本開示の原理の理解を促す目的のために、以下、図面に示す実施形態を参照し、具体的な用語を用いて実施形態を説明する。しかしながら、本開示の範囲を限定することを意図しないことは理解されよう。本明細書に記載される装置、機器、方法、及び本開示の原理のさらなる任意の適用に対する、あらゆる変更及びさらなる修正は、本開示が関連する当業者が通常思いつくものとして、充分に想定される。特に、本実施形態の1つの実施形態に関して記載された特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記載された特徴、部材、及び/又はステップと組み合わせてもよいことは、充分に想定される。
本開示の実施形態は、眼科手術システムの動作パラメータに対する改善された制御、及びこれらのパラメータの視覚化を提供するグラフィカルユーザインタフェースを対象とする。値、特性、及び/又は機能の表現は、動作パラメータのグラフィカルユーザインタフェースの一部として眼科手術システムのタッチスクリーン上に視覚的に表示される。いくつかの実施形態において、ユーザが、表示画面に触れて、動作パラメータの視覚表現を改良することによって、視覚表現(及びそれに関連する対応する動作パラメータ)を変更することができる。ある場合には、ユーザは、動作パラメータを定義するためにシステムが利用する設定点を入力する。他の場合において、ユーザは、自由形式で動作パラメータの視覚化を描画する。さらに他の場合において、ユーザは、動作パラメータを定義するために設定点と自由形式描画との組み合わせを用いる。以下で論じるように、水晶体超音波乳化吸引システムの多種多様の動作パラメータは、このように制御可能である。
図1は、本開示の好ましい実施形態による眼科手術用コンソールを図示し、概して100と示す。図2は、コンソール100のブロック図である。コンソール100は、コンピュータ装置103をもつベースハウジング102と、水晶体超音波乳化吸引処置などの眼科処置の間にシステム動作及び性能に関する情報を示す関連する表示画面104とを含む。コンソールは、また、処置を実行するために相互に用いられるいくつかのサブシステムを含む。例えば、サブシステムは、例えばフットペダル108を含むフットペダルサブシステム106と、チューブ115に接続する吸引真空室112及び灌流ポンプ114を含む流体サブシステム110と、超音波振動ハンドピース118を含む超音波発生器サブシステム116と、電動の点滴(IV)ポール122を含む点滴ポールサブシステム120と、硝子体切除術ハンドピース126を含む空気圧式硝子体切除術カッターサブシステム124とを含む。手術の間に種々のサブシステムの性能を最適化するために、動作パラメータは、例えば実行されている特定の処置、処置の異なる段階、外科医の個人的好み、その処置が患者の前眼部又は後眼部部分において実行されているか否か、などによって異なる。
ベースハウジング102内の種々のサブシステムは、それぞれの顕微手術器具の動作及び制御のための制御回路を備える。コンピュータシステム103は、適切に乳化外科的処置を実行するために種々のサブシステムの相互作用及び関係を管理する。これを行うために、コンピュータシステム103は、プロセッサ及びメモリを含み、眼科処置を実行するようにサブシステムを制御するための命令によりプログラミングされる。いくつかの態様において、本開示のユーザインタフェースは、サブシステムの動作パラメータのカスタム化を容易にする。その際、動作パラメータのカスタム化は、コンピュータシステム103によって利用されるサブシステムを制御するためのプログラム学習に対応する修正に反映される。
図1に示すように、表示画面104は、オペレータによる観察及びアクセスのために、ベースハウジング102上に載る。ある場合には、表示画面は、表示画面を見る必要のあるすべての人にとって便利に表示画面104が配置されるように、様々な方向に配置することができる回転式モニタの一部である。その際、回転式モニタ110は、回転したり傾いたりするだけでなく、左右に揺動することができる。以下で詳細に論じるように、表示画面104は、ユーザが眼科手術用コンソールの各種の動作パラメータを制御及び/又は定義するために、眼科手術用コンソール100と対話可能にするグラフィカルユーザインタフェース(「GUI」)を提供する。
入力装置は、ユーザがディスプレイ104を通じてコンソール100の態様を制御可能にする。本実施形態において、入力装置は、ディスプレイ104上で直接なされる選択に応答するタッチスクリーン装置である。しかしながら、標準のコンピュータキーボード、標準のポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)又は他の入力装置などの他の入力装置が、ある場合には、タッチスクリーンと組み合わせて、又はタッチスクリーンの代わりに用いられる。本明細書に記載の好ましい実施形態において、表示画面104は、外科医、科学者、医療関係者、及び/又は他のユーザが、コンソール100の種々のサブシステムの動作パラメータを選択、調整、定義、及び/又は視覚化するのを可能にする対話型グラフィカルユーザインタフェースを示すタッチスクリーンである。従って、ユーザは、コンソール100のデフォルト設定とは異なるサブシステムの動作パラメータ、及び/又は、コンソール100のデフォルト設定とは異なるサブシステムの動作パラメータ間の関係を、変更又は調整することができる。
