JP2013232448A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い効率を有し、発する光が優れた演色性を有するリモートフォスファー型の発光装置を提供する。
【解決手段】発光素子と、該発光素子から離間して該発光素子を覆い、第1の蛍光体および該第1の蛍光体と異なる種類の第2の蛍光体を含む蛍光体含有カバーと、を含む発光装置であって、前記蛍光体含有カバーが、前記第1の蛍光体を含み且つ前記第2の蛍光体を実質的に含有しない第1の領域と、前第2の蛍光体を含み且つ前記第1の蛍光体を実質的に含有しない第2の領域とを有し、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする発光装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED電球およびスポットライト等を含む照明器具等に利用可能な発光装置に関し、とりわけ、発光素子と蛍光体含有層とが離間して配置されているリモートフォスファー型の発光装置に関する。
一般に、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、レーザーダイオード(LD:Laser Diode)等の発光素子を用いた発光装置は、小型で電力効率がよく、鮮やかな色を発光することで知られている。この発光装置に用いられる発光素子は半導体素子等を用いることができるため、球切れ等の心配が少なく、また振動やオン・オフ点灯の繰り返しに対して高い耐久性を有するため、発光装置の寿命が長いという特徴がある。さらに、これに加えて初期駆動特性に優れるという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光素子を用いる発光装置は、照明器具、ディスプレー等の各種の光源として広く利用されている。
これらの発光素子の発する光のスペクトルは、一般的に、狭い波長範囲にピークを有している。これに対して、照明器具等に用いる照明装置に発する光には、色の見え方を重視する用途によっては演色性が高いものが求められており、例えば白色光のように相対的に広いスペクトルを有することが求められている。
このため、このような用途において、発光素子を用いた多くの発光装置は、例えば緑色蛍光体と赤色蛍光体のような2種類以上の蛍光体が混合した状態で含まれている蛍光体含有層を有している。そして、これらの蛍光体は発光素子からの光を吸収し異なる波長(異なる色)に変換した光を発する。この結果、発光素子から発光され蛍光体に吸収されずに蛍光体含有層を通過した光と、第1の蛍光体により変換されて蛍光体含有層から出た光と、第2の蛍光体(第1の蛍光体と異なる種類の蛍光体)により変換された光(第1の蛍光体により変換された光と異なる周波数を有する)光とが混合されることで広いスペクトルの光を得ている。
一般的には、発光素子を封止する封止樹脂中に2種類以上の蛍光体を含有させ、この蛍光体を含む樹脂を発光素子の周りに配置した後硬化させることにより、発光素子と接触した蛍光体含有層を形成した、砲弾型または表面実装型のようなモールド型の発光装置が多く用いられている。
しかし、蛍光体は、その種類によっては、長時間高い温度で保持されるとその特性が劣化する場合がある。すなわち、蛍光体含有層と発光素子とが接触しているモールド型の発光素子では、発光素子の発熱により蛍光体の温度が上昇し劣化する場合がある。
発光素子の発熱による蛍光体の温度上昇を避けるために、例えば特許文献1等に示されるリモートフォスファー型の発光装置が知られている。
リモートフォスファー型の発光装置とは、蛍光体含有層を発光素子から離間させて配置した発光装置であり、この構成により発光素子が発熱しても蛍光体の温度が上昇するのを十分に抑制でき、従って、蛍光体の寿命をより確実に長くすることができる。
また、リモートフォスファー型の発光装置では、発光素子と蛍光体含有層との間が離間していることから、蛍光体含有層が発光素子と接触している場合と比べ、蛍光体含有層内での位置が異なることによる蛍光体と発光素子との間の距離の変化の割合が小さいため、蛍光体が蛍光体含有層内のどこに位置するかに依らず蛍光体に入射する発光素子の光の強度が比較的均一になるという利点を有する。これにより、色ムラを改善することが可能となる。
特表2010−529612号公報
しかし、2種類の蛍光体が混合された状態で含まれている蛍光体含有層を用いる従来の発光装置では2種の蛍光体のうち、発光(変換された光)が長波長側の蛍光体の吸収スペクトルが、発光が短波長側である蛍光体の発光スペクトルと重なるため、短波長側の発光が長波長側の蛍光体に吸収され、発光効率および演色性が低下するという問題がある。
そして、この問題は、蛍光体含有層が発光素子と接触しているモールド型であるか、蛍光体含有層が発光素子から離間しているリモートフォスファー型であるかにかかわらず生ずる。
このような問題を解決するために、蛍光体含有層が発光素子と接触しているモールド型では、例えば、特開2010−34184号公報に示されるように、例えば緑色蛍光体のような第1の蛍光体を混入した第1の封止樹脂で第1青色LEDを囲むように封止し、例えば赤色蛍光体のような第2の蛍光体を混入した第2の封止樹脂で第2青色LEDを囲むように封止した発光装置が知られている。
すなわち、この装置では、第1の蛍光体が吸収する光を発光する発光素子と、第2の蛍光体が吸収する光を発光する発光素子とを別々に設けて、第1の封止樹脂を通過した光と第2の封止樹脂を通過した光とを混合する構成となっている。
しかし、同じ構成をリモートフォスファー型の発光装置に適用しようとするには不都合を伴う。リモートフォスファー型の発光装置は、上述のように、発光素子と蛍光体含有層とを離間させているため、発光素子および蛍光体含有層を2種類の蛍光体のために別々に備えることとなると、離間させるスペースを含めてより多くのスペースが必要となる。発光素子と蛍光体とを用いた発光装置は、多くの場合、小型化・軽量化を要求される用途に用いられることから、このような装置の大型化を伴う対策は受入れられない場合が多い。
