JP5975463B2 - バルブ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のバルブボディを連接し、各バルブボディに接続された負荷の圧力のうち最高圧力を選択して出力するバルブ装置に関する。
従来、この種のバルブ装置として図3,4に示す装置が知られている。
図3は、ひとつのバルブボディの断面図であり、図4は、図3のバルブボディ100を複数連接した状態を示す断面図である。
図3に示す切換バルブは、バルブボディ100に形成されたスプール孔2に、スプール3が摺動自在に組み込まれている。このスプール3の一端には、図示しない操作レバーを連結する連結部4を備えるとともに、他端には、バルブボディ100に固定されたキャップ5内のばね部材6のばね力を作用させ、この中立位置を保っている。
そして、上記スプール3には、上記スプール孔2内を摺接する複数のランド部と環状凹部とが交互に形成され、このスプール3を、図中、左あるいは右に移動させ、後で説明する通路を切り換える構成にしている。
また、バルブボディ100には、一対のアクチュエータポート8,9が形成されるとともに、上記スプール3の外周に連通する複数の通路が形成されている。
具体的には、上記アクチュエータポート8,9と連通するアクチュエータ通路10,11、タンクに接続されたタンク通路12、油圧ポンプに接続されたポンプ通路13、センター通路14及びブリッジ通路15が、バルブボディ100に形成されている。
また、上記センター通路14とブリッジ通路15との間には両通路14,15間の連通を遮断する流量制御弁16が設けられている。この流量制御弁16は内部が隔壁16aで区画され、一方の室には連通穴16bが形成され、他方の室にはばね部材17を収容している。なお、図中符号7はリング状のシール部材である。
この切換バルブは、上記スプール3が図示の中立位置にあるとき、上記各ランド部によって、アクチュエータ通路10及び11と、タンク通路12あるいはポンプ通路13との連通が遮断されている。
この状態から、例えば、上記スプール3が図中左方向へ移動すると、スプール3の右端側の環状凹部を介して一方のアクチュエータ通路11がブリッジ通路15と連通するとともに、中央のランド部に形成されたノッチnを介してポンプ通路13とセンター通路14とが連通する。
センター通路14とポンプ通路13とが連通し、センター通路14の圧力が上記流量制御弁16のばね部材17のばね力に打ち勝つと、流量制御弁16が移動してセンター通路14とブリッジ通路15とが連通する。つまり、ポンプの吐出油がアクチュエータポート9へ供給される。
このとき、もう一方のアクチュエータ通路10は、スプール3の左端側の環状凹部を介してタンク通路12と連通するので、アクチュエータポート8からの戻り油はタンクへ戻される。
また、上記スプール3が図中右方向へ移動すると、スプール3の左端側の環状凹部を介してもう一方のアクチュエータ通路10がブリッジ通路15と連通し、上記アクチュエータ通路11がタンク通路12と連通する。
上記のように、スプール3がいずれかに切り換わると、いずれかのアクチュエータポート8,9と上記ブリッジ通路15とが連通し、このブリッジ通路15には図示しないアクチュエータの負荷圧が作用することになる。
なお、図3に示す破線は後述する連通路18の大径部18aと、圧力通路20の大径部20aであり、これらは後述する一方の端面1aに形成される。
図4に示すように、バルブボディ100には、一方の端面1aに開口し、上記ブリッジ通路15に連通する連通路18を形成している。この連通路18の開口側には大径部18aが形成され、この大径部18aには高圧選択バルブ19が組みこまれている。
また、バルブボディ100であって、上記ブリッジ通路15及び連通路18と交差しない位置には上記一方の端面1aから他方の端面1bまで貫通する圧力通路20が形成されている。この圧力通路20の、上記一方の端面1a側の開口を大径部20aとし、この大径部20aは、図3に破線で示すように上記連通路18の大径部18aと接続するように構成されている。
