JP5972832B2 - 横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置 - Google Patents
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Description
特に、フィルムカット長さの設定においては、例えば、包装品種ごとに被包装物の最大高さ寸法と、搬送方向に沿った被包装物の最大長さ寸法を計測し、それら計測値を図5のような袋を想定して作成した所定の計算式に代入して得たフィルムカット長さを表示部を介して設定している。
このような表示部を介した設定操作は、例えば、特許文献2のように、物品を収容した容器などの被包装物を熱収縮性フィルムで被覆して包装体とする技術においてもほぼ利用できる。
このため、適度なフィルムカット長さを得るために、品種ごとに被包装物のサイズに関する更なる詳細情報を設定しなければならず、設定作業が簡略できているとは言えない。
先ず、請求項1に係る発明は、物品が収容された容器などの被包装物(12)を所定間隔ごとにフィルム成形する成形手段に向けて搬送し、被包装物(12)の長さと高さに関する情報から求めた一包装における標準フィルムカット長さに応じて横シール手段(22)における一対のシール体(22A,22B)の噛合周期とフィルム搬送手段(21)におけるフィルム送りに関する信号を生成する制御部(30)と、前記標準フィルムカット長さに対して、大きなフィルムカット長さとなる補正フィルムカット長さに補正するための設定値と小さなフィルムカット長さとなる補正フィルムカット長さに補正するための設定値を入力し得る入力手段と,前記標準フィルムカット長さに対して、大きなフィルムカット長さと小さなフィルムカット長さになる夫々の前記補正フィルムカット長さに対応づけられたスイッチの選択操作によって何れかの前記補正フィルムカット長さを選択し得る選択手段(18)を有した設定部(26)を備えており、前記制御部(30)は、前記入力手段(16)を介して入力された前記設定値から前記補正フィルムカット長さを夫々求めると共に、前記選択手段(18)を介して前記補正フィルムカット長さの何れかが選択された際にはその選択された補正フィルムカット長さに応じて前記噛合周期と前記フィルム送りに関する前記信号を生成するよう構成されていることを特徴とする。
なお、設定部(15)による設定については、設定値は任意の数値であってもよく、標準フィルムカット長さより大きな補正フィルム長さを1又は2種程度設け、標準フィルムカット長さより小さな補正フィルム長さを1又は2程度設けることが好ましく、更には、設定管理者や包装機械メーカなどに設定操作権限を与え、製造現場の作業者にはその機能の存在を隠し混乱を招かないようにすることが好ましい。
この請求項2に係る発明によれば、設定部(15)に入力された被包装物(12)の長さと高さに関する数値から、制御部(30)によって標準フィルムカット長さが自動計算されるため、フィルムカット長さを簡易に設定することができる。
この請求項3に係る発明によれば、表示部(16)の画面(16C)に表示されたスイッチ(18)を補正フィルムカット長さに選択すると、制御部(30)によってその選択された補正フィルムカット長さに変更することができるため、簡易にフィルムカット長さを補正することができる。
この請求項4に係る発明によれば、表示部(16)の画面(16C)を通じて現状のフィルムカット長さの設定を確認することができ、また、その設定とその設定で得られた実際の包装品(14)の良否の関係を作業者が容易に把握することができる。
この請求項5に係る発明によれば、標準フィルムカット長さが他の包装品種と比較して極めて長い又は短い特定の被包装物(12)を包装するにあたって、標準フィルムカット長さと補正フィルムカット長さとの変化比を他の包装品種における変化比に近づけることができる。
なお、この設定は管理者や包装機械メーカなどに設定操作権限を与え、製造現場の作業者にはその機能の存在を隠し混乱を招かないようにすることが好ましい。
フィルムFが被包装物12を覆う際にはフィルムFの幅方向における両端縁がフィルムFの長手方向に沿って重合されて、その重合部には縦シール手段20によって加熱されて連続して縦シールが施される。その後に、フィルムFに所定間隔毎に供給された各被包装物12の間におけるフィルムFには、フィルムFの搬送方向と交差する幅方向に横シールが、横シール手段22により施される。
横シール手段22により横シールが施されてシール・切断されて得られた包装品は、その下流側に配設された加熱トンネル24を通過することで、熱収縮したフィルムが被包装物12に密着した包装品となる。
