JP5970939B2 - 発光装置 - Google Patents
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Description
このため、このような用途において、発光素子を用いた多くの発光装置は、例えば緑色蛍光体と赤色蛍光体のような2種類以上の蛍光体が混合した状態で含まれている蛍光体含有層を有している。そして、これらの蛍光体は発光素子からの光を吸収し異なる波長(異なる色)に変換した光を発する。この結果、発光素子から発光され蛍光体に吸収されずに蛍光体含有層を通過した光と、第1の蛍光体により変換されて蛍光体含有層から出た光と、第2の蛍光体(第1の蛍光体と異なる種類の蛍光体)により変換された光(第1の蛍光体により変換された光と異なる周波数を有する)光とが混合されることで広いスペクトルの光を得ている。
リモートフォスファー型の発光装置とは、蛍光体含有層を発光素子から離間させて配置した発光装置であり、この構成により発光素子が発熱しても蛍光体の温度が上昇するのを十分に抑制でき、従って、蛍光体の寿命をより確実に長くすることができる。
また、リモートフォスファー型の発光装置では、発光素子と蛍光体含有層との間が離間していることから、蛍光体含有層が発光素子と接触している場合と比べ、蛍光体含有層内での位置が異なることによる蛍光体と発光素子との間の距離の変化の割合が小さいため、蛍光体が蛍光体含有層内のどこに位置するかに依らず蛍光体に入射する発光素子の光の強度が比較的均一になるという利点を有する。これにより、色ムラを改善することが可能となる。
そして、この問題は、蛍光体含有層が発光素子と接触しているモールド型であるか、蛍光体含有層が発光素子から離間しているリモートフォスファー型であるかにかかわらず生ずる。
すなわち、この装置では、第1の蛍光体が吸収する光を発光する発光素子と、第2の蛍光体が吸収する光を発光する発光素子とを別々に設けて、第1の封止樹脂を通過した光と第2の封止樹脂を通過した光とを混合する構成となっている。
このため、リモートフォスファー型発光装置の高効率化およびリモートフォスファー型発光装置の発する光の演色性の改善についての要求があった。
当該発光素子から出て第1の領域に入射した光は、そのまま第1の領域を通過する光および第1の蛍光体により波長変換された光として、第1の領域から出ていく。一方、当該発光素子から出て第2の領域に入射した光は、そのまま第2の領域を通過する光および第2の蛍光体により波長変換された光として、第2の領域から出ていく。
そして、第1の領域より出た光と第2の領域より出た光は蛍光体含有カバーの外側で混合される。
このため、本願発明に係る発光装置は、高い発光効率を有し、かつ得られる光が優れた演色性を有する。
基板8は、筐体14の上に配置されており、筐体14の下部には、照明装置100を電源と電気的に接続するための口金16を有している。
以下に発光装置100のそれぞれの構成要素の詳細を示す。
以下に蛍光体含有カバー6の詳細を説明する。
図2は、蛍光体含有カバー6の上面図である。
図1および図2に示す実施形態では、蛍光体含有カバー6は、基板8から上方に向かう発光素子12の光をできるだけ多くその内部に導くように、基板8よりも上の部分で発光素子12全体を覆っている(すなわち、基板8と蛍光体含有カバー6とにより発光素子12全体を覆っている(取り囲んでいる))。しかし、このような好ましい実施形態に限定されるものではなく、蛍光体含有カバー6は、基板8よりも上の部分で発光素子12の一部のみを覆ってもよい。
このような、第1の蛍光体と第2蛍光体の組み合わせとして、第1蛍光体を青色等の波長の短い光を吸収し赤色を発光する赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を青色等の波長の短い光を吸収し緑色を発光する緑色蛍光体または青色等の波長の短い光を吸収し黄色を発光する黄色蛍光体とすることを例示できる。
また、別の例として、第1の蛍光体が赤色蛍光体であり、第2の蛍光体が緑色蛍光体と黄色蛍光体とから成る場合を示すことができる。
同じ理由により、第2の領域4は第1の蛍光体を実質的に含有していないことが好ましい。
例えば、第1の領域2と第2の領域4とが接する界面近傍において、第1の領域2と第2の領域4とが接していることが原因で、意図せずに、第1の領域2が相当量の第2の蛍光体を含み、第2の領域4が相当量の第1の蛍光体を含む場合がある。
