JP5967566B2 - Rfidラベル - Google Patents

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この発明は、物品の情報管理などに使用されるRFIDラベルに関する。
物品等に付与されているタグ情報を自動的に読み取って識別するためのシステムとして、従来よりバーコード方式によるものが広く普及している。このようなバーコード方式によるシステムは、現状においてスーパーマーケットやデパートのレジ等で多用されており、物品の販売情報管理に貢献している。
しかしながら、前記したバーコードを用いたシステムは、一部の情報を書き換えたり追記することができない、複製や改ざんが容易なために、流通管理などの総合的な管理に利用するには限界がある。
そこで、近来においてはバーコード方式によるものに代えて、RFID(Radio Frequency Identification) システムとして、電波を用いた非接触IDタグが実用化され、その利用が拡大されている。さらに昨今においては、RFIDタグをラベル状に加工し、これを物品に貼り付けて利用することで物品の情報管理や固体認証など様々な分野への応用が期待されている。
このようなRFIDラベルはICチップとアンテナとによって構成されており、前記ICチップに記憶されているID等を含む種々の情報を、アンテナにより無線でリーダライタと通信することができ、リーダライタによってICチップに記憶されている情報を非接触で読み取ったり、逆にICチップに書き込んだりすることも可能となる。
したがって、前記したRFIDラベルの利用にあっては、被貼り付け物(物品)からRFIDラベルを剥がして他の物品に不正に貼り替えることにより、情報漏えいや、物品のすりかえなどの不正な操作が可能であり、したがってこのような不正利用を防止する技術が必要となる。
前記した不正利用防止のための技術として、特許文献1にはラベルに切れ込みをあらかじめ入れておくことによって、被貼り付け物からRFIDラベルを剥離しようとした場合、その切れ込みからアンテナ部分が切断されてRFIDとしての機能を停止させることが提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の発明によると、アンテナが断線してRFIDの機能が停止した場合であっても、断線部分を導電性の物質、たとえば銀ペースト等によって修復することによりRFID機能を復活させることが可能である。また、ICチップは無傷であるために、ICチップを断線したアンテナから外して、新たなアンテナにICチップを実装することにより、RFIDの機能が復活する。
このために、特許文献1に記載の発明においては、完全にRFID機能を停止させたことにはならず、情報漏えいや物品のすり替えなどの不正利用を確実に防止することができない。
そこで特許文献2には、被貼り付け物からRFIDラベルを剥離しようとした場合、ICチップに抗折力が集中して加わるようになされ、これによりICチップの回路部分が破壊されて、RFIDの機能が停止されるようにした発明が開示されている。
すなわち、特許文献2に記載の発明は、粘着力の異なる二つの粘着層を備え、各粘着層の境界に前記ICチップの中央部が跨がるように配置することで、ラベルを剥離しようとした場合に、ICチップに対して大きな抗折力が加わるように工夫されている。
特開2008−134481号公報 特開2010−231681号公報
ところで前記したRFIDタグは、基本的にアンテナパターンが形成された基板に対して、シリコン製のICチップを張り付けて作成される。このシリコン製のICチップは、全体が堅く強固に形成される。したがって、これを前記した特許文献2に記載されたようにRFIDラベルに利用した場合、ラベルを剥離しようとした場合に生ずる抗折力によっては、ICチップの破壊が進まず、RFIDタグの不正使用を防止する観点で、確実な作用効果を期待することができない場合がある。
このために、特許文献2に記載された実施の形態においては、前記したとおり粘着力の異なる二つの粘着層が面方向において隣接するように形成するなどの特別な構成を採用しており、ラベルを剥離しようとした場合の力の作用が、ICチップに対して大きな抗折力として加わるような格別な工夫がされている。
この発明は、例えば特許文献2に開示された従来の前記したRFIDラベルのように、ICチップに対して大きな抗折力が加わるような格別な工夫を施すことなく、被貼り付け物から不正にラベルを剥離しようとした場合において、ICチップ等を含むRFID回路が容易に破壊され、RFIDタグの不正使用を確実に防止し得るRFIDラベルを提供することを課題とするものである。
