JP2017006230A - 生体情報測定装置 - Google Patents

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長谷井 宏宣
Hironobu Hasei
宏宣 長谷井
貴記 岩脇
Takanori Iwawaki
貴記 岩脇
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Abstract

【課題】生体情報測定装置としての腕時計型心電計において、安定した心電図計測を継続可能な電極構造を提供する。【解決手段】使用者の生体情報を検出する生体情報検出部を備えるケース部2Aを備え、生体情報検出部は、使用者の脈波を検出する脈波検出部と、使用電極である第1電極541および第2電極と、使用電極とは異なる第3電極としての不関電極543と、使用電極および不関電極543を使用者に接触させた状態で、使用電極により検出される電流に基づいて使用者の心電を検出する心電検出部と、を有し、ケース部2Aは、装着状態において、使用者の体に接触する背面(第1面)と、該背面の反対側の正面(第2面)211とを有し、前記正面211に、第1電極541および該第1電極541と絶縁された不関電極543が、互いの位置関係を保持した状態で回動可能に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。【選択図】図1

Description

本発明は、生体情報測定装置に関する。
従来、携帯可能に構成されて、使用者の生体情報を検出する生体情報検出装置としての電子腕時計式血圧計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の電子腕時計式血圧計は、バンドにより使用者の手首等に装着されるものであり、血圧測定装置と接続される転送装置との間にて光信号を交換して、当該血圧測定装置によって測定された最高血圧及び最低血圧の血圧データを取得する。この電子腕時計式血圧計は、電気絶縁性の合成樹脂製の本体ケースと、当該本体ケースに設けられる表示部、光学素子部、心電波検出電極、裏蓋及び回路基板と、を備えている。
これらの構成のうち、表示部は、取得された最高血圧及び最低血圧等を表示する。
また、光学素子部は、LED(Light Emitting Diode)及びフォトトランジスタを有し、当てられた使用者の指から当該使用者の脈拍を検出する。
また、心電波検出電極及び裏蓋は、心電波を検出するための電極である。心電波検出電極は、本体ケースにおいて正面に設けられ、裏蓋は、本体ケースの裏面、すなわち、本体ケースが使用者に装着された場合に当該使用者に接触する位置に設けられている。そして、使用者が、電子腕時計式血圧計が装着された手(手首)とは反対側の手の指で心電波検出電極に触れることにより、心電波検出電極と裏蓋(電極)とによる心電波の検出ができるようになっている。
回路基板は、表示部、光学素子部、心電波検出電極及び裏蓋に接続され、これらの動作を制御する。
このような電子腕時計式血圧計によれば、被検者の四肢及び胸部に取り付けられた電極により検出される心電図を監視及び記録する装置に比べ、被検者自らが心電を簡易に測定できる。
特開平7−88090号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の電子腕時計式血圧計では、心電の測定に使用される使用電極の位置が、本体ケースの正面に設けられた心電波検出電極及び裏蓋に固定されている。このため、使用者が電子腕時計式血圧計の装着位置を変更した場合や、装着する手(腕)を変えたりした場合に、装着した手とは反対の手の指で心電波検出電極を適切に触り難くなり、心電の測定精度や、使用者の使いやすさが低下してしまう虞があるという課題があった。
このため、心電計の使い勝手を向上させるとともに、生体情報を正確に測定することができる構成が要望されてきた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、生体情報の検出精度と使いやすさとを向上させることができる生体情報測定装置を提供することを目的の1つとして、以下の形態または適用例として実現することができる。
[適用例1] 本適用例にかかる生体情報測定装置は、使用者の生体情報を検出する生体情報検出部を備えるケース部と、前記ケース部を前記使用者に装着する装着手段と、を備え、前記生体情報検出部は、使用電極である第1電極および第2電極と、使用電極とは異なる第3電極と、前記使用電極および前記第3電極を前記使用者に接触させた状態で、前記使用電極により検出される電流に基づいて前記使用者の心電を検出する心電検出部と、を備え、前記ケース部は、前記装着手段による前記使用者への装着状態において、前記使用者の体に接触する第1面と、該第1面の法線方向において最も遠い前記ケース部の面である第2面と、を有し、前記第2面に、前記第1電極および該第1電極と絶縁された前記第3電極が、互いの位置関係を保持した状態で回動可能に設けられていることを特徴とする。
本適用例において、装着手段によりケース部を使用者の例えば左手首に装着したときに、ケース部の第1面または装着手段の使用者の皮膚と接触する面に第2電極および脈波検出部を配置すれば、第2電極を使用者の皮膚に常時接触させ、且つ、脈波検出部による脈波検出を常時行える状態とすることができる。また、このような装着状態において、右手の2本の指で第1電極および第3電極に触れることにより、第1〜第3電極を用いた心電検出部による心電の検出を行うことができる。ここで、本適用例によれば、ケース部の第2面に、第1電極および第3電極が、互いの位置関係を保持した状態で回動可能に設けられている。これにより、生体情報測定装置を長時間装着するなかで、使用者が生体情報測定装置の装着位置を変更したとき(装着する手の変更を含む)に、第1電極および第3電極を、生体情報測定装置を装着した手とは反対の手の2本の指で触りやすい位置に調節することができる。
したがって、装着位置を変えた場合でも、第1電極および第3電極を接触しやすい位置に調節することにより、第1電極および第3電極に対する使用者の皮膚の接触状態を安定させて、正確な心電の検出を長期間に渡り継続して行うことが可能な生体情報測定装置を提供することができる。
また、心電検出部とともに脈波検出部を備えているので、使用者の心電の検出の他、脈波検出部により使用者の脈波を検出することができるので、検出される使用者の生体情報が増えて、生体情報測定装置の汎用性および利便性を向上させることができる。
[適用例2] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記ケース部は平面視で略円形状であり、前記第1電極および前記第3電極が、平面視において前記ケース部の同心円の円弧上に配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、第1電極および第3電極を、ケース部の周縁部の円弧上に配置するので、各電極の位置関係を保持したままで回動させることができる。したがって、装着位置を変えたときに、第1電極および第3電極を、使用者の2本の指で触り易い位置に調節することが可能な生体情報測定装置を提供することができる。
また、一般的な腕時計の構成にて、本発明の生体情報測定装置を実現することができる。
[適用例3] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記ケース部は前記第2面を有する回転ベゼルを備え、前記第1電極および前記第3電極が、前記回転ベゼルに配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、一般的な腕時計の回転ベゼルの構造を利用して、使用者が装着位置を変えた場合でも、第1電極および第3電極を使用者が触り易い位置に調節することが可能な生体情報測定装置を提供することができる。
[適用例4] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記ケース部の前記使用者の体と接触する面に、前記使用者の脈波を検出する脈波検出部を有することを特徴とする。
本適用例によれば、使用者の心電図の他、使用者の脈波を検出することができる。従って、検出される使用者の生体情報が増えて、生体情報測定装置の汎用性および利便性を向上させることができる。
[適用例5] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記第1面に、前記脈波検出部と前記第2電極とが配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、装着手段によるケース部の装着状態において、第2電極を使用者の皮膚に常時安定的に接触させて、且つ、脈波検出部による脈波検出を常時行える状態とすることができる。
