JP5962227B2 - 眼球生体情報収集装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼球生体情報収集装置に関するものである。
人体の眼球は強膜と角膜とに囲まれた内に硝子体及び眼内液が充填された構造となっている。そして、眼内液の圧力である眼圧が高いことが緑内障の原因の1つであることが解明されている。そこで、緑内障の治療を行うときには投薬等の治療を行った後で眼圧の変化を測定する検査が行われる。そして、時間の経過に対する眼圧の推移から治療の効果を確認していた。
超音波を用いて眼球を検査する装置が特許文献1に開示されている。それによると、まず、操作者が超音波プローブを被検眼角膜に接触させる。そして、超音波プローブが超音波を発信し、眼球に反射した反射エコーを受信している。この装置では反射エコーがプローブに到達する時間から反射した場所を検出している。そして、この装置は眼球の寸法を算出していた。
特開2008−272308号公報
従来の眼球を検査する装置では検者が超音波プローブを被検眼角膜に接触させて被検眼内部に超音波を送信した。そして、検者は被検眼内部の各組織によって反射された超音波を受信し反射エコーの強度波形を観察した。検者は反射エコー波形を観察しながら、適正な反射エコー波形が得られるように超音波プローブの位置や角度を調整した。従って、眼球を検査するためには超音波プローブの位置や角度が適正な状態となっていなければ正しく検査できなかった。そして、超音波プローブの位置や角度が適正な状態から外れるときには正しく検査できなかった。そこで、被検眼との位置を調整する手順が不要となる眼球生体情報収集装置が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる眼球生体情報収集装置は、被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、前記使用時に前記超音波センサー部を前記被験者の眼瞼に押圧可能に設けられている押圧部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置は超音波センサー部を有している。超音波センサー部は眼球に超音波を発信し眼球に反射した反射波を受信する。眼球は強膜、硝子体、角膜等から構成されている。超音波センサー部から発信された超音波は強膜や角膜の表面や裏面等にて反射する。眼球は球状であり、超音波は強膜の複数の場所で反射する。これにより強膜の厚みや角膜の厚み、眼球の寸法等の情報を測定することができる。
眼球生体情報収集装置は押圧部を備え、押圧部が超音波センサー部を被験者の眼瞼に押圧する。従って、超音波センサー部は眼球に向けて超音波を発信し反射波を受信することができる。その結果、眼球生体情報収集装置と被験者との位置を調整する手順を不要とすることができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記超音波センサー部は、複数の開口がアレイ状に配置された基板と、個々の前記開口に形成される振動膜と、個々の前記振動膜に設けられる圧電素子部と、を有し、前記圧電素子部は、前記振動膜の上に設けられる下部電極と、前記下部電極の少なくとも一部を覆うように設けられる圧電体膜と、前記圧電体膜の少なくとも一部を覆うように設けられる上部電極と、を有する超音波素子を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波センサー部は基板を備え、基板には複数の開口がアレイ状に配置されている。そして、振動膜は開口に形成されているので、振動し易くなっている。振動膜の上に下部電極、圧電体膜、上部電極がこの順に重ねて設置されている。そして、下部電極と上部電極とに所定の電圧波形を印加することにより圧電体膜が振動する。これにより振動膜が振動するので、超音波センサー部は超音波を発信することができる。振動膜及び圧電体膜は膜であり薄い形態となっている。従って、超音波センサー部は薄いセンサーである為、人体に設置し易くすることができる。
[適用例3]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記基板は半導体基板であることを特徴とする。
本適用例によれば、回路基板は半導体基板であることから薄くて剛性の高い超音波センサー部にすることができる。その結果、眼瞼に押圧しても異物感を感じないほどに超音波センサー部を小型化できる。
[適用例4]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記超音波センサー部は、前記超音波素子と、受信した信号を増幅する増幅回路とを一体に備えることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波センサー部は、超音波素子と増幅回路とを一体に備えている。超音波センサー部に到達する反射波は超音波素子により受信される。そして、増幅回路が受信した信号を増幅する。増幅回路は超音波素子と共に超音波センサー部に設置されている。従って、増幅回路と超音波素子との間で通信するときにも超音波センサー部がノイズの影響を受けることを抑制することができる。
[適用例5]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記超音波センサー部は、前記超音波素子が直列接続されている超音波受信部を有することを特徴とする。
本適用例によれば、超音波受信部では超音波受信素子が直列接続されている。従って、超音波受信部は各超音波素子の出力が加算された信号を出力することができる。その結果、超音波センサー部は感度良く眼球生体情報を収集することができる。
[適用例6]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記超音波センサー部は、前記超音波素子が並列接続されている超音波発信部を有することを特徴とする。
本適用例によれば、超音波発信部では超音波素子が並列接続されている。従って、複数の超音波素子が同じ信号で駆動される為、同じ波形の超音波を強い強度にて発信することができる。その結果、超音波センサー部は感度良く眼球生体情報を収集することができる。
[適用例7]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記超音波センサー部の前記眼瞼を向く側にはゲル状の超音波伝導体が設置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波センサー部には超音波伝導体が設置されている。そして、眼球生体情報収集装置を人体に設置するとき、超音波センサー部と眼瞼との間に超音波伝導体が位置する。超音波伝導体は超音波を超音波センサー部から眼瞼に伝導する為、超音波の伝播経路内に空隙が入ることによる伝播効率の低下を防ぐことができる。
[適用例8]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記増幅回路が出力する信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記デジタル信号を記憶する記憶部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置はAD変換部及び記憶部を備えている。AD変換部は増幅回路が出力する信号をデジタル信号に変換する。記憶部は変換されたデジタル信号を記憶する。従って、眼球生体情報収集装置は超音波センサー部が受信する反射波のデータを記憶する為、記憶されたデータを用いて反射波を分析することができる。
[適用例9]
上記適用例にかかる眼球生体情報収集装置において、前記押圧部は、弾性材料からなる弾性部材を有し、前記被験者の頭部に装着される際に前記弾性部材の一部が前記被験者の頭部に接する位置に配設されていることを特徴とする。
本適用例によれば、弾性部の一部が人体の頭部に接している。従って、弾性部と人体の頭部との間に摩擦が生ずる為、弾性部は人体の頭部に対して移動し難くなる。超音波センサー部が眼瞼に対して移動するとき反射波にはノイズ成分が増える。一方、本適用例では、超音波センサー部が眼瞼に対して移動し難いため、ノイズの発生が抑制された反射波を受信することができる。
[適用例10]
本適用例にかかる眼球生体情報収集装置は、被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、前記超音波センサー部の前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く側とは逆側に設けられる弾性部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置は超音波センサー部を有している。超音波センサー部は眼球に超音波を発信し眼球に反射した反射波を受信する。超音波センサー部から発信された超音波は強膜や角膜の表面や裏面等にて反射する。眼球は球状であり、超音波は強膜の複数の場所で反射する。これにより強膜の厚みや角膜の厚み、眼球の寸法等の情報を測定することができる。