しかし、このような場合でも、第1の領域2に意図的に第2の蛍光体を含有させたものではなく、かつ第2の領域4に意図的に第1の蛍光体を含有させたものはないことに加え、第1の領域2のうち、界面近傍から離れた部分は、第2の蛍光体をほとんど含有しておらず、また第2の領域4のうち、界面近傍から離れた部分は、第1の蛍光体をほとんど含有していない。
このため、第1の領域2全体では、第2の蛍光体の含有量は十分に少なく、また第2の領域4全体では、第1の蛍光体の含有量は十分に少ない。その結果、第1の蛍光体および第2の蛍光体の一方からの発光が、第1の蛍光体および第2の蛍光体の他方に吸収されて当該他方の蛍光体の発光波長の光に変換されてしまうのを十分に抑制できる。よって、発光装置100の発光効率を高くできると共に、発光装置100が発する光の演色性を向上できる。
従って、第1の領域2と第2の領域4とが接する界面近傍において、第1の領域2と第2の領域4とが接していることが原因で、意図せずに、第1の領域2が相当量の第2の蛍光体を含み、第2の領域4が相当量の第1の蛍光体を含む場合であっても「実質的に含有しない」に該当する。
第1の領域2および第2の領域4は、上述のように、それぞれ、第1の蛍光体および第2の蛍光体を含有するとともに、透光性を有している。
このため発光素子12から、第1の領域2に入射した光の一部は、第1の蛍光体に吸収され第1の蛍光体の発光波長を有する光として第1の領域2(すなわち、蛍光体含有カバー6)の外側(図1(b)において、発光素子12と反対側)に出てくる。また、第1の領域2に入射した発光素子12からの光のうち、第1の蛍光体により吸収されない光の大部分は、そのままの波長で第1の領域2(すなわち、蛍光体含有カバー6)の外側に出てくる。
同様に、発光素子12から、第2の領域4に入射した光の一部は、第2の蛍光体に吸収され第2の蛍光体の発光波長を有する光として第2の領域4の外側(すなわち、蛍光体含有カバー6の外側)に出てくる。また、第2の領域4に入射した発光素子12からの光のうち、第2の蛍光体により吸収されない光の大部分は、そのままの波長で第2の領域4の外側(すなわち、蛍光体含有カバー6の外側)に出てくる。
この際に、上述したように第1の領域2が第2の蛍光体を実質的に含有せず、第2の領域4が第1の蛍光体を実質的に含有しない好適な実施形態では、高い発光効率と高い演色性を得ることができる。
発光素子12が発光する青色光が第1の領域2に入った、その一部は赤色蛍光体により吸収され赤色光に変換された後、第1の領域2の外側に出てくる。第1の領域2に入射した青色光のうち、第1の蛍光体により吸収されない光の大部分は、青色光として第1の領域2の外側に出てくる。
一方、発光素子12により発光され、第2の領域4に入った青色光の一部は黄色蛍光体により吸収され黄色光に変換された後、第2の領域4の外側に出てくる。第2の領域4に入射した青色光のうち、第2の蛍光体により吸収されない光の大部分は、青色光として第2の領域4の外側に出てくる。
そして、蛍光体含有カバー6の外側で、赤色光と黄色光と青色光とが混合し、所望の白色光を得ることができる。
しかし、蛍光体含有カバー6の形状は、これに限定されるものではない。蛍光体含有カバー6は、発光素子12と離間して(すなわち、蛍光体含有カバー6と発光素子12との間に空間を有して)配置される限りは、例えば、円筒、直方体(立方体を含む)、円盤等の板状、多面体および円錐のような任意の形状を有してよい。
図1および図2に示す実施形態では、第1の領域2と第2の領域4とは交互に配置され、蛍光体含有カバー6の全体が第1の領域2と第2の領域4の何れか一方となっている。このように、蛍光体含有カバー6全体に第1の領域2および第2の領域4を配置することは、高い変換効率を得ることができることから好ましい。
また、第1の領域2と第2の領域4とを交互に配置することにより、複数の第1の領域2と複数の第2の領域4とを均一に配置することができることから、第1の蛍光体により変換された光と第2の蛍光体により変換された光とをより均一に分散させることができ、この結果、発光装置100の発光が全体に均一なものとなる。
図3(a)は、図2と同じ形態であり、上述のように、第1の領域2と第2の領域4とは、中心角Aが30°の扇形であり、交互に配置されている。図3(b)〜図3(d)も図3(a)に示す形態と同様に、第1の領域2と第2の領域4とは上面視した形状が中心角Aの扇形であり交互に配置されている。より詳細には、図3(b)に示す形態では中心角Aが45°であり、図3(c)に示す形態では中心角Aが60°であり、図3(d)に示す形態では中心角Aが90°である。
