JP6673102B2 - コンデンサモジュール - Google Patents

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Description

本明細書が開示する技術は、複数のコンデンサ素子と放電ユニットを備えたコンデンサモジュールに関する。
複数のコンデンサ素子と放電ユニットを備えたコンデンサモジュールとして、例えば、特許文献1に開示される技術がある。この技術では、並べて配置された複数の第1コンデンサ素子と、これら複数の第1コンデンサ素子から離れて配置される第2コンデンサ素子と、複数の第1コンデンサ素子を放電させる放電用制御基板(放電ユニット)と、を備えている。放電ユニットは、複数の第1コンデンサ素子のうちの内側配置された第1コンデンサ素子に対向して配置されている。そして、第2コンデンサ素子に接続されるN極バスバを利用して、内側の第1コンデンサ素子が発する熱を外部に逃がし得るようにN極バスバなどを構成する。特許文献1のコンデンサモジュールでは、内側に配置されているために外部に放出し難い第1コンデンサ素子が発する熱をN極バスバを介して外に逃がすことで、効率的な放熱を可能にしている。
特開2014−220362号公報
ところで、複数の第1コンデンサ素子に対向して配置されている放電用制御基板(放電ユニット)も、その動作時に発熱する。即ち、放電用制御基板は、複数の第1コンデンサ素子にチャージされた電荷を放電抵抗に消費させることによりこれらの第1コンデンサ素子を放電させる。典型的には、放電抵抗は、放電用制御基板に実装されており、放電時に急激に発熱する。そのため、コンデンサ素子が放電用制御基板に対向して配置されている場合には、動作時(放電時)の放電用制御基板が発する熱を受け易い。
例えば、上記特許文献1のコンデンサモジュールの場合には、並べて配置された4個の第1コンデンサ素子(11a〜11d)のうち、3個の第1コンデンサ素子(11b〜11d)が放電用制御基板(5)に対向して配置され、残りの1個の第1コンデンサ素子(11a)は放電用制御基板とは対向しない位置に配置されている。そのため、放電用制御基板の近くに配置されている第1コンデンサ素子(11b〜11d)は、放電用制御基板から離れて配置されている第1コンデンサ素子(11a)よりも、放電用制御基板が発する熱を受け易い。尚、括弧内の符号は、特許文献1に表されている符号に対応する。
このように特許文献1のコンデンサモジュールでは、複数の第1コンデンサ素子はその通電時に自ら発熱することに加えて、そのうちの一部の第1コンデンサ素子(11b〜11d)はさらに放電用制御基板が発した熱も受ける。そのため、これら一部の第1コンデンサ素子(11b〜11d)は、残りの第1コンデンサ素子(11a)に比べて高温になり易いことから、これら複数の第1コンデンサ素子(11a〜11d)全体としては温度分布が不均一になり得る。
一般的に、コンデンサは熱に対する性能劣化が大きい。複数のコンデンサを有するコンデンサモジュールにおいては、これらのコンデンサの温度分布が不均一な場合、コンデンサの寿命にバラツキが生じ得る。すると、一部のコンデンサの寿命が他のコンデンサより短くなることで、コンデンサモジュール全体の交換時期が早まることから、コンデンサモジュールの寿命が延び難い。したがって、コンデンサモジュールの寿命を長くするには、複数のコンデンサ間の温度分布は均一であることが望ましい。本明細書は、コンデンサモジュールの寿命を延ばす技術を提供する。
本明細書が開示するコンデンサモジュールは、並列に配置されている複数のコンデンサ素子と、複数のコンデンサ素子を放電させる放電ユニットと、を備えている。そして、放電により発熱する放電ユニットの発熱源が複数のコンデンサ素子のうち一部のコンデンサ素子に対して隣接して配置されている。一部のコンデンサ素子が有する等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)の抵抗値が、放電ユニットの発熱源から離隔して配置されている残部のコンデンサ素子が有する等価直列抵抗の抵抗値よりも小さくなるように、一部のコンデンサ素子及び残部のコンデンサ素子を構成する。