眼球生体情報収集装置は弾性部を備え、弾性部が超音波センサー部を被験者の眼瞼に押圧する。従って、超音波センサー部は眼球に向けて超音波を発信し反射波を受信することができる。その結果、眼球生体情報収集装置と被験者との位置を調整する手順を不要とすることができる。
[適用例11]
本適用例にかかる眼球生体情報収集装置は、被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、前記超音波センサー部を支持し、前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く方向に延在する弾性支持部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置は超音波センサー部を有している。超音波センサー部は眼球に超音波を発信し眼球に反射した反射波を受信する。超音波センサー部から発信された超音波は強膜や角膜の表面や裏面等にて反射する。眼球は球状であり、超音波は強膜の複数の場所で反射する。これにより強膜の厚みや角膜の厚み、眼球の寸法等の情報を測定することができる。
眼球生体情報収集装置は弾性支持部を備え、弾性支持部は被験者の眼瞼に向く方向に延在している。そして、弾性支持部が超音波センサー部を被験者の眼瞼に押圧する。従って、超音波センサー部は眼球に向けて超音波を発信し反射波を受信することができる。その結果、眼球生体情報収集装置と被験者との位置を調整する手順を不要とすることができる。
[適用例12]
本適用例にかかる眼球生体情報収集装置は、被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、前記使用時に前記被験者の耳および鼻に載上されるフレームと、前記フレームに取り付けられ、前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く方向に前記超音波センサー部を支持し弾性材料からなる支持部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置を使用するとき、フレームが被験者の耳および鼻に載上される。このとき、フレームは被験者の耳と鼻とに当接して、被験者の頭部に係止される状態であり、いわゆる眼鏡フレームを頭部にかけた状態でもある。フレームとは、いわゆる眼鏡フレームと同様に鼻と当接する鼻当てや耳と当接する掛け部などを含むものである。
フレームには支持部によって超音波センサー部が支持されている。超音波センサー部は被験者の眼球に超音波を発信し眼球に反射した反射波を受信する。これにより、超音波センサー部は眼球生体情報を検出することができる。そして、支持部は弾性材料からなり、使用時に被験者の眼瞼に向く方向に超音波センサー部を支持する。これにより、支持部は超音波センサー部を被験者の眼瞼に押圧する。従って、超音波センサー部は眼球に向けて超音波を発信し反射波を受信することができる。その結果、眼球生体情報収集装置と眼球との位置を調整する手順を不要とすることができる。
[適用例13]
本適用例にかかる眼球生体情報収集装置は、被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、前記使用時に前記被験者の頭部に巻回される巻回部と、前記巻回部と前記超音波センサー部との間に位置し、前記超音波センサー部を前記被験者の眼瞼に押圧する弾性材料からなる押圧部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、眼球生体情報収集装置を使用するとき、巻回部が被験者の頭部に巻回される。巻回部には押圧部を介して超音波センサー部が設置されている。超音波センサー部は被験者の眼球に超音波を発信し眼球に反射した反射波を受信する。これにより、超音波センサー部は眼球生体情報を検出することができる。そして、押圧部は超音波センサー部を被験者に押圧する。従って、超音波センサー部は眼球に向けて超音波を発信し反射波を受信することができる。その結果、眼球生体情報収集装置と眼球との位置を調整する手順を不要とすることができる。
第1の実施形態にかかわり、(a)は、眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図、(b)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図。 (a)は、超音波センサー部の構造を示す概略斜視図、(b)は超音波発信部の構造を示す模式側断面図、(c)は超音波受信部の構造を示す模式側断面図。 眼球生体情報収集装置の電気制御ブロック図。 測定手順を説明するための模式図。 第2の実施形態にかかわり、(a)は回路基板の模式平面図、(b)は超音波発信部の電気ブロック図、(c)は超音波受信部の電気ブロック図。 第3の実施形態にかかわり、(a)は、眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図、(b)は、眼球生体情報収集装置の構造を示す模式上面図、(c)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図。 第4の実施形態にかかわり、(a)は眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図、(b)及び(c)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図。 第5の実施形態にかかわり、超音波センサー部の電気ブロック図。 第6の実施形態にかかわり、超音波素子の配列を説明するための模式平面図。
本実施形態では、眼球生体情報収集装置と、この眼球生体情報収集装置を用いて眼球生体情報を収集する収集方法との特徴的な例について説明する。眼球生体情報は角膜や強膜の厚み、眼球の寸法、眼圧、水晶体の厚み等の情報を示す。以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかわる眼球生体情報収集装置について図1〜図4に従って説明する。図1(a)は、眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図であり、図1(b)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図である。
図1(a)に示すように、眼球生体情報収集装置1は被験者の頭部2に設置されて用いられる。眼球生体情報収集装置1はフレームとしての支持本体部3を備えている。支持本体部3はメガネのフレームと同様の形状となっている。支持本体部3には被験者の眼4と対向する場所に一対の枠部3aが設置されている。被験者の頭部2を顔側から見たとき枠部3aは被験者の眼4を囲む形状となっている。メガネの場合には枠部3aの内側にレンズが配置されるが、眼球生体情報収集装置1ではレンズの有無は特に限定されない。従って、眼球生体情報収集装置1では枠部3aの内側にレンズがあっても良く無くても良い。本実施形態では枠部3aの内側にレンズが配置されていない。
一対の枠部3aの間にはブリッジ片3bが架設されている。そして、各枠部3aのブリッジ片3b側には鼻当て3cが設置され、鼻当て3cは被験者の鼻5の両脇と接触する。鼻当て3cは眼球生体情報収集装置1を支える。
各枠部3aにおいてブリッジ片3bの反対側には被験者の耳6に向かってつる3dが延在している。そして、つる3dにおいて被験者の耳6の上側から後ろ側にかけて掛け部3eが設置されている。掛け部3eを被験者の耳6に引っ掛けるように支持本体部3が被験者の頭部2に設置される。これにより、鼻当て3c及び掛け部3eが被験者の頭部2と接触し、支持本体部3が被験者の頭部2に設置される。
各枠部3aの内側には鼻当て3cの付近から眼瞼としての被験者の下瞼7に向く方向に延在する弾性支持部及び支持部としてのセンサー支持部3fが設置されている。センサー支持部3fの一端には超音波センサー部8が位置しセンサー支持部3fが超音波センサー部8を支持する。そして、超音波センサー部8は被験者の下瞼7と接触して設置される。
センサー支持部3fはバネ性を有し、センサー支持部3fは超音波センサー部8を被験者の下瞼7に付勢する。また、超音波センサー部8に強い力が加わるとき、センサー支持部3fは折れ曲がるようになっている。これにより、被験者の下瞼7に過度の応力が加わることを防止している。センサー支持部3fの材質はバネ性と所定の降伏点で曲がるように設定可能な材質であれば良い。センサー支持部3fの材質は金属を用いることができ、特にバネ鋼やベーナイト鋼が好ましい。
眼球生体情報収集装置1はつる3dに演算装置9を備え、演算装置9は超音波センサー部8と図示しない配線により電気的に接続されている。そして、演算装置9は超音波センサー部8の出力を用いて各種の演算を行う。さらに、演算装置9は配線10により入出力装置11と電気的に接続されている。