眼科手術用コンソール100は、様々な手術システムの例として提供され、本開示の実施形態は、様々な手術システムにより実施することができる。本開示の実施形態を実施することができる眼科手術システムの例は、例えば、米国テキサス州フォートワースのアルコンラボラトリーズ社(Alcon Laboratories Inc.)から市販で入手可能な手術システムであるインフィニティ(登録商標)ビジョンシステムを含む。当業者は、以下に記載の実施形態が、各種機器の制御がフットペダルなどの遠隔アクチュエータにより実行される、脳神経外科用装置を含む(但しそれに限定されない)他のタイプの手術用機器とともに利用され得ることを理解するだろう。概して、本開示の実施形態は、タッチスクリーンを有し且つ複数の動作パラメータを制御する任意の手術用コンソールとともに利用され得る。但し、限定ではなく説明の目的のために、この明細書の残りの部分は、水晶体超音波乳化吸引処置及びそれらの関連する動作パラメータに関する実施形態を記載する。
さらに図1を参照すると、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が、ユーザが対話することができ且つGUIとの対話を通じて眼科手術用コンソール100の態様を制御することができるように、タッチスクリーンディスプレイ104上に表示される。例えば、ユーザは、硝子体切断、吸引摘出、鋏、流体制御、超音波水晶体除去、及び/又は眼科手術用コンソール100の他の機能に関連する各種の動作パラメータを制御することができる。その際、ユーザは、吸引流量、点滴のポールの高さ、真空室の限界圧力、最小出力、最大出力、オンタイム、オフタイム、及び/又は眼科手術用コンソール100の動作パラメータに関連する他の値を含む(但しこれらに限定されない)これらの好ましいパラメータに関連する値を定義又は設定してもよい。さらに、ユーザは、眼科処置の種々の段階ごとに値を別々に定義又は設定してもよい。動作パラメータ及び/又は関連する値の1つ以上の視覚表現が、ユーザの目視のためにタッチスクリーン104上に表示される。
ユーザは、視覚表現をプログラミングし、監視し、且つ操作することができる。その際、眼科手術用コンソール100に関連する手術用装置又はサブシステムの動作に対する制御をカスタマイズし、且つ眼科手術システム100のフットペダル108などのコントローラへの入力に基づいて処置の種々の段階の間に特定の動作パラメータ値又は値域を提供するために、(以下で一層詳しく論じるように)視覚表現を調整することができる。例えば、フットペダル108の押下など、コントローラの位置が変更されるにつれて、動作パラメータの値及び/又は機能を変化させるように定義することができる。その際、システムは、コントローラの位置変更に応じて、付属の手術用装置、構成部品、及び/又はサブシステムを制御するために表示画面上に出現するプログラミングされた動作パラメータ及び関連する値のセットを呼び出すだろう。
ここで図3を参照すると、本開示の1つの実施形態による対話型グラフィカルユーザインタフェース(「GUI」)200の一部が図3に示される。図示するように、GUI200は、各種のコントローラ位置に関連する3つの動作パラメータの視覚表現を含む。より具体的には、GUI200は、スケール208において示されるようにフットペダル位置の様々な範囲に関連して各々表示された、点滴のポール高さのグラフ202と、流体の真空圧のグラフ204と、超音波出力のグラフ206とを含む。図示する実施形態において、フットペダル位置は、範囲1、範囲2、及び範囲3とも称され得る3つの範囲210、212、及び214にそれぞれ分割されている。範囲210、212、及び214は、垂直の仕切り又は境界線216、218、220、及び222によって画定される。その際、範囲210、212、及び214は、概して、フットペダル108の押下量に対応する。従って、ある場合には、境界線216はフットペダルの押下無し(すなわち、フットペダルの作動無し)に対応し、一方、境界線222は100%のフットペダルの押下(すなわち、フットペダルの最大限の作動)に対応する。フットペダル108を特定の範囲内に収まるように押下する場合、手術用コンソール100は、表示画面上に表わされるように、その特定の段階ごとに定義された動作パラメータ及びパラメータ値に従ってサブシステムを動作する。
