JP4356941B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ショベルなどの建設機械及び各種作業機械に使用される油圧駆動装置に関し、さらに詳細には可変容量型油圧ポンプ(以下可変ポンプとする)の吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるよう制御するロードセンシングシステム(以下LSシステムとする)を使用する油圧駆動装置に関するものである。
従来、この種の技術には、可変ポンプ2の吐出圧と複数のアクチュエータ10,20の最高負荷圧の実際の差圧(以下Pc圧)がコントロールバルブ22内の差圧減圧弁31で検出される油圧駆動装置について記載されている。この油圧駆動装置は複数のアクチュエータ10,20を有し、夫々のアクチュエータ10,20用の方向切換弁8,18の前後差圧を制御する圧力補償弁4,14の補償差圧をすべてPc圧により制御している。このLSシステムは、複数のアクチュエータ10,20を同時に動かすことで、コントロールバルブ22の要求流量が可変ポンプ2の吐出流量を上回るサチュレーション状態となった場合でも、アクチュエータ10,20の方向切換弁8,18の開口面積の比で流量が分配されるアンチサチュレーション機能を有する。
この油圧駆動装置は、Pc圧を差圧減圧弁31によって検出し、可変ポンプ2のレギュレータバルブ(図示しない)へフィードバックする。Pc圧と目標補償差圧相当のスプリング(図示しない)とをバランスさせ、斜板角を制御して、可変ポンプ2の容量を可変としている。可変ポンプ2へフィードバックされるPc圧は、コントロールバルブ22の内部のポンプ圧と最高負荷圧力の差圧であり、低温時の可変ポンプ2とコントロールバルブ22間の圧力損失の影響を極力小さくすることができるものである(例えば、特許文献1図2参照)。
特開10−89304号公報
しかしながら、特許文献1に記載された油圧駆動装置は下記の点で不具合があった。
(1)操作性
差圧減圧弁は可変ポンプの吐出圧(P)と最高負荷圧(PLmax)を入力として、P−PLmaxを出力Pc圧としている。このPc圧は、圧力補償弁へフィードバックされ、圧力補償弁は圧力バランスする位置へ移動する。
従来システムでは、ポンプ圧、最高負荷圧の微少時間の変化をPc圧の変化として検出し、そのPc圧の変化は圧力補償弁へも信号として伝へているが、ポンプ圧、最高負荷圧力の変動に対し、圧力補償弁へPc圧が変化して伝わるには、時間遅れが生じる。そのため、オペレータの操作に応じ、アクチュエータへの流量を制御する際に、瞬間的に余剰流量が流れ込んだり、逆に流量不足になったりする。実機においては機械の作動時のショックとなる。例えば、油圧ショベルのように、オペレータが実機に乗って操作している場合、不快に感じる上に操作自体やりづらくなり、オペレータの負担が大きくなるという問題があった。
(2)シャトル弁
特許文献1では、Pc圧を検出するため複数のアクチュエータの負荷圧力の中から、最高負荷圧力を取り出す必要がある。この場合、最高負荷圧力を取り出す手段としてシャトル弁を用いている。さらに、シャトル弁は最高負荷圧を取り出すだけの目的であり、流量は必要ないので、できるだけコンパクトにするため寸法を小さくしている。よって、寸法が小さいため加工がしにくい。その上、シャトル弁はアクチュエータ数nに対しn−1個も必要である。また、コントロールバルブ本体内にシャトル弁を組み付けるスペースが必要である。さらにシャトル弁間の圧力信号を連通させる穴加工を可能にする本体の肉厚も必要である。このため、シャトル弁が内蔵されるスペース分はコントロールバルブの本体が大きくなる。以上のように、シャトル弁があるだけで、かなりのコスト高になるという問題があった。
(3)差圧減圧弁