入出力装置11には表示パネル11a及びキーパッド11bが設置されている。表示パネル11aは眼球生体情報収集装置1が収集したデータや測定条件等を表示する。操作者はキーパッド11bを用いて測定条件の入力を行うことができる。配線10と演算装置9とはコネクターを介して接続されている。従って、入出力装置11は演算装置9から着脱することが可能になっている。操作者は演算装置9にデータを入力するときや表示したいときのみ入出力装置11を演算装置9と接続する。そして、通常は入出力装置11を演算装置9から離すことにより、眼球生体情報収集装置1を軽量にする。これにより、眼球生体情報収集装置1の被験者の頭部2への装着性を向上している。
支持本体部3は被験者の頭部2に設置され、支持本体部3は超音波センサー部8を支持している。これにより超音波センサー部8は被験者の下瞼7に接触した状態を維持することが可能になっている。従って、人が被験者の頭部2を動かすときにも超音波センサー部8は下瞼7に接触した状態を維持する。また、支持本体部3は枠部3aに囲まれた場所を光が通過する形状となっているので、被験者の眼4は外光を入射することができる。これにより、被験者の頭部2に眼球生体情報収集装置1を装着した状態で被測定者は日常生活を過ごすことが可能となっている。
図1(b)に示すように、被験者の眼4を構成する眼球12は強膜12a及び角膜12bにより球体状の袋が形成され、この袋の内部にゲル状の硝子体12cが位置し眼内液12gが充填されている。強膜12aは白い不透明な硬い膜であり、白目と称される部分である。角膜12bは透明な硬い膜であり、黒目と称される部分である。強膜12aと角膜12bとを合わせて眼球壁と称す。角膜12bと対向する場所には水晶体12dが配置され、強膜12aの内側には網膜12eが形成されている。網膜12eの一部と接続して視神経12fが形成されており、視神経12fは脳に繋がっている。
角膜12bに入射された入射光は水晶体12dを通過する。水晶体12dは凸レンズであり、入射光を網膜12e上に結像させる機能を備えている。網膜12eは結像された画像を電気信号に変換し、視神経12fは画像情報が変換された電気信号を脳に伝達する。脳はこの電気信号を用いて画像を認識するようになっている。
眼球12の内部には眼内液12gが満たされており、眼内液12gの圧力を眼内圧と称し、眼球壁の内部応力を眼圧と称す。眼内圧が高くなるとき眼球壁に張力がかかるので眼圧も高くなる。従って、眼内圧と眼圧とは相関性がある。人体を対象とした医学的検査では、眼内圧を類推するための値として、眼圧を測定する。医学的検査では眼内圧を直接扱うことがない。従って、医学上で使われる広義の眼圧は、眼球壁の測定値としての眼圧だけでなく、実際の眼内圧を指す場合にも使われている。
眼球12では水晶体12dを囲む場所に毛様体12hが位置し、毛様体12hから眼内液12gが分泌される。水晶体12dの角膜12b側には虹彩12iが位置し、虹彩12iと角膜12bとの間の場所を前房12jと称す。虹彩12iは水晶体12dを通過する光量を調整する機能を有している。前房12jにおいての図中下側の虹彩12iの付け根の場所にはシュレム管12kが位置している。眼内液12gは虹彩12iを通過して前房12jに入る。次に、シュレム管12kを通過して眼球12の外部に排出される。従って、毛様体12hから分泌される眼内液12gの分泌量とシュレム管12kから排出される眼内液12gの排出量とが眼内圧に影響を及ぼしている。
眼圧が高くなるとき網膜12eに眼内液12gの圧力が作用する。これにより網膜12eが損傷し易くなり、網膜神経節細胞が死滅する緑内障となる要因の1つとなっている。そこで、眼圧を低下させる投薬を行った後で眼圧の変動を測定し、投薬の効果を確認する。眼圧の変動を測定する手段として眼球生体情報収集装置1が用いられる。
正常な人の眼圧は約10〜20mmHgであり、5mmHgの変動がある。そして、日常生活を行う過程で眼圧が高くなる状態を認識するためには、所定の時間間隔で継続して眼圧を測定する必要がある。
被験者の下瞼7にはセンサー支持部3fに支持された超音波センサー部8が接触している。超音波センサー部8はセンサー支持部3f側から順に土台部8a、押圧部及び弾性部材としての弾性部8b、センサー本体8c、超音波伝導体8dが重ねて設置されている。土台部8aはセンサー支持部3fに固定されており、超音波センサー部8の向きを維持する構造物である。尚、センサー支持部3fと弾性部8bとにより支持部が構成されている。
弾性部8bは超音波センサー部8を被験者の下瞼7に押圧する。弾性部8bは弾性部材を有している。弾性部材の材質は弾力性のある材質であれば良く特に限定されない。天然ゴム、樹脂、シリコーンゴムや金属バネや多孔質のスポンジのように構造的に弾力性を有するものでも良い。センサー本体8cは超音波13を強膜12aに向けて発信する。そして、センサー本体8cは強膜12aで反射した反射波13aを受信する。超音波伝導体8dはセンサー本体8cと被験者の下瞼7との間で超音波13を伝導する。超音波伝導体8dはセンサー本体8cと被験者の下瞼7との間に空気が入らないようにする。これにより、超音波13が強膜12aに届く前に反射することを超音波伝導体8dが抑制する。超音波伝導体8dの材質は超音波13を伝導し、被験者の下瞼7とセンサー本体8cとの間に空気の層が形成されることを抑制する材質であれば良く、特に限定されない。シリコーンゴムや樹脂材料等のゲル状の弾性部材や粘着材を用いることができる。本実施形態では、例えば、タキロン社製の「ソナゲル」を用いている。
超音波センサー部8から発信された超音波13は被験者の下瞼7を通過して強膜12aに至る。超音波13の一部は強膜12aの被験者の下瞼7側の面にて反射し反射波13aとして超音波センサー部8に向かって進行する。超音波13の一部は強膜12aの硝子体12c側の面にて反射し反射波13aとして超音波センサー部8に向かって進行する。
強膜12aを通過した超音波13はさらに毛様体12h及び硝子体12cを通過する。そして、超音波13の一部は眼球12の奥側に位置する強膜12aに到達する。そして、超音波13の一部は強膜12aの硝子体12c側の面にて反射し反射波13aとして超音波センサー部8に向かって進行する。超音波13の一部は強膜12aの眼球12の奥側の面にて反射し反射波13aとして超音波センサー部8に向かって進行する。
従って、超音波13は眼球12を横断し強膜12aの4つの面で反射し反射波13aとして超音波センサー部8に向かって進行する。超音波センサー部8は超音波13を1回発信した後、4つの反射波13aを受信する。これにより、2箇所における強膜12aの膜厚の変動を測定することができる。さらに、超音波13が通過する眼球12の2点間の距離の変動を測定することができる。
図2(a)は、超音波センサー部の構造を示す概略斜視図である。図2(a)に示すように、超音波センサー部8は矩形の板状の土台部8aを備え、土台部8aはセンサー支持部3fに固定されている。土台部8aにおいてセンサー支持部3fと接続する面の反対側の面には角柱状の弾性部8bが設置されている。弾性部8bは図中上下方向に伸縮する弾力性を有している。弾性部8bの材質は弾力性があれば良く特に限定されない、シリコーンゴム、天然ゴムに各種添加材を加えた物、合成ゴム等を用いることができる。他にも、コイルバネや板バネ等構造的に弾力性を有する物でも良い。本実施形態では例えば、弾性材料にシリコーンゴムを用いている。
センサー本体8cは図中上側が開口した箱状の外装部14を備えている。外装部14内には第1モールド15が配置され、第1モールド15上に基板としての回路基板16が重ねて設置されている。外装部14は水分や塵の浸入を防止する。第1モールド15は樹脂からなり絶縁体となっている。また、第1モールド15は回路基板16を外装部14に固定する機能も備えている。
回路基板16上には超音波発信部17、超音波受信部18、センサー回路部19が設置されている。超音波発信部17は超音波13を発信する部位であり、超音波受信部18は反射波13aを受信する部位である。そして、センサー回路部19は超音波発信部17及び超音波受信部18を駆動する回路である。センサー回路部19は超音波発信部17及び超音波受信部18とセンサー本体8cに設置されている。従って、センサー回路部19と超音波発信部17との間で通信するときやセンサー回路部19と超音波受信部18との間で通信するときにも超音波センサー部8がノイズの影響を受けることを抑制することができる。
回路基板16上の超音波発信部17、超音波受信部18、センサー回路部19を覆って第2モールド20が設置されている。第2モールド20はセンサー本体8cに水分や塵の浸入を防止する。センサー本体8cの第2モールド20に重ねて、超音波伝導体8dが設置されている。第2モールド20は図中上面が平坦になっており、超音波伝導体8dが容易にセンサー本体8cに固定することが可能になっている。
