JP5971860B2 - 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール - Google Patents

樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP5971860B2
JP5971860B2 JP2013044588A JP2013044588A JP5971860B2 JP 5971860 B2 JP5971860 B2 JP 5971860B2 JP 2013044588 A JP2013044588 A JP 2013044588A JP 2013044588 A JP2013044588 A JP 2013044588A JP 5971860 B2 JP5971860 B2 JP 5971860B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
module
semiconductor device
substrate
module case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013044588A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014175363A (ja
Inventor
俊史 岡野
俊史 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013044588A priority Critical patent/JP5971860B2/ja
Publication of JP2014175363A publication Critical patent/JP2014175363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5971860B2 publication Critical patent/JP5971860B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、樹脂封止モジュールの絶縁性の向上に関する。
半導体素子が実装された半導体装置を、絶縁性樹脂を用いてモジュールケース内に封止した樹脂封止モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。樹脂封止モジュールは、強度を保つためにモジュールケースを金属によって形成することがある。
また、特許文献1に示した樹脂封止モジュールの他に、例えば、図6に示す樹脂封止モジュールも知られている。図6に示す樹脂封止モジュール10は、金属製のモジュールケース15と、モジュールケース15に収容された半導体装置14と、半導体装置14をモジュールケース15内に封止するための封止樹脂17とから構成されている。半導体装置14は、アルミ基板11と、このアルミ基板11に形成された絶縁層12と、絶縁層12上に実装された半導体素子13と、端子19とを備えている。
従来、半導体装置14をモジュールケース15内に封止する場合、モジュールケース15の内部に封止樹脂17を入れる。そして、封止樹脂17に半導体装置14を挿入した後、封止樹脂17を硬化させる方法によって行われていた。
特開2004−111435号公報
近年、樹脂封止モジュールに関して、電波照射試験の規格が一層厳密になりつつある。こうした規格の厳格化に対応して、樹脂封止モジュールの絶縁性を一層向上させることが求められている。このため、図6に示すような樹脂封止モジュール10においても、モジュールケース15内に半導体装置14を封止する際に、アルミ基板11と、金属製のモジュールケース15の内壁との間のクリアランスを一層厳密に管理する必要がある。
即ち、アルミ基板11とモジュールケース15の内壁とを接触させず、かつ、クリアランスを一定以上保つことによって、樹脂封止モジュールの絶縁性を向上させることが望まれている。
また、従来は、半導体装置をモジュールケース内に樹脂封止する際に、半導体装置を所定の位置に保持しつつ樹脂液を硬化させるなど、手間の掛かる工程が必要であるという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、半導体装置をモジュールケース内に封止した樹脂封止モジュールの絶縁性を向上させることが可能な、樹脂封止モジュールの製造方法、および樹脂封止モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は次のような樹脂封止モジュールの製造方法、および樹脂封止モジュールを提供した。
