JP5979017B2 - 溶銑の精錬方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄スクラップを装入した同一の転炉型精錬容器を用いて脱珪処理と脱燐処理とを中間排滓を挟んで連続して行う溶銑の精錬方法に関する。
鉄鋼業における温室効果ガスの排出量削減が強く求められる近年、転炉で溶銑の吹錬を行うに際し、熱的に余裕がある場合、炉内の溶銑にスクラップを配合することで鉄鋼製品生産に要するエネルギーを削減する方法が取られている。これは、高炉に装入される鉄鉱石のような酸化鉄と異なり、金属鉄であるスクラップは還元する必要がなく、高炉から出銑される銑鉄を精錬して溶鋼を生産するよりも少ないエネルギーで溶鋼にできるからである。また、高炉の溶銑にスクラップを加えて溶鋼を溶製することで、高炉で製造される溶銑量以上の溶鋼を溶製でき、溶鋼の生産量増大も可能である。
また近年、コスト面、品質面で有利であることから、溶銑予備処理方法として溶銑脱燐処理が採用される場合が多い。これは、精錬温度が低いほど脱燐反応が熱力学的に進行しやすく、より少ない量の精錬剤で脱燐処理を行うことができるためである。
一般に溶銑予備処理では、まず、酸化鉄等の固体酸素源を溶銑に添加して脱珪処理を行い、この脱珪処理で発生したスラグを除去し、溶銑を別容器に移し替えた後、精錬剤(媒溶剤)を添加して脱燐処理を行う。通常、脱燐処理の精錬剤としては石灰などのCaO系精錬剤を用い、酸素源としては固体酸素源(酸化鉄等)や酸素ガスを用いる。また、処理容器としては、トーピードカー、取鍋(装入鍋)、転炉型精錬容器などが用いられる。
上記の方法で溶銑の脱燐処理を行った溶銑は、熱源である[Si]が殆ど無くなっており、[C]濃度も1.5mass%程度低下していて、熱余裕がないため、溶銑の脱燐処理後の脱炭処理工程でのスクラップの配合可能量が殆どないという問題が生じている。このため、溶鋼の増産が必要な場合、溶銑の脱燐処理を放棄して、転炉で脱燐と脱炭を同時に行うという従来の転炉吹錬に戻す操業を行う場合もある。なお、[Si]、[C]は、それぞれ溶銑中のSi、Cを指す。
しかしながら、先に述べたような温室効果ガス排出削減の面、コスト面、品質面からも、高炉で得られる溶銑からより多くの溶鋼を得るためには、このような操業方法の変更をせず、前述のように溶銑の脱燐処理を行い、転炉では脱炭のみを行うと共に、スクラップ配合量を増やすことが望ましい。
特開平10-152714号公報
多くのスクラップを溶解するためには、溶銑中のSiの燃焼熱をスクラップの溶解に有効に利用するのが一般的である。転炉は炉の空塔部が大きく、送酸速度も大きく取ることができるので、Siの燃焼熱を利用してスクラップを溶解するのに有利である。Siの燃焼熱を有効に利用しつつ、脱P処理に必要なフラックスの量やスラグの量を過大にしないため、例えば特許文献1には転炉型の精錬炉で脱珪、脱燐処理を行うに際し、脱珪処理後に中間排滓を行って脱燐処理におけるフラックスの原単位の低減を図る方法が開示されている。
CO2排出削減のために要求されるスクラップ使用量は増加傾向にあり、通常の高炉溶銑に含まれるSiで得られる燃焼熱では不足するほどとなっている。このため、追加で熱源を投入する必要が生じている。代表的な熱源として、コークス、無煙炭などの炭素源が使用される場合が多い。しかし、炭素源を燃焼させるためには多量の酸素を供給する必要があり、転炉吹錬時間の大幅延長に繋がり、結果的に転炉の生産性を低下させてしまう。加えて、コークス、無煙炭を用いる場合、これらに含有されている硫黄が溶銑、溶鋼に混入することにより、溶銑、溶鋼の硫黄ピックアップが生じる。このため特に低S鋼を溶製する場合、転炉吹錬後に二次精錬で脱硫することが必要となり、コスト高になるという欠点もある。
