JP5974749B2 - デスケーリング設備及びデスケーリング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被圧延材の表面に発生するスケールを、高圧水を噴射することによって除去するデスケーリング設備及びデスケーリング方法に関する。
鋼板などの熱間圧延ラインにおいては、高温の被圧延材表面に酸化スケールが発生し、そのまま圧延するとロール表面や被圧延材表面に疵が入り、品質を低下させる。そこで、圧延機に被圧延材を噛み込ませる前に、被圧延材のスケールを除去する。具体的には、被圧延材の搬送方向の下流から上流に向けて、被圧延材の表面に高圧水を噴射し、スケールの除去を行う。
図9は、従来のデスケーリング設備の構成を示す図である。被圧延材4の搬送方向には、高圧水を噴射するノズルヘッダ1、2が所定の間隔を置いて設置されている。ノズルヘッダ1、2は、ヘッダ11、21と、ノズル12、22を備えている。ノズル12、22は幅方向に複数配され、複数のノズル12、22によって、ヘッダ11、21が共有されている。
ノズルヘッダ1、2から噴射される高圧水は、被圧延材4の表面に衝突し、反射して飛散する。この飛散水のほとんどは、被圧延材の搬送方向の上流側へ流れる。ここで、搬送方向の下流側のノズルヘッダ2からの飛散水が、搬送方向の上流側に流れると、飛散水が、上流側のノズルヘッダ1から噴出される高圧水と干渉し、デスケーリング効率を低下させる。
そこで、従来から、被圧延材に衝突したあとの飛散水を回収し、デスケーリング効率の低下を防ぐ工夫がなされている。具体的には、水切り手段3をノズルヘッダ2の上流側に設置し、ノズルヘッダ2から噴射された高圧水の反射水が、搬送方向の上流側に飛散するのを防いでいる。
特許文献1では、熱間圧延機の入側に鋼板表面に浮遊するスケールを除去する水ノズルヘッダを設け、水ノズルヘッダの上流側に噴射水を回収するスクレパーを通板表面より若干すきまを設けて配置し、更にスクレパーの上流側に被圧延材と接触する水切りロールを設けた装置が開示されている。この装置では、スクレパーの下端と通板との間に若干すきまを設けることにより、スクレパーの下端が被圧延材の表面と接触して、被圧延材の表面に疵が発生するのを防止している。
特許文献2では、スケールを除去するデスケーリングヘッダより上流側に、デスケーリング水を集めて斜め上方の集水樋にすくい上げる水切りワイパー板を設ける装置が開示されている。水切りワイパーは、上端を支持軸で回転自在に支持し、下端が熱間圧延材の表面に接触するよう設置される。この装置では、圧力センサを介してワイパー板と連結したワイパー板を下流側に押圧する押圧機構と、予め求めた熱間圧延材とワイパー板との接触圧力と圧力センサの圧力との関係に基づいて、熱間圧延材とワイパー板との接触圧力を押圧機構により制御する圧力制御部を有する装置が開示されている。
実開昭61−107409号公報 特開平8−243629号公報
しかしながら、特許文献1に開示された装置では、スクレパーの最下段と被圧延材との隙間から、下流側の飛散水が搬送方向の上流側へ流れてしまう。この結果、隙間を通った飛散水が、上流側に隣接して設けられたノズルヘッダからの噴射水と干渉し、デスケーリング効率を低下させるという問題を有する。
また、特許文献2に開示された装置では、熱間圧延材とワイパー板との接触圧力を検出する圧力センサや、接触圧力を制御する圧力制御部を設ける必要があり、装置が複雑になるといった問題を有する。
本発明は、上記のような問題に対してなされたものであり、簡易な構成により、デスケーリング効率を向上させることができるデスケーリング設備及びデスケーリング方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するため、以下のような特徴を有している。
[1]被圧延材の表面に生成したスケールを、高圧水を噴射することによって除去するノズルヘッダと、前記ノズルヘッダより前記被圧延材の搬送方向の上流側に設置され、前記ノズルヘッダから噴射された水を回収する水切り手段とを備え、
前記水切り手段は、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも上流側に位置し、平面又は曲面を有する第1水切り板部と、
前記第1水切り板部より下方に配され、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも下流側に位置し、平面又は曲面を有する第2水切り板部を有することを特徴とするデスケーリング設備。
[2]前記水切り手段の最下端と、前記被圧延材との隙間が1mm以上40mm以下である[1]に記載のデスケーリング設備。
[3]前記第2水切り板部は、前記上端と前記下端を結ぶ線と、鉛直線とのなす角が10°以上45°以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のデスケーリング設備。