[適用例6] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記ケース部の前記第1面には、前記使用者への装着状態において、前記ケース部から前記使用者の皮膚へ向けて突出する突出部が設けられ、前記脈波検出部および前記第2電極の少なくとも一部は、前記突出部に設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、生体情報測定装置を使用者に装着した状態において、使用者の皮膚へ向けて突出する突出部に設けられた脈波検出部、および、第2電極を、使用者の皮膚により安定的に接触させることができる。したがって、より正確な心電および脈波を得ることができるという効果を奏する。
[適用例7] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記第1面に、前記使用者の脈波を検出する検出窓部を有することを特徴とする。
本適用例によれば、使用者の心電図とともに、第1面に有する検出窓部により使用者の脈波を検出することができるので、検出される使用者の生体情報が増え、汎用性および利便性の高い生体情報測定装置を提供することができる。
[適用例8] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記検出窓部は、前記第2面の平面視において略中央に配置され、前記第2電極は、前記検出窓部を中心とする略同心円の円弧上に配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、平面視において、検出窓部を中心とする略同心円の円弧上と、第2面において重なる位置に、第1電極および第3電極を配置することにより、第1電極および第3電極の位置を調節した場合でも、使用電極である第1電極と第2電極との位置関係を所定の範囲内に保持することができる。したがって、装着位置を変更するのに伴って、第1電極および第3電極の位置を触り易い位置に調節した場合でも、より正確な心電の検出を行えるとともに、検出窓部による脈波の検出を行うことが可能な生体情報測定装置を提供することができる。
[適用例9] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記ケース部の前記第1面と平行な方向からの側面視において、前記ケース部は、検出窓部に隣接し、前記ケース部から前記使用者の皮膚へ向けて突出する突出部を有し、前記第2電極の少なくとも一部は、前記突出部に設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、生体情報測定装置を使用者に装着した状態において、使用者の皮膚へ向けて突出する突出部に設けられた脈波検出部、および、第2電極は、使用者の皮膚により安定的に接触する。したがって、より正確な心電および脈波を得ることができるという効果を奏する。
[適用例10] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記第3電極は不関電極であることを特徴とする。
本適用例によれば、装着手段によるケース部の装着状態において、第2電極を使用者の皮膚に接触させておき、第1電極と第3電極としての不関電極とを使用者が2本の指で接触することにより、不関電極を基準電極とした、使用電極である第1電極と第2電極とによる心電計を形成することができる。これにより、心電図の基線変動(波形の揺らぎ)が抑えられ、より正確な心電が得られるという効果を奏する。
[適用例11] 上記適用例にかかる生体情報測定装置において、前記脈波検出部から取得した脈波信号に基づいて脈波の異常状態を判定する異常状態検出部と、前記異常状態検出部が異常状態だと判定したときに、前記心電検出部により心電を検出する制御を行う制御部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、使用者の脈波を常時検出することが可能な脈波検出部により取得された脈波信号に基づいて、異常状態検出部が脈波の異常を検出したときに、制御部が、心電検出部により心電の検出する制御を行って、異常状態の詳細な状況を確認することができる。
したがって、脈波の異常を検出したときのみに心電検出部による心電の検出を行うので、消費電力を抑えながら、使用者の生体情報を連続して長時間監視することが可能な生体情報測定装置を提供することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る生体情報測定装置の電極位置が第1の位置にある状態を示す正面図、(b)は、電極位置が第2の位置にある状態を示す正面図。 上記第1実施形態における生体情報測定装置を示す背面図。 (a)は、回転ベゼルを背面側からみて示す説明図、(b)は、固定電極部を正面側からみて示す説明図、(c)は、回転ベゼルと固定電極部との接触状態を示す(a)および(b)のa−a´線断面図。 上記第1実施形態における生体情報測定装置の構成を示すブロック図。 上記第1実施形態における計測部の構成を示すブロック図。 上記第1実施形態における心電測定部の構成を示すブロック図。 上記第1実施形態における制御部の構成を示すブロック図。 上記第1実施形態における脈波および心電の波形の一例を示す図。 (a)は、上記第1実施形態における生体情報測定装置の左手装着状態(生体情報測定状態)を示す模式図、(b)は、生体情報測定装置の右手手装着状態(生体情報測定状態)を示す模式図。 本発明の第2実施形態に係る生体情報測定装置を示す背面図。 上記第2実施形態における本体部及び透光性部材を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る生体情報測定装置を示す背面図。 上記第3実施形態における生体情報測定装置を示す断面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材について実際とは異なる尺度で示している場合がある。
(第1実施形態)
[生体情報測定装置の概略構成]
まず、生体情報測定装置の概略構成について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る生体情報測定装置の電極位置が第1の位置にある状態を示す正面図、(b)は、電極位置が第2の位置にある状態を示す正面図である。
図1(a)において、本実施形態に係る生体情報測定装置(以下、測定装置と略す場合がある)1Aは、使用者の手首等の装着部位に装着されて利用される腕時計型のウェアラブル機器であり、当該使用者の生体情報を検出および記憶する。具体的に、測定装置1Aは、使用者の生体情報としての脈波および心電を検出し、当該心電を記憶するとともに、検出された脈波に基づいて脈拍数を算出して記憶するものである。
このような測定装置1Aは、図1に示すように、本体部21Aを有するケース部(筐体)2Aと、一対のバンド28,29と、ケース部2Aに収納される装置本体3と、を備える。
一対のバンド28,29は、本発明の装着手段であるバンド部に相当し、ケース部2A(本体部21A)の延出方向(長手方向)における一端および他端に接続され、当該ケース部2Aに対して互いに反対方向に延出している。この一対のバンド28,29は、当該バンド28の先端(ケース部2Aとの接続部位とは反対側の端部)に設けられた中留(図示省略)により固定可能に構成されている。このように、バンド28,29が中留めを介して固定されることにより、ケース部2Aが上記装着部位に装着される。なお、バンド28,29は、ケース部2Aと一体化されていてもよい。この場合、表示部やセンサーバッテリーを格納する部位をケース部、ケース部を体に装着するための固定具をバンドという。
ケース部2Aの本体部21Aは、後述する装置本体3を収納する。この本体部21Aは、測定装置1Aを使用者の体に装着した時に当該使用者の体と接触する面である背面212(第1面)と、背面212と向かい合う面である正面211(第2面)と、これらを接続する右側面213および左側面214と、を有する。すなわち、背面212は、本体部21Aにおいて、使用者の体(皮膚)に接触する面、または、後述する第2電極542、および脈波検出部53の脈波センサー531が配置される面、或いは、当該脈波センサー531を覆う透光性部材が配置される面である。
一方、正面211は、背面212とは反対側の面、または、後述の表示部61を有する面、或いは、ケース部2Aまたは本体部21Aの使用者の皮膚と接触する面に対して背面になる方向の面、即ち、使用者の皮膚から最も離れた面である。あるいは、正面211(第2面)は、背面212(第1面)の法線方向において最も遠い前記ケース部の面であるということもできる。
