実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1におけるコンデンサモジュールの概略図である。図1(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図1(b)は、コンデンサモジュールの点線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態1におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図1(a)に示すように、コンデンサモジュール1は、コンデンサ101,102,103,104,111,112,113,114、121,122,123,124、ケースであるモジュールケース130、モジュールケース内に充填されたモールド材131、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー140、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー150(図示せず)、冷却器1000で構成される。
図1(b)示すように、正極側ブスバー140は、正極側ブスバー1401,1402,1403を備える。負極側ブスバー150は、負極側ブスバー1501,1502,1503を備える。正極側ブスバー1401は、コンデンサ101,102,103,104の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー1501は、コンデンサ101,102,103,104の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー1402は、コンデンサ111,112,113,114の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー1502は、コンデンサ111,112,113,114の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー1403は、コンデンサ121,122,123,124の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー1503は、コンデンサ121,122,123,124の負極と連結する板状部である。図1(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー1401と負極側ブスバー1501とは、他の正極側ブスバー1402,1403、負極側ブスバー1502,1503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース130内に収納される。モジュールケース130内はモールド材131で充填されている。コンデンサモジュール1内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー140、負極端子を負極側ブスバー150により結線され、並列接続状態で連結される。
一対の金属部材である正極側ブスバー140、負極側ブスバー150は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー140と負極側ブスバー150との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー140、負極側ブスバー150は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子141、負極側ブスバーの外部接続端子151を備える。これらの正極側ブスバー140の外部接続端子141、負極側ブスバー150の外部接続端子151はモジュールケース130の外部へ突出している。
モジュールケース130はコンデンサ101から104が配置された面が、冷却器1000に接するように冷却器1000上に固定される。そのため、冷却器1000の最も温度の低い位置に対応して配置したコンデンサ101から104は、他の位置に配置されたコンデンサに比較し、冷却が容易となる。
本実施の形態では、コンデンサ101から104を連結する正極側ブスバー1401、負極側ブスバー1501を他のコンデンサを連結するブスバーよりも幅の広い板状部(金属平板)で構成する。このように幅の広い板状部で構成されたブスバーは、他のコンデンサを連結するブスバーよりも、低いインダクタンスを有する。従って、外部からコンデンサモジュール1へ入力される高周波電流は、コンデンサ101から104を優先的に伝播する。そのため、コンデンサ101から104は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ101から104は冷却器1000の温度の最も温度の低い位置に対応して配置されているため、冷却効果が高く、コンデンサ101から104の冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール1全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷却器1000に接するコンデンサ101から104に接続される板状部は、その他の板状部よりも幅を広くしたので、インダクタンスを低減することができる。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ101から104へ伝播することができ、コンデンサモジュールの発熱部を冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置することで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。
また、本実施例では、コンデンサを積層したコンデンサモジュールを用いたが、円周状に配置されたコンデンサモジュールを用いて円筒状の冷却器の内部に配置し、円筒の内壁に接するコンデンサに優先的に電流が流れるように板状部を構成しても良い。このような構成とすることで、円筒状の冷却器の内壁に接する最も冷却される位置に配置されたコンデンサが優先的に冷却されることとなり、コンデンサモジュール全体での発熱が効率的に抑制される。
実施の形態2.
