JP7210010B2 - 水晶体硬度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波原理を利用して水晶体の硬さを低侵襲で測定することができる水晶体硬度測定装置に関する。
超高齢化社会を向かえる上では、視覚の質が重要とされている。しかし、高齢者にとって老眼や白内障は避けられない課題である。老眼や白内障は、加齢が関与する水晶体の変化に基づくものであり、形態学的には、水晶体が硬化して弾性力が低下して、調節力が低下する変化である。
水晶体の加齢変化を定量化法として、ブリルアン散乱法、ラマン散乱法、光干渉断層法(OCT)が知られている。ブリルアン散乱法は、共焦点光学系による角膜や水晶体の弾性状態を求めるものである。ラマン散乱法は、水晶体の水分量から水晶体の硬さや白内障の進行状態を求めるものである。光干渉断層法(OCT)は、網膜の断面を連続して撮ることにより、網膜やその下の新生血管等の状態を立体的に把握することができるというものである。
また、特許文献1,2には、超音波プローブ内の超音波トランスデューサから超音波を送信し、眼球の各組織からの反射エコーを受信して処理することにより、眼球の各組織の位置を得て、眼軸長を測定する眼科用超音波診断装置が提案されている。これらの技術では、眼軸長の厚さや水晶体の厚さを測定することができる。この眼科用超音波診断装置において、水晶体の厚さを測定する場合、水晶体の厚さは、水晶体の音速を一定として測定している。
特開2001-187022号公報 特開2010-172538号公報 実用新案登録第3191253号公報
上記した水晶体の加齢変化を定量化法は、一定の情報(弾性状態、水分量、立体形状)を得ることができる点では有効であるが、老眼や白内障等の原因となる水晶体の加齢変化、すなわち水晶体の硬度変化を正確に測定することはできていない。
また、特許文献1,2の眼科用超音波診断装置では、測定に用いる超音波探触子の先端を角膜に直接接触させて使用するので、測定時は麻酔をして患者は目を開けたままで計測される。特にこの超音波探触子はペン型で細長く、正確に測定するためには、超音波探触子の先端が傾かないように接触させなければならない。こうした現状に対し、臨床現場では、低侵襲で正確に測定できる手段が期待されている。しかし、麻酔しないで測定すると、遠くを見たり近くを見たりする動的要素で水晶体の厚さが変化し、水晶体の厚さを正確に測定することができなくなってしまう。
本発明の目的は、超音波原理を利用して水晶体の硬さを低侵襲で測定することができる水晶体硬度測定装置を提供することにある。
本発明に係る水晶体硬度測定装置は、まぶた又は角膜に接触可能な柔軟シートと超音波を眼に向けて送信するとともに水晶体で反射した反射信号を受信する超音波トランスデューサとを一体化した探触子部と、前記水晶体の厚さデータと受信した前記反射信号とで前記水晶体の音速を算出し、記憶された音速とヤング率との関係に基づいて、前記水晶体のヤング率を演算するコンピュータ部と、を少なくとも有することを特徴とする。
この発明によれば、柔軟シートと超音波トランスデューサとを一体化した探触子部を、まぶた又は角膜に低侵襲で接触させることができる。コンピュータ部は、例えば光干渉断層法(OCT)で測定して得た正確な水晶体の厚さデータが入力され、その正確な厚さデータと超音波の反射信号とを利用して水晶体を通過する音速を算出する。記憶された音速とヤング率との相関関係に基づいて、水晶体のヤング率を演算して水晶体の硬さを評価することができる。この測定装置では、加齢変化により変化する水晶体の音速を正確に測定して、水晶体の硬さを低侵襲で容易且つ正確に評価することができる。この装置は、老眼や白内障等の進行度や薬の効果の評価に有効である。
本発明に係る水晶体硬度測定装置において、前記柔軟シートが、可撓性のゴム状材料であり、前記超音波トランスデューサは可撓性を有し、その先端は前記柔軟シート面と同一面となっており且つ前記まぶた又は角膜側に非突出状態で露出している。この発明によれば、可撓性を有する超音波トランスデューサの先端が柔軟シート面と同一面となっており全体として柔軟な一体構造体(探触子部)となっているので、超音波トランスデューサだけがまぶた又は角膜に直に当たることがなく、まぶた又は角膜の上で可撓性のゴム状材料を滑らせて測定することができる。また、従来のように超音波トランスデューサが傾いてしまうこともない。