一方、フェロシリコン(Fe−Si)、金属Alあるいはカーボン等の熱源を溶銑に添加し、酸素を供給することでこれら熱源と反応させ、その酸化熱を熱余裕としてスクラップ溶解量を増加させる方法も知られている。フェロシリコン、金属Alは酸化時の発熱量が大きく、使い易い熱源であるが、いずれも製造に際し多量の電力を必要とするため高価で、溶鋼の製造コストが上昇するという問題がある。また、フェロシリコンや金属Alを使用する場合、脱燐効率を維持するために、生成するSiO2あるいはAl2O3に対して、さらにCaOが大量に必要になり、更なるコスト高に繋がる。
また、特許文献1に開示される方法でフラックスの原単位の低減を図るには、脱珪処理後の中間排滓で充分に脱珪スラグを排出し、然る後に脱燐処理を行う必要がある。脱珪処理後の中間排滓で充分に脱珪スラグを排出するには、脱珪吹錬中にスラグを充分にフォーミングさせる必要があるが、多くのスクラップを装入した吹錬では、脱珪処理においてスラグが充分にフォーミングせず、このため排滓が不充分となって、フラックス原単位の低減が充分にできない場合があった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたもので、その目的は、大掛かりな設備も必要なく、短時間で効率良く、安価にスクラップ溶解のための熱補償を行い、溶銑の持つエネルギーを無駄なくスクラップ溶解に有効活用し、且つコスト面、品質面を考慮して十分な溶銑脱燐処理を行うこと可能とする方法を提案することにある。
上記課題を解決するための第1の発明に係る溶銑の精錬方法は、同一の転炉型精錬容器を用い、溶銑に上吹きランスから酸素ガスを供給して脱珪処理を行った後、脱珪スラグの少なくとも一部を排滓し、引き続きCaOを主体とする副原料および酸素ガスを供給し、溶銑の脱燐処理を行う精錬方法において、前記上吹きランスの先端部に、少なくとも鉛直下向きまたは斜め下向き方向の吹錬用主孔ノズルを有し、前記先端部から上方に隔離した位置の前記上吹きランスの側面部に、水平または斜め下向き方向の二次燃焼用ノズルを有する上吹きランスを使用し、前記脱珪処理および前記脱燐処理の際に、前記上吹きランスの側面部の前記二次燃焼用ノズルから供給する酸素ガスの、溶銑トンあたりの供給速度Vs(Nm /(hr・ton))を、脱炭酸素効率の設定値ηcおよび二次燃焼率の設定値ηpcを、精錬条件および/または精錬の進行に応じて設定するに当たり、前記脱珪処理中は、前記脱炭酸素効率の設定値ηcを0.3〜0.7の範囲に、前記二次燃焼率の設定値ηpcを0.1〜0.4の範囲に設定し、前記脱燐処理中は、前記脱炭酸素効率の設定値ηcを0.5〜0.9の範囲に、前記二次燃焼率の設定値ηpcを0.1〜0.5の範囲に設定し、前記脱珪処理においてスラグをフォーミングさせてから、前記脱珪スラグを排滓することを特徴とするものである。
m×ηc×0.06 ≦ Vs < Vm×ηc×ηpc ・・・(1)
Vm:転炉型精錬容器内への吹錬用酸素の溶銑トンあたりの供給速度(Nm/(hr・ton))
ηc:脱炭酸素効率の設定値
ηpc:二次燃焼率の設定
の発明に係る溶銑の精錬方法は、前記脱珪処理において、処理後の前記脱珪スラグの塩基度(mass%CaO/mass%SiO2)が0.5以上1.5以下となり、前記脱珪処理終了時の溶銑温度が1280℃以上となるように行い、前記脱珪処理後の排滓率を30mass%以上とすることを特徴とするものである。なお、mass%CaO,mass%SiO2は、それぞれスラグ中のCaO濃度、SiO2濃度を指す。
の発明に係る転炉精錬方法は、前記転炉型精錬容器に、粉体の精錬剤を吹錬用の酸素ガスとともに前記主孔ノズルを通じて供給するか、または、吹錬用の酸素ガスを前記主孔ノズルを通じて供給するための第1の供給経路と、二次燃焼用の酸素ガスを、前記二次燃焼用ノズルを通じて供給するための第2の供給経路とを内部に有する上吹きランスを使用することを特徴とするものである。
