JP5967464B2 - 蓄電素子 - Google Patents
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Description
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、セパレータ、正極基材及び負極基材の少なくとも1つの構成が異なり、
(A)相対的に内部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みは、相対的に外部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みよりも厚い、
(B)相対的に内部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みは、相対的に外部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みよりも厚い、
(C)相対的に内部側に配置される電極群の前記セパレータの透気度は、相対的に外部側に配置される電極群の前記セパレータの透気度よりも高い、又は、
(D)相対的に内部側に配置される電極群は、無機質層を有しないセパレータを含み、相対的に外部側に配置される電極群は、無機質層を有するセパレータを含む。
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記セパレータ、前記正極基材及び前記負極基材の少なくとも1つの構成が異なり、
3つ以上の電極群の各々において、正極活物質又は負極活物質の構成が単一であり、
(E)前記3つ以上の電極群の各々において、前記正極活物質の構成が単一であり、前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、相対的に内部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みと、相対的に外部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みとが異なり、且つ、外部側に配置される電極群の前記正極活物質よりも内部側に配置される電極群の前記正極活物質の方が耐熱性が高くなるように前記正極活物質の成分が異なる、
(F)前記3つ以上の電極群の各々において、前記負極活物質の構成が単一であり、前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、相対的に内部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みと、相対的に外部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みとが異なり、且つ、外部側に配置される電極群の前記負極活物質よりも内部側に配置される電極群の前記負極活物質の方が耐熱性が高くなるように前記負極活物質の成分が異なる。
なお、本実施の形態では、正極及び負極基材として、正極及び負極集電箔を例に挙げて説明しているが、正極及び負極基材は箔状に限定されない。
a)セパレータ12A、12Dの構成と、セパレータ12B、12Cの構成とが異なっている。
b)正極集電箔11A1、11D1の構成と、正極集電箔11B1、11C1の構成とが異なっている。
c)負極集電箔13A1、13D1の構成と、負極集電箔13B1、13C1の構成とが異なっている。
「成分が異なる」とは有機化合物においては組成式が同一でないということであり、無機化合物においては、各構成要素に含まれる元素の割合の差が5%以上ということを意味する。
「量が異なる」とは、質量又は密度の差が3%以上ということを意味する。
「厚みが異なる」とは、厚みの差が10%以上ということを意味する。
「透気度が異なる」とは、JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製)にて測定した値の差が、20%以上ということを意味する。
「粒子径が異なる」とは、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定される平均粒子径D50の差が20%以上ということを意味する。
多孔度(%)=100−{(塗布密度/真密度)×100}…式(1)
塗布密度(g/cm3)=塗布重量(g/cm2)/活物質層の厚み(cm)…式(2)
「成分が異なる」とは有機化合物においては組成式が同一でないということであり、無機化合物においては、各構成要素に含まれる元素の割合の差が5%以上ということを意味する。
「量が異なる」とは、質量又は密度の差が3%以上ということを意味する。
「厚みが異なる」とは、厚みの差が10%以上ということを意味する。
