JP5972500B1 - フォトカプラ診断装置 - Google Patents

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Abstract

フォトカプラの寿命を適切に診断する。パルス信号を出力するパルス信号出力部202と、パルス信号出力部が出力するパルス信号を、フォトカプラを含む回路を介して取得するパルス信号入力部203と、パルス信号入力部203が入力するパルス信号のパルス時間幅の初期値を記憶する記憶部205と、パルス信号入力部203によって取得されたパルス信号のパルス時間幅と記憶部205に記憶された初期値との比較結果に基づいて、フォトカプラの寿命を診断するフォトカプラ寿命診断部204とを外部インタフェース200に設け、フォトカプラを診断する。

Description

本発明は、フォトカプラの寿命を診断するフォトカプラ診断装置に関する。
モータ制御装置において、センサ又はリレーのような外部接続機器との入出力信号をモータ制御装置に内在するプロセッサへ伝送する手段として、フォトカプラを用いるのが一般的である。フォトカプラは、外部接続機器の電源系統と絶縁しながら入出力信号を伝送するのに適している。
特許文献1では、ゲート信号発生器で生成されたPWM(Pulse Width Modulation)信号を、フォトカプラを介してゲートドライバに絶縁伝送するとともに、寿命診断装置でフォトカプラの出力信号の立ち下がりの傾きに基づいて電流伝達率(CTR)を推定し、フォトカプラが寿命限界に到達する時期を診断している。
特開2008−268002号公報
特許文献1記載の寿命診断装置では、フォトカプラ出力信号が異なる2点の基準電圧にそれぞれ到達した時の時間差に基づいてフォトカプラの寿命を診断している。しかしながら、PWM信号が高速の場合及び応答性の低いフォトカプラを用いた場合には、フォトカプラの出力信号が“Low”レベルに落ち切らず、フォトカプラ出力信号の立ち下がり時間を測定できなくなる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機能安全のために異常診断で用いるパルス信号を利用して、フォトカプラの寿命を適切に診断できるフォトカプラ診断装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るフォトカプラ診断装置は、パルス信号を出力するパルス信号出力部と、前記パルス信号出力部が出力した前記パルス信号を、フォトカプラを含む回路を介して取得するパルス信号入力部と、前記パルス信号入力部が取得するパルス信号のパルス時間幅の初期値を算出するパルス時間幅測定部と、前記初期値を記憶する記憶部と、前記パルス信号入力部によって取得されたパルス信号のパルス時間幅と前記記憶部に記憶された初期値との比較結果を用いて、前記フォトカプラの寿命を診断するフォトカプラ寿命診断部と、を備え、前記パルス時間幅測定部は、前記パルス信号出力部により信号幅が異なるパルス信号を連続的に発生させ、前記パルス信号入力部に入力されたパルス信号の時間幅が閾値に到達したときのパルス時間幅を前記初期値とすることを特徴とする。
本発明にかかるフォトカプラ診断装置は、機能安全のために異常診断で用いるパルス信号を利用して、フォトカプラの寿命を適切に診断できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置が適用されるモータ駆動装置の外部入力インタフェースを概略的に示すブロック図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置のマイクロコンピュータの構成例を示す図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置を備えた外部入力インタフェースに、外部接続機器と、モータ駆動部とを接続した例を示す図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、外部接続機器が異常であると診断された場合における、動作シーケンスを示す図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、パルスフィードバック信号のHi時間幅を定義する概略図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラの経年劣化に伴う、パルスフィードバック信号の電圧波形の応答性の推移を概略的に示す図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラ経年劣化前の初期状態におけるパルスフィードバック信号のHi時間幅を測定する方法を説明する図 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサによる処理の例を示すフローチャート 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサによる、測定処理の例を示すフローチャート 本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラのCTR特性の一例を示す図 図10に示すCTR特性に対応するメモリマップの例を示す図 本発明の実施の形態2によるフォトカプラ診断装置におけるプロセッサによる処理の例を示すフローチャート あるモータ制御装置における、パルス出力信号の電圧波形とパルスフィードバック信号の電圧波形とを示す図 他のモータ制御装置における、パルス出力信号の電圧波形とパルスフィードバック信号の電圧波形とを示す図 本発明の実施の形態3にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサによる処理の例を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかるフォトカプラ診断装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置が適用されるモータ駆動装置の外部入力インタフェースを概略的に示すブロック図である。図1において、外部入力インタフェース200は、フォトカプラの診断を行うフォトカプラ診断装置を実現するマイクロコンピュータ201と、診断対象であるフォトカプラPH1及びPH2と、外部入力インタフェース200を外部接続機器と接続するためのコネクタCON12及びCON22とを備えている。