図2(b)は超音波発信部の構造を示す模式側断面図である。図2(b)に示すように回路基板16上にセンサー回路部19が形成されている。回路基板16は半導体基板であり、センサー回路部19は公知のフォトリソグラフィ法を用いて形成された回路である。回路基板16の厚みは特に限定されないが、本実施形態では、例えば、約100μm〜150μmとなっている。超音波発信部17は回路基板16上に素子基板23を備えている。回路基板16と素子基板23とは積層され一枚の基板に形成されている。素子基板23は半導体基板である。そして、素子基板23の一部がエッチングされて複数の開口16aが形成されている。開口16aの深さは特に限定されないが、本実施形態では、例えば、約100μmとなっている。開口16aは公知のフォトリソグラフィ法を用いて形成されている。そして、素子基板23の開口16a上に振動膜24が架橋されている。回路基板16には複数の開口16aがアレイ状に配置され、開口に振動膜24が形成されている。振動膜24の厚みは特に限定されないが、本実施形態では、例えば、約0.5μm〜4μmとなっている。素子基板23の開口16aでは回路基板16と振動膜24との間が空間となっている。これにより、振動膜24は両持ち梁構造となり、振動し易い構造となっている。振動膜24は弾性のある板である。振動膜24の材質は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、SiO2の板にZrO2の膜を設置したものを用いている。素子基板23及び振動膜24の形成方法は公知のフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて形成することが可能であり、説明を省略する。
振動膜24上には下部電極25、圧電体膜26、上部電極27が設置されている。詳しくは、振動膜24上に下部電極25が設けられ、下部電極25の少なくとも一部を覆うように圧電体膜26が設けられている。さらに、圧電体膜26の少なくとも一部を覆うように上部電極27が設けられている。下部電極25及び上部電極27は導電性の膜であり、Al、Au、Cu、Ag、Ti等の金属を用いることができる。下部電極25及び上部電極27の厚みは特に限定されないが、本実施形態では、例えば、下部電極25の厚みは約200nmとなっており、上部電極27の厚みは約50nmとなっている。圧電体膜26は電圧により変位を生ずる材質であれば良く、本実施形態では、例えば、PZTをスパッタ法または蒸着法を用いて形成している。圧電体膜26の厚みは特に限定されないが、本実施形態では例えば、略0.2μmから5μmの厚みになっている。振動膜24、下部電極25、圧電体膜26、上部電極27により超音波素子としての超音波発信素子28が構成され、下部電極25、圧電体膜26、上部電極27により圧電素子部28aが構成されている。
下部電極25とセンサー回路部19との間は配線29により接続されている。同様に、上部電極27とセンサー回路部19との間も配線29により接続されている。配線29にはワイヤーボンディングやフレキシブルテープを用いることができる。配線29を通じてセンサー回路部19は下部電極25及び上部電極27を介して圧電体膜26に電圧を印加する。そして、センサー回路部19が圧電体膜26に駆動波形を印加することにより、超音波発信部17は振動膜24を振動させて超音波13を発信させる。センサー回路部19には配線30が設置され、配線30はセンサー回路部19と演算装置9との間でデータを伝送する。
図2(c)は超音波受信部の構造を示す模式側断面図である。図2(c)に示すように超音波受信部18は回路基板16上に素子基板23を備えている。回路基板16と素子基板23とは積層され一枚の基板に形成されている。素子基板23は半導体基板である。そして、素子基板23の一部がエッチングされて複数の開口16aが形成されている。開口16aは公知のフォトリソグラフィ法を用いて形成されている。素子基板23の開口16a上に振動膜24が架橋されている。回路基板16には複数の開口16aがアレイ状に配置され、開口に振動膜24が形成されている。素子基板23の開口16aでは回路基板16と振動膜24との間が空間となっている。これにより、振動膜24は両持ち梁構造となり、振動し易い構造となっている。振動膜24は弾性のある板である。振動膜24の材質は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、SiO2の板にZrO2の膜を設置したものを用いている。素子基板23及び振動膜24の形成方法は公知のフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて形成することが可能であり、説明を省略する。
振動膜24上には下部電極25、圧電体膜26、上部電極27が設置されている。詳しくは、振動膜24上に下部電極25が設けられ、下部電極25の少なくとも一部を覆うように圧電体膜26が設けられている。さらに、圧電体膜26の少なくとも一部を覆うように上部電極27が設けられている。下部電極25及び上部電極27は導電性の膜であり、Al、Au、Cu、Ag、Ti等の金属を用いることができる。圧電体膜26は電圧により変位を生ずる材質であれば良く、本実施形態では、例えば、PZTをスパッタ法または蒸着法を用いて形成している。振動膜24、下部電極25、圧電体膜26、上部電極27により超音波素子としての超音波受信素子31が構成され、下部電極25、圧電体膜26、上部電極27により圧電素子部31aが構成されている。尚、超音波受信部18における回路基板16、振動膜24、下部電極25、圧電体膜26、上部電極27の厚み及び開口16aの深さは超音波発信部17と同様の寸法となっている。
下部電極25とセンサー回路部19との間は配線29により接続されている。同様に、上部電極27とセンサー回路部19との間も配線29により接続されている。配線29にはワイヤーボンディングやフレキシブルテープを用いることができる。反射波13aが超音波受信部18に到達するとき振動膜24が振動する。これにより、圧電体膜26が発電し、下部電極25と上部電極27と間に電圧が生じる。そして、センサー回路部19が下部電極25と上部電極27との間の電圧を検出する。
超音波発信部17と超音波受信部18とは略同じ構造であるが、超音波発信部17と超音波受信部18とはそれぞれ独立している。つまり、超音波発信部17は超音波13の発信のみ行い。超音波受信部18は反射波13aの受信のみ行う構造となっている。超音波発信部17と超音波受信部18とが共通の素子を用いて超音波13の発信と反射波13aの受信とを行うときには、信号を切り換える回路が必要となる。この場合と比べて超音波センサー部8は製造し易い構造にすることができる。
図3は、眼球生体情報収集装置の電気制御ブロック図である。図3に示すように、眼球生体情報収集装置1は主に超音波センサー部8、演算装置9及び入出力装置11から構成されている。超音波センサー部8が備えるセンサー回路部19はセンサー制御部32を備えている。センサー制御部32は演算装置9に接続され、演算装置9と通信を行う。そして、センサー制御部32は超音波センサー部8の動作を制御する。
センサー制御部32は波形形成部33及び増幅回路としての第1増幅部34と接続されている。波形形成部33は超音波発信部17を駆動する駆動波形33aを形成し、第1増幅部34は超音波発信部17を駆動する電力を増幅する。センサー制御部32は波形形成部33に波形を形成する出力指示信号32aを出力する。波形形成部33は出力指示信号32aを受けて駆動波形33aを形成する。
波形形成部33は第1増幅部34と接続され、波形形成部33は第1増幅部34に駆動波形33aを出力する。センサー制御部32は第1増幅部34に増幅率を指示する増幅率信号32bを出力する。第1増幅部34は駆動波形33aを入力し、増幅率信号32bが示す増幅率で駆動波形33aを増幅した駆動信号34aを出力する。第1増幅部34は配線29を介して超音波発信部17と接続されており、第1増幅部34は超音波発信部17に駆動信号34aを出力する。
超音波発信部17は駆動信号34aを超音波発信素子28に印加し、振動膜24を振動させて超音波13を強膜12aに向けて発信する。超音波13は強膜12aにて反射し、反射波13aが超音波受信部18に到達する。これにより、超音波受信部18では振動膜24が振動し、振動膜24の振動にともなって圧電体膜26が伸縮する。これにより、振動膜24の振動が電気信号に変換され、変換された受信信号18aが配線29を介して超音波受信部18から増幅回路としての第2増幅部35に出力される。尚、第1増幅部34及び第2増幅部35は超音波センサー部8に設置されている。
第2増幅部35は所定の増幅率で受信信号18aを増幅する。第2増幅部35はAD変換部36(AnalogDigital)と接続し、第2増幅部35は受信信号18aを増幅した受信波形35aをAD変換部36に出力する。AD変換部36は受信波形35aをデジタル信号としてのデジタル受信波形36aに変換する。AD変換部36は記憶部37と接続され、記憶部37にデジタル受信波形36aを出力する。記憶部37はデジタル受信波形36aを記憶する。
記憶部37はデジタル受信波形36aを記憶したことを示す更新信号37aをセンサー制御部32に出力する。センサー制御部32は演算装置9と交信して演算装置9にデジタル受信波形36aの送信可否の判断を行う。そして、送信可能のときには、センサー制御部32は記憶部37からデジタル受信波形36aを演算装置9へ転送する。