また、上記圧力通路20の他方の開口20bは、隣接するバルブボディ100の一方の端面1a側の大径部18aに接続する位置に形成されている。そして、上記圧力通路20は、バルブボディ100の両端面に開口した大径部20aと開口20bとを接続するため、第1通路部20cと第2通路部20dとで構成され、その経路中に屈曲部が形成される。
このようなバルブ装置では、ひとつのバルブボディ100のブリッジ通路15に導かれた負荷圧が連通路18から圧力通路20へ導かれるが、この圧力通路20の圧力は図中左に隣接するバルブボディ100に組み込まれた高圧選択バルブ19を介して隣接するバルブボディ1の連通路18に導かれた負荷圧と対抗し、大きい方の負荷圧が高圧通路20に導かれる。
このように、隣接するバルブボディ100,100間で高い方の負荷圧が高圧通路20に導かれることになるので、図4において最も左側の高圧通路20には連接された複数のバルブボディ100内の負荷圧のうち最大の負荷圧が導かれることになる。
そして、このような最高負荷圧は、このバルブ装置に接続された他の油圧回路で利用することができる。例えば、可変容量型ポンプのレギュレータに導き、この最高負荷圧に応じての傾転角を制御することもできる。
また、特許文献1にも、上記した装置と同様に、二つの負荷圧を順次対比して、最高負荷圧を取り出す構成が開示されている。
特開平5−149457号公報
上記した従来のバルブ装置では、個々のバルブボディ100に形成した圧力通路20の他方の端面側の開口20bが、隣接するバルブボディ100の連通路18と対向する構成にされているため、上記圧力通路20に屈曲部が形成される。このような屈曲部を備えた圧力通路を形成するためには、バルブボディ100の両端面から、それぞれ第1通路部20c、第2通路部20dを形成しなければならないため、工数が多くなってしまう。
また、両側から形成した第1、第2通路部20c、20dをバルブボディ100の内部で接続させるために、加工精度も必要である。
さらに、このバルブ装置では、図4に示す連接状態で、最高負荷圧は最も左側の高圧通路20に導かれることになるため、図中右側に最高圧力を出力するためには、図3に示すように、図4に示す断面とは異なる位置にバルブボディ100を貫通する最高圧出力通路21を形成する必要があった。
この発明の目的は、複数の負荷圧のうち最高圧力を出力させることができるバルブ装置の加工を容易にすることである。
この発明は、複数のバルブボディを連接させたバルブ装置であって、各バルブボディには、上記バルブボディ内に摺動自在にしたスプールと、ポンプに接続したポンプ通路と、上記スプールの切り換えにより、上記ポンプ通路と連通するブリッジ通路と、上記ブリッジ通路に連通し、上記ポンプからの作動流体が導かれる連通路と、バルブボディの一方の端面から他方の端面へ一直線に貫通する最高圧通路と、上記連通路と上記最高圧通路とを連通させる接続通路と、上記接続通路と上記連通路との間に設けられ、上記連通路内の圧力が上記最高圧通路の圧力より大きいときにのみ開弁する弁体を上記バルブボディの一方の端面側に組み込み、上記バルブボディの一方の端面側における上記最高圧通路の開口と、隣り合うバルブボディの他方の端面における上記最高圧通路の開口とを連通させるとともに、隣り合うバルブボディの一方の端面と他方の端面とを連結し、上記最高圧通路は、複数のバルブボディにわたって直線状に連続するとともに、上記各連通路は、上記連続する最高圧通路に対して上記各弁体を介して並列に接続され、上記各ブリッジ通路に導かれた負荷圧のうち最高圧が、上記接続通路を介して上記最高圧通路に導かれる構成にしたことを特徴とする。
この発明によれば、複数の負荷圧のうち最高の負荷圧を選択して出力する最高圧通路をバルブボディの一方の端面から他方の端面へ一直線に貫通して形成するので、その加工が容易である。