すなわち、本発明の樹脂封止モジュールの製造方法は、半導体素子が実装された基板を有する半導体装置と、該半導体装置を収容するモジュールケースと、該モジュールケース内に前記半導体装置を封止する封止樹脂層と、を備え、前記半導体装置は、前記基板を覆う本体と該本体から突出し前記モジュールケースの内面に当接する突起とからなる位置決め部を有し、前記封止樹脂層は、少なくとも前記本体と前記モジュールケースの内面との間にある樹脂封止モジュールの製造方法であって、内面に複数の凹部が形成された形成型に、前記位置決め部の形成用樹脂を注入してから前記基板を挿入し、前記形成用樹脂を硬化させて、前記位置決め部を形成するA工程と前記形成型から前記位置決め部を外すB工程と、前記モジュールケース内に封止樹脂および前記半導体装置を入れるC工程と、前記封止樹脂を硬化させ、封止樹脂層を形成するD工程と、を少なくとも備えたこと特徴とする。
前記形成型は軟質樹脂からなり、前記B工程では前記形成型を湾曲させて外すことを特徴とする。
また、本発明の樹脂封止モジュールは、半導体素子が実装された基板を有する半導体装置と、該半導体装置を収容するモジュールケースと、該モジュールケース内に前記半導体装置を封止する封止樹脂層と、を備えた樹脂封止モジュールであって、前記半導体装置は、前記基板を覆う本体と該本体から突出し前記モジュールケースの内面に当接する突起とからなる位置決め部を有し、前記封止樹脂層は、少なくとも前記本体と前記モジュールケースの内面との間にあることを特徴とする。
前記突起は、前記基板の一面に沿った方向、または前記一面に垂直な方向のうち少なくともいずれかに突出するように形成されていることを特徴とする。
前記位置決め部は、絶縁性樹脂からなることを特徴とする。
本発明の樹脂封止モジュールの製造方法によれば、モジュールケースに半導体装置を樹脂封止する工程において、位置決め部の突起とモジュールケースの内面が当接する位置まで半導体装置を挿入するだけで、半導体装置とモジュールケースとの間の絶縁性を保つために必要なクリアランスが確実に確保される。従って、半導体装置をモジュールケース内の所定の位置に保持しつつ樹脂液を硬化させるなど、手間の掛かる工程を経ることなく、絶縁性を高めた樹脂封止モジュールを得ることができる。
また、本発明の樹脂封止モジュールによれば、半導体装置には、絶縁性の位置決め部が形成されている。この位置決め部は、半導体装置の基板とモジュールケースとの間を、絶縁性が十分に確保できるクリアランス量だけ離間させる。よって、半導体装置とモジュールケースとの絶縁性を確実に確保できる。これにより、絶縁性を向上させた樹脂封止モジュールを提供することができる。
本発明の第一実施形態における樹脂封止モジュールを示す断面図である。 本発明の第一実施形態における樹脂封止モジュールを示す平面図である。 本発明の第二実施形態における樹脂封止モジュールを示す平面図である。 本発明の第三実施形態における樹脂封止モジュールを示す平面図である。 本発明の樹脂封止モジュールの製造方法を示す断面図である。 従来の樹脂封止モジュールの一例を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る樹脂封止モジュール、および樹脂封止モジュールの製造方法について説明する。なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(樹脂封止モジュール:第一実施形態)
まず最初に、本発明の樹脂封止モジュールの製造方法によって得られる樹脂封止モジュールの構成を説明する。図1は、本発明の樹脂封止モジュールの一例を示す要部断面図である。また、図2は、基板の上側の封止樹脂層や基板に載置された各部を除いて、樹脂封止モジュールを上から見た時の平面図である。
樹脂封止モジュール20は、金属製のモジュールケース25と、モジュールケース25に収容された半導体装置24と、半導体装置24をモジュールケース25内に封止するための封止樹脂37とから構成されている。
モジュールケース25は、例えば、全体が金属によって一体成型され、内部に半導体装置24を収容する。
半導体装置24は、絶縁層22が形成された基板21と、絶縁層22上に実装された半導体素子23と、接続端子29と、位置決め部36とを備えている。
基板21は、上から見た時に例えば四角形を成す平板状の部材である。基板21の構成材料としては、金属基板、例えば、アルミニウム基板、銅基板、ステンレス基板などが挙げられる。
基板21の一面21a側に形成される絶縁層22は、例えば、基板21を構成する金属の酸化膜、あるいは樹脂膜などから構成されていればよい。
半導体素子23は、例えば、ダイオード、トランジスタ、コンデンサ、あるいは集積回路などであればよい。
接続端子29は、例えば、外部の電源装置などに電気的に接続されればよい。接続端子29の一部は封止樹脂層37から露出していればよい。