コンデンサ素子の発熱量Pは、等価直列抵抗Rとコンデンサ素子を流れる電流Iの二乗との積に比例する(P∝R×I)。そのため、コンデンサ素子が有する等価直列抵抗は、その抵抗値が小さいほど当該コンデンサ素子が発熱し難い。したがって、放電により発熱する放電ユニットの発熱源に近い一部のコンデンサ素子の等価直列抵抗の抵抗値を、発熱源から離れた残部のコンデンサ素子の等価直列抵抗の抵抗値よりも小さくする。
具体的な一例を紹介する。放電ユニットの発熱源に近い一部のコンデンサ素子の放電時の発熱温度を「Tx」とし、放電ユニットの発熱源から遠い残部のコンデンサ素子の放電時の発熱温度を「Ty」とする。発熱源に近い一部のコンデンサ素子が放電ユニットの発熱源から受ける熱の温度を「Ta」とし、発熱源から遠い残部のコンデンサ素子が発熱源から受ける熱の温度を「Tb」とする。当然に温度Tbは温度Taよりも低い。そして、コンデンサ素子が発熱源から受ける熱の温度差(=Ta−Tb)が、コンデンサ素子の発熱温度の差(=Ty−Tx)に等しくなるように、一部のコンデンサ素子の等価直列抵抗と残部のコンデンサ素子の等価直列抵抗を選定し、選定された等価直列抵抗を実現するコンデンサ素子を選択する。より具体的には、一部のコンデンサ素子の等価直列抵抗を残部のコンデンサ素子の等価直列抵抗よりも小さくなるように、コンデンサ素子を選定する。これにより、放電時において、当該発熱源に近い一部のコンデンサ素子の温度と、当該発熱源から離れた残部のコンデンサ素子の温度と、がほぼ同一の温度Tzになる。そのため、複数のコンデンサ素子間の温度分布が均一になることから、複数のコンデンサ素子の寿命のバラツキが抑制されてコンデンサモジュールの寿命を延ばすことが可能になる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
実施例のコンデンサモジュールの斜視図である。 実施例のコンデンサモジュールの分解図である。 実施例のコンデンサモジュールの断面図である。 実施例のコンデンサモジュールの回路図である。 コンデンサ素子の断面積と長さを示す説明図である。 複数のコンデンサ素子の温度分布の例を示す説明図である。
図面を参照して実施例のコンデンサモジュールを説明する。図1に、実施例のコンデンサモジュール2の斜視図を示す。図2に、同コンデンサモジュール2の分解図を示す。図3に、コンデンサモジュール2の断面図を示す。この図3は、コンデンサモジュール2をその長手方向(同図に示す座標系のY軸方向)に沿って、正極バスバ5側のケース3の長壁部分を取り除くようにケース3を切断したものである。
図1〜3に示すように、コンデンサモジュール2は、主に、ケース3、正極バスバ5、負極バスバ6、ポッティング材9、コンデンサ素子群10及び放電ユニット20を備えている。尚、図1及び図2においては、図面表現上の便宜から、ポッティング材9の表記を省略していることに注意されたい。また、図3においては、便宜的にポッティング材9の部分をグレーに着色している。コンデンサモジュール2は、例えば、電気自動車(以下、単に車両と称する)に搭載される電力変換装置に使用される。
車両用の電力変換装置は、バッテリの直流電力を走行用モータの駆動に適した交流電力に変換する。例えば、バッテリの出力電圧は直流200V(ボルト)であり、走行用モータの駆動電圧は交流600Vである。そのため、車両用の電力変換装置は、バッテリの出力電圧(200V)と走行用モータの駆動電圧(600V)との間で昇圧・降圧を行う電圧コンバータや、直流電力を走行用モータの駆動に適した交流電力に変換するインバータなどを備えている。実施例のコンデンサモジュール2のコンデンサ素子群10は、このような電力変換装置の電圧コンバータやインバータにおいて、平滑コンデンサやフィルタコンデンサとして使用される。そのため、コンデンサ素子群10は、例えば、数ファラドの静電容量を有する。
コンデンサモジュール2のコンデンサ素子群10には、車両の運転中、200V〜600Vの高電圧が加わる。放電ユニット20は、車両のメインスイッチがオフされたときに、コンデンサ素子群10がチャージしている電荷を強制的に放電する。また、放電ユニット20は、車両が衝突した際、コンデンサ素子群10がチャージしている電荷を強制的に放電する。