このため、リモートフォスファー型発光装置の高効率化およびリモートフォスファー型発光装置の発する光の演色性の改善についての要求があった。
本願発明は、このような要求に応えるものである。すなわち、本願発明は、高い効率を有し、発する光が優れた演色性を有するリモートフォスファー型の発光装置を提供することを目的とする。
本願発明の第1の態様は、発光素子と、該発光素子から離間して該発光素子を覆い、第1の蛍光体および該第1の蛍光体と異なる種類の第2の蛍光体を含む蛍光体含有カバーと、を含む発光装置であって、前記蛍光体含有カバーが、前記第1の蛍光体を含み且つ前記第2の蛍光体を実質的に含有しない第1の領域と、前第2の蛍光体を含み且つ前記第1の蛍光体を実質的に含有しない第2の領域とを有し、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする発光装置である。
本願発明の第2の態様は、前記発光素子が、複数の発光素子であることを特徴とする態様1に記載の発光装置である。
本願発明の第3の態様は、前記蛍光体含有カバーが、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを含むことを特徴とする態様1または2に記載の発光装置である。
本願発明の第4の態様は、前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の円周方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする態様3に記載の発光装置である。
本願発明の第5の態様は、前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の半径方向に沿って配置されていることを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載の発光装置である。
本願発明の第6の態様は、前記第1の蛍光体が赤色蛍光体であり、前記第2の蛍光体が緑色蛍光体および黄色蛍光体の少なくとも一方であることを特徴とする態様1〜5のいずれかに記載の発光装置である。
本願発明の第7の態様は、前記発光素子が青色LEDであることを特徴とする態様1〜6のいずれかに記載の発光装置である。
本願発明の第8の態様は、前記蛍光体含有カバーの外側に青緑色LEDが配置され、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光と、前記青緑色LEDの発光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする態様1〜7のいずれかに記載の発光装置である。
本願発明の第9の態様は、前記蛍光体含有カバーが複数配置されていることを特徴とする態様1〜8のいずれかに記載の発光装置である。
本願発明に係る発光装置は、発光素子を覆う蛍光体含有カバーが、第1の蛍光体を含む第1の領域と、第2の蛍光体を含む第2の領域とを有している。
当該発光素子から出て第1の領域に入射した光は、そのまま第1の領域を通過する光および第1の蛍光体により波長変換された光として、第1の領域から出ていく。一方、当該発光素子から出て第2の領域に入射した光は、そのまま第2の領域を通過する光および第2の蛍光体により波長変換された光として、第2の領域から出ていく。
このため、第1の蛍光体により変換された光が第2の蛍光体により吸収(または変換)されることがなく、また第2の蛍光体により変換された光が第1の蛍光体により吸収(または変換)されることがない。
そして、第1の領域より出た光と第2の領域より出た光は蛍光体含有カバーの外側で混合される。
このため、本願発明に係る発光装置は、高い発光効率を有し、かつ得られる光が優れた演色性を有する。
図1は、本願発明に係る照明装置100を示し、図1(a)は、発光装置100の側面図であり、図1(b)は、図1(a)の蛍光体含有カバー6の一部を切り欠いた状態の発光装置100の側面図である。 図2は、蛍光体含有カバー6の上面図である。 図3は、蛍光体含有カバー6において、第1の領域2と第2の領域4とを交互に配置する形態を例示する上面図である。 図4は、発光素子12の配置を示す図である。 図5は、変形例1に係る発光装置100Aの上面図である。 図6は、変形例2に係る発光装置100Bの上面図である。 図7は、第1の領域2と第2の領域4とを組み合わせる方法を例示する側面図であり、図7(a)は、図1(a)に示したのと同様の蛍光体含有カバー6の側面図であり、図7(b)は、図7(a)中に示した楕円に囲まれた部分の拡大図である。 図8は、第1の領域2と第2の領域4とを組み合わせる別の方法を例示する図であり、図8(a)は、蛍光体含有カバー6の内面(発光素子側の面)の一部を示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線での断面を示す。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一または対応する部分もしくは部材を示す。
図1は本願発明に係る照明装置100を示し、図1(a)は、発光装置100の側面図であり、図1(b)は、図1(a)の蛍光体含有カバー6の一部を切り欠いた状態の発光装置100の側面図である。図1(a)および図1(b)では、透光カバー10の内側にある蛍光体含有カバー6の形態をより明確に示すために、透光カバー10については、側面ではなく断面を示している。
照明装置100は、基板8と、基板8の上に配置された、例えばLEDチップおよびレーザーダイオードのような発光素子12と、発光素子12と離間し、かつ発光素子12を覆うよう配置された蛍光体含有カバー6とを有している。
基板8は、筐体14の上に配置されており、筐体14の下部には、照明装置100を電源と電気的に接続するための口金16を有している。
基板8の表面には、発光素子12に電流を供給するための回路が形成されており、口金16と発光素子12とは電気的に接続されている。
以下に発光装置100のそれぞれの構成要素の詳細を示す。
(1)蛍光体含有カバー6
以下に蛍光体含有カバー6の詳細を説明する。