本実施の形態2においては、実施の形態1で用いたコンデンサ101から104を連結する正極側ブスバー1401、負極側ブスバー1501を他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも幅の広い板状部(金属平板)を備えた金属部材を、コンデンサ201から204を連結する正極側ブスバー2401、負極側ブスバー2501、コンデンサ211から214を連結する正極側ブスバー2402、負極側ブスバー2502、コンデンサ221から224を連結する正極側ブスバー2403、負極側ブスバー2503を冷却器2000側から離れるのに伴い段階的に幅が狭くなる板状部を備えた金属部材とした点が異なる。このように段階的に幅が狭くなるように板状部を配置したことで、冷却器に近いブスバーが低インダクタンスとなり、外部からの高周波電流を優先的に伝播する。これにより冷却器側のコンデンサの発熱量は増加するが、このコンデンサは冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置したので、容易に冷却され、コンデンサモジュール全体としての発熱を抑制することが可能となる。
図2は、この発明の実施の形態2におけるコンデンサモジュールの概略図である。図2(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図2(b)は、コンデンサモジュールの点線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態2におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図2(a)に示すように、コンデンサモジュール2は、コンデンサ201,202,203,204,211,212,213,214、221,222,223,224、モジュールケース230、モジュールケース内に充填されたモールド材231、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー240、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー250(図示せず)、冷却器2000で構成される。
図2(b)示すように、正極側ブスバー240は、正極側ブスバー2401,2402,2403を備える。負極側ブスバー250は、負極側ブスバー2501,2502,2503を備える。正極側ブスバー2401は、コンデンサ201,202,203,204の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー2501は、コンデンサ201,202,203,204の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー2402は、コンデンサ211,212,213,214の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー2502は、コンデンサ211,212,213,214の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー2403は、コンデンサ221,222,223,224の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー2503は、コンデンサ221,222,223,224の負極と連結する板状部である。図2(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー2401と負極側ブスバー2501とは、他の正極側ブスバー2402,2403、負極側ブスバー2502,2503よりも幅の広い板状部で構成される。また、正極側ブスバー2402と負極側ブスバー2502とは、正極側ブスバー2403、負極側ブスバー2503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース230内に収納される。モジュールケース230内はモールド材231で充填されている。コンデンサモジュール2内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー240、負極端子を負極側ブスバー250により結線され、並列接続状態で連結される。
正極側ブスバー240、負極側ブスバー250は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー240と負極側ブスバー250との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー240、負極側ブスバー250は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子241、負極側ブスバーの外部接続端子251を備える。これらの正極側ブスバー240の外部接続端子241、負極側ブスバー250の外部接続端子251はモジュールケース230の外部へ突出している。
コンデンサモジュール2はコンデンサ201から204の面が、冷却器2000の最も温度の低い位置に対応して配置するように冷却器2000上に固定される。そのため、冷却器2000に接するコンデンサ201から204は、他のコンデンサに比較し、冷却が容易となる。
本実施の形態2では、正極側ブスバー2401と負極側ブスバー2501とは、他の正極側ブスバー2402,2403、負極側ブスバー2502,2503よりも幅の広い板状部で構成される。また、正極側ブスバー2402と負極側ブスバー2502とは、正極側ブスバー2403、負極側ブスバー2503よりも幅の広い板状部で構成される。このように段階的に幅を変化させた板状部で構成されたブスバーは、板状部の幅が広くなるのに伴い段階的に低いインダクタンスを有する。従って、外部からコンデンサモジュール2へ入力される高周波電流は、幅の広い板状部に連結されたコンデンサを優先的に伝播する。そのため、コンデンサ201から204は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ201から204は冷却器2000の最も温度の低い位置に対応して配置しているため、冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール2全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷却器2000側から離れるのに伴い段階的に板状部の幅を狭くしたので、冷却器2000側のコンデンサ201から204に接続される板状部のインダクタンスを低減することができる。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ201から204へ伝播することができ、コンデンサモジュールの発熱部を冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置することで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3においては、実施の形態1で用いた冷却器1000を冷媒流路3001を有する冷却器3000とし、冷媒流路3001の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置されるコンデンサと連結する部分のブスバーの幅を広くした点が異なる。このように冷媒流路3001の上流側の最も冷却された部分に配置されるコンデンサと連結する部分のブスバーの幅を広くしたことで、冷却流路の上流側に近いブスバーが低インダクタンスとなり、外部からの高周波電流を優先的に伝播する。これにより冷却器の冷媒流路上流側の最も温度の低い位置に対応して配置されるコンデンサの発熱量は増加するが、このコンデンサは最も冷却された位置に配置したので、容易に冷却され、コンデンサモジュール全体としての発熱を抑制することが可能となる。
