JP5973562B2 - 制御デバイスを備えたアクチュエータ装置 - Google Patents

制御デバイスを備えたアクチュエータ装置 Download PDF

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Description

本発明は、特に軟質の生体細胞物質に対する作業のためのツール動作を生成すると共に制御デバイスを提供する装置及び方法に関する。斯かるアクチュエータ装置は、“ツール動作を生成するための器具及び方法”と称されると共に、A.グラフ、J.レンブケ、及び、A.シルを発明者として挙げている米国仮出願第61/289,669号により記述されており、該文献は言及したことにより、全ての目的に対して、その全体が本明細書中に援用される。
斯かる装置は、例えば、特に細胞の除核及び核移植のための生医学用途における使用から知られている。人間もしくは動物の細胞の体外受精(IVF)の分野においては、単一個の精子が卵子(卵母細胞)内へと直接的に注入されるという体外受精手順である所謂る卵細胞質内精子注入法(ICSI)という方法が知られている。マウスもしくはラットの卵母細胞は典型的に、100〜120μmの直径を有する。この比較的に大寸の細胞は、関与する生体構成要素の機械的な処理を許容する。上記ICSI方法は、顕微鏡下にて、正確な位置決めのための顕微操作器と、圧力を付与するか、もしくは、例えば数マイクロリットル程度の小容量を送給する微量注入器と、小容量の流路を案内すると共に特に生細胞との接触を行う微小毛細管とを備える、顕微操作デバイスを用いて実施される。卵母細胞は、微量注入器により付与される穏やかな吸引力を以て、保持毛細管により安定化される。逆側からは、典型的には(例えば7μmなどの)数μmのみの開口径を備えた小径の中空ガラス製の微小毛細管が使用されることで、該微小毛細管の先端により当該精子の末尾部を切断することで固定化された単一個の精子が収集される。上記微小毛細管は、卵細胞膜を貫通して、卵母細胞(細胞質)の内側部分内へと穿刺される。上記精子は次に、卵母細胞内へと解放される。上記ICSIの間、卵母細胞は、上記微小毛細管により貫通されねばならない。ここで、卵母細胞の外側保護殻である透明帯は、抵抗性であることが判明しており、貫通するためには特殊な装置を必要とする。同じことが、透明帯が外側から期限通りに破壊されることで、発生中の胚の孵化を促進するという生医学的な支援式孵化方法に対しても必要とされる。例えば、組織などの軟質の細胞物質の切開に対しては、他の装置が使用かつ適合化される。
細胞膜または染色体などの生体構造が、例えば穿刺もしくは切断動作などによりアクチュエータ装置により微小機械的に処理されるときは常に、高度の作業精度が所望される。しかし、各アクチュエータ及び各電気的接続構造は、長期もしくは短期の尺度において、それらの特性の変化を示し得ることから、ツールの精度は低下する。精度が喪失されると、生物学的物質に対する一定の動作の間における不首尾に繋がることがある。例えば、受精されるべき卵母細胞の細胞膜を貫通して単一個の精子を注入するICSIを実施するには、その卵母細胞が機能的に完全なままであることを必要とする。但し、上記膜を穿刺するプロセスは機械的に複雑であると共に、例えば、理想的には一方向的である穿刺動作が、毛細管の障害的な横方向動作を伴うと、細胞膜の不可逆的な破壊に容易に繋がり得る。この様に、単一の不正確な作業段階は、例えば、高コストで準備された卵母細胞または染色体などの生体サンプルを破壊し、資金及び時間の手痛い損失に繋がり得る。更に、精度が失われても、アクチュエータ装置の結果的な有効性の低下は緩慢であり得ることから、それがユーザにより認識されることは困難であり、該ユーザの生産性が徐々に低下し得るか、または、生産性のレベルを維持するための該ユーザの労力が増大されねばならない。
故に、本発明の目的は、生物学的物質に対する作業のために、当該アクチュエータ装置、または、その複数の構成要素の内の一つの構成要素の状況に関する情報を獲得する能力を備えたアクチュエータ装置及び方法を提供するに在る。
本発明は、請求項1に記載のアクチュエータ装置、及び、請求項14に記載の方法を提供することにより、上記目的を達成する。本発明の各好適実施形態は、従属請求項の主題である。
本発明に係る、特に生体細胞物質に対する作業のためにツールの動作を生成するアクチュエータ装置は、少なくとも一つの電気的に制御されるアクチュエータ要素と、ツールが配置され得る動作区画であって、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対して連結されるという動作区画と、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素を制御するための電気的制御デバイスと、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の少なくとも一種類の静電容量関連量を測定する測定方法を実施すべく構成された電気的測定デバイスと、を備え、上記静電容量関連量は、当該アクチュエータ装置の状況に関する情報を提供すべく使用され得る。
上記アクチュエータ装置に対する測定デバイスの配備によれば、特に上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の状況に関し、上記アクチュエータ装置の状況に関する情報を獲得して利用することが許容される。この様にして、上記アクチュエータ装置の能力の改善された制御が達成され得ることで、上記アクチュエータ装置の信頼性、及び、該アクチュエータ装置の適用の信頼性が改善される。
本発明の本記述において、“機能のためのデバイスの構成”または“機能を達成すべく構成されたデバイス”という表現は、夫々のデバイスが、例えば、例えば電気工学技術者などの当業者に公知の様式で特定の機能を実施し得る手段を備えることを意味している。上記電気的制御デバイスまたは他の電気的デバイスが“手段”を提供するとは、そのデバイスが、好適には特定機能を提供する電気回路を備える、ということを意味する。斯かる手段もまた、夫々のデバイスのプログラムまたはソフトウェアによる制御のための能力を備え得、その場合に該手段は、上記特定機能を実現するソフトウェアもしくはプログラムを備え得る。
上記静電容量関連量は、上記測定方法により上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の静電容量を測定すべく利用され得る、例えば時間、電圧、充電量、電流などの任意の物理的なパラメータもしくは値であり得る。上記静電容量関連量は好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の静電容量である。容量測定は特に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素または上記コネクタ/ケーブルの誤差を検出する上で実用的である。このことは特に、上記アクチュエータ要素が、自身の充電量もしくは印加電圧に依存して自身の延在範囲を変化させる圧電素子であって、コンデンサと見做され得るという圧電素子であるならば、当てはまる。
好適には、上記制御デバイスは、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を動作手順に従い制御する手段を提供する。上記起動を制御する手段に関しては、何らの制限も存在しない。上記起動を制御する斯かる手段は、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素を作動させる出力電圧、すなわち、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に起動作用を実施させる出力電圧を調節する電気回路を備え得る。上記出力電圧は、上記制御デバイスにより、または、適切な供給電圧を提供する別のデバイスにより発せられ得る。上記起動を制御する斯かる手段は特に、上記出力電圧をON切換えもしくはOFF切換えするスィッチ手段を備えるか、特に、一つ以上の電気的リレーを備えるか、または、特に、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)を備え得る。更に、上記起動を制御する上記手段は、例えば、特に発振水晶を含む電気回路に基づく時間測定デバイスを備え得る。
上記制御デバイスは好適には、上記起動の開始時に上記測定方法の実施を自動的に開始する手段を提供する。これにより、上記アクチュエータ装置の幾つかの有用な構成が許容される。特に、上記測定の結果が、すなわち、上記静電容量関連量の値が、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素を起動する次続的な制御段階に影響を与える如く、上記制御デバイスを更に構成することが許容される。好適実施形態において、上記影響は、上記制御デバイス及び/または上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動実施の阻止を実現する。例えば、測定された上記静電容量関連量は、一つ以上のアクチュエータ要素の障害、または、上記制御回路機構の障害を表し得る。上記測定により障害を検出すると、起動が、または、可能的な高出力電圧が阻止され得ることで、上記アクチュエータ要素が更に損傷されることが阻止され得る。特に、静電容量を測定すると、上記アクチュエータ装置と外部制御デバイスとの間の接続エラーが検出され得るか、または、ケーブルの短絡が検出され得る。これにより、上記アクチュエータ装置のユーザが、顕微鏡下で眼球により観察するには小さすぎる動作パターンを使用するという微小切開もしくは顕微操作を実施すべく該装置を適用するという状況が回避される。例えば、視覚的には検出され得ないシステム・エラーは、上記静電容量関連量の測定により検出可能であり得る。この様にして、上記システムの完全性及び安全性が増進される。
更に、上記測定の後で上記容量関連量に依存して次続的な制御段階に影響を与える段階は、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する上記出力電圧を所望値へと調節することを実現し得る。例えば、上記容量関連量の値は、上記測定デバイスまたは上記制御デバイスに対して接続された特定形式のアクチュエータ要素構成の存在を表し得る(“自動的なデバイス検出”と称される)。これにより、上記出力電圧が、例えば、上記アクチュエータ要素構成に依存して調節され得ることが許容される。例えば、上記制御デバイスは、例えば、デジタル的電子手段(CPU、デジタル・メモリ、または、マイクロコントローラ)を用いることにより、容量関連量の測定値を、一定の形式もしくは構成の上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に相関させるデータ・テーブルを含むべく構成され得る。上記制御デバイスは、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の検出された形式もしくは構成に依存して、改変された制御方法を選択すべく構成され得、その場合、上記制御方法は、上記アクチュエータ要素を作動させるために所定形式の出力電圧を供給することを実現し得る。斯かる特徴はシステムの完全性を増進する、と言うのも、それは、アクチュエータ要素が、例えば不適切な出力電圧などの、不適切なパラメータを用いて作動されることを阻止するからである。
