JP5970422B2 - 金属ロール及びその製造方法並びに該金属ロールを備えた長尺樹脂フィルムの処理装置 - Google Patents

金属ロール及びその製造方法並びに該金属ロールを備えた長尺樹脂フィルムの処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、軸方向に延在する複数のガス導入路が全周に亘って設けられた円筒状の金属ロール、及びその製造方法、並びに該金属ロールを備えた長尺樹脂フィルムの処理装置に関する。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等には、耐熱性樹脂フィルム上に配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板が用いられている。このフレキシブル配線基板は、耐熱性樹脂フィルムの片面若しくは両面に金属膜を成膜した金属膜付耐熱性樹脂フィルムにパターニング処理を施すことによって作製されるが、近年は配線パターンがますます繊細化、高密度化する傾向にあり、これに伴って金属膜付耐熱性樹脂フィルムにはシワ等のない平滑なものが求められている。
この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法として、従来から、金属箔を接着剤により耐熱性樹脂フィルムに貼り付けて製造する方法(3層基板の製造方法)、金属箔に耐熱性樹脂溶液をコーティングした後、乾燥させて製造する方法(キャスティング法)、耐熱性樹脂フィルムに真空成膜法単独で、又は真空成膜法と湿式めっき法との併用で金属膜を成膜して製造する方法(メタライジング法)等が知られている。また、メタライジング法に用いる真空成膜法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームスパッタリング法等がある。
メタライジング法について、特許文献1には、ポリイミド絶縁層上にクロム層をスパッタリングした後、銅をスパッタリングして導体層を形成する方法が記載されている。また、特許文献2には、銅ニッケル合金をターゲットとするスパッタリングによる第一の金属薄膜と、銅をターゲットとするスパッタリングによる第二の金属薄膜とがこの順でポリイミドフィルム上に成膜されたフレキシブル回路基板用材料が開示されている。これらスパッタリング法による成膜は、一般に密着力に優れる反面、真空蒸着法に比べて基材としての耐熱性樹脂フィルムに与える熱負荷が大きいといわれている。そして、成膜の際に耐熱性樹脂フィルムに大きな熱負荷が掛かると、フィルムにシワが発生し易くなることも知られている。
そこで、上記ポリイミドフィルムなどの耐熱性樹脂フィルムに対して真空成膜法により成膜を行って金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製する工程では、キャンロールを備えたスパッタリングウェブコータが一般的に使用されている。この装置は、内部に冷媒を循環させたキャンロールにロールツーロールで搬送される長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き付けながらスパッタリングを行うものであり、成膜の際の耐熱性樹脂フィルムの熱を裏面側から除去することができるので、シワの発生を効果的に防ぐことができる。
例えば特許文献3には、スパッタリングウェブコータの一例である巻出巻取式(ロールツーロール方式)の真空スパッタリング装置が開示されている。この巻出巻取式の真空スパッタリング装置には、キャンロールの役割を担うクーリングロールが具備されている。更に、クーリングロールの少なくともフィルム送入れ側若しくは送出し側にサブロールが設けられており、これにより耐熱性樹脂フィルムをクーリングロールに密着する制御が行われている。
しかしながら、非特許文献1に記載されているように、キャンロールの外周面はミクロ的に見て平坦ではないため、キャンロールとその外周面に接触して搬送される耐熱性樹脂フィルムとの間には真空空間を介して離間する隙間(ギャップ部)が存在している。このため、成膜の際に生じる耐熱性樹脂フィルムの熱はキャンロールに効率よく伝熱されているとはいえず、これがフィルムのシワ発生の原因となっていた。
この問題を解決するため、キャンロール外周面と耐熱性樹脂フィルムとの間のギャップ部にキャンロール側からガスを導入するガス放出キャンロールが、ギャップ部の熱伝導率を真空に比べて高くする技術として提案されている。例えば特許文献4には、キャンロール側からガスを導入する方法として、キャンロールの外周面にガスの導入口となる多数の微細な孔を設ける技術が開示されている。なお、非特許文献2によれば、導入したガスがアルゴンガスで導入ガス圧力が500Paの場合において、キャンロール外周面と耐熱性樹脂フィルムとのギャップ部の距離が約40μm以下の分子流領域ではギャップ部の熱コンダクタンスは250(W/m・K)になると記載されている。
特開平2−98994号公報 特許第3447070号公報 特開昭62−247073号公報 国際公開第2005/001157号パンフレット
"Vacuum Heat Transfer Models for Web Substrates: Review of Theory and Experimental Heat Transfer Data," 2000 Society of Vacuum Coaters, 43rd. Annual Technical Conference Proceeding, Denver, April 15-20, 2000, p.335 "Improvement of Web Condition by the Deposition Drum Design," 2000 Society of Vacuum Coaters, 50th. Annual Technical Conference Proceeding (2007), p.749
上述した特許文献4に示すようなキャンロールは、耐熱性樹脂フィルムを外周面に巻きつけて成膜処理を施す際に外周面のガス放出孔からガスを放出できるので、熱負荷を効果的に低減することができる。よって、シワ発生を抑制する方法として非常に有効な手段である。かかるガス放出キャンロールの主要構成要素である外筒部は、例えば図1に示す方法で作製することができる。