また、図3(a)〜(d)に示す実施形態では、第1の領域2と第2の領域4とは、同じ形状(従って、同じ体積および上面視した際の同じ面積)を有しているが、例えば、第1の蛍光体の発光量と第2の蛍光体の発光量との比を調整する等のために、第1の領域2の形状と第2の領域4の形状(または体積もしくか上面視した際の面積)を異ならせてよい。
以下に第1の領域2a、2b、2cおよび第2の領域4a、4b、4cについて説明するが、特段の説明がない技術的特徴(例えば含有する蛍光体等)については、第1の領域2a、2b、2cは、第1の蛍光体2と同じであってよく、第2の領域4a、4b、4cは、第2の領域4と同じであってよい。
そして、内側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向内側)の第1の領域2bの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)には、第2の領域4aが配置されており、内側の第2の領域4bの外側には、第1の領域2aが配置されている。
このように、内側の第1の領域2bおよび第2の領域4bの外側に千鳥配置となるように、外側の第1の領域2aと第2の領域4aを配置することで、発光装置100は、演色性および色再現性等の所望の特性をより精密に制御した光を発光することができる。
すなわち、図3(f)に示す実施形態では、略円形の蛍光体含有カバー6の中心部に中心角Aの扇形形状の第1の領域2cと第2の領域4cが配置され、内側の第1の領域2aの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)に中間の第2の領域4bが配置され、内側の第2の領域4aの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)に中間の第1の領域2bが配置されている。
さらに、中間の第1の領域2bの外側に第2の領域4aが配置され、中間の第2の領域4bの外側に第1の領域2aが配置されている。
なお、このような第1の領域と第2の領域とが円周方向に交互に配置された構成を内側から外側に向け4つ以上設けてもよい。
なお、発光装置100が発する光の色むらをより確実に抑制できることから、蛍光体含有カバー6の中心部近傍(例えば、蛍光体含有カバー6の略円形の形状において、中心から当該略円形の半径の20%以内の部分)には、第1の領域と第2の領域の両方が配置されていることが好ましい。
このため、円周方向360°に亘り延在する第1の領域と第2の領域を設ける場合でも、例えば、図3(f)の第1の領域2cと第2の領域4cのように、中心部には円周方向に第1の領域と第2の領域を交互に配置し、その外側に円周方向360°に亘り延在する第1の領域または第2の領域の一方を配置し、更にこの外側に円周方向360°に亘り延在する第1の領域または第2の領域の他方を配置することが好ましい。
すなわち、第1の領域2cと第2の領域4cとは、それぞれ、円周方向に角度Aに亘り延在しており、第1の領域2bと第2の領域4bとは、それぞれ、円周方向に角度Bに亘り延在しており、第1の領域2aと第2の領域4aとは、それぞれ、円周方向に角度Cに亘り延在している。
そして、角度A、角度Bおよび角度Cのうち少なくとも1つは、残りの2つと異なっており、好ましくは、何れもが他と異なっている。
蛍光体含有カバー6が図3(g)に示すような形態を有することで、角度A、BおよびCをそれぞれ個別に設定できるため、発光装置100が発する光をより均一にすることができる。
このような第3の領域を設ける実施形態として、例えば第1の蛍光体を赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の一方とし、第3の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の他方とすることを例示できる。
樹脂に第1の蛍光体を含有させることにより形成した第1の領域(第1の領域2、2a、2b、2cのいずれか1つ以上)と、樹脂に第2の蛍光体を含有させることにより形成した第2の領域(第2の4、4a、4b、4cのいずれか1つ以上)とを含む蛍光体含有カバー6は、例えば、第1の蛍光体を含む第1の樹脂を用いて第1の領域を準備し、第2の蛍光体を含む第2の樹脂を用いて第2の領域を準備し、準備した第1の領域と第2の領域を組み合わせることにより形成できる。
図7に示す実施形態では、第1の領域2は、第2の領域4と接触する側面部に凹凸を有し、同様に、第2の領域4も、第1の領域2と接触する側面部に凹凸を有している。
