JP5973748B2 - ファイバ湾曲センサ - Google Patents
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Description
以上により、湾曲性が維持された状態で正確な湾曲状態を検出することは、困難である。
[第1の実施形態]
図1Aと図1Bとを参照して第1の実施形態について説明する。なお図示の明瞭化のために、一部の図面では部材の一部の図示を省略している。
図1Aに示すように、ファイバ湾曲センサ10は、光を出射する光源21と、光源21から出射された光を導光する少なくとも1本の光供給ファイバ41と、光供給ファイバ41と光結合し、光供給ファイバ41によって導光された光を伝播する光結合部材61と、光結合部材61と光結合し、光結合部材61によって伝播された光を導光する複数のセンサファイバ81と、センサファイバ81によって導光された光の強度を測定する光強度測定部101と、光供給ファイバ41とセンサファイバ81とを保持する保持部材121とを有している。
詳細には、例えば光損失部83が外側に位置するようにファイバ湾曲センサ10が湾曲すると、光損失部83に入射する光は、言い換えると光損失部83が吸収する光は多くなる。また例えば光損失部83が内側に位置するようにファイバ湾曲センサ10が湾曲すると、光損失部83に入射する光は、言い換えると光損失部83が吸収する光は少なくなる。光損失部83に入射する光量に応じて、光強度測定部101が受光する光の量は増減する。この受光する光の量の増減を、光強度測定部101で測定した値を基に光損失部83の湾曲状態を求めることができる。
このように光損失部83を有するセンサファイバ81と光強度測定部101とは、光供給ファイバ41の湾曲状態を多点的に検出するために、湾曲状態検出手段として配設される。
なお、図1Aに示すように、センサファイバ81の軸方向において、2本の光損失部83は例えばX方向については同じ位置に配設されていて、一方の光損失部83は例えばY方向の湾曲を検出し、他方の光損失部83は例えばZ方向の湾曲を検出する。このY方向は、例えば、センサファイバ81の径方向を示す。Z方向は、例えば、センサファイバ81の径方向を示し、Y方向に対して直交している。なお、ここでは一例としてセンサファイバ81は、光供給ファイバ41を中心に同心円上に回転対称に配設されている。また例えば光損失部83は、1本のセンサファイバ81に1つ配設されている。
本実施形態では、なお、湾曲状態検出部の一部は、光損失部83を一例として説明しているが、これに限定されない。湾曲状態検出部の一部は、例えば発光体である蛍光体や量子ドットなどであっても良い。
次に本実施形態の作用と、作用に対応する効果とについて図1Aと図1Bとを参照して説明する。
ファイバ湾曲センサ10が湾曲する際、回転抑止機構である側面87aと内面129aとによって、センサファイバ81は、貫通孔125に対してセンサファイバ81の軸周りに回転することを抑止される。またこのとき、センサファイバ81は、センサファイバ81の軸方向に沿って貫通孔125を摺動可能である。また光供給ファイバ41と保持部材121とは、接着材123aによって互いに固定されている。
ファイバ湾曲センサ10が湾曲する際、センサファイバ81の曲率半径がそれぞれ異なっていても、センサファイバ81は、回転抑止機構である側面87aと内面129aとによって貫通孔125に対するセンサファイバ81の軸周りへのセンサファイバ81の回転を抑止され、センサファイバ81の軸方向に沿って貫通孔125を摺動可能である。よって、歪みがファイバ湾曲センサ10にて生じにくくなり、歪みに伴う応力が発生しにくい。このため当該応力に対応する力の分だけより大きな力によってファイバ湾曲センサ10を湾曲させる必要がない。これによりセンサファイバ81が複数配設されても、ファイバ湾曲センサ10の湾曲性を向上できる。
同時に、センサファイバ81は貫通孔125に対してセンサファイバ81の軸周りに回転することを回転抑止機構によって抑止される。この結果、光損失部83も貫通孔125に対してセンサファイバ81の軸周りに回転することを抑止されるため、光強度測定部101が受光する光の量は光損失部83の湾曲状態に応じて正確に増減する。これにより、湾曲状態が正確に検出される。
また複数のセンサファイバ81がファイバ湾曲センサ10に配設され、ファイバ湾曲センサ10の剛性が上がるが、前記によって、ファイバ湾曲センサ10の湾曲性を向上できる。よって光供給ファイバ41の湾曲状態を多点的に検出することには、好適である。
また図示しない駆動源がファイバ湾曲センサ10を湾曲させる駆動力を発生する際、前記によって、駆動力を発生のための消費エネルギを小さくでき、省エネルギ化もできる。
保持部材121は、センサファイバ81が光供給ファイバ41を中心に回転対称に配設されるように、光供給ファイバ41とセンサファイバ81とを保持している。よって、ファイバ湾曲センサ10の各湾曲方向に対する剛性を比較的均一にでき、ファイバ湾曲センサ10をどの向きにも容易に湾曲できる。
センサファイバ81は、貫通孔125を貫通し、センサファイバ81の軸方向に沿って貫通孔125を摺動する。このとき、保持部材121は、センサファイバ81がセンサファイバ81の軸方向に沿って貫通孔125を摺動可能となるように、センサファイバ81を保持している。
センサファイバ81の曲率半径がそれぞれ異なっていても、センサファイバ81に歪みが発生しにくい。そして歪みに伴う応力が発生しにくい。よってファイバ湾曲センサ10の耐久性を向上できる。
またファイバ湾曲センサ10の湾曲半径を小さくできる。
保持部材121は、光供給ファイバ41の軸方向への保持部材121の移動と光供給ファイバ41の軸周りへの保持部材121の回転とが固定されるように、光供給ファイバ41に固定されている。