前記した課題を達成するためになされたこの発明に係るRFIDラベルは、RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されたRFIDラベルであって、前記RFID回路を構成するICチップは、前記フレキシブル基板上に順に成膜されて層状に形成されると共に、前記ICチップのゲート絶縁膜としてフッ素系高分子材料(例えばテフロン(登録商標、以下同様)、サイトップ(旭硝子社製)、フッ素化ポリイミド等)を用い、前記ゲート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜に接するソース・ドレイン電極および有機半導体層との間の密着力が、前記粘着層による前記物品への密着力よりも弱く構成され、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記ICチップの前記ゲート絶縁膜と、ソース・ドレイン電極および有機半導体層との層間が剥離し、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊されるように構成したことを特徴とする。
また、前記課題を達成するためになされたこの発明に係るRFIDラベルは、RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されたRFIDラベルであって、前記RFID回路を構成するICチップは、前記フレキシブル基板上に順に成膜されて層状に形成されると共に、前記ICチップが積層形成される前記フレキシブル基板上にパレリン樹脂膜を形成し、前記パレリン樹脂膜上に平滑化層が形成され、さらに前記平滑化層上に前記RFID回路を構成するICチップの各層が形成された層構成であって、前記パレリン樹脂膜と前記平滑化層との間の密着力が、前記粘着層による前記物品への密着力よりも弱く構成され、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記パレリン樹脂膜と前記平滑化層との層間が剥離し、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊される構成も好適に採用することができる。
この場合、前記平滑化層として、ポリイミド、アクリル、エポキシ、有機無機ハイブリッド樹脂等から選択された少なくとも1つの素材を用いることで、前記した課題を達成することができる。
さらに、前記課題を達成するための他の好ましい実施の形態として、RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、前記ICチップを少なくとも2つの回路エリアに別けて前記フレキシブル基板上にそれぞれ積層形成し、前記2つの回路エリアが複数本の接続線を介して接続されることで前記RFID回路が構成され、前記フレキシブル基板における前記複数本の接続線の形成位置の裏面にハーフカットが施されており、前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されると共に、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊される構成も好適に採用することができる。
前記したこの発明に係るRFIDラベルによると、RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成されたフレキシブルRFIDが採用され、フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成される。
前記した構成によれば、物品(被貼り付け物)に貼着された前記RFIDラベルを前記物品から剥がそうとする場合、前記ICチップにおけるRFID回路が容易に破壊されて、RFIDとしての機能を停止させることができるので、RFIDラベルの不正使用を確実に防止することが可能となる。
この発明に係るRFIDラベルを正面から視た透視図である。 図1に示すRFIDラベルに用いられるICチップの第1の積層構成例を積層工程順に示した断面図である。 図2Aに続くICチップの積層工程を示した断面図である。 ICチップの第2の積層構成例を積層工程順に示した断面図である。 図3Aに続くICチップの積層工程を示した断面図である。 RFIDラベルに用いられる他のICチップの例について積層工程順に示した断面図である。 図4Aに続くICチップの積層工程を示した断面図である。 この発明に係る他の構成のRFIDラベルを正面から視た透視図である。 図5に示すRFIDラベルを物品に貼り付けた状態を示す断面図である。 さらに他の構成のRFIDラベルを物品に貼り付けた状態を示す断面図である。
以下、この発明に係るRFIDラベルについて、図に示した実施の形態に基づいて説明する。
