JP5169092B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
これにより、電力変換装置の停止時に、作業者がメンテナンス等する際に、平滑コンデンサに蓄積されていた電荷によって作業者が感電することを防いでいる。
この課題に対し、特許文献1においては、上記放電抵抗として、低印加電圧時においては抵抗値が小さく、高印加電圧時においては抵抗値が大きくなる抵抗体であるPTCサーミスタを用いることが提案されている。
該電力変換装置は、半導体素子を内蔵する複数の半導体モジュールと、該半導体モジュールを両主面から冷却する複数の冷却管とを有し、
上記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するための放電抵抗が、上記電力変換部における同一相を構成する複数の上記半導体素子に対してそれぞれ並列して接続されるように複数配設され、該複数の放電抵抗は、上記平滑コンデンサと共に閉回路を構成するように配線されており、
かつ、上記放電抵抗は、上記半導体モジュールに内蔵されており、
上記放電抵抗に並列接続された上記半導体素子は、上記半導体モジュールの両主面にそれぞれ露出した一対の導電板の間に挟持された状態で、該一対の導電板に電気的に接続され、
上記放電抵抗は、上記一対の導電板の間に挟持され、該放電抵抗の両面は導電性および熱伝導性を有する接合部材を介して、該一対の導電板に電気的に接続されていることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
上記電力変換装置においては、上記放電抵抗が、上記電力変換部における同一相を構成する複数の上記半導体素子に対してそれぞれ並列して接続されるように複数配設されている。そして、該複数の放電抵抗は、上記平滑コンデンサと共に閉回路を構成するように配線されている。これにより、電力変換装置の停止時において、平滑コンデンサに蓄積された電荷を、放電抵抗において徐々に放電することができる。その結果、電力変換装置をメンテナンスする作業者の安全を確保することができる。
また、上記放電抵抗が上記半導体モジュールに内蔵されることにより、上記電力変換装置において、個別の部品として放電抵抗を搭載する必要がない。それ故、電力変換装置の小型化が容易となると共に、部品点数を削減して生産性を向上することができる。また、放電抵抗への配線を、半導体モジュールへの配線と別個に行う必要がないという点においても、電力変換装置の小型化、生産性の向上が容易となる。
また、上記スイッチング素子としては、例えば、IGBT素子を用いることができる。また、上記ダイオードとしては、例えば、フライホイールダイオードを用いることができる。また、上記逆方向導通性を有する半導体素子としては、例えば、MOSFET等がある。
この場合には、上記半導体素子の数を削減することができるため、半導体モジュールにおける放電抵抗の搭載スペースを充分に確保することができる。そして、半導体モジュールの小型化を図ることができると共に、電力変換装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施例にかかる電力変換装置につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1に示すごとく、電源11と負荷12との間に配されて両者の間の電力を変換する電力変換部13と、電源11と電力変換部13との間に配されて該電力変換部13におけるスイッチングによる電源リップルを抑制するための平滑コンデンサ14とを有する。
そして、図1に示すごとく、平滑コンデンサ14に蓄積された電荷を放電するための放電抵抗4が、電力変換部13におけ同一相を構成する複数の半導体素子2に対してそれぞれ並列して接続されるように複数配設されている。そして、複数の放電抵抗4は、平滑コンデンサ14と共に閉回路を構成するように配線されている。
なお、上記電源11は高電圧直流電源であり、上記負荷12は回転電機(三相交流モータージェネレータ)である。
また、電源11と平滑コンデンサ14との間の正極電源線101には、リレー15が介設されている。
本例においては、上記三相のアームのうちの二相(たとえばV相、W相)の半導体モジュール20には、放電抵抗4を内蔵していないが、これらにも放電抵抗4を内蔵してもよい。
すなわち、各半導体モジュール20は、半導体素子2としてのIGBT2a及びフライホイールダイオード2bと電極端子22と信号端子23と導電板24と樹脂モールド25とを備えている。樹脂モールド25は、絶縁樹脂製であって、積層方向に潰れた矩形板状を呈している。IGBT2aとフライホイールダイオード2bとは、樹脂モールド25内部に封入されている。
隣り合う冷却管3は、長手方向の両端部において、それぞれ連通管31によって連結されている。