本発明によれば、転炉にて脱珪処理を行い、多量の酸素ガスを溶銑に供給して、Si燃焼熱をスクラップ溶解に活用することが可能となっている。さらに、本発明では脱珪処理後に連続的に脱燐処理を行うため、容器を移し替えることによる放熱分をスクラップ溶解のための熱として活用することができる。
ここで、さらに熱量を加えるために、脱珪および脱燐処理時のC燃焼に伴い発生するCOガスを炉内空間で燃焼(二次燃焼)させる手段を併用する。COガスの二次燃焼により、吹錬時間の延長などを伴わず、燃焼熱をスクラップ溶解に活用することができる。
また、短時間の脱珪処理においても、スラグのフォーミングを促進するとともに、スラグの流動性を向上して、脱珪スラグの中間排滓を迅速かつ十分に行うことを可能とし、これにより脱燐用フラックス使用量の低減と生産性の向上を両立させることができる。
したがって本発明は、転炉精錬に有用であり、産業上格段の効果を奏する。
本発明の実施形態を示す概略図である。 本発明の操業プロセスを示す概念図である。
本発明の溶銑精錬方法では、図1に示すような上底吹き可能な転炉型精錬容器1を用いる。上吹きは、上吹きランス2の先端より主に吹錬用酸素ガス3を溶銑5に供給し、かつ上吹きランス2の先端部から上方に隔離した位置の側面部に設けた二次燃焼用ノズルから二次燃焼用酸素ガス4を供給する。
底吹きは、転炉型精錬容器1の底部に設けられた底吹きノズル6を用いて行う。底吹きで用いるガスは、酸素ガスを含むガスでもアルゴンや窒素などの不活性ガスのみでも良いが、溶銑5中に吹き込むことにより溶銑5の攪拌を強化してスクラップ溶解を促進する機能を有するほか、底吹きノズル6からキャリアガスとともにフラックスを溶銑5中に吹き込む機能を有するものでも良い。
転炉型精錬容器1として上底吹き転炉を2基以上用いる場合、そのうちの少なくとも1基の上底吹き転炉を本発明の示す溶銑予備処理に使用し、残りの少なくとも1基を脱炭処理に使用することができる。溶銑予備処理用の転炉で予備処理を行い、次いで溶銑を脱炭処理用の転炉に移し替えて脱炭処理を行うことも可能である。
以下に図2を参照して、本発明の操業プロセスについて説明する。
本発明による操業では、図2に示すように、まず転炉型精錬容器1にスクラップを装入し、ついで溶銑5を装入して、脱珪処理を行う。脱珪処理後の中間排滓を効率的に行うために、脱珪処理中にスラグを適度にフォーミングさせて、スラグ層の容積を増大させておくことが重要である。脱珪処理のための酸素源としては、上吹きランス2から供給される吹錬用酸素ガス3を主体とするが、一部に酸化鉄を用いても良い。脱珪処理終了後に転炉型精錬容器1から炉内のSiO2を大量に含むスラグを排出することにより、その後の脱燐処理時に脱燐に必要なスラグ塩基度(mass%CaO/mass%SiO2)を確保するのに必要なCaO量を削減することができ有利である。中間排滓後は上吹き酸素の供給とCaO源の添加による脱燐処理を行なう。脱燐処理のための酸素源としても、脱珪処理と同様に気体酸素を主体とするが、一部に酸化鉄を用いても良い。さらに、脱燐処理の後に炉内の溶湯を排出し、炉内に脱燐スラグの全量もしくは大半を残留させ、引き続いて炉内に溶銑を装入して脱珪処理を行なっても良い。このようにすれば、脱燐スラグの熱量および鉄分を脱珪処理にて回収することができ、脱燐スラグ中のCaOを、次チャージの脱珪スラグの塩基度調整に活用して、脱珪用フラックスの使用量を低減しつつ排滓性を確保できるので有利である。
なお、吹錬用酸素ガス3は、転炉型精錬容器1内の溶銑5との反応を促進するために、上吹きランス2の先端の吹錬用主孔ノズルから鉛直下向き方向または斜め下向き方向に噴射される。
また脱珪処理および脱燐処理にて、Cの燃焼に伴って発生するCOガスを燃焼させるために、上吹きランス2の側面に設けた二次燃焼用ノズルから二次燃焼用酸素ガス4を供給する。二次燃焼用酸素ガス4は、炉内を浮上するCOガスとの反応を促進するために、上吹きランス2の側面に設けた二次燃焼用ノズルから水平方向または斜め下向き方向に噴射される。このようにして炉内でCOガスを燃焼させ、その燃焼熱をスクラップの溶解に活用する。