これらのうち、正面211の略中央には、装置本体3を構成する表示部61が設けられ、当該表示部61は、円形状のカバー22により覆われている。なお、正面211は、表示部61における表示面の法線に沿って見て、背面212と反対側の1つの面である。このため、正面211は、一つの平面であってもよいし、曲面や凹凸を有していてもよい。
また、正面211には、表示部61およびカバー22を囲む環状の回転ベゼル23が設けられている。この回転ベゼル23には、後述する計測部5の心電測定部54を構成する第1電極541と第3電極としての不関電極543とが配置される。これら第1電極541および不関電極543は、それぞれ回転ベゼル23の平面視における形状に沿って半円の円弧状に形成され、回転ベゼル23においてゴム等の絶縁材料により、互いに絶縁されている。これら第1電極541および不関電極543の配置等については、後に詳述する。
また、右側面213および左側面214には、装置本体3を構成する操作部4のボタン41〜44が配置されている。これらボタン41〜44は、本体部21Aに対して突没するボタンである。
図2は、測定装置1Aを示す背面図であり、詳しくは、本体部21Aの背面212を示す図である。
背面212(第1面に相当)は、測定装置1Aが上記装着部位に装着された場合に当該装着部位に対向する面(装着状態において使用者の皮膚と接触する面)である。この背面212には、上述した第1電極541および不関電極543とともに心電測定部54を構成する第2電極542と、脈波センサー531と、が配置されている。
第2電極542は、本実施形態では略円形状に形成され、脈波センサー531を囲む位置に露出して配設されている。また、第2電極542は、円形状の脈波センサー531の中央C2を中心としてそれぞれ同心円状に配設されている。
脈波センサー531は、計測部5の脈波検出部53を構成する略円形状のセンサーであり、背面212の略中央に配設されている。なお、脈波センサー531は、背面212に直接配置されていてもよく、本体部21A内に設けられる装置本体3に設けられ、当該脈波センサー531の発光素子および受光素子を覆う透光性部材が、背面212に取り付けられていてもよい。
[正面側の電極の配置について]
図1に戻り、測定装置1Aの正面211の電極の配置について、詳細に説明する。なお、以下の説明において、本体部21Aの正面211と正対する位置から見て、当該正面211の中央C1を通り、かつ、当該本体部21Aからのバンド28の延出方向をY方向とし、当該Y方向に直交し、かつ、左から右に向かう方向をX方向とする。換言すると、Y方向は、表示部61の表示面の法線方向と直交し、かつ、本体部21Aからバンド28が延出する方向に沿う方向であり、X方向は、当該法線方向及びY方向と直交する方向である。
図1において、正面211に配置される第1電極541および不関電極543は、上述のように、回転ベゼル23上に半円の円弧状に配置されるので、回転ベゼル23を回転させることにより、第1電極541と不関電極543とが、互いの位置関係(相対位置関係)を保持した状態で位置を変更できるようになっている。図1(a)は、第1電極541および不関電極543の位置が第1の位置にある状態を示している。詳述すると、第1電極541は、正面211に正対する位置から見て、主に左下に配置され、不関電極543は、主に右上に配置されている。これら第1電極541および不関電極543の分断位置DP1,DP2は、上記X方向及びY方向に対して所定の交差角(例えば45°)で交差して、正面211の中央C1と左上及び右下とを通る直線L1上に位置している。すなわち、本体部21Aに配置された略円形状の表示部61をアナログ時計の文字盤として見た場合に、当該分断位置DP1,DP2は、時針がおよそ4時半を示す方向、及び、およそ10時半を示す方向に位置している。
これに対して、図1(b)は、第1電極541および不関電極543の位置が第2の位置にある状態を示している。詳述すると、第1電極541は、正面211に正対する位置から見て、主に左上に配置され、不関電極543は、主に右下に配置されている。第1電極541および不関電極543の分断位置DP1,DP2は、上記X方向及びY方向に対して所定の交差角(例えば45°)で交差して、正面211の中央C1と右上及び左下とを通り、上記直線L1と中央C1で直交する直線L2上に位置している。すなわち、本体部21Aに配置された略円形状の表示部61をアナログ時計の文字盤として見た場合に、当該分断位置DP1,DP2は、時針がおよそ7時半を示す方向、及び、およそ1時半を示す方向に位置している。つまり、図1(b)の各電極の第2の位置は、図1(a)に示す第1の位置から時計回りに90°回転した位置である。
以上、図1(a)および図1(b)で説明した各電極の位置に限らず、使用者が回転ベゼル23を回動させることにより、第1電極541および不関電極543の位置を任意の位置に変更することができる。
ここで、図3を用いて、回動可能な回転ベゼル23側の各電極(可動電極といえる)と、測定装置1A本体部21A側の固定電極との電気的な接続を実現する接点構造の一例について説明する。図3(a)は、回転ベゼル23を背面側からみて示す説明図、(b)は、固定電極部623を正面側からみて示す説明図、(c)は、回転ベゼルと固定電極部との接触状態を示す(a)および(b)のa−a´線断面図である。
図3(a)に示すように、回転ベゼル23の正面側に第1電極541が形成された領域と平面視で重なる背面側の領域には、第1電極541に接続された突起状の複数の可動接点部541aが、回転ベゼル23の円弧状の回転軌道に沿って等間隔に形成されている。同様に、回転ベゼル23の正面側に不関電極543が形成された領域と平面視で重なる背面側の領域には、不関電極543に接続された突起状の複数の可動接点部543aが、回転ベゼル23の半円の円弧状の回転軌道に沿って等間隔に形成されている。回転ベゼル23の外形を成す回転ベゼル本体23aは不導体材料により形成されており、第1電極541およびその可動接点部541aと、不関電極543およびその可動接点部543aは絶縁されている。
また、図3(b)に示す固定電極部623には、上記した回転ベゼル23の可動接点部541aとの接続に供する複数の固定電極625が形成されている。詳細には、回転ベゼル23の背面側と対向させる固定電極部623の正面側において、回転ベゼル23を回動させたときの上記可動接点部541aの回転軌道を含む領域に、絶縁部621を介して等間隔に配置された複数の固定電極625が形成されている。
図3(c)に示すように、上記の固定電極部623の固定電極625形成面側に、回転ベゼル23が可動接点部541a,543a形成面側を固定電極部623に向けて、回動可能に重ねて配置されている。この構造において、第1電極541と接続された複数の可動接点部541aは、回動可能な回転ベゼル23の現在位置において、真下に配置される固定電極625に接触して導通する。同様に、回転ベゼル23の回動に伴って円弧状の軌道にて位置が移動する不関電極543と接続された複数の可動接点部543a(図3(a)を参照)についても、回転ベゼル23の現在位置において可動接点部543aの真下に配置される固定電極625に接触して導通する(図示省略)。固定電極部623の各固定電極625は、図3(c)に示すように、層内配線などにより各々が背面側に引き出され、装置本体3の後述する制御部9の電極設定部97に接続される(不図示)。電極設定部97は、回転ベゼル23の現在位置における第1電極541および不関電極543を、固定電極部623の各固定電極625を介して電気的に検出し、後述する心電測定部54において、心電測定に用いる電極(第1電極541、第2電極542、および不関電極543)として設定する。
以上、回動可能な回転ベゼル23側の各電極と、測定装置1A本体部21A側の固定電極との電気的な接続を実現する接点構造の一例について説明したが、接点構造はこれに限らないことは言うまでもない。
[装置本体の構成]
図4は、測定装置1Aの構成を示すブロック図である。
装置本体3は、図4に示すように、操作部4、計測部5、報知部6、通信部7、記憶部8および制御部9を備えて構成されている。
[操作部の構成]
操作部4は、上記ボタン41〜44を有し、これらボタン41〜44に対する入力操作に応じた操作信号を制御部9に出力する。なお、操作部4は、ボタンを有する構成に限らず、後述する報知部6の表示部61上に配置されるタッチパネルを有する構成や、使用者のタップ操作を検出する構成であってもよい。
[計測部の構成]
図5は、計測部5の構成を示すブロック図である。
