JP5964275B2 - オルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニン及びその製造方法 - Google Patents

オルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニン及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、β位がオルガノシロキサン含有基で置換された新規なフタロシアニン及びその製造方法に関する。
フタロシアニン類は可視域から近赤外域に強い吸収を有する。このため、フタロシアニンブルー(銅フタロシアニン)やフタロシアニングリーン(塩素化銅フタロシアニン)等の青色から緑色を呈する顔料として、樹脂や塗料等に添加する着色剤用途で使用されている。また、フタロシアニン類の薄膜を記録層とした光記録メディア(特許文献1)や、フタロシアニン類を含有する近赤外線吸収フィルターが知られている(特許文献2)。
さらに、金属フタロシアニンは、酸化触媒活性を有することも知られており、消臭剤としての用途が知られている(特許文献3)。
一方、フタロシアニンの電子的な性質を利用する用途としては、電子写真感光体の電荷発生層(特許文献4)や有機電子デバイスの電荷輸送材料(非特許文献1及び非特許文献2)等が知られている。
フタロシアニンは、耐熱性及び耐光性に加えて化学的な安定性を有する優れた材料であり、様々な用途に使用することができる。しかしながら、一般に、水や各種の有機溶媒に対する溶解性が乏しい。前述の有機電子デバイスにおいても、フタロシアニン化合物の成膜はドライプロセスである真空蒸着によって行われており、有機デバイスの特長の1つであるウェットプロセスである溶液塗布成膜が適用できなかった。
一方、フタロシアニンに置換基を導入することによって溶媒や樹脂との相溶性を向上させる試みもなされており、様々な分野での応用が図られている。例えば、アリールチオ基をα位に導入したフタロシアニンが、有機溶媒に対する溶解性が高いことが記載されている(特許文献5)。また、3級アルキル基やトリオルガノシリル基をβ位に導入したフタロシアニンが、(置換)芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、アミド類等の有機溶媒に対する溶解性が高いことが記載されている(特許文献6)。
特開平9−315002号公報 特開2007−291319号公報 特開平11−056989号公報 特開平11−305467号公報 特開2009−51774号公報 米国特許第3759947号明細書 米国特許第3963744号明細書 特開平5−185735号公報
Applied Physics Letters、1996年69巻2160ー2162ページ Applied Physics Letters、1986年48巻183−185ページ
ところが、これらの有機溶媒に可溶なフタロシアニンであっても、シリコーンゴムやシリコーンオイル等の極性が低いポリマーとは相溶性が低い。特に、透明シリコーンを着色する場合には、透明性を失わないために分子レベルでの均一な分散性または溶解性が求められる。唯一知られている例として、トリス(トリメチルシリロキシ)シリルアルキルアミノスルホニル基を有する金属フタロシアニン誘導体が、架橋性シリコーン樹脂を着色できることが記載されている(特許文献7)。ところが、アミノスルホニル基で置換された金属フタロシアニン誘導体はヒートモード記録型光記録媒体の記録層材料として有用であることが知られており(例えば、特許文献8)、耐光性は優れているものの熱分解しやすい性質があるため、光記録媒体以外の用途には必ずしも好ましくない。従って、従来の化合物では達成できなかった、低極性の溶媒や樹脂に対して相溶性が高い、とりわけシリコーン樹脂に対して相溶性が高い、しかも高純度の置換フタロシアニンが望まれている。
前記課題を解決するため、本発明者らは、新規なフタロシアニン及びその製造方法を検討し、β位にオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニン及びその製造方法を見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は一実施形態によれば、下記一般式(1)で表される、β位にオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンを提供する。
Figure 0005964275

(一般式(1)中、
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシ基、炭素数1〜10のオルガノキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基及び/もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基を置換基として有するオルガノシリル基、及び下記一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基から選択される基を表し、ただし少なくとも一つ以上のRは、一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基であり、
Figure 0005964275
(一般式(2)中、
は、単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、2価の炭化水素基である場合には一つ以上のハロゲン原子を置換基として有していてもよく、また一つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよく、
は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよく、
nは、0〜8の整数を表し、
xは、0、1、または2を表し、xが、0、1の場合には、複数のOSiR基が脱シロキサン縮合して環状シロキサンを形成していてもよい。)
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基から選択される基を表し、
Mは、水素原子及び1価の金属原子から選択される2個の原子、または2価の金属原子を表す。)
本発明は、別の局面によれば、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンの製造方法であって、
下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を少なくとも含んでなる前駆体混合物を加熱する工程を含む、製造方法に関する。
Figure 0005964275
(一般式(3)中、
1aの少なくとも一方が、下記一般式(6)

Figure 0005964275
(一般式(6)中、
1a、R3a、n、xは、それぞれ、前記一般式(2)で定義したA、R、n、xに対応するものとする。)で表され、
1a及びR2aは、それぞれ、前記一般式(1)で定義したR、Rに対応するものとする。)。
本発明は、更に別の局面によれば、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンの製造前駆体となる一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を提供する。
本発明は、更にまた別の局面によれば、下記一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体と、下記一般式(5)で表されるオルガノシロキサン含有化合物とを、遷移金属触媒及び塩基性化合物の存在下でカップリングさせる工程を含む、上記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法に関する。
Figure 0005964275

(一般式(4)中、
1bの少なくとも一方は、塩素、臭素、ヨウ素から選択されるハロゲン原子を表し、
1bがハロゲン原子でない場合、R1bは、一般式(3)のR1aに対応し、
2bは、一般式(3)のR2aに対応する。)
Figure 0005964275
(一般式(5)中、
1b、R3b、n、xは、それぞれ、一般式(3)における、A1a、R3a、n、xに対応するものとし、
1bが単結合である場合、A2bは水素原子を表し、A1bが2価の炭化水素基である場合、A2bはジヒドロキシボリル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,6−トリメチル−1.3.2−ジオキサボリナン−2−イル基から選択されるホウ素含有基を表す。)
本発明の新規なフタロシアニンは、脂肪族炭化水素や低分子シロキサン等の低極性有機溶媒やシリコーン樹脂への相溶性が高いため、透明性を失うことなく、樹脂を着色することが可能である。また、本発明によるフタロシアニンの製造方法によれば、オルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンが効率よく高純度で得られる。また、本発明によれば、フタロシアニンの製造方法において好適に用いることができる、フタロシアニンの前駆体となるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を提供する。
本発明の実施例4において合成された化合物のレーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法により得られた質量スペクトル(上)及び目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果(下)を示す。 本発明の実施例4において合成された化合物の可視紫外吸収スペクトル(テトラヒドロフラン中、1×10−5mol/L)を示す。 本発明の実施例6において合成された化合物のレーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法により得られた質量スペクトル(上)及び目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果(下)を示す。 本発明の実施例6において合成された化合物の可視紫外吸収スペクトル(テトラヒドロフラン中、1×10−5mol/L)を示す。 本発明の実施例7において合成された化合物のレーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法により得られた質量スペクトル(上)及び目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果(下)を示す。
[第1実施形態:一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニン]
本発明の第1実施形態による、β位にオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンは、下記一般式(1)で表される。
Figure 0005964275
一般式(1)において、Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシ基、炭素数1〜10のオルガノキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基及び/または炭素数1〜10のアルコキシ基を置換基として有するオルガノシリル基、及び下記一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基から選択される基を表す。但し、Rのうち、少なくとも一つ以上は、後述する一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基である。
上記一般式(1)におけるRで表される置換基の具体例としては、後に詳述する式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基に加えて、例えば、以下に列挙する官能基を挙げることができるが、これらには限定されない。
水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、イソペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノルボルニルエチル基、デシル基等の直鎖状、分岐状、環状の(置換)飽和炭化水素基;ビニル基、エチニル基、アリル基、3−クロロ−2−プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の(置換)不飽和炭化水素基;フェニル基、4−フルオロフェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、フェネチル基、ペンタフルオロフェネチル基、フェニルプロピル基、ペンタフルオロフェニルプロピル基、4−フルオロフェニルプロピル基、4−(トリフルオロメチル)フェニルプロピル基、2,5−ジフルオロフェニルプロピル基、3,5−ジフルオロフェニルプロピル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基等の(置換)芳香族炭化水素基;シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチロキシ基、シクロペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、2−ペンチロキシ基、3−ペンチロキシ基、tert−ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、フェノキシ基、4−フルオロフェノキシ基、3,4−ジクロロフェノキシ基、オクチロキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、デシロキシ基等の(置換)オルガノキシ基。