さらには、脱珪処理においてはフォーミングさせたスラグの中で二次燃焼用酸素ガス4とCOガスが反応して燃焼熱を発生させるため、スラグの温度が高くなって粘性が低下するので、脱珪吹錬後の排滓工程において流動性の高い状態でスラグを充分に排出することが可能となる。
また、スラグの流動性を高めるとともに、スラグフォーミングを促進するためには酸化鉄濃度を適正な範囲に保つことが必要となるが、スラグ中の酸化鉄は溶銑あるいはスラグ中の溶銑滴に含まれる炭素により容易に還元されるため、酸化鉄の生成を促進することが必要である。吹錬用主孔ノズルのみから酸素ガスを供給する場合には、高速で送酸を行うとともに脱珪酸素効率を高くして短時間で脱珪処理を行おうとすると、酸化鉄の生成が不十分となる場合があった。これに対して、二次燃焼用ノズルからの酸素供給を併用することにより、溶銑を効率よく脱珪するための酸素供給とスラグ層への酸素供給との両方を適切に制御することが可能となり、スラグ中酸化鉄濃度を容易に高位に維持することができるようになる。これによって、高速で脱珪を行うとともにスラグフォーミングを促進して排滓性を向上することができる。
本発明では、脱珪処理および後述する脱燐処理の際に、上吹きランス2の側面部の二次燃焼用ノズルから供給する二次燃焼用酸素ガス4の、溶銑トンあたりの供給速度Vs(Nm/(hr・ton))が、(1)式を満たすようにする。
Vm×ηc×0.06 ≦ Vs < Vm×ηc×ηpc ・・・(1)
ただし Vm:転炉型精錬容器1内への吹錬用酸素の溶銑トンあたりの供給速度(Nm/(hr・ton))
ηc:脱炭酸素効率の設定値
ηpc:二次燃焼率の設定値
ここで、Vmは、吹錬用主孔ノズルからの吹錬用酸素ガス3の供給速度と、転炉型精錬容器1内に投入された鉄鉱石等の固体酸素源中の酸素を気体換算して求めた供給速度の和を使用する。
また、ηcは、転炉型精錬容器1内に供給された酸素が、転炉型精錬容器1内に存在する炭素と反応してCOガスを発生する割合である、脱炭酸素効率に相当する意味を持つ設定値であり、過去の転炉操業において(2)式から求められた値に基づいて、精錬条件に応じて設定する。
ηc=[溶銑中炭素の減少速度(mass%/min)]×10×(11.2/12)/(Vm/60) ・・・(2)
また、ηpcは、転炉型精錬容器1内で脱炭反応により生成したCOガスが、転炉型精錬容器1内に供給された酸素ガスと反応してCO2ガスを生成して炉外に排出される割合である、二次燃焼率に相当する意味を持つ設定値である。
ηcとηpcは、操業条件および/または精錬の進行に応じて適切な値を設定する。特に、本発明の脱珪処理と脱燐処理ではηcが大きく異なるため、各々の処理に応じた値を選択することが極めて重要である。
脱珪処理時の脱炭酸素効率は、脱珪処理開始時の溶銑温度、珪素濃度などの因子に依存し、また要求される処理時間などに対応して増減する送酸速度やランス高さなどの精錬条件の影響も受ける。さらには、処理中の精錬反応の進行に伴う温度変化や炉内スラグ量の増加などによっても変化する。したがって、既存の操業実績から脱炭酸素効率の値を把握しておき、これを基に操業条件および/または精錬の進行に応じてηcを設定する。
脱珪処理におけるηcの設定値は操業条件に合わせて選択しうるが、0.3〜0.7とする。上記範囲であれば、フォーミングに必要なCOガスを溶銑中の炭素の脱炭により過不足無く発生させることが出来、操業上好ましい。