「粒子径が異なる」とは、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定される平均粒子径D50の差が20%以上ということを意味する。
本実施の形態の非水電解質二次電池1は、外部側に配置される電極群10A、10Dと、内部側に配置される電極群10B、10Cとにおいて、セパレータ12A〜12D、正極(負極)集電箔11A1〜11D1(13A1〜13D1)の少なくとも一方の構成が異なる。非水電解質二次電池1において内部側は外部側に比べて高温になるので、内部側に配置される電極群10B、10Cのセパレータ12B、12C及び正極(負極)集電箔11B1、11C1(13B1、13C1)の少なくとも一方を、外部側に配置される電極群10A、10Dのセパレータ12A、12D及び正極(負極)集電箔11A1、11D1(13A1、13D1)の少なくとも一方よりも耐久性の高い構成にすることにより、内部側に配置する電極群10B、10Cと、外部側に配置する電極群10A、10Dとの劣化の差を低減することができる。このため、非水電解質二次電池1全体として、耐久性を向上することができる。したがって、非水電解質二次電池1の寿命を向上することができる。
外部側に配置される電極群10A、10Dの集電箔の厚みが、内部側に配置される電極群10B、10Cの集電箔の厚みよりも小さい非水電解質二次電池について説明する。
外部側の電極群10A、10Dには無機質層を有するセパレータを使用し、内部側の電極群10B、10Cには無機質層を有していないセパレータを使用した非水電解質二次電池1について説明する。
本実施の形態の非水電解質二次電池1の好ましい形態は、3つ以上の電極群10A〜10Dの各々において、正極活物質及び負極活物質の構成が単一であり、外部側に配置される電極群10A、10Dと、内部側に配置される電極群10B、10Cとにおいて、正極活物質及び負極活物質の少なくとも一方の構成が異なる。電極群10A〜10Dの各々において、正極活物質及び負極活物質の構成が単一であるので、電極群10A〜10Dを形成するための製造条件は、それぞれの正極活物質及び負極活物質に最適な条件で製造することができる。また、電極群10A〜10Dのうちの少なくとも2つの電極群において、正極活物質及び負極活物質の少なくとも一方の構成が異なるので、最適な条件で製造した2種類以上の正極及び負極活物質の少なくとも一方を有する。したがって、複数の活物質の良好な性能のそれぞれを十分に発揮することができる。
正極活物質としてLiMn2O4などのスピネルマンガン系活物質またはリン酸鉄活物質を有する電極群と、正極活物質としてLiNiO2で表されるニッケル系活物質または三成分系活物質を有する電極群とを備えた非水電解質二次電池について説明する。
負極活物質としてグラファイトを有する電極群と、非晶質炭素を有する電極群とを備えた非水電解質二次電池について説明する。グラファイトは、容量及び出力は高いものの、入力性能は十分でない。非晶質炭素は、放電容量はグラファイトに比べて低いが、入力性能に優れている。したがって、複数の電極群のうち、少なくとも1つの電極群の負極活物質がグラファイトで、残りのうちの少なくとも1つの電極群の負極活物質が非晶質炭素であると、それぞれの活物質の良好な性能を発揮できるので、セパレータ及び正極(負極)集電箔による耐久性の向上に加えて、高容量かつ高入出力の非水電解質二次電池1を実現することができる。
活物質の量が相対的に多い電極群と、活物質の量が相対的に少ない電極群とを備えた非水電解質二次電池について説明する。活物質の塗布重量を大きくすると、活物質の量を増やすことができるので、容量を高くすることができるが、電極が厚くなるので、大電流での充放電(入出力性能)は十分でない。塗布重量を小さくすると、電極が薄くなるので、入出力性能が高くなるが、電極における集電箔の割合が大きくなるので、エネルギー密度は小さくなる。したがって、複数の電極群のうち、少なくとも1つの電極群の正極(負極)活物質の重量が相対的に大きく、残りのうちの少なくとも1つの電極群の正極(負極)活物質の重量が相対的に小さいと、それぞれの活物質の良好な性能を発揮できるので、セパレータ及び正極(負極)集電箔による耐久性の向上に加えて、高エネルギー密度かつ高入出力の非水電解質二次電池1を実現することができる。
活物質の多孔度が相対的に大きい電極群と、活物質の多孔度が相対的に小さい電極群とを備えた非水電解質二次電池について説明する。活物質を塗布した後にプレスをする負荷により、活物質の多孔度を調整できる。多孔度を大きくすると、活物質の量が少なくなるので、入出力性能を大きくできるが、容量は十分でない。多孔度を小さくすると、エネルギー密度を大きくできるが、抵抗が大きくなるため出力が十分でない。したがって、複数の電極群のうち、少なくとも1つの電極群の正極(負極)活物質の多孔度が相対的に大きく、残りのうちの少なくとも1つの電極群の正極(負極)活物質の多孔度が相対的に小さいと、それぞれの活物質の良好な性能を発揮できるので、セパレータ及び正極(負極)集電箔による耐久性の向上に加えて、高エネルギー密度かつ高エネルギー密度の非水電解質二次電池1を実現することができる。