図3に示すように、境界線216、218、及び220は、概して、眼科処置の種々の段階の間の遷移を定義する。その際、外科的処置の多くの場合の種々の段階は、パラメータの種々のセットに対する制御を必要とする。例えば、いくつかの手術段階は、流体パラメータ、流量及び真空限界に加えて超音波パラメータを含むだろう。その一方で、他の段階は、流体パラメータのみを含んでもよいし、さらに一方で、他の段階は、超音波パラメータ又は流体パラメータのいずれか一方を含むことになる(例えば、凝固力のパラメータのみが含まれる凝析手術段階)。いくつかの実施形態において、第1の段階は、単に点滴のポールの高さを制御し、第2の段階は、流体パラメータ(例えば、流速及び/又は真空/圧力レベル)、硝子体切除術カッターパラメータ(例えば、切除速度、デューティサイクル)及び凝固装置パラメータ(例えば、出力レベル)を付加し、第3の段階は、超音波パラメータ(例えば、出力、長手方向の出力、ねじれ方向の出力、オンタイム、オフタイム)を付加する。
図3の図で示した実施形態において、境界線216は、コントローラ動作の開始(すなわち、フットペダルの押下)を表わすとともに、眼科処置の第1の段階の始まりを示す。その際、流体の真空圧及び超音波出力の両方がゼロにセットされるとき、(フットペダル位置の範囲210に対応する)処置の第1の段階は、点滴のポールの高さパラメータのみを含む。流体の真空圧パラメータが点滴のポールの高さパラメータに付加される場合、境界線218は、第1の段階の終了と、(フットペダル位置の範囲212に対応する)眼科処置の第2の段階の始まりとを示す。但し、超音波出力は、依然としてゼロにセットされる。そして、超音波出力パラメータが点滴のポールの高さパラメータ及び流体の真空圧パラメータに付加される場合、境界線220は、第2の段階の終了と、(フットペダル位置の範囲214に対応する)処置の第3の段階の始まりとを示す。
これらの段階のためのパラメータの段階数及び組み合わせが、限定ではなく説明のためであることが理解される。本開示が、任意の数の段階(1つの段階から10以上の段階まで)をもつ眼科処置に適用可能であり、眼科処置の任意の段階で、必要に応じて、動作パラメータの任意の組み合わせが制御可能であることが理解される。従って、本開示は、コントローラの位置もしくは段階又は眼科処置のあらゆる範囲における動作パラメータのあらゆる可能性のある組み合わせの制御を含むように理解されるべきである。但し、明瞭さ及び簡潔さのために、以下の説明は、図3に図示した好ましい動作パラメータの組み合わせ及びフットペダル位置に焦点を合わせることになる。その際、以下の説明は、洗浄、吸引、真空、及び出力パラメータを記載するが、当業者は、他の外科的処置及び他の水晶体超音波乳化吸引システムが他のパラメータを含むことを理解するだろう。従って、水晶体超音波乳化吸引との関連で以下に記載する好ましい動作パラメータは限定するものでなく、他の動作パラメータが本開示の範囲内であるように理解されるように説明するものである。
図3を参照すると、フットペダルが最初に押下されるにつれて、フットペダルは、(フットペダルの押下がないことを表す)境界線216から眼科処置の範囲214又は段階1に移動することになる。段階1の間に、洗浄液は、点滴のポールの高さを表わすグラフ202において定義された値に従って、手術部位に供給される。洗浄の供給源は、眼科手術用コンソール100の点滴のポール122に取り付けられた、平衡塩類溶液(BSS)又は食塩水を含む高架のボトル又はバッグであり得る。ある場合には、BSSが手術部位に向かって流動することを可能にするバルブを開くことにより、BSSは部位に送達される。図で示した実施形態において、グラフ202は、水平線として点滴のポールの高さを表わすことにより、点滴のポール122の高さが眼科処置の段階1の間に一定に保たれることを示す。
フットペダルがさらに押下されるにつれて、フットペダル位置は、範囲210を通って移動し、境界線218を通過して、眼科処置の段階2に対応する範囲212に至る。段階2において、蠕動ポンプを作動させることにより、吸引が開始される。従って、段階1における洗浄の開始に続いて、段階2において吸引が付加される。その際、段階2の間に、真空圧を表わすグラフ204において定義された値に従って吸引が供給される一方で、洗浄液は、点滴のポールの高さを表わすグラフ202において定義された値に従って手術部位に供給される。グラフ202は、境界線218と220との間の一定の傾斜をもつ直線として点滴のポールの高さを表わすことにより、眼科処置の段階2の間に点滴のポール122の高さが線形に増加されることを示す。グラフ204は、眼科処置の段階2の間に真空圧が非線形に増加されることを示す。図示するように、真空圧は、境界線218と220との間で延びる曲線分によって描写される。ある場合には、曲線分は、指数関数、多項式、滑らかな曲線もしくは最良適合補間、又はユーザ定義の自由形式入力によって定義される。