フォトカプラPH1は、外部接続機器から外部入力インタフェース200への信号伝達用のフォトカプラである。フォトカプラPH2は、外部入力インタフェース200から診断のために出力するパルス信号出力用のフォトカプラである。
フォトカプラPH1及びPH2は、いずれも、発光側素子と受光側素子とを有する。発光側素子は例えば発光ダイオードである。受光側素子は例えば、フォトトランジスタである。
フォトカプラPH1及びPH2は、いずれも、発光側素子に入力されたパルス信号に対応するパルス信号を受光側素子から出力する。フォトカプラPH1及びPH2は、いずれも、発光側素子と受光側素子との間で、パルス信号を絶縁して伝送する。
抵抗器R1は、一端がコネクタCON12に接続され、他端がフォトカプラPH1の発光側素子に接続されている。抵抗器R1は、コネクタCON12からフォトカプラPH1の発光側素子及びフォトカプラPH2の受光側素子を介してコネクタCON22に向けて流れる電流Iを抑制する抵抗である。
抵抗器R2は、一端がフォトカプラPH1の受光側素子に接続され、他端が電源電圧Vccに接続されている。抵抗器R2は、電源電圧Vccをプルアップ電源とするプルアップ抵抗である。フォトカプラPH1の受光側素子が抵抗器R2によってプルアップされているため、フォトカプラPH1の発光側素子へ入力されるパルスを反転したパルスがパルス信号入力部203において取得される。
フォトカプラPH2の発光側素子は、マイクロコンピュータ201のパルス信号出力部202から出力されるパルス出力信号PLS_OUTによって発光する。
フォトカプラPH1の受光側素子は、パルスフィードバック信号PLS_FBを、マイクロコンピュータ201のパルス信号入力部203に向けて出力する。パルスフィードバック信号PLS_FBは、パルス信号出力部202から出力されてフォトカプラPH2及びフォトカプラPH1を介してパルス信号入力部203において取得されるパルス信号である。
マイクロコンピュータ201は、パルス信号を生成して出力するパルス信号出力部202と、パルス信号を取得するパルス信号入力部203と、フォトカプラの寿命を診断するフォトカプラ寿命診断部204と、パルスフィードバック信号幅の初期状態の値である初期値を記憶するパルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205と、上記初期値を算出するパルス時間幅測定部206とを有している。
マイクロコンピュータ201は、コネクタCON21及びCON22によって接続される外部接続機器100を含めた回路に短絡又は断線が生じていないか否かを定期的に診断する。定期的に診断するために、マイクロコンピュータ201は、パルス信号を定期的に出力し、フォトカプラPH2及びPH1を介して外部接続機器100を含めた回路にパルス信号を伝送させる。そして、マイクロコンピュータ201は、外部接続機器100を含めた回路から所望のパルス信号がフィードバックして取得されるか否かの確認を行う。マイクロコンピュータ201は、この確認を行うことによって、外部接続機器100を含めた回路に短絡又は断線が生じていないか否かを診断する。
しかしながら、フォトカプラPH2及びPH1が、経年劣化に伴って必要とする電流伝達率(CTR:Current Transfer Ratio)特性(以下、CTR特性と記す)を確保できなくなった場合、外部接続機器100を含めた回路から所望のパルス信号がマイクロコンピュータ201へ適切に伝送されない場合がある。その場合、外部接続機器100を含めた回路の診断を行うことができない。
そこで、実施の形態1では、外部接続機器100を含めた回路の診断に用いるパルス信号を利用し、フォトカプラPH2及びPH1の寿命を診断する。
(マイクロコンピュータの構成例)
図2は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置のマイクロコンピュータ201の構成例を示す図である。図2において、本例のマイクロコンピュータ201は、処理に必要なプログラム及びデータを記憶するメモリ21と、メモリ21からプログラムを読出して実行するプロセッサ22と、パルス信号の入力及び出力のインタフェースとして機能する入出力ポート23と、マイクロコンピュータ201内の各部を相互に接続するバス24とを有する。
メモリ21は、パルスフィードバック信号幅の初期値を記憶するパルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205を有している。また、メモリ21は、フォトカプラのCTR特性を示すメモリマップ207を記憶している。さらに、メモリ21は、プログラム208を記憶している。
プロセッサ22は、メモリ21からプログラム208を読出して実行することによって、パルス信号出力部202、パルス信号入力部203、フォトカプラ寿命診断部204及びパルス時間幅測定部206の各機能を実現する。
パルス信号出力部202は、メモリ21からパルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶されているパルスフィードバック信号幅の初期値を読出し、パルス信号を発生して出力する。パルス信号出力部202は、パルス信号を定期的に出力する。
パルス信号入力部203は、パルス信号を取得する。
フォトカプラ寿命診断部204は、パルス信号出力部202によって出力したパルス信号とパルス信号入力部203によって入力したパルス信号とを比較して、フォトカプラPH1及びPH2の寿命の診断を行う。
パルス時間幅測定部206は、自装置の初回の電源投入時に、初期値を算出する。パルス時間幅測定部206は、自装置の電源が初めて投入された時に、パルス信号出力部202により信号幅が異なるパルス信号を連続的に発生させ、パルス信号入力部203において取得されたパルス信号の時間幅が閾値に到達したときのパルス時間幅を上記初期値とする。パルス時間幅測定部206は、上記初期値をパルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶させる。
なお、汎用のマイクロプロセッサによってマイクロコンピュータ201を実現してもよいし、専用の集積回路によってマイクロコンピュータ201を実現してもよい。
(接続例)
図3は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置を備えた外部入力インタフェース200に、外部接続機器100と、モータ駆動部300とを接続した例を示す図である。外部接続機器100と、外部入力インタフェース200と、モータ駆動部300とを接続した状態において、フォトカプラPH1は、モータ302を駆動するための制御信号を伝送するモータ制御装置として機能する。