図1は、その第1の形態を透視図で示したものであり、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムによるフレキシブル基板1の一方の面に、アンテナパターン(以下、単にアンテナとも言う。)2が形成されると共に、前記フレキシブル基板1のアンテナパターン2の形成面に、RFID回路を構成するICチップ3が積層形成された例を示している。すなわち、この実施の形態は、アンテナ形成基板上にRFID回路として機能するICチップが積層形成された例を示している。
前記RFID回路を構成するICチップ3は、後述するように有機TFTなどの有機半導体により構成されており、前記アンテナパターン2がICチップ3による前記RFID回路に接続されることで、フレキシブルRFID4が形成されている。
このフレキシブルRFID4における前記ICチップ3の形成面には、後で説明するとおり粘着層が形成され、当該粘着層を利用して物品(被貼り付け物)に貼り付け可能になされることで、RFIDラベル(フレキシブルRFIDと同じ符号4で示す。)が構成される。
この図1に示すRFIDラベル4に用いられるフレキシブルRFIDは、図示せぬリーダライタからの電波(電磁誘導方式を含む)を前記したアンテナ2が受けて、この受信電波をエネルギーとして前記ICチップ3を動作させると共に、ICチップ3によるRFID回路から読み出されたID情報等を、前記受信電波の反射波に重畳させて前記リーダライタに送信するいわゆるパッシブタグの機能を備えている。
しかし、この発明に係るRFIDラベルは、前記パッシブタグ以外に例えば電池を内蔵するいわゆるアクティブタグとしてのRFIDラベルにも適用できることは勿論である。
図2Aおよび図2Bは、前記フレキシブル基板1上に積層形成されるRFID回路を構成するICチップ3の積層例を一部拡大して示したものであり、この図2Aおよび図2Bは、一例として有機TFTの積層順序について説明している。
すなわち、図2Aにおける〔A〕は、有機TFTを積層形成する部分の前記したフレキシブル基板(PENフィルム)1の一部を断面図で示したものであり、このフレキシブル基板1上に同図〔B〕に示すようにTFTのゲート電極3aが、例えば銀ナノインクを利用して印刷される。このゲート電極3aは好ましくは膜厚が約10nm程度になされる。この場合、前記アンテナパターン2も、銀ナノインクを利用してフレキシブル基板1上に同時に印刷をすることができるが、図2Aおよび図2Bにおいては、前記アンテナパターン2は図示を省略している。
続いて図2A〔C〕に示すように、前記ゲート電極3aの全面を覆うようにしてゲート絶縁膜3bとしてのテフロンが成膜される。このテフロンは、好ましくは膜厚が約100〜300nmになされる。続いて同図〔D〕に示すように、前記ゲート絶縁膜3bの上にフォトリソグラフィーの手法によりソース電極3cおよびドレイン電極3dが銀で形成される。このソース電極3cおよびドレイン電極3dを構成する銀は、その膜厚が約100nmになされる。
なお、以下に示すICチップの積層例については、各層を示す符号が繁雑になるため、各図においては、成膜される前後の層に符号を付け、他は符号の記載を適宜省略する。
次に同図〔E〕に示すように、ソース電極3cおよびドレイン電極3d上に跨がるようにして有機半導体層3eとしてペンタセンをマスク蒸着の手法を用いて成膜する。このペンタセンの膜厚は30〜100nm程度になされる。
続いて図2B〔F〕に示すように、有機半導体層3eの大気劣化を抑えるための封止層3fとしてパリレンを膜厚500〜1000nm程度となるように成膜することで、フレキシブルなアンテナ形成基板1上にRFID回路として機能するICチップ3が形成される。
前記のようにして形成されたICチップ3が搭載されたアンテナ形成基板1は、ICチップ3を積層形成する段階において、前記アンテナパターン2とICチップ3のRFID回路が接続されており、したがってこの状態でRFIDタグ、すなわちフレキシブルRFIDとしての機能を果たす。
そして、同図〔G〕に示すように、フレキシブル基板1におけるICチップ3の形成面には粘着層8が形成され、これによりRFIDラベルが構成される。なお図においては、ICチップ3と基板1との間に段差が生じているが、これは模式的に拡大して示したものであり、現実にはICチップ3はTFTとして形成されてその厚さは僅かであり、RFIDラベルとしての必要な機能を果たすことができる。
なおRFIDラベルは、周知のとおり図2B〔G〕に示す状態において、粘着層8に、図示せぬ剥離紙が貼着された状態で提供される。したがって、RFIDラベルは同図〔H〕に示すように、剥離紙を取り除いた状態で粘着層8を利用して物品(被貼り付け物)9に貼り付けた状態で利用される。