本発明に係る水晶体硬度測定装置において、前記柔軟シートは、前記超音波トランスデューサを中心にして左右対称に細長く伸びている。この発明によれば、左右対称に細長く伸びる柔軟シートを指で押さえながら超音波トランスデューサを移動させることができる。
本発明に係る水晶体硬度測定装置において、前記探触子部を前記まぶたに接触させる場合において、前記探触子部と前記まぶたとの間に設けることができるジェルパッドを備えている。この発明によれば、ジェルパッドを探触子部とまぶたとの間に設けることができ、眼に向けて送信した送信信号による不感帯を避けるとともに、送信信号内に測定データが重なって水晶体からの反射信号が測定不可能になることを防ぐことができる。
本発明に係る水晶体硬度測定装置において、前記音速が、前記水晶体の下部での反射信号と前記水晶体の上部での反射信号との時間差と、前記厚さデータを割り算することで計算される。
本発明によれば、超音波原理を利用して水晶体の硬さを低侵襲で測定することができる水晶体硬度測定装置を提供することができる。この測定により、老眼や白内障等の進行や薬の効果を迅速且つ簡便に評価することができる。
水晶体硬度測定装置の一例を説明する全体構成図である。 まぶた又は角膜上に探触子部を当てる形態の例を示す模式図である。 超音波トランスデューサの一例を示す断面構成図である。 豚眼の水晶体の写真とその音速測定(ex vivo)の結果を示すグラフである。 8週目のラットと79週目のラットの水晶体の音速測定の結果を示すグラフである。 図5で得られた音速とヤング率との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る水晶体硬度測定装置について図面を参照しつつ説明する。本発明は、本願記載の要旨を含む限り以下の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、種々の態様に変形可能である。
本発明に係る水晶体硬度測定装置30は、図1に示すように、まぶた21又は角膜22に接触可能な柔軟シート2と超音波を眼に向けて送信するとともに水晶体23で反射した反射信号を受信する超音波トランスデューサ1とを一体化した探触子部10と、水晶体23の厚さデータと反射信号とで水晶体23の音速を算出し、記憶された音速とヤング率との関係に基づいて、水晶体23のヤング率を演算するコンピュータ部5とを少なくとも有している。
この水晶体硬度測定装置30は、柔軟シート2と超音波トランスデューサ1とを一体化した探触子部10を、まぶた21又は角膜22に低侵襲で接触させることができる。コンピュータ部5は、例えば光干渉断層法(OCT)で測定して得た正確な水晶体23の厚さデータが入力され、その正確な厚さデータと超音波の反射信号とを利用して水晶体23を通過する音速を算出する。記憶された音速とヤング率との相関関係に基づいて、水晶体23のヤング率を演算して水晶体23の硬さを評価することができる。この水晶体硬度測定装置30では、加齢変化により変化する水晶体23の音速を正確に測定して、水晶体23の硬さを低侵襲で容易且つ正確に評価することができる。この装置は、老眼や白内障等の進行度や薬の効果の評価に有効である。
以下、構成要素を説明する。
(探触子部)
探触子部10は、まぶた21又は角膜22に接触可能な柔軟シート2と超音波トランスデューサ1とを一体化されたものであり、超音波を眼に向けて送信するとともに水晶体23で反射した反射信号を受信する一体構造体素子である。なお、探触子部10を構成する超音波トランスデューサ1は、電気信号を超音波振動に変換する変換器を意味し、超音波振動子とも呼ばれるものである。超音波トランスデューサ1と柔軟シート2とを一体化させてなる探触子部10は、柔軟シート2をまぶた21又は角膜22に低侵襲で接触させることができ、従来のように超音波トランスデューサ1だけを角膜22に直に接触させなくてもよい。特にまぶた21に接触して測定する場合は、麻酔をして角膜22に直接接触する場合に比べて好ましく、なかでも可撓性のある超音波トランスデューサ1を採用することが好ましい。また、この探触子部10は、従来のような細長いペン型ではないので、超音波トランスデューサ1が傾かない。