トリメチルシロキシ基、ジメチルシロキシ基、エチルジメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、トリブチルシロキシ基、ヘキシルジメチルシロキシ基、オクチルジメチルシロキシ基、デシルジメチルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、ジイソプロピルシロキシ基、フェニルジメチルシロキシ基、ジフェニルメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等のオルガノシロキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、オクチロキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等のオルガノキシカルボニル基;トリメチルシロキシカルボニル基、ジメチルシロキシカルボニル基、エチルジメチルシロキシカルボニル基、トリエチルシロキシカルボニル基、tert−ブチルジメチルシロキシカルボニル基、トリブチルシロキシカルボニル基、ヘキシルジメチルシロキシカルボニル基、オクチルジメチルシロキシカルボニル基、デシルジメチルシロキシカルボニル基、トリイソプロピルシロキシカルボニル基、ジイソプロピルシロキシカルボニル基、フェニルジメチルシロキシカルボニル基、ジフェニルメチルシロキシカルボニル基、トリフェニルシロキシカルボニル基等のオルガノシロキシカルボニル基;トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリブチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジイソプロピルシリル基、フェニルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシ基、トリエトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、ジメチルエトキシ基、イソプロポキシジメチルシリル基、メチルジイソプロポキシシリル基、ジメチルイソプロポキシ基、トリブトキシシリル基、メチルジブトキシシリル基、ジメチルブトキシシリル基、tert−ブトキシジメチルシリル基、トリヘキシロキシシリル基、メチルジヘキシロキシシリル基、ヘキシロキシジメチルシリル基、トリオクチロキシシリル基、メチルジオクチロキシシリル基、オクチロキシジメチルシリル基、トリス(2−エチルヘキシロキシ)シリル基、メチルビス(2−エチルヘキシロキシ)シリル基、(2−エチルヘキシロキシ)ジメチルシリル基、トリデシロキシシリル基、メチルジデシロキシシリル基、デシロキシジメチルシリル基、メトキシジエチルシリル基、エトキシジエチルシリル基、メトキシジイソプロピルシリル基、エトキシジイソプロピルシリル基、メトキシジイソブチルシリル基、エトキシジイソブチルシリル基、メトキシジ−sec−ブチルシリル基、エトキシジ−sec−ブチルシリル基、メトキシジシクロペンチルシリル基、エトキシジシクロペンチルシリル基、フェニルジメトキシシリル基、フェニルジエトキシリル基等のオルガノシリル基。
上記一般式(1)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基から選択される基である。
で表される置換基の具体例としては、例えば、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、イソペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノルボルニルエチル基、デシル基等の直鎖状、分岐状、環状の(置換)飽和炭化水素基;ビニル基、エチニル基、アリル基、3−クロロ−2−プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の(置換)不飽和炭化水素基;フェニル基、4−フルオロフェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、フェネチル基、ペンタフルオロフェネチル基、フェニルプロピル基、ペンタフルオロフェニルプロピル基、4−フルオロフェニルプロピル基、4−(トリフルオロメチル)フェニルプロピル基、2,5−ジフルオロフェニルプロピル基、3,5−ジフルオロフェニルプロピル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基等の(置換)芳香族炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチロキシ基、シクロペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、2−ペンチロキシ基、3−ペンチロキシ基、tert−ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、フェノキシ基、4−フルオロフェノキシ基、3,4−ジクロロフェノキシ基、オクチロキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、デシロキシ基等の(置換)オルガノキシ基等が挙げられるが、これらには限定されない。
上記一般式(1)において、Mは、水素原子及び1価の金属原子から選択される2個の原子または2価の金属原子を表す。Mの具体例としては、例えば、水素原子、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、パラジウム、銀、カドミウム、スズ、バリウム、オスミウム、白金、鉛等が挙げられるが、これらには限定されない。
のうち、少なくとも一つ以上を構成するオルガノシロキサン含有基は、下記一般式(2)で表される。
Figure 0005964275
上記一般式(2)において、Aは単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表す。Aが2価の炭化水素基である場合には、一つ以上のハロゲン原子を置換基として有していてもよく、また一つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。ヘテロ原子を含む場合には、ヘテロ原子と炭素原子数を合わせた数が1〜10とし、ヘテロ原子同士は隣接しない。Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、炭化水素基及びアルコキシ基はいずれも、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。nは0〜8の整数を表し、xは0、1、または2を表す。xが0、1の場合には、複数のOSiR基が脱シロキサン縮合して、環状シロキサンを形成していてもよい。
上記一般式(2)において、Aで表される2価の炭化水素基の具体例としては、例えば、メチレン基、1,2−エタンジイル基、1,1−エタンジイル基、1,2−エテンジイル基、1,1−エテンジイル基、1,3−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、2−メチル−1,3−プロパンジイル基、1,3−ブタンジイル基、1,4−ブタンジイル基、1,5−ペンタンジイル基、1,6−ヘキサンジイル基、1,4−シクロヘキサンジイル基、1,7−ヘプタンジイル基、1,8−オクタンジイル基、1,9−ノナンジイル基、1,10−デカンジイル基等の直鎖状、分岐鎖状または環状の2価脂肪族炭化水素基;1,3−ベンゼンジイル基、1,4−ベンゼンジイル基、2−メチル−1,4−ベンゼンジイル基、3−メチル−1,4−ベンゼンジイル基、2,5−ジメチル−1,4−ベンゼンジイル基、1,8−ナフタレンジイル基、2,7−ナフタレンジイル基、4−エチルベンゼン−1,2’−ジイル基、4−プロピルベンゼン−1,3’−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、チオフェン−3,5−ジイル基、3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル基等の2価芳香族置換基;2−オキサ−1,3−プロパンジイル基、2−オキサ−1−オキソ−1,5−ペンタンジイル基、2−アザ−1−オキソ−1,5−ペンタンジイル基、1’−オキサ−2’−オキソ−4−エチルベンゼン−1,2’−ジイル基、1’−オキサ−2’−オキソ−3−エチルベンゼン−1,2’−ジイル基、1’−オキサ−2’−アザ−4−エチルベンゼン−1,2’−ジイル基、1’−オキサ−2’−アザ−3−エチルベンゼン−1,2’−ジイル基、3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基、3−オキサ−2−メチル−1,5−ペンタンジイル基、3−オキサ−1,6−ヘキサンジイル基、3−オキサ−2−メチル−1,5−ヘキサンジイル基、3−オキサ−2−メチル−1,6−ヘキサンジイル基、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基、3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基、3−メチル−3−アザ−1,5−ペンタンジイル基、3−メチル−3−アザ−1,6−ヘキサンジイル基、3−メチル−3−アザ−7−オキサ−1,9−ノナンジイル基、3−チア−1,5−ペンタンジイル基、3,6−ジチア−1,8−オクタンジイル基等のヘテロ原子を含む2価脂肪族炭化水素基等が挙げられるが、これらには限定されない。
上記一般式(2)において、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、炭化水素基及びアルコキシ基はいずれも、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。Rの具体的としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、イソペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノルボルニルエチル基、デシル基等の直鎖状、分岐状、環状の(置換)飽和炭化水素基;ビニル基、エチニル基、アリル基、3−クロロ−2−プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の(置換)不飽和炭化水素基;フェニル基、4−フルオロフェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、フェネチル基、ペンタフルオロフェネチル基、フェニルプロピル基、ペンタフルオロフェニルプロピル基、4−フルオロフェニルプロピル基、4−(トリフルオロメチル)フェニルプロピル基、2,5−ジフルオロフェニルプロピル基、3,5−ジフルオロフェニルプロピル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基等の(置換)芳香族炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチロキシ基、シクロペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、2−ペンチロキシ基、3−ペンチロキシ基、tert−ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、オクチロキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、デシロキシ基等のアルコキシ基等が挙げられるが、これらには限定されない。
上記一般式(2)において、A、R、n、xの組み合わせは任意であり、制限はない。このような、A、R、n、xで定義される一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基の具体例としては、例えば、以下に列挙する官能基を挙げることができる。
ペンタメチルジシロキサン−1−イル基、3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル基、1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル基、1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル基、7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル基、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル基、3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル基、1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル基、1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル基、1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル基、1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル基、1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル基、1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル基、3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル基、3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル基、3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル基、3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル基、1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル基、1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル基、1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル基、1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル基。