外部接続機器100は、直流電圧を出力するDC(Direct Current)電源101と、DC電源101が出力する直流電圧を供給する状態又は供給しない状態にするための外部スイッチSW1と、コネクタCON12と接続できるコネクタCON11と、コネクタCON22と接続できるコネクタCON21と、を有する。コネクタCON11とコネクタCON12とを接続し、かつ、コネクタCON21とコネクタCON22とを接続することによって、外部入力インタフェース200と外部接続機器100とが電気的に接続された状態になる。
外部接続機器100は、外部スイッチSW1の開閉状態により、DC電源101から供給される電力すなわち直流電圧を、供給する状態または供給しない状態に切り替える構成になっている。外部スイッチSW1は、例えば、オペレータが操作する。外部スイッチSW1が閉状態になると、外部入力信号DIが、コネクタCON11及びCON12を介して外部入力インタフェース200に入力される。
モータ駆動部300は、交流電圧を出力するAC(Alternating Current)電源301から供給される電力によってモータ302を駆動する。モータ駆動部300は、三相交流電圧を整流する電源整流用のダイオードスタックDSと、ダイオードスタックDSによって整流された電圧の波形を平滑にする電源平滑用のコンデンサCと、入力されるPWM信号によってオンオフするトランジスタを複数備えたトランジスタモジュールTRMとを有する。
トランジスタモジュールTRMは、外部入力インタフェース200から入力される制御パルス信号によって複数のトランジスタがオン状態又はオフ状態になる。トランジスタモジュールTRMは、複数のトランジスタがオン状態又はオフ状態になることによって、パルス時間幅が変化するパルス信号を出力する。トランジスタモジュールTRMは、パルス信号を出力することによって、モータ302を制御する。また、トランジスタモジュールTRMは、外部入力インタフェース200から入力されるモータ動力遮断信号BP(Break Pulse)によって、モータ302を停止させる。
なお、トランジスタモジュールTRMは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュール又はSiC(炭化珪素)モジュールのどちらを用いても良い。
外部入力インタフェース200と外部接続機器100とが電気的に接続された状態において、外部入力インタフェース200のパルス信号出力部202は、パルス出力信号PLS_OUTを出力する。パルス信号出力部202が出力するパルス出力信号PLS_OUTは、フォトカプラPH2、コネクタCON21及びCON22を介して外部接続機器100へ伝送される。
外部入力インタフェース200と外部接続機器100とが電気的に接続された状態において、外部接続機器100は、外部入力インタフェース200へ外部入力信号DIを第1レベルである“Hi”又は第2レベルである“Low”で伝送する。外部入力信号DIは、コネクタCON11及びコネクタCON12、フォトカプラPH1を介してパルス信号入力部203において取得される。
なお、ここでは外部接続機器100の例として、外部スイッチSW1を用いた構成を示したが、センサ又はリレー、その他の機器であってもよい。
図4は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、外部接続機器100が異常であると診断された場合における、動作シーケンスを示す図である。図4は、図3中に示した、パルス出力信号PLS_OUT、外部スイッチSW1の開閉状態、外部入力信号DI、パルスフィードバック信号PLS_FB及びモータ動力遮断信号BPについての“Hi”レベル又は“Low”レベルの状態を示す。
図4において、モータ動力遮断信号BPが“Low”レベルの場合はNBP(Negative Break Pulse)である。また、モータ動力遮断信号BPが“Hi”レベルの場合はPBP(Positive Break Pulse)である。
モータ動力遮断信号BPは、トランジスタモジュールTRMを構成する上アーム及び下アームに入力される。モータ動力遮断信号BPがPBPになることにより、トランジスタモジュールTRMは動作を停止する。トランジスタモジュールTRMの動作が停止することによって、モータ302の動作は停止する。
パルス出力信号PLS_OUTは、パルス信号出力部202が出力する。パルス信号出力部202は、安全規格で定められた周期で、パルス出力信号PLS_OUTを出力する。パルス信号出力部202が出力するパルス出力信号PLS_OUTは、“Low”レベルの幅が、自装置のプロセッサ22の動作周波数fcの逆数である周期Tの倍数分である。パルス出力信号PLS_OUTはフォトカプラPH2の発光側素子に入力される。フォトカプラPH2の受光側素子は、コネクタCON22及びCON21により外部接続機器100に接続される。このため、フォトカプラPH2は、パルス出力信号PLS_OUTを、フォトカプラPH2を介して外部接続機器100へ絶縁伝送する。ここで、パルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅をTPO、プロセッサ22の動作周波数の周期をTとすると、以下の式(1)が成り立つ。
Figure 0005972500
式(1)における整数nは、ユーザの使用環境又はモータ制御装置の構成によって決定される値である。整数nは、モータ制御装置の立ち上げ時に適した値を決定する。整数nは、値が決定された後は原則として固定値とする。
一方、外部入力信号DIとパルスフィードバック信号PLS_FBに関しては、外部スイッチSW1の開閉状態によって動作シーケンスが異なる。
まず、外部スイッチSW1が閉状態である場合の動作シーケンスについて説明する。
外部スイッチSW1が閉状態である場合、外部入力信号DIは、パルス出力信号PLS_OUTと同期してレベルが変化する。
また、外部スイッチSW1が閉状態である場合、パルスフィードバック信号PLS_FBは、プルアップによりパルス出力信号PLS_OUTに対して、レベルが反転して変化する。