図2は、蛍光体含有カバー6の上面図である。
図1および図2に示す実施形態では、蛍光体含有カバー6は、基板8から上方に向かう発光素子12の光をできるだけ多くその内部に導くように、基板8よりも上の部分で発光素子12全体を覆っている(すなわち、基板8と蛍光体含有カバー6とにより発光素子12全体を覆っている(取り囲んでいる))。しかし、このような好ましい実施形態に限定されるものではなく、蛍光体含有カバー6は、基板8よりも上の部分で発光素子12の一部のみを覆ってもよい。
蛍光体含有カバー6は、第1の領域2と第2の領域4との2つの領域を有する。第1の領域2は、第1の蛍光体を含有する。第2の領域4は、第1の蛍光体と種類の異なる第2の蛍光体を含有している。
第2の蛍光体は、例えば、第1の蛍光体の発光波長よりも短い発光波長を有する蛍光体である。
このような、第1の蛍光体と第2蛍光体の組み合わせとして、第1蛍光体を青色等の波長の短い光を吸収し赤色を発光する赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を青色等の波長の短い光を吸収し緑色を発光する緑色蛍光体または青色等の波長の短い光を吸収し黄色を発光する黄色蛍光体とすることを例示できる。
また、別の例として、第1の蛍光体が赤色蛍光体であり、第2の蛍光体が緑色蛍光体と黄色蛍光体とから成る場合を示すことができる。
第1の領域2は第2の蛍光体を実質的に含有していないことが好ましい。第1の蛍光体および第2の蛍光体の一方からの発光が、第1の蛍光体および第2の蛍光体の他方に吸収されて当該他方の蛍光体の発光波長の光に変換されるのを確実に防止でき、従って、発光装置100の発光効率を高くできると共に、発光装置100が発する光の演色性を向上できるからである。
同じ理由により、第2の領域4は第1の蛍光体を実質的に含有していないことが好ましい。
ここで「実質的に含有しない」とは、意図的に添加しないことを意味する。すなわち、不可避的に含有されることを排除するものではない。
例えば、第1の領域2と第2の領域4とが接する界面近傍において、第1の領域2と第2の領域4とが接していることが原因で、意図せずに、第1の領域2が相当量の第2の蛍光体を含み、第2の領域4が相当量の第1の蛍光体を含む場合がある。
しかし、このような場合でも、第1の領域2に意図的に第2の蛍光体を含有させたものではなく、かつ第2の領域4に意図的に第1の蛍光体を含有させたものはないことに加え、第1の領域2のうち、界面近傍から離れた部分は、第2の蛍光体をほとんど含有しておらず、また第2の領域4のうち、界面近傍から離れた部分は、第1の蛍光体をほとんど含有していない。
このため、第1の領域2全体では、第2の蛍光体の含有量は十分に少なく、また第2の領域4全体では、第1の蛍光体の含有量は十分に少ない。その結果、第1の蛍光体および第2の蛍光体の一方からの発光が、第1の蛍光体および第2の蛍光体の他方に吸収されて当該他方の蛍光体の発光波長の光に変換されてしまうのを十分に抑制できる。よって、発光装置100の発光効率を高くできると共に、発光装置100が発する光の演色性を向上できる。
従って、第1の領域2と第2の領域4とが接する界面近傍において、第1の領域2と第2の領域4とが接していることが原因で、意図せずに、第1の領域2が相当量の第2の蛍光体を含み、第2の領域4が相当量の第1の蛍光体を含む場合であっても「実質的に含有しない」に該当する。
第1の領域2と第2の領域4の機能について以下に説明する。
第1の領域2および第2の領域4は、上述のように、それぞれ、第1の蛍光体および第2の蛍光体を含有するとともに、透光性を有している。
このため発光素子12から、第1の領域2に入射した光の一部は、第1の蛍光体に吸収され第1の蛍光体の発光波長を有する光として第1の領域2(すなわち、蛍光体含有カバー6)の外側(図1(b)において、発光素子12と反対側)に出てくる。また、第1の領域2に入射した発光素子12からの光のうち、第1の蛍光体により吸収されない光の大部分は、そのままの波長で第1の領域2(すなわち、蛍光体含有カバー6)の外側に出てくる。
同様に、発光素子12から、第2の領域4に入射した光の一部は、第2の蛍光体に吸収され第2の蛍光体の発光波長を有する光として第2の領域4の外側(すなわち、蛍光体含有カバー6の外側)に出てくる。また、第2の領域4に入射した発光素子12からの光のうち、第2の蛍光体により吸収されない光の大部分は、そのままの波長で第2の領域4の外側(すなわち、蛍光体含有カバー6の外側)に出てくる。
そして、蛍光体含有カバー6の外側では、第1の蛍光体の発光波長を有する光と、第2の蛍光体の発光波長を有する光と、発光素子12の発光のままの波長の光とが混合され、所望の特性を有する光が得られる。
この際に、上述したように第1の領域2が第2の蛍光体を実質的に含有せず、第2の領域4が第1の蛍光体を実質的に含有しない好適な実施形態では、高い発光効率と高い演色性を得ることができる。
具体例として、発光素子12が青色LEDであり、第1の領域2が赤色蛍光体を含み、第2の領域4が黄色蛍光体を含む場合を例示する。
発光素子12が発光する青色光が第1の領域2に入った、その一部は赤色蛍光体により吸収され赤色光に変換された後、第1の領域2の外側に出てくる。第1の領域2に入射した青色光のうち、第1の蛍光体により吸収されない光の大部分は、青色光として第1の領域2の外側に出てくる。
一方、発光素子12により発光され、第2の領域4に入った青色光の一部は黄色蛍光体により吸収され黄色光に変換された後、第2の領域4の外側に出てくる。第2の領域4に入射した青色光のうち、第2の蛍光体により吸収されない光の大部分は、青色光として第2の領域4の外側に出てくる。
そして、蛍光体含有カバー6の外側で、赤色光と黄色光と青色光とが混合し、所望の白色光を得ることができる。
図1および図2に示す実施形態では、蛍光体含有カバー6は、半球状の形状を有している。このため、蛍光体含有カバー6のどの部位であっても、発光素子12までの距離が概ね一定となるため、蛍光体含有カバー6の全体に亘り、第1の蛍光体および第2の蛍光体の均一な発光を得ることができ好ましい。
