS4)。積層欠陥32の拡張速度vは、下記(1)式であらわされる。炭化珪素基体12に高い応力が働いている場合、この応力の影響を受けて積層欠陥32が移動するため、積層欠陥32の拡張速度vが速くなる。このため、ステップS3において積層欠陥32をリアルタイムに観測する、または、ステップS4において積層欠陥32の拡張速度vを算出することで、炭化珪素基体12に偶発的に高い応力が働いていることを検出することができる。
v=L/t ・・・(1)
次に、ステップS4の算出結果に基づいて、検査用素子の順方向通電時のn-型ドリフト層3のホール密度を算出する(ステップS5)。ステップS5におけるn-型ドリフト層3のホール密度の算出方法については後述する。次に、ステップS5の算出結果に基づいて、検査用素子の順方向通電時における炭化珪素エピタキシャル成長層11とn+型炭化珪素基板1との界面(エピ/基板界面)8のホール密度を算出する(ステップS6)。具体的には、エピ/基板界面8のホール密度とは、n型バッファ層2内のエピ/基板界面8から0.2μm以内範囲のホール密度である。
また、傷をつけない検査用素子の順方向通電時にエピ/基板界面8から積層欠陥32が発生し始めたときのホール密度(以下、欠陥拡張閾値ホール密度とする)のばらつきの範囲の下限値を予め取得しておく。そして、エピ/基板界面8の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値およびステップS6の算出結果に基づいて、炭化珪素基体12の品質を検査する(ステップS7)。具体的には、ステップS7においては、ステップS6の算出結果がエピ/基板界面8の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値未満となる炭化珪素基体12を良品と判定する。これにより、実施の形態にかかる半導体装置の検査が完了する。
次に、上述したステップS5におけるn-型ドリフト層3のホール密度の算出方法について説明する。図6は、基準pinダイオードの順方向通電時のn-型ドリフト層のホール密度と積層欠陥の拡張速度との関係を示す特性図である。まず、予め、基準となる一般的なpinダイオード(以下、基準pinダイオードとする)の順方向通電時のn-型ドリフト層のホール密度と積層欠陥の拡張速度との依存性に基づく特性値を取得する。基準pinダイオードは、アノード側からカソード側に向かう方向にp型層、n-型ドリフト層およびn+型層を順に配置した構造を備える。
具体的には、基準pinダイオードの順方向通電時、積層欠陥の拡張速度は、n-型ドリフト層のホール密度に強く依存し、n-型ドリフト層のホール密度の増加に伴って増加することが本発明者により確認されている。このため、上述した実施の形態にかかる半導体装置の検査方法を用いて、n-型ドリフト層のホール密度を種々変更して、基準pinダイオードの順方向通電時の積層欠陥の拡張速度を測定する。その結果を図6に示す。そして、これら複数の測定点から、n-型ドリフト層のホール密度と積層欠陥の拡張速度との関係を示す近似線41を取得する。
基準pinダイオードのn-型ドリフト層のホール密度は、基準pinダイオードの動作温度、p型層のp型不純物濃度、およびn-型ドリフト層の少数キャリアのライフタイム等から一般的な方法により算出すればよい。図6において、基準pinダイオードの動作温度は、20℃以上150℃以下の範囲で種々変更した。基準pinダイオードのp型層は、ドーパントをアルミニウム(Al)とし、不純物濃度を1.8×1017/cm3以上1.0×1019/cm3以下の範囲内で種々変更した。
基準pinダイオードのp型層のp型不純物濃度は、一般的な元素分析等により取得可能である。n-型ドリフト層の少数キャリアのライフタイムは、一般的なキャリアのライフタイム測定装置により測定可能である。図6に示す結果から、基準pinダイオードの順方向通電時、積層欠陥の拡張速度は、n-型ドリフト層のホール密度に対して2次関数で近似される近似線41に依存することがわかる。図6に示す基準pinダイオードの特性は、第1〜3素子構造10a〜10cを備えた検査用素子にも適用される。その理由は、次の通りである。
積層欠陥の拡張速度は、p型層の不純物濃度には依存せず、n-型ドリフト層のホール密度に強く依存することが本発明者により確認されている。図6の近似線41は、p型層の内部に形成されるp型領域の配置や不純物濃度に依らないため、基準pinダイオードと同じダイオード構造を有する検査用素子に適用可能であるからである。検査用素子のp型ベース層4、n-型ドリフト層3およびn+型炭化珪素基板1は、それぞれ、基準pinダイオードのp型層、n-型ドリフト層およびn+型層に相当する。
すなわち、検査用素子の順方向通電時のn-型ドリフト層3のホール密度は、図6の近似線41において、ステップS4で算出した積層欠陥の拡張速度vに対応するn-型ドリフト層のホール密度となる。したがって、ステップS4で算出した積層欠陥32の拡張速度vが所定速度v1である場合、予め用意した図6の近似線41から所定速度v1に対応するn-型ドリフト層のホール密度p1を取得する。このn-型ドリフト層のホール密度p1が、検査用素子の順方向通電時のn-型ドリフト層3のホール密度となる。