パルス信号入力部203は、パルスフィードバック信号PLS_FBをマイクロコンピュータ201の入出力ポート23を介して読み込む。パルス信号入力部203は、パルスフィードバック信号PLS_FBが“Hi”レベル又は“Low”レベルのいずれであるかを認識する。フォトカプラ寿命診断部204は、パルス信号出力部202が出力したパルス信号と、パルス信号入力部203が入力したパルス信号とを比較する。フォトカプラ寿命診断部204は、パルス信号同士を比較することによって、所望のパルス信号がフィードバックされることを確認する。フォトカプラ寿命診断部204は、所望のパルス信号がフィードバックされることを確認することにより、外部接続機器100が固着故障しているか否かを診断する。固着故障とは、“Hi”レベルのまま変化しない信号又は“Low”レベルのまま変化しない信号を出力し続ける故障である。
次に、外部スイッチSW1が開状態である場合の動作シーケンスについて説明する。
外部スイッチSW1が開状態である場合、外部入力信号DIは、外部スイッチSW1が開いたタイミングで“Hi”レベルから“Low”レベルに移行する。
また、外部スイッチSW1が開状態である場合、パルスフィードバック信号PLS_FBは、外部スイッチSW1が開状態になったタイミングで“Low”レベルから“Hi”レベルに移行する。
パルス信号入力部203は、パルスフィードバック信号PLS_FBをマイクロコンピュータ201の入出力ポート23を介して読み込む。パルス信号入力部203は、パルスフィードバック信号PLS_FBが“Hi”レベル又は“Low”レベルのいずれであるかを認識する。フォトカプラ寿命診断部204は、パルス信号出力部202が出力したパルス信号と、パルス信号入力部203が入力したパルス信号とを比較する。フォトカプラ寿命診断部204は、パルスフィードバック信号PLS_FBの“Hi”レベルの連続期間が遅延フィルタによる遅延時間Tdelayを超えたか否かを判定する。
フォトカプラ寿命診断部204は、パルスフィードバック信号PLS_FBの“Hi”レベルの連続期間が遅延フィルタによる遅延時間Tdelayを超えたと判定した場合、モータ動力遮断信号BPをPBPで出力する。
モータ駆動部300は、外部入力信号DIに割り付けられた機能を実行する。本発明の実施の形態1では、モータ駆動部300は、モータ動力遮断信号BPがPBPである場合に、モータ302への電力の供給を遮断する。
上記の遅延時間Tdelayは、パルスフィードバック信号PLS_FBの状態が、外部接続機器100は正常で、外部スイッチSW1が開いたことによる“Hi”レベルの状態であるのか、あるいは外部接続機器100が異常であるときのパルス信号による“Hi”レベルの状態であるのかを判別するために設ける遅延時間である。遅延時間Tdelayは、パルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅TPOよりも大きな値に設定する必要がある。したがって、パルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅TPOを小さく設定すると外部入力信号DIの応答性が向上し、逆にLow時間幅TPOを大きく設定すると外部入力信号DIの応答性が低下する。
図5は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを定義する概略図である。図5は、パルス信号出力部202が出力するパルス出力信号PLS_OUTの電圧波形と、パルス信号入力部203が取得するパルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形とを示す。
パルス信号入力部203は、パルスフィードバック信号PLS_FBをマイクロコンピュータ201の入出力ポート23を介して読み込む。パルス信号入力部203は、ある一定のサンプリング周期Tでパルスフィードバック信号PLS_FBの状態が“Hi”レベル又は“Low”レベルのいずれであるかを検出する。フォトカプラ寿命診断部204は、パルスフィードバック信号PLS_FBが“Hi”状態であった通算時間を、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBとして検知する。よって、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBは、パルスフィードバック信号PLS_FBの電圧レベルが、Hi入力電圧VIHからLow入力電圧VILに至るまでの時間で定義される。パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBは、サンプリング周期Tの整数倍である。パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを数式で表現すると、式(2)となる。
Figure 0005972500
外部接続機器100の異常診断を正常に行うためには、式(2)における整数mは1以上である必要がある。整数m=0の場合、フォトカプラ寿命診断部204が、外部接続機器100が異常であると判断し、異常診断を正常に行えないからである。整数mが1以上であれば、サンプリング周期Tと等しいかそれより大きいため、フォトカプラ寿命診断部204は、異常診断を正常に行うことができる。フォトカプラ寿命診断部204は、外部接続機器100が異常であると判断した場合、モータ動力遮断信号BPをPBPとして出力する。モータ駆動部300は、モータ動力遮断信号BPがPBPである場合に、モータ302への電力の供給を遮断する。
(フォトカプラの経年劣化)
図6は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラの経年劣化に伴う、パルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形の応答性の推移を概略的に示す図である。図6は、パルス信号出力部202が出力するパルス出力信号PLS_OUTの電圧波形と、パルス信号入力部203が取得するパルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形とを示す。
図6において、パルスフィードバック信号PLS_FBの立下り時間はフォトカプラの経年劣化に関わらずほとんど変化しない。これに対して、パルスフィードバック信号PLS_FBの立ち上がり時間はフォトカプラの経年劣化に伴って増大する。