上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する上記動作手順は、好適には、上記容量関連量の測定を実施し、開始し、または、終了した後における遅延期間の後で、開始され得る。上記制御デバイス及び/または測定デバイスは、好適には、上記機能性を達成する電気回路機構を提供する。上記遅延期間は好適には、10s、1s、100ms、10ms、1ms、100μs、50μs、10μs、1μs、100ns、10ns、または、1nsより短い。上記遅延期間の配備によれば、測定及び起動の夫々の段階が時間的に分離されることで、上記アクチュエータ装置の動作が更に安全とされ得る。測定の間、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は、好適には15V、16V、20V、25Vもしくは50Vより高い電圧によっては実質的に充電されず、このことは好適には、上記制御デバイスの適切な構成により達成され得る。
上記動作手順は、好適には、所定の動作手順、または、ユーザにより制御される動作手順である。所定の動作手順は、ツール動作の対応シーケンスに繋がる時間的シーケンスにおける上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の一回以上の起動を備え得る。ユーザにより制御される動作は、例えば、ペダルもしくは手動スィッチなどの適切なユーザ・インタフェース手段を介してユーザにより開始及び/または停止される一回の起動、または、一連の起動であり得る。
上記アクチュエータ装置は、特に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対して出力電圧を印加するために、該少なくとも一つのアクチュエータ要素を上記制御デバイスに対して接続する役割を果たすコネクタ手段を提供する。斯かるコネクタ手段は、有線もしくは無線の接続のための手段を備え得る。上記コネクタ手段は、好適には、上記制御デバイスと上記少なくとも一つのアクチュエータ要素との間で、または、上記制御デバイスと、例えば、電源、もしくは、供給電圧調整のための電気的インタフェースなどの他のデバイスとの間で、信号が交換されることを許容すべく構成される。更に、上記コネクタ手段は、好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に単一回または複数回の起動を実施させるべく使用される供給電圧を提供すべく構成される。例えば、上記コネクタ手段は、例えば同軸プラグなどの一つ以上の電気プラグ、または、同軸ケーブルなどの一本以上の電気ケーブルを備え得る。
好適には、上記制御デバイスは、上記コネクタ手段により発せられた上記出力電圧を制御する手段を提供する。上記出力電圧を制御する斯かる手段は、例えばパワーエレクトロニクスなどの、電圧を制御する電気回路機構を備え得る。好適には、上記制御デバイスは、既定により第1出力電圧を印加すべく、且つ、好適には、上記第1出力電圧が上記起動を達成するに適切でなければ、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に起動を実施させるに適した第2出力電圧を一時的に提供すべく構成される。上記第1出力電圧は、上記容量関連量の測定を実施するために適切であり得る。これにより、上記第2出力電圧は、測定された静電容量関連量に依存し、または、他の信号もしくは事象に依存して印加され得る、という利点が提供される。例えば、上記第1出力電圧は、上記第2出力電圧よりも、例えば0.5、0.25、0.1、0.05、0.01、0.001もしくは0.0001より大きい係数だけ、低くされ得る。特に、上記第1出力電圧または上記第2出力電圧は、夫々、50V、25V、15V、12V、10V、7.5V、5.0V、2.5V、0.5Vもしくは0.0Vより低いか、それと同一であり得る。斯かる低い出力電圧は特に、上記制御デバイスが上記アクチュエータ装置の外部に配置される場合に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の例えば電源プラグなどの上記コネクタ手段に接触するユーザが偶発的に負傷することを阻止するに適している。これにより、上記アクチュエータ装置の使用が更に安全とされる。当然乍ら、上記出力電圧は、ゼロともされ得る。上記出力電圧をこの様に制御するとシステムの完全性が増進される、と言うのも、不適切な出力電圧が回避され得るからである。
例えば、上記測定デバイス及び/または上記制御デバイスは、上記制御デバイス(または測定デバイス)における上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の接続性状況、特に、その有無を検出すべく構成され得る。特に上記制御デバイスは、特に、試験電圧が印加されるものとして、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素(例えば、一群の圧電素子)の充電時に充電量の実質的にゼロの増加を測定することにより、該制御デバイスに何らのアクチュエータ要素が接続されていないことを、測定された容量関連量から判断すべく構成され得る。この状況は、例えば、上記制御デバイスが上記アクチュエータ装置の外部に配置され且つ該制御デバイスが上記アクチュエータ装置に対して接続されていないならば、生じ得る。この状況はまた、上記接続が破断もしくは短絡されたとしても生じ得る。故に、上記接続性状況を検出すると、システムの完全性及び安全性が増進される。
好適には、上記アクチュエータ装置の第1状況及び第2状況が提供され、その場合、上記制御デバイスは、上記測定の結果に依存して、当該アクチュエータ装置を上記第1状況から上記第2状況へと変化させる手段を提供する。この様にして、上記測定の結果は、上記アクチュエータ装置自体に影響を与えるべく使用され得ることで、該装置の融通性が更に高められる。例えば、上記第2状況は、当該アクチュエータ装置が、上記第1状況におけるよりも該第2状況における方が少ないエネルギを消費する如きであると定義され得る。例えば、電源は、OFF切換えされ、または、上記装置に25W、15W、12W、5Wまたは1Wより低い電力を消費させるべく、低消費モードへと設定され得る。この様にして、上記アクチュエータ装置は、該装置のコストを低減し且つ寿命を伸ばすエネルギ節約モードへと設定され得る。
更に、上記第2状況は、当該アクチュエータ装置が、上記第1状況と比較して、改変された制御方法を使用して上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する如きであると定義され得る。この様にして、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の制御は、単一もしくは複数のアクチュエータ要素の実際の状況に対応すべく調節され得る。例えば、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素のエラーもしくは障害を低減もしくは排除すべく、改変された制御方法が使用され得る。このことは、検出された障害が修正可能であると仮定すれば、可能であり得る。この様にして、上記装置の動作を実施する上での精度の不変性が向上され得る。特に、直線的方向に沿うツールの好適な線形性が、維持もしくは修正され得る。この場合、上記制御デバイスは、必要な出力電圧を算出するなど、必要とされるエラー修正に対して改変された制御方法の制御パラメータを算出すべく、あるいは、データ・テーブルから必要な修正を行うべく構成され得る。
上記静電容量関連量の好適な測定方法においては、ゼロであり得る開始値から開始し、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対して一定電圧が印加されるならば基準値であり得る目標値にて終了するという充電量を上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に充電するために必要とされる時間、または、その時間に依存する関連量が測定される。これにより、充電電流は実質的に一定となり得る。好適には、上記測定デバイスは、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の上記充電量を測定する手段と、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素が、上記充電量の開始値から、充電量の基準値まで充電するに必要とされる時間間隔を測定する手段とを備える。代替的に、単一もしくは複数のアクチュエータ要素を開始値から目標値まで放電するために必要とされる時間が測定され得る。
一つ以上の基準値が、事前決定され得ると共に、例えば、上記制御デバイスのメモリ手段内に記憶され得る。上記基準値はまた、上記アクチュエータ装置または他の装置を使用して、基準測定を実施することによっても検出され得る。該基準測定は、ユーザの要求時に、または、工場における上記アクチュエータ装置の組立ての間において、実施され得る。
上記測定デバイスは、上記制御デバイスに対して接続されるか、または、例えば、ハウジングもしくは回路盤などの構成要素を共有することにより上記制御デバイスと少なくとも部分的に一体的に構築される。好適には、上記測定デバイスは上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の充電量を測定する手段を備え、且つ、上記測定デバイスは、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の上記充電量を基準値と比較する比較器回路を備える。更に、上記制御デバイス及び/または上記測定デバイスは、好適には少なくとも1ns、10nsまたは100nsの精度を以て各電気信号間の時間間隔を測定する時間測定デバイスを備える。更に、上記測定デバイスは、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の容量に影響し得る温度もしくは温度変化を考慮すべく構成され得る。故に、上記測定デバイスは、温度ドリフトにより引き起こされる偏差を補償すべく構成され得る。好適には、上記アクチュエータ装置は、上記制御デバイスまたは測定デバイスに対して接続された少なくとも一つの温度センサを備える。
静電容量関連量を測定する他の方法が可能であり且つ好適であると共に、該方法は、上記制御デバイスまたは上記測定デバイスにおいて実現され得る。例えば、上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素は所定の充電時間内で第1電圧から第2電圧まで充電され得ると共に、上記測定デバイスは単一もしくは複数のアクチュエータ要素を充電しつつある電流を決定し、その場合に静電容量関連量は、上記電流、または、該電流に依存する値である。
上記測定デバイスは好適には、好適には上記少なくとも一種類の静電容量関連量の測定の開始の前に自動的にもしくはユーザ定義されて、または、上記関連量の測定を終了した後に自動的にもしくはユーザ定義されて、例えば初期化手順などの一つ以上の付加的手順を実施すべく構成される。上記付加的測定は好適には、上記アクチュエータ要素が上記制御デバイスに対して接続されていない間に実施される。上記付加的手順は、補正により上記容量関連量を更に正確に決定する役割を果たす補正パラメータもしくは値を測定すべく適合化され得る。例えば、上記付加的手順は、ドリフト効果により引き起こされ得る容量関連量のオフセット・パラメータであって、測定された容量関連量から減算され得るか較正のために使用され得るというオフセット・パラメータを決定すべく適合化され得る。