図3は、この発明の実施の形態3におけるコンデンサモジュールの概略図である。図3(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図3(b)は、コンデンサモジュールの線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態3におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図3(a)に示すように、コンデンサモジュール3は、コンデンサ301,302,303,304,311,312,313,314、321,322,323,324、モジュールケース330、モジュールケース内に充填されたモールド材331、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー340、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー350(図示せず)、冷却器3000、冷媒流路3001で構成される。
図3(b)示すように、正極側ブスバー340は、正極側ブスバー3401,3402,3403を備える。負極側ブスバー350は、負極側ブスバー3501,3502,3503を備える。正極側ブスバー3401は、コンデンサ301,302,303,304の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー3501は、コンデンサ301,302,303,304の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー3402は、コンデンサ311,312,313,314の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー3502は、コンデンサ311,312,313,314の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー3403は、コンデンサ321,322,323,324の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー3503は、コンデンサ321,322,323,324の負極と連結する板状部である。図3(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー3401と負極側ブスバー3501とは、コンデンサ301と連結する部分が正極側ブスバー3401と負極側ブスバー3501との他のコンデンサ302、303、304と連結する部分、他の正極側ブスバー3402,3403、負極側ブスバー3502,3503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース330内に収納される。モジュールケース330内はモールド材331で充填されている。コンデンサモジュール3内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー340、負極端子を負極側ブスバー350により結線され、並列接続状態で連結される。
正極側ブスバー340、負極側ブスバー350は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー340と負極側ブスバー350との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー340、負極側ブスバー350は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子341、負極側ブスバーの外部接続端子351を備える。これらの正極側ブスバー340の外部接続端子341、負極側ブスバー350の外部接続端子351はモジュールケース330の外部へ突出している。
コンデンサモジュール3はコンデンサ301から304の側面が、冷却器3000の最も温度の低い位置に対応して配置するように冷却器3000上に固定される。そのため、冷却器3000に接するコンデンサ301から304は、他のコンデンサに比較し、冷却が容易となる。
本実施の形態では、コンデンサ301と連結する部分が正極側ブスバー3401と負極側ブスバー3501とを連結する部分が他のコンデンサ302、303、304と連結する部分、他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも幅の広い板状部(金属平板)で構成する。このようにコンデンサ301と連結する部分が幅の広い板状部で構成されたブスバーは、他のコンデンサ302、303、304と、他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも、低いインダクタンスを有する。従って、外部からコンデンサモジュール3へ入力される高周波電流は、コンデンサ301を優先的に伝播する。そのため、コンデンサ301は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ301は冷却器3000に面し冷媒流路3001の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置されているため、冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール3全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷媒流路の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置されるコンデンサ301に接続される板状部は、その他の板状部よりも幅を広くしたので、インダクタンスを低減することができる。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ301へ伝播することができ、コンデンサモジュールの最も発熱する部分を冷媒流路の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置することで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4においては、実施の形態2で用いたコンデンサ201から204を連結する正極側ブスバー2401、負極側ブスバー2501、コンデンサ211から214を連結する正極側ブスバー2402、負極側ブスバー2502、コンデンサ221から224を連結する正極側ブスバー2403、負極側ブスバー2503を、冷却器4000側から離れるのに伴いコンデンサ401から404を連結する正極側ブスバー4401、負極側ブスバー4501、コンデンサ411から414を連結する正極側ブスバー4402、負極側ブスバー4502、コンデンサ421から424を連結する正極側ブスバー4403、負極側ブスバー4503と段階的に幅が狭くなるようにした。さらに、冷媒流路4001の上流側の最も温度の低い位置から下流側へ遠ざかるのに伴いブスバーの幅が段階的に狭くなる板状部を備えた金属部材とした点が異なる。このように冷媒流路の最も温度の低い位置から遠ざかるのに伴い段階的に幅が狭くなるように板状部を配置したことで、冷却器の最も冷却された部分に近いブスバーが低インダクタンスとなり、外部からの高周波電流を優先的に伝播する。これにより冷媒流路の上流側のコンデンサの発熱量は増加するが、このコンデンサは最も温度の低い位置に対応して配置したので、容易に冷却され、コンデンサモジュール全体としての発熱を抑制することが可能となる。