図6において、パルスフィードバック信号PLS_FBは、初期状態での立ち上がり部分の波形400に比べて、経年劣化した後の立ち上がり部分の波形401、さらに経年劣化した後の立ち上がり部分の波形402のように、フォトカプラの経年劣化に伴って立ち上がり時間が増大する。波形401の場合は波形400に比べて時間変動幅TDIF1だけ遅れてパルスフィードバック信号PLS_FBが立ち上がる。波形402の場合は波形400に比べて時間変動幅TDIF2だけ遅れてパルスフィードバック信号PLS_FBが立ち上がる。
このように立ち上がり時間が増大する結果、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBが減少していく。ここで、フォトカプラ経年劣化前の初期状態におけるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅をTFB0とすると、フォトカプラ経年劣化に伴うパルスフィードバック信号PLS_FBの時間変動幅TDIFは、式(3)となる。
Figure 0005972500
このフォトカプラの経年劣化に伴う、パルスフィードバック信号PLS_FBの立ち上がり時間の変動特性を利用し、時間変動幅TDIFに基づいてフォトカプラの寿命を診断することが可能である。
(初期状態におけるパルス時間幅の測定)
図7は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラ経年劣化前の初期状態におけるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFB0を測定する方法を説明する図である。
図7は、パルス信号出力部202が出力するパルス出力信号PLS_OUTの電圧波形と、パルス信号入力部203が取得するパルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形とを示す。図7に示すように、パルス信号出力部202は、パルス信号を“Low”レベルとして連続的に発生させる。パルス信号出力部202は、プロセッサ22の動作周波数の周期Tを一単位とし、周期Tの整数倍の“Low”レベルの時間幅TPOを有するパルス信号を出力する。パルス信号出力部202が出力するパルス信号の“Low”レベルの時間幅TPOは、動作周波数の周期Tを出力回数倍した時間幅である。したがって、パルス信号出力部202は、出力回数に伴って、出力するパルス信号の“Low”レベルの時間幅TPOを大きくする。すなわち、パルス信号出力部202が1回目に出力するパルスPは時間幅TPO=1×T、パルス信号出力部202が2回目に出力するパルスPは時間幅TPO=2×Tである。同様に、時間幅TPOをパルス信号の出力回数に伴って大きくし、パルスPは時間幅TPO=L×Tである。なお、値Lは正の整数であり、以下同様である。
このように時間幅TPOを大きくしていった時に得られるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを順番に測定する。そして、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBが、ある閾値TREFに等しくなった時にシーケンスを終了する。
本発明の実施の形態1では、パルスPに対応するパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBはゼロ(時間幅TFB=0)、パルスPに対応するパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBは閾値TREFよりも小さい(時間幅TFB<閾値TREF)。そして、時間幅TPOを大きくしていった結果、パルスPに対応するパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBは閾値TREFに等しくなる(時間幅TFB=閾値TREF)。この閾値TREFに等しい場合のHi時間幅TFB0すなわち測定されたHi時間幅TFB0は、パルス信号のパルス時間幅の初期値として、パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶される。閾値TREFを数式で表すと式(4)となる。
Figure 0005972500
ここで、閾値TREFは、モータ駆動部300の保証製品寿命の範囲内で外部接続機器100の異常診断を正常に行うことができるように設定する。閾値TREFは、フォトカプラが経年劣化してパルス出力信号PLS_OUTのHi時間幅が減少しても、少なくとも1回はサンプリングできるように設定するのが理想的である。
(プロセッサによる処理)
図8は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサ22による処理の例を示すフローチャートである。図8は、プロセッサ22によるフォトカプラの診断処理の例を示す。
ステップS1では、プロセッサ22は、装置の電源が投入されたか否か判定する。プロセッサ22は、ステップS1において、装置の電源が投入されたと判定した場合(ステップS1においてYes)、ステップS2に移行する。
ステップS2では、プロセッサ22は、初回の電源投入か否かを判定する。例えば、電源の投入回数をメモリ21に記憶できるようにしておき、記憶されている投入回数がゼロである場合に、初回の電源投入であると判定することができる。プロセッサ22は、ステップS2において、初回の電源投入であると判定した場合(ステップS2においてYes)、ステップS3に移行する。
ステップS3では、プロセッサ22は、図7を参照して説明したように、パルス信号の時間幅を測定する。プロセッサ22は、パルス信号の時間幅の測定結果を初期値としてパルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶する。
ステップS4では、プロセッサ22は、パルス信号出力部202によってパルス信号を出力する。ステップS5では、プロセッサ22は、パルス信号入力部203によってパルスフィードバック信号PLS_FBを取得する。
ステップS6では、プロセッサ22は、パルス信号入力部203において取得されたパルスフィードバック信号PLS_FBを、パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶されている初期値と比較して、変動幅TDIFを算出する。
ステップS7では、プロセッサ22は、ステップS6において算出した変動幅TDIFが閾値TREF以上であるか否かを判定する。プロセッサ22は、ステップS7において、変動幅TDIFが閾値TREF以上であると判定した場合(ステップS7においてYes)、ステップS8において、フォトカプラに寿命が来たと判定する。