3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、3−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]プロピル基、4−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]ブチル基、2−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]ビニル基、4−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]フェニル基、3−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]フェニル基、2−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]フェニル基、5−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基、4−[3−(3−クロロプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基、
3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル基、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル基、2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル基、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル基、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル基、2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル基、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル基、5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピル基、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ブチル基、2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ビニル基、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル基、3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル基、2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル基、5−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基。
3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−メトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−エトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,3,3,3−テトラメチル−1−イソプロポキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]プロピル基、4−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]ブチル基、2−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]ビニル基、4−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、2−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、5−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基、4−[1,3,3,3−テトラメチル−1−(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基。
3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジメトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジエトキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)プロピル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)ブチル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)ビニル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、3−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、2−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)フェニル基、5−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソプロポキシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基、4−(3,3,3−テトラメチル−1,1−ジイソジイソプロポキシシジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル基。
3−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]プロピル基、4−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]ブチル基、2−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]ビニル基、4−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、3−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、2−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]フェニル基、5−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基、4−[3,3,3−テトラメチル−1,1−ジ(2−エチルヘキシロキシ)ジシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル基。
3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)プロピル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)ブチル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)ビニル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、5−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−メトキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)プロピル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)ブチル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)ビニル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、5−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−エトキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。
3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)プロピル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)ブチル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)ビニル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、3−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、2−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)フェニル基、5−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基、4−(1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−イソプロポキシトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。
3−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]プロピル基、4−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]ブチル基、2−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]ビニル基、4−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]フェニル基、3−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]フェニル基、2−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]フェニル基、5−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル]チオフェン−2−イル基、4−[1,1,1,5,5,5−ヘプタメチル−3−(2−エチルヘキシロキシ)トリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル基。一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基の具体例としては、例えば、上記に列挙する官能基を挙げることができるが、これらには限定されない。
上記一般式(1)において、Rのうち、少なくとも一つ以上は、一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基である。置換基Rは一般式(1)に8個含まれているため、一般式(1)のフタロシアニンは1〜8個の一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するが、その個数は好ましくは2〜8個、更に好ましくは4〜8個である。オルガノシロキサン含有基の個数が少ないと、溶媒への溶解性や樹脂との相溶性が不十分になる場合がある。
一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基の置換位置は任意である。また、一般式(1)で示される同一分子内に含まれる一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基は、全て同一であってもよいし、異なっていてもよい。特に好ましいオルガノシロキサン含有基は、一般式(2)中のケイ素数が5以下、更に好ましくはケイ素数が3以下である。一般的に、化合物中のケイ素数が増えるにしたがってガラス転移点や融点が低下することが知られており、耐熱性が低下する場合があるためである。
本発明の第1実施形態による一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンは、低極性の溶媒や樹脂に対して相溶性が高く、着色剤として好適に使用できるほか、溶液塗布プロセスが適用可能な電荷輸送剤としても有用である。