更に、上記付加的手順は、測定されるべき上記容量関連量の正確な決定のために考慮されるべき一種類以上の寄生容量関連量であって、これもまた、測定された容量関連量から減算され得るか較正のために使用され得るという一種類以上の寄生容量関連量を測定すべく適合化され得る。好適には、寄生容量関連量の測定値は、好適には、使用者に対する製造済みアクチュエータ装置の供与の前に、または、要求時に、上記制御デバイス内に配備され得る保守プログラムを用い、一度だけ測定される。寄生容量関連量の測定の結果は、例えば上記制御デバイスのメモリ手段内に記憶され得ると共に、該結果は、例えば、適切であれば、回路盤、一つ以上のIGBT、上記単一もしくは複数のダイオードなどの寄生容量などの上記装置の寄生効果を考慮するために上記測定デバイスにより実施される全ての測定に対する較正パラメータとして使用され得る。
本発明は更に、特に生体細胞物質に対する作業のためのアクチュエータ装置、特に本発明に係るアクチュエータ装置に関する情報を獲得及び/または利用する方法であって、上記アクチュエータ装置の上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の少なくとも一種類の静電容量関連量を測定する段階と、測定された容量関連量を使用して、上記アクチュエータ装置の状況に関する情報を提供する段階とを提供する、方法に関する。
本発明に係る上記方法の好適実施形態及び更なる好適な段階は、本発明に係る上記装置及びその実施形態の記述から導かれ得る。
上述の米国仮出願第61/289,669号において言及された上記アクチュエータ装置の好適実施形態において、上記アクチュエータ装置は、弾性変形可能な被動部材を更に備え、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は、上記被動部材の長さ変化であって上記動作区画の動作を引き起こすという長さ変化に対応する距離だけ、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素による起動が上記被動部材を弾性変形させる如く、上記被動部材に連結される。これにより、上記動作区画は、上記被動部材に対して接続される。以下に記述される本発明に係る上記アクチュエータ装置の多くの好適な構成は、被動部材を備えるアクチュエータ装置の実施形態に言及している。但し、上記構成は、適切であれば、上記アクチュエータ装置の上記好適実施形態から独立しても適用され得る。
本発明に係る上記装置は好適には、好適には柔軟な物質に対する作業のために、且つ、好適には非柔軟物質に対する作業には適合化されずに、生体的、医学的、生医学的、または、(例えば生化学的などの)化学的な用途における使用に適合化される。柔軟物質とは、例えば、好適には10GPa、5GPa、1GPa、0.1GPa、0.01GPaもしくは0.001GPaなどより小さいヤング率を備える組織などの生体的物質であると理解される。但し、特に、10GPaより大きいヤング率を備える物質に対するなど、非柔軟物質に関する本発明に係る装置及び方法の適用も可能である。本発明に係る装置及び方法は好適には、IVF、ICSI、支援式孵化、除核、核移植、顕微手術、パッチクランプに対し、且つ、特に卵母細胞に関し、人間、及び、例えばマウス、ラットもしくはウシなどの動物からの細胞に対する作業に対して使用されるべく適合化された他の生体的及び医学的な分野に対して使用され且つ使用されるべく適合化されるか、あるいは、斯かる用途の内の複数の用途に対して使用されるべく適合化される。上記装置は更に好適には、例えば、パラフィン断片からの単一細胞の解離、組織学的断片からの領域の解離、及び/または、3D細胞培養株からの幹細胞集合体の分離などの、細胞物質の解離を実施すべく適合化される。但し、上記装置及び/または上記方法は、特に、ナノメータからマイクロメータの範囲または他の範囲の振幅を備えた動作を必要とする特に生医学的でない用途である他の用途に対しても使用され得ると共に、本発明に係る上記装置及び/または上記方法の利点及び特徴から恩恵を受け得る用途に対して汎用的である。
本発明に係る上記装置の動作区画の動作は、少なくとも一つのアクチュエータ要素により起動される被動部材であって、それ自体が、該被動部材に対して連結された上記動作区画を起動するという被動部材により実現され得る。好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素による一回の起動作用は、上記被動部材により行われる一回の長さ変化に実質的に等しい距離だけ、上記被動部材を弾性変形させる。好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動作用は、上記被動部材の正味の長さ変化に帰着する。好適には、一回の起動作用を実施する上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の第1の長さ変化により、上記被動部材の第2の長さ変化が実質的に引き起こされる。上記第1の長さ変化及び上記第2の長さ変化は好適には、実質的に同時に生ずる。好適には、上記被動部材の動作と、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の動作との間に、位相シフトは実質的に無い。好適には、上記第2の長さ変化の値(v_am)、及び上記第1の長さ変化の値(v_ae)は、同一である。この構成は、アクチュエータ要素の作用と被動部材の(反)作用との間の好適に直接的な相互作用が達成されることで、上記動作区画の動作の更に正確な制御が許容されると共に、不確定回数の揺動による揺動動作を実施する代わりに、例えば1回、2回、3回、4回、5回、または、それ以上の回数の確定的な変位などの制御された回数の変位により上記動作区画の変位の実現が可能とされる、いう利点を提供する。好適には、比率v_am/v_aeは、以下の条件の内の一つを満足する:v_am/v_ae=1;|v_am/v_ae−1|<0.5または0.2または0.1または0.01。好適には、上記正味の長さ変化は、値v_amを有する。
上記装置は好適には、(上記被動部材により起動された)上記動作区画の少なくとも部分的に直線的な動作の方向に平行な直線であって、上記動作区画を貫通して、または、該動作区画に取付けられた長寸ツールの丈を貫通して延在するという直線が、上記アクチュエータ要素を貫通し、または、該アクチュエータ要素の一部を貫通しては延在しない様に、構成される。斯かる構成によれば、上記動作区画に対し、または、該動作区画に取付けられたツールに対し、外部から作用する衝撃が、直線状の力伝達ラインに沿って上記アクチュエータ要素に直接的に作用することはない。寧ろ、上記衝撃及び他の機械的負荷は、少なくとも部分的にまたは(殆ど)完全に、上記被動部材により吸収される。
最も好適には、上記装置は、上記動作区画に対し、または、該動作区画に取付けられたツールに対し、特に上記装置の外部から及ぼされた力が、実質的に上記被動部材に対して伝達されると共に、該被動部材から、好適には該被動部材に配備された接続区画へと実質的に更に伝達され、且つ、上記力が、好適には更に、上記装置を好適に保持し得るホルダ・デバイスであって、外部から及ぼされた該力を(殆ど)完全にもしくは少なくとも部分的に吸収するというホルダ・デバイスに対し、上記接続区画を介して伝達され得る如く構成される。故に、上記動作区画、上記被動部材、及び、上記接続区画、及び、好適には可能的なホルダ・デバイスもまた、好適には直列に接続されて、直接的な力伝達連鎖が形成される。
更に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は好適には、上記動作区画に対し、または、該動作区画に取付けられたツールに対し、特に上記装置の外部から付与される力が、例えば、好適には0.001、0.01、0.1または0.5より小さい割合だけの最小限度の割合にて、該アクチュエータ要素に作用する如く、上記被動部材に取付けられる。寧ろ、上記力は主として、上記被動部材へと伝達されると共に、該被動部材により好適には該被動部材における接続区画に向けて更に分配されると共に、該力は好適には更に、上記接続区画において上記装置を保持すべく配備され得るホルダ・デバイスへと分配可能である。
好適には、上記動作区画に作用する力は、上記アクチュエータ要素(ae)と上記被動部材(am)との間において、好適には、0.5;0.25;0.2;0.1;0.5;0.01;0.005;0.001より小さいという割合force_on_ae/force_on_amにて分配される。このことは特に、上記動作区画に作用する衝撃力に対抗する抵抗が、主として上記被動部材の抵抗に基づくと共に、上記アクチュエータ要素の抵抗に基づくことが少ないならば、達成され得る。これを実現するためには、上記力の分配を上記被動部材に対しては大きな割合で且つ上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素に対しては小さな割合で促進するという上記被動部材及び上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の配置構成であって、特に本発明に係る装置の幾つかの実施形態において実現されるという配置構成が好適である。
更に、上記被動部材は、(例えば、衝撃力時における)変形エネルギの付与の下で該被動部材が変形する能力が、例えば、上記アクチュエータ要素の対応能力と比較して低く、且つ、上記アクチュエータ要素は比較的に高いならば大きな量の抵抗を提供する。故に、上記被動部材の材料のヤング率(Y_am)は好適には比較的に高く、且つ、上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素の材料のヤング率(Y_ae)は好適には比較的に低い。好適には、Y_aeはY_amより、少なくとも0.9、0.85、0.75、0.5、0.25、0.1もしくは0.05の係数だけ低い。例えば、0.85<Y_ae/Y_am<0.90、0.5<Y_ae/Y_am<0.80、または、0.1<Y_ae/Y_am<0.5であることが好適である。
これらの構成によれば、動作区画が、例えば圧電素子であるアクチュエータに対して直接的に直線状の力伝達連鎖にて接続され、該アクチュエータが、ガラス基板に対する偶発的な衝撃、長期の応力、または、緩衝されずに各構成要素の上記ラインを介して上記アクチュエータに作用する他の機械的応力時に破損され得るという他の装置よりも、上記装置が更に堅牢である、という利点が提供される。本発明の好適実施形態は、衝撃を緩衝する上記被動要素であって、更に大きな構造的安定性及び堅牢性を提供し、且つ、本発明に係る上記方法を更に高信頼性にするという被動要素を利用する。斯かる構成において、上記被動部材は、好適には該被動部材(“骨格”)に平行に取付けられることで“筋肉”を形成する上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素により移動される上記装置の“骨格”であると理解され得る。
