JP5972492B1 - 粘着剤組成物、粘着部材及びブレーキシム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記事情に鑑み、高温高圧下でも高い弾性が保持され、かつ金属被着体に対する粘着力に優れる粘着部材を製造可能な粘着剤組成物、この粘着部材及びこれを有するブレーキシムを提供する。
<1>カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む(メタ)アクリル系重合体と、金属キレート系架橋剤と、を含み、下記式(1)及び(2)の条件を満たす粘着剤組成物。
X×Y≧2.0 ・・・(1)
(1−X)×Y≧1.2 ・・・(2)
式中、Xは前記(メタ)アクリル系重合体に含まれる前記カルボキシ基の数に対する前記粘着剤組成物に含まれる前記金属キレート系架橋剤の金属イオンの数に金属イオンの価数を乗じて得られる値の比率(当量)であり、Yは前記(メタ)アクリル系重合体に含まれる前記カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位の含有率(モル%)にカルボキシ基を有するモノマー1分子あたりのカルボキシ基の個数を乗じて得られる値である。
<2>さらに下記式(3)の条件を満たす、<1>に記載の粘着剤組成物。
X×Y≦8.0 ・・・(3)
<3>さらに下記式(4)の条件を満たす、<1>又は<2>に記載の粘着剤組成物。
(1−X)×Y≧6.0 ・・・(4)
<4>前記(メタ)アクリル系重合体は、重量平均分子量(Mw)が80万〜200万であり、且つ、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比で表される分散度(Mw/Mn)が7.0以下である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<5>前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度が−50℃〜10℃である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<6>前記(メタ)アクリル系重合体はn−ブチルアクリレートに由来する構成単位を含み、前記n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有率(質量%)が全構成単位中で最も多い、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<7>前記金属キレート系架橋剤はアルミニウムキレート化合物を含む、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<8>架橋後のゲル分率が95質量%以上である、<1>〜<7>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<9>架橋後のTピール密着強度試験により測定されるアルミニウム板に対する粘着力が10N/25mm以上である、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<10>ブレーキシムを構成する粘着部材を形成するための、<1>〜<9>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
<11><1>〜<10>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物に由来し、前記(メタ)アクリル系重合体と前記金属キレート系架橋剤とが架橋反応して形成された架橋構造を含む、粘着部材。
<12>カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む(メタ)アクリル系重合体と金属キレート系架橋剤とが架橋反応して形成された架橋構造を含み、ゲル分率が95質量%以上であり、Tピール密着強度試験により測定されるアルミニウム板に対する粘着力が10N/25mm以上である、粘着部材。
<13>金属部材と、<11>又は<12>に記載の粘着部材と、を有するブレーキシム。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」の両者を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両者を意味し、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両者を意味する。
本明細書において「粘着剤組成物」とは、(メタ)アクリル系重合体と金属キレート系架橋剤とを混合した直後から架橋反応が終了する前の物体であって、例えば、液状、ペースト状又は粉末状の物体を意味し、「粘着部材」と「架橋後の粘着剤組成物」とは、(メタ)アクリル系重合体と金属キレート系架橋剤との架橋反応が終了した後の物体であって、例えば、固形状又はゲル状の成形体を意味する。
本発明の粘着剤組成物は、カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む(メタ)アクリル系重合体と、金属キレート系架橋剤と、を含み、下記式(1)及び(2)の条件を満たす。
X×Y≧2.0 ・・・(1)
(1−X)×Y≧1.2 ・・・(2)
X×Y≦8.0 ・・・(3)
本発明の粘着剤組成物が式(3)の条件を満たす場合、粘着組成物中に形成される架橋構造の量が多すぎず、高温高圧下での弾性と粘着性とのバランスがより良好である。
(1−X)×Y≧6.0 ・・・(4)
本発明の粘着剤組成物が式(4)の条件を満たす場合、架橋に寄与しないカルボキシ基と金属被着体との間の相互作用が十分に生じて金属被着体に対する粘着力が十分に確保される。