位置決め部36は、基板21を覆う本体35と、この本体35から突出しモジュールケース25の内面25aに当接する複数の突起34,34…とから構成されている。これら本体35および複数の突起34,34…は、硬質な絶縁性樹脂、例えば、エポキシ樹脂によって一体に構成されていればよい。
位置決め部36の本体35は、例えば、平板状の基板21の厚み方向に沿った4つの側面21b、および底面21cを覆っている。そして、突起34,34…のそれぞれは、基板21の一面21aに沿った方向、または一面21aに垂直な方向にそれぞれ突出するように形成されている。具体的には、本体35の4つの側面35aおよび底面35bに形成されている。図2に示す実施形態によれば、突起34は、本体35のそれぞれの側面35aに2つずつ、また、底面35bにも2つ形成されている。これら突起34,34…のそれぞれは、例えば、細長い直方体形状に形成されている。
これら突起34,34…のうち、底面35bに形成される突起34は、底面35bの周縁の4辺のうち、互いに対向する2つの辺のいずれかを結ぶように形成されていればよい。
また、互いに対向する2組の辺の間をそれぞれ結んで、突起34どうしが交差するように形成してもよい。
基板21の4つの側面21b、および底面21cは、突起34の突出長さp1と本体35の厚みt1によって、モジュールケース25の内面25aに対して、それぞれ所定のクリアランスΔGが保たれている。本実施形態では、クリアランスΔGは、位置決め部36の本体35の厚みt1と、それぞれの突起34の突出長さp1とを合計した長さに相当する。
クリアランスΔGは、半導体装置24を流れる電流量を勘案して、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間が十分に絶縁されるように設定する。クリアランスΔGは、本体35の厚みt1や、突起34の突出長さp1を変えることによって、任意の値にすることができる。
封止樹脂層37は、少なくとも位置決め部36の本体35とモジュールケース25の内面25aとの間に充填されている。更に、封止樹脂層37は、半導体装置24の上面側を覆っていることが好ましい。封止樹脂層37は、絶縁性樹脂から構成され、例えば熱硬化性、紫外線硬化性などの特性を有していればよい。
以上のような構成の樹脂封止モジュール20によれば、金属製の基板21の4つの側面21bおよび底面21cは、絶縁性の位置決め部36によって覆われる。この位置決め部36は、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間を、絶縁性が十分に確保できるクリアランスΔGだけ離間させる。よって、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間の絶縁性は十分に確保される。
また、収容ケース等に半導体装置を取り付ける場合、半導体装置をケース内で位置決めする位置決め部は、装置が取り付けられる側、即ちケースに備えられていることが一般的である。このため、金属で一体成型されるモジュールケース側に位置決め部を設けた場合、位置決め部は必然的に導電性の金属によって形成されることになる。しかし本発明では、半導体装置24が位置決め部36を備えることによって、位置決め部36を樹脂等の絶縁材料から構成でき、半導体装置24とモジュールケース25との絶縁性を確保することが可能になる。よって、絶縁性を向上させた樹脂封止モジュールを提供することができる。
なお、本実施形態においては、全ての突起34,34…の先端が、モジュールケース25の内面25aに接している。しかし、突起34のいずれかの先端だけが内面25aに接するような構成であってもよく、限定されるものではない。
また、本実施形態においては、突起34,34…は、本体35の4つの側面35aおよび底面35bに、それぞれ2か所ずつ形成されているが、それぞれ1か所または3か所以上形成されていてもよい。また、突起34,34…の形成数は、それぞれの側面35aと底面35bとで異なっていてもよい。また、突起34,34…は、本体35の4つの側面35aおよび底面35bに、全て形成される必要はなく、本体35の任意の面に選択的に形成されていてもよい。
また、本実施形態においては、突起34,34…の突出長さp1は、全て同じに形成されているが、クリアランスΔGが絶縁性を確保できる限りにおいて、モジュールケース25の内面25aの形状に応じて、個々の突起34,34…の突出長さp1はそれぞれ任意の長さに形成されていてもよい。
以下、本発明の半導体装置における位置決め部の突起の形状例をいくつか列挙する。
(樹脂封止モジュール:第二実施形態)
本発明の樹脂封止モジュールの第二実施形態を図3に示す。図3は、基板の上側の封止樹脂層や基板に載置された各部を除いて、樹脂封止モジュールを上側から見た平面図である。なお、図1、2に示す実施形態と同様の構成には同一の番号を付し、その説明を省略する場合もある。