プロセッサ22は、ステップS1において、装置の電源が投入されていないと判定した場合(ステップS1においてNo)、ステップS1に戻って処理を継続する。
また、プロセッサ22は、ステップS2において、初回の電源投入ではないと判定した場合(ステップS2においてNo)、ステップS3を実行せずにステップS4に移行する。
プロセッサ22は、ステップS8において、変動幅TDIFが閾値TREF未満であると判定した場合(ステップS7においてNo)、ステップS4に戻って処理を継続する。
上記のように、プロセッサ22は、パルス信号出力部202によってパルス信号PLS_OUTを出力し、パルス信号入力部203によってパルスフィードバック信号PLS_FBを取得する。そして、プロセッサ22は、入力したパルスフィードバック信号PLS_FBのパルス時間幅を初期値と比較することによって、外部接続機器100の異常を検出することができる。プロセッサ22は、上記の処理を定期的に行うことにより、外部接続機器100に異常が発生した場合に、その異常を早期に発見し、モータ駆動部300の動作を早期に停止することができる。
(初期状態における測定処理)
図9は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサ22による、測定処理の例を示すフローチャートである。図9は、フォトカプラの経年劣化前の初期状態におけるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFB0を測定する処理の例を示す。図9に示す処理は、図8のステップS3に対応する処理である。なお、フォトカプラの経年劣化前の初期状態とは、フォトカプラ診断装置の使用開始時の段階、例えば電源の初回の投入時の状態をいう。電源の初回の投入時とは、フォトカプラ診断装置の出荷後初めての電源投入の時をいう。
ステップS31では、プロセッサ22は、値L=1とする。ステップS32では、プロセッサ22は、L倍した動作周波数の周期TをLow時間幅TPOとする。ステップS33では、プロセッサ22は、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを測定する。
ステップS34では、プロセッサ22は、ステップS33において測定したHi時間幅TFBが閾値TREFに等しいか否かを判定する。プロセッサ22は、ステップS34の判定の結果、測定したHi時間幅TFBが閾値TREFに等しい場合(ステップS34においてYes)、ステップS35に進む。
ステップS35では、プロセッサ22は、閾値TREFを、初期状態におけるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBOとする。
ステップS36では、プロセッサ22は、Hi時間幅TFBOを、パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶する。その後、プロセッサ22は、処理を終了する。
また、プロセッサ22は、ステップS34の判定の結果、測定したHi時間幅TFBが閾値TREFに等しくない場合(ステップS34においてNo)、ステップS37において値LをL+1、すなわち値Lを「1」インクリメントする。その後、ステップS32に戻り、プロセッサ22は、処理を継続する。
(CTR特性)
図10は、本発明の実施の形態1にかかるフォトカプラ診断装置において、フォトカプラのCTR特性の一例を示す図である。図10は、パルスフィードバック信号PLS_FBの変動幅TDIFをパラメータとした時のフォトカプラのCTR特性を示す。なお、ここでの電流伝達率は、フォトカプラの経年劣化前の初期状態に対する相対値である。フォトカプラ寿命診断部204は、パルス信号入力部203によって読み取ったHi時間幅TFBと、パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶された、初期状態でのHi時間幅TFB0とを用いて式(3)により変動幅TDIFを測定する。フォトカプラ寿命診断部204は、得られた変動幅TDIFをパラメータとし、図10に示すCTR特性に基づいてフォトカプラの寿命を診断する。
図10に示すCTR特性は、外部入力インタフェース200に内在するフォトカプラPH1及びPH2を含めた電流伝達率CTR特性である。図10に示すCTR特性は、製品開発の段階において予め取得しておいたものである。図10に示すCTR特性に対応するメモリマップを作成し、メモリマップをメモリ21に記憶しておく。
なお、取得するCTR特性は、図10に示す領域500までで良く、領域501についてはCTR特性の取得は不要である。領域501は外部接続機器100の異常診断を正常に行えず、モータ駆動部300を停止させる領域であるため、CTR特性の取得は不要である。
図11は、図10に示すCTR特性に対応するメモリマップの例を示す図である。図11に示すように、メモリマップ207は、パルスフィードバック信号PLS_FBの変動幅TDIFの値と、その変動幅TDIFに対する電流伝達率CTRの値とを示す。本発明の実施の形態1では、パルスフィードバック信号PLS_FBの変動幅TDIFは「0」から「TREF」までのいずれかの値であり、電流伝達率CTRは「1.0」から「0.5」までのいずれかの値である。
フォトカプラ寿命診断部204は、メモリ21に記憶したメモリマップ207を参照して、パルスフィードバック信号PLS_FBの変動幅TDIFの値に対する、電流伝達率CTRの値を取得する。フォトカプラ寿命診断部204は、取得した電流伝達率CTRの値が初期状態での電流伝達率CTRの値より低下している場合、フォトカプラに寿命が来たと判定する。フォトカプラ寿命診断部204は、例えば、取得した電流伝達率CTRの値が、初期状態での電流伝達率CTRの値の50%の値になった場合に、フォトカプラに寿命が来たと判定する。以上のように、フォトカプラの寿命を診断することにより、外部入力インタフェース200の故障によってモータ302が停止する前に、フォトカプラPH1及びPH2を交換することができる。
実施の形態1のフォトカプラ診断装置によれば、機能安全のために外部接続機器を含めた回路の診断に用いるパルス信号を利用して、外部接続機器及び配線の異常診断と同時にフォトカプラの寿命を診断できる。実施の形態1のフォトカプラ診断装置によれば、ハードウエア上の構成としては、機能安全のための回路をそのまま流用できるため、回路の部品点数は変わらず、部品の実装スペース及びコストを抑えることができる。