更に、本発明の実施形態に係る上記被動部材に対する単一もしくは複数のアクチュエータ要素の連結によれば、更に軽量で更に小寸の構成要素を使用して上記システムの更に小さな合計質量を提供し得ることから、更に高速の起動変更、及び、揺動動作の場合に対する更に高い揺動周波数が許容される。更に、上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素は、上記動作区画に対して更に接近して配置されることで、可能的なツール(毛細管など)に対する力伝達が更に効果的とされ得る。
本発明に関連して、第2要素に対する第1要素の連結とは好適には、両方の部材の運動学的な結合を意味し、その場合に好適には、上記第1要素の動作は上記第2要素の動作に帰着する。連結及び“連結されるべき”という表現は、両方の部材が、例えば、両方の部材を一体的に形成することにより、または、力による結合、形態による結合、または、接着結合の内の少なくとも一つの形式の接続により、全ての次元においてまたは少なくとも一つもしくはふたつの次元において相互に永続的にもしくは非永続的に相互に固定されることを意味する。第1部材及び第2部材の連結とは、第1部材が第3部材または更なる部材を介して第2部材に連結され、その際に、例えば第1部材は第3部材に連結され且つ第3部材は第2部材に連結されるという場合を更に包含する。此処で、例えば、上記第1部材は上記アクチュエータ要素であり得、上記第2部材は上記被動要素であり得、且つ、上記第3部材は一つ以上の接続手段であり得る。本発明に係る上記装置及び方法に対しては、各構成要素の連結が、該各構成要素間の遊びが回避される如きであることが好適である。特に、上記装置に対し、浮動軸受が利用されることは必須ではない。これにより、上記装置の設計が更に低コストとされると共に、生成される動作の精度及び上記装置の能力が向上される。
上記動作区画は好適には、上記装置の別の部分と一体的に構築され、例えば、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素または上記被動部材と一体的に構築される。上記少なくとも一つのアクチュエータ要素または上記被動部材は好適には、中央軸心に沿い延在すると共に、上記動作区画は好適には、上記軸心が該動作区画を貫通延在する如く、上記被動部材に配置される。特に、上記動作区画は、好適にはツールを取付け得る上記装置の区画である。
上記動作区画は好適には、例えば、微小切開器ニードルまたは毛細管などのツールであって、特に、好適には金属、ガラスもしくはプラスチックから作成されるというツールである更なる要素を永続的にもしくは着脱自在に担持もしくは接続もしくは保持すべく適合化される。
好適には、特に上記被動部材により上記装置により供給された動作が、好適には完全に、但し好適には少なくとも部分的に、ツールを移動させるべく該ツールに伝達される如く、上記動作区画に対しては、ツールを着脱自在に取付けるための取付けヘッドが堅固に接続されもしくは接続可能である。上記取付けヘッドは、例えば上記ツールなどの要素を該取付けヘッドに接続するための接続手段を備え得る。該接続手段は、螺条、掛止手段、磁石、及び/または、その他を備え得る。上記取付けヘッドは、上記被動部材またはキャリヤなどの、上記装置の別の部分と一体的に形成され得る。好適には、第2接続手段により上記第1取付けヘッドに対して着脱自在に接続されるべく第2取付けヘッドが配備されることにより、ツールなどの特定形式の要素を保持すべく夫々が適合化された、例えば、毛細管もしくはニードルの外径に依存する形式である種々の第2取付けヘッドの使用が許容される。
上記取付けヘッドは、該取付けヘッドを貫通して流体が流れ得る如く、少なくとも一本のチャネルを形成すべく適合化され得る。このことは、例えば、ツールとして毛細管が使用されるならば、圧力もしくは低圧を付与することで、該圧力変化及び制御された圧力を使用して、例えば細胞などの目標物質に作用するために有用であり得る。チャネルの使用は、微量注入器と組み合わされた上記装置の使用に対し、または、上記チャネル内の導電性電解質を介して電気的接触が行われるというパッチクランプ用途に対し、または、チャネルが有用である他の用途に対して好適である。更に、上記の選択的な第2取付けヘッドは、該取付けヘッドを貫通して流体が流れ得る如く、チャネルを形成すべく適合化され得る。必要であれば、例えばプラスチック製のO-リングなどのシール手段が配備されることで、上記チャネルの内部を外部に対してシールし、特に、上記チャネルを、2つのチャネル部分が接続される接合部位においてシールする。
上記被動部材は好適には、上記アクチュエータ要素により起動され得るという上記装置の部分であり、且つ、上記動作区画を移動させるアクチュエータの役割を果たす上記装置の部分である。
上記被動部材は好適には、上記装置の他の構成要素を好適に担持する基礎部材、または、基礎部材の一部である。例えば、上記基礎部材は、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素のキャリヤであり得、且つ/又は単一もしくは複数のアクチュエータ要素を、上記被動部材の第1位置及び第2位置にて該被動部材に対して連結するという任意の連結手段であり得る。好適には、上記被動部材は一体的に形成された部分である。但し、上記被動部材は、相互に連結された、好適には全ての3次元において相互に対して固定された少なくとも2個以上の部材を備えることも可能であり且つ好適である。
上記被動部材は好適には、該被動部材を貫通して流体が流れ得る様に、少なくとも一本のチャネルを提供する。同様に、此処で、このことは、例えば、ツールとして毛細管が使用されるならば、圧力もしくは低圧を付与することで、該圧力変化及び制御された圧力を使用して、例えば細胞などの目標物質に作用するために有用であり得る。必要であれば、例えばプラスチック製のO-リングなどのシール手段が配備されることで、上記チャネルの内部を外部に対してシールし、特に、上記チャネルを、接合部位においてシールする。上記チャネルは、気体、液体により充填されるべく、特に、細胞原形質、培養培地、水分、溶液または水銀、Fluorinert(登録商標)もしくはシリコーン油により充填されべく適合化され得る。但し、本発明に係る装置及び方法に対し、チャネルまたは充填されたチャネルを配備することは、必須ではなく選択的である。
上記被動部材は、好適には(仮想的)軸心に沿い延伸するバー部材もしくは管状部材であって、好適には、上記軸心に関して少なくとも部分的に対称的に構築されるというバー部材もしくは管状部材であり得る。好適には、上記被動要素は、長さが高さもしくは深さよりも大きく、且つ、該被動部材の丈に平行に仮想軸心が延在するという長寸デバイスであり;更に、上記アクチュエータ要素は、実質的に第2の仮想軸心に沿い作用すべく配置されて、主として、該第2軸心に平行に該単一もしくは複数のアクチュエータ要素の線形動作を生成し;上記被動部材及び上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は好適には、上記第1軸心及び上記第2軸心が平行もしくは同軸的である如く配置される。更に好適には、上記第2軸心に平行である上記単一もしくは複数のアクチュエータ要素の動作から帰着する正味の力ベクトルは、上記被動部材の断面であって、上記第1軸心に好適に直交して獲得されるという断面の領域の中心または図心と合致し、このことは好適には、上記被動部材の可能的な全ての断面、または、各断面の内の少なくとも大部分に当てはまる。これにより、上記被動部材はまさに長寸とされるが実質的には屈曲されないことで、ツールの小さな切断もしくは穿孔の幅に帰着する、という利点が提供される。好適には、上記被動部材は、チャネルを形成する中空の円筒状部材もしくは管材であり、または、それを備える。管材もしくはチャネルは、圧力または過小圧力が毛細管などの適切なツールに適用されることで、(例えば細胞などの)目標物質に対し、圧力により、もしくは、例えば精子などの所定体積の注入物質を注入することにより、サンプルの目標柔軟物質を機械的に処理し得るか、または、サンプルから所定体積の目標柔軟物質を除去し得る、という利点を提供する。上記管材もしくはチャネルは、例えば、空気などの気体、例えばFluorinert(登録商標)などの液体、または、水銀により充填されることが好適である。
上記被動部材は好適には、該被動部材と好適に一体的に構築された第3接続手段であって、例えば上記少なくとも一つのアクチュエータ要素などの他の部材を該被動部材に対して接続もしくは連結するという第3接続手段を備える。斯かる第3接続手段が好適に上記被動部材に対して連結される位置は、上記少なくとも一つのアクチュエータ部材が上記被動部材に対して好適に連結される上記第1及び/または第2の位置である。
上記第3接続手段は、当該軸心に沿い上記被動部材が延伸する軸心の回りにおいて該被動部材の円周方向に好適に配置された少なくとも一つの突出部もしくは少なくとも一つの凹所を備え得る。好適には、上記第3接続手段は、上記被動部材の外側面における突出部、凹所もしくは段部であって、相補的に形成された制御手段の係合に対する係合部位を好適に提供するという突出部、凹所もしくは段部を備える。
上記被動部材は好適には第1位置及び第2位置を提供し、その場合に該被動部材は、好適には上記第1位置と上記第2位置との間の距離に沿い延在し、好適には該距離に対して平行に延在し、且つ、該被動部材は好適には、上記第1位置と上記第2位置との間に軸心を画成する直線距離に対して平行に延在する。上記第1位置と第2位置との間において、上記被動部材は好適には、上記距離の増大もしくは減少により、好適には該被動部材の屈曲なしで、または、好適にはその付加的な屈曲なしで、上記距離に沿い該被動部材の材料が好適に伸張もしくは圧縮される如く形成される。上記第1位置と上記第2位置との間における上記直線距離は、好適には、上記被動部材が弾性変形されない第1状況においても、ならびに、上記被動部材が弾性変形された第2状況においても、好適には5〜100mm、好適には5〜50mm、好適には10〜50mm、好適には10〜30mmである。好適には、上記距離は、該距離の丈に沿い上記被動部材を伸張させるべく該被動部材の伸張に対してのみ使用される。好適には上記装置の骨格を形成する上記被動部材に対して上記弾性変形を直接的に付与すると、例えばU形状基部を備えた公知の装置と比較して、上記装置の寸法設定が更に小寸に維持され得る、という利点が提供される。更に、上記装置における内部伸張距離の配備によれば、その作動は、線形モータなどを備えた他の顕微操作器に対して接続され得る該装置の懸架器から更に独立的となることで、上記装置の適用に対する更なる融通性が許容される、という利点が提供される。