脱燐処理におけるηcの設定値も操業条件に合わせて選択しうるが、0.5〜0.9とする。上記範囲であれば、脱燐反応に必要な酸素を供給しつつ、次工程の脱炭処理における溶鉄昇温に必要な溶銑中炭素量を確保することが出来、操業上好ましい。なお、脱燐処理におけるηcの設定値が脱珪処理におけるそれより高いのは、珪素の酸化反応に比べて燐の酸化反応が熱力学的に高酸素活量条件を必要とすること、また脱燐処理においては脱珪処理よりもCaO投入量を多くして高塩基度スラグを形成するために、COガス発生が多くてもスラグフォーミングが起こりにくいことによる。
ηpcの設定値は、炉壁への地金の付着状況や吹錬温度などの条件に応じて、炉壁耐火物が過剰な損傷を受けない範囲となるように設定するが、脱珪処理では0.1〜0.4、脱燐処理では0.1〜0.5の範囲で設定する。炉壁への地金付着が無いか、軽微な場合には、炉壁耐火物の損傷を避けるためにηpcを低位に設定するようにする。また、脱珪処理において、前記のように、短時間で処理を行うために、脱燐処理よりも高速で送酸を行う場合には、炉壁耐火物の損傷が増大しないように、ηpcの設定にも注意を要する。
Vsを(1)式の範囲に調整することにより、転炉型精錬容器1内の鉄浴の上方に適量の酸素が供給され、転炉型精錬容器1の耐火物の過剰な損耗を招くことなく、二次燃焼による適度な熱供給を可能とするとともに、スラグの流動性を向上させて脱珪処理後のスラグを充分に排滓することができるようになる。また、上記のように二次燃焼用の酸素ガス供給速度を調整することにより、スラグ層にも酸素が適度に供給され、スラグフォーミングの維持および脱珪処理後のスラグの排出に有利となる。
以上のように、Vsは(1)式を満たす範囲内としつつ、スクラップ使用量や溶銑温度などの条件に応じて、二次燃焼による熱供給の目標量を設定して、Vsを調整すればよい。ただし、脱燐処理において、熱供給や炉壁の付着地金の溶解が必要がない場合には、Vsが(1)式の範囲を下回っても、特に問題は無い。
CaO源については、脱珪処理を開始してから投入しても良いし、短時間の脱珪処理中に脱珪スラグ7aを十分に滓化させるために、CaO源を転炉型精錬容器1に処理前に装入しても良い。前チャージの脱燐スラグを積極的に残した場合には、装入した溶銑中のSi濃度が低い場合には、CaO源の投入が必要でない場合がある。
本発明による操業では、脱珪処理終了後に転炉型精錬容器1からSiO2を大量に含む脱珪スラグ7a(すなわち低塩基度スラグ)の一部を排出(以下、中間排滓という)する。このとき、排出する脱珪スラグ7aの塩基度は0.5以上1.5以下としてスラグ温度を1280℃以上とすることが好ましい。なお、塩基度は、CaOの含有量(mass%)をmass%CaOとし、SiO2の含有量(mass%)をmass%SiO2として、mass%CaO/mass%SiO2で算出される値である。
これは良好な排滓性、排滓率を確保するためのスラグ流動性を維持するためであり、塩基度が0.5を下回るとスラグ粘性が高くなり、良好な排滓率を得ることができない。また、塩基度が1.5を超える場合、固相スラグが生じることでスラグ流動性が低くなってしまう。スラグ温度が1280℃を下回っても、同様に固相スラグによるスラグ粘性上昇、液相スラグの粘性上昇が生じるため、スラグ流動性が低くなってしまう。このため、初期溶銑条件によっては例えば脱珪処理が進んで溶銑中Si濃度が0.05mass%を下回るような段階でも、スラグ温度が1280℃を下回る場合は、さらに脱炭反応を進めてスラグ温度を高めて炉口からの中間排滓を行う必要がある。
排滓性の確保の観点では、上記のようにスラグ塩基度は0.5以上1.5以下で良いが、本発明による溶銑精錬方法で転炉型精錬容器1に装入するCaO量を削減するためには、スラグ塩基度は0.5以上1.0以下にするのが好ましい。また、中間排滓時のスラグ温度は、スクラップ溶解量を確保するためには1320℃以上とすることが好ましい。