超音波トランスデューサ1の構造形態は特に限定されないが、通常、円筒状の筐体(図示しない)内に保持されている。本発明で採用する超音波トランスデューサ1は、特許文献3で提案された超音波トランスデューサと同様の層構成を有しているものであれば、種々変形したものも採用できる。例えば、超音波トランスデューサ1は、例えば直径1~3mm程度の小径の円板状であり、可撓性を有しており、整合層11と振動子12とダンパー材13とをその順に積層して形成されている。整合層11と振動子12との間には接着層14が設けられていてもよい。超音波トランスデューサ1には、印加電圧や反射信号を伝達するケーブル3が取り付けられている(図1参照)。そのケーブル3の他端には、接続端子4が設けられている。
整合層11は、まぶた21又は角膜22に接触するとともに、まぶた21又は角膜22へ超音波の通りをよくするためのものである。整合層11の構成材料は、樹脂材料を好ましく挙げることができる。振動子12は、超音波の発生部材であり、外部から入力される印加電圧に基づいて超音波を発生する圧電素子とその圧電素子を覆う被覆材とで主に構成されているこうした振動子12は、例えばPZT等の素子にエポキシ等の樹脂をコンポジットした可撓性のあるものも好ましく使用でき、特に本発明を構成する超音波トランスデューサ1が可撓性を有するものとした場合には、まぶた21や角膜22に接触させるのに好ましい。ダンパー材13は、振動子12における自由振動を抑制するものであり、少なくとも振動子12が配置されている領域に配置されている。ダンパー材13は、振動子12の振動を吸収し、振動子12の振動を速やかに収束させるように機能する。ダンパー材13の構成材料は特に限定されないが、音響インピーダンスの値が振動子12に近く、減衰が大きい材料を好ましく挙げることができる。
柔軟シート2は、可撓性のゴム状材料である。超音波トランスデューサ1の先端1aは、その柔軟シート面と同一面となるように設けられており、且つまぶた21又は角膜22側に非突出状態で露出している。この柔軟シート2は、超音波トランスデューサ1だけがまぶた21又は角膜22に直に当たることがなく、まぶた21又は角膜22の上を可撓性のゴム状材料を滑らせて測定することができる。また、従来のように超音波トランスデューサ1が傾いて当たることもない。
柔軟シート2は、図2に示すように、超音波トランスデューサ1を中心にして左右対称に細長く伸びている。左右対称に伸びる細長い部分は、指で押さえながら超音波トランスデューサ1を移動させることができる。その細長い部分の寸法は特に限定されないが、幅が3~10mm程度であり、全体長さが3~6mm程度であることが好ましい。
(コンピュータ部)
コンピュータ部5は、水晶体23の厚さデータと受信した反射信号とで水晶体23の音速を算出し、記憶された音速とヤング率との相関関係に基づいて、水晶体23のヤング率を演算する部分である。コンピュータ部5は、トランスデューサ10を有した超音波測定装置が通常有する他の装置を含んでいてもよいし、接続されていてもよい。そうした他の装置としては、表示装置(ディスプレイ)、パルサレシーバ、プリアンプ、パルスジェネレータ、バッテリー、電源等を挙げることができる。
音速とヤング率との相関関係を示す検量線を予め作成しておき、その係数を数式に入れて、測定した音速結果から水晶体23の硬さを測定することができる。音速は硬い物質を通る場合の方が柔らかい物質を通る場合よりも速いので、後述の実験1,2に示すように、硬さ(ヤング率)と相関する水晶体23の音速を計測することにより、患者の水晶体23の音速を低侵襲で簡単に測定するだけで、水晶体23の加齢変化を評価することができる。こうした簡便な方法での加齢変化の評価手段は、老眼や白内障等の加齢により生じる眼の変化や薬の効果等を経時的に評価することができる。