上記被動部材は好適には、その第1状況においては変形されず、その第2状況においては変形され、且つ、第3状況においては変形が少ない。該第3状況において、上記被動部材は好適には、少なくとも102、103、または、104の係数、または、異なる係数だけ、上記第2状況におけるよりも変形が少ない。上記第3状況において、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は好適には、上記被動部材により、弾性的な機械的応力下、好適には圧縮下に保持される。上記圧縮、好適にはバイアス圧縮は、好適には、上記装置の作動の如何なる時点においても、上記アクチュエータ要素が引張応力下とならない様に選択される。上記圧縮は、例えば、上記アクチュエータ要素を圧縮する対抗支持体の締着トルクが、該アクチュエータ要素のアイドル状態において500Nmmならば、1,025Nのバイアス力に帰着し得る。このことは、例えば、好適には上記各構成要素を担持する上記被動部材に対して上記アクチュエータ要素を好適に固定する螺条を備える接続手段により達成され得る。斯かるバイアス応力の利点は、上記アクチュエータ要素と上記被動部材との間の遊びが、その状況の全てにおいて回避され得るということである。故に、上記アクチュエータ要素の力は、即時に且つ直接的に上記被動部材に対して伝達され得る。もし上記アクチュエータ要素が圧電素子を備えるなら、上記バイアス圧縮は特に、上記圧電素子の大きな負荷能力に繋がる。圧電素子に関し、圧力下で作動する能力は、張力下で作動するよりも相当に大きく、一定の場合には10〜20倍だけ大きい。脆性破壊の虞れに加え、圧電素子が不適切な電圧により引張応力下に在るとき、該圧電素子は脱分極する虞れが在る。しかし、圧電素子を永続的な(バイアス)圧縮下で駆動する場合、機械的な負荷能力は、組み合わされた張力/圧縮状況によるシステムと比較して増大され得ると共に、更に高い周波数の交流供給電力が印加され得る。バイアス力を提供することの主たる利点は、上記動作区画の更に高速な前後動作が達成され得る、ということである。上記動作区画は、張力負荷の場合に生じ得る(例えば圧電素子などの)アクチュエータ要素の脱分極の虞れなしで、高速な電圧シフトにより復動され得る。
上記被動部材は好適には、弾性材料から作成され、または、少なくとも部分的に弾性材料から作成され、または、弾性材料から作成された区画を備える。更に、上記被動部材は好適には、異なる弾性の区画を備える。上記弾性材料は、好適には0.2kN/mm2より大きく、好適には100kN/mm2より大きく、好適には200kN/mm2より大きく、且つ、好適には180〜240kN/mm2のヤング率を有する。好適には、上記弾性材料は、鋼鉄、セラミック、もしくは、ガラスであり、または、それを備える。好適には180kN/mm2より大きなヤング率を有する鋼鉄または他の材料は、安定的な構造、特に、安定的な被動区画が設計され得るという利点を提供する。これにより特に、更に堅牢で丈夫な装置を構成すること、及び、動作を生成する更に高信頼性の方法を提供することが許容される。他方、斯かる材料はその弾性の故に、好適には、アクチュエータ部材としての習用の圧電素子、または、他の圧電素子を備えるアクチュエータ要素により、圧縮もしくは伸張されるに適している。好適には、上記被動部材は、電気導体として使用されると共に、好適には、上記装置の電気回路構成要素として使用される。
任意の方向に関する上記被動部材の長さ変化であって、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動により誘起されたという長さ変化は好適には、上記第1位置と上記第2位置との間における直線距離であって、該被動部材の変形された第2状況及び変形されない第1状況において夫々測定されたという直線距離の間の差異に対応する。定義上、上記方向に関し、伸張された被動部材に対して長さ変化は正の符号を有し、且つ、圧縮された被動部材に対して長さ変化は負の符号を有する。上記被動部材の長さ変化は好適には、0.5〜2.0μm、0.5〜1.0μm、0.1〜0.5μm、0.05〜0.5μm、0.01〜0.5μm、0.01〜1.8μmまたは異なる値から成る長さ変化の範囲の群から選択される。
上記アクチュエータ装置の全ての実施形態、すなわち、被動部材を備えたまたは備えない各実施形態において、上記振幅は好適には、少なくとも一つの適切なアクチュエータ要素を配備することにより実現される。アクチュエータ要素は好適には少なくとも一つの圧電素子を提供し、且つ、該アクチュエータ要素を、好適には200V〜425V、200V〜600V、または、100V〜300Vの電圧領域で駆動することが好適である。上記アクチュエータ要素に対して夫々の電圧を印加すると、この場合にはバイアス圧縮が付与されずに、以下の例示的な参考リスト(電圧[V];振幅[μm])により例示的に記述される如く、振幅が実現され得る:(700;1.1032)、(600;0.9456);(425;0.6698)、(200;0.3152)、(300;0.4728)、(100;0.1576)。バイアス圧縮下で、各振幅は、例えば、5.0、1.0もしくは0.01%未満だけ小さいなど、僅かに小さいことが予測され得る。
最大の長さ変化は、上記被動区画の長さ、または、特に上記直線距離に依存し、且つ、採用された上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の強度に依存する。所定の力に対し、大きなヤング率を有する弾性材料は、更に小さな長さ変化を提供する。
上記動作区画は好適には、所定方向における上記被動要素の長さ変化が、該長さ変化に対応する(好適には等しい)振幅だけの該動作区画の動作に帰着する如く、上記被動区画に対して連結される。例えば、特に、数μm(例えば5〜8μm)の直径の開口を有するガラス毛細管により透明帯を貫通すべくウシの卵母細胞に対して実施されるICSIに対しては、例えば50〜250nmの振幅が使用され得る。好適には180kN/mm2より大きいヤング率を備える鋼鉄または他の材料は、生体細胞物質に対しまたは他の構造に対する正確な作業を許容する如き適切な振幅を提供し得る。
上記弾性材料は好適には、好適には1または10μm程度の巨視的尺度において視認されるべく均質であるか、または、少なくとも均質な区画を有する。更に、上記弾性材料は、均質でなく、または、少なくとも不均質な区画を備えることが好適である。例えば、上記材料は、例えば典型的な構造変数としてマイクロメータ領域の粒子サイズの構造、または、マイクロメータもしくはミリメートルより大きい構造値を備えた構造を有し得る。上記弾性材料は、任意の圧力の気体が充填された中空区画であって、好適には空隙もしくは開口などであるという中空区画を有し得る固体材料から作成され得る。
例えば、x方向に沿い延在する上記被動部材を、x方向に作用する力により選択的に屈曲すると、x方向における上記動作区画の位置の変化が引き起こされ得る。但し、本発明に対しては、x方向における上記アクチュエータ部材による起動時における上記被動部材の弾性変形による該被動部材の長さ変化は好適には、上記動作区画をx方向にシフトさせる支配的効果であり、屈曲は好適には無視可能であることが好適である。このことは特に、上記動作区画の所望の線形動作の好適な場合に対して好適である。但し、例えば、少なくとも部分的にx方向、y方向及び/またはz方向におけるなど、特に、一つより多い方向における動作を生成するために、上記被動部材の一定量までの屈曲も意図され得る。もし、上記動作区画の線形動作が所望されるなら、上記アクチュエータ部材による起動時に上記被動部材の屈曲が上記方向において(実質的に)生じない様に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素が上記被動部材に対して連結されることが好適である。もし上記動作区画の線形動作が意図されるなら、上記屈曲は好適には無視可能であることが好適である。無視可能であるとは、例えばICSIを実施するなど、上記装置の用途の所望の技術的目的を達成する上で許容可能であることを意味する。好適には、線形動作は、上記動作区画の、または、当該ツールの基端を以て上記動作区画まで延長されたツールの末端先端の、y方向(及び/またはz方向)における最大振幅A_y(A_z)を、好適なx方向における最大振幅A_xと比較した比率Rであって、R=A_y/A_x及び/またはR=A_z/A_xが好適には、0.5、0.2、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001、0.0005、0.0001、更に好適には0.00005、0.00001、0.000005、0.000001、0.0000005、0.0000001より小さいという比率Rを提供する。
更に、少なくとも一つのアクチュエータ要素による起動時における上記被動部材の屈曲は、好適には上記アクチュエータ部材による起動時における上記被動部材の弾性変形に起因する該被動部材の長さ変化の方向であるという動作の方向において限定量で生ずる如く、上記アクチュエータ要素は上記被動部材に対して連結されることが好適である。限定量とは、上記被動部材の上記屈曲が上記動作区画を所望直線方向においてシフトさせる第1割合が、上記方向において弾性変形された被動部材の長さ変化に依る第2割合よりも小さいことを意味する。好適には、上記第1割合を上記第2割合で除算した商が、2未満もしくは1未満、好適には、0.5、0.1、0.01もしくは0.001という値の内の任意の値よりも小さい。
上記第1または第2の位置において、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は好適には、上記被動部材が、該アクチュエータ要素による起動時に上記長さ変化を蒙る如く、上記被動部材に対して連結される。上記第1位置は、上記アクチュエータ要素により生成された力を伝達する要素であって、例えば該アクチュエータ要素自体であるという要素が、上記被動部材に対して接触しまたは上記被動部材に対して連結されて、特に上記アクチュエータ要素により生成された力を上記被動部材に対して伝達するという一つの箇所、もしくは、一つの接触領域、または、数個の箇所もしくは接触領域を備え得るか、または、斯かる箇所もしくは接触領域であり得る。好適には、上記被動部材上には、該被動部材に対してアクチュエータ要素が連結されるという少なくとも一つの第3位置が配備される。
好適には、上記被動部材に対して連結された上記アクチュエータ要素の起動により、上記第1位置と上記第2位置との間における直線距離に沿い、上記被動部材の長さ変化が引き起こされる。好適には、上記被動部材は、上記第1位置と上記第2位置との間において、第1の長さ変化分の長さだけ伸張されるべく適合化される。更に好適には、上記被動部材は、上記第1位置と上記第2位置との間において、第2の長さ変化分の長さだけ圧縮されるべく適合化される。更に好適には、上記被動部材は、上記第1位置と上記第2位置との間において第1の長さ変化分の長さだけ伸張されるべく適合化されると同時に、第3位置と第4位置との間において第2の長さ変化分の長さだけ圧縮されるべく適合化される。斯かる適合化は、上記各位置に対する上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の連結のために(例えば、突出部、凹所、開口、段部などの)対抗支持体を提供すべく、上記各位置において上記被動部材を構成することにより実現され得る。
少なくとも一つのアクチュエータ要素が配備される。好適には、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、または、それ以上の複数のアクチュエータ要素が配備される。各アクチュエータ要素は好適には、少なくとも一つの、好適には、数十〜数百個などの、例えば2個、3個、4個、5個、6個または更に多数である複数個のアクチュエータ部材を備える。好適には、座標系のx、y及びz方向における起動を許容すべく、特に、上記被動部材の回りに配置されて、座標系のx、y及びz方向における上記被動部材の起動を許容すべく、少なくとも2個または3個のアクチュエータ要素が配備される。