フットペダルがさらに押下されるにつれて、フットペダル位置は、範囲212を通って移動し、境界線220を通過して、眼科処置の段階3に対応する範囲214に至る。段階3において、超音波出力が始まる。従って、段階1及び段階2において、洗浄及び吸引の開始に続いて、段階3において超音波出力が付加される。従って、段階3の間に、洗浄、吸引、及び超音波出力が、すべて制御される。その際、点滴のポールの高さを表わすグラフ202において定義された値に従って洗浄液が手術部位に供給され、真空圧を表わすグラフ204において定義された値に従って吸引が供給され、超音波出力を表わすグラフ206において定義された値に従って超音波出力がハンドピースに供給される。再度、グラフ202は、境界線220と222との間の一定の傾斜をもつ直線として点滴のポールの高さを表わすことにより、眼科処置の段階3の間に点滴のポール122の高さが線形に増加されることを示す。但し、図示するように、点滴のポールの高さの線形増加は、段階2より段階3の方が少ない。グラフ204は、眼科処置の段階3の間に真空圧が非線形に増加されることを示す。段階2と同じように、真空圧は、指数関数、多項式、又は滑らかな曲線もしくは最良適合補間によって定義されてもよい、境界線220と222との間に延びる曲線分によって再び描写される。グラフ206は、境界線220と222との間の曲線分として超音波出力を表わすことにより、眼科処置の段階3の間に超音波出力が非線形に増加することを示す。ある場合には、超音波出力の曲線分は、指数関数、多項式、滑らかな曲線もしくは最良適合補間、又はユーザ定義の自由形式入力によって定義される。図で示した実施形態において、グラフ206は、以下で一層詳しく論じるユーザ定義の自由形式入力に基づく。
フットペダルを解除し又は引き上げることによって、超音波出力を停止し、吸引を停止し、そして、洗浄を停止するという逆の順序をもたらす。従って、外科医又は他のユーザは、所望のフットペダル位置及び関連する動作パラメータ値に達するために必要に応じてフットペダルを押下及び解除することにより、眼科処置の間に様々な動作パラメータを作動化又は非作動化することができる。
眼科処置の様々な段階の間の手術用装置の動作パラメータは、タッチスクリーンディスプレイ104上に示され、コンソール100のコンピュータシステム103にプログラミングされたグラフィカルユーザインタフェースにおいて表わされた情報によって規定される。従って、洗浄流量、吸引速度、真空レベル、及び超音波出力などの動作パラメータが表示されて調整される好ましい方法は、以下でさらに詳細に記載される。当業者は、眼科処置の他の段階の間、及び他の外科的処置の間に、同様の表現及び調整技術を他のパラメータにも適用することができることを理解するであろう。
水晶体超音波乳化吸引処置の超音波成分に関連する値又は特性のうちの少なくともいくつかは、タッチスクリーンディスプレイ104上に表示されたグラフィカルユーザインタフェースを介して定義される。その際、水晶体超音波乳化吸引処置との関連で周期的な超音波パルスの印加は、概して、出力、パルスの持続時間、「オン」タイム又は作動時間、及びオフタイムの持続時間又はパルス間の持続時間に基づいて記載されることができる。代替的に、超音波パルスを、パルスレート及びデューティサイクルを用いて特定することができる。パルスレートは、単位時間に含まれるパルスの数であり、一方、デューティサイクルは、超音波が作動しているときの超音波サイクルの一部である。言いかえれば、デューティサイクルは、オンタイム/(オンタイム+オフタイム)として定義することができる。
本開示のグラフィカルユーザインタフェースは、水晶体超音波乳化吸引手術システムによって生成される超音波駆動又はパルスモードに対する改善された制御と、種々のパルスモードに関連する動作パラメータに対する改良された制御とをユーザに提供する。その際、グラフィカルユーザインタフェースの実施形態は、様々なパルスモードをカスタマイズするために外科医によって迅速且つ容易に調整することができる表示エレメントを提供する。選択することができるパルスモードは、「連続」モード、「パルス」モード、及び「バースト」モードを含み、同様に、これらのモードの混合又は組み合わせを含む。その際、動作パラメータ、特性、及び/又はパルスの機能の視覚表現は、ディスプレイ104上に表示される。視覚表現、及びそれによって対応する動作パラメータ、特性、及び/又は機能は、以下で論じるような表示画面をもつインタフェースを確立することにより変更することができる。ある場合には、表示画面に触れることに応答して、分離したウィンドウ(例えば、ポップアップウィンドウ)が生成されうる。対応する動作パラメータ、特性、及び/又は機能の視覚表現及び/又は値は、分離ウィンドウ内で変更することができる。他の場合において、分離ウィンドウは生成されずに、グラフィカルユーザインタフェースの既存のウィンドウ内で調整が行われる。
本開示の実施形態は、フットペダルの移動に関連して、出力、オンタイム、オフタイム、及び他のパルスパラメータを、線形に増加し、非線形に増加し、線形に減少し、非線形に減少し、且つ実質的に一定に維持するように定義可能にすることによって、既知のインタフェースに対する改良を提供する。これらの設定は、出力、オンタイム、及び/又はオフタイムが、処置の特定の段階に対して、線形に減少又は増加する、非線形に減少又は増加する、又は一定のままであるか否かを、ユーザが容易に見ることができるようにユーザに対して視覚的に描写される。その際、出力、オンタイム、及びオフタイムが変化する(又は変化しない)方式を選択するにより、種々のパルスモードを生成することができる。