計測部5は、それぞれ制御部9による制御の下で動作する体動情報検出部51および生体情報検出部52を有する。
体動情報検出部51は、使用者の体動を示す体動情報を検出し、当該体動情報を制御部9に出力する。本実施形態では、体動情報検出部51は、体動センサー、例えば加速度センサーを備え、使用者の体動に伴って変化する加速度信号を体動情報として検出する。なお、体動情報検出部51は、加速度に加えて、使用者の体動に伴って変化する角速度を検出してもよい。
[生体情報検出部の構成]
生体情報検出部52は、使用者の生体情報を検出する。本実施形態では、生体情報検出部52は、心電測定部54および脈波検出部53を有する。
[脈波検出部の構成]
脈波検出部53は、上記脈波センサー531を有し、制御部9による制御の下、使用者の脈波を検出する。この脈波センサー531は、図示を省略するが、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子と、フォトダイオード等の受光素子と、これらを覆う透光性部材と、を有する光電センサーである。この脈波センサーでは、発光素子により生体に向けて照射された光は、生体の血管を経由して受光素子により受光される。この受光素子による受光量の時間変化を示す信号が脈波信号として後述する制御部9に出力され、当該制御部9が脈波信号を解析することにより、脈拍数が算出される。
[心電測定部の構成]
図6は、心電測定部54の構成を示すブロック図である。
心電測定部54は、使用者の心電を検出して、当該心電を示す心電信号を制御部9に出力する。この心電測定部54は、上述した第1電極541および不関電極543(第3電極)と、第2電極542との他、図6に示すように、AFE(Analog Front End)545、A/Dコンバーター546および心電検出部547を有する。心電測定部54には、測定装置1Aを制御する制御部9が接続されている。
心電測定部54において、心電検出部547は、制御部9による制御の下、第2電極542と、第1電極541および不関電極543とを用いて、測定装置1Aを装着した使用者の心電を検出する。具体的には、第2電極542、第1電極541および不関電極543により検出される微小なレベルで且つ不安定なアナログ信号は、AFE545に入力され、周波数帯域制限および信号増幅を施されてA/Dコンバーター546に出力される。A/Dコンバーター546は、AFE545から入力されるアナログ信号をA/D変換して心電検出部547に出力する。
心電検出部547は、A/Dコンバーター546から入力される信号を処理し、当該信号に基づく心電信号を制御部9に出力する信号処理を行う。具体的に、心電検出部547は、入力される信号をフィルタリングしてノイズ成分を除去し、得られた心電信号を制御部9に出力する。
[報知部の構成]
図4に戻り、報知部6は、制御部9による制御の下、各種情報を使用者に報知する。この報知部6は、表示部61、音声出力部62および振動部63を有する。
表示部61は、液晶等の各種表示パネルを有し、制御部9から入力される情報を表示する。例えば、表示部61は、上記計測部5によって検出されて解析された体動情報や生体情報(心電および脈拍数)を表示する。更に、表示部61は、制御部9によって生成された提示情報を表示する。
音声出力部62は、スピーカー等の音声出力手段を備えて構成され、制御部9から入力される音声信号に応じた音声を出力する。
振動部63は、制御部9により動作が制御されるモーターを有し、当該モーターの駆動によって発生する振動により、例えば警告を使用者に報知する。
なお、報知部6は、上述した表示部61、音声出力部62および振動部63のうち、少なくともいずれか1つを有していればよい。
[通信部の構成]
通信部7は、外部機器と通信可能な通信モジュールを有する。この通信部7は、それぞれ検出および測定された体動情報および生体情報を当該外部機器に定期的に送信する他、当該外部機器から受信される情報を、制御部9に出力する。なお、本実施形態では、通信部7は、近距離無線通信方式により外部機器と無線で通信するが、クレードル等の中継装置やケーブルを介して外部機器と通信してもよい。更に、通信部7は、ネットワークを介して外部機器と通信してもよい。
[記憶部の構成]
記憶部8は、フラッシュメモリー等の記憶手段により構成されており、制御情報記憶部81および検出情報記憶部82を有する。
制御情報記憶部81は、測定装置1Aの動作に必要な各種プログラムおよびデータ等の制御情報を記憶している。このようなプログラムとして、測定装置1Aを制御する制御プログラムや、心電測定処理を実行させる心電測定プログラムが記憶されている。
検出情報記憶部82は、上記計測部5により検出された体動情報および生体情報と、制御部9による体動情報および生体情報の解析結果(例えば脈拍数や心電)と、を記憶する。この検出情報記憶部82は、これらの情報を順次記憶し、記憶容量が不足すると、最も先に記憶した情報を新たに取得した情報で上書きする構成とされている。
[制御部の構成]
図7は、制御部9の構成を示すブロック図である。
制御部9は、処理回路を有し、自律的に、或いは、上記操作部4から入力される操作信号に応じて、測定装置1Aの動作を制御する。この制御部9は、例えば、上記計測部5を制御して、体動情報および生体情報を検出させる。この際、制御部9は、心電測定部54により使用者の心電を検出および測定する場合には、心電測定部54による心電の仮測定を実施させる。
このような制御部9は、上記処理回路が制御情報記憶部81に記憶されたプログラムを実行することで実現される機能部として、図7に示すように、計時部91、報知制御部92、通信制御部93、検出制御部94、解析部95、異常状態検出部96、および電極設定部97を有する。
[計時部、報知制御部および通信制御部の構成]
計時部91は、現在日時を計時する。
報知制御部92は、報知部6の動作を制御する。例えば、報知制御部92は、測定装置1Aの動作状態、および、計測部5による検出結果等を示す表示や音声を含む提示情報を報知部6に報知させる。また、報知制御部92は、必要に応じて振動部63のモーターを駆動させ、当該モーターの駆動によって発生する振動により、所定の情報を報知させる。
通信制御部93は、上記通信部7の動作を制御する。
[検出制御部の構成]
検出制御部94は、上記計測部5の動作を制御する。例えば、検出制御部94は、使用者の体動を体動情報検出部51に検出させる他、使用者の脈波を脈波検出部53に検出させる。そして、検出制御部94は、これら体動を示す加速度信号および脈波を示す脈波信号を、上記現在日時とともに上記検出情報記憶部82に記憶させる。
また、検出制御部94は、心電測定部54によって心電の仮測定を実施させる。そして、検出制御部94は、心電の測定(本測定)を心電測定部54に実施させ、測定された心電を示す心電信号を、上記現在日時とともに検出情報記憶部82に記憶させる。なお、検出制御部94は、脈波信号に基づいて算出された脈拍数を、生体情報として、現在日時とともに検出情報記憶部82に記憶させてもよい。
[解析部の構成]
解析部95は、体動情報検出部51および生体情報検出部52から入力される体動情報および生体情報を解析する。
具体的に、解析部95は、脈波検出部53から入力される脈波信号、および、体動情報検出部51から入力される加速度信号に基づいて、使用者の脈拍数を算出する。例えば、解析部95は、脈波信号から加速度信号に基づく体動ノイズ成分を除去して、拍動信号を得る。そして、解析部95は、当該拍動信号に対してFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)等の周波数解析を行い、得られた解析結果(パワースペクトル)から脈拍の周波数を抽出し、当該脈拍の周波数に基づいて脈拍数を算出する。なお、解析部95は、このような脈拍数の算出に限らず、他の手法により脈拍数を算出してもよい。
また、解析部95は、上記周波数解析の解析結果に基づいて、フレーム毎にRR間隔(脈波信号に含まれる一番鋭いピークであるR波と、1つ前のR波との時間差)の時間変化を示すRR波形信号を生成する。更に、解析部95は、RR間隔の心拍変動係数CVRRを算出し、当該心拍変動係数CVRRの時間変化を示す変動係数波形信号を生成する。
更に、解析部95は、上記加速度信号に基づいて、使用者の歩調(ピッチ)を算出する。例えば、解析部95は、加速度信号に上記と同様の周波数解析を行い、得られる解析結果から体動の周波数を抽出し、当該体動の周波数に基づいて歩調を算出する。
加えて、解析部95は、心電測定部54から入力される心電信号を解析する。
そして、解析部95は、算出された脈拍数および歩調、並びに、心電の解析結果を、上記検出情報記憶部82に記憶させる。
[異常状態検出部の構成]
