JP5217454B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents
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Description
また、可変ポンプ11と共にエンジン13で駆動される固定ポンプ12と、該固定ポンプ12の吐出路に可変絞り弁31が設置されている。つまり、固定ポンプ12の吐出路に可変絞り弁31の前後差圧が該可変絞り弁31のスプリング34の相当圧までは、可変絞り弁31の固定絞り33の前後差圧を検出し、エンジン13の回転数が高くなり、固定ポンプ12の吐出流量が増え、可変絞り弁31の固定絞り33の前後差圧が可変絞り弁31のスプリング34相当圧以上になると、可変絞り弁31の流路は32の位置になるので、可変絞り弁31の流路32の前後差圧を検出するようになり、目標差圧のゲインが変化する特性になっている。なお、参照符号26は可変ポンプ11の可変ポンプ定馬力制御弁を示す。
これにより、圧油をアクチュエータ24a、24bへ供給する方向制御弁25a,25bの開度が一定でもエンジン13の回転数に応じてアクチュエータ24a,24bの速度が変えられる(例えば、特許文献1)。
図5に示す絞り前後の圧力損失について、絞り上流圧18の圧力をPp1、絞り下流圧19の圧力をPp2とすると、
目標差圧Pr=Pp1−Pp2=ΔPp(絞りの圧力損失)・・・(1)で表わせる。
また、固定ポンプ12の吐出圧自体も高くなることにより、該固定ポンプ12の耐圧性を向上させる必要もあった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、エンジンの回転数に応じて目標差圧を変更する機能を保持した状態で、固定ポンプの吐出ラインの圧力損失を低減して省エネを図った油圧駆動装置を提供することを目的とする。
前記エンジン回転数検出弁は、本体と、前記本体に摺動自在に嵌挿されたスプールと、前記スプールの大径部側に摺動自在に嵌挿されたピストンと、スプールの小径部側に内装され絞り上流圧と同方向に作用するばね部材と、前記スプールの内孔に設けられ前記本体に形成された絞り上流流路及び絞り下流流路に連通する固定絞りと、を有し、
前記スプールの小径部側の受圧面積A1、前記ピストンの受圧面積A2及び前記スプールの大径部と前記ピストンとの径差の受圧面積A3が同じなるように前記スプールの径を選定し、前記スプール小径部側に内装されたばね部材のばね力の設定次第で、エンジン回転数検出弁で検出する目標差圧に対し、前記スプールの内孔に設けられ前記本体に形成された絞り上流流路及び絞り下流流路に連通する前記固定絞りの前後差圧が小さく抑えられることを特徴とする。
本発明によれば、固定ポンプの吐出路に設置した絞りの前後差圧の変化でエンジン回転数を検出し、ポンプ容量制御の目標差圧を変更し、可変ポンプの吐出圧と最高負荷圧の実差圧も変更する機能を有したままで、固定ポンプ吐出ラインの圧力損失低減ができる。
図1は、本発明の第一の実施に形態に係る油圧駆動装置40の油圧回路図である。図1中、図5の構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図1においては、固定ポンプ12の吐出ラインに固定絞り41を配置し、該固定絞り41の絞り上流圧18の圧力Pp1、絞り下流圧19の圧力Pp2(この場合、固定ポンプ12の吐出ラインのリリーフ20の設定で決まるため従来技術、本発明とも同圧として比較する)とする。
このことから、本発明では従来技術(特許文献1と同じ目標差圧Prを得る場合でも、スプリング45のスプリング相当圧分Pspだけ、絞り前後差圧を低減することが可能である。
図2に示すように、エンジン回転数検出弁46は本体47に穿設した大径スプール孔49に摺動自在に嵌挿された大径部51及び小径スプール孔50に摺動自在に嵌挿された小径部52よりなるスプール53が設けられており、本体47の両端はプラグ54a,54bにより閉塞されている。スプール53の大径部51の端部に開口する大径孔55にピストン56が摺動自在に嵌挿されている。さらに、大径孔55に連通する中径孔57が設けられており、小径部52の端部に開口しスプリング45を収納する孔59が設けられており、孔59は小径の連通路60により流路(絞り上流流路)68に接続している。
ここで、小径部52(小径スプール孔50)、大径孔55(ピストン56)の受圧面積及びスプール53とピストン56との径差部分の受圧面積をそれぞれA1,A2,A3として設定している。
一方、ランド62には、略中央に凹部66が形成されると共に、該凹部66の軸方向の両端部にノッチ67が円周に複数個形成されている。