本発明例1は、図6に示す3つの電極群10A、10B、10Dを備えたリチウムイオン二次電池を以下のように製造した。
負極活物質としてのグラファイト92重量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)8重量%とを混合し、この混合物に溶剤としてのN−メチルピロリドンを加えて負極合剤ペーストを形成した。2.0g/100cm2の負極合剤ペーストを、負極集電箔として20μmの厚さの銅箔の両面に塗布し、これを乾燥した後、ロールプレスで150kgf/cmの負荷を印加して圧縮成型した。これにより、帯状の負極を作製した。負極の大きさは、長さが100cmで、幅が10cmで、負極集電箔と両面の負極合剤層との合計の厚みが190μmであった。
また、セパレータとして幅が9cmで、厚みが20μmのポリオレフィン製微多孔膜を準備した。
また、電極群10A、10Dと同様のセパレータを準備した。
比較例1のリチウムイオン二次電池は、基本的には本発明例1と同様であったが、内部側に配置される電極群10Bの負極集電箔の厚みが外部側に配置される電極群10A、10Dの負極集電箔の厚みと同様であった点において異なっていた。つまり、比較例1のリチウムイオン二次電池の3つの電極群は、すべて同じ構成であった。
図7に示すように、比較例2のリチウムイオン二次電池100は、電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例1と異なっていた。
また、本発明例1の電極群10A、10Dと同様のセパレータを準備した。
本発明例1、比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池について、耐久性及び容量について評価した。
耐久性は、容量保持率で評価し、具体的には、所定の温度に設定した恒温槽中で、2CAの定電流にてSOC80%に相当する電圧まで充電した後、2CAの定電流にてSOC20%に相当する電圧まで放電するサイクル試験を500サイクル行った後の容量をサイクル前の容量で除することによって測定した。
容量は、次のようにして測定した。1CAの定電流にて所定の上限電圧まで充電し、その後前記上限電圧にて総充電時間が3時間となるように定電圧充電した後、1CAの定電流にて所定の下限電圧まで放電した。このときの放電容量を「容量」とした。
なお、1CAとは、満充電時の電池を1時間で放電するときの電流値であり、上限電圧は4.2V、下限電圧は2.5Vとした。
55℃500サイクル試験後の容量保持率について、本発明例1が70%であり、比較例1が60%であり、比較例2が50%であった。内部側に配置される電極群10Bの負極集電箔の厚みが大きい本発明例1は、すべて同じ構成の比較例3及び電極群が1つの比較例4よりも耐久性が高かった。このことから、電池内部の蓄熱により内部側の電極群が劣化しやすい環境であっても、外部側の電極群よりも劣化を低減できる電極群を内部側に配置することにより、リチウムイオン二次電池全体としての耐久性を向上できることがわかった。
本発明例2は、図6に示す3つの電極群10A、10B、10Dを備えたリチウムイオン二次電池を以下のように製造した。
正極活物質としてのLiFePO486重量%と、導電助剤としてのアセチレンブラック7重量%と、結着剤としてのPVDF7重量%とを混合し、この混合物に溶剤としてのN−メチルピロリドンを加えて正極合剤ペーストを形成した。3.2g/100cm2の正極合剤ペーストを、正極集電箔として20μmの厚さのアルミニウム箔の両面にそれぞれ塗布し、これを乾燥した後、ロールプレスで500kgf/cmの負荷を印加して圧縮成型した。これにより、帯状の正極を作製した。正極の大きさは、長さが140cmで、幅が13cmで、正極集電箔と両面の正極合剤層との合計の厚みが190μmであった。
また、セパレータとして幅が12cmで、厚みが25μmで、透気度が200秒/100ccのポリオレフィン製微多孔膜を準備した。
本実施例において使用するセパレータは、次のようにして作製した。ポリオレフィンを可塑剤、無機フィラー及び添加剤とともに混合溶融し、T−ダイを装着した押出機から押出してシート状に成型した。そののち、ハロゲン化炭化水素やアルコール等の有機溶剤を用いて可塑剤を抽出除去した。次に、水酸化ナトリウム水溶液中で無機フィラーを抽出除去した。最後に、一軸あるいは二軸に延伸処理した。本実施例では、ポリオレフィンの材質や分子量は同一として、可塑剤及び無機フィラーの配合比を適宜調節することにより、透気度を調整した。