図1および図2に示した第1の実施の形態によると、RFID回路を構成するICチップ3のゲート絶縁膜3bとして、フッ素系高分子材料であるテフロンが用いられており、これによりゲート絶縁膜3bに対してソース・ドレイン電極3c,3dおよび有機半導体層3eの層間の密着性が十分に確保されない状態で形成される。
このために、RFIDラベルを物品から剥離しようとした場合、前記ゲート絶縁膜3bとソース・ドレイン電極3c,3dおよび有機半導体層3eの間にクラックが発生し、RFID回路が破壊される。
前記した層間の密着性は90度剥離試験で、2/Ncm以下、好ましくは1/Ncm以下であることが望ましい。なお、前記した実施の形態においてはゲート絶縁膜3bとしてテフロンを用いて層間の密着性を制御しているが、前記テフロンに代わりサイトップ、フッ素化ポリイミド等も好適に採用することができる。また、フッ素系高分子ではないがポリビニルフェーノールや低温硬化ポリイミドなども層間の組み合わせによっては採用することができる。
一方、前記した粘着層8を構成する粘着剤の素材としては、アクリル系、ゴム系、ウレタン系など各種のものを利用することができるが、これらによる密着性は前記した層間の密着性に対して遥かに大きな値の密着性を確保することが可能である。これによりRFIDラベルを物品から剥がそうとする場合、前記ICチップにおけるRFID回路が容易に破壊され、RFIDラベルの不正使用を確実に防止することが可能となる。
図3Aおよび図3Bは、この発明に係るRFIDラベルの第2の形態を示したものであり、これはアンテナパターンの形成基板とは異なるフレキシブル基板にRFID回路を構成するICチップを積層形成した例を示している。
すなわちこの第2の形態においては、IC搭載基板5としてPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムによるフレキシブル基板が用意され、その一方の面にRFID回路としてのICチップ3が積層形成される。
図3Aにおける〔A〕〜〔E〕および図3Bにおける〔F〕は、すでに説明した図2Aにおける〔A〕〜〔E〕および図2Bにおける〔F〕と同様の成膜プロセスが順に適用される。したがって、個々の成膜プロセスについては、その説明を省略する。ただし、ICチップが積層形成される前記フレキシブル基板としては、前記したとおりIC搭載基板5が用いられる。
なお、この例においては図示していないが、1枚のIC搭載基板5上に多数のRFID回路を構成するICチップ3が同時に積層構成され、1つの素子(ICチップ3)ごとにIC搭載基板5を切り離すことで、図3B〔F〕に示す個々のRFIDタグ回路、すなわちフレキシブルRFID回路チップが得られる。
このRFIDタグは、同図〔G〕に示すようにパリレンによる封止層3f上に接着層7を介して、予めアンテナパターンが形成されたフレキシブル基板(アンテナ形成基板)1に接着される。
加えて、封止層3fの適宜の位置にレーザーを利用してビアホールを形成し、電極のコンタクトパットを形成することで、前記アンテナ形成基板1のアンテナパターンと、ICチップ3のRFID回路とが接続される。
なお、前記した接着層7として、異方性導電ペーストや異方性導電フィルムを利用することができ、これを介してアンテナパターンとRFID回路とを接続することができる。
そして、同図〔H〕に示すように、ICチップ3におけるIC搭載基板5およびアンテナ形成基板1には粘着層8が形成され、当該粘着層8に図示せぬ剥離紙が貼着された状態でRFIDラベルとして提供される。したがって、RFIDラベルは同図〔I〕に示すように、剥離紙を取り除いた状態で粘着層8を利用して物品(被貼り付け物)9に貼り付けた状態で利用される。
図3に示す第2の形態においてもRFID回路を構成するICチップ3のゲート絶縁膜3bとして、フッ素系高分子材料であるテフロンが用いられており、これによりゲート絶縁膜3bに対してソース・ドレイン電極3c,3dおよび有機半導体層3eの層間の密着性が十分に確保されない状態で形成される。
したがって、RFIDラベルを物品から剥離しようとした場合、前記ゲート絶縁膜3bとソース・ドレイン電極3c,3dおよび有機半導体層3eの間にクラックが発生し、これによりRFID回路が破壊され、RFIDラベルの不正使用を確実に防止することが可能となる。
次に図4Aおよび図4Bは、この発明に係るRFIDラベルの第3の形態を示したものである。この第3の形態においては、フレキシブル基板とこれに搭載された有機TFTとの密着性を制御し、有機半導体の酸素や湿度に対する耐性不足を積極的に利用することで、RFID回路が破壊できるように構成したものである。
この例においては、図4A〔A〕に示すように、例えばアンテナ形成基板としてのフレキシブル基板1として、PC(ポリカーボネート)が用いられる。このフレキシブル基板1上には同図〔B〕に示すように、ガスバリア層11が形成され、また同図〔C〕に示すように前記ガスバリア層11の上にパレリンによる樹脂層12が成膜される。