しかし、蛍光体含有カバー6の形状は、これに限定されるものではない。蛍光体含有カバー6は、発光素子12と離間して(すなわち、蛍光体含有カバー6と発光素子12との間に空間を有して)配置される限りは、例えば、円筒、直方体(立方体を含む)、円盤等の板状、多面体および円錐のような任意の形状を有してよい。
次に、蛍光体含有カバー6における第1の領域2と第2の領域4の配置について、以下に詳細を説明する。
図1および図2に示す実施形態では、第1の領域2と第2の領域4とは交互に配置され、蛍光体含有カバー6の全体が第1の領域2と第2の領域4の何れか一方となっている。このように、蛍光体含有カバー6全体に第1の領域2および第2の領域4を配置することは、高い変換効率を得ることができることから好ましい。
また、第1の領域2と第2の領域4とを交互に配置することにより、複数の第1の領域2と複数の第2の領域4とを均一に配置することができることから、第1の蛍光体により変換された光と第2の蛍光体により変換された光とをより均一に分散させることができ、この結果、発光装置100の発光が全体に均一なものとなる。
図1および図2に示す実施形態では、蛍光体含有カバー6を上面視(基板8に垂直な方向から平面視)した場合、略円形の蛍光体含有カバー6において、第1の領域2と第2の領域4とが円周方向に角度30°毎に交互に配置されている。換言すれば、第1の領域2および第2の領域4は、上面視した形状が、中心角30°の扇形であり、蛍光体含有カバー6の円周方向に沿って交互に配置されている。
図3は、蛍光体含有カバー6において、第1の領域2と第2の領域4とを交互に配置する形態を例示する上面図である。
図3(a)は、図2と同じ形態であり、上述のように、第1の領域2と第2の領域4とは、中心角Aが30°の扇形であり、交互に配置されている。図3(b)〜図3(d)も図3(a)に示す形態と同様に、第1の領域2と第2の領域4とは上面視した形状が中心角Aの扇形であり交互に配置されている。より詳細には、図3(b)に示す形態では中心角Aが45°であり、図3(c)に示す形態では中心角Aが60°であり、図3(d)に示す形態では中心角Aが90°である。
図3(a)〜(d)に示すように、蛍光体含有カバー6の上面視した形状が略円形の場合、第1の領域2から外側に出た光と第2の領域4から外に出た光をより効率的に混合できるように複数の第1の領域2と第2の領域4を形成することを目的に、中心角Aを90°以下にすることが好ましい。
一方、過度に小さい中心角Aの第1の領域2および第2の領域4を交互に配置すると、得られる効果の割に蛍光体含有カバー6の製造コストが高くなってしまうため、中心角Aは、15°以上であることが好ましい。
図3(a)〜(d)に示した実施形態では、上面視した形状が略円形であるが、これに限定されるわけでなく、四角形または六角形等の多角形および楕円形を含む任意の上面視した形状を有してよい。この場合、第1の領域2および第2の領域4は、扇形以外の中心角A(または頂角A)を有する形状であってよい。
また、図3(a)〜(d)に示す実施形態では、第1の領域2と第2の領域4とは、同じ形状(従って、同じ体積および上面視した際の同じ面積)を有しているが、例えば、第1の蛍光体の発光量と第2の蛍光体の発光量との比を調整する等のために、第1の領域2の形状と第2の領域4の形状(または体積もしくか上面視した際の面積)を異ならせてよい。
図3(a)〜(d)に示した実施形態では、円周方向に沿って第1の領域2と第2の領域4とを交互に配置している。一方。図3(e)〜図3(g)に示す実施形態では、さらに、蛍光体含有カバー6の上面視した円形形状の半径方向についても第1の領域2と第2の領域4とが配置されている。
図3(e)〜(g)に示す実施形態の詳細を以下に示す。
以下に第1の領域2a、2b、2cおよび第2の領域4a、4b、4cについて説明するが、特段の説明がない技術的特徴(例えば含有する蛍光体等)については、第1の領域2a、2b、2cは、第1の蛍光体2と同じであってよく、第2の領域4a、4b、4cは、第2の領域4と同じであってよい。
図3(e)に示す実施形態では、略円形の蛍光体含有カバー6の中心部に中心角Aの扇形形状の第1の領域2bと第2の領域4bを配置する点は、図3(a)〜(d)に示したのと同様であるが、これに加えて略円形の蛍光体含有カバー6の半径方向にも第1の領域2aおよび第2の領域4aが配置されている。すなわち、蛍光体含有カバー6の半径方向にも第1の領域と第2の領域とが交互に配置されている。
図3(e)に示す実施形態では、第1の領域2aおよび第1の領域2bと、第2の領域4aおよび第2の領域4bとはいずれも、蛍光体含有カバー6の円周方向に角度Aに亘り延在している。角度Aの好ましい範囲は、上述の図3(a)〜(d)の実施形態と同じく、15°以上および/または90°以下である。
そして、内側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向内側)の第1の領域2bの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)には、第2の領域4aが配置されており、内側の第2の領域4bの外側には、第1の領域2aが配置されている。
このように、内側の第1の領域2bおよび第2の領域4bの外側に千鳥配置となるように、外側の第1の領域2aと第2の領域4aを配置することで、発光装置100は、演色性および色再現性等の所望の特性をより精密に制御した光を発光することができる。
図3(f)に示す実施形態では図3(e)に示す実施形態と比べ、半径方向に配置されている第1の領域と第2の領域の数を更に増加させている。
すなわち、図3(f)に示す実施形態では、略円形の蛍光体含有カバー6の中心部に中心角Aの扇形形状の第1の領域2cと第2の領域4cが配置され、内側の第1の領域2aの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)に中間の第2の領域4bが配置され、内側の第2の領域4aの外側(上面視した蛍光体含有カバー6の半径方向外側)に中間の第1の領域2bが配置されている。