演算装置9はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU(中央演算処理装置)40と、各種情報を記憶する記憶部としてのメモリー41とを備えている。さらに、演算装置9は入出力インターフェイス42及びタイマー43を備え、メモリー41、入出力インターフェイス42、タイマー43はデータバス44を介してCPU40に接続されている。タイマー43は時刻情報を有し、CPU40は時刻情報に基づいて計測タイミングを設定することができる。尚、時刻情報は日本標準時に限らず被験者が眼球生体情報収集装置1を装着してからの経過時間としても良い。そして、計測タイミングは計測間隔を含む概念である。
入出力インターフェイス42には、超音波センサー部8、入出力装置11及び警告部45が接続されている。警告部45はLED(Light Emitting Diode)が設置されている。そして、警告部45は光を点滅させて注意を喚起する。
メモリー41は、RAM、ROM等といった半導体メモリーを含む概念である。機能的には、眼球生体情報収集装置1の制御手順が記述されたプログラムソフト46を記憶する記憶領域や、デジタル受信波形36aを記憶するための記憶領域が設定される。他にも、デジタル受信波形36aを用いて強膜12aの膜厚を演算するときに用いるデータである校正値データ47を記憶するための記憶領域が設定される。さらに、演算結果である眼圧値や測定時刻等のデータである計測値データ48を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、CPU40のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU40は、メモリー41内に記憶されたプログラムソフト46に従って、眼圧値を測定する制御を行うものである。具体的な機能実現部として所定の間隔で測定する指示信号を超音波センサー部8に出力してデジタル受信波形36aを取得する主制御部49を有する。主制御部49はメモリー41に記憶された情報を表示パネル11aに表示する。そして、キーパッド11bから入力された内容に従って、メモリー41の内容を書き換える。
他にも、CPU40は相対変動値演算部50を有する。相対変動値演算部50は記憶されたデジタル受信波形36aの内最新のデータと最新のデータの直前に測定したデータとを比較する。そして、デジタル受信波形36aの変化に基づき反射波13aが超音波センサー部8に到達する時間間隔を算出する。
さらに、CPU40は膜厚値演算部51を有する。膜厚値演算部51は算出された反射波13aが超音波センサー部8に到達する時間間隔と校正値データ47とを用いて強膜12aの厚みの変化を算出する。
他にも、CPU40は眼圧値演算部52を有する。眼圧値演算部52は算出された強膜12aの厚みの変化と校正値データ47とを用いて眼圧の変化を算出する。そして、計測した時刻と算出した眼圧の変化を計測値データ48としてメモリー41に記憶する。
尚、本実施形態では、上記の各機能がCPU40を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPU40を用いない単独の電子回路(ハードウェア)によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
演算装置9は他にも電源部53を備えている。電源部53は蓄電装置を備え、所定の期間の測定に必要な電力を蓄電する。電力が判定値より低下するときには電源部53がCPU40に電力低下したことを知らせる信号を出力する。そして、主制御部49が警告部45に注意を喚起させる信号を出力させる。
次に、眼球生体情報収集装置1が眼圧を測定する手順について説明する。図4は、測定手順を説明するための模式図である。図4(a)〜図4(c)の縦軸は電圧を示し、横軸は時間の経過をしめしている。まず、主制御部49はメモリー41から測定間隔のデータを入手する。測定間隔は予め操作者が入出力装置11を用いて設定したデータである。次に、主制御部49はタイマー43から時間情報を入手する。そして、測定間隔の時間が経過する毎に主制御部49はセンサー制御部32に計測を指示する信号を出力する。
センサー制御部32は主制御部49から計測を指示する信号を入力して波形形成部33に出力指示信号32aを出力する。図4(a)に示すように、出力指示信号32aは測定間隔54毎に立ち上がるパルス信号となっている。
波形形成部33は出力指示信号32aを入力したタイミングにて駆動波形33aを形成し、第1増幅部34に出力する。第1増幅部34は駆動波形33aを増幅し、増幅した駆動信号34aを超音波発信部17に出力する。超音波発信部17は駆動信号34aにて超音波発信素子28を駆動し、強膜12aに向けて超音波13を出力する。
強膜12aでは超音波13が反射し、強膜12aから反射波13aが放出される。そして、超音波受信部18が反射波13aを受信する。次に、超音波受信部18は反射波13aを電気信号に変えた受信信号18aを第2増幅部35に出力する。第2増幅部35は受信信号18aを増幅し、増幅した受信波形35aをAD変換部36に出力する。AD変換部36は受信波形35aをデジタル信号に変換し、変換したデジタル受信波形36aを記憶部37に記憶する。
次に、センサー制御部32はデジタル受信波形36aをメモリー41に転送する。続いて、相対変動値演算部50はデジタル受信波形36aを用いて超音波センサー部8が反射波13aを受信した時間を算出する。図4(b)に示すように、デジタル受信波形36aには4つの反射波形が含まれている。第1反射波形55aは強膜12aの被験者の下瞼7側の面で反射した反射波13aに対応する波形である。第2反射波形55bは被験者の下瞼7付近の強膜12aにおいて硝子体12c側の面で反射した反射波13aに対応する波形である。第1反射波形55aと第2反射波形55bとは被験者の下瞼7に近い場所の強膜12aの表裏面で反射した反射波13aに対応している。
第3反射波形55cは眼球12の奥側に位置する強膜12aの硝子体12c側の面で反射した反射波13aに対応する波形である。第4反射波形55dは眼球12の奥側に位置する強膜12aにおいて人体の後頭部の方に向かう面で反射した反射波13aに対応する波形である。第3反射波形55cと第4反射波形55dとは眼球12の奥側の場所の強膜12aの表裏面で反射した反射波13aに対応している。
デジタル受信波形36aにおいて、第1反射波形55aと第2反射波形55bとの間隔を第1時間間隔56aとする。第2反射波形55bと第3反射波形55cとの間隔を第2時間間隔56bとする。第3反射波形55cと第4反射波形55dとの間隔を第3時間間隔56cとする。相対変動値演算部50は第1時間間隔56a、第2時間間隔56b及び第3時間間隔56cを算出する。
相対変動値演算部50がデジタル受信波形36aから第1時間間隔56a、第2時間間隔56b及び第3時間間隔56cを算出するときには、位相トラッキング法を用いる。図4(c)において、新反射波形57a及び参照反射波形57bは共にデジタル受信波形36aの1例である。新反射波形57aは演算の対象とするデジタル受信波形36aであり、参照反射波形57bは新反射波形57aを入手した測定の1回前の測定で入手したデジタル受信波形36aである。従って、参照反射波形57bを入手した次の測定で新反射波形57aを入手したことになる。
相対変動値演算部50は新反射波形57aと参照反射波形57bとの位相差を最小二乗法を用いて算出する。そして、位相差を時間に換算することにより新反射波形57aと参照反射波形57bとの時間の変化を算出する。この演算を第1反射波形55a〜第4反射波形55dについて行う。そして、参照反射波形57bにおける第1時間間隔56a、第2時間間隔56b、第3時間間隔56cに対して算出した時間の変化分を補正することにより新反射波形57aにおける第1時間間隔56a、第2時間間隔56b、第3時間間隔56cを算出する。以上、位相トラッキング法を用いる演算方法の概要を説明したが、位相トラッキング法は公知の演算方法であり詳細な説明は省略する。
次に、膜厚値演算部51はメモリー41から強膜12a内を進行するときの超音波13の伝播速度である強膜伝播速度を入力する。さらに、膜厚値演算部51はメモリー41から硝子体12c内を進行するときの超音波13の伝播速度である硝子体伝播速度を入力する。超音波13の伝播速度はメモリー41に記憶された校正値データ47の1つである。そして、膜厚値演算部51は第1時間間隔56aと強膜伝播速度とを乗算して被験者の下瞼7に近い場所の強膜12aの厚みを算出する。同様に、膜厚値演算部51は第3時間間隔56cと強膜伝播速度とを乗算して眼球12の奥の場所の強膜12aの厚みを算出する。さらに、膜厚値演算部51は第2時間間隔56bと硝子体伝播速度とを乗算して眼球12の大きさを算出する。この、眼球12の大きさは測定位置が精度良く設定されないので、時間の経過にたいする変動を測定する内容となっている。