アクチュエータ要素もしくはアクチュエータ部材は、例えば、BaTiO3、PbTiO3、Pb[ZrxTi1-x]O3(0<x<1;PZT)、KNbO3、LiNbO3、LiTaO3、Na2WO3、Ba2NaNb5O5、Pb2KNb5O15、PMNなどの軟質もしくは硬質のセラミックなどの圧電セラミックなどの圧電素子であり得る。
好適には、アクチュエータ要素もしくはアクチュエータ部材は、当該構造が円筒状の被動部材の本体の回りに配置され得る如く、環状構造、好適には対称的な円環状構造を有する。好適には、少なくとも一つのアクチュエータ要素及び/または少なくとも一つのアクチュエータ部材(例えば、圧電箔体)が相互に積層されることで、一つの起動デバイスを形成する。上記アクチュエータ要素及び/または上記アクチュエータ部材は好適には、例えばx方向などの少なくとも一つの方向に関し、順次に配置される。例えば、PbTiO3、Pb[ZrxTi1-x]O3(0<x<1;PZT)に基づく強力な圧電素子が好適である。例えば、圧電箔体などの個別的に接続された数十個〜数百個の圧電素子の積層体を備える、積層された複数の圧電素子が好適である。好適には、上記アクチュエータ要素及び/または上記アクチュエータ要素は、並列に接続される。これにより、供給電圧を、好適には600V未満、更に好適には500V未満として比較的低く維持することが許容される。更に、達成された動作の振幅は、例えば0.5〜1.8μmもの様に大きく、且つ、制御電子機器を実現することが更に容易かつ安価となる。
好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素は、上記被動部材を貫通する軸心の回りに、全てのアクチュエータ要素の等しい起動から帰着する力ベクトルが上記軸心の方向を指向する如く配置される。これは、例えば、円筒形状の被動部材の回りに配置された円環状の圧電素子に対する場合である。これにより、ICSIなどの多くの用途に対して所望される様に、例えばx方向などの一つの明確な方向における直線的な被動部材の起動及び連結された動作区画の動作という利点が提供される。好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素、及び、該アクチュエータ要素を上記被動部材に対して連結する接続手段は、上記アクチュエータ要素の力が軸心的に上記被動部材に対して伝達される如く配置される。このことは、全てのアクチュエータ要素が等しく制御されたとき、それらの正味の力は、上記被動部材の断面の中心に作用することを意味する。これにより、上記被動部材の屈曲が回避されるという選択的な利点が提供される。これにより、好適には線形動作のみが実現されるので、区画幅もしくはボア直径が減少される如く、選択的に接続されたツールの偏向が低減される。但し、一定の用途に対しては、(例えば2個もしくは3個などの)少なくとも一つのアクチュエータ要素を異なる様に制御して、更に高次元の動作を達成すべく、上記被動部材の屈曲が許容されることが可能であり且つ好適である。
好適には、上記装置は、該装置を、顕微操作器もしくは懸架デバイスであり得る第2装置に対して接続する接続手段を備える。好適には、単一もしくは複数のアクチュエータ要素が、上記動作区画と当該接続区画との間であるが、好適には上記被動部材に対して平行に配置される如く、上記被動部材は、上記動作区画と対向して配置された該被動部材の部分であり得る接続区画を備えている。更に、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対するハウジングを配備することも可能であり且つ好適であり、その場合に上記接続手段は、上記ハウジングに対して配置され得る。好適には、上記装置上には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素と、上記装置を他の装置に対して接続する上記接続手段との間の力伝達連鎖内に好適に配置された慣性質量要素が配備される。上記慣性質量要素は好適には、鋼鉄または他の材料で作成される。この場合における上記慣性質量要素の機能は、好適には上記装置の前側部分である上記動作区画の推進に好適である上記アクチュエータ要素から帰着する力を分配すること、及び、好適には上記装置の後側部分を形成する上記接続手段(または、選択的に接続された、例えば懸架デバイスなどの他の装置)の推進を低減することである。これは、接続された小さい質量よりも、大きな質量の方が少なく加速されることで、更に大きな質量(上記慣性質量、及び、選択的に接続された更なる装置)の変位と比べて、更に軽量の質量(上記動作区画)の更に大きな変位に帰着することを意味するニュートンの第3法則“作用−反作用”の概念に従う。故に、上記動作の生成は更に効率的とされ、且つ、好適に接続された更なる装置ならびに更なる装置に対する上記装置の接合部の応力付加は少なくなる。
好適には、上記装置に対しては、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する制御デバイスが配備される。上記制御デバイスは好適には、特に、上記アクチュエータ要素の供給電力を制御する電力回路機構であるという電気回路機構を備える。斯かる回路機構は好適には、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)を備える。供給電圧生成手段により供給される高電圧は好適には、IGBTにより、所望の振幅及び周波数を以て、各圧電素子に分配される。上記制御デバイスは好適には、好適にはマイクロプロセッサであるマイクロコントローラ、及び、好適には、例えば、RAM、ROMもしくはEEPROMなどのデータ記憶デバイスを備える。上記制御デバイスは好適には、所定の動作プログラムを好適に実現すべく上記装置のユーザによりプログラムされるべく適合化され、該プログラムに従い、所望のシーケンス、周波数、パルス数、振幅などで動作が生成されることで、上記装置による作業の再現性が改善される。上記制御デバイスは好適には、本発明に係る上記装置から外部に配置され、特に外部に取付けられると共に、好適には上記装置に対してケーブルを介して接続される。但し、上記制御デバイスが上記装置に対して連結されもしくは取付けられることも可能であり且つ好適である。
上記制御デバイスは好適には、上記測定デバイスを含む。これは、上記制御デバイス及び上記測定デバイスに対して一つのハウジングを配備することにより実現され得る。更に、上記制御デバイス及び上記測定デバイスは、例えば、CPU、メモリ手段、または、一つ以上の回路盤などの構成要素を共有することが可能である。
好適には、上記装置は、信号を受信する入力手段、及び/または、信号を送信する出力手段を備える。上記入力手段は、上記装置をユーザが制御するためのボタン、または、制御パネルなどを備え得る。上記入力手段はまた、上記装置による作業の自動化のために、例えばワークステーションまたはPCなどの別のデバイスにより上記制御デバイスを遠隔制御するためのデータ・インタフェースも備え得る。特に、上記入力デバイスの一つとして足踏みスィッチが配備されることで、ユーザが自身の足により制御を行うことが許容される。上記足踏みスィッチは、上記装置に対し、または、外部制御デバイスに対して接続され得る。上記出力手段は、例えば、スピーカもしくはディスプレイもしくはLEDなどの視覚的及び/または音響的な手段を備え得、その場合に上記制御デバイスは、該制御デバイスまたは上記装置の状況に関する情報をユーザに対して信号通知すべく適合化される。上記出力手段は更に、例えば、ワークステーションもしくはPCに対するなど、別のデータ処理デバイスに対して情報を送信するデータ・インタフェースを備え得る。同様に、上記装置は、その状況、及び、上記圧電素子などのアクチュエータ要素の状況に関する情報を提供すべく、特にデータ・インタフェースである制御デバイス及び/または入力手段及び/または出力手段を備え得る。これにより、上記装置の作動及び能力を監視することが許容される。
上記制御デバイスは好適には、上記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御すべく構成される。好適には、上記制御デバイスは、動作手順の間において、ユーザにより選択され得るか自動的に選択され得る好適には1回、2回、3回、4回、5回もしくはそれより多い回数の起動作用を上記少なくとも一つのアクチュエータ要素に実施させるべく適合化される。好適には、上記制御デバイスは、全てのアクチュエータ要素に同一の電力を供給すべく適合化される。但し、上記制御デバイスは、好適には、該制御デバイスのデータ記憶装置内に好適に記憶された所定プログラムに従い、夫々のアクチュエータ要素またはアクチュエータ部材に異なる電力を供給すべく適合化されることも好適である。好適には、上記制御デバイスは、上記動作区画の動作を制御すべく適合化される。好適には、上記制御デバイスは、複数の単一パルスもしくは複数の単一衝撃を生成すべく、または、所定のもしくはユーザ定義可能な個数のパルスと、揺動動作、もしくは、異なる動作振幅、周波数、遅延時間などによる動作パターンとにより、上記動作区画の一連の推進を生成すべく適合化される。
更に、本発明の更なる利点、特徴及び用途は、図面を参照した本発明の装置及び方法の以下の実施形態から導かれ得る。以下において、等しい参照符号は等しいデバイスを実質的に記述する。
本発明に係るアクチュエータ装置の好適実施形態を示す概略図である。 図1のアクチュエータ装置の制御デバイス及び測定デバイスの各部分の概略的な配線図である。 本発明に係る方法の実施形態を概略的に示す図である。 図3に示された方法に対して基準値を獲得する方法段階を示す図である。 本発明に係るアクチュエータ装置の任意の実施形態を備える幾つかの機能的構成要素を備えたシステムのブロック図である。
本発明に係るアクチュエータ装置の以下の各実施形態は、例えばICSIを実施するために必要とされる如く生体細胞の膜もしくは殻を穿孔し得る装置である“細胞穿孔機”に関している。“穿孔機”という語句は、該穿孔機に対して接続され得るツールの回転動作を必ずしも意味しないが、回転動作を意味することもある。
図5は、本発明に係る方法の任意の好適な構成に従い作動される本発明に係る装置の任意の実施形態を備える幾つかの機能的構成要素を備えたシステムのブロック図を示している。図1に示されたアクチュエータ装置であり得る細胞穿孔機101は好適には、全体的なシステム(101;102;103;104;105;106)に対して使用される。上記細胞穿孔機は、例えば、Eppendorf TransferMan NK 2(登録商標)などである顕微操作器102により吊下かつ保持される。顕微操作器102は、例えば、Nikon Eclipse Ti(登録商標)などの倒立顕微鏡103上に取付けられる。
細胞穿孔機6は、外部制御デバイス104を介して制御される。後者は、制御パネル、及び、それに接続された2つの足踏みスィッチを備える。代替的に、少なくとも2つスィッチと共に、手動スィッチが使用され得る。第1の足踏みスィッチ(チャネル1)を作動するとパルス・シーケンスの開始がトリガされ、その場合に細胞穿孔機101のツールは、卵母細胞の透明帯(帯相)を貫通するに適したパラメータに従い前後に直線的に移動される。第2の足踏みスィッチ(チャネル2)は、卵母細胞の卵細胞膜を貫通するに適したパルス・シーケンスをトリガする。両方のチャネルに対する一群のパラメータは、夫々、3種類の単一パラメータに従い決定される:上記ツールのインパルスの振幅(a)、一回のシーケンスにおけるインパルスの個数(n)、及び、インパルスの時間的シーケンスを定義する周波数(f)もしくは遅延時間。