コンデンサ素子群10などを収容するケース3は、例えば、樹脂製の箱体であり、蓋がなく上方(図1、3に示す座標系のZ軸先端方向)が開口している。ケース3の幅、深さや奥行き等の寸法は、収容するコンデンサ素子群10を構成するコンデンサ素子11〜14のサイズと個数により主に定まる。実施例では、4個のコンデンサ素子11〜14をその巻回面がケース3の開口に対して平行になるように並列に配置して収容している。本実施例では、コンデンサ素子11〜14は、その断面形状が角丸長方形である。そのため、長方形の長辺を含む巻回面をケース3の開口に向けてコンデンサ素子11〜14が収容されている。
本実施例では、ケース3の内底とコンデンサ素子11〜14の下側(図1、3に示す座標系のZ軸の負方向)の面の間に隙間が形成されており、この隙間を含めて、コンデンサ素子11〜14の周囲にポッティング材9が充填されている(図3参照)。また、コンデンサ素子11〜14の上方の両側(図1、3に示す座標系のY軸両端方向)には、正極バスバ5及び負極バスバ6が配置されてケース3に収容されている。これらのバスバ5、6は、コンデンサ素子11〜14や放電ユニット20を電気的に並列に接続したり、コンデンサモジュール2を外部に接続したりするために設けられている。
正極バスバ5及び負極バスバ6は、いずれも、コンデンサ素子群10全体の長手方向(図1、3に示す座標系のY軸方向)の長さを有する。正極バスバ5及び負極バスバ6は、いずれも、例えば、平板形状に形成された銅製の導体線である。正極バスバ5は、一端側に上方に立ち上がる外部接続端子5aを備えており、また他端側には、上方に立ち上がってから負極バスバ6の方向(図1、3に示す座標系のX軸先端方向)に延びるフランジ状の基板接続端子5bを備えている。
負極バスバ6も、外部接続端子6aと基板接続端子6bを備えている。負極バスバ6の外部接続端子6aは、正極バスバ5の近くまで同方向(図1、3に示す座標系のX軸の負方向)に延びてから上方に立ち上がるように形成されている。また、基板接続端子6bは、上方に立ち上がってから正極バスバ5の方向(図1、3に示す座標系のX軸の負方向)に延びるフランジ状に形成されている。外部接続端子5a、6aは、コンデンサモジュール2を外部に対して電気的に接続可能にし、また基板接続端子5b、6bは、放電ユニット20を電気的かつ機械的に接続可能にする。
コンデンサ素子群10は、実施例では4個のコンデンサ素子11〜14により構成されている。コンデンサ素子11〜14は、典型的には、金属化フィルムを扁平形状に巻回したフィルムコンデンサであり、基本的な構成は同じである。そのため、ここではコンデンサ素子11を代表して構成を説明する。「扁平形状に巻回」とは、金属化フィルムの巻回軸の方向から見た場合のコンデンサ素子11の形状、又は、金属化フィルムの巻回軸に直交する面でコンデンサ素子11を切断した形状(以下、単に断面形状と称する)が、角丸長方形若しくは小判形になるように金属化フィルムを巻回することを意味する。
コンデンサ素子11の金属化フィルムは、例えば、帯状の絶縁フィルムの片面にアルミニウム等の金属を蒸着したものであり、電荷を蓄積する電極板として機能する。典型的には、これを2枚、重ね合わせてロール状に所定の回数巻き付けることによってコンデンサ素子11の本体部を形成する。この本体部には、2枚の金属化フィルムのそれぞれに電気的に接続される接続端子(不図示)が設けられており、これらの端子がコンデンサ素子11の電極として機能する。接続端子のうち、正極端子は正極バスバ5に接続され、また負極端子は負極バスバ6に接続される。
コンデンサ素子12についても、コンデンサ素子11と同様に構成されて夫々の正極端子が正極バスバ5に接続され、また負極端子が負極バスバ6に接続されている。コンデンサ素子13、14については、コンデンサ素子11、12に対して、電気的な特性の一つである等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)の抵抗値が異なる以外は、コンデンサ素子11、12と同様に構成されている。コンデンサ素子13、14も、夫々、正極バスバ5及び負極バスバ6に接続されている。これにより、コンデンサ素子11〜14は、電気的に並列に接続される。コンデンサ素子11、12とコンデンサ素子13、14の等価直列抵抗の違いについては、後で詳しく説明する。