[4]前記第2水切り板部は、前記上端と前記下端を結ぶ長さが50mm以上100mm以下であることを特徴とする[1]乃至[3]のうちいずれかに記載のデスケーリング設備。
[5]被圧延材の表面に発生したスケールを、高圧水を噴射することによって除去し、
噴射された前記高圧水が、前記被圧延材の搬送方向の上流側に飛散した飛散水を、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも下流側に位置し、平面又は曲面を有する水切り手段に当てて下方に反射させることを特徴とするデスケーリング方法。
本発明に係るデスケーリング設備及びデスケーリング方法によれば、水切り手段の下方の隙間を通って上流側に向かう飛散水を遮断することにより、デスケーリング効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。 本発明の実施の形態1に係るデスケーリング設備の水切り手段を拡大した図である。 本発明の実施の形態2に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。 本発明の実施の形態3に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。 本発明の実施の形態4に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。 本発明の実施の形態5に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。 実施例1の従来例と本発明例におけるスケール欠陥発生率を示す図である。 実施例2の従来例と本発明例におけるスケール欠陥発生率を示す図である。 従来のデスケーリング設備の構成を示す概要図である。
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るデスケーリング設備の構成を示す概要図である。実施の形態1に係るデスケーリング設備は、被圧延材4の搬送方向に所定の間隔を置いて、複数のノズルヘッダ1、2が設けられている。ノズルヘッダ1、2は、ヘッダ11、21と、ノズル12、22を備えている。ノズル12、22は幅方向に複数配され、複数のノズル12、22によって、ヘッダ11、21が共有されている。被圧延材4は、紙面左側から右側に搬送される。なお、以下の説明では、搬送方向の上流を単に上流とし、搬送方向を単に下流と省略して示す。
ノズルヘッダ1、2は、鉛直下向きからやや上流側に傾いた噴出口を有している。ノズルヘッダ1、2は、この噴出口から高圧水を被圧延材4に向かって噴射する。噴射された高圧水は、被圧延材4の表面に当たり、被圧延材4の表面に生成したスケールを除去する。
ノズルヘッダ2に対し、被圧延材4の搬送方向の上流側には、ノズルヘッダ2から噴射された水を回収する水切り手段3が設けられている。水切り手段3は、被圧延材4の搬送方向の上流側のノズルヘッダ1と、下流側のノズルヘッダ2の間に配されている。水切り手段3は、下流側のノズルヘッダ2から噴射された水が上流側に流れるのを遮断し、下流側のノズルヘッダ2から噴射された水が、上流側のノズルヘッダ1の噴射する高圧水に干渉しないようにしている。
水切り手段3の最下端と被圧延材4との間には、水切り手段3が被圧延材4に接触して被圧延材4に疵がつかないよう所定の隙間が設けられている。被圧延材4と水切り手段3の最下端と隙間は、1mm以上40mm以下である。
水切り手段3は、多段の平面及び/又は曲面部を有している。具体的には、図1の例では、水切り手段3は、上段と下段の平面状の板状部材を有している。上段の板状部材を、第1水切り板部31とする。下段の板状部材を、第2水切り板部32とする。例えば、水切り手段3は、一枚の鋼板を折り曲げて第1水切り板部31と第2水切り板部32を形成してもよく、若しくは、第1水切り板部31に別部材の第2水切り板部32を接合して形成してもよい。
第1水切り板部31は、ノズルヘッダ2から噴射された水を斜め上方にすくい上げ、図示しない回収部に回収するよう構成されている。第2水切り板部32は、水切り手段3の下方から上流側に流れる飛散水を、下方に反射させてウォーターウォール5を形成する。第2水切り板部32は、このウォーターウォール5により、水切り手段3の下の隙間から上流側に流れる飛散水を遮断する。ウォーターウォール5は、高圧水を飛散水に衝突させて、飛散水の水圧を低減させると共に、飛散水の飛散方向を制御する堰である。
図2を用いて、水切り手段3の構成をさらに説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係るデスケーリング設備の水切り手段を拡大した図である。なお、図2の点線は、鉛直線を示している。第1水切り板部31と第2水切り板部32は一体形成されている。第1水切り板部31の下方には、第2水切り板部32が配されている。