異常状態検出部96は、脈波検出部53から取得した脈波信号に基づいて脈波の異常状態を判定する機能と、解析部95によって生成された各種の信号や脈拍数情報から、不整脈に分類される異常状態が使用者に発生したか否かを判定する機能とを有している。
まず、脈波の異常状態を判定する機能について説明する。異常状態検出部96は、脈波検出部53から入力される脈波信号を監視して、脈波の異常状態の有無を判定する。そして、異常状態検出部96によって、脈波が異常状態だと判定されると、検出制御部94の制御によって、計測部5の心電測定部54(図5を参照)により使用者の心電の検出を行う。これにより、異常状態検出部96が使用者の脈波の異常を検出したときに、検出制御部94の制御によって心電測定部54の心電検出部547による心電の検出を行い、異常状態の詳細な状況を確認することができる。また、異常状態検出部96が使用者の脈波の異常を検出したときのみに心電検出部547による心電の検出を行うことにより、消費電力を抑えながら、使用者の生体情報を連続して監視することができる。
なお、異常状態検出部96により脈波の異常状態が検出されたときに、検出制御部94の制御によって心電検出部547による心電の測定を行う処理フローは、使用者が望む場合にのみ実行されるように設定することができる。例えば、操作部4に心電測定の動作モードの切り替えスイッチ(切り替え手段)を設け、その切り替えスイッチを操作することにより、当該処理フローを実行するモード、または、実行しないモードのいずれかに切り替え可能とすることができる。
また、異常状態検出部96は、解析部95によって生成されたRR波形信号および変動係数波形信号や、算出された脈拍数から、不整脈に分類される異常が使用者に発生したか否かを判定する。このような不整脈として、心房細動、期外収縮、頻脈および徐脈が挙げられる。
心房細動は、心房の拍動数が1分間で300回以上になり、心臓が速く不規則に拍動する状態となり、ひいては、血液が心臓内に停滞してしまう状態を指す。この心房細動が発生した場合、上記RR波形信号の振幅が大きくなる他、上記心拍変動係数CVRRが大きく変化する。このため、これらに基づいて、異常状態検出部96は、心房細動が発生したか否かを判定する。しかしながら、これに限らず、異常状態検出部96は、他の方法によって心房細動が発生したか否かを判定してもよい。例えば、異常状態検出部96は、過去の心房細動の発生時の脈波信号の波形と、上記脈波信号の波形とのマッチングを行い、略同一と判定した場合に、心房細動が発生したと判定してもよい。
期外収縮は、異常な刺激によって心臓が本来の周期を外れて早く収縮する状態を指す。この期外収縮が発生した場合、脈波信号には正常洞調律の波形とは異なる波形が含まれることとなる。このため、異常状態検出部96は、期外収縮の発生時の波形と、取得された脈波信号の波形とのマッチングを行い、略同一と判定した場合に、期外収縮が発生したと判定する。なお、当該期外収縮の発生時の波形は、平均的な波形でもよく、使用者において過去に発生した期外収縮の波形でもよい。
頻脈は、脈が異常に速くなる状態を指し、徐脈は、異常に遅くなる状態を指す。例えば、安静時心拍数が60〜70bpmである一般成人の脈が、運動時以外で100bpmを超える状態となった場合には頻脈が疑われ、50bpm以下の状態となった場合には徐脈が疑われる。
これらのうち、頻脈が発生した場合には、上記RR間隔が通常時より短い状態が継続し、徐脈が発生した場合には、上記RR間隔が通常時より長い状態が継続する。このため、異常状態検出部96は、RR間隔が使用者に応じて設定された頻脈の閾値を超えている状態が所定時間継続する場合に頻脈が発生したと判定し、また、RR間隔が使用者に応じて設定された徐脈の閾値(頻脈の閾値より低い閾値)未満である状態が所定時間継続する場合に徐脈が発生したと判定する。
このような異常状態検出部96によって、不整脈に分類される異常が使用者に発生したと判定されると、上記報知制御部92が、使用者に心電の測定を促す提示情報を報知部6に報知させる。例えば、報知制御部92は、心電の測定を促すメッセージを表示部61に表示させる。この他、例えば、報知制御部92は、音声出力部62に所定の音声(例えば警告音)を出力させたり、振動部63に上記振動を発生させたりする。
[電極設定部の構成]
電極設定部97は、上述したように、使用者の心電を測定する際に、使用者が回転ベゼル23を回動させて第1電極541および不関電極543の位置を扱いやすいように変更したときに、その回転ベゼル23の現在位置における第1電極541および不関電極543を固定電極部623の各固定電極625を介して電気的に検出し、使用者の心電を測定する電極として選択および設定する。すなわち、固定電極部623の各固定電極625と導通しているのが、第1電極541の可動接点部541aなのか、不関電極543の可動接点部543aなのかを電気的に検出し、心電測定部54における第1電極541および不関電極543に割り当てる設定を行う。
[心電測定処理]
次に、本実施形態の測定装置1Aによる生体情報測定処理の説明、特に、心電測定処理において得られる効果について詳細に説明する。図8は、第1実施形態における脈波および心電の波形の一例を示す図である。また、図9は、本実施形態における測定装置の装着状態を示すものであり、(a)は、測定装置1Aの左手装着状態(生体情報測定状態)を示す模式図、(b)は、測定装置1Aの右手装着状態(生体情報測定状態)を示す模式図である。
測定装置1Aでは、上記のように、例えば使用者の脈波を連続してまた、測定装置1Aでは、上記のように、例えば使用者の脈波を所定期間連続して監視し、異常状態検出部96により脈波に異常状態が有ると判定された場合に、制御部9は、上記心電測定プログラムを読み出して、以下に示す心電測定処理を実行する。
また、測定装置1Aは、上記のように、例えば心電の測定を促す上記提示情報が提示される等して、心電を測定させる入力操作が使用者により行われ、当該入力操作に応じた操作信号が操作部4から制御部9に入力されると、当該制御部9は、上記心電測定プログラムを読み出して、以下に示す心電測定処理を実行する。
この心電測定処理では、まず、使用者が、回転ベゼル23を回動させて、第1電極541および不関電極543の位置を扱いやすい位置にする(ここでいう「扱いやすい位置」については、後で図面に沿って詳述する)。
次いで、電極設定部97が、回転ベゼル23の現在位置における第1電極541および不関電極543を、固定電極部623の各固定電極625を介して電気的に検出し、心電を測定する電極として設定する。
次いで、検出制御部94が、心電測定部54に使用者の心電の測定を実施させ、当該心電測定部54から入力される心電信号を検出情報記憶部82に記憶させる。
このような心電の測定は、所定時間行われ、当該所定時間が経過すると、報知制御部92により、心電の測定が終了した旨の提示情報が報知部6により報知された後、心電測定処理は終了される。
上述した生体情報測定装置1Aにより測定される脈波および心電の波形の一例を図8に示す。図8の脈波および心電の波形(矢印Aの部位)は、誤差等の含まれない正常な波形を示している。しかし、心電の計測は、生体情報測定のなかでも、特に広い周波数帯域(例えば、0.1Hz〜40Hz)の成分を要求されるので、測定電極(使用電極としての第1電極541および第2電極542)や不関電極543と生体との接触状態が不安定であったりすると、心電の周波数とは異なる外乱要素の周波数に影響により、得られる心電波形が乱れてしまい、正確な心電図が得られない虞がある。このため、心電の測定においては、測定装置1Aの正面211の回転ベゼル23上に配置された第1電極541および不関電極543に対して、使用者の手(指)による安定した接触状態を保持する必要がある。
使用者が測定装置1Aを左手首LWに装着した場合に、上記第2電極542は、当該左手首LWの肌に常時接触する。この装着状態では、図9(a)に示すように、使用者は、右手RHにて第1電極541および不関電極543と接触可能である。このときの第1電極541および不関電極543の位置は、使用者が右手RHの例えば人差し指RH2および中指RH3でそれぞれ独立して指を添わせ易い位置に調節することができる。これにより、使用者は、右手RHにより、無理のない姿勢で第1電極541および不関電極543に接触した状態を安定的に保持することができる。
なお、図9(a)に示す装着状態における第1電極541および不関電極543の位置は、図1(a)に示す第1の位置にある状態と同じである。
測定装置1Aによる使用者の生体情報測定は、例えば7日間などの比較的長期間継続して行う場合が想定される。測定装置1Aを例えば左手首LWなどの体の同じ位置に装着し続けることは使用者にとって負担となることがあり、装着部に痛みが生じたり、装着部に汗をかくことなどによって不快感を感じたり、それが進むと汗疹などの皮膚疾患を引き起こしたりする虞がある。このため、長い期間連続して測定装置1Aによる生体情報測定を継続する場合には、使用者が測定装置1Aの装着位置を変更することを想定しておく必要がある。