そして、第1の領域2の凹凸と第2の領域4の凹凸とは互いに対応する形状となっている。すなわち、第1の領域2の凹凸の凹部には第2の領域4の凸部が入り込み、第2の領域4の凹凸の凹部には第1の領域2の凸部が入り込むように構成されている。このように構成された第1の領域2と第2の領域4は互いの凹部に相手の凸部を嵌め込むことにより、第1の領域2と第2の領域4とを接触させて固定でき、この結果、蛍光体含有カバー6を形成できる。
図7に係る実施形態の方法では、接着剤および界面部の熱溶融を用いずに、蛍光体含有カバー6を形成できるという利点を有する。また、第1の領域2と第2の領域4とをより強固に結合させるために、接着剤および界面部の熱溶融を用いてもよい。
図8に示す実施形態では、第1の領域2の一部分がフレーム(骨組)5に固定されており、第2の領域4の一部分もフレーム5に固定されている。
フレーム5は、第1の領域2と第2の領域4との境界(または界面)近傍に配置されており、フレーム5に第1の領域2の内面および/または側面の一部(図8(b)では内面)と第2の領域4の内面および/または側面の一部(図8(b)では内面)とが固定されている。
このように補強材として機能するフレーム5を用いることで、第1の領域2と第2の領域4とが強固に接合された蛍光体含有カバー6を得ることができる。
第1の領域2の一部分および第2の領域4の一部分をフレーム5に固定する方法は、接着剤による固定および熱溶融による固定を含む任意の方法を用いてよい。
例えば、図8(b)に示す実施形態では、好ましくは、フレーム5は、色を白色とする、表面に銀等の金属めっきを行う、またはTiO2、BaSO4、SiO2、Al2O3等のフィラー(反射材)を含有させたり表面に塗布したりする等により発光素子からの光C1およびD1を反射可能なように構成されている。そして、図8(b)に示す例ではフレーム5は、好ましくは、3角形の断面形状を有することで、発光素子からの光C1を反射光C2として、第1の領域2に入射させ、発光素子からの光D1を反射光D2として第2の領域4に入射させることが可能である。
このように反射光を第1の領域2または第2の領域4に入射させることで、発光装置のより高い発光効率を得ることができる。
なお、フレーム5の好ましい断面形状は三角形に限定されるものではなく、発光素子からの光を第1の領域2または第2の領域4に向けて反射可能な任意の形状であってよい。
樹脂に代えてガラスを用いた蛍光体含有カバー6においても、樹脂を用いた場合と同様に水分による蛍光体の劣化を抑制できる。
例えば、樹脂またはガラスより成り、所望の形状を有するカバー基体の内面(発光獅子12側の面)と外面(発光素子12と反対側の面)の少なくとも一方に、第1の蛍光体を塗布することにより第1の領域を形成し、第2の蛍光体を塗布することにより第2の領域を形成することにより、蛍光体含有カバー6を得てもよい。
この場合、第1の蛍光体を溶融状態の樹脂に含有させて、この第1の蛍光体を含有した樹脂をカバー基体に塗布した後に硬化させることにより、樹脂によって封止された第1の蛍光体が塗布されている第1の領域2、2a、2b、2cを形成してもよい。同様に、第2の蛍光体を溶融状態の樹脂に含有させて、この第2の蛍光体を含有した樹脂をカバー基体に塗布した後に硬化させることにより、樹脂によって封止された第2の蛍光体が塗布されている第2の領域4、4a、4b、4cを形成してもよい。
上述のように、第1の領域2は、第1の蛍光体を含有し、第2の領域4は、第1の蛍光体と種類の異なる第2の蛍光体を有している。
第1の蛍光体と第2の蛍光体は既知の任意の蛍光体であってよい。
そして上述したように、具体例としては、第1の蛍光体を赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の少なくとも一方とすることが例示される。
赤色蛍光体として、例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:EuのようなSCASN系蛍光体、CaAlSiN3:EuのようなCASN系蛍光体、Ca2Si5N8:Eu、SrAlSiN3:Eu、Eu賦活されたαサイアロン系蛍光体を用いることができる。
黄色蛍光体としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)を用いることができる。また、例えば、YAG系蛍光体において、Yの一部または全部をTb、Lu等で置換してもよい。具体的には、Tb3Al5O12:Ce、Lu3Al5O12:Ce等でもよい。さらに、前記した蛍光体以外の蛍光体であって、同様の性能、作用、効果を有する蛍光体も使用することができる。その他、Eu賦活されたシリケート系蛍光体などであってもよい。