すなわち、先ずガンドリル加工により外筒部の肉厚部に複数のガス導入路を形成する(a)。次に、外筒部の外周面に切削研磨加工を施し(b)、ハードクロムめっきを施し(c)、更に研磨加工を施す(d)。次に、各ガス導入路に対して外筒部の外周面側からレーザ穴開け加工を行って複数のガス放出孔を形成する(e)。そして、外筒部の両端部にレーザ溶接により側板を取り付け(f)、仕上げとして研磨加工を施す(g)。
図2(a)〜(c)の部分拡大斜視図をも参照しながらより詳細に説明すると、先ず、外筒部100に使用する円筒部材としてシームレスパイプ、鋳造パイプ、または突き合わせ溶接もしくは摩擦攪拌接合により接合したパイプなどのロール材を用意する。図2(a)に示すように、この外筒部100の内周面側に冷媒循環路101を形成すべく内筒部102を設ける。なお、外筒部100の中心軸部分には図示しない回転軸が設けられている。
次に、図2(b)に示すように、ガンドリル加工により外筒部100の肉厚部に全周に亘ってその中心軸方向に延在する複数のガス導入路103を形成する。そして、外筒部100の外周面を研磨加工し、必要に応じてめっき処理を行う。次に、図2(c)に示すように、マイクロドリルあるいはレーザにより外筒部100の外周面から各ガス導入路103に向かって穿孔し、各ガス導入路103に外周面側に開口する1列のガス放出孔群104を形成する。ガス放出孔群104の加工後は、最終仕上げの研磨を行う。なお、上記のように外筒部100にガス導入路103及びガス放出孔群104を形成した後に内筒部102を設けてもよい。
ところで、ガンドリルで穿孔できる深さ(穴開け加工長さ)は、ガンドリルの直径の約100倍程度が実用的な限界とされており、これより深い細穴を開けることは極めて困難になる。これに対し、一般的な金属膜付耐熱性樹脂フィルムの生産工程で使用されるキャンロールの幅は700mmを超えるので、少なくとも700mm程度の深さ(加工長さ)を有するガス導入路の形成が必要となるが、この場合は前述した100倍程度の限界のためガンドリルの外径を7mm程度に太くすることになる。その結果、ガス放出孔の周方向のピッチが定められている場合、隣接するガス導入路の離間する間隔が狭くなって冷却効率の低下等の問題が生じるおそれがある。
また、ガンドリルで板状部材の肉厚部に穿孔する場合、板状部材の表面に平行な孔を穿孔しようとしても、穿孔が進むにつれて板状部材の両面のうち近い方の面に徐々に近づきながら進んでいく傾向がある。特に前述したように外筒部100の肉厚部に形成したガス導入路103にガス放出孔群104を連通させる場合は、該ガス放出孔群104の加工時間を短くするために、予め外筒部100の外周面側を円筒研削して薄くすることがあるが、上記のように穿孔の際の直進性に問題のあるガンドリル加工でガス導入路103を形成した外筒部100では、偏向したガス導入路が外周面側の研削の際に部分的に露出してしまうおそれがあった。
更に、外筒部100の肉厚部において外周面近傍にガス導入路103を設けることができないと、これに外周面側から連通させる微細なガス放出孔群104の深さが深くなり、その孔開け加工がさらに困難となる。これらの事情により、ガス放出キャンロールの製作には膨大な時間と費用を費やしていた。また、ガス導入路103が外筒部100の外周面近傍に設けられないと、その分だけ冷媒循環路が外筒部100の外周面から離間することになり、これがキャンロールの冷却機能を損なうことがあった。
加工に長時間を費やす上記のようなガンドリルによるガス導入路の形成方法に代えて、特開昭56−112492号公報に記載されているように、外筒部を内周側の第1筒部と外周側の第2筒部とで構成し、第1筒部の外周面側に溝加工を施した後、その外周面側に第2筒部としてのパイプを焼き嵌めてこれらを結合する方法が考えられる。しかしながら、この方法は溝加工により単位面積当たりの接触圧力を高くすることを企図したものであるため、第2筒部を薄く切削してしまうと接触圧力が低下し、加えて切削加工や研磨時の温度変化や、成膜プロセス時の環境の温度変化により、互いに焼き嵌められた第1筒部と第2筒部との結合が緩んでずれる心配があった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、穿孔の際の直進性に問題のあるガンドリル加工を用いることなく、外周面近傍に軸方向に延在する複数のガス導入路を全周に亘って形成することが可能な加工精度の高い金属ロールの製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する金属ロールの製造方法は、回転軸を備えた第1筒部と、第1筒部の外周面に接する内周面を有し且つ該第1筒部と同種の金属の第2筒部とからなる金属ロールの製造方法であって、第1筒部の外周面側に回転軸方向に延在する複数の溝を全周に亘って略等間隔に形成する工程と、前記複数の溝が形成された第1筒部と第2筒部とを焼き嵌める工程と、前記焼き嵌められた第1筒部と第2筒部とを溶接により接合する工程と、前記複数の溝と第2筒部の内周面とでそれぞれ画定される複数のガス導入路の各々に第2筒部の外周面側に開口するガス放出孔群を形成する工程とからなり、前記溶接による接合は第1筒部の隣接する溝の間の厚肉部において前記第2筒部の外周面側から前記回転軸方向に沿って行うことを特徴としている。
本発明によれば、ガス放出機構を備えた金属ロールの作製に際して高い加工精度が実現できる上、ガンドリル加工が不要になるため、ガス放出キャンロール全体の加工時間を著しく短縮することが可能になる。
従来の金属ロールの製造方法を示す工程図である。 図1の工程図の一部を詳細に説明する部分拡大斜視図である。 本発明に係る金属ロールの製造方法の一具体例を示す工程図である。 図3の工程図の一部を詳細に説明する部分拡大斜視図である。 本発明に係る金属ロールの製造方法で作製されたガス放出キャンロールの断面図である。 図5のガス放出キャンロールが備えるガスロータリージョイントの正面図(a)及び分解斜視図(b)である。 図5のガス放出キャンロールを備えたロールツーロール方式による長尺樹脂フィルムの処理装置の一具体例を示す模式図である。
以下、図3を参照しながら、本発明の金属ロールの製造方法の一具体例について、金属ロールを2重筒構造(ジャケットロール構造)のガス放出キャンロールとして作製する場合を例に挙げて説明する。この金属ロールの製造方法は、第1筒部の外周面側に溝切り加工により複数の溝を形成し(a)、この第1筒部の外周面に内周面が接するようにパイプ状の第2筒部を焼き嵌める(b)。