ある場合には、連続的な出力を提供するように、超音波の動作パラメータ値が選択される。その際、ユーザは、オフタイムをゼロに設定することができる。従って、電源は「0」時間の間オフであり(すなわち、電源は常にオンである)、それ故に連続的である。連続的な出力モードにおいて、オンタイム表現は、一定又は固定である。出力が連続的であるので、システムによってサポートされた任意のゼロでない「オンタイム」値も用いることができる。
他の場合において、超音波の動作パラメータ値は、概して「パルス」モードと呼ばれるものを提供するために選択される。「パルス」モードにおいて、超音波出力は、一定のデューティサイクルにて周期的なパルスで提供される。その際、オンタイム及びオフタイムの両方は、一定のゼロでない値にセットされる。例えば、オンタイムを25ミリ秒にセットすることができ、オフタイムを100ミリ秒にセットすることができる。これは、8パルス/秒を提供することになり、サイクル時間の合計に対する超音波のオンタイムの比は、25/125=0.2、又は20%のデューティサイクルである。従って、超音波のオンタイム及び/又はオフタイムを調整することにより、「パルスモード」のデューティサイクルを調整することができる。
さらに他の場合において、超音波の動作パラメータ値は、概して「バースト」モードと呼ばれるものを提供するために選択される。「バースト」モードにおいて、超音波出力は、一定のオンタイムであるが、可変のオフタイムが与えられる。ある場合には、フットペダルの移動とともに、オフタイムが減少する。従って、このような場合において、フットペダルの移動とともに、デューティサイクルが増加する。例えば、オンタイムは、一定である50ミリ秒に設定されることができ、一方、オフタイムは、フットペダルが押下されるにつれて、2500ミリ秒から0に線形に減少するように設定されることができる。その結果、フットペダルが最後まで押下されると、オフタイムが0に達するので、超音波出力は連続的である。
さらに別の場合において、超音波の動作パラメータ値は、可変のオンタイムであるが、一定のオフタイムを与えるように選択される。ある場合には、フットペダルの移動とともに、オンタイムが減少する。従って、このような場合において、フットペダルの移動とともに、デューティサイクルが増加する。例えば、オンタイムは、フットペダルが押下されるにつれて、150ミリ秒から30ミリ秒まで減少することができ、一方、オフタイムが20ミリ秒で一定に保たれる。その結果、このタイプの超音波パラメータプロファイルは、様々な水晶体硬度に「適応」できる。例えば、典型的には、所定のフットペダルの押下が水晶体除去の所望の速度をもたらさないことを外科医が判断した場合、外科医はフットペダルをさらに押し下げる。フットペダルをさらに押下することに典型的に関連する大きなパワーは、また、反発作用の増加をもたらす。但し、フットペダルをさらに押下することに関連する増加したパワーにより超音波パルスの持続時間(すなわちオンタイム)が短縮されるので、反発作用は、この超音波の動作パラメータプロファイルによって低減、最小化、又は除去される。増加した硬度によってさらに高い出力にて反発作用を受けやすい非常に成熟した白内障を摘出することをユーザが試みている場合、この超音波の動作パラメータプロファイルは、特に有用になり得る。
超音波の動作パラメータプロファイルの定義に関して、ある場合には、出力の初期値、最小値、及び/又は最大値、オンタイム、及びオフタイムを、ユーザが設定又はプログラミングすることができる。フットペダルが解除される(すなわち、フットペダルが押下されない)場合、最小出力値が0%又は別の所望値になるように、システムを構成することができる。また、初期のオンタイム、又は代替的に最小のオンタイムは、0ミリ秒又は別の所望値になり得る。同様に、初期のオフタイム、又は代替的に最小のオフタイムは、0ミリ秒又は別の所望値になり得る。
簡潔さのために、以下の説明は超音波出力に焦点を合わせることになる。但し、眼科手術用コンソール100及び関連するサブシステムの非超音波の動作パラメータと同様に超音波パルスを定義することに関連する他の動作パラメータにも、超音波出力パラメータを視覚的に表現して改善するための同様の概念が適用可能であることが理解される。限定ではなく、例として、本概念は、流量、点滴のポールの高さ、吸引速度、真空圧、超音波のオンタイム、超音波のオフタイム、超音波出力の変更率、超音波パルス/秒、超音波のデューティサイクル、硝子体カッターの切除速度、硝子体カッターのデューティサイクル、凝固装置の出力レベル、及び/又は水晶体超音波乳化吸引処置に関連する他の動作パラメータにも適用可能である。
概して、ディスプレイ上に示される超音波出力の視覚表現は、フットペダルの位置に対する超音波出力の所望の関係又は関数に応じて様々な形を有することができる。超音波出力の視覚表現は、コントローラ位置に対する出力の対応する線形関数、非線形関数、及び/又は、線形と非線形とが組み合わされた関数を表現するために、フットペダル位置に関連して、線形、非線形、及び/又はこれらの組み合わせになり得る。線形表現は、増加する線形表現(すなわち、一定の右上がり傾斜をもつ直線)、水平又は一定の線形表現(すなわち、一定のゼロ傾斜をもつ直線)、減少する線形表現(すなわち、一定の右下がり傾斜をもつ直線)、及びこれらの組み合わせになり得る。非線形表現は、増加する非線形表現、減少する非線形表現、及びこれらの組み合わせになり得る。好ましい非線形表現は、指数関数、多項式、ユーザ定義の自由形式表現、及び/又はこれらの組み合わせを含む。