特許文献1のLSシステムでは、可変ポンプの吐出圧と最高負荷圧を入力として、P−PLmaxを出力Pc圧としている差圧減圧弁を用いているが、該差圧減圧弁は、二次圧一定の減圧弁に比べ構造が複雑で、部品点数も多く、コスト高になるという問題があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、従来技術と同等の機能を有し、操作性を向上させたLSシステムを有する油圧駆動装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、操作性を向上させながら、構成部品を減らし、低コストでコンパクトなLSシステムを有する油圧駆動装置を提供することにある。
上記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、
エンジンなどの原動機によって駆動される可変ポンプ部と、
前記可変ポンプ部の吐出油によって駆動される複数のアクチュエータと、
前記アクチュエータの夫々に流入する圧油を制御可能にされた流量調節機能を有する複数の方向切換弁と、
前記方向切換弁の夫々の圧力補償をする複数の圧力補償弁と、
前記可変ポンプ部の吐出油の圧力を減圧する減圧弁と、
前記減圧弁と前記圧力補償弁の間に設けた絞り弁と、
を備えた油圧駆動装置において
記圧力補償弁は、バルブ本体と、前記バルブ本体に穿設された内孔の摺動自在に嵌挿されたスプールと、前記スプールの内径部を摺動するピストンと、
を備え、前記スプールは前記圧力補償弁の開き方向に前記絞り弁と該圧力補償弁間の圧力が作用する第2受圧面積及び前記アクチュエータの負荷圧が作用する第3受圧面積と、前記絞り弁と前記圧力補償弁間の圧力がドレンラインに対して連通・遮断する機能を有する絞り部とが形成され、
前記ピストンは前記圧力補償弁の閉じ方向に前記方向切換弁の上流側圧力が作用する第1受圧面積が設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、圧力補償弁への補償差圧を圧力補償弁自体が作動することで制御しているので、可変ポンプ吐出圧力や方向切換弁の上流側圧力の変動に対する圧力補償弁の応答性が高くなる。
よって、実機操作時の可変ポンプ吐出ラインの圧力変化や、最高負荷圧力の変化による圧力補償弁の応答遅れによる実機でのショックが軽減される。オペレータの不快感も低減され、ショックによる実機の揺れが小さくなり操作しやすくなる。
本発明によれば、可変ポンプの吐出圧力が最高負荷圧より一定圧力だけ高くなるような制御が可能である。また、可変ポンプの吐出流量がコントロールバルブの要求流量に対し不足した場合でも、負荷圧力の大小に関わらず、方向切換弁の開口面積に応じて分配されるアンチサチュレーション機能を有することができる。
請求項2記載の発明では、前記絞り部は、前記絞り弁と前記圧力補償弁間の圧力がドレンライン連通・遮断する開口面積が徐々に大きくなる形状を有すると、ポート切り換え時の圧力変化が円滑に行なわれ、圧力補償弁切り換え時にショックを回避することができる。
本発明は、コントロールバルブ内の圧力補償弁への補償差圧を圧力補償弁自体が作動することで制御しているので、吐出圧力や負荷圧力の変動に対する圧力補償弁の応答性が高くなる。
よって、実機操作時の可変ポンプ吐出ラインの圧力変化や、最高負荷圧力の変化による圧力補償弁の応答遅れによる実機でのショックが軽減される。
さらに、オペレータの不快感も低減され、ショックによる実機の揺れが小さくなり操作しやすくなる。
また、シャトル弁がなく、かつ可変ポンプの吐出圧つまり可変ポンプ吐出ラインの圧力と最高負荷圧力との差圧を検出減圧弁がない構成であっても、従来技術と同様に、可変ポンプの吐出流量がコントロールバルブの要求流量に対し不足した場合でも、負荷圧力の大小に関わらず、方向切換弁の開口面積に応じて分配されるアンチサチュレーション機能を有する。
さらに、従来のように部品数の多く、複雑な差圧減圧弁が不要になる。シャトル弁、差圧減圧弁の廃止により従来に対し安価に製造でき、シャトル弁廃止により本体の軽量化が可能ある。
本発明の実施の形態に係る油圧駆動装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は、本発明の第一の実施の形態に係る油圧駆動装置10の油圧回路図である。可変ポンプ部11は、エンジン等の原動機12で駆動される可変容量形油圧ポンプ13(以下ポンプという)と、ポンプ13の容積変更手段14と、ポンプ13の吐出油を前記容積変更手段14に連通させたり、タンク36と前記容積変更手段14とを連通させよう切り換えるポンプ流量調整弁15とを、備える。