次に、隣接する溝の間の厚肉部分において第1筒部と第2筒部とをレーザ溶接もしくは電子ビーム溶接により接合する(c)。そして、第2筒部の外周面を円筒切削研磨加工し(d)、ハードクロムめっきを施し(e)、更に研磨加工する(f)。次に、複数の溝と第2筒部の内周面とでそれぞれ画定される複数のガス導入路の各々に対して、レーザ穴開け加工により第2筒部の外周面側に開口するガス放出孔群を形成する(g)。そして、第2筒部の両端に例えばレーザ溶接により側板を取り付け(h)、最後に仕上げとして研磨加工を施す(i)。
上記工程について図4(a)〜(e)の部分拡大斜視図をも参照しながら具体的に説明すると、先ず図4(a)に示すように、シームレスパイプ、鋳造パイプ、または突き合わせ溶接もしくは摩擦攪拌接合により接合したパイプなどのロール材からなる第1筒部1を用意し、その内周面側に図示しない筒状の内筒部を第1筒部1に同心円状に設ける。この内筒部と第1筒部1とは離間しており、これにより冷媒循環路となる環状空間が形成される。
次に、図4(b)に示すように、溝切り加工により第1筒部1の中心軸方向に延在する複数のガス導入路用の溝1aを、第1筒部1の全周に亘って略等間隔に形成する。この溝切り加工では、外周面側が解放された溝としてガス導入路を形成するので、従来のガンドリルによるガス導入路の形成に比べて、10〜100倍以上の加工速度が期待できる。なお、隣接する2本の溝1aの間の厚肉部(突出部)1bにおいて後述する溶接が行われる。
次に、円筒形状の第2筒部2を用意し、図4(c)に示すように、複数の溝1aが形成された第1筒部1の外周面に第2筒部2の内周面が接するように第2筒部2の内周面側に第1筒部1を焼き嵌める。この第2筒部2の外周面がキャンロールの最外周面となってフィルムの搬送経路となる。焼き嵌めは上記した特開昭56−112492号公報にも記載されているように一般的に行われている技術であり、第1筒部1の外径より第2筒部2の内径を小さく加工した後、第2筒部2をバーナーや電気炉等で加熱して、第1筒部1の外径より第2筒部2の内径が大きくなるように熱膨張させから、第2筒部2の内周面側に第1筒部1を嵌める工法である。このとき、第2筒部2の肉厚が薄すぎると焼き嵌め工程が難しくなるので、20mm程度の肉厚を有する第2筒部2を用意し、焼き嵌めた後に第2筒部2の外周面側を薄く切削することが望ましい。
第1筒部1と第2筒部2の材質は、互いに同種の金属でもよいし異種の金属でもよい。同種金属にすることにより、昇温時や降温時に両者の間に剥離する力がほとんどかからないようにすることができる。一方、異種金属の場合は、例えば第1筒部1をアルミニウム製とし、第2筒部2をステンレス製とすることで、熱伝導率が高くて軽量であり且つ機械加工性にもすぐれた金属からなる第1筒部1と、クロムめっきを極めて強靱に密着させることが可能な金属からなる第2筒部2とで金属ロールを構成することができる。
異種金属にする場合は、線膨張係数も考慮して選択するのが好ましく、具体的には第2筒部2の線膨張係数が第1筒部1のものよりも小さいのが好ましい。例えば、上記したように第1筒部1をアルミニウム製にすることでその線膨張係数は約23×10−6/Kとなり、第2筒部2をステンレス製にすることでその線膨張係数は約15×10−6/Kとなる。このように第2筒部2の線膨張係数を第1筒部1よりも小さくすることで、キャンロール(金属ロール)が線膨張する際に第1筒部1と第2筒部2との当接部分が剥離することがなくなる。
逆に、第2筒部2の線膨張係数が第1筒部1よりも大きければ、キャンロールに熱がかかれば、第2筒部2が第1筒部1に比べてより膨張するので、両者には剥離する方向に力が働く。なお、第2筒部2の線膨張係数が第1筒部1よりも小さい場合は、キャンロール(金属ロール)が線膨張する際に第1筒部1の変形が第2筒部2により制約されるので、厳密には第1筒部1はその内側にも膨張することになる。
再度図4に戻ると、焼き嵌めた後は図4(d)に示すように、第1筒部1において隣接する溝1aの間の厚肉部1bに向けて第2筒部2の外周面側からレーザもしくは電子ビームを照射し、第1筒部1と第2筒部2とを溶接により接合する。溶接部には溶接跡(ビード)3が残るので、溶接後は第2筒部2の外周面を研磨加工して平坦にし、更に必要に応じてめっき処理を行う。なお、複数の溝1aと第2筒部2の内周面とでそれぞれ複数のガス導入路4が画定される。上記溶接の際、全周に亘るすべての厚肉部1bにおいてレーザ溶接もしくは電子ビーム溶接を用いて接合することが望ましいが、製作上の制約等の条件を考慮して接合を間引いても構わない。
上記制約等の条件には、例えば隣接する溝1aの物理的間隔、焼き嵌めの緩みの程度、第1筒部1と第2筒部2の接触による熱伝導、レーザ溶接もしくは電子ビーム溶接による接合の熱歪み等を挙げることができる。また、金属ロールをガス放出キャンロールとして用いる場合、後述するように各ガス導入路へのガスの供給や停止を電磁的開閉バルブや機械式開閉機構などの制御手段を用いて制御することがあるが、その際、各制御手段が制御するガス導入路の本数も制約条件になりうる。
ところで、第1筒部1と第2筒部2とは焼き嵌めだけでも緩むことはないように思われる。しかし、研磨により第2筒部2が薄くなりすぎて第1筒部1への締め付け応力が低減した場合や高温で熱処理を行うような場合、あるいは昇温と降温とを繰り返す場合など、条件によっては第1筒部1と第2筒部2との間が緩んでしまうことがある。
また、線膨張係数は、昇温の際は膨張の度合いを示すが、降温の際は収縮の度合いを示すので、前述したように第2筒部2の線膨張係数を第1筒部1よりも小さくした場合は降温時に剥離する方向に力がかかることになる。その結果、昇温と降温を繰り返すと、いずれは第1筒部1と第2筒部2との収縮度合いの違いから両者の間が緩んだり、金属ロール(キャンロール)の外周面がゆがんで初期の周方向に略真円であった曲面形状が変形したりする。
この問題を抑えるため、例えば特開昭56−112492号公報には、内側の筒部に溝を彫り込んで外側の筒部との単位面積当たりの接触圧力を高めることにより両筒部が緩まないようにする技術が開示されている。しかし、この技術は、内側の筒部の溝形状が目的とする接触圧力によって限定されるため、内側の筒部の外周面に設けた溝をガス導入用の溝としても使用することを企図しても、その寸法を自由に設計することができなくなる。これに対して本発明の金属ロールの製造方法では、第1筒部1と第2筒部2とを互いに焼き嵌めた後に互いに溶接により接合しているのでこれら第1筒部1と第2筒部2との間が緩むことを考慮する必要がない。よって、所望のガス量を流すことのみを考慮して自由に溝形状を設計することができる。