また、最高圧通路に、各バルブボディのブリッジ通路に接続した連通路を並列に設けているため、最高負荷圧を、最高圧通路のどちら側からも出力させることができる。従って、最高負荷圧を出力するための通路を別に形成する必要もない。
図1はこの発明の実施形態のバルブボディの断面図である。 図2は図1に示すバルブボディを複数連接した状態の断面図である。 図3はこの従来のバルブ装置のバルブボディの断面図である。 図4は図3に示すバルブボディを複数連接した状態の断面図である。
図1、図2に、この発明の実施形態を示す。
図1は、この実施形態のバルブ装置に用いる一つのバルブボディ1の断面図であり、図2はこのバルブボディ1を三つ連接した状態の断面図である。但し、連接数は三つに限らず、いくつでもよい。
このバルブボディ1において、図3、図4に示す従来のバルブボディ100と同じ構成要素には、図3、図4と同じ符号を用いるものとする。
但し、後で説明するこの実施形態のブリッジ通路26は、上記従来のブリッジ通路15と同様に機能するが、その断面形状が異なるため、従来のブリッジ通路15とは異なる符号を用いている。
そして、上記従来のバルブ装置と同じ構成要素の個々の説明は省略するとともに、同様の構成についての説明は簡略化する。
この実施形態のバルブボディ1も、上記バルブボディ100と同様に、スプール3を摺動自在に設けるとともに、このスプール3の切り換え位置によって、内部に形成された通路を切り換えるものである。
具体的には、上記スプール3が図示の中立位置にあるとき、上記各ランド部によって、アクチュエータ通路10及び11と、タンク通路12あるいはポンプ通路13との連通が遮断されている。
この状態から、上記スプール3が図中左方向へ移動すると、上記従来と同様に、一方のアクチュエータ通路11とポンプ通路13とが連通し、もう一方のアクチュエータ通路10とタンク通路12とが連通する。
また、上記スプール3が図中右方向へ移動すると、一方のアクチュエータ通路11とタンク通路12とが連通し、もう一方のアクチュエータ通路10とポンプ通路13とが連通する。
上記のように、スプール3がいずれかに切り換わると、いずれかのアクチュエータポート8,9と上記ブリッジ通路26とが連通し、このブリッジ通路26には図示しないアクチュエータの負荷圧が作用することになる。
なお、図1に示す破線は後述する連通路25の大径部25aと、最高圧通路23であり、これらは後述する一方の端面1aに形成される。
図2に示すように、この実施形態のバルブボディ1には、一方の端面1aに開口し、上記ブリッジ通路26に連通する連通路25を形成している。この連通路25の開口側には大径部25aが形成され、この大径部25aにはこの発明の弁体を構成するチェックバルブ22が組みこまれている。
また、バルブボディ1であって、上記ブリッジ通路26及び連通路25と交差しない位置には上記一方の端面1aから他方の端面1bへ一直線に貫通する最高圧通路23が形成されている。この最高圧通路23は、図2に示すように全てのバルブボディ1にわたって直線的に連続する通路である。
上記大径部25aが、バルブボディ1の一方の端面1aに形成された本願発明の連通路の開口を構成する。
さらに、上記各バルブボディ1の一方の端面1aには、最高圧通路23の開口及び上記連通路25の大径部25aを含む凹部24を形成し、図1に破線で示すように、この凹部24によって上記最高圧通路23と上記連通路25とを接続するようにしている。つまり、この一方の端面1aに形成された凹部24によってこの発明の接続通路を構成している。
このように、凹部24によって上記最高圧通路23と接続された連通路25の大径部25aには、上記したようにチェックバルブ22が組み込まれているが、このチェックバルブ22には、上記最高圧通路23側の圧力が背圧として作用し、この圧力よりも上記連通路25側の圧力、すなわちブリッジ通路26に導かれた負荷圧が大きいときにのみ開弁して連通路25と最高圧通路23とを連通させるものである。