なお、水晶体23の厚さデータは、例えば光干渉断層法(OCT)等の測定手段で正確に測定した水晶体23の厚さデータである。得られた厚さデータは、コンピュータ部5が有するデータ入力部6に入力される。本発明は、他の装置で正確に測定した水晶体23の厚さを予め入力した後に、加齢変化で一定ではなくなっている水晶体23の音速を測定する点に特徴がある。現在の臨床で使用される超音波測定装置は、眼軸長・硝子体長・前房深度を計測する目的で使用されているが、これは各組織を通過する音速が一定である条件で計測されている点で本発明とは異なっている。
(ジェルパッド)
水晶体硬度測定装置30は、探触子部10とまぶた21又は角膜22との間に設けられるジェルパッド8を備えていることが好ましい。ジェルパッド8を探触子部10とまぶた21又は角膜22との間に設けることにより、眼に向けて送信した送信信号による不感帯を避けるとともに、送信信号内に測定データが重なって水晶体23からの反射信号が測定不可能になることを防ぐことができる。なお、ジェルパッド8は、エコーゲルパッドとも呼ばれているものである。
ジェルパッド8を用いて測定することにより、探触子部10をまぶた21や角膜22の上に直接接触させず、ジェルパッド8上を走査させることになるので、低侵襲の測定手段として好ましい。ジェルパッド8は、超音波検査に使用する音響結合用高分子ゲルからなるシート状物であれば各種のものを使用することができる。例えば、柔軟性のあるウレタンゲル等を主材料にした市販のものを任意に選択して使用することができる。ジェルパッド8には、粘着性のあるものや粘着性のないものがあるが、それらは使用態様に応じて任意に選択することができる。ジェルパッド8の厚さは、例えば3mm~20mmの範囲で市販されており、それらを選択して用いることができる。ジェルパッド8の使用は、グリセリン等の接触媒質に使用を不要とすることができる。
ジェルパッド8の使用は、探触子部10による測定で反射信号が送信信号に混ざって水晶体23の厚さを計測できないことを防ぐことができる点で有利である。こうした場合、ジェルパッド8を探触子部10と被測定体である水晶体23との間に介在させることにより、反射信号を遅らせて、送信信号に水晶体23の反射信号が混ざらないようにすることができる。最適な反射信号は、超音波探傷器でモニタリングしながらジェルパッド8上で探触子部10を走査して探すことができる。
以下、実験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
[実験1]
図4は、豚眼の水晶体の写真とその音速測定(ex vivo)の結果を示すグラフである。測定した豚眼の水晶体は、全体の直径(いわゆる眼軸長)が36~40mmの購入品であり、図4(A)は厚さ7mm・赤道径11mmの透明水晶体であり、図4(B)は図4(A)の水晶体を電子レンジ(700W、20秒)で電磁波を照射して擬似的に混濁化させた厚さ8mm・赤道径11mmの混濁水晶体である。
厚さは、載置治具に水晶体23を載せ、水晶体23の上にジェルパッド8として厚さ10mmのエコーゲルパッド(市販品)を配置し、その上から本発明に係る水晶体硬度測定装置30で計測した。なお、厚さをライカ社製の前臨床研究用OCTイメージングシステム(Envis R-class)を用いて測定前に予め測定したが、水晶体硬度測定装置30で測定した結果と一致していた。音速測定は、水晶体23の厚さを計測しながら同時に行った。具体的には、探触子部10を構成する超音波トランスデューサ1の整合層11を水晶体23に接触させ、振動子12で発生させた超音波(周波数:10MHz)を水晶体23に入射させ、得られた反射信号を超音波探傷装置(菱電湘南エレクトロニクス株式会社製、型名:UI-27)で水晶体上部23aと水晶体下部23bとの伝搬時間差を計測して音速を得た。図4の縦軸は、最大値を100%としたときの超音波の受信強度の相対値(arb.unit)であり、横軸は、超音波が送信されたときを0にして反射信号が戻ってくるまでの時間である。