[第2実施形態:一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンの製造方法]
本発明の第2実施形態によれば、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンの製造方法では、下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を前駆体として用いることを特徴とする。特に本発明の第2実施形態は、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンの製造方法であって、下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を少なくとも含んでなる前駆体混合物を、溶媒の存在下で加熱する工程を含む、製造方法である。
Figure 0005964275

(一般式(3)中、
1aの少なくとも一方が、下記一般式(6)

Figure 0005964275
(一般式(6)中、
1a、R3a、n、xは、それぞれ、前記一般式(2)で定義したA、R、n、xに対応するものとする。)で表され、
1a及びR2aは、それぞれ、前記一般式(1)で定義したR、Rに対応するものとする。)
一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体は、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンの部分構造を構成する。したがって、所望の一般式(1)の構造を与えるように、一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基の構造、一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基の数、一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基の置換位置、一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基ではないR1a、並びに、R2aを決定することができる。
前駆体混合物は、少なくとも1つの上記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を含み、任意選択的に、他のフタロニトリル誘導体を含んでもよく、任意選択的に後に詳述する金属塩を含んでもよい。他のフタロニトリル誘導体は、所望の一般式(1)の構造を与えるフタロニトリル誘導体とすることができる。
前駆体である一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体は、生成物である一般式(1)の化合物の構造により異なる。すなわち、一般式(3)中、R1aの一方のみが、オルガノシロキサン含有基である場合と、両方のR1aが、オルガノシロキサン含有基である場合があり、それぞれ、下記の一般式で表すことができる。
Figure 0005964275
一般式(31)中、オルガノシロキサン含有基は、上記一般式(6)について定義したとおりである。R1aは、一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基以外の、上記一般式(3)において定義したR1aであって、目的物である一般式(1)の部分構造を与えるR1aとすることができる。
Figure 0005964275
一般式(32)中、オルガノシロキサン含有基は、それぞれ独立して、上記一般式(6)について定義したとおりである。すなわち、2つのオルガノシロキサン含有基は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
一般式(3)、特には一般式(31)、(32)で表されるフタロニトリル誘導体の具体例としては、例えば、以下に列挙する化合物を挙げることができるが、これらには限定されない。
4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7、9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−1,2−ジシアノベンゼン、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−1,2−ジシアノベンゼン。
4−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7、9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4−[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4,5−ビス[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピル]−1,2−ジシアノベンゼン、4’−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル。
4’−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル。
4’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7、9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7、9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(13−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7、9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、4’−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル、3’,4’−ビス[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル。
一般式(3)で表されるフタロニトリル誘導体としては、上記に列挙する化合物を挙げることができるが、これらには限定されない。
本発明の一態様である一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を前駆体として用いるフタロシアニンの製造方法は、一般に、Linstead法と呼ばれているフタロシアニンの合成方法に準ずる方法によることができる。すなわち、本発明による一般式(1)で表されるフタロシアニンの製造方法は、前駆体混合物を、溶媒の存在下で加熱する工程を含む。ここで、前駆体混合物は、一種以上の一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体と、必要に応じてオルガノシロキサン含有基を有さないフタロニトリル誘導体とを含む。また、Mが金属の場合には、前駆体混合物は、金属塩をさらに含む。Mが水素原子二個である場合は、前駆体混合物は、金属塩を含まない。
前記金属塩としては、金属ハロゲン化物、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫酸塩、金属炭酸塩、金属スルホン酸塩、金属カルボン酸塩等を使用することができる。
具体的には、例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ルビジウム、臭化セシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ルビジウム、硫酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、メタンスルホン酸リチウム、メタンスルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸カリウム、メタンスルホン酸ルビジウム、メタンスルホン酸セシウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ルビジウム、トリフルオロメタンスルホン酸セシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ルビジウム、ドデシルベンゼンスルホン酸セシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム等のアルカリ金属塩;塩化ベリリウム、塩化マグネシウム、塩化ストロンチウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、臭化ベリリウム、臭化マグネシウム、臭化ストロンチウム、臭化カルシウム、臭化バリウム、ヨウ化ベリリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化バリウム、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、メタンスルホン酸ベリリウム、メタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸ストロンチウム、メタンスルホン酸カルシウム、メタンスルホン酸バリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ベリリウム、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、トリフルオロメタンスルホン酸ストロンチウム、トリフルオロメタンスルホン酸カルシウム、トリフルオロメタンスルホン酸バリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ベリリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ストロンチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸バリウム、酢酸ベリリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム等のアルカリ土類金属塩;塩化スズ、塩化鉛、臭化スズ、臭化鉛、ヨウ化スズ、ヨウ化鉛、酸化スズ、酸化鉛、炭酸スズ、炭酸鉛、硫酸スズ、硫酸鉛、メタンスルホン酸スズ、メタンスルホン酸鉛、トリフルオロメタンスルホン酸スズ、トリフルオロメタンスルホン酸鉛、酢酸スズ、酢酸鉛等の典型金属塩;塩化マンガン、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、塩化ルテニウム(II)、塩化ルテニウム(III)、塩化オスミウム、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化パラジウム、塩化白金、塩化銅(I),塩化銅(II)、塩化銀、塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化水銀、臭化マンガン、臭化鉄(II)、臭化鉄(III)、臭化ルテニウム(II)、臭化ルテニウム(III)、臭化オスミウム、臭化コバルト、臭化ニッケル、臭化パラジウム、臭化白金、臭化銅(I),臭化銅(II)、臭化銀、臭化亜鉛、臭化カドミウム、臭化水銀、ヨウ化マンガン、ヨウ化鉄(II)、ヨウ化鉄(III)、ヨウ化ルテニウム(II)、ヨウ化ルテニウム(III)、ヨウ化オスミウム、ヨウ化コバルト、ヨウ化ニッケル、ヨウ化パラジウム、ヨウ化白金、ヨウ化銅(I),ヨウ化銅(II)、ヨウ化銀、ヨウ化亜鉛、ヨウ化カドミウム、ヨウ化水銀、酸化マンガン、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、酸化ルテニウム(II)、酸化ルテニウム(III)、酸化オスミウム、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化パラジウム、酸化白金、酸化銅(I),酸化銅(II)、酸化銀、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化水銀、炭酸マンガン、炭酸鉄(II)、炭酸鉄(III)、炭酸ルテニウム(II)、炭酸ルテニウム(III)、炭酸オスミウム、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、炭酸パラジウム、炭酸白金、炭酸銅(I),炭酸銅(II)、炭酸銀、炭酸亜鉛、炭酸カドミウム、炭酸水銀、硫酸マンガン、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硫酸ルテニウム(II)、硫酸ルテニウム(III)、硫酸オスミウム、硫酸コバルト、硫酸ニッケル、硫酸パラジウム、硫酸白金、硫酸銅(I),硫酸銅(II)、硫酸銀、硫酸亜鉛、硫酸カドミウム、硫酸水銀、メタンスルホン酸マンガン、メタンスルホン酸鉄(II)、メタンスルホン酸鉄(III)、メタンスルホン酸ルテニウム(II)、メタンスルホン酸ルテニウム(III)、メタンスルホン酸オスミウム、メタンスルホン酸コバルト、メタンスルホン酸ニッケル、メタンスルホン酸パラジウム、メタンスルホン酸白金、メタンスルホン酸銅(I),メタンスルホン酸銅(II)、メタンスルホン酸銀、メタンスルホン酸亜鉛、メタンスルホン酸カドミウム、メタンスルホン酸水銀、トリフルオロメタンスルホン酸マンガン、トリフルオロメタンスルホン酸鉄(II)、トリフルオロメタンスルホン酸鉄(III)、トリフルオロメタンスルホン酸ルテニウム(II)、トリフルオロメタンスルホン酸ルテニウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸オスミウム、トリフルオロメタンスルホン酸コバルト、トリフルオロメタンスルホン酸ニッケル、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム、トリフルオロメタンスルホン酸白金、トリフルオロメタンスルホン酸銅(I),トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸カドミウム、トリフルオロメタンスルホン酸水銀、酢酸マンガン、酢酸鉄(II)、酢酸鉄(III)、酢酸ルテニウム(II)、酢酸ルテニウム(III)、酢酸オスミウム、酢酸コバルト、酢酸ニッケル、酢酸パラジウム、酢酸白金、酢酸銅(I),酢酸銅(II)、酢酸銀、酢酸亜鉛、酢酸カドミウム、酢酸水銀等の遷移金属塩が挙げられるが、これらには限定されない。入手性や反応性等を考慮して金属の種類に応じて選択するべきであるが、特には、金属ハロゲン化物や金属カルボン酸塩を使用することが好ましい。