再度図4に戻ると、溶接により接合した後は図4(e)に示すように、複数の溝1aと第2筒部2の内周面とでそれぞれ画定される複数のガス導入路4の各々に、第2筒部2の外周面側に開口するガス放出孔群5をマイクロドリルあるいはレーザにより穿孔する。穿孔するガス放出孔群5は、それらが連通するガス導入路の延在方向に沿って略等間隔に配されるのが好ましい。
ガス放出孔群5の穿孔後は、必要に応じて最終仕上げとして円筒切削あるいは円筒研磨を行っても構わない。特に、レーザで穿孔する場合は第2筒部2の外周面に溶けた金属が付着したり、わずかな凹凸が生じたりすることがあるので、かかる最終仕上げ行うのが好ましい。更に、第2筒部2の外周面の傷付き防止のため、ニッケルめっき、ダイヤモンドライクカーボンコーティング、タングステンカーバイトコーティング、窒化チタンコーティング等の表面処理を行うことが望ましい。この外周面のニッケルめっき等の表面処理は、ガス放出孔群5を形成する前でも構わない。
このようにして得た金属ロールに、後述するガス分配手段としてのガスロータリージョイントを取り付けることにより図5に示すような2重筒構造(ジャケットロール構造)のガス放出キャンロールが完成する。すなわち、この図5に示すガス放出キャンロールは、互いに焼き嵌められ且つ溶接された第1筒部1と第2筒部2とからなる外筒部10と、その内周部側に設けられた内筒部11とからなり、これら外筒部10と内筒部11との間に冷媒循環路12が形成される。外筒部10の両端部には側板13が設けられている。なお、冷媒循環路12は、外筒部10の内側にパイプを螺旋状に巻いた構造でもよい。
冷媒は中心軸O部分に設けられた2重配管14を介して外部に設けられた冷媒冷却装置(図示せず)と冷媒循環路12との間を循環できるようになっており、これによりガス放出キャンロールの外筒部10の温度調節が可能となっている。このような2重管構造をジャケットロール構造と称している。ガス放出キャンロールの中心軸O部分には、更に回転軸15及びその周りを摺動するベアリング16が設けられている。これにより、ガス放出キャンロールは中心軸Oを中心として回転自在に軸支され、よって、中心軸Oを中心として回転しながら外筒部10の外周面10aに耐熱性樹脂フィルムを巻き付けてその冷却を行うことができる。
前述したように、外筒部10にはその中心軸O方向に延在する複数のガス導入路4が周方向に略均等な間隔をあけて全周に亘って設けられている。これら複数のガス導入路4は、第1筒部の外周面に設けられた複数の溝1aと第2筒部2の内周面とでそれぞれ画定される流路である。各ガス導入路4には外筒部10の外周面側に開口するガス放出孔群5が連通しており、ここから外筒部10の外周面10aとそこに巻き付いている耐熱性樹脂フィルムとの間にガスが放出される。
これらガス導入路4の本数や、各ガス導入路4に連通するガス放出孔群5の内径や個数は、後述するガス放出キャンロールにおける長尺樹脂フィルムの抱き角、長尺樹脂フィルムの張力やガスの放出量等に応じて適宜定められる。特に、ガス放出キャンロールとそこに巻きつけられる長尺樹脂フィルムとのギャップ部に良好にガスを導入できることを考慮することが望ましく、具体的には、小さな内径を有するガス放出孔を狭ピッチにして多数配置することが外筒部10の外周面の全面に亘って熱伝導性を均一化できるという点において好ましい。
しかしながら、小さな内径のガス放出孔を狭ピッチで多数設ける加工技術は困難を伴う。一方、ガス放出孔の内径が1000μmを超えるとガス放出孔付近の冷却効率が低下する原因となる。そのため、一般的には内径は30〜1000μm程度が好ましく、現実的な100〜500μm程度がより好ましい。この場合、ガス放出孔群5を構成する各ガス放出孔は、5〜10mmのピッチで配置することが好ましい。
複数のガス導入路4に供給するガスは、一般にガスロータリージョイントによって各ガス導入路4に分配されるようになっている。このガスロータリージョイントは、ガス導入路が外筒部10の回転により所定の角度範囲内に来たときは当該ガス導入路にはガスの供給を行わないような機能を持たせることが好ましい。かかる機能は、例えば電気的又は電磁気的に作動するバルブでガスロータリージョイントによって分配した配管の一部を開閉したり、配管の一部を機械的に開閉したりする手段で実現することができる。
図5には機械的に開閉する機構を備えたガスロータリージョイントの例が示されている。図6をも参照しながら具体的に説明すると、このガスロータリージョイント20は、1対の回転リングユニット21と固定リングユニット22とから構成されている。回転リングユニット21は、ガス放出キャンロールを構成する外筒部10の一端に取り付けられており、ガス放出キャンロールと共に回転するようになっている。一方、固定リングユニット22は、図示しない支持部材等で動かないように支持されている。
これら回転リングユニット21及び固定リングユニット22は、互いに対向する部分にそれぞれ摺接面21a、22aを有しており、ガス放出キャンロールが回転すると、これに伴って摺接面21a、22aで摺接(摺動)しながら回転リングユニット21が回転する。回転リングユニット21には、ガス導入路4の本数と同じ本数のガス供給路23が周方向に均等な間隔をあけて全周に亘って形成されている。
これら複数のガス供給路23の各々は、回転リングユニット21の内部で放射状に及び/又は回転リングユニット21の回転軸方向に平行に形成されており、その一端部が当該ガス供給路23と略同じ角度位置にあるガス導入路4に連結配管25を介して連通している。一方、ガス供給路23の他端部は、回転リングユニット21の摺接面21aで開口している。
つまり、各ガス供給路23が回転リングユニット21の摺接面21aで開口している開口部(以降、この開口部を回転開口部23aと称する)の角度位置は、当該ガス供給路23が連通しているガス導入路4の角度位置と同じ角度位置にある。なお、連結配管25を介さずにガス供給路23とガス導入路4とを直接連通させてもよい。
固定リングユニット22には1つのガス分配路24が形成されており、このガス分配路24の一端部は外部から供給されるガスの供給配管26に連通している。一方、ガス分配路24の他端部は、回転リングユニット21に対向する摺接面22aで開口している。この摺接面22aで開口している開口部(以降、この開口部を固定開口部24aと称する)は、前述した長尺樹脂フィルムが巻き付けられる角度範囲内に位置しているガス導入路4に連通するガス供給路23の回転開口部23aには対向し、長尺樹脂フィルムFを巻き付ける角度範囲内に位置していないガス導入路4に連通するガス供給路23の回転開口部23aには対向しないように形成されている。