前記樹脂層12上には同図〔D〕に示すように、さらに平滑化層13が形成される。
この実施の形態において用いられる平滑化層13としては、ガスバリア性が小さいポリイミド、アクリル、エポキシ等から選択された素材を好適に用いることができる。
前記のようにして各層11〜13が成膜されたフレキシブル基板1上には、図4B〔E〕に示すように、RFID回路を構成するICチップ3が搭載される。このICチップ3の成膜順序については、図4は記載を省略しているが、すでに説明した図2Aおよび図2Bに示した順序で成膜される。しかしながら、この実施の形態においては各層の素材に若干の相異がある。
すなわち、ゲート電極としてアルミニウムを用い、これをフォトリソグラフィーの手法により形成する。このゲート電極上には、ゲート絶縁膜として低温硬化のポリイミド膜を形成する。さらに前記ゲート絶縁膜上にはソースおよびドレイン電極を金をリフトオフの手法により形成する。
そして、ソースおよびドレイン電極上に跨がるようにして有機半導体層としてペンタセンをマスク蒸着の手法を用いて成膜し、この有機半導体層を覆うようにして酸素および湿度にバリア性のある保護膜を封止層として形成する。
これにより、図4B〔E〕に示すように、フレキシブル基板1上にRFID回路を構成するICチップ3が搭載される。
前記のようにして形成されたRFIDタグ、すなわちフレキシブルRFIDには、同図〔F〕に示すように、フレキシブル基板1におけるICチップ3の形成面に粘着層8が形成され、これによりRFIDラベルが構成される。そして、前記RFIDラベルは同図〔G〕に示すように、粘着層8を利用して物品(被貼り付け物)9に貼り付けた状態で利用される。
図4に示した第3の実施の形態によると、パレリンによる前記樹脂層12と、この樹脂層12上に成膜された平滑化層13の密着性が、粘着層8による密着性よりも低く、これによりRFIDラベルを物品から剥がそうとした場合、パレリンによる樹脂層12と、この樹脂層12上に成膜された平滑化層13との界面で剥離が発生する。
前記平滑化層13はガスバリア性が小さな素材により構成されているために、有機半導体層を構成する前記したペンタセンに対して酸素もしくは湿度が作用して、ICチップ3におけるRFID回路が破壊される。これにより、RFIDラベルの不正使用を確実に防止することが可能となる。
図5および図6は、この発明に係るRFIDラベルの第4の形態を示したものである。この第4の形態においては、RFID回路を構成するICチップを少なくとも2つの回路エリアに別けて前記フレキシブル基板上にそれぞれ積層形成され、前記2つの回路エリアが複数本の接続線を介して接続された構成が採用されている。
すなわち、図5に示すようにフレキシブル基板1上にはアンテナパターン2が形成されており、この基板1上に符号3Aおよび3Bで示すようにRFID回路を構成するICチップが、2つの回路エリアに別けられて搭載されている。
そして、2つの回路エリアに別けられたICチップ3Aおよび3Bは、複数本の接続線3Cで接続されてRFID回路を構成し、このRFID回路は、前記基板1上のアンテナパターン2に接続されている。
加えて、フレキシブル基板1における前記複数本の接続線3Cの形成位置の裏面には、図6に断面図で示されているように、直線状のハーフカット1Cが施されている。そして、フレキシブル基板1におけるハーフカット1Cの形成面には、粘着層8が形成され、これによりRFIDラベルを構成している。
前記した構成のRFIDラベルは、管理する物品の開封部に貼り付けて使用される。すなわち、図6に断面図で示されているように、物品としての箱物のフラップ9Aおよび9Bが対峙する中央の開封部9Cに、前記基板1に形成されたハーフカット1Cが一致するように粘着層8を利用して箱物に貼り付けて利用される。
この構成のRFIDラベルによれば、箱物のフラップ9Aおよび9Bを矢印で示したように開封することで、基板1のハーフカット1C部分で前記した複数本の接続線3Cが切断され、これに伴いRFID回路も破壊される。
この様に複数本の接続線3Cが切断された場合には、各接続線3Cの修復がより困難になり、RFIDラベルの不正使用の防止効果を向上させることができる。
図7は、この発明に係るRFIDラベルの第5の形態を示したものである。この第5の形態は、基本的には図5および図6に示したRFIDラベルと同様であるが、この例におけるRFIDラベルは、予めアンテナパターン2が形成されたアンテナ形成基板1に対して、ICチップ3Aおよび3Bおよび複数本の接続線3Cが形成されたIC搭載基板5が、接着層(異方性導電フィルム)7を介して接合された形態になされている。