図4は、この発明の実施の形態4におけるコンデンサモジュールの概略図である。図4(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図4(b)は、コンデンサモジュールの線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態4におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図4(a)に示すように、コンデンサモジュール4は、コンデンサ401,402,403,404,411,412,413,414、421,422,423,424、モジュールケース430、モジュールケース内に充填されたモールド材431、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー440、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー450(図示せず)、冷却器4000、冷媒流路4001で構成される。
図4(b)示すように、正極側ブスバー440は、正極側ブスバー4401,4402,4403を備える。負極側ブスバー450は、負極側ブスバー4501,4502,4503を備える。正極側ブスバー4401は、コンデンサ401,402,403,404の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー4501は、コンデンサ401,402,403,404の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー4402は、コンデンサ411,412,413,414の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー4502は、コンデンサ411,412,413,414の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー4403は、コンデンサ421,422,423,424の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー4503は、コンデンサ421,422,423,424の負極と連結する板状部である。図4(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー4401と負極側ブスバー4501とは、他の正極側ブスバー4402,4403、負極側ブスバー4502,4503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース430内に収納される。モジュールケース430内はモールド材431で充填されている。コンデンサモジュール4内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー440、負極端子を負極側ブスバー450により結線され、並列接続状態で連結される。
正極側ブスバー440、負極側ブスバー450は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー440と負極側ブスバー450との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー440、負極側ブスバー450は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子441、負極側ブスバーの外部接続端子451を備える。これらの正極側ブスバー440の外部接続端子441、負極側ブスバー450の外部接続端子451はモジュールケース430の外部へ突出している。
コンデンサモジュール4はコンデンサ401から404が、冷媒流路4001を備える冷却器4000に接するように冷却器4000上に固定される。そのため、冷媒流路4001の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置したコンデンサ401は、他のコンデンサに比較し、冷却が容易となる。また、冷却器4000に接するコンデンサ401から404は、他のコンデンサよりも冷却器4000の温度の低い位置に対応して配置していることから、他のコンデンサよりも冷却が容易となる。
本実施の形態では、コンデンサ401から404を連結する正極側ブスバー4401、負極側ブスバー4501を他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも幅の広い板状部(金属平板)で構成する。このように幅の広い板状部で構成されたブスバーは、他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも、低いインダクタンスを有する。さらに、各コンデンサを連結するブスバーは、冷媒流路の上流側から下流側へ向かって段階的に幅が狭くなるように構成される。従って、外部からコンデンサモジュール4へ入力される高周波電流は、コンデンサ401から404を優先的に伝播する。中でも、コンデンサ401に優先的に伝播する。そのため、コンデンサ401から404は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ401から404は冷却器4000の温度の低い位置に対応して配置されているため、冷却が容易となる。また、コンデンサ401は冷媒流路4001の上流側の最も温度の低い位置に対応して配置されているため、冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール4全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷却器4000は冷媒流路4001を備え、冷却器4000に接するコンデンサ401から404に接続される板状部は、その他の板状部よりも幅を広くしたので、インダクタンスを低減することができる。また、板状部は、冷媒流路4001の上流側から下流側へ向かって段階的に幅が狭くなるように構成する。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ401、そして401から404へ伝播することができ、コンデンサモジュールの発熱部を冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置することで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。
実施の形態5.