まず、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面に、乾燥後の厚みが100μmとなるように粘着剤組成物を塗布する。次に、これを熱風循環式乾燥機を用いて65℃で360秒、次いで120℃で600秒の条件で乾燥させ、剥離フィルム上に粘着部材を形成する。さらに、粘着部材の上にシリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面を貼り合せて粘着剤シートを作製する。
ゲル分率(質量%)=[(N−L)/(M−L)]×100
式中、Lは金網の質量(g)であり、Mは抽出用試料の質量(粘着部材及び金網の総質量)(g)であり、Nは浸漬後、乾燥させた抽出用試料の質量(金網及び粘着部材の不溶分の総質量)(g)である。
(2)抽出溶媒として酢酸エチル80gが入ったガラス瓶の中に、抽出用試料を入れて3日間浸漬する。
(3)浸漬終了後、抽出用試料を取り出して少量の酢酸エチルで洗浄し、120℃で24時間乾燥させる。乾燥後の抽出用試料の質量(金網及び粘着部材の不溶分の総質量)を精密天秤にて測定する。
本発明の粘着剤組成物に含まれる(メタ)アクリル系重合体は、カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む。
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2+・・・+w(k−1)/Tg(k−1)+wk/Tgk
式中、Tg1、Tg2、・・・、Tg(k−1)、Tgkは、(メタ)アクリル系重合体を構成する各モノマーを重合して得られる単独重合体のガラス転移温度(K)をそれぞれ表す。w1、w2、・・・、w(k−1)、wkは、(メタ)アクリル系重合体を構成する各モノマーのモル分率をそれぞれ表し、w1+w2+・・・+w(k−1)+wk=1である。
なお、ここでいう単独重合体のガラス転移温度は、示差走査熱量測定装置(DSC)(セイコーインスツルメンツ社製、EXSTAR6000)を用い、窒素気流中、測定試料10mmg、昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られたDSCカーブの変曲点を単独重合体のガラス転移温度(Tg)としたものである。
代表的なモノマーを使用した単独重合体のガラス転移温度(Tg)は、2−エチルヘキシルアクリレートが−76℃、2−エチルヘキシルメタクリレートが−10℃、n−ブチルアクリレートが−57℃、n−ブチルメタアクリレートが21℃、メチルアクリレートが5℃、エチルアクリレートが−27℃、メタクリル酸が185℃、アクリル酸が163℃である。
(1)(メタ)アクリル系重合体の溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状の(メタ)アクリル系重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状の(メタ)アクリル系重合体とテトラヒドロフランとを用いて、固形分濃度が0.2質量%である試料溶液を得る。
(3)下記条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、標準ポリスチレン換算値として、下記条件にて、(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定する。
・GPC :HLC−8220 GPC〔東ソー(株)製〕
・カラム :TSK−GEL GMHXL 4本使用
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・流速 :0.6mL/分
・カラム温度:40℃
本発明の粘着剤組成物に含まれる金属キレート系架橋剤は、(メタ)アクリル系重合体のカルボキシ基と反応して架橋構造を形成しうるものであれば特に制限されない。金属キレート系架橋剤を構成する金属イオンの価数は、2以上であれば特に制限されない。高温高圧下における高い弾性を保持する観点からは、前記金属イオンの価数は3以上であることが好ましい。
X×Y≧2.0 ・・・(1)
(1−X)×Y≧1.2 ・・・(2)
高温高圧下における高い弾性を保持する観点からは、(メタ)アクリル系重合体に含まれるカルボキシ基の数に対する粘着剤組成物に含まれる金属キレート系架橋剤の金属イオンの数に金属イオンの価数を乗じて得られる値の比率(X)は、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましく、0.3以上であることが更に好ましい。金属被着体に対する粘着性の観点からは、Xは、0.8以下であることが好ましく、0.7以下であることが好ましく、0.5以下であることが更に好ましい。
(メタ)アクリル系重合体に含まれるカルボキシ基の数(A)は、下記式により表される値である。
A=B×C/D
式中、Bは(メタ)アクリル系重合体におけるカルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位の全構成単位中の含有率(質量%)であり、Cはカルボキシ基を有するモノマー1分子あたりのカルボキシ基の個数であり、Dはカルボキシ基を有するモノマーの分子量である。
(メタ)アクリル系重合体が2種以上のカルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む場合は、それぞれのカルボキシ基を有するモノマーについて上記式により求めた値の合計値をAとして、Xの算出に用いる。
E=F×G/H
式中、Fは金属キレート系架橋剤を構成する金属イオンの価数であり、Gは(メタ)アクリル系重合体100質量部に対する金属キレート系架橋剤の含有量(質量部)であり、Hは金属キレート系架橋剤の分子量である。