帯相もしくは卵細胞膜を貫通するためには、以下のパラメータ群が有用である:
帯相:
a=好適には0.20〜0.95μm、好適には0.20〜0.67μm;
n=好適には1〜70、好適には1〜10;
f=好適には1〜40Hz、好適には1〜10Hz。
卵細胞膜:
a=好適には0.12〜0.5μm;
n=好適には1〜20、好適には1〜5;
f=好適には1〜40Hz、好適には1〜10Hz。
パラメータの最適な選択は、貫通されるべき細胞の種類に依存する。それは更に、ツールとして使用される毛細管と、Fluorinert(登録商標)FC-77もしくは水銀であり得る、それの可能的な充填材料とに依存する。故に、最適パラメータは、此処で記述されるパラメータの範囲とは異なり得る。好適には、上記装置、すなわち細胞穿孔機101は、他のパラメータを受け入れるべく適合化される。例えば、特定の膜の貫通に成功するために、一連のインパルスを数回にわたり開始することが可能であり得る。
細胞穿孔機の機能に加え、此処に記述される細胞穿孔機6の実施形態は、第2の機能も提供すると共に、細胞膜もしくは組織を切開するための微小切開器として使用され得る。もし、制御パネルを介して切開モードが開始されるなら、パラメータnは好適には、選択不能である。代わりに、切開ツールは好適に、足踏みスィッチを操作することにより、該スィッチが解放されるまで制御される。f=0〜1,000Hzにより標準周波数切開を、または、f=20〜40kHzにより高周波数切開を実施することが可能である。
更に、特に細胞穿孔機101である本発明に係る装置、及び/または、特に制御デバイス104である制御デバイスは、例えば細胞物質などの付着材料から上記ツールを清浄化することを企図する清浄化機能を提供すべく適合化される。該清浄化機能は好適には、上記制御パネルにより、または、足踏みペダルを“二回押し”することにより、開始され得る。清浄化方法は、好適には2〜10,000Hz、10〜2,000Hz、100〜2,000Hz、800〜1,200Hz、950〜1,050Hz、または、異なる周波数である清浄化用周波数において細胞物質を振り落とすのに適した一連のインパルスを提供する。
もし細胞穿孔機101が細胞内への物質の注入(例えば、ICSI)のために使用されるなら、上記装置は、制御デバイス104と顕微操作器102とに対するインタフェースに加え、例えばEppendorf CellTram Oil(登録商標)などの微量注入器106に対する第3のインタフェースも必要とする。微量注入器106は、上記毛細管に対し、例えば100〜1,000μm3または異なる最小体積の液体、特に、細胞穿孔機101により移動される単一個のヒト精子により占有される約380μm3の体積を回分供与する。毛細管の代わりに微小電極がツールとして使用されるなら、該微小電極は、適切な制御デバイス(106)により提供されねばならない。もし細胞穿孔機101が組織サンプルの微小切開に対して使用されるなら、微量注入器106、または、微小電極のコントローラは、除外または接続解除され得る。
図1は、本発明に係るアクチュエータ装置1の実施形態を示している。該アクチュエータ装置は、図5に関して上述された如く、細胞穿孔機である。該アクチュエータ装置は概略的に、スタンド7と、当該起動デバイス(2、3、4)及び制御デバイス11の位置を変更する調節可能なリンク手段6とにより固定される起動デバイス(2、3、4)を提供する。上記起動デバイスは、アクチュエータ要素3を保持する載物台もしくはハウジング2を備える。アクチュエータ要素3は、単一のアクチュエータ要素として作用すべく直列に接続された一群の圧電素子であって、該アクチュエータ要素3の被動区画3a(動作区画)を、二重矢印5により象徴化される方向に沿い直線的な前後の動作で移動させるという圧電素子を備える。上記アクチュエータ要素の取付け区画3bは、ハウジング3に対して固定される。動作区画3aに対しては、例えばガラス製毛細管などのツール4が取付けられ、該動作区画と共に移動する。
上記起動デバイスは、アクチュエータ要素3により変形される例えば鋼鉄管材などの(不図示の)弾性的な被動部材を備え、該被動部材は前面にて上記動作区画を担持することから、該動作区画は上記被動部材の弾性変形を介して上記アクチュエータ要素により間接的に起動されることが好適である。
アクチュエータ要素3は2つの接続構造8により制御され、該接続構造は各圧電素子3に対して電圧を印加し得るか、または、該接続構造は各圧電素子3の静電容量関連量の測定を実施するための試験電圧を印加し得る。2つの接続構造8は、制御デバイス11に対する同軸プラグ10に対して接続された同軸ケーブル9に対して接続される。
制御デバイス11は、上記起動デバイスの外部、特に、アクチュエータ要素3のハウジング2の外部に取付けられた外部制御デバイスである。制御デバイス11は、図2に関して記述される測定デバイス12及び起動制御デバイス13を収容する。ダイオード14は、起動の間において、上記圧電素子の大きな供給電圧から測定デバイス12を保護する。
制御デバイス11は、(不図示の)他の構成要素を備え得る。例えば、マイクロコントローラ;CPU;例えば容量関連量に対する基準値などの作動データ、もしくは、ユーザにより要求された動作手順を自動的に実施するためのプログラム・データを記憶するデータ・メモリ手段;データ接続構造;パワーエレクトロニクス;例えば、入力/出力デバイスなどのユーザ・インタフェース;外部PCに接続されるデータ・インタフェースであって、例えば、作動データの交換、または、例えば容量関連量の先行測定の間に自動的に上記アクチュエータ装置により保存されるか、もしくは、更なる診断目的で使用され得るデータ経過記録ファイルの交換に使用されるというデータ・インタフェース;である。
図2は、いずれもが制御デバイス11に一体化された測定デバイス12及び起動制御デバイス13の概略的配線図を示している。破線は接続関係を表すのではなく、測定デバイス12または起動制御デバイス13に対する配線図の夫々の構成要素の割当てを象徴化するにすぎない。ダイオード14は、起動手順の間において、上記圧電素子の大きな供給電圧から測定デバイス12を保護する。ダイオード14は、当面は高電圧超高速ダイオード(D506)である。図2において、起動制御デバイス13の高電圧入力は“U_HV”として示される。
起動制御デバイス13は、例えば圧電素子3などの少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動に対して使用される構成要素を備える。起動制御デバイス13は、例えば各圧電素子3に起動を実施させる345Vを提供する高供給電圧U_HVを備える。起動制御デバイス13は、2つのスィッチ15及び16を更に備える。スィッチ15は、論理信号“HV_PIEZO_CHARGE”が、上記機構を更に安全とすべく既定では“0”に設定される一方で上記制御デバイスにより“1”に設定されたならば、U_HVを(図2において“piezo”または“X500”と参照符号が付された)圧電素子3に対して接続する。スィッチ16は、論理信号“HV_PIEZO_DISCHARGE”が上記制御デバイスにより、既定の設定値である“1”に設定されたならば、圧電素子X500を(図2において“GND_P”と参照符号が付された)接地に対して接続する。好適には、圧電素子X500を充電する数マイクロ秒前に、信号HV_PIEZO_DISCHARGEは“0”に設定され、上記スィッチが開成されてU_HVによる上記圧電素子の充電が許容される。特に、測定デバイス12の測定の実施の間において、スィッチ16は閉成されかつスィッチ15は開成されることから、U_HVは接続解除される。
測定デバイス12は、上記アクチュエータ装置、または、そのアクチュエータの電気的能力を自動的に検証する。単一回の測定は、1〜50、5〜25、または、10〜15マイクロ秒だけ持続し、典型的には、例えば13μsだけ持続する。必要であれば、結果の信頼性を高めるために、数回の測定が行われ得る。故に、ユーザのために、更には、上記アクチュエータ装置の更なる安全性、特に、適用の優れた再現性のために、測定デバイスを用いることで安全性が得られる。測定デバイス12は、以下の如く作用する。
図2に示された測定デバイス12は、制御デバイス11の要求時に、上記圧電素子の容量関連量の測定を実施する。特に制御デバイス11は、該制御デバイス(またはユーザ)により、上記少なくとも一つの起動デバイスの起動手順もしくは動作手順が要求もしくは開始されるなら、測定を自動的に実施する。上記圧電式アクチュエータは、ケーブルに対して接続された圧電素子積層体であり、それらはいずれもが単一の単純な容量と考えられ得る。上記圧電素子の容量は、故に、その状況は、容量関連量を導くことで容量を推論し得る幾つかの方法により測定され得る。
本実施形態において、典型的な圧電素子X500の容量は、例えば、1.2〜2.6nF、特に1.9nFであり得、その場合に上記起動デバイスは、各々が475pF(例えば±20%)の容量を有する4個のアクチュエータ要素を備え、且つ、コネクタ・ケーブル9は115pFの容量を有する。上記圧電素子の充電状況の測定を実施するために、該圧電素子X500は、抵抗(“R537”)と、(例えば2Aなどの)数アンペアの高電流も切換え得るIGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)であるスィッチ(“Q508”、“Q509”)とを介して、低電圧供給源(図2における“VCC_15V”)に対して接続される。本好適実施形態において、上記容量関連量は、上記圧電素子を、充電の開始値(実質的にゼロ)から、電圧信号“C_DETECT_DAC”により表される充電の基準値まで充電するに必要とされる時間である。上記基準値は事前設定され得ると共に、対応する値は、上記制御デバイスにより検出かつ記憶され得る。論理信号“C_DETECT_CHARGE”が一旦、“0”(既定の設定値)から“1”へと設定されたなら、上記圧電素子、すなわち上記容量は、指数関数(〜1/(1−exp(t))に従い充電される。以前に決定された充電の基準値が到達もしくは超過されたなら、上記制御デバイスはこのことを、比較器(図2における“U503”)の出力“C_DETECT”を監視することで検出する。上記事象は、“C_DETECT”の実質的に即時的な高電圧への切換わりにより、特徴付けられる。上記制御デバイスは、上記事象と、瞬間的な“C_DETECT_CHARGE”の“1”への切換えにより決定される上記開始トリガ時点との間における(“dt_C_DETECTと称される)間隔を測定する。
測定を実施するために、上記制御デバイスの入力において以下の状況が調節される:HV_PIEZO_DISCHARGE=ON、HV_PIEZO_CHARGE=OFFである一方、コネクタのU_HVは高電圧HVであり、C_DETECT_CHARGE=OFF。測定は、C_DETECT_CHARGE=ONと設定されると開始される。次に、開始時と、比較器出力C_DETECTの増大勾配との間の間隔dt_C_DETECTが測定される。最後に、C_DETECT_CHARGE=OFFが設定される。