光供給ファイバ41は、光を供給する機能と、保持部材121同士の間の距離と保持部材121の回転位置の関係とを保持する機能とを有することとなる。よって、1つの部材が光供給と位置決めとの2つの機能を有するため、低コストと小型にできる。
図2Aに示すように、断面85は、2本の直線85aと2本の円弧85bとによって形成されている。これにより側面87aと外周面87bとは、2つ形成される。
ジャケット81cが両脇から押圧されることで、2本の直線85a(2つの側面87a)は形成される。
本変形例では、2本の直線85a(2つの側面87a)は、センサファイバ81を両脇から押圧する荷重と押圧時の温度とを管理すれば、再現良く製造できるので、2本の直線85a(2つの側面87a)をより容易に形成できる。本変形例では、センサファイバ81の設計や製造方法の自由度を向上できる。
図2Bに示すように、直線85a(側面87a)は、クラッド81bにも形成される。
本変形例では、センサファイバ81の設計の自由度をより向上できる。
図2Cに示すように、本変形例では、ジャケット81cは、円筒形状を有している。よってセンサファイバ81は円形の断面85を有し、センサファイバ81は円柱形状を有している。センサファイバ81は、センサファイバ81(ジャケット81c)の外周面と密着するフェルール155によって覆われている。
本変形例では、センサファイバ81の設計の自由度を向上できる。
図2Dに示すように、本変形例では、ジャケット81cは、円筒形状を有している。よってセンサファイバ81は円形の断面85を有し、センサファイバ81は円柱形状を有している。
本変形例では、センサファイバ81の設計の自由度を向上できる。
図2Eに示すように、一部のセンサファイバ811は、円柱形状を有している。このセンサファイバ811は、センサファイバ811(ジャケット81c)の外周面と密着するフェルール155によって覆われている。フェルール155は、保持部材121によって保持される部分にのみ配設されている。
第3の変形例に比べて、フェルール155の全体の数を減らすことができ、センサファイバ81の1本当たりのフェルール155の配設数を減らすことができる。よってフェルール155の費用を抑えることができ、センサファイバ811にフェルール155を取り付ける手間を省くことができる。また本変形例では、フェルール155の配設面積を減らすことができるため、保持部材121を小径にできる。
本変形例は、例えば第3の変形例を組み合わせても良い。
本実施形態では、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
図3に示すように、直線85aが配設されるセンサファイバ81の側面87aと、直線127aが配設される貫通孔125の内面129aとは、貫通孔123に対向している。貫通孔125は、貫通孔123を中心に、側面87aと内面129aとを含めて回転対称に配設されている。
センサファイバ81はより厳密に回転対称に配設されるため、ファイバ湾曲センサ10の各湾曲方向に対する剛性を比較的均一にでき、ファイバ湾曲センサ10をどの向きにも容易に湾曲できる。
本実施形態では、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
図4Bに示すように、全てのセンサファイバ81と全ての貫通孔125とは、円柱形状を有している。
直線85aと側面87aとが形成される必要がない。よって、センサファイバ81のコストを削減できる。
指標部135によってセンサファイバ811の回転角度位置を保持部材121に対して容易且つ正確に位置決めできる。よって、ファイバ湾曲センサ10の組立性を容易且つ正確にできる。
なお指標部135の形状や数や配設位置等は、特に限定されない。
本変形例では、以下に、第1,2,3の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
接着材133は、配設されない。これにより前記したように、保持部材121は、センサファイバ81の軸方向への保持部材121の移動とセンサファイバ81の軸周りへの保持部材121の回転とが固定され、保持部材121の間の距離が所望に保持されるように、接着材133によってセンサファイバ81に固定されているのみである。よって、保持部材121の間の距離は、センサファイバ811によって保持され、所望に維持される。
保持部材121は、センサファイバ811によって、位置を固定される。保持部材121の間の距離は、センサファイバ811によって保持される。またセンサファイバ811は、光強度測定部101に光を導光する機能と、保持部材121同士の間の距離と保持部材121の回転位置の関係とを保持する機能とを有することとなる。
よって、1つの部材が2つの機能を有するため、ファイバ湾曲センサ10を低コスト且つ小型にできる。特に本変形例では、接着材123aのコストと、接着材123aを塗布するためのコストとを削減できる。
本実施形態の構成は、例えば第1の実施形態の構成をベースとしている。以下に、第1の実施形態の構成とは異なる点について説明する。
図5に示すように接着材123aは、配設されない。ファイバ湾曲センサ10は、全ての保持部材121と光結合部材61とが内部に配設されているシース159をさらに有している。シース159は、保持部材121を位置決めしている。つまりシース159は、センサファイバ81の軸方向とセンサファイバ81の周方向とへの保持部材121の移動を固定し、保持部材121の間の距離を所望に保持するように、保持部材121を保持している。
保持部材121は、シース159によって、位置を固定される。保持部材121の間の距離は、シース159によって保持される。またシース159は、ファイバ湾曲センサ10が他の部材に搭載される際に、センサファイバ81を保護する機能と、保持部材121の位置を固定する機能と、保持部材121の間の距離を保持する機能と、保持部材121同士を連結する機能とを有することとなる。