本実施の形態5においては、実施の形態1で用いたコンデンサ101から104を数10kHzから数100kHzの高周波領域で他のコンデンサよりもインピーダンスの低いコンデンサ501から504とした点が異なる。このように高周波領域で他のコンデンサよりもインピーダンスの低いコンデンサを冷却器に接する位置(最も冷却される位置)に配置したことで、このコンデンサは、外部からの高周波電流を優先的に伝播する。これにより冷却器側のコンデンサの発熱量は増加するが、このコンデンサは冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置したので、容易に冷却され、コンデンサモジュール全体としての発熱を抑制することが可能となる。
図5は、この発明の実施の形態5におけるコンデンサモジュールの概略図である。図5(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図5(b)は、コンデンサモジュールの点線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態5におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図5(a)に示すように、コンデンサモジュール1は、コンデンサ501,502,503,504,511,512,513,514、521,522,523,524、モジュールケース530、モジュールケース内に充填されたモールド材531、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー540、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー550(図示せず)、冷却器5000で構成される。
図5(b)示すように、正極側ブスバー540は、正極側ブスバー5401,5402,5403を備える。負極側ブスバー550は、負極側ブスバー5501,5502,5503を備える。正極側ブスバー5401は、コンデンサ501,502,503,504の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー5501は、コンデンサ501,502,503,504の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー5402は、コンデンサ511,512,513,514の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー5502は、コンデンサ511,512,513,514の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー5403は、コンデンサ521,522,523,524の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー5503は、コンデンサ521,522,523,524の負極と連結する板状部である。図5(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー5401と負極側ブスバー5501とは、他の正極側ブスバー5402,5403、負極側ブスバー5502,5503よりも幅の広い板状部で構成される。また、正極側ブスバー5402と負極側ブスバー5502とは、正極側ブスバー5403、負極側ブスバー5503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース530内に収納される。モジュールケース530内はモールド材531で充填されている。コンデンサモジュール5内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー540、負極端子を負極側ブスバー550により結線され、並列接続状態で連結される。また、コンデンサ501から504は、数10kHzから数100kHzの高周波領域で他のコンデンサ511から514、521から524よりもインピーダンスの低いコンデンサとした。
正極側ブスバー540、負極側ブスバー550は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー540と負極側ブスバー550との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー540、負極側ブスバー550は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子541、負極側ブスバーの外部接続端子551を備える。これらの正極側ブスバー540の外部接続端子541、負極側ブスバー550の外部接続端子551はモジュールケース530の外部へ突出している。
コンデンサモジュール5はコンデンサ501から504が、冷却器5000の最も温度の低い位置に対応して配置されるように冷却器5000上に固定される。そのため、冷却器5000に接するコンデンサ501から504は、他のコンデンサに比較し、冷却が容易となる。
本実施の形態では、コンデンサ501から504を連結する正極側ブスバー5401、負極側ブスバー5501を他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも幅の広い板状部(金属平板)で構成する。このように幅の広い板状部で構成されたブスバーは、他の層のコンデンサを連結するブスバーよりも、低いインダクタンスを有する。従って、外部からコンデンサモジュール5へ入力される高周波電流は、コンデンサ501から504を優先的に伝播する。そのため、コンデンサ501から504は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ501から504は冷却器5000の最も温度の低い位置に対応して配置しているため、冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール5全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷却器5000の最も温度の低い位置に対応して配置されたコンデンサ501から504に接続される板状部は、その他の板状部よりも幅を広くしたので、インダクタンスを低減することができる。また、コンデンサ501から504は、数10kHzから数100kHzの高周波領域で他のコンデンサよりもインピーダンスの低いコンデンサとした。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ501から504へ伝播することができ、コンデンサモジュールの発熱部を冷却器5000の最も温度の低い位置に対応して配置することで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。