測定装置1Aの装着位置の変更は、例えば、使用者が測定装置1Aを左手首LWから右手首RWに着け変えることをいう。使用者が測定装置1Aを右手首RWに装着したとき、回転ベゼル23上に第1電極541および不関電極543の位置が図9(a)(図1(a))のままであると仮定する。この場合、例えば左手の人差し指及び中指を第1電極541及び不関電極543に触れさせようとすると、人体にとって取りづらい姿勢となってしまう。このため、このような第1電極541及び不関電極543の配置では、使用者が第1電極541および不関電極543のそれぞれに対して独立して指を添わせることが難しい。
これに対し、本実施形態の測定装置1Aでは、回転ベゼル23を回動させることにより、第1電極541および不関電極543の位置を、互いの位置関係を保持しながら変更することが可能となっている。図9(b)は、使用者が測定装置1Aを右手首LRに装着して、回転ベゼル23を回動させることにより第1電極541および不関電極543の位置を左手LHで触れやすい位置に調節した状態を示している。この装着状態では、使用者は、左手LHにて第1電極541および不関電極543と接触可能である。このときの第1電極541および不関電極543の位置は、使用者が左手LHの例えば人差し指LH2および中指LH3でそれぞれ独立して指を添わせ易い位置に調節されている。これにより、使用者は、左手LHにより、無理のない姿勢で第1電極541および不関電極543に接触した状態を安定的に保持することができる。
なお、図9(b)に示す装着状態における第1電極541および不関電極543の位置は、図1(b)に示す第2の位置にある状態と同じである。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る測定装置1Aによれば、以下の効果を得ることができる。まず、本実施形態の測定装置1Aは、ケース部2Aの正面211に、第1電極541および不関電極543が、互いの位置関係を保持した状態で回動可能に設けられている。これにより、測定装置1Aを所定の時間を越えて長時間装着する場合に、使用者が測定装置1Aを一方の手首から他方の手首に着けかえるなど、装着位置を変更したときに、第1電極541および不関電極543を、一方の手の例えば2本の指で触りやすい位置に調節することができる。
したがって、装着位置を変えた場合でも、第1電極541および不関電極543を接触しやすい位置に調節することにより、第1電極541および不関電極543と使用者の皮膚との接触状態を安定的に保持させて、正確な心電の検出を長期間に渡り継続して行うことが可能な測定装置1Aを提供することができる。
しかも、本実施形態の測定装置1Aでは、ケース部2Aの正面211に配置された回転ベゼル23上に、心電測定部54を構成する電極として、心電検出の使用電極(測定電極)である第1電極541とともに、不関電極543が第1電極541と絶縁された態様で配置されている。不関電極543は、第1電極541および第2電極542を用いて心電信号を誘導する際に、心電の計測対象部位から離れた部位に設置される電極であり、計測対象部位の電気的活動の影響を受けない位置にある電極である。計測対象部位の電気的活動の影響を受けない不関電極543は、心電計測において電位の基準となる基準電極として利用できる。これにより、心電波形をより正確に測定および記録することが可能になる。
また、本実施形態では、測定装置1Aは回転ベゼル23を備え、第1電極541および不関電極543を配置させた。ここで、回転ベゼル23は、平面視において略円形状のケース部2Aの同心円の円弧上に配置されるので、第1電極541および不関電極543も、平面視においてケース部2Aの同心円の円弧上に配置される。
これにより、一般的な腕時計の回転ベゼル23の構造を利用して、使用者が装着位置を変えた場合でも、第1電極541および不関電極543を使用者が触り易い位置に調節することが可能な測定装置1Aを提供できるという効果が得られる。
(第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る生体情報測定装置は、上記生体情報測定装置1Aと同様の構成を有するが、背面側の電極の配置が異なる点で、当該生体情報測定装置1Aと相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る生体情報測定装置1Bを示す背面図である。また、図11は、本体部21Bにおける背面212側の部位、及び、脈波センサー531を構成する透光性部材532を示す断面図である。なお、図11は、正面211と背面212とを結ぶ方向における断面図である。
本実施形態に係る生体情報測定装置1Bは、背面212の構成、及び、第2電極542の配置が異なる他は、上記生体情報測定装置1Aと同様の構成を有する。
この測定装置1Bでは、図10に示すように、ケース部2Aを構成する本体部21Aの背面212には、突出部2121が形成されている。この突出部2121は、図11に示すように、背面212の外縁側から中央C2側に向かうに従って、当該背面212の基準面212A(背面212の隅部を結ぶ平面)からの突出量が大きくなるように、緩やかな凸曲面状に形成されている。すなわち、突出部2121は、背面212の外縁側の位置より中央C2側の位置の方が基準面212Aから突出している。
突出部2121の中央には、図10及び図11に示すように、円形状の開口である検出窓2122が形成されている。この検出窓2122には、上記脈波検出部53を構成する透光性部材532が嵌め込まれており、当該透光性部材532は、本体部21B内に設けられた脈波センサー531の発光素子及び受光素子(図示省略)を覆う。すなわち、突出部2121は、検出窓2122以外の部位から光が脈波センサー531の受光素子に入射されることを防ぐ遮光部としても機能する。
なお、透光性部材532の略中央には、円弧状に膨出した膨出部5321が形成されており、上記基準面212Aを基準とした場合、膨出部5321の高さ位置は、突出部2121において最も突出した部位である中央C2側の端部の高さ位置より高い。すなわち、膨出部5321の頂点は、突出部2121より基準面212Aから離れている。
このような背面212に配置される第2電極542は、上記突出部2121における検出窓2122側の部位に環状に配置されている。
第2電極542は、突出部2121において外縁側の位置より中央C2側の位置に配置されている。換言すると、第2電極542は、背面212に対向(正対)する位置から見て、検出窓2122の端縁との間に寸法M1の隙間を空けて配置されている。この第2電極542の基準面212Aからの高さ位置は、上記膨出部5321の高さ位置よりも高い。詳述すると、第2電極542は、背面212に位置する構成のうち、基準面212Aから最も離れた位置に配置されている。
以上説明した本実施形態に係る測定装置1Bによれば、上記測定装置1Aと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
第2電極542が上記突出部2121に配置されていることにより、測定装置1Bが上記装着部位に装着されて膨出部5321が当該装着部位に密着される際に、第2電極542を当該装着部位に密着させることができる。従って、心電を精度よく検出できる。
なお、上記測定装置1Bでは、背面212に第2電極542を有するとした。しかしながら、第2電極542に加えて他の電極を有する構成としてもよい。更に、第2電極542は、環状に限らず、複数の電極に分断されていてもよい。
また、上記測定装置1Bの構成を、背面側から見て略円形状の本体部21Bを有するケース部2Bに代えて、背面側から見て略矩形状に形成された本体部を有するケース部を備える構成とし、当該本体部の背面に上記構成を適用してもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係る生体情報測定装置は、上記生体情報測定装置1A,1Bと同様の構成を有する。ここで、上記測定装置1A,1Bでは、脈波センサー531を構成する発光素子及び受光素子は、透光性部材532により覆われ、第2電極542は、ケース部2Aに配置されていた。これに対し、本実施形態に係る測定装置では、当該発光素子及び受光素子は、背面212に配設され、第2電極542は、脈波センサー531に設けられる。この点で、本実施形態に係る測定装置と、上記測定装置1A,1Bとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る生体情報測定装置1Cを示す背面図である。なお、図12においては、バンド28,29の図示を省略している。