1つの部材が4つの機能を有するため、ファイバ湾曲センサ10を低コスト且つ小型にできる。特に本実施形態では、接着材133のコストと、接着材133を塗布するためのコストとを削減できる。
本実施形態の構成は、例えば第1の実施形態の構成をベースとしている。以下に、第1の実施形態の構成とは異なる点について説明する。
図6に示すように、保持部材121を含むファイバ湾曲センサ10は、センサファイバ81によって測定される例え管状の測定対象物161に直接配設される。この場合、例えば、全ての保持部材121と光結合部材61とは、測定対象物161に挿入され、測定対象物161の内周面に例えば接着によって固定される。
本実施形態では、保持部材121が測定対象物161に固定されるため、保持部材121を固定するための部材が不要となる。よって本実施形態では、ファイバ湾曲センサ10のためのコストを削減でき、ファイバ湾曲センサ10を小型にできる。
センサファイバ81の本数は、複数であれば、特に限定されない。また貫通孔125の数は、センサファイバ81の本数に対応すればよい。
また光供給ファイバ41の数と貫通孔123の数とも、特に限定される必要は無く、例えば互いに同数であればよい。
Claims (12)
- 光を導光し、かつ前記光に基づき測定対象物の湾曲状態を検出する湾曲状態検出手段をそれぞれ有する複数のセンサファイバと、
前記複数のセンサファイバを保持する1つ以上の保持部材と、
前記センサファイバと前記保持部材とに配設され、前記複数のセンサファイバが前記保持部材に対して前記複数のセンサファイバの軸周りに回転することを抑止する回転抑止機構と、
を具備し、
前記複数のセンサファイバのうちの少なくとも一部が前記保持部材の少なくとも1つに対して前記複数のセンサファイバの軸方向に沿って摺動可能となるように、前記複数のセンサファイバが前記1つ以上の保持部材によって保持されていることを特徴とするファイバ湾曲センサ。 - 前記湾曲状態検出手段は、光損失部を有し、
前記1つ以上の保持部材は、前記光損失部の近傍に配設され、
前記複数のセンサファイバの一部が少なくとも1つの前記保持部材に対して摺動及び前記複数のセンサファイバの一部の軸周りに回転しないように、前記保持部材によって保持されていることを特徴とする請求項1に記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記1つ以上の保持部材は、前記複数のセンサファイバが回転対称に配設されるように、前記複数のセンサファイバを保持していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファイバ湾曲センサ。
- 前記保持部材は、少なくとも2つ配設され、
前記少なくとも2つの保持部材の間の距離が所望に保持されるように、前記少なくとも2つの保持部材の各々が、前記複数のセンサファイバのうちの一部に固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイバ湾曲センサ。 - 光を導光する少なくとも1本の光供給ファイバを備え、
前記1つ以上の保持部材は、前記光供給ファイバの軸方向への前記保持部材の移動と前記光供給ファイバの軸周りへの前記保持部材の回転とが固定されるように、前記光供給ファイバに固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記保持部材は、複数配設され、
前記保持部材同士は、連結部材によって互いに連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記湾曲状態検出手段は、光損失部を有し、
前記1つ以上の保持部材は、前記光損失部の近傍に配設されることを特徴とする請求項1に記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記保持部材は、
前記複数のセンサファイバが貫通する貫通孔と、
前記複数のセンサファイバが貫通する貫通孔のうちの一部に配設され、前記複数のセンサファイバのうちの一部を貫通孔に固定する固定部材と、
を有することを特徴とする請求項2に記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記複数のセンサファイバは、非円形の断面を有し、
前記保持部材は、前記複数のセンサファイバを保持するために前記複数のセンサファイバが貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔の断面は、前記非円形の断面と略合同の形状、または前記非円形の断面よりも大きい略相似の形状を有することを特徴とする請求項1に記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記複数のセンサファイバは、円形の断面を有し、
前記複数のセンサファイバは、前記複数のセンサファイバの外周面に配設される別部材によって、前記非円形の断面を有することを特徴とする請求項9に記載のファイバ湾曲センサ。 - 前記保持部材は、前記複数のセンサファイバの周方向において前記複数のセンサファイバを位置決めするための指標部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のファイバ湾曲センサ。
- 前記保持部材は、前記測定対象物に配設される請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のファイバ湾曲センサ。
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