緑色蛍光体としては、例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Euのようなクロロシリケート系蛍光体、Si6−ZAlZOZN8−Z:Euのようなβサイアロン系蛍光体を用いることができる。
他の蛍光体として、Eu,Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される、酸窒化物系蛍光体を用いることもできる。
なお、本願明細書でいう赤色蛍光体とは、光を吸収して変換して発する光の発光波長が580nm〜800nmの範囲内にある蛍光体を意味し、緑色蛍光体とは、発光波長が490nm〜570nmの範囲内にある蛍光体を意味し、黄色蛍光体とは、発光波長が510nm〜580nmの範囲内にある蛍光体を意味する。
発光素子12は、電圧を印加することで自発発光する、例えば発光ダイオード(LED)やレーザーダイオード(LD)のような半導体素子であってよい。
発光素子12としては、表面実装型のLEDを用いるのが好ましく、発光装置100の用途に応じて任意の発光波長のものを選択することができる。例えば、青色(波長430nm〜490nmの光)、緑色(波長490nm〜570nmの光)の発光素子12としては、窒化物系半導体(InXAlYGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等を用いることができる。また、赤色(波長580nm〜800nmの光)の発光素子3としては、GaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。
図4(a)−1および図4(a)−2に示す実施形態では、1つの発光素子12が基板8に配置されている。
発光装置100の高出力化を図るために、発光素子12を複数配置してよい。発光素子12を複数配置する場合、例えば5個以上100個以下の範囲内とすることが好ましい。複数の発光素子12は、任意の形態で配置してよい。
例えば、図4(b)−1および図4(b)−2に示す実施形態では、発光素子12は、表面実装型のLEDであり、基板8の表面で縦方向および横方向に整列して配置されている。
図4(c)に示す実施形態では発光素子12は、基板8の表面において、円周上に配置されている。
図4(d)に示す実施形態では発光素子12は、基板8の表面において、千鳥状に配置されている。
発光装置100は、必要に応じて透光カバー10を備えてよい。透光カバー10は、蛍光体含有カバー6を離間して覆うように形成される。図1(a)および図1(b)に示すように、略半球状の形状を有してよく、例えば、基板8の外縁部または筐体14に接合するように設けられている。これにより、発光装置100を外部から保護することができる。また、例えば半透明とすることでカバー部材10の内側から入射した光をカバー部材10によって拡散させることができ、発光装置100のより均一な発光を実現できる。
カバー部材10の形状や大きさについては、任意に選択できる。
基板8は、上面に配線パターンが形成されており、その配線パターンと導通可能なように発光素子12が基板8の上面に載置されている。さらに上面の配線パターンは、筐体14に必要に応じて収納されている回路と電気的に接続されている。
基板8の下面に接触させて(すなわち筐体14の内部に)放熱部材を配置してよい。これにより、発光素子12の発熱による基板8の温度上昇を容易に抑制できる。
図4に示すように、本実施の形態においては、基板8は、上面視において略円形であるが、これに限らず、任意の形状とすることができる。
筐体14は、上述のように必要に応じて放熱部材および回路を収納するとともに、必要に応じて後述する口金16が取り付けられる。
発光装置100の本体を構成する部材である。上面視において、略円形とするのが好ましいが、これに限らず、任意の形状とすることができる。
図1(a)および図1(b)に示すように、発光装置100は、筐体14の下端部に口金16を有することができる。口金16は、回路等を介し、発光素子12と電気的に接続されている。
口金16を備えることにより、既存の白熱電球等用のソケットに発光装置100を装着することができる。
図5は、本願発明の変形例1に係る発光装置100Aの上面図である。
発光装置100Aでは、基板8上において、蛍光体含有カバー6の外側に青緑色LED(ブルーグリーンLED)18が配置されている。
これ以外の部分は、発光装置100と同じ構成を有してよい。