次に、眼圧値演算部52はメモリー41から強膜12aの厚みと眼圧との関係を示す強膜眼圧変換データを入力する。強膜眼圧変換データはメモリー41に記憶された校正値データ47の1つである。続いて、眼圧値演算部52は強膜12aの厚みの算出値と強膜眼圧変換データとを用いて眼圧を算出する。図4(d)の縦軸は眼圧を示し、横軸は時間の経過を示している。その結果、図4(d)に示すように眼圧推移線58が算出される。出力指示信号32aは測定間隔54毎に出力されるので、眼圧の測定値は測定間隔54毎に算出される。従って、操作者は眼圧推移線58に示すように眼圧の推移を観測することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、眼球生体情報収集装置1は超音波センサー部8を有している。超音波センサー部8から射出された超音波13は強膜12aの表面や裏面等にて反射する。眼球12は球状であり、超音波13は強膜12aの複数の場所で反射する。これにより強膜12aの厚みや眼球の情報を測定することができる。
(2)本実施形態によれば、眼球生体情報収集装置1は支持本体部3を備え、支持本体部3は被験者の頭部2に設置されている。支持本体部3は超音波センサー部8を支持する。そして、支持本体部3には弾性部8bが設置され、弾性部8bが超音波センサー部8を被験者の下瞼7に押圧する。これにより、支持本体部3を介して被験者の頭部2に設置された超音波センサー部8が被験者の下瞼7に押圧される。従って、人が被験者の頭部2を動かすときにも超音波センサー部8は被験者の下瞼7に接触し眼球12に向けて超音波13を射出し反射波13aを受信することができる。その結果、人が被験者の頭部2を動かすときにも眼球生体情報収集装置1は眼球12の情報を測定することができる。
(3)本実施形態によれば、センサー回路部19は超音波発信部17及び超音波受信部18と共に超音波センサー部8に設置されている。従って、センサー回路部19と超音波発信部17との間で通信するときやセンサー回路部19と超音波受信部18との間で通信するときにも超音波センサー部8がノイズの影響を受けることを抑制することができる。
(4)本実施形態によれば、超音波発信部17と超音波受信部18とはそれぞれ独立している。そして、超音波発信部17は超音波13を発信する超音波発信素子28を有し、超音波受信部18は反射波13aを受信する超音波受信素子31を有している。超音波発信部17と超音波受信部18とが共通の素子を用いるときには発信と受信とを切り換える装置が必要となる。従って、超音波13の発信と受信とを共通の素子で行うときに比べて眼球生体情報収集装置1を製造し易い構造にすることができる。
(5)本実施形態によれば、回路基板16に超音波発信素子28及び超音波受信素子31が設置されている。そして、回路基板16は半導体基板であることから薄くて剛性の高い超音波センサー部8にすることができる。その結果、被験者の下瞼7に密着させて日常的に使用しても異物感を感じないほどに超音波センサー部8を小型化できる。
(6)本実施形態によれば、超音波センサー部8には超音波伝導体8dが設置されている。そして、眼球生体情報収集装置1を人体に設置するとき、超音波センサー部8と被験者の下瞼7との間に超音波伝導体8dが位置する。超音波伝導体8dは超音波13を超音波センサー部8から被験者の下瞼7に伝導する為、超音波13の伝播経路内に空隙が入ることによる伝播効率の低下を防ぐことができる。
(7)本実施形態によれば、眼球生体情報収集装置1はAD変換部36及びメモリー41を備えている。AD変換部36は第2増幅部35が出力する受信波形35aをデジタル信号に変換する。メモリー41はデジタル受信波形36aを記憶する。従って、眼球生体情報収集装置1は超音波センサー部8が受信する反射波13aのデータを記憶するので、反射波13aを分析することができる。
(8)本実施形態によれば、人は被験者の頭部2に眼球生体情報収集装置1を設置した状態で日常生活を過ごすことができる。従って、時間の推移に対する眼圧の推移のデータを取得することができる。
(第2の実施形態)
次に、眼球生体情報収集装置の一実施形態について図5を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、図2に示した超音波発信部17及び超音波受信部18の配置が異なる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図5(a)は回路基板の模式平面図である。すなわち、本実施形態では、図5(a)に示すように、超音波センサー部61は回路基板62を備え、回路基板62上には駆動回路63が設置されている。さらに、回路基板62上には超音波発信部64及び超音波受信部65が設置されている。そして、超音波発信部64は配列した5つの超音波素子としての超音波発信素子66を有し、超音波受信部65は配列した5つの超音波素子としての超音波受信素子67を有している。
図5(b)は超音波発信部の電気ブロック図であり、図5(c)は超音波受信部の電気ブロック図である。図5(b)に示すように、超音波発信部64では超音波発信素子66が並列接続されている。従って、5つの超音波発信素子66が同じ信号で駆動される為、同じ波形の超音波13を強い強度にて発信することができる。その結果、超音波センサー部61は感度良く反射波13aを受信することができる。
図5(c)に示すように、超音波受信部65では超音波受信素子67が直列接続されている。従って、超音波センサー部61は各超音波受信素子67の出力が加算された信号を出力することができる。その結果、超音波センサー部61は感度良く反射波13aを受信することができる。
(第3の実施形態)
次に、眼球生体情報収集装置の一実施形態について図6を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、図1に示した支持本体部3の形態がマスクとなっている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図6(a)は眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図であり、図6(b)は、眼球生体情報収集装置の構造を示す模式上面図である。すなわち、本実施形態では、図6(a)及び図6(b)に示すように、眼球生体情報収集装置70は被験者の頭部2に設置されて用いられる。眼球生体情報収集装置70は巻回部としての支持本体部71を備えている。支持本体部71はメガネのフレームと同様の形状となっている。もしくは、支持本体部71は被験者の眼4と対向する場所が開口したアイマスクのマスク部分を意図し、布製、ゴム製、弾性樹脂製、あるいはそれらの複合体などで形成できる。また、支持本体部71はシートのような形態であり、被験者の頭部2に接触して配置される。支持本体部71には被験者の眼4と対向する場所に一対の枠部71aが設置されている。被験者の頭部2を顔側から見たとき枠部71aは被験者の眼4を囲む形状となっており、被験者の下瞼7を覆うように配置されている。
一対の枠部71aの間にはブリッジ片71bが架設されている。ブリッジ片71bは被験者の鼻5の上に配置され、支持本体部71が重力方向に移動し難いようになっている。
各枠部71aにおいてブリッジ片71bの反対側には被験者の耳6に向かってバンド部71dが延在している。そして、バンド部71dは被験者の耳6の上を通って被験者の後頭部2aまで延在している。被験者の後頭部2aでは一対のバンド部71dを接続して固定する接続部71eが設置されている。接続部71eは一対のバンド部71dを分離可能に接続する機能を備えている。接続部71eには例えば、マジックテープ(登録商標)を用いることができる。支持本体部71の装着性を良くするためにバンド部71dは伸縮性のある部材にて構成するのが好ましい。例えば、糸状のゴムを編みこんだ布を用いても良い。
枠部71aにおいて被験者の下瞼7と対向する場所には超音波センサー部72が設置されている。超音波センサー部72は、枠部71aが被験者の下瞼7を覆っている場所で被験者の下瞼7と接触して設置されている。眼球生体情報収集装置70はバンド部71dに演算装置9を備え、演算装置9は超音波センサー部72と図示しない配線により電気的に接続されている。
図6(c)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図である。被験者の下瞼7には枠部71aに支持された超音波センサー部72が接触している。超音波センサー部72は枠部71a側から順に土台部72a、押圧部及び弾性部材としての弾性部72b、センサー本体72c、超音波伝導体72dが重ねて設置されている。土台部72aは枠部71aに固定されており、超音波センサー部72の向きを維持する構造物である。弾性部72bの材質は弾性部8bと同様の材質を用いることができる。
弾性部72bは超音波センサー部72を被験者の下瞼7に押圧する。弾性部72bの一部はセンサー本体72cと接触し、一部は被験者の頭部2の一部である人体の頬73に接している。従って、弾性部72bと被験者の頭部2との間に摩擦が生ずる為、弾性部72bは被験者の頭部2に対して移動し難くなる。超音波センサー部72が被験者の下瞼7に対して移動するとき反射波13aにはノイズ成分が増える。一方、本実施形態では、超音波センサー部72が眼瞼に対して移動し難いため、ノイズの発生が抑制された反射波13aを受信することができる。センサー本体72c及び超音波伝導体72dは第1の実施形態におけるセンサー本体8c及び超音波伝導体8dと同一の構造及び機能を有しており、説明を省略する。