本実施形態に係る生体情報測定装置1Cは、脈波センサー531の構成及び配置と、第2電極542の構成及び配置が異なる他は、上記測定装置1Bと同様の構成を有する。
この測定装置1Cでは、図12に示すように、背面212において突出部2121の略中央に脈波センサー531が配設されているが、当該脈波センサー531には、透光性部材532は設けられていない。すなわち、測定装置1Cでは、背面212に対向する位置から見て突出部2121の内側で、かつ、当該突出部2121に対する正面211側の位置に、脈波センサー531を構成する基板537が配置されている。換言すると、基板537は、背面212(第1面)を構成する本体部21Aの部位(背面部)において人体と接触する接触面とは反対側の面に当接するように配置されている。そして、同じく脈波センサー531をそれぞれ構成し、かつ、当該基板537に配置された発光素子533、反射部534、受光素子535及び遮光壁536が、背面212に対向する位置から見て上記突出部2121の配置範囲内にて外部に露出されている。すなわち、本実施形態においては、突出部2121には、上記円形状の検出窓2122(図10および図11)は配置されておらず、当該突出部2121において、発光素子533、反射部534、受光素子535及び遮光壁536が露出する部分が、検出窓ということもできる。
なお、以下の説明では、基板537において上記発光素子533等が実装される実装面5371の法線に沿う方向のうち、本体部21Bの正面211から背面212に向かう方向をZ方向とし、当該Z方向に直交し、かつ、本体部21Bからのバンド28の延伸方向(図12の図面視で上方向)をY方向とし、Y方向及びZ方向のそれぞれに直交する方向のうち、左側面214から右側面213に向かう方向(図12の図面視で左方向)をX方向として説明する。
以下、脈波センサー531について詳述する。
上記制御部9と電気的に接続される基板537は、突出部2121の内側(Z方向側から見て突出部2121の配置範囲内で、当該突出部2121に対してZ方向とは反対側の部位)に、当該基板537の実装面5371が突出部2121の内面に対向するように配置されている。この実装面5371には、一対の発光素子533、一対の反射部534、受光素子535及び遮光壁536が配設されている。
一対の発光素子533は、基板537においてX方向における両端側(右側面213側及び左側面214側)の位置にそれぞれ配置されている。すなわち、各発光素子533は、X方向に沿って配置されている。
更に、基板537において各発光素子533に対する外側の位置には、各発光素子533から入射される光を上記装着部位に向けて反射させる反射部534が、それぞれ設けられている。換言すると、一対の反射部534は、X方向において一対の発光素子533を挟むように配置されている。なお、各発光素子533は、上記のようにLEDで構成される。
これら発光素子533によって挟まれる位置で、かつ、基板537の略中央の位置(上記中央C2に応じた位置)には、1つの受光素子535が配置されている。この受光素子535は、上記のように、フォトダイオードにより構成されている。
受光素子535の周囲には、背面212に対向する位置から見て略矩形状の遮光壁536が、基板537から起立している。この遮光壁536は、各発光素子533から出射された光が、装着部位を介さずに受光素子535に直接入射されることを防ぐものであり、当該遮光壁536における長辺に沿う側壁部5361(Y方向に沿う側壁部5361)は、各発光素子533と受光素子535との間に位置している。
図13は、測定装置1Cにおける背面212側の構成を示す断面図である。なお、図13は、正面211と背面212とを結ぶ方向における断面図であり、受光素子535の中心を通るXZ平面における断面図である。
このような遮光壁536の基板537からの高さ位置(基板537から最も離れた位置)は、図13に示すように、受光素子535及び発光素子533の高さ位置よりも高い。このように構成することにより、発光素子533からの光が人体を経由せずに、受光素子535へ直接入射されることを抑制できる。
また、受光素子535の高さ位置は、発光素子533の高さ位置より高い。すなわち、基板537の実装面5371を基準とした場合に、受光素子535の高さ位置は、発光素子533の高さ位置より高く、遮光壁536の高さ位置は、受光素子535の高さ位置より高い。このように構成することにより、受光素子535は人体に近い位置に配置されるので、発光素子533から出射されて人体を経由した光を、当該受光素子535により検出しやすくすることができる。
一方、上記基準面212Aを基準とした場合、上記突出部2121の高さ位置は、発光素子533の高さ位置より高く、受光素子535の高さ位置より低い。同様に、遮光壁536の高さ位置は、突出部2121の高さ位置より高い。すなわち、背面212において、基準面212Aから最も突出している構成(Z方向側の端部が基準面212Aから最も離れている構成)は、遮光壁536である。なお、基板537の実装面5371を基準面としても同様の配置になっている。このような構成によって、脈波センサー531を安定して人体と接触させることができ、脈波を安定して検出できる。
そして、本実施形態においては、第2電極542が、上記測定装置1Bの場合と同様に突出部2121に配置され(突出部2121上の第2電極542の位置については、測定装置1Bと同様である)とともに、遮光壁536において基板537からの突出方向側の端面5362(遮光壁536において基板537及び基準面212Aと略平行な面)にも、第2電極542が配置されている。このような構成にすることにより、人体と安定して接触する複数の電極を背面212の表面に配置でき、脈波信号の検出性と心電信号の検出性とを両立した生体情報測定装置1Cを構成できる。
なお、第2電極542は、突出部2121上には配置せずに、遮光壁536の基板537からの突出方向側の端面5362にのみ配置される構成としてもよい。また、突出部2121の脈波センサー531以外の領域に第2電極を配置しても良い。
また、上記図13では、発光素子533、反射部534及び受光素子535は、検出窓2122内の空間に露出して配置されていたが、これらを保護するために、透明部材によって覆ってもよい。例えば、図13に示すように発光素子533、反射部534及び受光素子535の周辺の空間をエポキシ樹脂やポリカーボネート樹脂等、受光素子535の感度領域に対応する光を透過する部材で充填してもよい。このようにすることで、脈波センサー531の環境耐性や物理的な強度を確保できる。
また、上記一対の発光素子533は、X方向において受光素子535を挟むように配置されるとしたが、Y方向において受光素子535を挟むように配置されてもよい。すなわち、脈波センサー531の配置を、XY平面において中央C2を中心として上記の配置から90°回転させた配置としてもよく、所定の角度回転させた配置としてもよい。
以上説明した本実施形態に係る測定装置1Cによれば、上記測定装置1Bと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
第2電極542は、背面212において基準面212Aから最も突出する遮光壁536の端面5362に配置されているとともに、突出部2121にも配置されている。これによれば、測定装置1Cが使用者の装着部位に装着された際に、第2電極542を当該装着部位に確実に接触させることができる。従って、使用者の心電をより精度よく検出及び測定できる。
なお、第2電極542は、環状に限らず、複数の電極に分断されていてもよい。
また、上記測定装置1Cの構成を、背面側から見て略円形状の本体部21Aを有するケース部2Aに代えて、背面側から見て略矩形状に形成された本体部を有するケース部を備える構成とし、当該本体部の背面に上記構成を適用してもよい。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、測定装置の装着時に人体に常時接触する電極(上記実施形態では、第2電極542)の配置位置は、ケース部(本体部)2Aの背面に限らず、測定装置の装着状態において使用者の皮膚に接触する面であればよい。例えば、バンド28,29のいずれかの内側(装着状態において使用者の皮膚に接触する側)に設けられていてもよい。この場合、バンド28,29の内側又は外側に、当該バンド28,29に沿う信号線(電線)を設けることにより、当該電極と本体部とを接続できる。