可変ポンプ部11の下流に位置するコントロールバルブ17は、複数のアクチュエータ24,25(2個のみ示す)のそれぞれに流入する圧油を制御可能にされた流量調整機能を有する方向切換弁18,19と、減圧弁20と、絞り弁21と前記方向切換弁18,19の圧力補償をする圧力補償弁22,23と、を備える。
前記ポンプ流量調整弁15には、容積変更手段14へ圧油を供給する方向つまりポンプ13の吐出容量を減らす方向に絞り弁21と圧力補償弁22,23の間の圧力(以下Pr´圧とする)とポンプ流量調整弁15のばね部材38の弾発力Fが作用し、容積変更手段14内の圧油をタンク36へ連通させる方向、すなわちポンプ13の吐出容量を増やす方向に減圧弁20の設定圧(以下Pr圧とする)が作用している。
ここで、ばね部材38の弾発力Fとポンプ流量調整弁15の受圧室面積をA11との関係はF/A11=Pspで置換えることができる。
従って、図1においては、Pr=Pr´+Psp つまりPr´=Pr−Pspが成立するようにポンプ13の吐出容量が制御される。
ポンプ13の吐出油路26,27に油路28,29を介して圧力補償弁22,23が並列に接続され、該圧力補償弁22,23の出力油路30,31に夫々チェック弁32,33を経て方向切換弁18,19に接続し、アクチュエータ24,25の夫々に流入する圧油を制御可能にし、流量調整する方向切換弁18,19に接続し、それらの方向切換弁18,19の出力側を夫々アクチュエータ24,25に接続し、夫々のアクチュエータ24,25からの戻り油が再び夫々方向切換弁18,19を介して戻り油路34,35よりタンク36へ戻すようにされている。
コントロールバルブ17は、アクチュエータ24,25の夫々に流入する圧油を制御可能にし流量調整する方向切換弁18,19と、二次圧を一定圧に減圧する減圧弁20と、絞り弁21と、前記方向切換弁18,19の前後差圧を制御する圧力補償弁22,23と、を備える。この場合、絞り弁21は減圧弁20と圧力補償弁22,23との間に配置されている。圧力補償弁22,23は、方向切換弁18,19の上流に位置し、該圧力補償弁22,23の閉じ方向に方向切換弁18,19の上流側の圧力(以下Pin1,Pin2圧とする)が作用し、開き方向には、Pr´圧と、アクチュエータの負荷圧力(以下PL1,PL2圧とする)が作用する構成となっている。
従って、圧力補償弁22は Pin1=PL1+Pr´であり
圧力補償弁23は Pin2=PL2+Pr´である。
よって、 Pr´=Pin1−PL1 及び Pr´=Pin2−PL2 が成立するように制御する。
また、従来の油圧駆動装置では、アンチサチュレーション機能を得るため、ポンプ2のポンプ流量制御弁38と圧力補償弁4,14への信号圧を出力する差圧減圧弁31を設けて、ポンプ圧力と最高負荷圧力が導かれていた。コントロールバルブ22内の最高負荷圧力を検出するため、シャトル弁13も設置されていた。しかし、本発明の実施に係る油圧駆動装置10では、上記のシステム構成にすることにより、シャトル弁を配置せずに、アンチサチュレーション機能を有することを可能にしている。
図5は圧力補償弁22,23の縦断面構造図を示し、図6は図5のX部の詳細図を示す。なお、圧力補償弁22,23は同一構造であるので、圧力補償弁22について説明する。
圧力補償弁22は、バルブ本体60と、該バルブ本体60に穿設された内孔61に摺動自在に嵌挿されたスプール62と、該スプール62の内径部を摺動するピストン63と、を備える。圧力補償弁22の閉じ方向には方向切換弁18の上流側圧力Pin1圧が第1受圧面積A21に作用する構造になっている。圧力補償弁22の開き方向にはアクチュエータ24の負荷圧PL1圧が第3受圧面積A23に作用する。さらに、Pr´圧が第2受圧面積A22に作用する。