次に、検査用素子の順方向通電時のエピ/基板界面8の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値の算出方法について説明する。図7は、基準pinダイオードのp型層のp型不純物濃度と順方向通電時のエピ/基板界面からの積層欠陥の欠陥拡張閾値ホール密度との関係を示す特性図である。まず、上述した実施の形態にかかる半導体装置の検査方法を用いて、基準pinダイオードの順方向通電時における積層欠陥が発生したとき(すなわち積層欠陥の発生後、積層欠陥が拡張し始める前の状態で)のn-型ドリフト層のホール密度を算出する。
基準pinダイオードはn型バッファ層を備えていないため、ここで算出したn-型ドリフト層のホール密度は、基準pinダイオードの順方向通電時のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度となる。n-型ドリフト層のホール密度は、図6の特性図と同様に算出すればよい。p型層の不純物濃度条件を種々変更して、基準pinダイオードの順方向通電時のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度を算出した結果を図7に示す。基準pinダイオードの構成は、図6の特性図に用いた基準pinダイオードと同様である。
図7に示すように、基準pinダイオードの順方向通電時のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度は、同一の炭化珪素基体内に発生する複数の積層欠陥でばらつき51(縦線で示す範囲)が生じていたが、そのばらつき51の範囲の下限値(以下、単に下限値とする)は、温度やp型層の不純物濃度条件に依らずほぼ一定の範囲(図7の矩形枠の範囲内)52内にあることが確認された。具体的には、基準pinダイオードの順方向通電時のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値は、1.0×1015/cm3程度である。図7において、基準pinダイオードの動作温度およびp型層の不純物濃度の範囲は図6の特性図と同様である。
上述したように、基準pinダイオードの順方向通電時のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値は、p型層の不純物濃度条件に依らず一定であるため、基準pinダイオードと同じダイオード構造を有する検査用素子にも適用可能である。また、n型バッファ層2を備える検査用素子は、基準pinダイオードにおいてn-型ドリフト層のn型不純物濃度を高くした構造と仮定することができる。このため、ステップS7においては、ステップS6で算出したn型バッファ層2のホール密度と、図7のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値と、を比較すればよい。
具体的には、図7に示す結果から、検査用素子の順方向通電時のエピ/基板界面8の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値は、1.0×1015/cm3程度となる。このため、ステップS6で算出されたn型バッファ層2のホール密度が1.0×1015/cm3未満程度であれば、製品となる半導体素子の設計仕様の範囲内で炭化珪素基体12に積層欠陥が発生しない。このため、ステップS7において炭化珪素基体12が良品と判定される。n型バッファ層2のホール密度は、n-型ドリフト層3のホール密度、n型バッファ層2のn型不純物濃度、およびn型バッファ層2の少数キャリアのライフタイム等から一般的な方法により算出すればよい。
また、検査用素子がn型バッファ層2を備えていない場合(不図示)、検査用素子の順方向通電時のエピ/基板界面8のホール密度は、n-型ドリフト層3のホール密度である。このため、ステップS6の工程を省略し、ステップS7においては、ステップS5で算出したn-型ドリフト層3のホール密度と、図7のエピ/基板界面の欠陥拡張閾値ホール密度の下限値と、を比較すればよい。すなわち、検査用素子がn型バッファ層2を備えていない場合、ステップS5で算出したn-型ドリフト層3のホール密度が1.0×1015/cm3未満程度であれば、炭化珪素基体12が良品と判定される。
検査用素子を製品と同じ炭化珪素基体12上に設ける場合、上述した実施の形態にかかる半導体装置の検査方法を行うタイミングは、炭化珪素基体12に製品となる半導体素子を形成した後であることが望ましい。その理由は、2つある。1つめは、製品となる半導体素子の形成工程における熱処理やイオン注入によって炭化珪素エピタキシャル成長層11のライフタイムが変動し、炭化珪素エピタキシャル成長層11へのホール注入量が初期値から変化する虞があるためである。製品のホール注入量を正しく見積もるためには、製品となる半導体素子の形成後の検査が必要である。2つめは、製品となる半導体素子の形成工程で炭化珪素基体12に付与される応力の影響を見積もるためである。炭化珪素基体12に過大な応力が加わることで積層欠陥の拡張速度が変化することが知られているが、この拡張速度が変化することを利用し、製品となる半導体素子の形成後に積層欠陥の拡張速度を調べることで、製品となる半導体素子に従来と異なる応力がかかっていないかを検知することができる。