ポッティング材9は、流動性のある絶縁樹脂材であり、例えば、シリコン樹脂がこれに相当する。ポッティング材9は、時間の経過とともに硬化するものの他に、紫外線照射、加熱や薬剤添加により硬化するものがある。ポッティング材9は、流動状態時にコンデンサ素子11〜14が収容されたケース3内に充填された後、ゲル状又はゲル状と同程度に硬化する。本実施例では、例えば、コンデンサ素子11〜14の上側面が覆われる程度にポッティング材9をケース3内に満たす。このようにポッティング材9がケース3に充填されてコンデンサ素子群10の周囲を覆うことにより、コンデンサ素子11〜14の電気的な絶縁特性が向上させている。
放電ユニット20は、主に、回路基板21、制御部22、抵抗部23を備えている。回路基板21は、例えば、アルミナ製のセラミック基板であり、コンデンサ素子11〜14のうち、コンデンサ素子11〜13の上側面を覆い得る短冊形状に形成されている。回路基板21には、正極バスバ5、負極バスバ6、制御部22及び抵抗部23を、電気的に接続する回路配線がプリント配線として印刷されている。この回路は、例えば、図4に示すように構成されている。図4に、コンデンサモジュール2の回路図を示す。
制御部22は、例えば、制御端子25から入力される制御信号によりオンオフする半導体スイッチ(例えば、IGBTやパワーMOSトランジスタ)により構成されている。この制御端子25は、図1〜3には図示されていない。制御部22の一端側(例えば、コレクタ端子)には、正極バスバ5の基板接続端子5bが接続され、同他端側(例えば、エミッタ端子)には、抵抗部23の一端側が接続されている。そして、抵抗部23の他端側に、負極バスバ6の基板接続端子6bが接続されている。正極バスバ5及び負極バスバ6には、コンデンサ素子群10が接続されている。そのため、抵抗部23は、コンデンサ素子群10に対して、制御部22を介して並列に接続されている。
抵抗部23は、例えば、複数の抵抗を並列に接続した抵抗アレイである。本実施例では、抵抗部23は、例えば、数ファラドのコンデンサ素子群10にチャージされた電荷を、制御部22の半導体スイッチの最大許容電流(最大許容電力)内で瞬時に放電し得る抵抗値に設定されている。そのため、抵抗部23は、大電流が流れた場合にもそれに耐え得る、例えば、大電力用のメタルクラッド抵抗器を電気的に並列接続している。そのほか抵抗部23は、ホーロー抵抗器やセメント抵抗器でもよい。
抵抗部23を構成する抵抗器は、回路基板21に実装されているとともに、大電流が流れた場合に発する熱を逃がすための放熱板(不図示)を備えている。セラミック製の回路基板21も放熱板の役割を担う。本実施例では、抵抗部23は、回路基板21を介在してコンデンサ素子11〜14のうちのコンデンサ素子11、12に隣接するように配置されている。より具体的には、抵抗部23は、回路基板21を介しながらも、コンデンサ素子11、12の上側面を覆うように、位置している。
このため、制御部22の半導体スイッチがオフ状態からオン状態に移行してコンデンサ素子群10に対し抵抗部23が電気的に並列に接続されて、コンデンサ素子群10(コンデンサ素子11〜14)に蓄えられていた電荷が一時期に抵抗部23に移動し、つまり抵抗部23に大電流が流れて、抵抗部23が発熱すると、その熱がコンデンサ素子11、12に伝わる。
即ち、コンデンサ素子11〜14のうち、コンデンサ素子11、12は、発熱した抵抗部23の熱に晒される。これに対して、抵抗部23から離れているコンデンサ素子13、14は、抵抗部23の熱の影響を受け難い。そのため、例えば、コンデンサ素子11〜14がいずれも同様に発熱する場合には、抵抗部23の熱の影響を受け易いコンデンサ素子11、12の方が、コンデンサ素子13、14よりも温度が高くなる。その結果、コンデンサ素子11〜14間の温度分布が不均一になる。
一般的に、フィルムコンデンサを含めてコンデンサは熱に対する性能劣化が大きい。そのため、複数のコンデンサ素子11〜14を有するコンデンサモジュール2においては、これらのコンデンサ素子11〜14の温度分布が不均一な場合には、コンデンサ素子11〜14の寿命にバラツキが生じ得る。仮に、コンデンサ素子11、12の温度がコンデンサ素子13、14よりも温度が高くなると、コンデンサ素子11、12の寿命がコンデンサ素子13、14より短くなるので、コンデンサモジュール2の交換時期が早まってしまう。コンデンサモジュール2の寿命を長くするには、コンデンサ素子11〜14間の温度分布は均一であることが望ましい。