つまり、固定開口部24aは、回転開口部23aが対向しうる固定リングユニット22の摺接面22a上の領域のうち、長尺樹脂フィルムを巻き付ける角度範囲内のみで開口している。よって、このガス分配路24の固定開口部24aの形状は、摺接面22aに垂直な方向から見たとき、ドーナツ状ではなく略C字状になっている。
かかる構造により、ガスロータリージョイント20は、前述したようにガス放出キャンロールの回転によって回転する複数のガス導入路4の各々に対して、長尺樹脂フィルムが巻かれている角度範囲内(この角度範囲を抱き角とも称する)に位置している時は外部から供給されるガスを供給し、上記抱き角以外の角度範囲内に位置している時はガスを供給しないように制御することができる。
これにより、導入したガスのほとんどをガス放出キャンロールの外周面とそこに巻きつけられる長尺樹脂フィルムとの間に形成されるギャップ部に放出できるため、ギャップ間隔をほぼ一定に維持するためのガス流量制御が容易になり、ガス放出キャンロールの外周面と長尺樹脂フィルムとのギャップ全体における熱コンダクタンスを均一にすることが可能となる。
なお、上記したガスロータリージョイント20は、回転リングユニット21及び固定リングユニット22の形状が中心軸方向から見てほぼ同一の環状で形成されており、それらの摺接面21a、22aが中心軸Oに対して垂直に位置しているが、ガス放出キャンロールの外周面のうち、抱き角以外の領域からのガスの放出を抑えて効果的にギャップ部にガスを導入し得るものであればかかる形状に限定されるものではない。
例えば、回転リングユニットの内径と固定リングユニットの外径とをほぼ同じ大きさにして回転リングユニットの内側に固定リングユニットが嵌めこまれるようにしてもよい。この場合は、回転リングユニットの内周部と固定リングユニットの外周部とが互いに摺接(摺動)する摺接面となり、ここに各開口部が設けられることになる。なお、ガスロータリージョイント20の摺動部分からのガスのリークを防ぐため、Oリングなどのガスシール手段を設けることが好ましい。また、ガス導入路へのガスの供給や停止は、ガス導入路1本ごとに行ってもよいし、いくつかまとめて行ってもよい。
上記したガス放出キャンロールは、ロールツーロール方式による長尺樹脂フィルムの処理装置に好適に使用される。かかる処理装置の例として、図7にはスパッタリングによる真空成膜装置が示されている。具体的に説明すると、この図7に示す長尺樹脂フィルムの成膜装置50はスパッタリングウェブコータとも称される装置であり、スパッタリング成膜時の熱的ダメージを抑えながら長尺樹脂フィルムFの表面に連続的に効率よく成膜することが可能となる。
成膜装置50を構成する主要な機器は真空チャンバー51内に収められており、スパッタリング成膜に際して真空チャンバー51内を到達圧力10−4Pa程度まで減圧した後、スパッタリングガスの導入により0.1〜10Pa程度の圧力調整が行われる。スパッタリングガスにはアルゴンなど公知のガスが使用され、目的に応じて更に酸素などのガスが添加される。真空チャンバー51の形状や材質については、減圧状態に耐え得るものであれば特に限定はなく、種々のものを使用することができる。なお、上記した真空チャンバー51内の減圧状態を維持するため、成膜装置50には図示しないドライポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオコイル等の種々の装置が具備されている。
かかる減圧雰囲気の真空チャンバー51内で巻出ロール52から巻き出された長尺樹脂フィルムFをモータで回転駆動されるガス放出キャンロール56に巻き付けてスパッタ成膜処理を行った後、巻取ロール64で巻き取るようになっている。巻出ロール52からガス放出キャンロール56までの搬送経路には、長尺樹脂フィルムFを案内するフリーロール53と、長尺樹脂フィルムFの張力の測定を行う張力センサロール54が配置されている。
張力センサロール54から送り出されてガス放出キャンロール56に向かう長尺樹脂フィルムFは、ガス放出キャンロール56の近傍に設けられたモータ駆動のフィードロール55によってガス放出キャンロール56の周速度に対する調整が行われ、これによりガス放出キャンロール56の外周面に長尺樹脂フィルムFを密着させて搬送することができる。
ガス放出キャンロール56から巻取ロール64までの搬送経路にも、上記と同様に、ガス放出キャンロール56の周速度に対する調整を行うモータ駆動のフィードロール61、長尺樹脂フィルムFの張力測定を行う張力センサロール62、及び長尺樹脂フィルムFを案内するフリーロール63がこの順に配置されている。
上記巻出ロール52及び巻取ロール64では、パウダークラッチ等によるトルク制御によって、長尺樹脂フィルムFの張力バランスが保たれている。また、ガス放出キャンロール56の回転と、これに連動して回転するモータ駆動のフィードロール55、61により、巻出ロール52から長尺樹脂フィルムFが巻き出されてガス放出キャンロール56に巻き付けられた後、巻取ロール64に巻き取られるようになっている。なお、前述した抱き角を矢印Aで示している。
ガス放出キャンロール56の近傍には、長尺樹脂フィルムFがガス放出キャンロール56の外周面上に巻き付けられる上記抱き角における搬送経路に対向する位置に、成膜手段としてのマグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60が設けられている。なお、金属膜のスパッタリング成膜の場合には、板状のターゲットを使用することができるが、板状ターゲットではターゲット上にノジュール(異物の成長)が発生することがある。これが問題になる場合には、ノジュールの発生がなく、ターゲットの使用効率も高い円筒形のロータリーターゲットを使用することが好ましい。
上記構成により、例えば長尺樹脂フィルムFに耐熱性樹脂フィルムを用い、マグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60にNi系合金のターゲット及びCuのターゲットを用いてスパッタ成膜することで、長尺耐熱性樹脂フィルムの表面にNi系合金膜とCu膜とが積層されたシワのない金属膜付長尺耐熱性樹脂フィルムを製造することができる。