第1水切り板部31と第2水切り板部32は、逆向きに傾斜した状態で配されている。具体的には、第1水切り板部31は、鉛直線に対し、上端31aが上流側に傾斜した状態で設置される。換言すれば、第1水切り板部31の上端31aの水平方向の位置X1は、下端31bの水平方向の位置X2よりも上流側に配されている。
一方、第2水切り板部32は、鉛直線に対し、上端32aが下流側に傾斜した状態で設置される。換言すれば、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が、下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている。なお、実施の形態1では、第2水切り板部32の上端32aの水平方向の位置X3は、第1水切り板部31の下端31bの水平方向の位置X2と同一である。
第1水切り板部31は、上端31aと下端31bを結んだ直線と鉛直線とのなす角をαとすると、αが30°以上60°以下に設定されている。αが30°以上で、飛散水を効率よく回収することができる。また、αが60°以下で、設備の省スペース化を図ることができる。一方、第2水切り板部32は、上端32aと下端32bを結んだ直線と鉛直線とのなす角をβとすると、βが10°以上45°以下に設定されている。βが45°以上では、第2水切り板部32に衝突した飛散水が、上流側へ流出し、水切りの効果を発揮できないためである。また、βを10°より小さいと、第2水切り板部32に衝突した飛散水が、被圧延材4の表面に滞留し、過冷却の原因となるためである。
また、第2水切り板部32の上端32aと下端32bを結んだ直線の長さL(図1参照)は、50mm以上100mm以下に設定されている。長さLが50mm以下では、第2水切り板部32に衝突する水量が小さく水切りの効果が小さいためである。また、長さLを100mmより大きくすると、第1水切り板部31に衝突した水を回収できる水量が少なくなり、被圧延材4の表面に、飛散水が滞留し、過冷却の原因となるためである。
このように構成されたデスケーリング設備では、図1に示すように、ノズルヘッダ2から噴射された高圧水が、被圧延材4に当たる。ここで、ノズルヘッダ2は、前述したように鉛直下方よりも上流側に噴出口が傾いて設置されている。高圧水が被圧延材4に当たると、約3割程度は下流側に反射して飛散し、約7割程度が上流側に反射して飛散する。上流側に反射した約7割程度の飛散水は、水切り手段3に到達する。水切り手段3に到達した飛散水は、大部分が第1水切り板部31の壁面に沿って上方に移動し、図示しない回収部に回収される。
一方、残りの飛散水は、第1水切り板部31の下方の第2水切り板部32に当たる。ここで、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が、下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されており、上端32aと下端32bの間で、飛散水を下方に反射させる面を作る。そのため、第2水切り板部32に当たった飛散水は、下方に反射することになる。第2水切り板部32によって反射した飛散水は、下方に向かい、ウォーターウォール5を形成する。この飛散水のウォーターウォール5により、水切り手段3の下方を通り抜けて上流側に流れる飛散水を遮断する。これにより、下流側から水切り手段3の下方を通り抜けて上流側に流れる飛散水を低減させることができる。
つまり、本実施の形態1では、第2水切り板部32に衝突した飛散水自身が、ウォーターウォール5を形成し、水切りの効果を発揮することで、上流側への干渉を防止し、デスケーリング効率低下の問題を解消することができる。
なお、本実施の形態1では、従来の水切り手段3の先端形状を変更させるだけで実現することができ、特許文献1や2に記載の方法に比べ、設置スペースが小さくてすむといった効果も奏する。
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2に係るデスケーリング装置の構成を示す図である。この水切り手段3は、実施の形態1と同様に、水切り手段3が第1水切り板部31と第2水切り板部32を有している。第1水切り板部31は、実施の形態1と同様であり、平面状の板部材により構成されている。
一方、実施の形態2では、第2水切り板部32が曲面を有する板部材により構成されている。第2水切り板部32の曲面は、凹面が下流側に、凸面が上流側になるよう配される。第1水切り板部31は、上端31aの水平方向の位置X1が下端31bの水平方向の位置X2よりも上流に配されている。また、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている。また、第2水切り板部32の上端32aと下端32bを結んだ直線と鉛直線とのなす角β(図示せず)は、第1の実施の形態と同様に10°以上45°以下に設定することが好ましい。