また、PL1圧の受圧室とPr´圧の受圧室の間にドレンライン37が配置される。これにより、Pr´圧とドレンライン37はスプール62に設ける一対の絞り部64a,64b(図6参照)を介して、Pr´圧とドレンライン37は連通したり、遮断されたりする。絞り部64a,64bは、図6に示すようにテーパ形状としてもよい。
なお、図5乃至図10において絞り部64aは圧力補償弁22の場合を示し、絞り部64bは圧力補償弁23の場合を示す。
図7及び図8に示すように、絞り部64a,64bは、ドレンライン37側に溝部65と、該溝部65に接続する溝部66と、を備える。この場合、ドレンライン37側に近い溝部65は、溝部66より広くなっており、これらの溝部65,66の深さは一様である。このように、絞り部64a,64bはスプール62が可変ポンプ吐出ラインP圧とPin1圧の開口が大きくなるにつれてPr´圧とドレンライン37の連通する開口断面積が徐々に大きくなる形状を有する。
さらに、図9に示すように幅が一様で、深さがドレンライン37側から順に浅くなる溝部67a〜67cを形成としても良い。また、図10のように絞り部64a,64bがノッチ形状の溝部68,68であってもよい。このように、絞り部64a,64bは、図6〜図10以外の形状であっても、開口断面積が徐々に大きくなる形状であれば勿論よい。よって、圧力補償弁22は、ポート切り換え時のPr´圧の圧力変化が円滑に行われる。
なお、ポンプ流量調整弁15において、容積変更手段14のシリンダー室の圧力をタンク36に開放する方向へは、Pr´圧が第1受圧面積A11に作用し、ばね部材38の弾発力も併せて作用する。さらに、容積変更手段14のシリンダー室に圧力を供給する方向へは、Pr圧が第2受圧面積A12に作用する。
本発明の実施の形態に係る油圧駆動装置10は、基本的には以上のように構成されるのであり、次にその動作及び作用について説明する。
(1)コントロールバルブ17の要求流量が零の場合
方向切換弁18,19が図1のように中立ポジションにあるとき、圧力補償弁22,23は、図1のように右端のポジションにある。コントロールバルブ17内のP圧のポートと方向切換弁18,19のIN側圧力Pin1,Pin2ポートは圧力補償弁22,23により遮断されている。また、Pr´圧ポートとドレンライン37も圧力補償弁22,23により遮断されている。
この時、Pr圧とPr´圧間に流れがないので圧力損失はなく、この場合
Pr´=Prとなる。
このとき、ポンプ13の吐出流量を減らすようにポンプ流量調整弁15の力のバランスは
Pr×A12<(Pr´×A11)+F・・・・(1)
となり、ポンプ流量調整弁15は、図1の右側のポジションに切り換わり、容積変更手段14は、ポンプ13の吐出容量を最低にする。
(2)コントロールバルブ17の要求流量が、ポンプ13の最大吐出流量範囲内で増加する場合
例えば、(1)の状態から方向切換弁18が図1の左側ポジションに切り換わり、アクチュエータ24へ流量を供給しようとする。この場合、圧力補償弁22には、アクチュエータ24の負荷圧力(以下PL1圧とする)が作用し、力のバランスは
Pin1×A21<(PL1×A23)+(Pr´×A22)・・・・(2)
となり、圧力補償弁22は左側のポジションに移動しようとするが、該圧力補償弁22の絞り部64aを介して、Pr´圧とドレンライン37が連通して絞り弁21に流れが発生し、Pr圧とPr´圧間に差圧が生じる。よって、(2)式は
Pin1×A21=(PL1×A23)+(Pr´×A22)・・・・(2)’
但し (A21=A22=A23とする)
Pin1−PL1=Pr´ ・・・・(3)
とバランスする位置で圧力補償弁22は止まることになる。
ポンプ13のポンプ流量調整弁15の力のバランスは
Pr×A12>(Pr´×A11)+F ・・・・(4)
となり、ポンプ流量調整弁15は、図1のポジションに切り換わり、容積変更手段14は、以下の(5)式を満たすようにポンプ13の吐出流量を増加するよう制御する。
Pr×A12=(Pr´×A11)+F・・・・(A12=A11とする)
Pr−Psp=Pr´・・・・(5)
(3)コントロールバルブ17の要求流量が、ポンプ13の最大吐出流量範囲内で減少する場合