ここで、上記Ni合金等からなる膜はシード層と呼ばれ、Ni−Cr合金又はインコネル、コンスタンタンやモネル等の各種公知の合金を用いることができるが、その組成は金属膜付耐熱性樹脂フィルムの電気絶縁性や耐マイグレーション性等の所望の特性に応じて適宜選択される。また、金属膜付長尺耐熱性樹脂フィルムの金属膜を更に厚くしたい場合は、上記したスパッタリング成膜などの乾式めっきの後に湿式めっき法を用いて金属膜を形成してもよい。この湿式めっき法は、電気めっき処理のみで金属膜を形成する場合と、一次めっきとしての無電解めっき処理、及び二次めっきとしての電解めっき処理等を組み合わせて金属膜を形成する場合とがあるが、いずれの場合においても、湿式めっき処理は通常の方法による湿式めっき法の諸条件を採用することができる。
積層構造の金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、サブトラクティブ法によりフレキシブル配線基板に加工される。ここで、サブトラクティブ法とは、レジストで覆われていない金属膜(例えば、上記Cu膜)をエッチングにより除去してフレキシブル配線基板を製造する方法である。
なお、金属膜付耐熱性樹脂フィルムに用いる耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルム等を挙げることができる。これらの耐熱性樹脂フィルムは、金属膜付フレキシブル基板としての柔軟性、実用上必要な強度、配線材料として好適な電気絶縁性を有する点から好ましいものである。
このように、本発明の金属ロールの製造方法で作製されたガス放出キャンロールを用いて長尺樹脂フィルムに成膜を行った場合は、従来に比べてシワがほとんど生じない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製することができる。その理由は、一般に耐熱性樹脂フィルムの表面並びにキャンロールの外周面は、ミクロ的に完全な平面ではないため、従来の円筒形状のキャンロールを備えた成膜装置では、キャンロールの外周面と樹脂フィルムの間に局所的に隙間(ギャップ部)が生じ、このギャップ部での真空による断熱のため熱伝導効率が低下するからである。
このギャップ部での低い熱コンダクタンスにより、成膜等の熱負荷が低減されにくくなり、これが耐熱性樹脂フィルムにシワが発生する原因になっている。例えば導入ガスがアルゴンガスの場合、導入ガス圧力が500Paでギャップ間距離が約40μm以下の分子流領域においては、ギャップ部の熱コンダクタンスは250W/m・Kとなることが報告されている(非特許文献2参照)。
これに対して、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールは、加工精度が高いので外筒部の肉厚を薄くでき、よって成膜中の長尺樹脂フィルムを効率よく冷却することができる。また、ガス放出キャンロールの外周面とそこに巻きつけられる長尺樹脂フィルムとの間のギャップ部の全体に亘ってほぼ均質に熱コンダクタンスを向上させて、前処理や成膜等の熱負荷の掛かる表面処理の際にフィルム温度を効果的に低下させることができる。これらの相乗効果により、長尺樹脂フィルムのシワの発生を顕著に抑えることが可能になり、よって、液晶テレビ、携帯電話等のフレキシブル配線基板に適用される高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルムを高い歩留まりで作製することができる。
なお、耐熱性ポリイミドフィルムの離れるギャップ量は、耐熱性ポリイミドフィルムの種類や厚さ、フィルム搬送張力、ガス導入量等により異なるが、ガス放出キャンロールの外周面と長尺樹脂フィルムとの間のギャップ部が40μm程度のとき、ガス放出キャンロールの外周面からギャップ部に放出されガスは真空成膜装置が通常備える真空ポンプで排気可能である。従って、ギャップ部に導入するガスをスパッタリング雰囲気のガスと同じにすれば、スパッタリング雰囲気を汚染することはない。具体的には、ガス放出キャンロールの外周面から放出させるガスは、熱伝導も比較的良好なアルゴンが望ましい。
以上、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールを用いて長尺耐熱性樹脂フィルムにNi−Cr合金及びCu等の金属膜を成膜することにより金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製する場合について説明したが、上記金属膜以外に目的に応じて酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等を成膜する場合においても、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールを好適に用いることができる。
また、上記した成膜装置50は、熱負荷の掛かる表面処理としてスパッタリング処理を想定したものであるため、その表面処理手段としてはマグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60が図示されているが、熱負荷の掛かる処理が蒸着処理などの他のものである場合は、板状ターゲットに代えて他の真空成膜手段が設けられる。例えば、他の熱負荷の掛かる真空成膜処理として、CVD(化学蒸着)又は真空蒸着などを挙げることができる。
更に、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールは、上記した成膜装置50のほか、プラズマ処理装置やイオンビーム処理装置にも好適に使用することができる。プラズマ処理やイオンビーム処理は、長尺樹脂フィルムの表面改質を目的として減圧雰囲気下の真空チャンバー内で行われるが、長尺樹脂フィルムに熱負荷が掛かる処理であるためシワ発生の原因となる。これに対して、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールを使用すれば、ガス放出キャンロールの外周面と樹脂フィルムとの間のギャップ間隔をほぼ一定に維持することができ、熱コンダクタンスを簡単に均一にすることができるので、シワの発生をなくすことが可能となる。
なお、プラズマ処理とは、公知のプラズマ処理方法により、例えばアルゴンと酸素の混合ガスまたはアルゴンと窒素の混合ガスからなる減圧雰囲気下において放電を行うことにより、酸素プラズマまたは窒素プラズマを発生させて長尺樹脂フィルムを処理する方法である。また、イオンビーム処理とは、公知のイオンビーム源を用い、強い磁場を印加した磁場ギャップでプラズマ放電を発生させ、プラズマ中の陽イオンを陽極による電解でイオンビームとして照射することにより、長尺樹脂フィルムを処理する方法である。