この実施形態の樹脂封止モジュール40は、半導体装置24と、この半導体装置24を収容するモジュールケース25と、このモジュールケース25内に半導体装置24を封止する封止樹脂層37と、を備えている。半導体装置24は、位置決め部46を有している。
位置決め部46は、基板21を覆う本体45と、この本体45から突出しモジュールケース25の内面25aに当接する複数の突起44,44…とから構成されている。位置決め部46の本体45は、例えば、基板21の厚み方向に沿った4つの側面21b、および底面21cを覆っている。そして、突起44,44…のそれぞれは、基板21の一面21aに沿った方向、または一面21aに垂直な方向に突出する半球状に形成されている。例えば、半球の中心が側面45aまたは底面45bにあり半球の周面がモジュールケース25の内面25aに向けて突出した形状となるように形成されている。
基板21の4つの側面21b、および底面21cは、突起44の突出長さp1と本体45の厚みt1によって、モジュールケース25の内面25aに対して、それぞれ所定のクリアランスΔGが保たれている。本実施形態では、このクリアランスΔGは、位置決め部46の本体45の厚みt1と、半球状の突起44の突出長さ(球の半径)p1とを合計した長さに相当する。
また、本実施形態においては、突起44,44…の突出長さp1は、全て同じに形成されているが、クリアランスΔGが絶縁性を確保できる限りにおいて、モジュールケース25の内面25aの形状に応じて、個々の突起44,44…の突出長さp1はそれぞれ任意の長さに形成されていてもよい。
以上のような構成の樹脂封止モジュール40によれば、金属製の基板21の4つの側面21bおよび底面21cは、絶縁性の位置決め部46によって覆われる。この位置決め部46は、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間を、絶縁性が十分に確保できるクリアランスΔGだけ離間させる。よって、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間の絶縁性は十分に確保される。よって、絶縁性を向上させた樹脂封止モジュールを提供することができる。
なお、本実施形態における突起44,44…は、半球状を成しているが、これ以外にも、例えば、中心がそれぞれ位置決め部の本体にあり、モジュールケースにむけて先端が突出するように形成された、楕円球状、三角錐状、四角錐状などに形成することもできる。
(樹脂封止モジュール:第三実施形態)
本発明の樹脂封止モジュールの第三実施形態を図4に示す。図4は、基板の上側の封止樹脂層や基板に載置された各部を除いて、樹脂封止モジュールを上側から見た平面図である。なお、図1、2に示す実施形態と同様の構成には同一の番号を付し、その説明を省略する場合もある。
この実施形態の樹脂封止モジュール50は、半導体装置24と、この半導体装置24を収容するモジュールケース25と、このモジュールケース25内に半導体装置24を封止する封止樹脂層37と、を備えている。半導体装置24は、位置決め部56を有している。
位置決め部56は、半導体装置24を構成する基板21を覆う本体55と、この本体55から突出しモジュールケース25の内面25aに当接する複数の突起54,54…とから構成されている。本体55は、例えば、基板21の厚み方向に沿った4つの側面21b、および底面21cを覆っている。そして、突起54,54…のそれぞれは、基板21の一面21aに沿った方向、または一面21aに垂直な方向に突出するように形成されている。
図4に示す実施形態によれば、突起54は、本体55のそれぞれの側面55aに2つずつ、また、底面55bに2つ形成されている。これら突起54,54…は、例えば、断面が三角形であり、この三角形の1辺が側面55aまたは底面55bに接した三角柱状となるように形成されている。
基板21の4つの側面21b、および底面21cは、突起54の突出長さp1と本体55の厚みt1によって、モジュールケース25の内面25aに対して、それぞれ所定のクリアランスΔGが保たれている。本実施形態では、このクリアランスΔGは、位置決め部56の本体55の厚みt1と、断面三角形の突起54の突出長さp1とを合計したものに相当する。
以上のような構成の樹脂封止モジュール50によれば、金属製の基板21の4つの側面21bおよび底面21cを、位置決め部56によって覆うようにした。この位置決め部56は、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間を、絶縁性が十分に確保できるクリアランスΔGだけ離間させる。よって、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25との間の絶縁性は十分に確保される。よって、絶縁性を向上させた樹脂封止モジュールを提供することができる。