粘着剤組成物が2種以上の金属キレート系架橋剤を含む場合は、それぞれの金属キレート系架橋剤について上記式により求めた値の合計値をEとして、Xの算出に用いる。
X=E/A=(F×G/H)/(B×C/D)=(F×G×D)/(H×B×C)
本発明の粘着剤組成物は、必要に応じて(メタ)アクリル系重合体及び金属キレート系架橋剤以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、架橋触媒、キレート剤、溶剤、耐候性安定剤、タッキファイヤ−、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機充填剤、(メタ)アクリル系重合体以外の重合体等が挙げられる。粘着剤組成物がこれらの成分を含む場合の含有量は、本発明の効果が発揮される範囲内において設定することができる。
本発明の粘着剤組成物の製造方法は、特に制限されず、公知の方法を適用できる。例えば、まず(メタ)アクリル系重合体を作製し、得られた(メタ)アクリル系重合体と金属キレート系架橋剤及び必要に応じて含まれるその他の成分とを混合して製造することができる。(メタ)アクリル系重合体の重合方法は、特に制限されない。例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の公知の方法を適用できる。中でも、処理工程が比較的簡単であり、かつ短時間で行うことができる点で、溶液重合が好ましい。
本発明の粘着部材の第一の実施形態は、本発明の粘着剤組成物に由来し、前記(メタ)アクリル系重合体と前記金属キレート系架橋剤とが架橋反応して形成された架橋構造を含む。本実施形態の粘着部材は、本発明の粘着剤組成物より得られるため、ゲル分率が高いにもかかわらず、金属被着体に対する粘着力に優れる。これは、樹脂材料中に十分な量の架橋構造が存在しているとともに、十分な量の架橋に寄与しないカルボキシ基が存在しているためと考えられる。
本発明のブレーキシムは、金属部材と、本発明の粘着部材と、を有する。金属部材の材質は特に制限されない。例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、冷間圧延鋼板(SPCC)等が挙げられる。本発明のブレーキシムは必要に応じてその他の部材を含んでいてもよい。その他の部材としては、ゴム部材、フェノール樹脂部材、エポキシ樹脂部材等が挙げられる。本発明のブレーキシムの一実施態様としては、第一の金属部材と、本発明の粘着部材と、第二の金属部材とがこの順に配置された積層構造を有するものが挙げられる。
((メタ)アクリル系重合体の作製)
温度計、撹拌機、窒素導入管、及び還流冷却管を備えた反応器内に、n−ブチルアクリレート(BA)56.0質量部、メチルアクリレート(MA)40.0質量部、アクリル酸(AA)4.0質量部、及び酢酸エチル(EAc)85.0質量部を入れて混合した後、反応器内を窒素置換した。その後、撹拌しながら反応器内の混合物を70℃に昇温した。さらにその後、EAc120.0質量部と2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)0.02質量部の混合液を4時間にわたって逐次滴下し、さらに1.5時間重合反応を行った。重合反応終了後、反応混合物を酢酸エチルとトルエンで希釈して固形分が20質量%となるように調整した。このようにして、(メタ)アクリル系重合体の溶液を得た。
上記で得た(メタ)アクリル系重合体の溶液500質量部(固形分;100質量部)と、金属キレート系架橋剤としてアルミニウムキレート化合物(アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、商品名「アルミキレートA」、川研ファインケミカル株式会社製、分子式:Al(C5H7O2)3、分子量:324.3、アルミニウムイオンの価数:3)4.5質量部と、アセチルアセトン4.5質量部とを充分に撹拌混合して粘着剤組成物を調製した。
シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面に、乾燥後の厚みが100μmとなるように粘着剤組成物を塗布した。次に、これを熱風循環式乾燥機を用いて65℃で360秒、次いで120℃で600秒の条件で乾燥させ、剥離フィルム上に粘着部材を形成した。さらに、粘着剤シートの上にシリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面を貼り合わせた。
(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量及び数平均分子量(Mn)は、既述の方法に従って、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、TSK−GEL GMHXL(東ソー株式会社製のスチレン系ポリマー充填剤)をカラムとして測定し、ポリスチレン換算して求めた。
粘着部材のゲル分率(質量%)を、上述した方法により測定した。結果を表1に示す。
寸法が30mm×30mmで厚みが0.3mmのアルミニウム板の中央に、寸法が20mm×20mmで厚みが0.1mm(100μm)の上記工程で作製した粘着剤シートから一方の剥離フィルムを剥がして粘着部材を貼り合せた。さらに、粘着部材上の他方の剥離フィルムを剥がして、上記と同じアルミニウム板を粘着部材の上に載せて積層体を作製した。得られた積層体の厚みを膜厚計を使用して計測した。次いで、積層体をプレス機の基盤の上に置き、積層体の温度が200℃になったことを確認した後、200℃×3トン×10分の条件でプレスした。プレス後の積層体の厚みを計測し、試験前後の粘着部材の厚みの変化量を下記の評価基準により評価した。結果を表1に示す。