そこで、本実施例では、コンデンサ素子11〜14を、次の[1]あるいは[2]のように構成する。
[1]例えば、抵抗部23の熱の影響を受け易いコンデンサ素子11、12の静電容量を、抵抗部23の熱の影響を受け難いコンデンサ素子13、14の静電容量よりも、大きく設定する。なお、ここからは、図5及び図6も参照して説明する。図5に、コンデンサ素子11〜14の断面積Sと長さLを表した説明図を示す。図6に、コンデンサ素子11〜14の温度分布の例を表した説明図を示す。
一般的に、フィルムコンデンサは、その静電容量が増加するほど、その等価直列抵抗が低下する関係にある。その理由は以下の通りである。フィルムコンデンサの断面積(金属化フィルムの巻回径方向に切断した場合の断面積)をS、フィルムコンデンサの長さ(金属化フィルムの巻回軸J方向の長さ)をL、とした場合、直流回路における等価直列抵抗Rは、p×(L/S)で表される(pは電気抵抗率)。そのため、金属化フィルムの絶縁体(絶縁フィルム)が同質である場合には、静電容量が増加すると、フィルムコンデンサの断面積Sが大きくなることから、等価直列抵抗Rは小さくなる。
したがって、図6に示すように、例えば、抵抗部23の熱の影響を受け易いコンデンサ素子11、12の放電時(通電時)の発熱温度Txが、抵抗部23の熱の影響を受け難いコンデンサ素子13、14の放電時(通電時)の発熱温度Tyよりも、温度差Tdだけ低くなるように、コンデンサ素子11、12として、コンデンサ素子13、14よりも等価直列抵抗の低い素子を選定する。ここで温度差Tdは、抵抗部23から、コンデンサ素子11、12が受ける熱の温度Taとコンデンサ素子13、14が受ける熱の温度Tb(<Ta)との温度差Tdに相当する。コンデンサ素子11、12の等価直列抵抗と、コンデンサ素子13、14の等価直列抵抗が上記関係を満たすように選定されると、放電時において、抵抗部23に近いコンデンサ素子11、12の温度と、抵抗部23から離れたコンデンサ素子13、14の温度と、がほぼ同一の温度Tzになる。そのため、コンデンサ素子11〜14間の温度分布が均一になることから、コンデンサ素子11〜14の寿命のバラツキが抑制されてコンデンサモジュール2の寿命を延ばすことが可能になる。
[2]また、例えば、抵抗部23の熱の影響を受け易いコンデンサ素子11、12の金属化フィルムの絶縁体(絶縁フィルム)の厚さを、抵抗部23の熱の影響を受け難いコンデンサ素子13、14の静電容量よりも、厚く設定する。
一般的に、フィルムコンデンサは、その絶縁フィルムの厚さが増加するほど、その静電容量が低下する関係にある。その理由は以下の通りである。フィルムコンデンサの断面積(金属化フィルムの巻回径方向に切断した場合の断面積)をS、絶縁フィルムの誘電率をe、絶縁フィルムの厚さをd、とした場合、フィルムコンデンサの静電容量Cは、e×(S/d)で表される。そのため、絶縁フィルムの厚さdが増加すると静電容量Cが減少する。したがって、静電容量Cを同容量(同値)に設定した場合には、減少した断面積Sを増加させる必要があるため、前述した等価直列抵抗R(=p×(L/S))から、等価直列抵抗Rが小さくなる。
したがって、この[2]においても、前述した[1]と同様に、コンデンサ素子11〜14の等価直列抵抗を設定する。即ち、図6に示すように、例えば、抵抗部23の熱の影響を受け易いコンデンサ素子11、12の放電時の発熱温度Txが、抵抗部23の熱の影響を受け難いコンデンサ素子13、14の放電時の発熱温度Tyよりも、抵抗部23から、コンデンサ素子11、12が受ける熱の温度Taとコンデンサ素子13、14が受ける熱の温度Tb(<Ta)との温度差Td(=Ta−Tb)だけ低くなるように(Ty−Tx=Td)、コンデンサ素子11、12の等価直列抵抗、及び、コンデンサ素子13、14の等価直列抵抗を定め、それらの等価直列抵抗を有するコンデンサ素子を選定する。これにより、放電時において、抵抗部23に近いコンデンサ素子11、12の温度と、抵抗部23から離れたコンデンサ素子13、14の温度と、がほぼ同一の温度Tzになる。そのため、コンデンサ素子11〜14間の温度分布が均一になることから、コンデンサ素子11〜14の寿命のバラツキが抑制されてコンデンサモジュール2の寿命を延ばすことが可能になる。