例えば(2)の状態から方向切換弁18の開度を小さくすると、該方向切換弁18の圧力損失が増え、Pin1圧が瞬間的には高くなり、圧力補償弁22の力のバランスは
Pin1×A21>(PL1×A23)+(Pr´×A22)・・・・(6)
となる。
よって、圧力補償弁22は、P圧のポートとPin1圧のポートとを連通する開度を小さくする方向に動き、Pr´圧とドレンライン37が連通する圧力補償弁22の絞り部64aの面積が小さくなり、ドレン量自体少なくなる。この場合、圧力補償弁22は図1の左側ポジションから中央ポジションへ近い中間へ移動する。
よってPr´圧は昇圧し、圧力補償弁22は、以下の(7)式が成立するようにバランスする位置で止まる。
Pin1×A21=(PL1×A23)+(Pr´×A22)
Pin1−PL1=Pr´・・・・(7) ((8)と同一)
同時にポンプ13のポンプ流量制御弁15の力のバランスは
Pr×A12<(Pr´×A11)+F ・・・・(8)
となり、ポンプ流量調整弁15は、図1の右側ポジションに移動し、容積変更手段14は、以下の(9)式を満たすようにポンプ13の吐出流量が減少するよう制御する。
Pr×A12=(Pr´×A11)+F
Pr−Psp=Pr´・・・・(9) ((5)式と同一)
本実施の油圧駆動装置10は、上記(3)、(5)、(7)及び(9)式のように、方向切換弁18,19の前後差圧を、目標補償圧力(Pr−Psp)になるよう制御する。
また上記のように単独操作では、PL1圧=最高負荷圧力PLmaxであり、
Pin1圧=ポンプ圧力Pとなるので、P−PLmax=Pr´=Pr−Pspでもある。
この場合、Pr´はポンプ圧力Pと最高負荷圧力PLmaxの差圧を意味する。
(4)コントロールバルブ17の要求流量がポンプ13の最大吐出流量以上の場合
ここではアクチュエータ24,25が同時作動し、ポンプ13の最大吐出流量がコントロールバルブ17の要求流量を下回るサチュレーション状態になったときについて説明する。
このとき、アクチュエータ25の負荷圧力(以下PL2圧とする)はPL1圧より、大きく設定される。
アクチュエータ24の圧力補償弁22に作用する圧力のバランスは、
Pin1=PL1+Pr´ より Pin1−PL1=Pr´・・・・(10)
アクチュエータ25の圧力補償弁23に作用する圧力のバランスは、
Pin2=PL2+Pr´ より Pin2−PL2=Pr´・・・・(11)
圧力補償弁22,23は、流量が不足しPin1,Pin2の圧力がPL1圧,PL2圧に対して、Pr´圧分上昇しなくなるので、図1の左側のポジションに移動する。圧力補償弁22,23は共に、Pr´圧がドレンライン37に連通するので、(2)及び(3)の場合よりPr´圧はさらに低圧になる。
これにより、ポンプ13のポンプ流量調整弁15の力のバランスは
Pr×A12>(Pr´×A11)+F・・・・(12)
となり、ポンプ流量調整弁15は、図1の左側ポジションに切り換わり、容積変更手段14は、ポンプ13の吐出流量を増加するように制御するが、ポンプ13の最大吐出流量より、コントロールバルブ17の要求流量が大きくため、(12)式は
Pr−Psp>Pr´・・・・(13)
の関係のままである。よって、ポンプ13は、最大吐出流量を吐出し続けることになる。
また、PL2>PL2であり、PL2圧=PLmaxとなる。
従って、高負荷側の圧力補償弁23のPin2圧=PLmax+Pr´・・・・(14)
このとき、低負荷圧力側の圧力補償弁22のPin1圧=PL1+Pr´・・・・(15)
であり、Pin2圧>Pin1圧となる。
よって、本発明の油圧駆動装置10のP圧=Pin2圧 ・・・・(16)
であり、高負荷側の圧力補償弁23は、上記(14)式及び(16)式となるよう開口断面積が全開の位置となる。
また、低圧側の圧力補償弁22はP圧をPin1圧まで減圧する(開度を絞る)位置でバランスして止まる。
本発明の油圧駆動装置10は複数のアクチュエータ24,25が同時作動し、コントロールバルブ17の要求流量に対しポンプ13の吐出流量が不足した場合には、Pr´圧は目標補償差圧Pr−Pspよりも低圧に減圧され、各圧力補償弁22,23の補償差圧となる。よって,従来技術同様、ポンプ13の吐出流量が不足しても負荷の大小に関わらず、方向切換弁18,19の開口面積に応じて、流量が分配されるアンチサチュレーション機能を有することになる。