(第4の実施形態)
次に、眼球生体情報収集装置の一実施形態について図7を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、超音波センサー部8が人体の上瞼と接触して設置されている点にある。図7(a)は眼球生体情報収集装置の構造を示す模式正面図であり、図7(b)及び図7(c)は、超音波センサー部と眼球との関係を説明するための模式側断面図である。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図7(a)に示すように、眼球生体情報収集装置76は被験者の頭部2に設置されて用いられる。眼球生体情報収集装置76はフレームとしての支持本体部77を備えている。支持本体部77はメガネのフレームと同様の形状となっている。支持本体部77には被験者の眼4と対向する場所に一対の枠部77aが設置されている。被験者の頭部2を顔側から見たとき枠部77aは被験者の眼4を囲む形状となっている。
一対の枠部77aの間にはブリッジ片77bが架設されている。そして、各枠部77aのブリッジ片77b側には鼻当て77cが設置され、鼻当て77cは被験者の鼻5の両脇と接触する。これにより、鼻当て77cは眼球生体情報収集装置76を支えている。各枠部77aにおいてブリッジ片77bの反対側には被験者の耳6に向かってつる77dが延在している。そして、つる77dにおいて被験者の耳6側の端には掛け部77eが設置されている。
各枠部77aの内側には鼻当て77cの付近から眼瞼としての人体の上瞼78に向けて延在する弾性支持部及び支持部としてのセンサー支持部77fが設置されている。センサー支持部77fの一端には超音波センサー部8が位置しセンサー支持部77fが超音波センサー部8を支持する。そして、超音波センサー部8は人体の上瞼78と接触して設置されている。
センサー支持部77fが枠部77aと接続する場所には蝶番77gが設置されている。蝶番77gを中心としてセンサー支持部77fが回転することにより超音波センサー部8は人体の上瞼78の動作と連動して上下に移動することが可能になっている。
図7(b)は、人体の上瞼78が上に移動し、人が被験者の眼4を開いた状態を示している。このとき、超音波センサー部8は人体の上瞼78と接触し、超音波センサー部8から発信される超音波13は角膜12bに向かって進行する。そして、角膜12bにて反射した反射波13aは超音波センサー部8に向かって進行する。従って、超音波センサー部8は人体の上瞼78が上がっているときに角膜12bの厚みを測定することができる。
図7(c)は、人体の上瞼78が下に移動し、人が被験者の眼4を閉じた状態を示している。このとき、超音波センサー部8は人体の上瞼78と接触し、水晶体12dと対向する場所に位置している。超音波センサー部8から発信される超音波13は角膜12bに向かって進行する。そして、角膜12bにて反射した反射波13aは超音波センサー部8に向かって進行する。従って、超音波センサー部8は人体の上瞼78が下がっているときに角膜12bの厚みを測定することができる。
従って、眼球生体情報収集装置76は人が被験者の眼4を閉じているときにも開いているときにも角膜12bの厚みを測定することができる。そして、眼球生体情報収集装置76ではメモリー41に角膜12bの厚みと眼圧との関係を示す角膜眼圧変換データが記憶されている。角膜眼圧変換データはメモリー41に記憶された校正値データ47の1つである。そして、眼圧値演算部52は角膜12bの厚みの算出値と角膜眼圧変換データとを用いて眼圧を算出する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、人が被験者の眼4を開いているときにも閉じているときにも角膜12bの厚みを測定することにより眼球生体情報収集装置76は眼圧を測定することができる。
(第5の実施形態)
次に、眼球生体情報収集装置の一実施形態について図8を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、超音波発信部17と超音波受信部18が共通の超音波発信受信素子を使用する点にある。図8は超音波センサー部の電気ブロック図である。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図8に示すように、眼球生体情報収集装置81は超音波センサー部82を備え、超音波センサー部82は超音波発信部83及び超音波受信部84を備えている。超音波発信部83は第1増幅部34と超音波素子としての超音波発信受信素子85を備えている。超音波発信受信素子85は超音波発信素子28や超音波受信素子31と同様の形態となっている。
超音波受信部84は超音波発信受信素子85と第2増幅部35とを備え、さらに、超音波発信受信素子85と第2増幅部35との間にスイッチ86が配置されている。超音波センサー部82に超音波13を発信させるとき、超音波センサー部82はスイッチ86を開いた状態に切り換える。次に、超音波センサー部82は第1増幅部34に駆動波形33aを入力する。第1増幅部34は駆動波形33aを増幅し、増幅した駆動信号34aを超音波発信受信素子85に出力する。超音波発信受信素子85は駆動信号34aにより駆動され超音波13を発信する。超音波13を発信した直後に超音波センサー部82はスイッチ86を閉じた状態に切り換える。
超音波13は眼球12にて反射し、反射波13aが超音波センサー部82に向かって進行する。反射波13aが超音波発信受信素子85に到達すると超音波発信受信素子85は反射波13aを受信し、受信信号85aをスイッチ86に出力する。このとき、超音波発信受信素子85と第1増幅部34とは接続されているが、第1増幅部34はインピーダンスが高いので、受信信号85aが第1増幅部34に入力されないようになっている。
スイッチ86は閉じた状態となっているので、受信信号85aは第2増幅部35に出力される。第2増幅部35は受信信号85aを増幅し、増幅した受信波形35aをAD変換部36に出力する。以降のステップは第1の実施形態と同じであり、説明を省略する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、超音波発信受信素子85が超音波13を発信する機能と反射波13aを受信する機能とを備えている。従って、超音波13を発信する素子と反射波13aを受信する素子とを備えるときに比べて超音波センサー部82を小型にすることができる。
(第6の実施形態)
次に、眼球生体情報収集装置の一実施形態について図9を用いて説明する。本実施形態が第2の実施形態と異なるところは、超音波発信素子66と超音波受信素子67との配置が異なる点にある。図9は超音波素子の配列を説明するための模式平面図であり、駆動回路63を省略した図である。尚、第2の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図9(a)に示すように、超音波センサー部89は回路基板90を備えている。回路基板90上には超音波素子としての超音波発信素子91及び超音波受信素子92が5行5列のマトリクス状に配置された素子アレイを構成している。そして、超音波発信素子91が中央に位置する3行3列の素子アレイを構成し、超音波発信素子91の周囲に超音波受信素子92が囲む配置となっている。尚、超音波発信素子91と超音波受信素子92との配置を入れ替えても良い。超音波13の発信と反射波13aの受信特性に合わせて入れ替えても良い。
図9(b)に示すように、超音波センサー部93は回路基板90を備えている。回路基板90上には超音波発信素子91及び超音波受信素子92が5行5列のマトリクス状に配置された素子アレイを構成している。そして、超音波発信素子91と超音波受信素子92とが交互に配置された素子アレイを構成している。尚、超音波発信素子91と超音波受信素子92との配置を入れ替えても良い。超音波13の発信と反射波13aの受信特性に合わせて入れ替えても良い。