また、ステップS2において、ナノインデンターやダイアモンドペンで炭化珪素基体12に傷をつける代わりに、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)またはクリプトン(Kr)等の不活性元素を局所的にイオン注入することで炭化珪素基体12の表面に傷をつけてもよい。この場合、アノード電極6を形成する前に、不活性元素を局所的にイオン注入してもよい。不活性元素のイオン注入は、それぞれ、例えば、不純物濃度を1×1014/cm3以上1×1018/cm3以下程度とし、注入深さを0.5μm程度としてもよい。
次に、上述したステップS4における積層欠陥32の拡張速度の算出方法の別の一例について説明する。図8は、検査用素子への電圧印加終了後の積層欠陥の状態を示す平面図である。図9は、一般的なダイオードの順方向電流と通電時間との関係を示す特性図である。アノード電極6に窓開け部21を形成することが困難である場合、ステップS2において、検査用素子のアノード電極6越しに炭化珪素基体12に到達する深さの傷をつけて、例えばプローブ等で検査用素子に通電すればよい。
このようにアノード電極6越しに炭化珪素基体12の表面に傷をつけた場合においても、ステップS2で傷をつけた部分36から基体おもて面に平行に、かつ<11−20>方向に垂直な方向33に、帯状の積層欠陥37を拡張させることができる。この場合、積層欠陥37はアノード電極6に覆われているため、エレクトロルミネセンスによる発光で観測することができない。このため、検査用素子のアノード電極6を除去した後に、PLイメージング装置等により積層欠陥37を発光させて観測する。
そして、上記ステップS3と同様に、積層欠陥37の拡張した部分の、<11−20>方向に垂直な方向33の長さLを取得する。積層欠陥37が長さLだけ拡張するまでに要した時間(通電時間)tは、ダイオードの順方向特性に基づいて算出され、検査用素子への順方向電圧Vfの変化開始(=通電時間0s)から検査用素子の順方向電圧Vfが概ね一定値Vf1となるまでの時間となる(図9参照)。その後、上記(1)式に基づいて積層欠陥37の拡張速度が算出される。
以上、説明したように、本発明者は、炭化珪素基体の表面につけた傷から拡張する積層欠陥がn-型ドリフト層のホール密度に強く依存することを見出した。このため、実施の形態によれば、炭化珪素基体の表面につけた傷から、検査用素子の順方向通電時に拡張する積層欠陥を観察して、積層欠陥の拡張速度を算出することで、検査用素子の順方向通電時のn-型ドリフト層のホール密度を容易に算出することができる。
従来技術において、n-型ドリフト層のホール密度を算出する場合、pベース層の活性化率や欠陥による再結合の影響等を考慮して算出する必要があり、n-型ドリフト層のホール密度の正確な値を取得することが困難であった。それに対して、実施の形態によれば、上述したように、検査用素子の順方向通電時のn-型ドリフト層のホール密度を容易にかつ正確に算出することができ、算出したn-型ドリフト層のホール密度を用いてエピ/基板界面のホール密度を容易に算出することができる。
このスクリーニング試験時、検査用素子に製品の設計仕様範囲の最大電流および最高温度の条件に基づく電圧を印加することで、上記算出したエピ/基板界面のホール密度に基づいて、製品の設計仕様範囲内で積層欠陥が発生しない炭化珪素基体を得ることができる。このため、スクリーニング試験時に設計仕様範囲を超える過負荷がかからない。したがって、必要以上に歩留りが低下することを防止することができる。また、製品の実使用時に炭化珪素基体に積層欠陥が生じないため、製品寿命を長くすることができる。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。また、本発明は、導電型を反転させても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置の検査方法は、インバータなどの電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置や自動車のイグナイタなどに使用されるパワー半導体装置に有用である。
1 n+型炭化珪素基板
2 n型バッファ層
3 n-型ドリフト層
4 p型ベース層
5 p+型コンタクト領域
6 アノード電極
7 カソード電極
8 エピ/基板界面
8a n型領域
8b トレンチ
8c 絶縁膜
10a〜10c 素子構造
11 炭化珪素エピタキシャル成長層
12 炭化珪素基体
21 アノード電極の窓開け部
22 炭化珪素基体の表面に傷をつける機器
31,36 炭化珪素基体の傷をつけた部分