このように構成された水切り手段3では、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されているため、第2水切り板部32は、飛散水を下方に反射させる面を有する。そのため、第2水切り板部32の凹面に当たった下流側からの飛散水は、凹面によりこの飛散水が下方に反射される。下方に反射された飛散水は、ウォーターウォールを形成する。
これにより、水切り手段3の下方の隙間から上流側に流れる飛散水を、ウォーターウォールにより遮断することができる。このように、第2水切り板部32は、実施の形態2のように、曲面を有する板部材により構成してもよい。なお、第1水切り板部31も同様に、曲面を有する板部材により構成してもよい。
[実施の形態3]
図4は、本発明の実施の形態3に係るデスケーリング設備の構成を示す図である。実施の形態3では、第1水切り板部31と第2水切り板部32が分離された板部材により構成されている。
実施の形態1と同様に、第1水切り板部31は、上端31aの水平方向の位置X1が下端31bの水平方向の位置X2よりも上流に配されている。また、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている。また、第2水切り板部32の上端32aと下端32bを結んだ直線と鉛直線とのなす角β(図示せず)は、第1の実施の形態と同様に10°以上45°以下に設定することが好ましい。
このように水切り手段3を、分離された複数の部材により構成しても、第2水切り板部32により、飛散水によるウォーターウォールを形成し、水切り手段3の下方から上流に通り抜ける飛散水を遮断することができる。
[実施の形態4]
図5は、本発明の実施の形態4に係るデスケーリング設備の構成を示す図である。実施の形態4では、第1水切り板部31と第2水切り板部32の間に、第3水切り板部33が設けられている。
実施の形態1と同様に、第1水切り板部31は、上端31aの水平方向の位置X1が下端31bの水平方向の位置X2よりも上流に配されている。また、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている。また、第2水切り板部32の上端32aと下端32bを結んだ直線と鉛直線とのなす角β(図示せず)は、第1の実施の形態と同様に10°以上45°以下に設定することが好ましい。
なお、図5の例では、第3水切り板部33は、上端が上流側に傾いた平面状の板部材としているが、第3水切り板部33の構成は、図5に限られない。すなわち、第3水切り板部33は、曲面を有する板部材により構成してもよい。また、第3水切り板33は、飛散水をすくい上げることができるよう配置すれば、どのような形状であってもよい。
このように構成された水切り手段3では、上記の実施の形態1乃至3と同様に、第2水切り板部32の作用により、飛散水によるウォーターウォールを形成し、水切り手段3の下方から上流側に通り抜ける飛散水を遮断する。このように、水切り手段3は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている第2水切り板部32を設ければ、3以上の多段の平面又は曲面の板部材を組み合わせて構成してもよい。
[実施の形態5]
図6は、本発明の実施の形態5に係るデスケーリング設備の構成を示す図である。実施の形態5に係る水切り手段3は、第1水切り板部31と第2水切り板部32が、下流側に突出する曲面を有する一連の部材として構成されている。水切り手段3の上部は、第1水切り板部31として機能し、下部が第2水切り板部32として機能する。
なお、第1水切り板部31及び第2水切り板部32は、上記の通り一連の部材として構成されるが、図6では、第1水切り板部31と第2水切り板部32が明確になるよう、第1水切り板部31と第2水切り板部32の傾斜角α、βが0°となった位置を、第1水切り板部31と第2水切り板部32の境界線として点線で示している。
実施の形態1と同様に、第1水切り板部31は、上端31aの水平方向の位置X1が下端31bの水平方向の位置X2よりも上流に配されている。また、第2水切り板部32は、上端32aの水平方向の位置X3が下端32bの水平方向の位置X4よりも下流側に配されている。また、第2水切り板部32の上端32aと下端32bを結んだ直線と鉛直線とのなす角β(図示せず)は、第1の実施の形態と同様に10°以上45°以下に設定することが好ましい。
このように、第1水切り板部31と第2水切り板部32は、実施の形態1乃至4のように明確に区切られる必要はなく、実施の形態5に示すように、一連の部材のそれぞれの部分として構成することができる。
なお、本発明を実施の形態1乃至5を用いて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1乃至5では、第2水切り板部32は、水切り手段3の最下段に配されているが、第2水切り板部32のさらに下方に、さらに水切り板部を設けるよう構成してもよい。なお、上記の実施の形態1乃至4は、組合せて実施することも勿論できる。