以下、図4を参照すると、図示するのは、本開示の好ましい実施形態による時間に関連して超音波出力をマッピングするグラフ230である。図示するように、超音波出力は、時間に対して非線形に変化する。その際、超音波出力は、出力における各々の増加に対応する最大出力が各サイクルで小さい場合に、時間とともに繰り返し増加し且つ減少する。図示するように、超音波出力は、ポイント232からゼロの値でスタートし、ピーク234まで増加し(ここで最大出力の約75%に達する)、ポイント236でゼロに減少し、ピーク238まで増加し(ここで最大出力の約40%に達する)、ポイント240でゼロに減少し、ピーク242まで増加し(ここで最大出力の約20%に達する)、ポイント244でゼロに減少し、ピーク246まで増加し(ここで最大出力の約10%に達する)、ポイント248にて元のゼロに減少し、そこからグラフ230が中断する所まで増加する。外科的処置の間に実施された場合、この超音波出力プロファイルは、定義された超音波出力によって駆動されるような可変の振幅の振動を生成することにより、対応するハンドピースの先端に移動をもたらす。
以下、図5を参照すると、図示するのは、図4の超音波出力のグラフ230に従った時間に対する最大の先端移動の割合として、ハンドピースの先端位置を図示するグラフである。図示するように、ハンドピースの先端位置は、概して、グラフ230によって定義された超音波出力プロファイルのプロファイルを追跡する。より具体的には、先端移動の増加及び減少は、超音波出力の増加及び減少に直接的に対応する。その際、ハンドピースの先端は、ポイント252からゼロの移動量でスタートし、ピーク254まで増加し(ここで最大移動量の約75%に達する)、ポイント256で約0に減少し、ピーク258まで増加し(ここで最大移動量の約40%に達する)、ポイント260で約0に減少し、ピーク262まで増加し(ここで最大移動量の約20%に達する)、ポイント264で約0に減少し、ピーク266まで増加し(ここで最大移動量の約10%に達する)、ポイント268で元の約0に減少し、そこからグラフ250が中断する所まで増加する。外科的処置の間に実施された場合、この超音波出力プロファイルは、定義された超音波出力によって駆動されるような可変の振幅の振動を生成することにより、対応するハンドピースの先端の移動をもたらす。
以下、図6を参照すると、図示するのは、本開示の別の実施形態による、長手方向の出力対時間とねじれ方向の出力対時間とをそれぞれ図示する一組のグラフ270及び280である。その際、必要に応じて、ユーザは、長手方向の超音波出力とねじれ方向の超音波出力とを分離して制御することができる。グラフ270及び280は、この分離制御の一例を図示する。その際、グラフ270は長手方向の出力対時間を表現し、一方、グラフ280はねじれ方向の出力対時間を表現している。グラフ270においてマッピングされた長手方向の出力対時間は、図4に関して上記で論じたグラフ230においてマッピングされた超音波出力と実質的に同一であり、それ故に、ここでは詳細に記載しない。グラフ280に示すように、ねじれ方向の出力は、時間に応じて非線形に変化する。その際、ねじれ方向の出力は、出力における各々の増加に対応する最大出力が各サイクルで維持される場合に、時間とともに繰り返し増加し且つ減少する。図示するように、ねじれ方向の出力は、ポイント282からゼロの値でスタートし、ピーク284まで増加し(ここで最大ねじれ方向の出力の約100%に達する)、ポイント286でゼロに減少し、ピーク288まで増加し(ここで再び最大出力の約100%に達する)、ポイント290にて元のゼロに減少し、そこからグラフ280が中断する所まで増加する。外科的処置の間に実施された場合、この超音波出力プロファイルは、長手方向の出力プロファイル及びねじれ方向の出力プロファイルの組み合わせ効果に従ってハンドピースの先端を移動させることになる。
図7〜図17を概して参照し、超音波出力プロファイル及び/又は他の動作パラメータが定義及び/又は調整される好ましい方法を論じる。
図7をより具体的に参照すると、図示するのは、ユーザが本開示の1つの実施形態による自由形式入力を用いて超音波出力対時間を定義することを可能にする対話型グラフィカルユーザインタフェース(「GUI」)300の一部である。図示するように、超音波出力は、グラフ線302によって定義されるように、非線形方式で増加し且つ減少する。その際、グラフ線302の輪郭は、ユーザの自由形式入力によって定義される。例えば、ある場合には、ユーザは、コンソールのタッチスクリーンに沿って、指又はスタイラスペンを動かすことにより、グラフ線302を描画する。代替的には、ユーザは、GUI300上のアイコンがグラフ線302の軌道を定義するように、マウス、トラックボール、又は他の入力装置を移動させることにより、グラフ線302を描画する。その際、手304は、タッチスクリーンを通じて、タッチスクリーンから分離された入力装置を用いて、及び/又はこれらの組み合わせにより入力を表現するように意図される。