このように青緑色LED18を配置することにより、蛍光体含有カバー6の第1の領域2より外側に発せられた光と第2の領域4より外側に発せられた光と、更に青緑色LED18より発せられた光(青緑色光)とが蛍光体含有カバー6の外側で混合されて、より演色性に優れた光を得ることができる。また、青緑色LED18を用いて、視感度の高い555nmに近い波長を有する青緑色光を加えることで、演色性を高めるとともに効率良く光束を向上させることができる。
なお、本明細書において、青緑色LEDとは、その発光ピーク波長が480nm〜530nmの範囲内にある発光ダイオードを意味する。
図6は、本願発明の変形例2に係る発光装置100Bの上面図である。発光装置100Bでは、基板8上に、複数の蛍光体含有カバー6が配置されている。そして、図示していないが、それぞれの蛍光体含有カバー6の内部には発光素子12が配置されている。
すなわち、それぞれの蛍光体含有カバー6は、その内部に配置されているそれぞれの発光素子12を離間して覆っている(取り囲んでいる)。
これ以外の部分は、発光装置100と同じ構成を有してよい。
図6には図示していないが、発光装置100Bは、透光カバー10を有することが好ましい。その内部で光が拡散することで、それぞれの蛍光体含有カバー6から発せられた光をより均一に混合されるからである。
4、4a、4b、4c 第2の領域
5 フレーム
6 蛍光体含有カバー
8 基板
10 透光カバー
12 発光素子
14 筐体
16 口金
21 LED基板
22 LEDチップ
100、100A、100B 発光装置
Claims (9)
- 発光素子と、該発光素子から離間して該発光素子を覆い、第1の蛍光体および該第1の蛍光体と異なる種類の第2の蛍光体を含む蛍光体含有カバーと、を含む発光装置であって、
前記蛍光体含有カバーが、
前記第1の蛍光体を含み且つ前記第2の蛍光体を実質的に含有しない第1の領域と、
前第2の蛍光体を含み且つ前記第1の蛍光体を実質的に含有しない第2の領域と、
前記第1の領域と前記第2の領域との境界近傍に配置されて、少なくとも前記第1の領域の一部分と前記第2の領域の一部分とに固定されたフレームとを有し、
前記フレームは、前記発光素子からの光を前記第1の領域または前記第2の領域に向けて反射可能な表面を有し、
前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする発光装置。 - 前記発光素子が、複数の発光素子であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記蛍光体含有カバーが、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
- 前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の円周方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
- 前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の半径方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記第1の蛍光体が赤色蛍光体であり、前記第2の蛍光体が緑色蛍光体および黄色蛍光体の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記発光素子が青色LEDであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記蛍光体含有カバーの外側に青緑色LEDが配置され、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光と、前記青緑色LEDの発光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記蛍光体含有カバーが複数配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置。
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JP2012102234A JP5970939B2 (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 発光装置 |
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