従来のシステムでは、差圧減圧弁を介して、ポンプ圧、最高負荷圧力の変動を検出するため、圧力補償弁へのPc圧の変動が遅れる。そのため、オペレータの操作に応じて、アクチュエータの流量が増減させたいが、実際は瞬間的にアクチュエータへ流量の変化が遅れ、余剰流量や流量不足になり、アクチュエータの速度が急変し、ショックとなる。
油圧ショベルなどの作業機械では、負荷の異なる複数のアクチュエータを同時操作したり、同時操作から、任意のアクチュエータ単独操作に移行したり、逆に単独操作から、複数のアクチュエータの同時操作に移行する操作する作業が頻繁にある。よって、ある任意のアクチュエータの負荷圧力がほぼ一定でも、他のアクチュエータの負荷圧力の影響で、ポンプ圧が頻繁に変動する。すると、オペレータは、一定の速度でアクチュエータを操作しているつもりであっても、他のアクチュエータの操作状況で、ショックが発生し、オペレータ自身が不快に感じまた、そのショックで、レバーが意図と反して動いてしまうこともおき操作時の注意が必要になり負担が大きくなる。
本発明の油圧駆動装置10では、圧力補償弁22,23の補償差圧は、Pr´圧である。例えば、図1のアクチュエータ24,25が定速で操作されている状態から、アクチュエータ25の操作をやめた場合、圧力補償弁22は、安定して流量制御している状態(図1の左端ポジション)からP圧が急激に上昇するので、中間位置、右端位置へ移動することになる。このとき、移動しながら、Pr´圧は、ドレンライン37と連通していた状態からブロックする状態へ移行するが、Pr´圧は、圧力補償弁22,23自体の作動により制御されるので、P圧や、最高負荷圧力の変動に対する応答遅れが、従来システムに対し小さくなる。よって、アクチュエータ24への余剰流量が抑制でき、従来システムに比べ、実機のショックを抑制できる。
ここで、圧力補償弁22,23において、夫々Pr´圧の受圧室とPL1圧の受圧室、
Pr´圧の受圧室とPL2圧の受圧室が逆に設置した構造であってもよい。さらに、絞り部64a,64bの連通のタイミングや開口面積のゲイン及び最大開口面積は任意に設定できる。
図2は、本発明の第二の実施の形態に係る油圧駆動装置70の油圧回路図で、図2中、図1の構成要素と同一の構成要素は同一符号を付して詳細な説明を省略する。以下同様とする。
この油圧駆動装置70の油圧回路図では、減圧弁20の1次圧力をコントロールバルブ17のP圧ではなく、ポンプ13と共にエンジンなどの原動機12で駆動される固定ポンプ71の吐出圧を使用していることを特徴とする。リリーフ弁72は固定ポンプ71に使用する。
図3は、本発明の第三の実施の形態に係る油圧駆動装置80の油圧回路図である。
この油圧回路図では、ポンプ流量調整弁81のばね部材82を、容積変更手段14の圧力をタンク36へ連通させる方向へ作用させ、ポンプ流量調整弁81の他方には、絞り弁21と圧力補償弁22,23との間の圧力(以下Pr´圧とする)を導いてもよい。このとき、ばね部材82の弾発力を、図1のPr圧とばね部材38の弾発力F(F/A11=Pspとする)との差圧 Pr−Psp 相当とすると、図1と同等となる。このとき、ばね部材82を作用させる油室は、ドレン圧とする。
図4は、本発明の第四の実施の形態に係る油圧駆動装置90の油圧回路図である。この油圧回路図では、減圧弁20(図1参照)を廃止し、エンジン回転数検出弁91によって
Pr圧を設定してもよい。エンジン回転数検出弁91は、固定ポンプ71の吐出流量が通過する絞り弁92と、該絞り弁92前後差圧を検出する差圧減圧弁93とで構成されている。差圧減圧弁93で検出される絞り弁92の前後差圧を目標補償差圧Pr−PspのPr圧として使用する。固定ポンプ71の吐出流量は、エンジンなどの原動機12の回転数に連動して変化するので、絞り弁92の前後差圧もエンジンなどの原動機12に連動し変化する。よって、この油圧駆動装置90では、エンジンなどの原動機12の回転数に応じて、ポンプ13の流量が変化することに対応して、目標補償差圧も変化するシステムできる。