中間排滓での脱珪スラグ7aの排滓率は30mass%以上とする。これは、排滓率が30mass%を下回ると、排滓後の脱燐処理での脱燐不良を回避するために投入すべきCaO量が多くなってしまうだけでなく、脱燐処理でのスラグ量が多くなり、脱燐処理中のスラグフォーミングが抑制できず、転炉炉口からのスラグ漏洩による操業支障が生じる。また、従来の転炉脱燐吹錬と比較してコストを低減しつつ、脱燐処理での最低限必要なスラグ量を確保するためには脱珪スラグの排滓率を50mass%以上80mass%以下とすることが好ましい。
また、脱燐処理後には、炉内に脱燐スラグの全量もしくは大半を残留させ、引き続いて炉内に次チャージの溶銑を装入して脱珪処理を行ってもよい。次チャージでのCaO系媒溶剤の使用量削減のためには、炉内に残留させる脱燐スラグの量は、生成された脱燐スラグ量の50質量%以上であることが好ましい。
本発明では、上吹きランス2の内部に、粉体の精錬剤を吹錬用酸素ガス3とともに主孔ノズルを通じて転炉型精錬容器1に供給するか、または、吹錬用酸素ガス3を、主孔ノズルを通じて転炉型精錬容器1に供給するための第1の供給経路と、二次燃焼用酸素ガス4を、二次燃焼用ノズルを通じて供給するための第2の供給経路とを有するように構成することができる。このようにすれば、二次燃焼用酸素ガス4の流量を、吹錬用酸素ガス3とは独立して制御することができる。これにより、脱珪処理および脱燐処理といった異なる吹錬において、COガス発生量に応じて二次燃焼用酸素ガス4を供給することができるので、効率的な吹錬が可能となる。
転炉型精錬容器1として図1に示すような300t転炉を用いて、溶銑予備処理(脱珪処理および脱燐処理)を実施した(発明例1〜6)。転炉型精錬容器1に溶銑とスクラップを装入し、上吹きランス2から吹錬用酸素ガス3を主孔ノズルを通じて供給し、さらに二次燃焼用酸素ガス4を二次燃焼用ノズルを通じて炉内空間に供給した。また、転炉の底部に設けた底吹きノズル6からは窒素ガスを溶銑中に吹き込んだ。
その脱珪処理と脱燐処理の操業プロセスは図2に示す通りである。すなわち、上吹きランス2から吹錬用酸素ガス3,二次燃焼用酸素ガス4を供給して溶銑5の脱珪処理を行い、脱珪スラグ7aの一部を排滓した後、引き続き上吹きランス2から吹錬用酸素ガス3,二次燃焼用酸素ガス4を供給して脱燐処理を行った。脱燐処理後に溶銑を出湯し、炉内に脱燐スラグ7bを全量残留させて、次チャージの溶銑とスクラップを装入した。
転炉には溶銑とスクラップを合計で300トン装入し、溶銑の温度および成分は、平均して温度1300℃、Si濃度0.30mass%であった。脱珪処理後のSi濃度を0.10mass%以下とするように、種々送酸条件を変更して脱珪処理を行った後、転炉型精錬容器1を装入側に傾動させて炉口から脱珪スラグ7aを部分的に排出した。溶銑を流出させずに、操業上許容される時間内で、効率的にスラグを排出できなくなった時点で再び炉を垂直に戻し、引き続いて脱燐処理を行った。脱燐処理後の溶銑中燐濃度が0.030mass%以下となるように脱燐処理でCaO系媒溶材を投入し、脱燐処理後の溶銑温度は1360℃を目標として吹錬を行った。なお、脱珪処理および脱燐処理における吹錬用酸素ガス3は表1に示すような速度で供給し、ηcを表1のように送酸条件、溶銑条件等の精錬条件に応じて経験的に求められる値に設定するとともに、ηpcを表1のように炉内壁の状況に応じて経験的に求められる値に設定し、二次燃焼用酸素ガス4の供給速度はこれに基づいて(1)式を満たす範囲内で調節した。
一方、比較例として、吹錬用酸素ガス3を主孔ノズルを通じて供給するが、二次燃焼用酸素ガス4を供給する二次燃焼用ノズルを有しない上吹きランスを使用した以外は、発明例と同様に吹錬を行った場合(比較例1,2)についても表1に示した。
Figure 0005979017
