JP5971861B2 - スクラップ排出装置 - Google Patents
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Description
かかるスクラップ排出装置は、一般に、プレス機近くのフロア面下に設けられており、金型から排出されたスクラップ(切断片)を溝に落下させて除去するようになっている。
例えば、第1端部が従来のスクラップ排出装置と同じ位置とすると、第2端部が従来のスクラップ排出装置よりも下方に位置することになるので、蓋部を開いた状態(以下「開口状態」という。)の開閉蓋の高さが低くなり、例えば、搬送装置の動線や安全装置の光軸等との干渉を防止することができる。
このとき、第2端部が案内傾斜部に当接されていると、蓋部は確実に安定化されており、蓋部の上を人が歩行したとしても、それによって蓋部が上下に振動することを抑制することができる。
なお、第2板材の上を人が歩行するのは、何らかのトラブルでラインが停止した際の修理や機械停止中にメンテナンスを行う場合等である。したがって、ロボットが搬送中のパネルを落としてしまってラインが止まった際に、それを人が取りだしに行く場合、人がホッパー部内に落ちない様にホッパー部を蓋部で閉じ、且つ蓋部の上を人が歩きやすいようになっているので、より作業が安全に行える。
また、第2板材の外壁面には、凹凸部が設けられているので、第2板材の上を人が歩行した際に、滑ることを防止できる。
また、ストッパー部を地面に当接させることにより、蓋部が位置固定されるので、ストッパー部が強く衝突したとしても、開口状態を維持することができる。
図1の(a)は、本実施形態に係るスクラップ排出装置を概略的に示す側断面図であり、(b)は、(a)を模式的に示す上面図である。
図1の(a)に示すように、スクラップ排出装置100は、プレス機の金型1から、スクラップが滑り落ちるように案内する案内傾斜部2と、案内傾斜部2を滑り落ちたスクラップが落下するようにフロア面10に設けられたホッパー部3と、ホッパー部3を形成する壁面3aのうち、案内傾斜部2とは反対側の壁面の上端の枢着部5に第1端部が枢着された蓋部7と、を備える。なお、本実施形態に係るスクラップ排出装置100において、金型1、案内傾斜部2及びホッパー部3は、従来公知の構造が適宜用いられる。
このように、枢着部5をより下方に設けることで、ホッパー部3のホッパー開口部の上端に高低差ができるので、ホッパー部の開口面積が広くなり、スクラップが詰まることを防止することができる。なお、スクラップは、一旦、後述する蓋部7に衝突し、ホッパー部3のホッパー開口部から下方に落下することになる。
このとき、蓋部7の回動は、図1の(b)に示すように、両端に設けられたエアシリンダー12により駆動されるようになっている。このため、蓋部7の開閉を自動化することができ、容易且つ安全に行うことができる。
また、蓋部7は、この支持材7cと、第1板材7a及び第2板材7bとで後述する三角構造を形成するので、構造が補強される。特に、第1板材7aと第2板材7bとの角度や位置関係を確実に固定することができる。
図2に示すように、開口状態においては、蓋部7の第1板材7aが案内傾斜部に向かい合うように反対方向に傾斜した状態で配置される。
本実施形態に係るスクラップ排出装置100においては、蓋部7の第1板材7aを案内傾斜部に向かい合うように反対方向に傾斜させることにより、スクラップSが落下する拡大時開口部の幅Wを実質的に広くすることができる。したがって、このように勢い余ったスクラップSであっても、広い拡大時開口部で受け入れて、ホッパー部3から排出することができる。
したがって、ホッパー開口部の開口状態において、該ストッパー部8を地面に当接させることにより、蓋部7が確実に位置固定されることになる。これにより、スクラップSが蓋部7に衝突することにより、蓋部7に衝撃が伝わったとしても、蓋部7は安定しており、開口状態を維持することができる。
また、ストッパー部8が設けられていることにより、開口時に、蓋部7の角等が直接地面に衝突し、傷付くことを防止できる。
図3に示すように、閉口状態においては、蓋部7の第1板材7aの第2端部17bが少なくとも一部の案内傾斜部2の傾斜面に当接されることにより、閉口状態における蓋部7が安定化される。
また、上述したように、蓋部7は、断面視で直角三角形状であるので、閉口状態においては、第2板材7bが略水平面となる。
また、第1板材7aの第2端部17bが少なくとも一部の案内傾斜部2の傾斜面に当接されているので、蓋部7は確実に固定されており、蓋部7の上を人が歩行したとしても、それによって蓋部7が上下に振動することが抑制される。