自由形式入力は、手術用コンソール及び関連するサブシステムの様々な動作パラメータの値又は特性を定義する際の多大の自由をユーザに与える。その際、概して、(タッチスクリーン及び/又は分離した入力装置を含むように理解される)表示画面及び入力装置の分解能が許容する程度に多くの特有の線分があってもよい。ある場合には、ユーザインタフェースは、ユーザの目に見える詳細度を増加させるために、ユーザが特定のパラメータにズームすることを可能にする。その際、特定の動作パラメータフィールドは、連続的な描画エリアを有するようにユーザに見えてもよく、一方、各動作パラメータは、システムがその動作パラメータについての利用可能な値の範囲内の動作パラメータを制御するために最大分解能又は詳細度を必然的に有する。その際、以下の表1は、ユーザによる動作パラメータの値又は特性の自由形式入力を可能にする眼科手術用コンソールの動作パラメータについての好ましい範囲及び分解能を図示する。
表1において提供される範囲及び分解能が単なる例として提供され、限定と見なさないようにするべきであることが理解される。その際、実際の範囲及び分解能がシステム間で変化するであろうことが理解される。例えば、その範囲がパーセンテージによって定義されない表1内の動作パラメータに対して、ある場合には、範囲の上下限範囲が10の倍数又はそれ以上で増加又は減少してもよいことは理解される。範囲がパーセンテージによって定義される表1内の動作パラメータに対して、いくつかの実施形態において、その範囲は、0%から100%、又はその間のパーセンテージの任意のサブセットまで及ぶことができる。さらに、表1内の動作パラメータのうちのいくつかの分解能は、ある場合には、10の倍数又はそれ以上で同様に増加又は減少してもよい。さらに、上記の範囲及び分解能内の値の任意のサブセット(10の倍数又はそれ以上での増加及び減少を含む)が本開示の範囲内であることが理解される。
従って、ユーザは特定の動作パラメータを定義する実線で見えるものを描画してもよいが、実際には「連続的な」線が複数の相互に接続する設定点であることが理解される。その際、ユーザの「連続的な」線に間隔又は隙間がある場合、システムは、間隔又は隙間を満たすためにユーザの線によって定義された設定点の間を補間するであろう。以下で論じるように、システムは、滑らかな曲線もしくは最良適合アルゴリズム、及び/又はこれらの組み合わせを用いて、設定点の間を線形に補間してもよい。従って、設定点は、ユーザによって設定された動作パラメータの値又は特性を意味するように概して理解される。典型的には、設定点は、特定のアイコン又は(グラフ線302などの)自由形式入力の一部としてなどにより、いくつかの方式でディスプレイ上に視覚的に表現されることになる。
これらのタイプのカスタマイズされた制御を提供する機能は、患者の転帰、コンソールに対するユーザの満足度、及び安全性を改善するために有用になり得る。一例として、カスタマイズされた制御は、送り出される超音波出力に比例して、ユーザが冷却又は流体の流れの増加を提供することを可能にすることができる。従って、カスタマイズされた制御は、周囲の組織に重篤な損傷を引き起こす可能性がある不充分な洗浄及び吸引とともに過度の超音波出力の事例を低減することができる。
ここで図8〜図10を参照すると、図示するのは、本開示の1つの実施形態による線形補間を用いた動作パラメータの調整である。その際、図8は、動作パラメータに対するベースライン又は当初のグラフ表示を図示する。図9は、図8に示す動作パラメータの当初のグラフ表示に関連する複数のユーザ選択の設定点を図示する。図10は、図9のユーザ選択の設定点に従った動作パラメータの改良型のグラフ表示を図示する。
図8をより具体的に参照すると、図示するのは、動作パラメータに対するベースライン又は当初のグラフ表示312を図示するグラフ310である。動作パラメータは、本開示の全体にわたって論じるように眼科手術用コンソール又は関連するサブシステムの任意の動作パラメータであってもよいことが理解される。図示するように、動作パラメータの当初のグラフ表示312は、(フットペダルの押下などのコントローラ動作のまさに発端に対応する左下隅における)動作パラメータの最小値から(フットペダルの最大限の押下などのコントローラ動作の終端に対応する右上端における)動作パラメータの最大値まで、動作パラメータの値における線形的増加を定義する。動作パラメータのこのベースライン又は当初のグラフ表示312は、図9及び図10と同様に、以下の図11〜図16に関しての後続の記述のために用いられる。