32,37 積層欠陥
33 炭化珪素基体のおもて面に平行で、かつ<11−20>方向に垂直な方向
41 近似線
Vf,Vf1 順方向電圧
p1 ホール密度
v,v1 積層欠陥の拡散速度

Claims (11)

  1. 炭化珪素からなる半導体基体の主面に設けられた電極に電圧を印加して前記半導体基体の品質を検査する半導体装置の検査方法であって、
    炭化珪素からなる半導体基板上に炭化珪素からなるエピタキシャル成長層を積層した前記半導体基体に、前記半導体基体の、前記エピタキシャル成長層側の第1主面に配置した前記電極をアノード電極とし、前記半導体基板側の第2主面に配置した前記電極をカソード電極とするダイオードを形成する第1工程と、
    前記半導体基体の第1主面に傷をつける第2工程と、
    前記ダイオードを順方向に通電して発光させて、前記傷をつけた部分から前記ダイオードの順方向通電時に拡張した積層欠陥を観測し、前記積層欠陥の拡張速度を算出する第3工程と、
    前記第3工程の算出結果に基づいて、前記エピタキシャル成長層と前記半導体基板との界面のホール密度を算出する第4工程と、
    前記第4工程の算出結果に基づいて、前記半導体基体が良品か否かを判定する第5工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  2. 前記第1工程では、前記アノード電極を選択的に除去して前記エピタキシャル成長層の一部を露出させる窓開け部を形成し、
    前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層の、前記窓開け部に露出する部分に前記傷をつけ、
    前記第3工程では、前記エピタキシャル成長層の、前記窓開け部に露出する部分から前記積層欠陥の拡張現象を観測することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の検査方法。
  3. 前記第2工程では、前記アノード電極越しに前記エピタキシャル成長層に前記傷をつけ、
    前記第3工程では、前記ダイオードを順方向に通電させて前記傷をつけた部分から前記積層欠陥を拡張させた後、前記アノード電極を除去し、前記ダイオードを発光させて前記積層欠陥を観測することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の検査方法。
  4. 前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層を凹ませることで前記傷をつけることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体装置の検査方法。
  5. 前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層を引っ掻くことで前記傷をつけることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の検査方法。
  6. 前記第2工程では、前記エピタキシャル成長層に不活性元素を局所的にイオン注入することで前記傷をつけることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の検査方法。
  7. 前記不活性元素のイオン注入は、不純物濃度を1×1014/cm3以上1×1018/cm3以下とし、注入深さを0.5μmとすることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の検査方法。
  8. 前記第4工程では、
    前記積層欠陥の拡張速度と前記エピタキシャル成長層のホール密度との関係を示す特性式を予め取得し、
    前記第3工程の算出結果および前記特性式に基づいて、前記ダイオードの前記エピタキシャル成長層と前記半導体基板との界面のホール密度を取得することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の半導体装置の検査方法。
  9. 前記第5工程では、
    前記積層欠陥が発生する前記エピタキシャル成長層のホール密度の範囲の下限値を閾値として予め取得し、
    前記第4工程の算出結果が前記閾値未満である場合に、前記半導体基体を良品と判定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の半導体装置の検査方法。
  10. 前記閾値は、1.0×1015/cm3であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の検査方法。
  11. 前記半導体基体に、前記ダイオードと同じ条件の半導体領域を備えた製品となる半導体素子を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の半導体装置の検査方法。
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