また、実施の形態1のフォトカプラ診断装置において、回路の診断及びフォトカプラの寿命の診断に用いるパルス信号の時間幅は、プロセッサ22の制御により所望の値に任意に設定できる。このため、装置の多様な使用環境を考慮した十分なパルス信号の時間幅を確保し、かつ、安全性を害さない応答性を有するパルス信号を生成できる。
さらに、実施の形態1のフォトカプラ診断装置によれば、安全性を害さない応答性を有するパルス信号を、フォトカプラが経年劣化する前の初期状態におけるパルス信号の時間幅を測定する過程において自動的に生成する。このため、実施の形態1によるフォトカプラ診断装置は、ユーザが試行錯誤によりパルス信号の時間幅を調整する必要はなく、利便性を有する。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、電流伝達率CTRに基づいて、フォトカプラの寿命を診断する。
(プロセッサによる処理)
図12は、本発明の実施の形態2によるフォトカプラ診断装置におけるプロセッサ22による処理の例を示すフローチャートである。図12は、プロセッサ22によるフォトカプラの診断処理の例を示す。
図12において、ステップS1からステップS6までは、図8を参照して説明した処理と同様である。このため、ステップS1からステップS6までの説明は省略する。
ステップS9では、プロセッサ22は、ステップS6において算出した変動幅TDIFに基づき、電流伝達率CTRを取得する。例えば、プロセッサ22は、メモリマップ207を参照して、変動幅TDIFに基づき、電流伝達率CTRを取得する。
ステップS10では、プロセッサ22は、ステップS9において取得した電流伝達率CTRに基づき、フォトカプラの寿命を診断する。例えば、取得した電流伝達率CTRの値が、初期状態での電流伝達率CTRの値の50%の値になった場合に、フォトカプラに寿命が来たと判定する。
ステップS11では、プロセッサ22は、フォトカプラに寿命が来たか否かを判定する。プロセッサ22は、ステップS11において、フォトカプラに寿命が来たと判定すると(ステップS11においてYes)、プロセッサ22は、処理を終了する。
プロセッサ22は、ステップS11において、フォトカプラに寿命が来ていないと判定すると(ステップS11においてNo)、ステップS4に戻って処理を継続する。
本発明の実施の形態2のフォトカプラ診断装置によれば、電流伝達率CTRに基づき、フォトカプラの寿命を診断することにより、装置の故障を未然に防ぐことができる。図10を参照して説明したように、CTRの値は、徐々に低下するので、変動幅TDIFが閾値TREFに到達する前に、フォトカプラの寿命を推定することができる。
例えば、複数の変動幅TDIFに対応する複数のCTRの値が得られれば、図10に示す領域500の実線の傾きが分かる。領域500の実線の傾きが分かれば、フォトカプラの寿命とするCTRの値に対応する閾値TREFまでの残り時間を算出することができる。
実施の形態3.
モータ制御装置においては、センサ又はリレーといった外部接続機器、並びにケーブル種類及び周辺機器から放射されるノイズといった、ユーザ装置の多様な使用環境を考慮しなければならない。そのため、パルス信号を利用して寿命診断を行う場合、これらの環境変化に対して柔軟に適応させるため、パルス信号が適切にフィードバックされる信号幅を設定する必要がある。
加えて機能安全の観点においては、センサ又はリレーといった外部接続機器からの制御信号によりモータの動力を遮断する構成において、パルス信号の時間幅が長過ぎる場合には、制御信号による動力遮断命令があっても、パルス信号の時間幅分だけディレーティングが発生するため、速やかに動力を遮断できない。プレス機械のように高い安全レベルが要求される装置においては制御信号の応答性が非常に重要となり、安全を確実に確保できる範囲でパルス信号の時間幅を設定する必要がある。
図7及び図9を参照して説明した処理により、各種の外部接続機器100及びケーブルの種類、並びに周辺機器から放射されるノイズのように、ユーザの装置の多様な使用環境に影響されず、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを閾値TREF以下に確保できる。しかしながら、機能安全の観点においては、外部入力信号DIの応答性も考慮しなければならない。
図13は、あるモータ制御装置Aにおける、パルス出力信号PLS_OUTの電圧波形とパルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形とを示す図である。図14は他のモータ制御装置Bにおける、パルス出力信号PLS_OUTの電圧波形とパルスフィードバック信号PLS_FBの電圧波形とを示す図である。
図14に示すモータ制御装置Bのパルスフィードバック信号PLS_FBの立ち上がり部分の波形404は、図13に示すモータ制御装置Aのパルスフィードバック信号PLS_FBの立ち上がり部分の波形400と比較して、パルスフィードバック信号PLS_FBの立ち上がり時間が大きい。このため、図14に示すモータ制御装置Bでは図13に示すモータ制御装置Aよりもパルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅TPOを大きく設定しなければならない。その結果、モータ制御装置Bは、モータ制御装置Aよりも外部入力信号DIの応答性が低下する可能性がある。
プレス機械のように高い安全レベルが要求される装置においては外部入力信号DIの応答性が非常に重要となる。このため、安全を害さない範囲でパルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅TPOを決定しなければならない。
そこで、図7を参照して説明したプロセッサ22の処理において、モータ制御装置に要求される外部入力信号DIの応答性を考慮してパルス出力信号PLS_OUTのLow時間幅TPOの上限値を設定してもよい。そして、設定した上限値を超える場合には、パルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFBを閾値TREF以下に確保できなくてもプロセッサ22の処理を終了させる。
その場合のプロセッサ22の処理の例について、図15を参照して説明する。図15は、本発明の実施の形態3にかかるフォトカプラ診断装置において、プロセッサ22による処理の例を示すフローチャートである。図15は、フォトカプラ経年劣化前の初期状態におけるパルスフィードバック信号PLS_FBのHi時間幅TFB0を測定する処理の例を示す。