すなわち、すでに説明した図3Aおよび図3Bに示すRFIDラベルと同様の形態になされている。
加えて、このRFIDラベルにおいても、IC搭載基板5における複数本の接続線3Cの形成位置の裏面には、直線状のハーフカット5Cが施されており、またアンテナ形成基板1にも、面に直交する方向で前記ハーフカット5Cに一致するように直線状のハーフカット1Cが形成されている。
なお、図7においては図5および図6に示す構成における各部と同一機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略するが、この図7に示すRFIDラベルにおいても、図5および図6に示したRFIDラベルと同様の作用効果を果たすことができる。
1 フレキシブル基板(アンテナ形成基板)
1C ハーフカット部
2 アンテナパターン
3 ICチップ
3A,3B ICチップ
3C 接続線
4 フレキシブルRFID(RFIDラベル)
5 フレキシブル基板(IC搭載基板)
5C ハーフカット部
7 接着層(異方性導電フィルム)
8 粘着層
9 物品(被貼り付け物)
9A,9B フラップ
9C 開封部
11 ガスバリア層
12 パリレン樹脂層
13 平滑化層

Claims (4)

  1. RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、
    前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されたRFIDラベルであって、
    前記RFID回路を構成するICチップは、前記フレキシブル基板上に順に成膜されて層状に形成されると共に、前記ICチップのゲート絶縁膜としてフッ素系高分子材料を用い、前記ゲート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜に接するソース・ドレイン電極および有機半導体層との間の密着力が、前記粘着層による前記物品への密着力よりも弱く構成され、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記ICチップの前記ゲート絶縁膜と、ソース・ドレイン電極および有機半導体層との層間が剥離し、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊されるように構成したことを特徴とするRFIDラベル。
  2. RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、
    前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されたRFIDラベルであって、
    前記RFID回路を構成するICチップは、前記フレキシブル基板上に順に成膜されて層状に形成されると共に、前記ICチップが積層形成される前記フレキシブル基板上にパレリン樹脂膜を形成し、前記パレリン樹脂膜上に平滑化層が形成され、さらに前記平滑化層上に前記RFID回路を構成するICチップの各層が形成された層構成であって、前記パレリン樹脂膜と前記平滑化層との間の密着力が、前記粘着層による前記物品への密着力よりも弱く構成され、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記パレリン樹脂膜と前記平滑化層との層間が剥離し、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊されるように構成したことを特徴とするRFIDラベル。
  3. 前記平滑化層として、ポリイミド、アクリル、エポキシ、有機無機ハイブリッド樹脂から選択された素材を用いたことを特徴とする請求項2に記載されたRFIDラベル。
  4. RFID回路を構成するICチップがフレキシブル基板上に積層形成され、前記フレキシブル基板上に、もしくは他のフレキシブルなアンテナ形成基板上に形成されたアンテナパターンが前記RFID回路に接続されてなるフレキシブルRFIDが用いられ、
    前記ICチップを少なくとも2つの回路エリアに別けて前記フレキシブル基板上にそれぞれ積層形成し、前記2つの回路エリアが複数本の接続線を介して接続されることで前記RFID回路が構成され、前記フレキシブル基板における前記複数本の接続線の形成位置の裏面にハーフカットが施されており、
    前記フレキシブルRFIDの一方の面に粘着層を形成して、当該粘着層を利用して物品に貼り付け可能に構成されると共に、前記フレキシブルRFIDを前記物品から剥離する場合に、前記ICチップにおけるRFID回路が破壊されるように構成したことを特徴とするRFIDラベル。
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