このようなバルブ装置は、連接された全バルブボディ1を貫通する直線状の最高圧通路23に、各連通路25がチェックバルブ22を介して並列に接続されている。そして、上記各連通路25側の負荷圧は、上記最高圧通路23の圧力より大きいときにのみ、この最高圧通路23に導かれることになる。
従って、上記最高圧通路23には、全ての負荷圧のうちの最高圧が導かれる。
この実施形態のバルブ装置は、最高圧通路23が全バルブボディ1を連続的に貫通するものとなり、個々のバルブボディ1の一方の端面1a側からのみの加工で足りる。従って、従来の圧力通路20のように両側から形成する必要がなく、加工が容易である。
また、従来の圧力通路20のように経路中に屈曲部があると圧力損失が大きくなるが、この実施形態では全最高圧通路23が一直線となるため、圧力損失を低減して最高負荷圧を効率的に出力させることができる。
さらに、一直線状に連続した最高圧通路23のいずれの端部からも最高負荷圧を出力させることができるので、例えば最高圧をポンプへフィードバックさせるときにも、図3に示す従来の最高圧出力通路21を形成する必要もない。そのため、加工コストの低減と、生産性向上が実現できる。
また、この実施形態では、上記最高圧通路23を一直線状に形成したので、上記ブリッジ通路26は、図4に示す従来のブリッジ通路15のように、その断面形状を、上記第2通路部20dを避ける形状にする必要がない。その為、ブリッジ通路26の断面積を大きくして、従来のブリッジ通路15に比べてブリッジ通路26における圧力損失を少なくすることができる。
なお、この実施形態では、上記連通路25と最高圧通路23とを接続する通路をバルブボディ1の一方の端面に凹部24として形成しているため、その加工が容易である。
但し、上記接続通路は上記一方の端面1a上でなく、例えば図2中上方から、上記最高圧通路23を貫通し上記連通路25に連通するように形成したキリ孔で構成することもできる。
複数の負荷圧のうち最高圧を選択して利用する装置に適用できる。
1 バルブボディ
1a 一方の端面
1b 他方の端面
3 スプール
8,9 アクチュエータポート
22 (弁体である)チェックバルブ
23 最高圧通路
24 (接続通路である)凹部
25 連通路
25a (開口である)大径部
26 ブリッジ通路

Claims (2)

  1. 複数のバルブボディを連接させたバルブ装置であって、
    各バルブボディには、
    上記バルブボディ内に摺動自在にしたスプールと、
    ポンプに接続したポンプ通路と、
    上記スプールの切り換えにより、上記ポンプ通路と連通するブリッジ通路と、
    上記ブリッジ通路に連通し、上記ポンプからの作動流体が導かれる連通路と、
    バルブボディの一方の端面から他方の端面へ一直線に貫通する最高圧通路と、
    上記連通路と上記最高圧通路とを連通させる接続通路と、
    上記接続通路と上記連通路との間に設けられ、上記連通路内の圧力が上記最高圧通路の圧力より大きいときにのみ開弁する弁体を上記バルブボディの一方の端面側に組み込み、
    上記バルブボディの一方の端面側における上記最高圧通路の開口と、隣り合うバルブボディの他方の端面における上記最高圧通路の開口とを連通させるとともに、隣り合うバルブボディの一方の端面と他方の端面とを連結し、
    上記最高圧通路は、複数のバルブボディにわたって直線状に連続するとともに、
    上記各連通路は、上記連続する最高圧通路に対して上記各弁体を介して並列に接続され、
    上記各ブリッジ通路に導かれた負荷圧のうち最高圧が、上記接続通路を介して上記最高圧通路に導かれる構成にしたバルブ装置。
  2. 上記バルブボディの一方の端面に、上記連通路の開口及び上記最高圧通路の開口を含む凹部を形成し、この凹部によって上記連通路と上記最高圧通路とを連通する上記接続通路を構成する請求項1に記載のバルブ装置。
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