そして、冷却媒体は、各冷却管3を流通する際に、冷却管3に接触配置された半導体モジュール20と熱交換することにより、半導体モジュール20を冷却する。すなわち、半導体モジュール20に内蔵された半導体素子2及び放電抵抗4の熱を、冷却管3を流れる冷却媒体が受熱する。
このようにして半導体モジュール20と熱交換を行った冷却媒体は、排出管322を通じて放熱装置に送り返される。
上記電力変換装置1においては、放電抵抗4が、電力変換部13における同一相を構成する複数の半導体素子2に対してそれぞれ並列して接続されるように複数配設されている。そして、該複数の放電抵抗4は、平滑コンデンサ14と共に閉回路を構成するように配線されている。これにより、電力変換装置1の停止時において、平滑コンデンサ14に蓄積された電荷を、放電抵抗4において徐々に放電することができる。その結果、電力変換装置1をメンテナンスする作業者の安全を確保することができる。
すなわち、電力変換回路の駆動時には、電力変換部13に高電圧が印加されており、放電抵抗4にも高電圧が印加された状態にあるため、放電抵抗4も半導体素子2と同様に発熱する。このように発熱する放電抵抗4が半導体モジュール20に内蔵され、半導体素子2と同様に両面から冷却管3を介して強力に冷却されるため、放電抵抗4の発熱による温度上昇を防ぎ、発熱抵抗4の破損や周辺部品への熱害を防ぐことができる。
本例は、図5、図6に示すごとく、逆方向導通性を有する半導体素子2を内蔵した半導体モジュール20を用いた電力変換装置1の例である。
上記逆方向導通性を有する半導体素子2は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)2cからなり、実施例1において示したIGBT2aの機能とフライホイールダイオード2bの機能とを併せ持つ素子である。それ故、半導体モジュール20には、一つの半導体素子2(MOSFET2c)を搭載すればよい。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記逆方向導通性を有する半導体素子2としては、上記MOSFET以外にも、たとえば、IGBT素子にフライホイールダイオード機能を取り込んだ複合素子を用いることもできる。
本例は、図7に示すごとく、各相のアームのハイサイド側及びローサイド側を、それぞれ2個のIGBT2a及び2個のフライホイールダイオード2bによって構成した例である。
上記実施例1、2においては、図1に示すごとく、電力変換回路における各相のアームのハイサイド側及びローサイド側を、それぞれ1個のIGBT2aと1個のフライホイールダイオード2bとによって構成した例を示したが、各相のアームのハイサイド側及びローサイド側を、それぞれ複数個のIGBT2aと複数個のフライホイールダイオード2bを並列接続して構成してもよい。
そこで、本例においては、図7に示すごとく、U相アームにおけるハイサイド側の一つの半導体モジュール20とローサイド側の一つの半導体モジュール20とに、それぞれ放電抵抗4を設けている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
11 電源
12 負荷
13 電力変換部
14 平滑コンデンサ
2 半導体素子
20 半導体モジュール
3 冷却管
4 放電抵抗
Claims (2)
- 電源と負荷との間に配されて両者の間の電力を変換する電力変換部と、上記電源と上記電力変換部との間に配されて該電力変換部におけるスイッチングによる電源リップルを抑制するための平滑コンデンサとを有する電力変換装置であって、
該電力変換装置は、半導体素子を内蔵する複数の半導体モジュールと、該半導体モジュールを両主面から冷却する複数の冷却管とを有し、
上記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するための放電抵抗が、上記電力変換部における同一相を構成する複数の上記半導体素子に対してそれぞれ並列して接続されるように複数配設され、該複数の放電抵抗は、上記平滑コンデンサと共に閉回路を構成するように配線されており、
かつ、上記放電抵抗は、上記半導体モジュールに内蔵されており、
上記放電抵抗に並列接続された上記半導体素子は、上記半導体モジュールの両主面にそれぞれ露出した一対の導電板の間に挟持された状態で、該一対の導電板に電気的に接続され、
上記放電抵抗は、上記一対の導電板の間に挟持され、該放電抵抗の両面は導電性および熱伝導性を有する接合部材を介して、該一対の導電板に電気的に接続されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、上記半導体素子は、逆方向導通性を有する半導体素子からなることを特徴とする電力変換装置。
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