次に、実施の形態1を適用した本発明例と図9の従来例を用いて、本発明例の検証を行った。この検証では、仕上げ圧延機の入側に、2列のノズルヘッダが配置されている熱間圧延ラインを用いた。検証を実施したデスケーリング設備の仕様を表1に示す。表1は、1列目と2列目のノズルヘッダの噴射圧力と噴射流量をそれぞれ示している。なお、ノズルヘッダの間隔は、900mmである。
Figure 0005974749
第2水切り板部の鉛直線とのなす角β(図2参照)は45°、長さL(図2参照)は80mmとした。板厚1.8〜4.0mm、板幅800〜1600mmの軟鋼の熱延板を熱間圧延し、得られた熱延コイルの表面スケール疵の発生率を調査した。
調査したコイル数は3023コイルである。図7は、実施例1の従来例と本発明例におけるスケール欠陥発生率を示す図である。なお、本検証では、1つのコイルの全長に、1箇所でも欠陥があった場合に、スケール欠陥があると判断した。図7の通り、スケール疵の発生率は、従来例の1.0%に対し、本発明ではほぼ皆無とすることができた。なお、スケール疵の発生率は、コイルの本数比率である。
さらに、実施の形態1を適用した本発明例と図9の従来例を用いて、本発明例の検証を行った。この検証では、仕上げ圧延機の搬送方向上流側に、3列のノズルヘッダが配置されている熱間圧延ラインを用いた。実施例2におけるデスケーリング設備を表2に示す。表2は、1〜3列目のノズルヘッダの噴射圧力と噴射流量をそれぞれ示している。なお、ノズルヘッダの間隔は、900mmである。
Figure 0005974749
第2水切り板部の鉛直線とのなす角β(図2参照)は30°、長さL(図2参照)は90mmとした。板厚1.2〜4.0mm、板幅1200〜1500mmの軟鋼の熱延板を熱間圧延し、得られた熱延コイルの表面スケール疵の発生率を調査した。調査したコイル数は8024コイルである。図8は、実施例2の従来例と本発明例におけるスケール欠陥発生率を示す図である。図8に示すとおり、スケール疵の発生率は従来例の1.3%に対し、本発明ではほぼ皆無とすることができた。なお、スケール欠陥発生率は、コイルの本数比率である。
以上のように、実施例1及び2から、本発明例は、従来例に比べデスケーリング効率を向上させることができたことが分った。
1、2 ノズルヘッダ
3 水切り手段
31 第1水切り板部
31a 上端
32b 下端
32 第2水切り板部
32a 上端
32b 下端
33 第3水切り板部
4 被圧延材
5 ウォーターウォール

Claims (5)

  1. 被圧延材の搬送方向の上流側および下流側に設置され、被圧延材の表面に生成したスケールを、高圧水を噴射することによって除去する上流側の噴射ノズルおよび下流側の噴射ノズルと、前記上流側の噴射ノズルと前記下流側の噴射ノズルとの間に設置され、前記噴射ノズルから噴射された水を回収する水切り手段とを備え、
    前記水切り手段は、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも上流側に位置し、平面又は曲面を有する第1水切り板部と、
    前記第1水切り板部より下方に配され、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも下流側に位置し、平面又は曲面を有する第2水切り板部を有することを特徴とするデスケーリング設備。
  2. 前記水切り手段の最下端と、前記被圧延材との隙間が1mm以上40mm以下である請求項1に記載のデスケーリング設備。
  3. 前記第2水切り板部は、前記上端と前記下端を結ぶ線と、鉛直線とのなす角が10°以上45°以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のデスケーリング設備。
  4. 前記第2水切り板部は、前記上端と前記下端を結ぶ長さが50mm以上100mm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載のデスケーリング設備。
  5. 被圧延材の搬送方向の上流側および下流側に設置された上流側の噴射ノズルおよび下流側の噴射ノズルによって被圧延材の表面に生成したスケールを、高圧水を噴射することによって除去するに際し、
    前記下流側の噴射ノズルから噴射された前記高圧水が、前記被圧延材の搬送方向の上流側に飛散した飛散水を、前記上流側の噴射ノズルと前記下流側の噴射ノズルとの間に設置され、上端の水平方向の位置が下端の水平方向の位置よりも下流側に位置し、平面又は曲面を有する水切り手段に当てて下方に反射させることを特徴とするデスケーリング方法。
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