本発明によれば、コントロールバルブ内の可変ポンプ吐出ライン圧力Pと最高負荷圧力PLmaxとの差圧のPr´圧を制御しているので、P圧や負荷圧力Pin1,Pin2の変動に対する圧力補償弁の応答性が高くなる。
よって,実機操作時の可変ポンプ吐出ラインの圧力変化や、最高負荷圧力の変化による圧力補償弁の応答遅れによる実機でのショックが軽減される。オペレータの不快感も低減され、ショックによる実機の揺れが小さくなり操作はしやすくなる。
従来技術のような最高負荷圧PLmaxを、検出する手段であるシャトル弁の必要がない構成とすることができる。
シャトル弁がなく、かつ可変ポンプの吐出圧つまり可変ポンプ吐出ラインの圧力Pと最高負荷圧力PLmaxとの差圧を検出する差圧減圧弁がない構成であっても、従来技術と同様に、可変ポンプの吐出圧Pが最高負荷圧PLmaxより一定圧力だけ高くなるような制御が可能である。また、可変ポンプの吐出流量がコントロールバルブの要求流量に対し不足した場合でも、負荷圧力の大小に関わらず、方向切換弁の開口面積に応じて分配されるアンチサチュレーション機能も有する。
さらに、従来のように部品数の多く、複雑な差圧減圧弁が不要になる。シャトル弁、差圧減圧弁の廃止により従来に対し安価に製造ができ、シャトル弁廃止により本体を軽量化が可能ある。
本発明の第一の実施に係る油圧駆動装置の油圧回路図である。 本発明の第二の実施に係る油圧駆動装置の油圧回路図である。 本発明の第三の実施に係る油圧駆動装置の油圧回路図である。 本発明の第四の実施に係る油圧駆動装置の油圧回路図である。 図1の圧力補償弁の概略構造を示す縦断面図である。 図5のスプールの要部拡大詳細図である。 図5の他のスプールの要部拡大詳細図である。 図7の溝部の要部斜視図である。 図5の他の溝部の要部斜視図である。 図5の他の溝部の要部斜視図である。
符号の説明
10、70、80,90 油圧駆動装置 11 可変ポンプ部
12 原動機 13 可変容量形油圧ポンプ
14 容積変更手段 15,81 ポンプ流量調整弁
17 コントロールバルブ 18,19 方向切換弁
20 減圧弁 21,92 絞り弁
22,23 圧力補償弁 24,25 アクチュエータ
60 バルブ本体 62 スプール
63 ピストン 64 絞り部
71 固定ポンプ 91 エンジン回転数検出弁
93 差圧減圧弁

Claims (2)

  1. エンジンなどの原動機によって駆動される可変ポンプ部と、
    前記可変ポンプ部の吐出油によって駆動される複数のアクチュエータと、
    前記アクチュエータの夫々に流入する圧油を制御可能にされた流量調節機能を有する複数の方向切換弁と、
    前記方向切換弁の夫々の圧力補償をする複数の圧力補償弁と、
    前記可変ポンプ部の吐出油の圧力を減圧する減圧弁と、
    前記減圧弁と前記圧力補償弁の間に設けた絞り弁と、
    を備えた油圧駆動装置において、
    前記圧力補償弁は、バルブ本体と、前記バルブ本体に穿設された内孔の摺動自在に嵌挿されたスプールと、前記スプールの内径部を摺動するピストンと、
    を備え、前記スプールは前記圧力補償弁の開き方向に前記絞り弁と該圧力補償弁間の圧力が作用する第2受圧面積及び前記アクチュエータの負荷圧が作用する第3受圧面積と、前記絞り弁と前記圧力補償弁間の圧力がドレンラインに対して連通・遮断する機能を有する絞り部とが形成され、
    前記ピストンは前記圧力補償弁の閉じ方向に前記方向切換弁の上流側圧力が作用する第1受圧面積が設けられたことを特徴とする油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の油圧駆動装置において、
    前記絞り部は、前記絞り弁と前記圧力補償弁間の圧力がドレンライン連通・遮断する開口面積が徐々に大きくなる形状を有することを特徴とする油圧駆動装置。
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