図7に示すように、比較例3のリチウムイオン二次電池100は、2種類の正極活物質が混合された正極合剤層を有する電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例2と異なっていた。
図7に示すように、比較例4のリチウムイオン二次電池100は、2種類の成分の正極活物質のそれぞれを区画した領域に形成した正極合剤層を有する電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例2と異なっていた。
本発明例2、比較例3及び4のリチウムイオン二次電池について、耐久性及び安全性について評価した。
耐久性は、基本的には実施例1と同様であったが、45℃500サイクル試験後の容量保持率とした点、及び上限電圧を4.0V、下限電圧を2.5Vとした点において異なっていた。
安全性は、満充電状態まで充電した電池の中央部近辺を丸棒冶具で押しつぶした際に、発煙・発火が起こらないかどうかを調査することにより行った。
45℃500サイクル試験後の容量保持量について、本発明例2が80%であり、比較例3が70%であり、比較例4が30%であった。本発明例2は、外側に配置された電極群のセパレータの透気度の値が低かったので、電解液の分解生成物によるセパレータの目詰まりを抑制できるので、耐久性を向上できた。
安全性について、本発明例2及び比較例3が良好であり、比較例4が良好でなかった。本発明例2は内側に配置された電極群のセパレータの透気度の値が高かったので、強度が向上するので外部衝撃を受けたときでもセパレータの破損が起こりにくくなり、内部短絡を生じる可能性が低下するので、安全性を高めることができた。
本発明例3は、図6に示す3つの電極群10A、10B、10Dを備えたリチウムイオン二次電池を以下のように製造した。
正極活物質としてのLiMn2O490重量%と、導電助剤としてのアセチレンブラック4重量%と、結着剤としてのPVDF6重量%とを混合し、この混合物に溶剤としてのN−メチルピロリドンを加えて正極合剤ペーストを形成した。3.2g/100cm2の正極合剤ペーストを、正極集電箔として20μmの厚さのアルミニウム箔の両面にそれぞれ塗布し、これを乾燥した後、ロールプレスで250kgf/cmの負荷を印加して圧縮成型した。これにより、帯状の正極を作製した。正極の大きさは、長さが110cmで、幅が10cmで、正極集電箔と両面の正極合剤層との合計の厚みが140μmであった。
また、セパレータ基材として幅9cm、厚み12μmのポリオレフィン製微多孔膜を準備した。このセパレータ基材の表面に、アルミナ粒子とPVDFとを含む無機フィラー溶液を、グラビアコーターを用いて塗布することにより、無機層を備えたセパレータを作製した。セパレータの厚みからセパレータ基材の厚みを引くことにより求めた無機層の厚みは、8μmだった。
図7に示すように、比較例5のリチウムイオン二次電池100は、2種類の正極活物質が混合された正極合剤層を有する電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例3と異なっていた。
図7に示すように、比較例6のリチウムイオン二次電池100は、2種類の成分の正極活物質のそれぞれを区画した領域に形成した正極合剤層を有する電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例3と異なっていた。
本発明例3、比較例5及び6のリチウムイオン二次電池について、耐久性及び安全性について評価した。耐久性は、基本的には実施例1と同様であったが、60℃300サイクル試験後の容量保持率とした点において異なっていた。安全性は、実施例2と同様に測定した。
60℃300サイクル試験後の容量保持量について、本発明例3が60%であり、比較例5が50%であり、比較例6が30%であった。
安全性について、本発明例3及び比較例5が良好であり、比較例6は良好でなかった。
外部側の電極群に無機層を有するセパレータを用いたことにより、セパレータの熱収縮が抑制されるため、高い安全性の効果が得られたことがわかった。
電池使用中に蓄熱しやすい内部側の電極群に、セパレータの透気度の値が低い(透気性が高い)セパレータを用いたことにより、目詰まりを起こすことを抑制できるので、高い耐久性が得られたことがわかった。
本発明例4は、図6に示す3つの電極群10A、10B、10Dを備えたリチウムイオン二次電池を以下のように製造した。
また、セパレータとして幅12cm、厚み25μmのポリオレフィン製微多孔膜を準備した。