図7に示す金属膜付長尺耐熱性樹脂フィルムの成膜装置50(スパッタリングウェブコータ)を用いて、長尺樹脂フィルム上にシード層であるNi−Cr膜を成膜し、その上にCu膜を成膜した。なお、長尺樹脂フィルムには、幅500mm、長さ800m、厚さ25μmの東レ・デュポン株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「カプトン(登録商標)」を使用した。
成膜装置50に使用するガス放出キャンロール56には、本発明の金属ロールの製造方法で作製した図5に示すようなガス放出キャンロールを使用した。このガス放出キャンロールは、完成寸法を直径800mm、幅750mmとした。ガス放出キャンロールは図4の製造方法に沿って作製した。すなわち、先ず第1筒部1として仕上がり外径798mm、厚さ15mmのステンレスのシームレスパイプを用意し、その内周面側に冷媒循環路の役割を担う内筒部や二重配管、及び回転軸等を組み込んで2重筒構造のジャケットロールを製作した。この第1筒部1の外周面に、全周に亘って角度2°毎に180本の幅5mm深さ5mmの溝1aを溝切りカッターにより形成した。そして、良好な焼き嵌めができるように第1筒部1の外周面を円筒研磨加工した。
次に、第2筒部2として仕上がり内径797mm、厚さ12mmのステンレスのシームレスパイプを用意し、その内周面を良好な焼き嵌めができるように研磨加工した。そして、バーナーで加熱しながら、第1筒部1に第2筒部2を焼き嵌めた。複数の溝1aと第2筒部2の内周面とによってそれぞれ画定される複数のガス導入路4の各々に連通させるガス放出孔群5の加工が容易となるように、この焼き嵌められた第1筒部1と第2筒部2とが一体化したロールの外周面を外径が802mmになるまで円筒切削した。
次に、隣接する溝1aの間の厚肉部1bに向けて波長1.06μm、出力10kWのYAGレーザを照射してレーザ溶接することにより、第1筒部1と第2筒部2とを接合した。この接合されたロールの外周面を外径が802mmになるまで円筒切削・円筒研磨した。更に、ハードクロムめっきを厚み100μm施した。
次に、約2mm厚の第2筒部2に、波長1.06μm、出力100WのパルスYAGレーザを、各ガス導入路4の中心線に向かって照射し、ガス放出孔群5を穿孔した。その際、各ガス放出孔の内径が200μmになるような位置にレーザヘッドをセットし、7mmピッチでレーザを照射した。ただし、第2筒部2の外周面において長尺樹脂フィルムの搬送経路となる領域のうち、幅方向における両端からそれぞれ20mm内側までの領域にはガス放出孔を形成しなかった。得られた外筒部10の両端に側板13をレーザ溶接し、鏡面研磨を施した後、外筒部10の一端部にガスロータリージョイント20を取り付けた。このようにして試料1のガス放出キャンロールを完成させた。
この試料1のガス放出キャンロールを成膜装置50に搭載した場合、ロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムがガス放出キャンロールの外周面に巻き付けられない角度(図7の抱き角A以外の角度)は約30°であり、この角度範囲内に存在するガス導入路は15本になる。従って、図6に示すように、ガスロータリージョイント20の回転リングユニット21内のこれら15本のガス導入路に連通するガス供給路23が固定リングユニット22の摺動面22aで閉鎖されるようにして上記角度範囲内のガス導入路にはガスが供給されないようにした。
長尺樹脂フィルムとしての上記耐熱性ポリイミドフィルムにシード層であるNi−Cr膜とCu膜を積層して成膜するため、マグネトロンスパッタリングカソード57にはNi−Crターゲットを用い、マグネトロンスパッタリングカソード58〜60にはCuターゲットを使用した。また、巻出ロールに上記耐熱性ポリイミドフィルムをセットし、ガス放出キャンロールを経由して耐熱性ポリイミドフィルムの先端部を巻取ロールに取り付けた。そして、真空チャンバーを複数台のドライポンプにより5Paまで排気した後、更に複数台のターボ分子ポンプとクライオコイルを用いて3×10−3Paまで排気した。
この状態で耐熱性ポリイミドフィルムの搬送速度を4m/分にした。その際、巻出ロール52と巻取ロール64の張力は80Nとし、ガス放出キャンロールの冷媒循環路に供給する冷媒には20℃に温度制御された水を用いた。各マグネトロンスパッタカソードにアルゴンガスを300sccm導入して5kWの電力を印加した。また、ガス放出キャンロールにはアルゴンガスを1000sccm供給した。このようにして、長尺の耐熱性ポリイミドフィルムの上にNi−Cr膜及びその上のCu膜の成膜を開始した。
この成膜の際に、隣接するマグネトロンスパッタカソードの間に設置したレーザ変位計により、耐熱性ポリイミドフィルムの表面形状を測定したところ、耐熱性ポリイミドフィルムはガス放出キャンロールの外周面から約40μm離れていることが確認された。そして、ガス放出キャンロールの外周面上の成膜中のポリイミドフィルム表面の観察が可能な観察窓から観察しながら、各カソードへの印加電力を徐々に増加していきスパッタリングの熱負荷によるシワが発生しない最大スパッタリング電力(4台の合計)を求めた結果80kWであった。その後、ガス放出キャンロールへのアルゴンガスの供給を停止し、上記と同様に観察窓から観察しながらスパッタリングの熱負荷によるシワが発生しない最大スパッタリング電力(4台の合計)を求めた結果40kWであった。
比較のため、ガンドリルを用いた従来の加工法により完成寸法が直径800mm、幅750mmのガス放出キャンロールを作製した。具体的には、先ず外筒部として直径803mm、厚さ15mmのステンレスのシームレスパイプを用意し、その内周面側に冷媒循環路の役割を担う内筒部や二重管、及び回転軸等を組み込んで2重筒構造のジャケットロールを製作した。
上記シームレスパイプの厚み15mmの肉厚部の厚み方向中央部に、全周に亘って角度2°毎に180本の内径5mmのガス導入路をガンドリルにより両端部から形成した。このガンドリルの加工には、溝切りカッターによる溝加工でガス導入路を作製した上記試料1のガス放出キャンロールの場合に比べて約100倍の時間を費やした。しかも、ガンドリル加工は直進性が悪く、両端部からスタートしたガンドリルが中央部では0.5mm以上ずれるガス導入路も発生した。
そして、外筒部表面を3mm円筒切削・円筒研磨して、直径800mmに仕上げた。ガンドリルによる加工では肉厚が薄くなる方向に徐々に傾いていく傾向があるため、初めからガンドリルによるガス導入路を外筒部表面付近に開けることは難しい。このため、ガンドリルによるガス導入路を形成した後に外筒部表面を円筒切削した。このようにガス導入路を外筒部の表面側近傍に設ける理由は、後の工程で行うガス放出孔群の形成の際に穿孔する深さが浅ければ、レーザ加工が容易になるからである。