音速は、水晶体上部23aでの反射信号(第1ピーク)と水晶体下部23bでの反射信号(第2ピーク)との時間差を計測し、その時間差は超音波が水晶体23を往復した時間となる。すなわち、音速は、水晶体23の厚さを2倍した値を時間差で除して算出した。図4(A)では、反射信号の時間差が8.0秒なので、往復した距離(厚さ7.0mm×2)/8μ秒=1750m/sであった。図4(B)では、反射信号の時間差が7.6秒なので、往復した距離(厚さ8.0mm×2)/7.6μ秒=2150m/sであった。ここで音速は、音速(m/s)=水晶体厚×2(mm)/反射信号の時間差(μ秒)、で表される。
加齢変化が生じていない透明水晶体の音速は、1750m/sであり、擬似的に加齢変化を生じさせた混濁水晶体の音速は2150m/sであった。このように、加齢変化により水晶体の音速が変化するので、従来のような音速一定のもとで水晶体の硬度を評価する方法は、水晶体硬度測定としては正確ではなく、本発明の装置により、加齢変化による変化する水晶体の音速を正確に測定することにより、水晶体硬度を測定して評価することができる。
[実験2]
図5は、生後8週のラットの水晶体(7眼)と生後79週のラットの水晶体(6眼)の音速測定の結果を示すグラフである。図6は、図5で得られた音速とヤング率との関係を示すグラフである。音速は実験1と同じ方法で測定した。ヤング率は、水晶体を速度0.2mm/sで荷重1Nで子午線方向に押し込み、もとの厚さの15%押し込んだときの結果であり、特殊弾性計測装置で測定した。
図5の結果より、生後8週のラットの水晶体の音速は、1780.6±43.3m/sであり、生後79週のラットの水晶体の音速は、2063.8±180.4m/sであった。生後8週のラットのヤング率は7.72±0.99kPaであり、生後79週のラットのヤング率は10.49±3.02kPaであった。別に測定したヤング率の結果と音速の結果とを図6にまとめた。音速とヤング率とに相関(r=0.73、p=0.01)が認められた。本発明によれば、音速とヤング率との相関関係を予めコンピュータに記憶させておくことにより、被験者の音速を測定するだけでヤング率(硬さ)を評価することができる。
1 超音波トランスデューサ
1a 先端
2 柔軟シート
3 ケーブル
4 接続端子
5 コンピュータ部
6 厚さデータ入力部
7 記憶部
8 ジェルパッド
10 探触子部
11 整合層
12 振動子
13 ダンパー材
14 接着層
21 まぶた
22 角膜
23 水晶体
23a 水晶体上部
23b 水晶体下部
30 水晶体硬度測定装置

Claims (5)

  1. まぶた又は角膜に接触可能な柔軟シートと超音波を眼に向けて送信するとともに水晶体で反射した反射信号を受信する超音波トランスデューサとを一体化した探触子部と、前記水晶体の厚さデータと前記反射信号とで前記水晶体の音速を算出し、記憶された音速とヤング率との関係に基づいて、前記水晶体のヤング率を演算するコンピュータ部と、を少なくとも有することを特徴とする水晶体硬度測定装置。
  2. 前記柔軟シートが、可撓性のゴム状材料であり、前記超音波トランスデューサは可撓性を有し、その先端は前記柔軟シート面と同一面となっており且つ前記まぶた又は角膜側に非突出状態で露出している、請求項1に記載の水晶体硬度測定装置。
  3. 前記柔軟シートは、前記超音波トランスデューサを中心にして左右対称に細長く伸びている、請求項1又は2に記載の水晶体硬度測定装置。
  4. 前記探触子部を前記まぶたに接触させる場合において、前記探触子部と前記まぶたとの間に設けることができるジェルパッドを備えている、請求項1~3のいずれか1項に記載の水晶体硬度測定装置。
  5. 前記水晶体の音速が、前記水晶体の下部での反射信号と前記水晶体の上部での反射信号との時間差と、前記厚さデータを割り算することで計算される、請求項1~4のいずれか1項に記載の水晶体硬度測定装置。
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