発明例1〜6および比較例1〜2の条件で、図2に示すサイクルを10回連続して実施した結果の平均値を、表2に示す。ここで、スクラップ比率とは、1回の吹錬で転炉に装入した溶銑とスクラップの総重量に対する、スクラップ量の重量割合である。脱珪処理後の排滓率は、脱珪処理終了時の全スラグ重量に対する、排滓したスラグ重量の割合である。スクラップ比率、脱珪処理後の排滓率、および脱燐処理で使用した石灰量は10回の吹錬の平均値である。スクラップ比率、および脱燐処理で使用した石灰量については、脱燐処理後の溶銑中燐濃度および溶銑温度が上記の条件を満たすように調整した。
発明例では、二次燃焼用酸素の供給による熱補償により、平均してスクラップ比率12%の吹錬を実施することができた。一方、比較例では二次燃焼用酸素による熱補償が無く、平均してスクラップ比率10%の吹錬であった。また、本発明例では二次燃焼用酸素の供給により二次燃焼熱がスラグに着熱し、スラグの流動性が高まって脱珪処理後の排滓率が高くなり、脱燐処理で投入した石灰量が比較例1より少ない量で吹錬することが出来た。
Figure 0005979017
1 転炉型精錬容器
2 上吹きランス
3 吹錬用酸素ガス
4 二次燃焼用酸素ガス
5 溶銑
6 底吹きノズル
7a 脱珪スラグ
7b 脱燐スラグ

Claims (4)

  1. 同一の転炉型精錬容器を用い、溶銑に上吹きランスから酸素ガスを供給して脱珪処理を行った後、脱珪スラグの少なくとも一部を排滓し、引き続きCaOを主体とする副原料および酸素ガスを供給し、溶銑の脱燐処理を行う精錬方法において、前記上吹きランスの先端部に、少なくとも鉛直下向きまたは斜め下向き方向の吹錬用主孔ノズルを有し、前記先端部から上方に隔離した位置の前記上吹きランスの側面部に、水平または斜め下向き方向の二次燃焼用ノズルを有する上吹きランスを使用し、前記脱珪処理および前記脱燐処理の際に、前記上吹きランスの側面部の前記二次燃焼用ノズルから供給する酸素ガスの、溶銑トンあたりの供給速度Vs(Nm /(hr・ton))を、脱炭酸素効率の設定値ηcおよび二次燃焼率の設定値ηpcを、精錬条件および/または精錬の進行に応じて設定するに当たり、前記脱珪処理中は、前記脱炭酸素効率の設定値ηcを0.3〜0.7の範囲に、前記二次燃焼率の設定値ηpcを0.1〜0.4の範囲に設定し、前記脱燐処理中は、前記脱炭酸素効率の設定値ηcを0.5〜0.9の範囲に、前記二次燃焼率の設定値ηpcを0.1〜0.5の範囲に設定し、前記脱珪処理においてスラグをフォーミングさせてから、前記脱珪スラグを排滓することを特徴とする、溶銑の精錬方法。
    Vm×ηc×0.06 ≦ Vs < Vm×ηc×ηpc ・・・(1)
    Vm:転炉型精錬容器内への吹錬用酸素の溶銑トンあたりの供給速度(Nm /(hr・ton))
    ηc:脱炭酸素効率の設定値
    ηpc:二次燃焼率の設定値
  2. 前記脱燐処理の後に炉内の溶湯を排出し、生成された脱燐スラグの50質量%以上を炉内に残留させ、引き続いて炉内に溶銑を装入して脱珪処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の溶銑の精錬方法。
  3. 前記脱珪処理において、処理後の前記脱珪スラグの塩基度(mass%CaO/mass%SiO2)が0.5以上1.5以下となり、前記脱珪処理終了時の溶銑温度が1280℃以上となるように行い、前記脱珪処理後の排滓率を30mass%以上とすることを特徴とする、請求項1または2に記載の溶銑の精錬方法。
  4. 前記転炉型精錬容器に、粉体の精錬剤を吹錬用の酸素ガスとともに前記主孔ノズルを通じて供給するか、または、吹錬用の酸素ガスを前記主孔ノズルを通じて供給するための第1の供給経路と、二次燃焼用の酸素ガスを、前記二次燃焼用ノズルを通じて供給するための第2の供給経路とを内部に有する上吹きランスを使用することを特徴とする、請求項1ないしの何れか1項に記載の溶銑の精錬方法。
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