(樹脂封止モジュールの製造方法)
次に、本発明の樹脂封止モジュールの製造方法について説明する。なお、以下の実施形態では、図1,2に示した構成の樹脂封止モジュールの製造方法を例示する。図5は、本発明の樹脂封止モジュールの製造方法を段階的に示した断面図である。
まず、例えば、ポリプロピレンなど軟質樹脂からなる形成型31を用意する(図5(a))。形成型31は、基板21の周囲に位置決め部36を形成するための樹脂型である。基板21の4つの側面21bおよび底面21cと、形成型31の内面31aとのギャップは、位置決め部36の本体35の厚みt1に相当する(図1参照)。そして、形成型31の内面31aには、位置決め部36(図1参照)の突起54,54…の外形形状に対応した凹部32が形成されている。
このような形成型31の内面31aで囲まれた内側空間に、硬化前の樹脂液Pr1を流し込む。樹脂液Pr1は、位置決め部36(図1参照)を構成する材料、例えば、絶縁性樹脂である。樹脂液Pr1の注入量は、この樹脂液Pr1に基板21を挿入した際に、位置決め部56の本体55の厚みt1(図1参照)を確保しつつ、基板21の4つの側面21bおよび底面21cを覆う程度であればよい。また、樹脂液Pr1が凹部32の内部まで確実に浸入するように、形成型31に超音波振動などを印加しつつ樹脂液Pr1を注入してもよい。
次に、樹脂液Pr1を注入した形成型31に、半導体素子23が実装された基板21を、基板21の一面21aが樹脂液Pr1の液面と略平行になるように挿入する(図5(b))。この時、基板21の4つの側面21bおよび底面21cと、形成型31の内面31aとのギャップが、位置決め部36(図1参照)の本体35の厚みt1と同じになるように、形成型31に対する基板21の位置を調節する。そして、樹脂液Pr1を硬化させる(A工程)。
樹脂液Pr1が熱硬化性樹脂の場合には、形成型31に熱を加え、硬化温度以上になるように樹脂液Pr1を加熱して硬化させる。
なお、樹脂液Pr1として熱軟化性樹脂を用いることもできる。この場合、熱を加えて溶融させた樹脂液Pr1を形成型31に流し込み、樹脂液Pr1に基板21を挿入した後、樹脂液Pr1を冷却して硬化させればよい。
以上のA工程によって、基板21の周囲に、樹脂液Pr1を硬化させた位置決め部36が形成される。
次に、形成型31から、得られた位置決め部36を取り外す(図5(c):B工程)。形成型31から位置決め部36を取り外す際には、形成型31の周囲を外方に向けて広げるように湾曲させる。そして、形成型31を湾曲させたまま位置決め部36を離型させる。このように、形成型31を柔軟な樹脂から形成し、離型時に湾曲させることによって、凹部32によって形成された突起34が離型時に曲がったり、折れたりすることを防止できる。よって、微細な突起をもつ位置決め部36を高精度に形成することもできる。
以上によって、基板21の周囲に位置決め部36を備えた半導体装置24が得られる。
次に、モジュールケース25の内面25aに硬化前の樹脂液Pr2を注入する(図5(d))。この樹脂液Pr2は、封止樹脂層37(図1参照)を構成する材料、例えば、絶縁性樹脂であればよい。樹脂液Pr2の注入量は、この樹脂液Pr2に半導体装置24を挿入した際に、接続端子29の一部を除いた半導体装置24全体が樹脂液Pr2に覆われる程度であればよい。
次に、樹脂液Pr2を注入したモジュールケース25に、半導体装置24を挿入してから、基板21の一面21aが樹脂液Pr2の液面と略平行になるようにする(図5(e):C工程)。この時、位置決め部36の突起34の先端がモジュールケース25の内面25aに接する。そして、突起34の先端がモジュールケース25の内面25aに接した後は、それ以上、半導体装置24がモジュールケース25の内面25aに接近することがない。これによって、半導体装置24の金属製の基板21は、金属製のモジュールケース25の内壁25aに対して、絶縁性を保つために必要なクリアランスΔGを保った状態で位置決めされる。
次に、樹脂液Pr2を硬化させて、接続端子29の一部を除いた半導体装置24全体を覆う封止樹脂層37を形成する(D工程)。樹脂液Pr2が熱硬化性樹脂の場合には、モジュールケース25に熱を加え、硬化温度以上になるように樹脂液Pr2を加熱して硬化させる。
樹脂液Pr2が熱軟化性の場合、熱を加えて溶融させた樹脂液Pr2をモジュールケース25に流し込み、樹脂液Pr2に半導体装置24を挿入した後、樹脂液Pr2を冷却して硬化させればよい。
なお、上述したC工程では、モジュールケース25に樹脂液Pr2を入れた後、この樹脂液Pr2に半導体装置24を挿入している。しかしこれとは逆に、モジュールケース25に半導体装置24を載置した後、樹脂液Pr2を注入してもよい。この場合、位置決め部36の本体35とモジュールケース25の内面25aとの間まで樹脂液Pr2を浸透させるために、モジュールケース25に超音波振動などを印加しつつ樹脂液Pr2を注入してもよい。