図15に示す処理は、図9を参照して説明した処理に、ステップS38を加えた処理である。他のステップは、図9を参照して説明した処理と同様である。このため、ステップS31からステップS37までの説明は省略する。
図15において、プロセッサ22は、ステップS34の判定の結果、測定したHi時間幅TFBが閾値TREFに等しくない場合(ステップS34においてNo)、ステップS38に移行しLow時間幅TPOが上限値を超えたか否かを判定する。プロセッサ22は、Low時間幅TPOが上限値を超えた場合(ステップS38でYes)、処理を終了する。そして、プロセッサ22は、Low時間幅TPOの上限値に対応するHi時間幅TFB0を初期値として、パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部205に記憶する。
一方、ステップS38において、プロセッサ22は、上限値を超えていない場合(ステップS38でNo)、ステップS37において値LをL+1、すなわち値Lを「1」インクリメントする。その後、ステップS32に戻り、プロセッサ22は、処理を継続する。
本発明の実施の形態3のフォトカプラ診断装置によれば、パルス信号の時間幅を適切に設定することができる。
なお、実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3では、外部接続機器100がセンサ又はリレーであり、外部接続機器100と外部入力インタフェース200とを接続した場合についても同様に適用できる。
フォトカプラにパルス信号を入力した場合、経年劣化に伴うCTR特性の劣化に起因して応答性が低下するため、結果として経年劣化の前後でプロセッサへフィードバックされるパルス信号の幅が変動する。この特性を利用し、劣化前のパルス時間幅の値と比較することで、入出力信号伝送用フォトカプラとパルス信号生成用フォトカプラの2つを合わせた残り寿命を推定できる。劣化前のパルス時間幅は、電源初回投入時においてパルス信号を連続的に変化させて測定する。プロセッサへ入力されるパルス時間幅がある閾値以上となる値をパルス時間幅の初期値としてメモリに記憶しておく。これにより、フォトカプラのばらつき又は外部機器に対応して、パルス信号の時間幅を任意に設定できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
21 メモリ、22 プロセッサ、23 入出力ポート、24 バス、100 外部接続機器、101 DC電源、200 外部入力インタフェース、201 マイクロコンピュータ、202 パルス信号出力部、203 パルス信号入力部、204 フォトカプラ寿命診断部、205 パルスフィードバック信号幅初期状態メモリ部、206 パルス時間幅測定部、207 メモリマップ、208 プログラム、300 モータ駆動部、301 AC電源、302 モータ、CON11,CON12,CON21,CON22 コネクタ、DS ダイオードスタック、PH1,PH2 フォトカプラ、R1,R2 抵抗器、SW1 外部スイッチ、TRM トランジスタモジュール。

Claims (8)

  1. パルス信号を出力するパルス信号出力部と、
    前記パルス信号出力部が出力した前記パルス信号を、フォトカプラを含む回路を介して取得するパルス信号入力部と、
    前記パルス信号入力部が取得するパルス信号のパルス時間幅の初期値を算出するパルス時間幅測定部と、
    前記初期値を記憶する記憶部と、
    前記パルス信号入力部によって取得されたパルス信号のパルス時間幅と前記記憶部に記憶された初期値との比較結果を用いて、前記フォトカプラの寿命を診断するフォトカプラ寿命診断部と、
    を備え
    前記パルス時間幅測定部は、前記パルス信号出力部により信号幅が異なるパルス信号を連続的に発生させ、前記パルス信号入力部に入力されたパルス信号の時間幅が閾値に到達したときのパルス時間幅を前記初期値とすることを特徴とするフォトカプラ診断装置。
  2. 前記記憶部は、
    前記フォトカプラが初期状態であるときの、前記パルス信号入力部が取得するパルス信号のパルス時間幅を前記初期値として記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォトカプラ診断装置。
  3. 前記パルス信号出力部は、
    前記パルス信号を定期的に出力する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフォトカプラ診断装置。
  4. 前記パルス信号出力部は、
    自装置の動作周波数の周期の倍数分のパルス信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のフォトカプラ診断装置。
  5. 前記パルス信号入力部は、
    前記フォトカプラを含む回路を介して入力されるパルス信号が第1レベル又は第2レベルのいずれであるかを、一定のサンプリング周期で検出し、前記パルス信号の状態が前記第1レベルであった通算時間を前記パルス信号のパルス時間幅とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のフォトカプラ診断装置。
  6. 前記フォトカプラ寿命診断部は、
    前記パルス信号入力部において取得したパルス信号のパルス時間幅と前記記憶部に記憶された初期値とを用いて、前記フォトカプラの経年劣化に伴うパルス時間幅の変動量を算出し、前記変動量に基づいて前記フォトカプラの寿命を診断する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のフォトカプラ診断装置。
  7. 記パルス時間幅測定部は、
    自装置の電源が出荷後初めて投入された時に、前記初期値を算出することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のフォトカプラ診断装置。
  8. 前記パルス時間幅測定部は、
    前記パルス信号入力部に入力されたパルス信号の時間幅が上限値に達した場合、前記上限値に対応する時間幅を前記初期値とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載のフォトカプラ診断装置。
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