その後は上記試料1のガス放出キャンロールの製造方法と同様に、ハードクロムめっき、ガス放出孔群の穿孔、側板の取り付け、及び鏡面研磨を行って試料2のガス放出キャンロールを完成させた。なお、この試料2のガス放出キャンロールでは、ガス放出孔群の穿孔の際に用いたYAGレーザはガス導入路までの肉厚が2mmとの予測で出力を調整していたので、中央部付近でロールの中心軸方向へ曲がっていたガス導入路に対しては完全に貫通できない事態が発生した。このようなガス導入路に対しては、再度YAGレーザを照射して貫通させた。
得られた試料2のガス放出キャンロールを、上記試料1のガス放出キャンロールと同様に成膜装置50に搭載して同様の条件で成膜を行った。成膜の際、キャンロール上のポリイミドフィルム表面の観察が可能な観察窓から観察しながら、各カソードへの印加電力を徐々に増加していき、スパッタリングの熱負荷によるシワが発生しない最大スパッタリング電力(4台の合計)を求めた結果80kWであった。その後、ガス放出キャンロールへのアルゴンガス導入を停止し、上記と同様に観察窓から観察しながらスパッタリングの熱負荷によるシワが発生しない最大スパッタリング電力(4台の合計)を求めた結果40kWであった。
ガス放出キャンロールの性能としては試料1と試料2ではほとんど差がなかった。しかし、試料2のガス放出キャンロールに比べて試料1ではガス導入路の加工時間は約1/100に、完成までの製作時間は約1/2に短縮できた。試料2では高価なガンドリルを用いたにもかかわらずガス導入路の加工精度が悪く、中心部が0.5mm以上ずれるガス導入路が発生した。このように加工精度の悪いガス導入路ではガス放出孔が完全に貫通していない等の不具合も発生した。これに対し、試料1のガス放出キャンロールの作製では溝切り加工を採用できるのでガンドリルの使用が不要となり、製作コストを大幅に削減することができる上、加工精度も高かった。
すなわち、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールは製作時間が短く、製作コストも安価にできるので、このガス放出キャンロールを採用した長尺樹脂フィルムの処理装置は装置全体の製作時間が短く、製作コストも安価となることが分かった。更に、本発明の金属ロールの製造方法で作製したガス放出キャンロールを採用した長尺樹脂フィルムの処理方法によれば、スパッタリングの熱負荷によるシワが発生しない最大スパッタリング電力をより高くすることが可能となり、同じ膜厚を得るためのフィルム搬送速度を速くすることができることが分かった。このように、本発明によれば長尺樹脂フィルムの処理に際し、生産性の向上とコストダウンの両方の効果が得られることが分かった。
1 第1筒部
1a 溝
1b 厚肉部
2 第2筒部
3 溶接跡
4 ガス導入路
5 ガス放出孔群
10 外筒部
11 内筒部
12 冷媒循環路
13 側板
14 2重配管
15 回転軸
16 ベアリング
20 ガスロータリージョイント
50 成膜装置
51 真空チャンバー
52 巻出ロール
53 フリーロール
54 張力センサロール
55 フィードロール
56 ガス放出キャンロール
57、58、59、60 マグネトロンスパッタリングカソード
61 フィードロール
62 張力センサロール
63 フリーロール
64 巻取ロール
F 長尺樹脂フィルム
O 中心軸

Claims (8)

  1. 回転軸を備えた第1筒部と、第1筒部の外周面に接する内周面を有し且つ該第1筒部と同種の金属の第2筒部とからなる金属ロールの製造方法であって、第1筒部の外周面側に回転軸方向に延在する複数の溝を全周に亘って略等間隔に形成する工程と、前記複数の溝が形成された第1筒部と第2筒部とを焼き嵌める工程と、前記焼き嵌められた第1筒部と第2筒部とを溶接により接合する工程と、前記複数の溝と第2筒部の内周面とでそれぞれ画定される複数のガス導入路の各々に第2筒部の外周面側に開口するガス放出孔群を形成する工程とからなり、前記溶接による接合は第1筒部の隣接する溝の間の厚肉部において前記第2筒部の外周面側から前記回転軸方向に沿って行うことを特徴とする金属ロールの製造方法。
  2. 前記溶接は、レーザ溶接もしくは電子ビーム溶接であることを特徴とする、請求項1に記載の金属ロールの製造方法。
  3. 前記溶接は、第1筒部の隣接する溝の間の厚肉部に向かって第2筒部の外周面側からレーザもしくは電子ビームを照射することによるものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属ロールの製造方法。
  4. 前記ガス放出孔群を形成する工程において、第2筒部の外周面を切削して薄くしてからガス放出孔群を形成することを特徴とする、請求項1からに記載の金属ロールの製造方法。
  5. 回転軸を備えた第1筒部と、第1筒部の外周面に内周面が接する第2筒部とからなる金属ロールであって、第1筒部と第2筒部とは互いに同種の金属で形成されており、第1筒部の外周面に回転軸方向に延在する複数の溝が全周に亘って略等間隔をあけて設けられており、第1筒部の隣接する溝の間の厚肉部において第1筒部と第2筒部とが接合されており、前記複数の溝と第2筒部の内周面とでそれぞれ画定される複数のガス導入路の各々に第2筒部の外周面側に開口するガス放出孔群が設けられており、前記接合の部分は前記第2筒部の外周面から該接合の部分に至る溶接跡が前記回転軸方向に沿って形成されていることを特徴とする金属ロール。
  6. ロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムを外周面に巻きつけながら内部を循環する冷媒で冷却するキャンロールと、キャンロールの外周面に対向して配された熱負荷が掛かる表面処理手段とを備えた処理装置であって、
    前記キャンロールが請求項に記載の金属ロールであり、処理装置の外部から供給されるガスを前記外周面のうち長尺樹脂フィルムが巻きつけられる範囲内に位置するガス導入路にのみ分配するガス分配手段を備えていることを特徴とする処理装置。
  7. 前記表面処理手段が成膜手段であることを特徴とする、請求項に記載の処理装置。
  8. 前記成膜手段がスパッタリングカソードであることを特徴とする、請求項に記載の処理装置。
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