該制御部30は、様々なセンサ(不図示)からの情報や、設定部15から包装に関する設定情報などを入力することが可能とされ、フィルムカット長さなどの設定情報を入力し得るタッチパネル方式の表示部16と接続されている。
図3は、表示部16の画面16Cに、様々な設定画像の中からフィルムカット長さ(一包装袋に要するフィルム長さ)を標準フィルムカット長さP又は補正フィルムカット長さとして設定するための画像16Aを表示させたものである。
制御部30は記憶部と処理部とを有しており、標準フィルムカット長さPを求めるための式が記憶されている。なお、標準フィルムカット長さPは、図5に示される被包装物12を例にして説明すると、次式(1)により求められる。
標準フィルムカット長さP=容器長さL+(斜め部分A×2)+(シーラ幅S×2)
・・・・(1)
なお、上式(1)における斜め部分Aは三平方の定理より、次式(2)により計算される。シーラ幅Sは例えば5mm程度とされる。
斜め部分A=容器高さH÷√3・・・・(2)
上述の標準フィルムカット長さPは、図3のごとく画像16Aを表示中の画面16Cの容器長さ入力欄17Aと容器高さ入力欄17Bにテンキーなどの入力手段を使って製造現場の責任者などの管理者又は包装機械製造・販売メーカなど設定操作権限所有者などが容器長さ(搬送方向における最大長さ)と容器高さ(最大高さ)を入力すると、画面16Cの入力欄17Aと入力欄17Bに入力された各数値が表示されると共に制御部30によってカット長さが自動計算され、その計算されたカット長さの数値は、同画面16Cに表示中の枠17Cに表示されるようになっている。
「タイト」文字の右横のスイッチ18Aの表示箇所がタッチ操作されると、その操作情報を受けた制御部30は、現在、枠17C内に表示している標準フィルムカット長さPの数値385mmから後述するカット長さ補正量(設定値)として設定されている20mmを減算し、フィルムカット長さの数値を365mmに置換する。
その置換された数値は、枠17Cに補正フィルムカット長さとしてこれまで表示していた数値385mmに変えて表示される。
「ルーズ」についても「タイト」同様に「ルーズ」文字の右横のスイッチ18Cの表示箇所が操作されると、標準フィルムカット長さPの数値に後述するカット長さ補正量(設定値)として設定されている数値20mmを加算し、フィルムカット長さの数値を405mmに置換する。その置換された数値は枠17C内に補正カットフィルム長さとしてこれまで表示していた数値385mmに変えて表示される。
そして、同画面16C右下の「決定」のスイッチ19の表示箇所がタッチ操作されると、このようにして置換されたフィルムカット長さは、補正フィルムカット長さとして新たに設定変更されるまで表示部16と制御部30に記憶され有効とされ、制御部30によって一包装袋におけるフィルム長さデータとして設定された補正フィルムカット長さに応じて横シール手段22における一対のシール体22A,22Bが噛合する周期を調整すると共に、その噛合する周期におけるフィルム搬送手段21によるフィルム送り量の調整など単位瞬間当りのフィルム送り量を調整するための演算に用いられる。なお、本実施形態では、選択操作されたスイッチ18と選択されていないスイッチの表示色が異なるようになっている。例えば、タッチ操作されたスイッチ18の箇所の表示色は、選択操作前の白色から橙色に変色するなど、スイッチ18の選択状態が一目瞭然となり、容易に判別できるようになっている。
入力欄25Aに入力された設定値はスイッチ18Aが操作された際に使用され、入力欄25Bに入力された設定値はスイッチ18Bが操作された際に使用され、入力欄25Cに入力された設定値はスイッチ18Cが操作された際に使用される。
このように設定値が設定され記憶された後に、画像16Aに表示切替すると、各設定値が対応したスイッチ18の表示箇所に表示されるようになっている。
このことからカット長さ補正量を把握してスイッチ18を選択することができる。
なお、「ノーマル」の設定については、本実施形態では設定値にゼロが設定されており、スイッチ18B操作後も標準フィルムカット長さPと同じ数値が枠17Cに表示されることになるが、ゼロ以外の数値を「ノーマル」の設定値にしてもよい。
しかし、このように設定すると「ノーマル」「タイト」「ルーズ」の各設定値がゼロ以外になり、補正フィルムカット長さに設定した後に標準フィルムカット長さに簡易に戻せなくなることから、タッチ操作されて表示色が変わっているスイッチ18の表示箇所に再度触れて決定のスイッチ19の表示箇所をタッチ操作すると標準フィルムカット長さに戻るようにしたり、画面16Cにリセットスイッチを追加表示するようにしてリセットスイッチ操作で標準フィルムカット長さに戻るようにしたりするリセット手段を設けるようにしてもよい。言い換えると、選択手段18については標準フィルムカット長さPから補正フィルムカット長さに変更する機能を有していればよい。