さらに、中間の第1の領域2bの外側に第2の領域4aが配置され、中間の第2の領域4bの外側に第1の領域2aが配置されている。
第1の領域2a、2b、2cおよび第2の領域4a、4b、4cはいずれも、蛍光体含有カバー6の円周方向に角度Aに亘り延在している。角度Aの好ましい範囲は、15°以上および/または90°以下である。
このように第1の領域と第2の領域とが円周方向に交互に配置された構成を、内側、中間、外側と順に3つ設けることにより、発光装置100は、演色性および色再現性等の所望の特性をよりいっそう精密に制御した光を発光することができる。
なお、このような第1の領域と第2の領域とが円周方向に交互に配置された構成を内側から外側に向け4つ以上設けてもよい。
上述のように、図3(e)および図3(f)に示す実施形態では、第1の領域2a、2b、2cと第2の領域4a、4b、4cとは、同じ角度Aに亘り、延在しているが、例えば、第1の蛍光体の発光量と第2の蛍光体の発光量との比を調整する等のために、第1の領域2a、2b、2cが延在する角度と、第2の領域4a、4b、4cが延在する角度とを異ならせてもよい。
また、図3(e)および図3(f)に示す実施形態では、円周方向に第1の領域と第2の領域を交互に配置することに加えて、蛍光体含有カバー6の半径方向に(すなわち上面視した蛍光体含有カバー6の中心から外側に向けて)第1の領域と第2の領域を交互に配置しているが、これに代えて、第1の領域と第2の領域のいずれも360°に亘り延在させ第1の領域と第2の領域を、蛍光体含有カバー6の半径方向に(すなわち上面視した蛍光体含有カバー6の中心から外側にむけて)交互に配置してもよい(この結果、上面視した蛍光体含有カバー6において、中心部に位置する第1の領域または第2の領域のみが円形であり、残りの第1の領域および第2の領域がドーナツ形状となる)。
なお、発光装置100が発する光の色むらをより確実に抑制できることから、蛍光体含有カバー6の中心部近傍(例えば、蛍光体含有カバー6の略円形の形状において、中心から当該略円形の半径の20%以内の部分)には、第1の領域と第2の領域の両方が配置されていることが好ましい。
このため、円周方向360°に亘り延在する第1の領域と第2の領域を設ける場合でも、例えば、図3(f)の第1の領域2cと第2の領域4cのように、中心部には円周方向に第1の領域と第2の領域を交互に配置し、その外側に円周方向360°に亘り延在する第1の領域または第2の領域の一方を配置し、更にこの外側に円周方向360°に亘り延在する第1の領域または第2の領域の他方を配置することが好ましい。
図3(g)に示す実施形態でも図3(f)に示す実施形態と同様に、内側に第1の領域2cと第2の領域4cが円周方向に交互に配置され、その外側に第1の領域2bと第2の領域4bとが円周方向に交互に配置され、更に外側に、第1の領域2aと第2の領域4aとが円周方向に交互に配置されている。
しかし、図3(g)に示す実施形態では、内側、中間部および外側で第1の領域および第2の領域が円周方向に延在する角度がことなる。
すなわち、第1の領域2cと第2の領域4cとは、それぞれ、円周方向に角度Aに亘り延在しており、第1の領域2bと第2の領域4bとは、それぞれ、円周方向に角度Bに亘り延在しており、第1の領域2aと第2の領域4aとは、それぞれ、円周方向に角度Cに亘り延在している。
そして、角度A、角度Bおよび角度Cのうち少なくとも1つは、残りの2つと異なっており、好ましくは、何れもが他と異なっている。
蛍光体含有カバー6が図3(g)に示すような形態を有することで、角度A、BおよびCをそれぞれ個別に設定できるため、発光装置100が発する光をより均一にすることができる。
図3(e)〜(g)に示した実施形態では、蛍光体含有カバー6の上面視した形状が略円形であるが、これに限定されるわけでなく、蛍光体含有カバー6は、四角形または六角形等の多角形および楕円形を含む任意の上面視した形状を有してよい。この場合、上述の説明で「半径方向外側」は、「中心部から外周に向かう方向」と読み替えることで、「円周方向に」は「外周に沿った方向に」と読み替えることで蛍光体含有カバー6の上面視した形状が略円形の場合と同様の構成および効果を得ることができる。
また、図3(a)〜(g)に示す実施形態では、蛍光体含有カバー6は、第1の領域および第2の領域のみから形成されているが、これに限定されるわけではなく、第1の領域および第1の領域以外の領域を設けてよい。このような領域として、発光素子12からの光を透過することを目的として、蛍光体を実質的に含まない透明または半透明の領域を例示できる。また、第3の蛍光体を含む第3の領域を設けてもよい。
このような第3の領域を設ける実施形態として、例えば第1の蛍光体を赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の一方とし、第3の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の他方とすることを例示できる。
また、第1の領域2、2a、2b、2cと第2の領域4、4a、4b、4cとが接触する界面の近傍において、第1の領域2、2a、2b、2cに第2の蛍光体が含有されること、および第2の領域4、4a、4b、4cに第1の蛍光体が含有されることを防止するために、第1の領域2、2a、2b、2cと第2の領域4、4a、4b、4cとの間に、例えば金属または樹脂よりなる境界領域を設けてもよい。
第1の領域2、2a、2b、2cは、例えば第1の蛍光体を含有させた樹脂であってよく、第2の領域4、4a、4b、4cは、例えば第2の蛍光体を含有させた樹脂であってよい。
樹脂に第1の蛍光体を含有させることにより形成した第1の領域(第1の領域2、2a、2b、2cのいずれか1つ以上)と、樹脂に第2の蛍光体を含有させることにより形成した第2の領域(第2の4、4a、4b、4cのいずれか1つ以上)とを含む蛍光体含有カバー6は、例えば、第1の蛍光体を含む第1の樹脂を用いて第1の領域を準備し、第2の蛍光体を含む第2の樹脂を用いて第2の領域を準備し、準備した第1の領域と第2の領域を組み合わせることにより形成できる。