また、A工程において用いる、位置決め部36を形成するための樹脂液Pr1と、D工程において用いる、封止樹脂層37を形成するための樹脂液Pr2は、互いに同一の樹脂であっても、また互いに異なる樹脂であってもよく、限定されるものではない。
以上のような樹脂封止モジュールの製造方法によれば、モジュールケース25内に、位置決め部36を有する半導体装置24を樹脂封止することによって、半導体装置24とモジュールケース25との絶縁性を確実に確保できる。位置決め部36は、基板21を覆う本体部35に突起34が形成されている。よって、樹脂液Pr2に対して、この突起34とモジュールケース25の内面25aが当接する位置まで半導体装置24を挿入するだけで、金属製の基板21と金属製のモジュールケース25の内面25aとの間に、絶縁性を保つクリアランスΔGが確実に確保される。従って、半導体装置をモジュールケース内の所定の位置に保持しつつ樹脂液を硬化させるなど、手間の掛かる工程を経ることなく、絶縁性が高められた樹脂封止モジュールを製造することができる。
20,30,40,50…樹脂封止モジュール、21…基板、25…モジュールケース、34,44,54…突起、35,45,55…本体、36,46,56…位置決め部。

Claims (5)

  1. 半導体素子が実装された基板を有する半導体装置と、該半導体装置を収容するモジュールケースと、該モジュールケース内に前記半導体装置を封止する封止樹脂層と、を備え、前記半導体装置は、前記基板を覆う本体と該本体から突出し前記モジュールケースの内面に当接する突起とからなる位置決め部を有し、前記封止樹脂層は、少なくとも前記本体と前記モジュールケースの内面との間にある樹脂封止モジュールの製造方法であって、
    内面に複数の凹部が形成された形成型に、前記位置決め部の形成用樹脂を注入してから前記基板を挿入し、前記形成用樹脂を硬化させて、前記位置決め部を形成するA工程と、
    前記形成型から前記位置決め部を外すB工程と、
    前記モジュールケース内に封止樹脂および前記半導体装置を入れるC工程と、
    前記封止樹脂を硬化させ、封止樹脂層を形成するD工程と、を少なくとも備えたこと特徴とする樹脂封止モジュールの製造方法。
  2. 前記形成型は軟質樹脂からなり、前記B工程では前記形成型を湾曲させて外すことを特徴とする請求項1記載の樹脂封止モジュールの製造方法。
  3. 半導体素子が実装された基板を有する半導体装置と、該半導体装置を収容するモジュールケースと、該モジュールケース内に前記半導体装置を封止する封止樹脂層と、を備えた樹脂封止モジュールであって、
    前記半導体装置は、前記基板を覆う本体と該本体から突出し前記モジュールケースの内面に当接する突起とからなる位置決め部を有し、
    前記封止樹脂層は、少なくとも前記本体と前記モジュールケースの内面との間にあることを特徴とする樹脂封止モジュール。
  4. 前記突起は、前記基板の一面に沿った方向、または前記一面に垂直な方向のうち少なくともいずれかに突出するように形成されていることを特徴とする請求項3記載の樹脂封止モジュール。
  5. 前記位置決め部は、絶縁性樹脂からなることを特徴とする請求項3または4記載の樹脂封止モジュール。
JP2013044588A 2013-03-06 2013-03-06 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール Active JP5971860B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013044588A JP5971860B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013044588A JP5971860B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014175363A JP2014175363A (ja) 2014-09-22
JP5971860B2 true JP5971860B2 (ja) 2016-08-17

Family

ID=51696332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013044588A Active JP5971860B2 (ja) 2013-03-06 2013-03-06 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5971860B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6649615B2 (ja) 2016-03-11 2020-02-19 Tdk株式会社 コイル装置