図9(c)に示すように、超音波センサー部94は回路基板90を備えている。回路基板90上には超音波発信素子91及び超音波受信素子92が5行5列のマトリクス状に配置された素子アレイを構成している。そして、超音波発信素子91が図中横方向に並んで配列し、超音波受信素子92も図中横方向に並んで配列している。そして、超音波発信素子91の配列と超音波受信素子92の配列とが図中縦方向に交互に配置された素子アレイを構成している。尚、超音波発信素子91と超音波受信素子92との配置を入れ替えても良い。超音波13の発信と反射波13aの受信特性に合わせて入れ替えても良い。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、超音波発信素子91と超音波受信素子92とが配列した素子アレイを構成している。従って、発信特性及び受信特性を調整することができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、超音波センサー部8の回路基板16において超音波発信部17及び超音波受信部18とセンサー回路部19とが同じ面に設置された。超音波発信部17及び超音波受信部18とセンサー回路部19とは別の面に配置しても良い。そして、回路基板16に貫通電極を形成し、超音波発信部17及び超音波受信部18とセンサー回路部19とを電気的に接続しても良い。回路基板16の面積を小さくすることができる。または、超音波発信部17及び超音波受信部18の面積を広くして超音波13の受信感度を上げることができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、超音波センサー部8は回路基板16上に素子基板23を重ねて設置し、素子基板23上の開口16aに振動膜24を配置した。そして、振動膜24を両持ち梁構造とした。この形態によらず、回路基板16に凹部を形成して開口16aとし、凹部上に振動膜24を配置しても良い。この構造にしても振動膜24を両持ち梁構造にすることができる。この2つの構造の内製造し易い構造を選択しても良い。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、センサー支持部3fはバネ性のある金属としたが、フィラーを含有した樹脂でもよい。所望の形状にすることができる。また、センサー支持部3fを中空の管状にしても良い。そして、管の中に配線を設置しても良い。さらに、配線は支持本体部3の内部に配置しても良い。外観のデザインの自由度を高くすることができる。
(変形例4)
前記第1の実施形態では、眼圧値演算部52が眼圧を算出した。さらに、眼圧を時間に対して累積する演算を行っても良い。眼圧による眼球12への損傷の程度を算出することができる。
(変形例5)
前記第1の実施形態では、センサー支持部3fに超音波センサー部8の土台部8aが固定された構造であった。センサー支持部3fと土台部8aとは回転可能に接続してもよい。超音波センサー部8が被験者の下瞼7の方にむくので、容易に超音波センサー部8を被験者の下瞼7に密着させることができる。尚、前記第4の実施形態においてもセンサー支持部77fと土台部8aとは回転可能に接続してもよい。
(変形例6)
前記第4の実施形態では、角膜12bの厚みを測定して眼圧を算出したが、他にも、水晶体12dの厚みや眼球12の寸法を測定しても良い。各種の眼病の治療に活用することができる。
1,70,76,81…眼球生体情報収集装置、2…被験者の頭部、3…フレームとしての支持本体部、3f,77f…弾性支持部及び支持部としてのセンサー支持部、7…眼瞼としての被験者の下瞼、8b…押圧部、弾性部材及び支持部としての弾性部、8d,72d…超音波伝導体、8,61,72,82,89,93,94…超音波センサー部、12…眼球、13…超音波、13a…反射波、16…基板としての回路基板、16a…開口、17,64,83…超音波発信部、18,65,84…超音波受信部、19…センサー回路部、25…下部電極、28a,31a…圧電素子部、28,66,91…超音波素子としての超音波発信素子、31,67,92…超音波素子としての超音波受信素子、34…増幅回路としての第1増幅部、35…増幅回路としての第2増幅部、36…AD変換部、36a…デジタル信号としてのデジタル受信波形、41…記憶部としてのメモリー、62,90…回路基板、63…駆動回路、71…巻回部としての支持本体部、72b…押圧部及び弾性部材としての弾性部、77…フレームとしての支持本体部、78…眼瞼としての人体の上瞼、85…超音波素子としての超音波発信受信素子。

Claims (13)

  1. 被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、
    前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、
    前記使用時に前記超音波センサー部を前記被験者の眼瞼に押圧可能に設けられている押圧部と、を備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  2. 請求項1に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記超音波センサー部は、複数の開口がアレイ状に配置された基板と、
    記開口に形成される振動膜と、
    記振動膜に、2つの電極に接触する圧電体膜を有する超音波素子と、を備える
    ことを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  3. 請求項2に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記基板は半導体基板であることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  4. 請求項3に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記超音波センサー部は、
    前記超音波素子と、受信した信号を増幅する増幅回路とを一体に備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  5. 請求項4に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記超音波センサー部は、
    前記超音波素子が直列接続されている超音波受信部を有することを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  6. 請求項5に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記超音波センサー部は、
    前記超音波素子が並列接続されている超音波発信部を有することを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記超音波センサー部の前記眼瞼を向く側にはゲル状の超音波伝導体が設置されていることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記増幅回路が出力する信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記デジタル信号を記憶する記憶部と、を有することを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の眼球生体情報収集装置であって、
    前記押圧部は、弾性材料からなる弾性部材を有し、前記被験者の頭部に装着される際に前記弾性部材の一部が前記被験者の頭部に接する位置に配設されていることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  10. 被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、
    前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、
    前記超音波センサー部の前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く側とは逆側に設けられる弾性部と、を備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  11. 被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、
    前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、
    前記超音波センサー部を支持し、前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く方向に延在する弾性支持部と、を備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  12. 被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、
    前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、
    前記使用時に前記被験者の耳および鼻に載上されるフレームと、
    前記フレームに取り付けられ、前記使用時に前記被験者の眼瞼に向く方向に前記超音波センサー部を支持し弾性材料からなる支持部と、を備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
  13. 被験者に装着して使用される眼球生体情報収集装置であって、
    前記眼球生体情報収集装置の前記使用時に前記被験者の眼球に向けて超音波を発信し前記眼球で反射された反射波を受信する超音波センサー部と、
    前記使用時に前記被験者の頭部に巻回される巻回部と、
    前記巻回部と前記超音波センサー部との間に位置し、前記超音波センサー部を前記被験者の眼瞼に押圧する弾性材料からなる押圧部と、を備えることを特徴とする眼球生体情報収集装置。
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