本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニンの製造方法においては、一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を前駆体の一つとして用いるが、オルガノシロキサン含有基を持たない他のフタロニトリル誘導体を共存させる場合もある。前述のように、一般式(1)で表されるフタロシアニンは、オルガノシロキサン含有基を1〜8個含みうるが、その数及び位置によっては、オルガノシロキサン含有基を持たない他のフタロニトリル誘導体を共存させることが必要になる。ただし、前記一般式(3)で表されるフタロニトリル誘導体を共存させる限り、一般式(1)で表されるフタロシアニンが得られる。一般式(1)で表される所望のフタロシアニンを得るためには、モル比や反応温度、基質濃度などの反応の制御と、クロマトグラフィー、再結晶などの生成物の分離との両方を実施するが、それらは、当業者が通常の知識に従って実施することができる。
共存させてもよい、他のフタロニトリル誘導体は、反応目的物である一般式(1)で表されるフタロシアニンのとの関係で決定されるが、具体的には、例えば、フタロニトリル、4−フルオロフタロニトリル、4−クロロフタロニトリル、4−ブロモフタロニトリル、4−ヨードフタロニトリル、4,5−ジフルオロフタロニトリル、4,5−ジクロロフタロニトリル、4,5−ジブロモフタロニトリル、4,5−ジヨードフタロニトリル、テトラフルオロフタロニトリル、4−メチルフタロニトリル、4−tert−ブチルフタロニトリル、4−ニトロフタロニトリル、4−アミノフタロニトリル、4−メトキシフタロニトリル、4−ブトキシフタロニトリル、4−フェノキシフタロニトリル、4,5−ジメトキシフタロニトリル、4,5−ジフェノキシフタロニトリル、3.6−ジメトキシフタロニトリル、3,6−ジフェノキシフタロニトリル等が挙げられる。また、一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体であって、異なる構造のフタロニトリル誘導体を、複数種類混合して反応させる場合もある。
本実施形態による、一般式(1)で表されるフタロシアニンの製造方法においては、反応を行う際に溶媒を使用する。好適に使用できる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;1−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、N,N−ジメチルアミノエタノール、エチレングリコール等のアルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は単独または二種以上を組み合わせて任意に使用することができる。溶媒の使用量は任意であるが、反応基質であるフタロニトリル誘導体の合計1モルに対して、一般的には、0.1〜10L、好ましくは0.2〜5Lである。溶媒が少ないと反応基質の相溶性が低下する場合があり、また溶媒が多いと反応基質の濃度が低下し、いずれも反応速度が低下するおそれがある。なお、反応基質とは、一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体と、場合により、オルガノシロキサン含有基を持たない他のフタロニトリル誘導体とを含む、一般式(1)で表されるフタロシアニンの前駆体となる化合物を指す。
前記のフタロシアニンを製造する反応を行う際の温度は、通常は、80〜250℃であるが、エネルギーの効率的な利用及び実用的な反応速度を得る観点から、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜180℃である。また、反応時間は、通常は、0.5〜100時間であるが、1〜50時間が好ましい。
本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニンの製造方法においては、任意選択的に、反応を行う際に塩基性化合物を反応促進剤として添加することができる。塩基性化合物の例としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンのような有機強塩基類や、ヘキサメチルジシラザンのようなシラザン類が有効である。これらの塩基性化合物の添加量は任意であるが、反応基質であるフタロニトリル誘導体の合計1モルに対して、好ましくは0.1〜100モル、より好ましくは0.5〜50モルである。
反応終了後、目的化合物である一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンは、有機合成化学で知られている通常の方法で、単離及び精製することができる。すなわち、濾過、洗浄、再結晶、吸着、クロマトグラフィー、昇華等の方法である。特に、本発明のオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンは、有機溶媒に対する溶解性が良好であることから、再結晶やクロマトグラフィー等の溶媒溶解性が必須である精製方法が有効である。
本実施形態による、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンの製造方法によれば、オルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンを、効率よく高純度で得ることができる。なお、溶媒を用いずに、固相あるいは融液の状態により一般式(1)で表されるフタロシアニンの製造方法を実施することもできる。
[第3実施形態:一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有置を有するフタロニトリル誘導体の製造方法]
本発明は、第3実施形態によれば、下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有置を有するフタロニトリル誘導体の製造方法に関する。本実施形態において製造されるのは、下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体である。
Figure 0005964275
(一般式(3)中、
1aの少なくとも一方は、下記一般式(6)
Figure 0005964275
(一般式(6)中、
1aは、単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、2価の炭化水素基である場合には一つ以上のハロゲン原子を置換基として有していてもよく、またヘテロ原子を含んでいてもよく、
3aは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよく、
は、0〜8の整数を表し、
は、0、1、または2を表し、xが、0、1の場合には、複数のOSiR3a基が脱シロキサン縮合して環状シロキサンを形成していてもよい。)で表されるオルガノシロキサン含有基であり、
1aが一般式(6)で表される置換基でない場合、R1aは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシ基、炭素数1〜10のオルガノキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基及び/もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基を置換基として有するオルガノシリル基を表し、
2aは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基から選ばれる基を表す。)
本実施形態において、一般式(3)で表される化合物中の置換基、R1a、R2a、R3aの具体例は、第1実施形態において例示した置換基R、R、Rの具体例と同様であってよい。一般式(6)で表されるオルガノシロキサン含有基の具体例は、第1実施形態において例示した一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基の具体例と同様であってよい。また、一般式(3)で表されるフタロニトリル誘導体の具体例は、第2実施形態において例示したフタロニトリル誘導体の具体例と同様であってよい。
上記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法は、下記一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体と、下記一般式(5)で表されるオルガノシロキサン含有化合物とを、遷移金属触媒及び塩基性化合物の存在下でカップリングさせる工程を含む。
Figure 0005964275
(一般式(4)中、
1bの少なくとも一方は、塩素、臭素、ヨウ素から選択されるハロゲン原子を表し、
1bがハロゲン原子でない場合、R1bは、一般式(3)のR1aに対応し、
2bは、一般式(3)のR2aに対応する。)
Figure 0005964275
(一般式(5)中、
1b、R3b、n、xは、それぞれ、一般式(3)における、A1a、R3a、n、xに対応するものとし、
1bが単結合である場合、A2bは水素原子を表し、A1bが2価の炭化水素基である場合、A2bはジヒドロキシボリル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,6−トリメチル−1.3.2−ジオキサボリナン−2−イル基から選択されるホウ素含有基を表す。)
前述のように一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体は、一般式(3)中、R1aの一方のみが、オルガノシロキサン含有基である、一般式(31)で表される化合物と、両方のR1aが、オルガノシロキサン含有基である、一般式(32)で表される化合物がある。一般式(31)で表されるフタロニトリル誘導体を製造する場合は、下記一般式(41)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体を出発物質として用いることができる。一方、一般式(32)で表されるフタロニトリル誘導体を製造する場合は、下記一般式(42)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体を出発物質として用いることができる。
Figure 0005964275
(一般式(41)中、Halはフッ素原子を除くハロゲン原子、特には、塩素、臭素、ヨウ素から選択されるハロゲン原子を表し、R1b及びR2bは、それぞれ、一般式(3)のR1a及びR2aに対応する。)
Figure 0005964275
(一般式(42)中、Halは、フッ素原子を除くハロゲン原子、特には、独立して、塩素、臭素、ヨウ素から選択されるハロゲン原子を表し、R2bは、一般式(3)のR2aに対応する。)
前記一般式(4)、特には一般式(41)、(42)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体の具体例としては、例えば、以下に列挙する化合物を挙げることができる。
4−クロロフタロニトリル、4,5−ジクロロフタロニトリル、4−クロロ−5−メチルフタロニトリル、4−クロロ−5−メトキシフタロニトリル、4−クロロ−5−トリフルオロエトキシフタロニトリル、4−クロロ−5−トリメチルシロキシフタロニトリル、4−クロロ−5−アセトキシフタロニトリル、4−クロロ−5−tert−ブトキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−クロロ−5−フェノキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−クロロ−5−メチルチオフタロニトリル、4−クロロ−5−フェニルチオフタロニトリル、4−クロロ−5−アセチルフタロニトリル、4−クロロ−5−メトキシカルボニルフタロニトリル、4−クロロ−5−エトキシカルボニルフタロニトリル、4−クロロ−5−ベンジルオキシカルボニルフタロニトリル、4−クロロ−5−トリメチルシリルフタロニトリル、4−クロロ−5−トリエチルシリルフタロニトリル、4−クロロ−5−tert−ブチルジメチルシリルフタロニトリル、4−クロロ−5−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−クロロ−5−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]フタロニトリル、4−クロロ−5−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]フタロニトリル、4−クロロ−5−[(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−クロロ−5−[(ヘプタメチルトリシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−クロロ−5−[(ノナメチルテトラシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4,5−ジクロロ−3,6−ジメチルフタロニトリル等のクロロフタロニトリル誘導体。