また、上記実施形態では、第1電極541および不関電極543と、第2電極542は、中央C2を中心とする同心円状に配設されているとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、当該第1電極541および不関電極543と第2電極542との配置も適宜変更して配置されてもよい。
また、上記実施形態では、回転ベゼル23を備えた腕時計型のケース部2Aを用いて、回転ベゼル23に第1電極541および不関電極543を配置した。しかしながら、本発明はこれに限らない。第1電極および不関電極(第3電極)、互いの位置関係を保持した状態でケース部の正面(第2面)に回動可能に設ける構造を備えていればよい。
また、上記実施形態では、心電測定部54において心電の検出の使用電極である第1電極541および第2電極542とは異なる第3電極として不関電極543を配置した。しかしながら、本発明はこれに限らず、不関電極とは異なる他の基準電極を第3電極として配置してもよい。例えば、グランド電極を第3電極として配置して、これら使用電極および基準電極を用いた心電測定部54によって使用者の心電を検出することにより、心電の検出精度を向上させることができ、心電を精度よく検出及び測定できる。
また、上記各実施形態では、生体情報検出部52は、心電測定部54の他、使用者の脈波を検出する脈波検出部53を有するとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、脈波検出部53は無くてもよく、生体情報検出部52が、他の生体情報(例えば、血圧、血糖値、体温、発汗量、および生体インピーダンス値など)を検出する検出部を更に有する構成としてもよい。また、体動情報検出部51は無くてもよい。
また、上記各実施形態では、ケース部2Aは、装着手段としての一対のバンド28,29により人体に装着されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、測定装置1A〜1Fを人体に装着させることが可能であれば、装着手段の構成は問わない。また、上記のように、バンド28,29は、ケース部2Aと一体化されていてもよい。
また、心電測定において、第1または第3電極と、第2電極との2電極で測定する構成でも良い。この場合、第1電極または第3電極のいずれ利用者との接触状態の良い方の電極を選択し、選択された一方の電極と第2電極とで心電計測を行うように構成することができる。
また、上記実施形態では、回転ベゼル23を回転させることにより、互いの相対位置関係を保持させた状態で回動可能に設けられた第1電極541および第3電極としての不関電極543に各々接続された可動接点部541a,543aと、本体部21A側の固定電極625との電気的接続を実現する接点構造の一例について説明した。これに限らず、回動可能な電極(上記実施形態では回転ベゼル23に配置された各電極)と、本体部21A側の固定電極との電気的接続は、種々の接続構造により実現することができる。
例えば、第1電極541および第3電極(不関電極543)が配置された回転ベゼル23の回動範囲を所定の範囲に規制する構造とし、その回転ベゼルの回動範囲を十分カバーできる長さのフレキシブル基板により、回動可能な回転ベゼル23側の各電極と、測定装置1A本体部21A側の固定電極との接続を図る構成としてもよい。この構成によれば、回転ベゼルの規制された回動範囲において、フレキシブル基板による簡易な接続構造により可動電極と固定電極との接続を保持しながら、回転ベゼルを回動させることにより第1電極および第3電極の相対位置を所望の位置に変えることができる。
また、上記各実施形態の測定装置1A〜1Cは、使用者の左手首LWまたは右手首RWに装着可能な腕時計型のウェアラブル機器とした。しかしながら、これに限らず、測定装置の形状は、略直方体形状等、他の形状であってもよい。また、測定装置1A〜1Cの装着部位も左手首LWや右手首RWに限られず、他の体の位置であってもよい。
1A〜1C…生体情報測定装置、2A…ケース部、3…装置本体、4…操作部、5…計測部、6…報知部、7…通信部、8…記憶部、9…制御部、21A…本体部、22…カバー、23…回転ベゼル、28,29…バンド(バンド部)、41〜44…ボタン、51…体動情報検出部、52…生体情報検出部、53…脈波検出部、54…心電測定部、61…表示部、62…音声出力部、63…振動部、81…制御情報記憶部、82…検出情報記憶部、91…計時部、92…報知制御部、93…通信制御部、94…検出制御部、95…解析部、96…異常状態検出部、211…正面、212…背面、212A…基準面、213…右側面、214…左側面、531…脈波センサー、532…透光性部材、541…第1電極、542…第2電極、543…第3電極としての不関電極、545…AFE、546…A/Dコンバーター、547…心電検出部、2121…突出部、2122…検出窓、5321…膨出部。

Claims (11)

  1. 使用者の生体情報を検出する生体情報検出部を備えるケース部と、
    前記ケース部を前記使用者に装着する装着手段と、を備え、
    前記生体情報検出部は、
    使用電極である第1電極および第2電極と、使用電極とは異なる第3電極と、前記使用電極および前記第3電極を前記使用者に接触させた状態で、前記使用電極により検出される電流に基づいて前記使用者の心電を検出する心電検出部と、を備え、
    前記ケース部は、前記装着手段による前記使用者への装着状態において、前記使用者の体に接触する第1面と、該第1面の法線方向において最も遠い前記ケース部の面である第2面と、を有し、
    前記第2面に、前記第1電極および該第1電極と絶縁された前記第3電極が、互いの位置関係を保持した状態で回動可能に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 請求項1に記載の生体情報測定装置において、
    前記ケース部は平面視で略円形状であり、前記第1電極および前記第3電極が、平面視において前記ケース部の同心円の円弧上に配置されていることを特徴とする生体情報測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の生体情報測定装置において、
    前記ケース部は前記第2面を有する回転ベゼルを備え、前記第1電極および前記第3電極が、前記回転ベゼルに配置されていることを特徴とする生体情報測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体情報測定装置において、
    前記ケース部の前記使用者の体と接触する面に、前記使用者の脈波を検出する脈波検出部を有することを特徴とする生体情報測定装置。
  5. 請求項4に記載の生体情報測定装置において、
    前記第1面に、前記脈波検出部と前記第2電極とが配置されていることを特徴とする生体情報測定装置。
  6. 請求項4または5に記載の生体情報測定装置において、
    前記ケース部の前記第1面には、前記使用者への装着状態において、前記ケース部から前記使用者の皮膚へ向けて突出する突出部が設けられ、前記脈波検出部および前記第2電極の少なくとも一部は、前記突出部に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体情報測定装置において、
    前記第1面に、前記使用者の脈波を検出する検出窓部を有することを特徴とする生体情報測定装置。
  8. 請求項7に記載の生体情報測定装置において、
    前記検出窓部は、前記第2面の平面視において略中央に配置され、
    前記第2電極は、前記検出窓部を中心とする略同心円の円弧上に配置されていることを特徴とする生体情報測定装置。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体情報測定装置であって、
    前記ケース部の前記第1面と平行な方向からの側面視において、前記ケース部は、検出窓部に隣接し、前記ケース部から前記使用者の皮膚へ向けて突出する突出部を有し、前記第2電極の少なくとも一部は、前記突出部に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の生体情報測定装置において、
    前記第3電極は不関電極であることを特徴とする生体情報測定装置。
  11. 請求項4〜10のいずれか一項に記載の生体情報測定装置において、
    前記脈波検出部から取得した脈波信号に基づいて脈波の異常状態を検出する異常状態検出部と、
    前記異常状態検出部が異常状態を検出したときに、前記心電検出部により心電を検出する制御を行う制御部と、を有することを特徴とする生体情報測定装置。
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