図4に示すように、隣合うプレス機にそれぞれスクラップ排出装置100A、100Bが設けられている場合、互いのホッパー部3のホッパー開口部の開口状態においては、第2板材7b同士が、対向して隣合うように配置される。
そうすると、プレス機間のスペースをスクラップ排出装置100の蓋部7で占めることができるので、飛び散ったりしたスクラップであっても、確実にホッパー部3から排出することが可能となる。すなわち、勢い余ってスクラップ排出装置100Aから更に遠方まで散らばって飛んでも、スクラップ排出装置100Bの拡大時開口部から受け入れることができる。
図5に示すように、隣合うプレス機にそれぞれスクラップ排出装置100A、100Bが設けられている場合、互いのホッパー部3のホッパー開口部の閉口状態においては、プレス機間にスペースVが生じる。
このため、例えば、スペースVにレールLを埋め込み、該レールLに沿って台車D等を進入させることにより、該台車Dに載せたロボットに装着させるツールTを容易に交換することが可能となる。
例えば、支持材7cの外壁面に、別の板材からなるストッパー部が設けられていてもよい。
例えば、図8(A)及び(B)に示すように、蓋部7の第1板材7aの少なくとも一部を案内傾斜部2の傾斜面に当接させる状態とすることも可能である。
2・・・案内傾斜部
3・・・ホッパー部
3a・・・壁面
5・・・枢着部
7・・・蓋部
7a・・・第1板材
7b・・・第2板材
7c・・・支持材
8・・・ストッパー部
9・・・凹凸部
10・・・フロア面
12・・・エアシリンダー
17a・・・第1端部
17b・・・第2端部
100,100A,100B・・・スクラップ排出装置
D・・・台車
L・・・レール
P・・・プレス機
S・・・スクラップ
T・・・ツール
V・・・スペース
Claims (11)
- プレス加工により生じるスクラップを回収するためのスクラップ排出装置であって、
プレス機の金型から、前記スクラップが滑り落ちるように案内する案内傾斜部と、
前記案内傾斜部を滑り落ちた前記スクラップが落下するように設けられたホッパー部と、
前記ホッパー部を形成する壁面のうち、前記案内傾斜部とは反対側の壁面の上端の枢着部に第1端部が枢着された蓋部と、を備え、
前記蓋部が前記ホッパー部のホッパー開口部を開閉可能となっており、
前記蓋部を閉じたときに、該蓋部の前記第1端部とは反対側の第2端部が、前記第1端部よりも上方に位置するようになっており、
前記蓋部が、前記枢着部に第1端部が枢着された第1板材と、該第1板材の前記第1端部とは反対側の第2端部に取り付けられた第2板材と、を有し、
前記ホッパー開口部の閉口状態においては前記第2板材が略水平面となるスクラップ排出装置。 - 前記ホッパー開口部の開口状態においては、前記蓋部の一面が前記案内傾斜部に向かい合うように反対方向に傾斜した状態で配置される請求項1記載のスクラップ排出装置。
- 前記蓋部が側断面視で直角三角形状となっている請求項1又は2記載のスクラップ排出装置。
- 前記ホッパー開口部の開口状態においては第2端部が前記案内傾斜部に当接される請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。
- 前記枢着部が、前記案内傾斜部の下端よりも下方に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。
- 前記蓋部の回動がエアシリンダーにより駆動される請求項1〜5のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。
- 前記第2板材の外壁面には、凹凸部が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。
- 隣合うプレス機にそれぞれスクラップ排出装置が設けられており、
前記ホッパー開口部の開口状態においては前記第2板材同士が、対向して隣合うように配置される請求項1〜7のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。 - 前記蓋部が、前記第1板材の前記第1端部と前記第2板材とを連結支持する支持材を更に有する請求項1〜8のいずれか1項に記載のスクラップ排出装置。
- 前記支持材の外壁面には、ストッパー部が設けられており、
前記ホッパー開口部の開口状態においては前記ストッパー部を地面に当接させることにより、前記蓋部が位置固定される請求項9記載のスクラップ排出装置。 - 前記第2板材が、前記支持材との接続部を超えて延設されることにより前記ストッパー部が形成される、請求項10記載のスクラップ排出装置。
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