4−ブロモフタロニトリル、4,5−ジブロモフタロニトリル、4−ブロモ−5−メチルフタロニトリル、4−ブロモ−5−メトキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−トリフルオロエトキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−トリメチルシロキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−アセトキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−tert−ブトキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−フェノキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−ブロモ−5−メチルチオフタロニトリル、4−ブロモ−5−フェニルチオフタロニトリル、4−ブロモ−5−アセチルフタロニトリル、4−ブロモ−5−メトキシカルボニルフタロニトリル、4−ブロモ−5−エトキシカルボニルフタロニトリル、4−ブロモ−5−ベンジルオキシカルボニルフタロニトリル、4−ブロモ−5−トリメチルシリルフタロニトリル、4−ブロモ−5−トリエチルシリルフタロニトリル、4−ブロモ−5−tert−ブチルジメチルシリルフタロニトリル、4−ブロモ−5−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ブロモ−5−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]フタロニトリル、4−ブロモ−5−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]フタロニトリル、4−ブロモ−5−[(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ブロモ−5−[(ヘプタメチルトリシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ブロモ−5−[(ノナメチルテトラシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4,5−ジブロモ−3,6−ジメチルフタロニトリル等のブロモフタロニトリル誘導体。
4−ヨードフタロニトリル、4,5−ジヨードフタロニトリル、4−ヨード−5−メチルフタロニトリル、4−ヨード−5−メトキシフタロニトリル、4−ヨード−5−トリフルオロエトキシフタロニトリル、4−ヨード−5−トリメチルシロキシフタロニトリル、4−ヨード−5−アセトキシフタロニトリル、4−ヨード−5−tert−ブトキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−ヨード−5−フェノキシカルボニルオキシフタロニトリル、4−ヨード−5−メチルチオフタロニトリル、4−ヨード−5−フェニルチオフタロニトリル、4−ヨード−5−アセチルフタロニトリル、4−ヨード−5−メトキシカルボニルフタロニトリル、4−ヨード−5−エトキシカルボニルフタロニトリル、4−ヨード−5−ベンジルオキシカルボニルフタロニトリル、4−ヨード−5−トリメチルシリルフタロニトリル、4−ヨード−5−トリエチルシリルフタロニトリル、4−ヨード−5−tert−ブチルジメチルシリルフタロニトリル、4−ヨード−5−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ヨード−5−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]フタロニトリル、4−ヨード−5−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]フタロニトリル、4−ヨード−5−[(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ヨード−5−[(ヘプタメチルトリシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4−ヨード−5−[(ノナメチルテトラシロキサニルオキシ)ジメチルシリル]フタロニトリル、4,5−ジヨード−3,6−ジメチルフタロニトリル等のヨードフタロニトリル誘導体等が挙げられる。
前記一般式(5)で表されるオルガノシロキサン含有化合物において、Aが単結合である場合、Aは水素原子を表し、すなわちこの場合、一般式(5)で表される化合物は、Si−H結合を有するオルガノシロキサンである。このような化合物の具体例としては、例えば、ペンタメチルジシロキサン、1,1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,3,5,5,7,7−ノナメチルテトラシロキサン、1−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン、1,1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11−トリデカメチルヘキサシロキサン、1,1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13−ペンタデカメチルヘプタシロキサン、1−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13−テトラデカメチルヘプタシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン等の直鎖状シロキサン;3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,7,7,7−ヘキサメチルトリシロキサン等の分岐鎖状シロキサン;1,1,3,3,5,5,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、7−エチル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、7−イソプロピル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、7−フェニル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン等の環状シロキサン等が挙げられるが、これらには限定されない。
前記一般式(5)で表されるオルガノシロキサン含有化合物において、Aが2価の炭化水素基である場合、Aはジヒドロキシボリル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,6−トリメチル−1.3.2−ジオキサボリナン−2−イル基から選択されるホウ素含有基を表し、すなわちこの場合、一般式(5)で表される化合物は、オルガノシロキサン含有ボロン酸ないしボロン酸環状エステルである。
このような一般式(5)で表される化合物の具体例としては、例えば、以下に列挙する化合物を挙げることができるが、これらには限定されない。
3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピルボロン酸、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチルボロン酸、2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニルボロン酸、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピルボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチルボロン酸、2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニルボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピルボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチルボロン酸、2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニルボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピルボロン酸、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチルボロン酸、2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニルボロン酸、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピルボロン酸、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチルボロン酸、2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニルボロン酸、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピルボロン酸、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチルボロン酸、2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニルボロン酸、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニルボロン酸、5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)−2−チオフェンボロン酸等の鎖状シロキサンを含有するボロン酸類。
3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピルボロン酸、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ブチルボロン酸、2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ビニルボロン酸、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニルボロン酸、5−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)−2−チオフェンボロン酸、3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピルボロン酸、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ブチルボロン酸、2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ビニルボロン酸、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニルボロン酸、3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニルボロン酸、2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニルボロン酸、5−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−2−チオフェンボロン酸、4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]−2−チオフェンボロン酸等の環状シロキサンを含有するボロン酸類。
2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,3,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(7−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(3−トリメチルシロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−3−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン等の鎖状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ブチル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ビニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[5−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサ−2−ボロラン等の環状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類。