特に、包装品種ごとに設定値を設定することにより特定の包装品種の標準フィルムカット長さPが他の包装品種と比較して極めて長い又は短い被包装物12を包装するにあたって、標準フィルムカット長さPと補正フィルムカット長さとの変化比を他の包装品種におけるフィルムカット長さの変化比に近づけることができる。
なお、この設定は管理者や包装機械メーカなどに設定操作権限を与え、製造現場の作業者にはその機能の存在を隠し混乱を招かないようにすることが好ましい。
また、枠17C内に現在設定されているフィルムカット長さを数値で表示しているが、画像16Aを表示している画面16Cに、現在設定しているフィルムカット長さに応じて被包装物12に対する袋の大きさの関係が変化する図(例えば、図5のようなイメージ図)を表示するなどしてもよい。
また、このようなニーズ以外にも、例えば、「ノーマル」で包装した包装品を見て、一包装あたりのフィルム消費量を節約したくタイトに包装した場合や、フィルム購入メーカを変更したことなどにより、フィルムの延び・縮み具合いなどフィルムの性状が変わったことが要因となり、フィルムカット長さの設定が同じでもタイトに包装されたり、ルーズに包装されたりする事象に対応したい場合等にも利用可能である。
・カット長さ補正量(設定値)を設定部15に入力する入力手段としては、無線やネットワーク接続などを利用して入力する方法も採用し得る。
・容器については、トレーに限らず、蓋付の容器などでもよい。
・縦シールすることなく、フィルムの幅方向における一端縁の上表に他端縁を重ねて筒状にしたフィルムに被包装物を内包してシュリンク包装する横形充填包装機などでもよく、シュリンク包装以外の横形充填包装機でもよい。
・フィルム搬送手段21としては、フィルムロールを直接回転させてフィルムを引き出して搬送する手段などでもよい。
18 スイッチ(選択手段)、 21 フィルム搬送手段、 22 横シール手段、
30 制御部、 F フィルム
Claims (5)
- 物品が収容された容器などの被包装物を所定間隔ごとにフィルム成形する成形手段に向けて搬送し、被包装物の長さと高さに関する情報から求めた一包装における標準フィルムカット長さに応じて横シール手段における一対のシール体の噛合周期とフィルム搬送手段におけるフィルム送りに関する信号を生成する制御部と、
前記標準フィルムカット長さに対して、大きなフィルムカット長さとなる補正フィルムカット長さに補正するための設定値と小さなフィルムカット長さとなる補正フィルムカット長さに補正するための設定値を入力し得る入力手段と、
前記標準フィルムカット長さに対して、大きなフィルムカット長さと小さなフィルムカット長さになる夫々の前記補正フィルムカット長さに対応づけられたスイッチの選択操作によって何れかの前記補正フィルムカット長さを選択し得る選択手段を有した設定部を備えており、
前記制御部は、前記入力手段を介して入力された前記設定値から前記補正フィルムカット長さを夫々求めると共に、前記選択手段を介して前記補正フィルムカット長さの何れかが選択された際にはその選択された補正フィルムカット長さに応じて前記噛合周期と前記フィルム送りに関する前記信号を生成するよう構成した、横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置。 - 前記設定部は前記被包装物の長さと高さに関する数値を入力し得るよう構成し、該入力情報から前記制御部が標準フィルムカット長さを求めるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置。
- 前記設定部は、タッチパネル方式の表示部を有し、該表示部の画面には、前記標準フィルムカット長さと前記補正フィルムカット長さごとに対応づけられたスイッチが表示されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置。
- 前記設定部は、前記被包装物の長さと高さ又は選択されたスイッチに対応したフィルムカット長さを前記表示部に表示すると共にそのスイッチの選択状態を判別し得る表示を行なうことを特徴とする請求項3に記載の横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置。
- 前記設定部は前記設定値を包装品種ごとに設定し記憶するよう構成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載された横形充填包装機におけるフィルムカット長さ調整装置。
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