実施の形態6.
本実施の形態6においては、実施の形態2で用いたコンデンサ201から204を連結する正極側ブスバー2401、負極側ブスバー2501、コンデンサ211から214を連結する正極側ブスバー2402、負極側ブスバー2502、コンデンサ221から224を連結する正極側ブスバー2403、負極側ブスバー2503を冷却器2000側から離れるのに伴い段階的に幅が狭くなる板状部を備えた金属部材とし、さらに、各ブスバーの断面積が同じになるようにした点が異なる。このように各ブスバーを構成することで、低周波電流は、全てのコンデンサに均等に分配し、高周波電流は、インダクタンスの低いブスバーに連結されたコンデンサへ優先的に伝播する。これにより冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置されたコンデンサの発熱量は増加するが、このコンデンサは最も温度の低い位置に対応して配置したので、容易に冷却され、コンデンサモジュール全体としての発熱を抑制することが可能となる。
図6は、この発明の実施の形態6におけるコンデンサモジュールの概略図である。図6(a)は、コンデンサモジュールの側面図である。図6(b)は、コンデンサモジュールの点線ABにおける断面図である。はじめに、この発明の実施の形態6におけるコンデンサモジュールの全体構成について説明する。図6(a)に示すように、コンデンサモジュール6は、コンデンサ601,602,603,604,611,612,613,614、621,622,623,624、モジュールケース630、モジュールケース内に充填されたモールド材631、コンデンサの正極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である正極側ブスバー640、コンデンサの負極端子に接続された板状部を有する一対の金属部材である負極側ブスバー650(図示せず)、冷却器6000で構成される。
図6(b)示すように、正極側ブスバー640は、正極側ブスバー6401,6402,6403を備える。負極側ブスバー650は、負極側ブスバー6501,6502,6503を備える。正極側ブスバー6401は、コンデンサ601,602,603,604の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー6501は、コンデンサ601,602,603,604の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー6402は、コンデンサ611,612,613,614の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー6502は、コンデンサ611,612,613,614の負極と連結する板状部である。正極側ブスバー6403は、コンデンサ621,622,623,624の正極と連結する板状部である。負極側ブスバー6503は、コンデンサ621,622,623,624の負極と連結する板状部である。図6(b)における各ブスバーの縦方向がブスバーの幅、各ブスバーの横方向がブスバーの厚さである。正極側ブスバー6401と負極側ブスバー6501とは、他の正極側ブスバー6402,6403、負極側ブスバー6502,6503よりも幅の広い板状部で構成される。また、正極側ブスバー6402と負極側ブスバー6502とは、正極側ブスバー6403、負極側ブスバー6503よりも幅の広い板状部で構成される。
本発明のコンデンサモジュールは複数のコンデンサで構成される。各コンデンサは正極、負極の電極を同一面に有し、この電極面が同じ方向に揃うように積層されて、モジュールケース630内に収納される。モジュールケース630内はモールド材631で充填されている。コンデンサモジュール6内のコンデンサは正極端子を正極側ブスバー640、負極端子を負極側ブスバー650により結線され、並列接続状態で連結される。
正極側ブスバー640、負極側ブスバー650は板状部である複数の金属平板により構成され、正極側ブスバー640と負極側ブスバー650との間に絶縁物を挟みこむ構造をとる。正極側ブスバー640、負極側ブスバー650は外部と接続するための接続端子である正極側ブスバーの外部接続端子641、負極側ブスバーの外部接続端子651を備える。これらの正極側ブスバー640の外部接続端子641、負極側ブスバー650の外部接続端子651はモジュールケース630の外部へ突出している。
コンデンサモジュール6はコンデンサ601から604が、冷却器6000の最も温度の低い位置に対応して配置されるように冷却器6000上に固定される。そのため、冷却器6000に接するコンデンサ601から604は、他のコンデンサに比較し、冷却が容易となる。
本実施の形態6では、正極側ブスバー6401と負極側ブスバー6501とは、他の正極側ブスバー6402,6403、負極側ブスバー6502,6503よりも幅の広い板状部で構成される。また、正極側ブスバー6402と負極側ブスバー6502とは、正極側ブスバー6403、負極側ブスバー6503よりも幅の広い板状部で構成される。このように段階的に幅を変化させた板状部で構成されたブスバーは、板状部の幅が広くなるのに伴い段階的に低いインダクタンスを有する。従って、外部からコンデンサモジュール6へ入力される高周波電流は、幅の広い板状部に連結されたコンデンサを優先的に伝播する。そのため、コンデンサ601から604は入力された高周波電流により他のコンデンサよりも発熱する。しかし、コンデンサ601から604は冷却器6000の最も温度の低い位置に対応して配置しているため、冷却が容易となる。その結果、コンデンサモジュール6全体での発熱が効果的に抑制される。
以上のように構成されたコンデンサモジュールにおいては、冷却器6000に接するコンデンサ601から604に接続される板状部は、その他の板状部よりも幅を広くしたので、インダクタンスを低減することができる。また、全ての板状部の断面積を同じになるようにしたので、低周波電流は均等に分配される。そのため、外部から入力される高周波電流は優先的にこのコンデンサ601から604へ伝播することができ、コンデンサモジュールの発熱部を冷却器の最も温度の低い位置に対応して配置したことで、効率的に冷却することが可能となり、別途冷却機構を設ける必要がないので、部品点数の増加、大型化、コスト増を回避することができる。