2−[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−(1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン−1−イル)チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]プロピル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ブチル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]ビニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[3−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[2−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]フェニル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[5−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン、2−[4−[1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロテトラシロキサン−1−イル]チオフェン−2−イル]−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサ−2−ボリナン等の環状シロキサンを含有する環状ボロン酸エステル類等。一般式(5)で表される化合物の具体例としては、例えば、上記に列挙する化合物を挙げることができるが、これらには限定されない。
本発明の一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法において用いられる遷移金属触媒としては、遷移金属化合物が好適である。遷移金属化合物の中でも、第9族ならびに第10族の遷移金属化合物、特にはロジウム、パラジウム、白金の化合物が好適である。遷移金属化合物は、オレフィン系、ホスフィン系あるいはアミン系等の配位子を有していてもよいし、これら配位子を、遷移金属化合物と組み合わせて遷移金属触媒として使用してもよい。
遷移金属化合物の例としては、例えば、酢酸パラジウム、塩化パラジウム(II)、酸化パラジウム(II)、塩化ロジウム(III)、塩化白金(II)、臭化白金(II)、酸化白金(II)等の遷移金属塩類;ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、アリルパラジウムクロライドダイマー、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、ジクロロ[1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、ジクロロ(ノルボルナジエン)パラジウム、ジクロロ(テトラメチルエチレンジアミン)パラジウム、テトラキス(アセトニトリル)パラジウム(II)テトラフルオロボレート、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー、クロロビス(シクロオクテン)ロジウム(I)ダイマー、クロロ(ノルボルナジエン)ロジウム(I)ダイマー、クロロジカルボニルロジウム(I)ダイマー、ジ− μ−メトキソビス(1,5−シクロオクタジエン)ジロジウム(I)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフルオロメタンスルホネート、ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)白金、トリス(ジベンジリデンアセトン)二白金、(ジビニルテトラメチルジシロキサン)白金、(テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン)白金、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)白金、ジブロモ(1,5−シクロオクタジエン)白金、ジクロロビス(エチレンジアミン)白金、塩化白金酸(II)、塩化白金酸(IV)等の遷移金属錯体類等が挙げられるが、これらには限定されない。
前記カップリング反応における遷移金属触媒の使用量は、一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体1モルに対して、遷移金属触媒に含まれる遷移金属として一般に0.00001〜0.1モルであり、好ましくは0.001〜0.05モルである。触媒量が少ないと反応速度が低下し、触媒量が多いと生成物からの除去が困難になる上に製造コストが上昇するため好ましくない。
上記遷移金属化合物と組み合わせて使用できる配位子としては、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ノルボルナジエン等のオレフィン類;ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン等のアミン類;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノプロパン、ジフェニルホスフィノプロパン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、4,5−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、2−ジフェニルホスフィノ−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−メチル−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−メチル−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリメチル−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリメチル−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル等のホスフィン類;トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト等のホスファイト類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類等が挙げられるが、これらには限定されない。
これら配位子の添加量は、配位子の種類によって大きく異なるが、遷移金属化合物に含まれる遷移金属1モルに対して通常1〜500モル、好ましくは1〜100モルである。配位子が少ない場合には十分な添加効果が得られない場合があり、配位子が多すぎると反応速度が低下するおそれがある。
また、本発明の一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法において用いられる塩基性化合物としては種々の化合物が使用できるが、シアノ基への求核攻撃を起こしにくい化合物であることが望ましい。好適に使用できる塩基性化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機アミン類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム等の無機炭酸塩類;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の無機リン酸塩類等が挙げられる。これら塩基性化合物の添加量は、一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体1モルに対して、0.5〜5モル、好ましくは1〜3モルである。塩基性化合物の添加量が少ないと反応速度や転化率が低くなる場合がある。また、塩基性化合物の添加量が多すぎると、反応に関与しないので無駄になる場合がある。
本発明の一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法において、カップリング反応を行う際には、溶媒を使用することが好ましい。好適に使用できる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げられるが、これらには限定されない。これらの溶媒は単独または二種以上を組み合わせて任意に使用することができる。
溶媒の使用量は任意であるが、一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体1モルに対して、0.05〜50L、好ましくは0.1〜10Lである。溶媒が少ないと反応基質の相溶性が低下し、また溶媒が多いと反応基質の濃度が低下するため、いずれも反応速度が低下するおそれがある。
前記カップリング反応を行う際の温度は通常、0〜200℃であるが、副反応を抑制する観点から好ましくは0〜100℃、より好ましくは0〜40℃である。また、カップリング反応時間は、通常、1〜600時間であるが、3〜350時間とすることが好ましい。
カップリング反応を行った後、目的化合物である一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体は、有機合成化学で知られている通常の方法で単離及び精製することができる。すなわち、濾過、洗浄、吸着、蒸留、クロマトグラフィー等を使用することができるが、特定の方法には限定されない。
本発明の第3実施形態による、一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有置を有するフタロニトリル誘導体の製造方法によれば、フタロシアニンの製造方法において好適に用いることができる、フタロシアニンの前駆体となるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を提供することができる。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、EI−MSは電子イオン化法質量スペクトル、LDI−TOF-HRMSはレーザー脱離イオン化法飛行時間型高分解能質量スペクトルを表す。
[実施例1]4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼンの合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。ビス(ジベンジリデンアセトン)白金(0)(6.6mg、0.01mmol)、4−ブロモフタロニトリル(207mg、1.0mmol)及びN−メチルピロリドン(4mL)を仕込み、フラスコ内容物を室温で撹拌して固体を溶解させた。トリエチルアミン(304mg、3.0mmol)を添加し、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン(178mg、0.8mmpl)をゆっくり加えながら19〜22℃で17時間撹拌した。ビス(ジベンジリデンアセトン)白金(0)(6.6mg、0.01mmol)を加え、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン(178mg、0.8mmpl)をゆっくり加えながら19〜22℃で12時間撹拌を続けた。反応混合物のガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)により、目的化合物の生成が確認された。
反応混合物に、トルエン10mL及び水10mLを順に加えて室温で5分間撹拌した後、分液して、有機層を減圧下で濃縮した。残渣をトルエンに溶解し、活性アルミナ10gを通して濾過し、得られた粗生成物を分取ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により精製したところ、目的化合物が微黄色の液体として得られた。
EI−MS m/z:333([M−Me])、73
[実施例2]4’−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニルの合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。酢酸パラジウム(1.1mg、0.005mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(4.1mg、0.01mmol)、4−ブロモフタロニトリル(104mg、0.5mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−[p−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]−1,3−ジオキサ−2−ボロラン(255mg、0.6mmol)、及び1,4−ジオキサン(2mL)をフラスコに仕込み、室温で30分間撹拌して固体を溶解させた。炭酸セシウム(326mg、1.0mmol)を加えて混合物を25〜29℃で12日間撹拌した。反応混合物のGC−MSにより、目的化合物の生成が確認された。
反応混合物にトルエン5mL及び水5mLを順に加えて室温で5分間撹拌した後、分液して、有機層を減圧下で濃縮した。残渣をトルエンに溶解し、活性アルミナ10gを通して濾過し、得られた粗生成物を分取GPCにより精製したところ、目的化合物が白色の固体として142mg得られた。
EI−MS m/z:424(M)、409([MーMe])、319、261、73
[実施例3]4’−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニルの合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。酢酸パラジウム(1.8mg、0.008mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(6.6mg、0.016mmol)及び1,4−ジオキサン(3.2mL)をフラスコに仕込み、室温で5分間撹拌して固体を溶解させた。4−ブロモフタロニトリル(166mg、0.80mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−[p−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]−1,3−ジオキサ−2−ボロラン(336mg、0.96mmol)及び炭酸セシウム(336mg、0.96mmol)を順に加え、混合物を18〜22℃で14日間撹拌した。反応混合物のGC−MSにより、目的化合物の生成が確認された。