このように予め準備した第1の領域と予め準備した第2の領域を組みあわせる方法は、接着剤を用いて接合する、または第1の領域と第2の領域とが接触した界面部分を熱溶融させて第1の領域と第2の領域を接合する等を含む樹脂部材の組み合わせに用いる既知の任意の方法(結合、接合、はめ込み、フレームへの固定等を含む)を用いてよい。
図7は第1の領域2と第2の領域4とを組み合わせる方法を例示する側面図である。図7(a)は、図1(a)に示したのと同様の蛍光体含有カバー6の側面図であり、図7(b)は、図7(a)中に示した楕円に囲まれた部分の拡大図である。
図7に示す実施形態では、第1の領域2は、第2の領域4と接触する側面部に凹凸を有し、同様に、第2の領域4も、第1の領域2と接触する側面部に凹凸を有している。
そして、第1の領域2の凹凸と第2の領域4の凹凸とは互いに対応する形状となっている。すなわち、第1の領域2の凹凸の凹部には第2の領域4の凸部が入り込み、第2の領域4の凹凸の凹部には第1の領域2の凸部が入り込むように構成されている。このように構成された第1の領域2と第2の領域4は互いの凹部に相手の凸部を嵌め込むことにより、第1の領域2と第2の領域4とを接触させて固定でき、この結果、蛍光体含有カバー6を形成できる。
図7に係る実施形態の方法では、接着剤および界面部の熱溶融を用いずに、蛍光体含有カバー6を形成できるという利点を有する。また、第1の領域2と第2の領域4とをより強固に結合させるために、接着剤および界面部の熱溶融を用いてもよい。
図8は第1の領域2と第2の領域4とを組み合わせる別の方法を例示する図である。図8(a)は、蛍光体含有カバー6の内面(発光素子側の面)の一部を示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線での断面を示す。
図8に示す実施形態では、第1の領域2の一部分がフレーム(骨組)5に固定されており、第2の領域4の一部分もフレーム5に固定されている。
フレーム5は、第1の領域2と第2の領域4との境界(または界面)近傍に配置されており、フレーム5に第1の領域2の内面および/または側面の一部(図8(b)では内面)と第2の領域4の内面および/または側面の一部(図8(b)では内面)とが固定されている。
このように補強材として機能するフレーム5を用いることで、第1の領域2と第2の領域4とが強固に接合された蛍光体含有カバー6を得ることができる。
第1の領域2の一部分および第2の領域4の一部分をフレーム5に固定する方法は、接着剤による固定および熱溶融による固定を含む任意の方法を用いてよい。
フレーム5は、好ましくは、発光素子からの光を反射し、当該反射光が第1の領域2または第2の領域4に入射するような形状および素材により構成される。
例えば、図8(b)に示す実施形態では、好ましくは、フレーム5は、色を白色とする、表面に銀等の金属めっきを行う、またはTiO、BaSO、SiO、Al等のフィラー(反射材)を含有させたり表面に塗布したりする等により発光素子からの光CおよびDを反射可能なように構成されている。そして、図8(b)に示す例ではフレーム5は、好ましくは、3角形の断面形状を有することで、発光素子からの光Cを反射光Cとして、第1の領域2に入射させ、発光素子からの光Dを反射光Dとして第2の領域4に入射させることが可能である。
このように反射光を第1の領域2または第2の領域4に入射させることで、発光装置のより高い発光効率を得ることができる。
なお、フレーム5の好ましい断面形状は三角形に限定されるものではなく、発光素子からの光を第1の領域2または第2の領域4に向けて反射可能な任意の形状であってよい。
また、フレーム5は、好ましくは、樹脂、より好ましくは、第1の領域2または第2の領域4を形成するのに用いたのと同じ樹脂を用いて形成される。第1の領域2および/または第2の領域4とより強固に接合できるからである。
以上に説明した実施形態では、第1の蛍光体および第2の蛍光体を樹脂に含有させることによりに蛍光体が樹脂内に封止されることとなる。蛍光体の種類によっては、空気中の水分を吸収することで劣化する場合があるが、このような実施形態に係る蛍光体含有カバー6では、水分による蛍光体の劣化を抑制できる。
なお、樹脂に代えてガラスに第1の蛍光体を含有させて、第1の領域2、2a、2b、2cを形成してよい。同様に、樹脂に代えてガラスに第2の蛍光体を含有させて第2の4、4a、4b、4cを形成してよい。
樹脂に代えてガラスを用いた蛍光体含有カバー6においても、樹脂を用いた場合と同様に水分による蛍光体の劣化を抑制できる。
しかし、本願発明に係る蛍光体含有カバー6は、このような実施形態に限定されるものではない。
例えば、樹脂またはガラスより成り、所望の形状を有するカバー基体の内面(発光獅子12側の面)と外面(発光素子12と反対側の面)の少なくとも一方に、第1の蛍光体を塗布することにより第1の領域を形成し、第2の蛍光体を塗布することにより第2の領域を形成することにより、蛍光体含有カバー6を得てもよい。
この場合、第1の蛍光体を溶融状態の樹脂に含有させて、この第1の蛍光体を含有した樹脂をカバー基体に塗布した後に硬化させることにより、樹脂によって封止された第1の蛍光体が塗布されている第1の領域2、2a、2b、2cを形成してもよい。同様に、第2の蛍光体を溶融状態の樹脂に含有させて、この第2の蛍光体を含有した樹脂をカバー基体に塗布した後に硬化させることにより、樹脂によって封止された第2の蛍光体が塗布されている第2の領域4、4a、4b、4cを形成してもよい。
(2)第1の蛍光体および第2の蛍光体
上述のように、第1の領域2は、第1の蛍光体を含有し、第2の領域4は、第1の蛍光体と種類の異なる第2の蛍光体を有している。
第1の蛍光体と第2の蛍光体は既知の任意の蛍光体であってよい。
そして上述したように、具体例としては、第1の蛍光体を赤色蛍光体とし、第2の蛍光体を緑色蛍光体および黄色蛍光体の少なくとも一方とすることが例示される。
蛍光体として、例えば、Eu,Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される、窒化物系蛍光体を用いることができる。