◎:粘着部材の厚みの変化量が5μm未満
○:粘着部材の厚みの変化量が5μm以上11μm未満
△:粘着部材の厚みの変化量が11μm以上21μm未満
×:粘着部材の厚みの変化量が21μm以上
粘着剤シートのTピール密着強度試験を上述した方法により行い、下記の評価基準により評価した。結果を表1に示す。
◎:30N/25mm以上
○:20N/25mm以上30N/25mm未満
△:10N/25mm以上20N/25mm未満
×:10N/25mm未満
シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面に粘着剤組成物を寸法が20mm×25mmとなるように塗工し、これを熱風循環式乾燥機を用いて65℃で360秒、次いで120℃で600秒の条件で乾燥させ、剥離フィルム上に粘着部材を形成した。次いで、剥離フィルムを剥がし、粘着部材を縦20mmの円柱状に丸めて成型した。成型したサンプルについて、粘弾性測定装置(Rhegel−E4000、株式会社ユービーエム製)を用いて−50℃〜100℃の温度範囲で昇温速度5℃/分、荷重25g、10Hzの条件で測定を行い、粘弾性率tanδのピーク温度を計測した。結果を表1に示す。粘弾性率tanδのピーク温度が低いほど、低温環境での制振性に優れ、ブレーキ鳴きの抑制効果に優れていると考えられる。
(メタ)アクリル系重合体の組成、金属キレート系架橋剤の種類及び金属キレート系架橋剤の含有量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜18及び比較例1〜3の粘着剤組成物を作製した。
(1−X)×Y≧1.2の条件を満たさない比較例1は、粘着力の評価が低かった。これは、粘着剤シート中に存在する架橋に寄与しないカルボキシ基の量が十分でなかったためと考えられる。
X×Y≧2.0の条件を満たさない比較例2は、耐樹脂フロー性の評価が低かった。これは、粘着剤シート中に存在する架橋構造の量が十分でなかったためと考えられる。
金属キレート系架橋剤の代わりにイソシアネート系架橋剤を用いた比較例3は、耐樹脂フロー性の評価が低かった。
Claims (12)
- カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む(メタ)アクリル系重合体と、金属キレート系架橋剤と、を含み、下記式(1)及び(2)の条件を満たす、ブレーキシムを構成する粘着部材を形成するための粘着剤組成物。
X×Y≧2.0 ・・・(1)
(1−X)×Y≧1.2 ・・・(2)
式中、Xは前記(メタ)アクリル系重合体に含まれる前記カルボキシ基の数に対する前記粘着剤組成物に含まれる前記金属キレート系架橋剤の金属イオンの数に金属イオンの価数を乗じて得られる値の比率(当量)であり、Yは前記(メタ)アクリル系重合体に含まれる前記カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位の含有率(モル%)にカルボキシ基を有するモノマー1分子あたりのカルボキシ基の個数を乗じて得られる値である。 - さらに下記式(3)の条件を満たす、請求項1に記載の粘着剤組成物。
X×Y≦8.0 ・・・(3) - さらに下記式(4)の条件を満たす、請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
(1−X)×Y≧6.0 ・・・(4) - 前記(メタ)アクリル系重合体は、重量平均分子量(Mw)が80万〜200万であり、且つ、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比で表される分散度(Mw/Mn)が7.0以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度が−50℃〜10℃である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体はn−ブチルアクリレートに由来する構成単位を含み、前記n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有率(質量%)が全構成単位中で最も多い、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 前記金属キレート系架橋剤はアルミニウムキレート化合物を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 架橋後のゲル分率が95質量%以上である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 架橋後のTピール密着強度試験により測定されるアルミニウム板に対する粘着力が10N/25mm以上である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の粘着剤組成物に由来し、前記(メタ)アクリル系重合体と前記金属キレート系架橋剤とが架橋反応して形成された架橋構造を含む、ブレーキシムを構成する粘着部材。
- カルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含む(メタ)アクリル系重合体と金属キレート系架橋剤とが架橋反応して形成された架橋構造を含み、ゲル分率が95質量%以上であり、Tピール密着強度試験により測定されるアルミニウム板に対する粘着力が10N/25mm以上である、ブレーキシムを構成する粘着部材。
- 金属部材と、請求項10又は請求項11に記載の粘着部材と、を有するブレーキシム。
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