以上のとおり、本実施例のコンデンサモジュール2では、並列に配置されている複数のコンデンサ素子11〜14と、複数のコンデンサ素子11〜14を放電させる放電ユニット20と、を備えている。そして、複数のコンデンサ素子11〜14のうち一部のコンデンサ素子13、14に対して放電ユニット20の抵抗部23が隣接して配置されている。そして、当該一部のコンデンサ素子13、14が有する等価直列抵抗の抵抗値が、放電ユニット20の抵抗部23から離隔して配置されている残部のコンデンサ素子11、12が有する等価直列抵抗の抵抗値よりも小さくなるように、コンデンサ素子群10のコンデンサ素子11〜14を構成する。これにより、放電ユニット20の抵抗部23に近いコンデンサ素子13、14は、その放電時の発熱温度Txが同抵抗部23から離れたコンデンサ素子11、12の通電時の発熱温度Tyよりも低くなる。
例えば、抵抗部23に近いコンデンサ素子13、14の通電時の発熱温度Txが抵抗部23から遠いコンデンサ素子11、12の通電時の発熱温度Tyよりも、抵抗部23から、一部のコンデンサ素子13、14が受ける熱の温度Taと残部のコンデンサ素子11、12が受ける熱の温度Tbだけ低くなるように(Ty−Tx=Td)、各コンデンサ素子の等価直列抵抗を定め、定められた等価直列抵抗を有するように各コンデンサ素子を選定する。具体的には、一部のコンデンサ素子13、14の等価直列抵抗が残部のコンデンサ素子11、12の等価直列抵抗よりも小さくなるように、各コンデンサ素子を選定する。これにより、放電時において、抵抗部23に近いコンデンサ素子13、14の温度と、抵抗部23から離れたコンデンサ素子11、12の温度と、がほぼ同一の温度Tzになる。その結果、コンデンサ素子11〜14の温度分布が均一になる。そのため、コンデンサ素子11〜14の寿命のバラツキが抑制されてコンデンサモジュール2の交換時期を遅らせる、つまりコンデンサモジュール2の寿命を延ばすことが可能になる。
なお、放電時にコンデンサ素子11、12の温度とコンデンサ素子13、14の温度が厳密に一致する必要はない。放電時のコンデンサ素子11、12の温度とコンデンサ素子13、14の温度差が小さくなれば、温度差が大きい場合と比較して、コンデンサモジュール2の寿命が長くなる。
上記の実施例では、複数のコンデンサ素子として、コンデンサ素子が4個である場合(コンデンサ素子11〜14)を例示して説明したが、複数であればコンデンサ素子は2個の場合でも、5個以上の場合でもよい。また、放電により発熱する放電ユニットの発熱源として、放電ユニット20の抵抗部23を例示して説明したが、複数のコンデンサ素子の放電により発熱する発熱源であれば、例えば、抵抗器以外の電子デバイスでもよい。
実施例技術に関する留意点を述べる。コンデンサ素子群10又はコンデンサ素子11〜14が複数のコンデンサ素子の一例に相当する。コンデンサ素子11、12が一部のコンデンサ素子の一例に相当する。コンデンサ素子13、14が残部のコンデンサ素子の一例に相当する。抵抗部23が発熱源の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:コンデンサモジュール
3:ケース
5:正極バスバ
6:負極バスバ
9:ポッティング材
10:コンデンサ素子群
11、12、13、14:コンデンサ素子
20:放電ユニット
21:回路基板
22:制御部
23:抵抗部

Claims (1)

  1. 並列に配置されている複数のコンデンサ素子と、
    前記複数のコンデンサ素子を放電させる放電ユニットと、を備えており、
    放電により発熱する前記放電ユニットの発熱源が前記複数のコンデンサ素子のうち一部のコンデンサ素子に対して隣接して配置されており、
    前記一部のコンデンサ素子が有する等価直列抵抗の抵抗値は、前記発熱源から離隔して配置されている残部のコンデンサ素子が有する等価直列抵抗の抵抗値よりも小さい、ことを特徴とするコンデンサモジュール。
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