本実施形態に対し、制御デバイス11に対して、例えば1.9nF容量の圧電素子が接続されて適切に作動するなら、代表的な間隔“dt_C_DETECT”は570ns〜1,350nsであり得る(但し、例えば、0.1〜10の係数だけ異なることもあり得る)。もし上記圧電素子のケーブル9がプラグ10に接続されていなければ、容量は0nFであり、“dt_C_DETECT”は、例えば30nsまたは320ns(例えば180pFの容量に基づくシミュレート値)にて終了するが、該時間もまた、0.1〜10の係数だけ異なり得る。上記コントローラは、この時間が障害に対応することをテーブルから認識し、ERRORを出力する。最も重要なこととして、制御デバイス11は今や、“HV_PIEZO_CHARGE”をON切換えすることにより上記圧電素子の起動を実施することが阻止され、これにより、おそらくはケーブルが接続されておらずに露出されたプラグ10が、(例えば345Vに設定された)上記プラグに対して偶然により接触するユーザにとり危険になる、ということが回避される。これにより、上記アクチュエータ装置は、更に安全とされる。測定の後における別の状況は、例えばケーブル9の短絡から帰着し、その場合にC_DETECTは低レベルのままであり、すなわち、dt_C_DETECTは実質的に無限大となり、これもまたERRORに繋がることで、上記アクチュエータ装置が起動を開始することが自動的に阻止される。
図3において、動作手順に対応する完全なパルス・シーケンスは、典型的に数個のステップを備える。典型的には1〜100μs、40〜80μs、または、50〜60μsだけ持続する第1の(選択的な)ステップ21において、制御デバイス11は、上記圧電素子に対して印加されるべき最大電圧を検出する。これは、HV_PIEZO_CHARGE=OFFである間に行われる。ステップ22において、HV_PIEZO_CHARGE=OFFの間に、容量値の測定が実施される。ステップ23において、設定HV_PIEZO_DISCHARGE=OFFが適用されると共に、HV_PIEZO_CHARGE=ONとされ、上記圧電素子の起動が引き起こされる。選択的に、起動の幾つかの更なるステップが追随する。パルス・シーケンスの終了時に、上記制御デバイスは、選択的なステップ24において、該制御デバイスの少なくとも一つの更なる内部電圧レベルを検出する。
次に、図4が参照される。上記アクチュエータ装置の適用に先立ち、且つ、そのON切換えの後、上記制御デバイスは好適には、好適にはユーザの選択により、初期化手順に関する別の方法段階を実施する。該初期化手順は、例えば、高電圧側IGBTの漏れ電流の影響などの、オフセット関連量を補償する役割を果たす。故に、上記装置の適用は、更に高信頼性となる。第1のステップ31においては、HV_PIEZO_DISCHARGE=ON、HV_PIEZO_CHARGE=OFF、C_DETECT_CHARGE=OFFとし、且つ、C_DETECT_DAC、すなわち電圧勾配が、0から、C_DETECTが0へと飛躍する時点まで駆動されることにより、オフセット関連量が決定される。C_DETECT_DACの対応値は、上記制御デバイスにより値X1として保存される。ステップ31は終了される。
ステップ32においては、上記圧電素子の最大充電電圧が検出され、これは、上記容量関連量を測定するための基準値の設定に使用され得る。ステップ24において、設定は、最初に、HV_PIEZO_DISCHARGE=ON、HV_PIEZO_CHARGE=OFF、C_DETECT_CHARGE=ONであり、上記圧電素子を充電する例えばΔt_1=10msの遅延が追随し;次に;電圧勾配C_DETECT_DACを、上記最大充電電圧から開始し、C_DETECTが1へと飛躍するまで、段階的もしくは連続的に減少し、上記事象に対応する上記勾配の値を検出すると共に、対応するC_DETECT_DACを値X2として上記制御デバイス内に記憶する。
ステップ33において、上記基準値は((X2−X1)×0.85)+X1に従い決定されると共に、上記アクチュエータ装置の次続的な動作のために記憶かつ設定される。この基準値は、実際のオフセット関連量、ならびに、供給電圧の許容差を考慮して、コンデンサ充電電圧の85%に対応する。好適な値85%(Xf=0.85)の代わりに、別の割合の値Xfも使用され得る。
好適には、上記静電容量関連量の測定の精度を高めるために、概略的に別の付加的手順が提供され得る。寄生容量の較正は、上記測定デバイス自体の寄生容量を考慮するか、または、該測定デバイスの上記IGBT、ダイオードなどを担持する回路盤により引き起こされる寄生容量を補償する。上記較正手順は、上記アクチュエータ要素または上記起動デバイスが、上記測定デバイスまたは上記制御デバイスに対して接続されていないときの、容量関連量の標準測定値を提供する。上記較正手順は、例えば初期化手順の後に実施されて、オフセット関連量を決定すると共に、時間dt_C_DETECTであり得る寄生容量関連量であって、好適には、上記測定デバイスまたは上記制御デバイスのメモリ手段により値dt_C_DETECT_PARAとして永続的に記憶されるという寄生容量関連量を検出する。上記メモリ手段は、同一の回路盤上に配備され得るEEPROMであり得る。上記容量関連量の測定値を適用するという上記アクチュエータ装置の標準動作の間、値dt_C_DETECT_PARAは、特に前述の実施形態を参照して、例えば、dt_C_DETECT_CORRECTED=dt_C_DETECT−dt_C_DETECT_PARAとすることにより補正済み容量関連量dt_C_DETECT_CORRECTEDを決定すべく使用される。

Claims (11)

  1. 体細胞物質に対する作業のためにツール(4)の動作を生成するアクチュエータ装置(1)であって、該アクチュエータ装置(1)は、
    少なくとも一つの電気的に制御されるアクチュエータ要素(3)と、
    ツールが配置され得る動作区画(3a)であって、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対して連結されるという動作区画(3a)と、
    前記少なくとも一つのアクチュエータ要素を制御するための電気的制御デバイス(11)と、
    前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の少なくとも一種類の静電容量関連量を測定する測定方法を実施すべく構成された電気的測定デバイス(12)と、
    前記少なくとも一つのアクチュエータ要素に対して出力電圧を印加しかつ該少なくとも一つのアクチュエータ要素を前記制御デバイスに対して接続する役割を果たすコネクタ手段とを備え、
    前記静電容量関連量は、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素または前記コネクタ手段の誤差を検出する上で実用的であり、かつ、当該アクチュエータ装置の能力状況に関する情報を提供すべく使用される、
    当該アクチュエータ装置の第1状況及び第2状況が提供され、
    前記制御デバイスは、前記測定の結果に依存して、当該アクチュエータ装置を前記第1状況から前記第2状況へと変化させる手段を備え、
    前記第2状況は、当該アクチュエータ装置が、前記第1状況と比較して、改変された制御方法を使用して前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する如きであると定義される、アクチュエータ装置(1)。
  2. 前記制御デバイスは、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を動作手順に従い制御する手段を備え、
    前記制御デバイスは、前記起動の開始時に前記測定方法の実施を自動的に開始する手段を備える、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記動作手順は、所定の動作手順、または、ユーザにより制御される動作手順である、ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記制御デバイスは、前記コネクタ手段により発せられた前記出力電圧を制御する手段を備え、
    前記制御デバイスは、既定により第1出力電圧を印加すべく、且つ、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素に起動を実施させるに適した第2出力電圧を一時的に提供すべく構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記制御方法は、前記第2状況においては、前記第1状況と比較して、改変された出力電圧を使用して、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の起動を制御する、ことを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記静電容量関連量は時間間隔である、ことを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記測定デバイスは前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の充電量を測定する手段を備え、
    前記測定デバイスは、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の前記充電量を基準値と比較する比較器回路を備える、ことを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ装置。
  8. 前記測定デバイスは、好適には少なくとも1ns、10nsまたは100nsの精度を以て各電気信号間の時間間隔を測定する時間測定デバイスを備える、ことを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ装置。
  9. 前記測定デバイスは、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の前記充電量を測定する手段と、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素が、前記充電量の開始値から、該少なくとも一つのアクチュエータ要素の充電量の基準値まで充電するに必要とされる時間間隔を測定する手段とを備える、ことを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ装置。
  10. 求項1から請求項のいずれか一項に記載のアクチュエータ装置に関する情報を獲得して利用する方法であって、
    前記アクチュエータ装置は、少なくとも一つの電気的に制御されるアクチュエータ要素を有し、前記アクチュエータ装置は、前記アクチュエータ要素にツールの動作を実施させるのに適した電気的制御デバイスを有し、前記アクチュエータ装置は、前記少なくとも一つのアクチュエータ要素を前記制御デバイスに対して接続する役割を果たすコネクタ手段を有し、
    前記方法は、
    前記少なくとも一つのアクチュエータ要素または前記コネクタ手段の誤差を検出する上で実用的である、前記アクチュエータ装置の前記少なくとも一つのアクチュエータ要素の少なくとも一種類の静電容量関連量を測定する段階と、
    測定された容量関連量を使用して、前記アクチュエータ装置の能力状況に関する情報を提供する段階とを有する、方法。
  11. 生存している細胞又は膜などの生物学的物質に対して作業するための、請求項1から請求項のいずれか一つの請求項に記載のアクチュエータ装置及び請求項1に記載の方法の用法。
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