反応混合物にトルエン10mL及び水10mLを順に加えて室温で5分間撹拌した後、分液して、有機層を減圧下で濃縮した。残渣をトルエンに溶解し、活性アルミナ10gを通して濾過し、得られた粗生成物を分取GPCにより精製したところ、目的化合物が白色の固体として171mg得られた。
EI−MS m/z:350(M)、335([MーMe])、73
[実施例4]β−テトラキス(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フタロシアニナト銅(II)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。塩化銅(II)(8.1mg、0.06mmol)、ヘキサメチルジシラザン(1.2mL)、N,N−ジメチルアセトアミド(0.6mL)及び実施例1で得られた4−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−1,2−ジシアノベンゼン(92.8mg、0.24mmol)をフラスコ内に仕込み、内容物を130〜140℃に加熱して36時間撹拌した。室温に冷却後、メタノール(10mL)を加えて10分間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)、及び分取GPCで精製して、青色の固体5.5mgを得た。
図1に、実施例4で得られた化合物のレーザー脱離イオン化法飛行時間型質量分析法(LDI−TOFMS)により得られた質量スペクトル、及び、目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果を示す。両者はよく一致していることがわかる。また、図2に、実施例4で得られた化合物の可視紫外吸収スペクトル(テトラヒドロフラン中、1×10−5mol/L)を示す。
LDI−TOF−HRMS m/z:1455.38082、計算値(C6096Si12Cu)1455.38728
[実施例5]β−テトラキス[(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]フタロシアニナト銅(II)及び2−エチルヘキシロキシ部分置換体の合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。塩化銅(II)(10.5mg、0.078mmol)、2−エチルヘキサノール(1.5mL)及び実施例2で得られた4’−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル(132mg、0.31mmol)をフラスコ内に仕込み、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン(47.2mg、0.31mmol)を加えて、内容物を165〜170℃に加熱して4時間撹拌した。室温に冷却後、メタノール(15mL)を加えて5分間撹拌し、析出した暗緑色の固体を濾過した。この固体をメタノール(5mL、三回)で洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製して、緑色の固体98mgを得た。LDI−TOFMSによりこの固体はβ−テトラキス[(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]フタロシアニナト銅(II)と、8個のトリメチルシロキシ基のうち1〜6個が2−エチルヘキシロキシ基に変換された化合物を含んでいることがわかった。
[実施例6]β−テトラキス[(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)フェニル]フタロシアニナト銅(II)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。塩化銅(II)(5.4mg、0.04mmol)、ヘキサメチルジシラザン(1.5mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.8mL)、及び実施例2記載の方法で得られた4’−(1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン−3−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル(68mg、0.16mmol)をフラスコ内に仕込み、内容物を88〜95℃に加熱して12時間撹拌した。室温に冷却後、メタノール(5mL)を加えて15分間撹拌し、析出した暗緑色の固体を濾過した。この固体をメタノール(5mL三回)で洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製して、緑色の固体7mgを得た。
図3に、実施例6で得られた化合物のLDI−TOFMSにより得られた質量スペクトル、及び、目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果を示す。両者はよく一致していることがわかる。また、図4に、実施例6で得られた化合物の可視紫外吸収スペクトル(テトラヒドロフラン中、1×10−5mol/L)を示す。
LDI−TOF−HRMS m/z:1759.51036、計算値(C84112Si12Cu)1759.51248
[実施例7]β−テトラキス[(1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン−1−イル)フェニル]フタロシアニナト銅(II)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサー、ガラス栓を備えた100mLの四つ口ガラスフラスコを窒素置換し、コンデンサーの開放端を緩やかな窒素気流によりシールした。塩化銅(I)(5.0mg、0.05mmol)、1,2−ジクロロベンゼン(1.0mL)、及び実施例3記載の方法で得られた4’−(ペンタメチルジシロキサン−1−イル)−3,4−ジシアノ−1,1’−ビフェニル(70.1mg、0.20mmol)をフラスコ内に仕込み、内容物を160〜170℃に加熱して88時間撹拌した。室温に冷却後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をメタノール(5mL四回)で洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製して、緑色の固体6.9mgを得た。
図5に、実施例7で得られた化合物のLDI−TOFMSにより得られた質量スペクトル、及び、目的化合物の質量スペクトルの同位体分布シミュレーション結果を示す。両者はよく一致していることがわかる。
LDI−TOF−HRMS m/z:1463.43079、計算値(C7688SiCu)1463.43732
本発明によるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンは、着色剤として使用することができるほか、有機電子デバイスにおいて溶液塗布プロセスが適用可能な電荷輸送剤として使用することができる。さらに、酸化反応、脱水素反応等の反応において、金属錯体触媒として使用することも可能である。また、本発明によるオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロニトリル誘導体は、本発明においてオルガノシロキサン含有置換基を有するフタロシアニンの合成前駆体として有用であることに加え、様々な機能性化合物や高分子の合成中間体として使用することができる。

Claims (7)

  1. 一般式(1)で表される、β位にオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニン。
    Figure 0005964275
    (一般式(1)中、
    は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシ基、炭素数1〜10のオルガノキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基及び/もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基を置換基として有するオルガノシリル基、及び下記一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基から選択される基を表し、
    ただし、少なくとも一つ以上のRは、一般式(2)で表されるオルガノシロキサン含有基であり、
    Figure 0005964275
    (一般式(2)中、
    は、単結合を表し、
    は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    nは、0〜8の整数を表し、
    xは、0、1、または2を表し、xが、0、1の場合には、複数のOSiR基が脱シロキサン縮合して環状シロキサンを形成していてもよい。)
    は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基から選択される基を表し、
    Mは、水素原子及び1価の金属原子から選択される2個の原子、または2価の金属原子を表す。)
  2. 上記一般式(2)中、Rがすべてメチル基である、請求項1に記載のオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニン。
  3. 上記一般式(1)中、Mが2価の金属原子である、請求項1または2に記載のオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニン。
  4. 請求項1に記載の、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロシアニンの製造方法であって、
    下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体を少なくとも含んでなる前駆体混合物を加熱する工程を含む、製造方法。
    Figure 0005964275
    (一般式(3)中、
    1aの少なくとも一方が、下記一般式(6)
    Figure 0005964275
    (一般式(6)中、
    1a、R3a、n、xは、それぞれ、前記一般式(2)で定義したA、R、n、xに対応するものとする。)で表され、
    1a及びR2aは、それぞれ、前記一般式(1)で定義したR、Rに対応するものとする。)
  5. 前記前駆体混合物が、金属塩をさらに含んでなる、請求項4に記載の製造方法。
  6. 下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体。
    Figure 0005964275
    (一般式(3)中、
    1aの少なくとも一方は、下記一般式(6)
    Figure 0005964275
    (一般式(6)中、
    1aは、単結合を表し、
    3aは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよく、
    は、0〜8の整数を表し、
    は、0、1、または2を表し、xが、0、1の場合には、複数のOSiR3a基が脱シロキサン縮合して環状シロキサンを形成していてもよい。)で表され、
    1aが一般式(6)で表される置換基でない場合、R1aは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシ基、炭素数1〜10のオルガノキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基を置換基として有するオルガノシロキシカルボニル基、ケイ素上に炭素数1〜10の炭化水素基及び/もしくは炭素数1〜10のアルコキシ基を置換基として有するオルガノシリル基から選択される基を表し、
    2aは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、一つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のオルガノキシ基から選択される基を表す。)
  7. 下記一般式(4)で表されるハロゲノフタロニトリル誘導体と、下記一般式(5)で表されるオルガノシロキサン含有化合物とを、遷移金属触媒及び塩基性化合物の存在下でカップリングさせる工程を含む、請求項6に記載の一般式(3)で表されるオルガノシロキサン含有基を有するフタロニトリル誘導体の製造方法。
    Figure 0005964275
    (一般式(4)中、
    1bの少なくとも一方は、塩素、臭素、ヨウ素から選択されるハロゲン原子を表し、
    1bがハロゲン原子でない場合、R1bは、一般式(3)のR1aに対応し、
    2bは、一般式(3)のR2aに対応する。)
    Figure 0005964275
    (一般式(5)中、
    1b、R3b、n、xは、それぞれ、一般式(3)における、A1a、R3a、n、xに対応するものとし、A2bは水素原子を表す。)
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