さらに、小径部52には連通路60に接続する流路68が軸径方向に穿設されており、該流路68は本体47に形成された流路69に接続している。また、本体47には、図1の油圧回路図を構成する油路70〜72が形成されている。この場合、油路70、71は目標差圧Prを検出し、油路72はタンクポートに連通する機能を有する。
可変ポンプ11の駆動と共に、固定ポンプ12から吐出された圧油は図2に示すようにエンジン回転数検出弁46の流路69に流入し、絞り上流圧18の圧力Pp1がスプール53の流路68、連通路60より小径部52の右端である受圧面積A1に作用し、スプール53に矢印X方向への力を作用させる。
また、スプリング45のスプリング力は絞り上流圧18の圧力Pp1と同じ矢印X方向に作用する。
また、目標差圧Prはスプール53とピストン55の径差の部分である受圧面積A3に作用し、スプール53に矢印Y方向への力を作用させる。
Pp1×A1+Fsp=(Pp2×A2)+(Pr×A3) ・・・(4)
(Fspはスプリング45のスプリング力)
ここで、A1=A2=A3となるように、スプール53の各部の径を選定し、(4)式を両辺A1で割ると、
Pp1+Fsp/A1=Pp2+Pr ・・・(5)
Fap/A1=Psp として、(5)式を整理すると(2)式となる。
本発明では、従来技術と同じ目標差圧Prを得る場合でも、エンジン回転数検出弁46においてスプリング45スプリング相当圧分Pspだけ、絞り前後差圧を低減することができ、圧力損失の発生を少なくしている。
図3は図1のエンジン数検出弁46に可変絞り部85を追加してエンジン回転数検出弁82を設けたことを特徴とする。図4によりエンジン回転数検出弁82について説明する。
図4において、可変絞り部85は本体47に穿設されたスリーブ孔86に嵌挿されたスリーブ87と、前記スリーブ87に摺動自在に嵌挿されたピストン88と、前記スリーブ87に内装されたスプリング89と、前記スプリング89のスプリング力を調整するねじ部材90と、を備える。
スリーブ87の大径孔95に内装されたスプリング89は、一側(図4で右側)が突起部98の外周に係合し、他側(図4で左側)がスリーブ87に螺着したねじ部材90にガイドされている。スプリング89のスプリング力の調整はねじ部材90に螺着したナット102により該ねじ部材90を出し入れすることで行われる。参照符号103、104は油路を示すもので、それぞれ絞り上流圧18、絞り下流圧19に連通している。
本発明によれば、固定ポンプの吐出路に設置した絞りの前後差圧の変化でエンジン回転数を検出し、ポンプ容量制御の目標差圧を変更し、可変ポンプの吐出圧と最高負荷圧の実差圧も変更する機能は有したままで、固定ポンプ吐出ラインの圧力損失低減ができる。
なお、図2及び図4において、スプリングの設定を容易にするため、プラグ54bの代わりにスプリング取り付け高さを調整する調整ネジ機構を備えたプラグを使用しても良いことは、言うでもない。
12 固定ポンプ 18 絞り上流圧
19 絞り下流圧 24 アキュームレータ
25 方向切換弁 41 固定絞り
44 差圧減圧弁 46 エンジン回転数検出弁
47 本体 53 スプール
56、88 ピストン 85 可変絞り部
Claims (1)
- エンジンなどの原動機と、前記エンジンなどの原動機により駆動される可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧よりも目標差圧だけ高くなるロードセンシング制御するポンプ制御手段と、前記油圧ポンプの吐出圧の上限を規制するメインリリーフ弁と、前記複数の圧力補償弁のそれぞれの目標差圧を前記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧により設定すると共に、前記ロードセンシング制御の目標差圧を可変ポンプと共にエンジンなどの原動機で駆動される固定容量型ポンプを利用してエンジン回転数に依存する可変値として決定するエンジン回転数検出弁と、を備えた油圧駆動装置において、
前記エンジン回転数検出弁は、本体と、前記本体に摺動自在に嵌挿されたスプールと、前記スプールの大径部側に摺動自在に嵌挿されたピストンと、スプールの小径部側に内装され絞り上流圧と同方向に作用するばね部材と、前記スプールの内孔に設けられ前記本体に形成された絞り上流流路及び絞り下流流路に連通する固定絞りと、を有し、
前記スプールの小径部側の受圧面積A1、前記ピストンの受圧面積A2及び前記スプールの大径部と前記ピストンとの径差の受圧面積A3が同じなるように前記スプールの径を選定し、前記スプール小径部側に内装されたばね部材のばね力の設定次第で、エンジン回転数検出弁で検出する目標差圧に対し、前記スプールの内孔に設けられ前記本体に形成された絞り上流流路及び絞り下流流路に連通する前記固定絞りの前後差圧が小さく抑えられることを特徴とする油圧駆動装置。
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