赤色蛍光体として、例えば、(Sr,Ca)AlSiN:EuのようなSCASN系蛍光体、CaAlSiN:EuのようなCASN系蛍光体、CaSi:Eu、SrAlSiN:Eu、Eu賦活されたαサイアロン系蛍光体を用いることができる。
黄色蛍光体としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)を用いることができる。また、例えば、YAG系蛍光体において、Yの一部または全部をTb、Lu等で置換してもよい。具体的には、TbAl12:Ce、LuAl12:Ce等でもよい。さらに、前記した蛍光体以外の蛍光体であって、同様の性能、作用、効果を有する蛍光体も使用することができる。その他、Eu賦活されたシリケート系蛍光体などであってもよい。
緑色蛍光体としては、例えば、CaMgSi16Cl:Euのようなクロロシリケート系蛍光体、Si6−ZAl8−Z:Euのようなβサイアロン系蛍光体を用いることができる。
他の蛍光体として、Eu,Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される、酸窒化物系蛍光体を用いることもできる。
なお、本願明細書でいう赤色蛍光体とは、光を吸収して変換して発する光の発光波長が580nm〜800nmの範囲内にある蛍光体を意味し、緑色蛍光体とは、発光波長が490nm〜570nmの範囲内にある蛍光体を意味し、黄色蛍光体とは、発光波長が510nm〜580nmの範囲内にある蛍光体を意味する。
(3)発光素子12
発光素子12は、電圧を印加することで自発発光する、例えば発光ダイオード(LED)やレーザーダイオード(LD)のような半導体素子であってよい。
発光素子12としては、表面実装型のLEDを用いるのが好ましく、発光装置100の用途に応じて任意の発光波長のものを選択することができる。例えば、青色(波長430nm〜490nmの光)、緑色(波長490nm〜570nmの光)の発光素子12としては、窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等を用いることができる。また、赤色(波長580nm〜800nmの光)の発光素子3としては、GaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。
ここで、本発明においては、第1の領域2および第2の領域4は、それぞれ、第1の蛍光体および第2の蛍光体を含有するため、これらの蛍光体を効率良く励起できる短波長の発光が可能な窒化物半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いることが好ましい。発光素子12として例えば青色LEDを用いることが好ましい。ただし、発光素子12の成分組成や発光色、サイズ等は上記に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。また、発光素子12は、可視光領域の光だけではなく、紫外線や赤外線を出力する素子であってもよい。
図4は、発光素子12の配置を示す図である。図4(a)−1および図4(a)−2は、それぞれ、単一の発光素子12を用いる場合の上面図と側面図を示す。発光素子12は、例えばLED基板21の上にLEDチップ22が載置されているCOBタイプの構成を有する。
図4(a)−1および図4(a)−2に示す実施形態では、1つの発光素子12が基板8に配置されている。
図4(b)−1および図4(b)−2は、それぞれ、複数の発光素子12の配置を例示する上面図および側面図であり、図4(c)および図4(d)は複数の発光素子12の別の配置を例示する上面図である。
発光装置100の高出力化を図るために、発光素子12を複数配置してよい。発光素子12を複数配置する場合、例えば5個以上100個以下の範囲内とすることが好ましい。複数の発光素子12は、任意の形態で配置してよい。
例えば、図4(b)−1および図4(b)−2に示す実施形態では、発光素子12は、表面実装型のLEDであり、基板8の表面で縦方向および横方向に整列して配置されている。
図4(c)に示す実施形態では発光素子12は、基板8の表面において、円周上に配置されている。
図4(d)に示す実施形態では発光素子12は、基板8の表面において、千鳥状に配置されている。
(4)透光カバー10
発光装置100は、必要に応じて透光カバー10を備えてよい。透光カバー10は、蛍光体含有カバー6を離間して覆うように形成される。図1(a)および図1(b)に示すように、略半球状の形状を有してよく、例えば、基板8の外縁部または筐体14に接合するように設けられている。これにより、発光装置100を外部から保護することができる。また、例えば半透明とすることでカバー部材10の内側から入射した光をカバー部材10によって拡散させることができ、発光装置100のより均一な発光を実現できる。
カバー部材10の形状や大きさについては、任意に選択できる。
カバー部材10は、透光性を有するように透明または半透明であり、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリル、ガラスなど用いて形成できる。また、これらの材料中に、拡散剤としてチタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素等を混在させてもよい。
(5)基板8
基板8は、上面に配線パターンが形成されており、その配線パターンと導通可能なように発光素子12が基板8の上面に載置されている。さらに上面の配線パターンは、筐体14に必要に応じて収納されている回路と電気的に接続されている。
基板8の下面に接触させて(すなわち筐体14の内部に)放熱部材を配置してよい。これにより、発光素子12の発熱による基板8の温度上昇を容易に抑制できる。
図4に示すように、本実施の形態においては、基板8は、上面視において略円形であるが、これに限らず、任意の形状とすることができる。
(6)筐体14
筐体14は、上述のように必要に応じて放熱部材および回路を収納するとともに、必要に応じて後述する口金16が取り付けられる。