また、本発明例4の電極群10A、10Dと同様のセパレータを準備した。
図7に示すように、比較例7のリチウムイオン二次電池100は、2種類の正極活物質が混合された正極合剤層を有する電極群100Aを1つ備えていた点において本発明例4と異なっていた。
比較例8のリチウムイオン二次電池は、基本的には比較例7と同様であったが、正極集電箔の厚みが20μmであった点において異なっていた。
本発明例4、比較例7及び8のリチウムイオン二次電池について、容量及び安全性について評価した。容量は、実施例1と同様に測定した。安全性は、満充電状態まで充電した電池の中央部に鉄製の釘を貫通させた際に、発煙・発火が起こらないかどうかを調査することにより測定した。
容量について、本発明例4が95(相対比)であり、比較例7が90(相対比)であり、比較例8が100(相対比)であった。このため、本発明例4のリチウムイオン二次電池は、正極活物質のLiNiO2の性能を発揮できることがわかった。
Claims (6)
- 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記正極基材の構成が異なり、
相対的に内部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みは、相対的に外部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みよりも厚い、蓄電素子。 - 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記負極基材の構成が異なり、
相対的に内部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みは、相対的に外部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みよりも厚い、蓄電素子。 - 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記セパレータの構成が異なり、
相対的に内部側に配置される電極群の前記セパレータの透気度は、相対的に外部側に配置される電極群の前記セパレータの透気度よりも高い、蓄電素子。 - 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記セパレータの構成が異なり、
相対的に内部側に配置される電極群は、無機質層を有しないセパレータを含み、相対的に外部側に配置される電極群は、無機質層を有するセパレータを含む、蓄電素子。 - 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記正極基材の構成が異なり、
前記3つ以上の電極群の各々において、前記正極活物質の構成が単一であり、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、相対的に内部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みと、相対的に外部側に配置される電極群の前記正極基材としての正極集電箔の厚みとが異なり、且つ、外部側に配置される電極群の前記正極活物質よりも内部側に配置される電極群の前記正極活物質の方が耐熱性が高くなるように前記正極活物質の成分が異なる、蓄電素子。 - 電気的に並列に接続された3つ以上の電極群を備え、
前記3つ以上の電極群の各々は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータとを含み、前記正極と前記負極と前記セパレータとが巻回された状態であり、
前記正極は、正極基材と、前記正極基材に形成され、かつ前記正極活物質を有する正極合剤層とを含み、
前記負極は、負極基材と、前記負極基材に形成され、かつ前記負極活物質を有する負極合剤層とを含み、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、前記負極基材の構成が異なり、
前記3つ以上の電極群の各々において、前記負極活物質の構成が単一であり、
前記3つ以上の電極群のうちの、相対的に外部側に配置される電極群と、相対的に内部側に配置される電極群とにおいて、相対的に内部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みと、相対的に外部側に配置される電極群の前記負極基材としての負極集電箔の厚みとが異なり、且つ、外部側に配置される電極群の前記負極活物質よりも内部側に配置される電極群の前記負極活物質の方が耐熱性が高くなるように前記負極活物質の成分が異なる、蓄電素子。
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