JP6743520B2 (ja) 2016-06-27 2020-08-19 Tdk株式会社 コイル装置
CN111430249B (zh) * 2020-03-05 2022-02-22 广东工业大学 一种抑制芯片漂移与翘曲的封装方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63126238A (ja) * 1986-11-15 1988-05-30 Matsushita Electric Works Ltd 半導体パツケ−ジの製法
JP2876196B2 (ja) * 1996-08-30 1999-03-31 東芝ケミカル株式会社 非接触データキャリアの製造方法
US6077462A (en) * 1998-02-20 2000-06-20 3M Innovative Properties Company Method and apparatus for seamless microreplication using an expandable mold
JP5076198B2 (ja) * 2008-02-15 2012-11-21 三菱電機株式会社 樹脂成形部品とその製造方法
JP5697354B2 (ja) * 2010-03-30 2015-04-08 株式会社東芝 実装基板の樹脂封止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014175363A (ja) 2014-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN205428897U (zh) 电子装置
CN103515326A (zh) 具有用于翘曲控制的基于聚合物的材料的堆叠式封装结构
TWI414028B (zh) 注射封膠系統及其方法
CN104821298B (zh) 半导体封装体和用于生产半导体封装体的方法
US9024448B2 (en) Lower semiconductor molding die, semiconductor package, and method of manufacturing the semiconductor package
KR101352233B1 (ko) 반도체 패키지 및 그 제조방법
JP5971860B2 (ja) 樹脂封止モジュールの製造方法、樹脂封止モジュール
JP5308108B2 (ja) 回路装置の製造方法
JP2010050262A (ja) 半導体装置及びその製造方法
TWI509834B (zh) 發光二極體封裝結構及其製造方法
US20200098670A1 (en) Integrated electronic device having a dissipative package, in particular dual side cooling package
JP2011187819A (ja) 樹脂封止型パワーモジュールおよびその製造方法
EP2545584B1 (en) Package having spaced apart heat sink
JP5547952B2 (ja) Rfidタグの製造方法、及び金型
JP6338016B2 (ja) パワーモジュールパッケージ
KR101412913B1 (ko) 반도체 패키지, 반도체 패키지 제조 방법 및 반도체 패키지 제조 금형
US20240128185A1 (en) Semiconductor device and pre-forming adaptor thereof
KR100391124B1 (ko) 반도체 패키지의 베이스, 이를 이용한 반도체 패키지 및그 제조방법
CN113053847B (zh) 芯片封装结构及其制备方法
KR101364020B1 (ko) 반도체 패키지 및 그 제조 방법
US8513820B2 (en) Package substrate structure and chip package structure and manufacturing process thereof
JP2015012160A (ja) モールドパッケージおよびその製造方法
JP2014041663A (ja) Rfidタグ
JP2009141156A (ja) 半導体装置およびその製造方法
WO2013061603A1 (ja) 回路装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5971860

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150