発光装置100の本体を構成する部材である。上面視において、略円形とするのが好ましいが、これに限らず、任意の形状とすることができる。
筐体14は、発光素子12を載置した基板8に近接する位置に設けられ、必要に応じて内部に放熱部材を含むため、耐熱性に優れた部材を用いて形成するのが好ましい。また、直接人の手に触れ易い部分であるため、熱伝導率の低い部材が好ましい。さらには、発光装置100の本体でもあるため、機械的強度にも優れた材料を用いる必要がある。また、製造し易い部材が好ましく、耐熱性の樹脂や、セラミックなどが好ましい。具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などが好ましい。
(7)口金16
図1(a)および図1(b)に示すように、発光装置100は、筐体14の下端部に口金16を有することができる。口金16は、回路等を介し、発光素子12と電気的に接続されている。
口金16を備えることにより、既存の白熱電球等用のソケットに発光装置100を装着することができる。
(8)変形例1
図5は、本願発明の変形例1に係る発光装置100Aの上面図である。
発光装置100Aでは、基板8上において、蛍光体含有カバー6の外側に青緑色LED(ブルーグリーンLED)18が配置されている。
これ以外の部分は、発光装置100と同じ構成を有してよい。
このように青緑色LED18を配置することにより、蛍光体含有カバー6の第1の領域2より外側に発せられた光と第2の領域4より外側に発せられた光と、更に青緑色LED18より発せられた光(青緑色光)とが蛍光体含有カバー6の外側で混合されて、より演色性に優れた光を得ることができる。また、青緑色LED18を用いて、視感度の高い555nmに近い波長を有する青緑色光を加えることで、演色性を高めるとともに効率良く光束を向上させることができる。
なお、図5には図示していないが、発光装置100Aは、透光カバー10を有することが好ましい。その内部で光が拡散することで、第1の領域2より外側に発せられた光と第2の領域4より外側に発せられた光と青緑色LED18より発せられた光とがより均一に混合されるからである。
なお、本明細書において、青緑色LEDとは、その発光ピーク波長が480nm〜530nmの範囲内にある発光ダイオードを意味する。
(9)変形例2
図6は、本願発明の変形例2に係る発光装置100Bの上面図である。発光装置100Bでは、基板8上に、複数の蛍光体含有カバー6が配置されている。そして、図示していないが、それぞれの蛍光体含有カバー6の内部には発光素子12が配置されている。
すなわち、それぞれの蛍光体含有カバー6は、その内部に配置されているそれぞれの発光素子12を離間して覆っている(取り囲んでいる)。
これ以外の部分は、発光装置100と同じ構成を有してよい。
このように、複数の蛍光体含有カバー6を配置することで、発光装置100Bは演色性の高い光を比較的容易に高出力で発光することができる。
図6には図示していないが、発光装置100Bは、透光カバー10を有することが好ましい。その内部で光が拡散することで、それぞれの蛍光体含有カバー6から発せられた光をより均一に混合されるからである。
なお、図6に示す実施形態では、図5に示す発光装置100Aと同様に、青緑色LED18が配置されているが、発光装置100Bは、青緑色LED18を含まなくてもよい。
以上に示した発光装置100、100Aおよび100Bは、LED電球の形態を有する発光装置として説明した。しかし、本願発明に係る発光装置の形態はこれに限定されるものではなく、スポットライト等を含む任意の形態の発光装置が本願発明に含まれる。
2、2a、2b、2c 第1の領域
4、4a、4b、4c 第2の領域
5 フレーム
6 蛍光体含有カバー
8 基板
10 透光カバー
12 発光素子
14 筐体
16 口金
21 LED基板
22 LEDチップ
100、100A、100B 発光装置

Claims (9)

  1. 発光素子と、該発光素子から離間して該発光素子を覆い、第1の蛍光体および該第1の蛍光体と異なる種類の第2の蛍光体を含む蛍光体含有カバーと、を含む発光装置であって、
    前記蛍光体含有カバーが、前記第1の蛍光体を含み且つ前記第2の蛍光体を実質的に含有しない第1の領域と、前第2の蛍光体を含み且つ前記第1の蛍光体を実質的に含有しない第2の領域とを有し、
    前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光素子が、複数の発光素子であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記蛍光体含有カバーが、複数の第1の領域と複数の第2の領域とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の円周方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記蛍光体含有カバーの上面視した形状が略円形であり、前記第1の領域および前記第2の領域が前記略円形の半径方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記第1の蛍光体が赤色蛍光体であり、前記第2の蛍光体が緑色蛍光体および黄色蛍光体の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記発光素子が青色LEDであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記蛍光体含有カバーの外側に青緑色LEDが配置され、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光と、前記青緑色LEDの発光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記蛍光体含有カバーが複数配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置。
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