以下、図9を参照すると、図示するのは、動作パラメータに対する当初のグラフ表示312に関連する、複数のユーザ定義又はユーザ選択の設定点322、324、326、及び328を図示するグラフ320である。設定点は、対応するコントローラ位置での動作パラメータの値におけるユーザ所望の変化を表現する。その際、設定点は、いくつかの方法でユーザによって定義又は選択されてよい。ある場合には、ユーザは、設定点の所望の場所で(指、スタイラスペン、又は他の物体により)スクリーンに単純に触れる。他の場合において、ユーザは、所望の場所を識別するためにタッチスクリーンから分離した入力装置を操作する。例えば、いくつかの実施形態において、ユーザは、設定点の場所でマウスをダブルクリックするであろう。他の場合において、ユーザは、設定点を表現する所望の場所に対して動作パラメータの視覚表現の一部を(例えば、指、スタイラスペン、又は他の物体をドラッグすることによって)スライド又は移動させるであろう。ユーザは、タッチスクリーンから分離した入力装置を用いて(例えば、マウスのクリック及びドラッグ機能を用いて)、視覚表現の一部を同様にスライド又は移動させてもよい。ある場合には、ユーザは、所望の値をキーボードにタイプ入力することによって、特定の場所での動作パラメータの値を定義する(それによって設定点を定義する)であろう。キーボードは、ユーザインタフェースもしくはディスプレイの一部であってもよいし、又はディスプレイから分離してもよい。
以下で論じるように、設定点を選択又は定義すると、設定点を一致させるために動作パラメータのグラフ表示を調整することになる。その際、ある場合には、略リアルタイムで(すなわち、システムがユーザからの入力を処理するときに)各設定点の入力により調整がなされる。他の場合、調整は、調整を行うコマンドをユーザが与えるまで行われず、すべての設定点の調整が行われた後などの1つ以上の設定点の調整の後であってもよい。
以下、図10を参照すると、図示するのは、ユーザ選択の設定点322、324、326、及び328に従った動作パラメータの改良型のグラフ表示を図示するグラフ330である。その際、線分332は、設定点322と324との間を延び、線分334は、設定点324と326との間を延び、線分336は、設定点326と328との間を延びる。線分332、334、及び336は、ユーザ選択の設定点322、324、326、及び328の間を線形に補間することにより定義された。すなわち、直線は、隣接する各設定点の間に延びる。当初のグラフ表示312によって定義された動作パラメータにおける一定の線形的増加とは対照的に、グラフ330に示す改良型のグラフ表示は、フットペダル範囲にわたって可変的である(上記で論じた図3と一致する、種々の段階は、垂直線の仕切りによって分離される)。より具体的には、線分332は、範囲のうちの1つの間に、動作パラメータに対する定数値を定義する。線分334は、別の範囲内の動作パラメータにおける線形的増加を定義する。そして、線分336は、また、第3のフットペダル範囲の間の動作パラメータにおける線形的増加を、但し線分334によって定義されたものより低い増加率で、定義する。
以下、図11及び図12を参照すると、図示するのは、本開示の1つの実施形態による滑らかな曲線又は最良適合補間を用いた動作パラメータの調整である。図11をより具体的に参照すると、図示するのは、図8に示す動作パラメータの当初のグラフ表示312に関連する複数のユーザ選択の設定点342、344、346、348、350、352、354、及び356を図示するグラフ320である。その際、設定点342、344、346、348、350、352、354、及び356を、本開示によって想定された任意の方式で定義することができる。動作の第1の段階を通じて動作パラメータが最小値を有するべきであることを説明するために、設定点342及び344が単純に含まれることに留意されたい。いくつかの実施形態において、システムは、動作パラメータが1つ以上の動作の段階の間に利用されず、それ故に、その段階又は動作の段階の間に作動されるべきでなく且つ/又は最小値を有するべきであることを認識するようにプログラミングされるであろう。従って、ある場合には、設定点342及び344は、省略される。その際、ユーザは、第1の段階において示したグラフ表示312の既存の線分を削除することができる。
以下、図12を参照すると、図示するのは、ユーザ選択の設定点342、344、346、348、350、352、354、及び356に従った動作パラメータの改良型のグラフ表示362を図示するグラフ360である。その際、グラフ表示362は、ユーザ選択の設定点342、344、346、348、350、352、354、及び356の間の滑らかな曲線マッピングである。但し、ユーザ選択の設定点342、344、346、348、350、352、354、及び356に基づいて動作パラメータのグラフ表示を定義するために、任意のタイプの最良適合アルゴリズムが利用されてもよいことが理解される。概して、動作パラメータのグラフ表示362は、可変の速度で動作の第2及び第3の段階を通じて動作パラメータが増加することになるということを示す。
以下、図13〜図16を参照すると、図示するのは、本開示の1つの実施形態による自由形式ユーザ入力を用いた動作パラメータの調整である。その際、図13をより具体的に参照すると、図示するのは、図8に示した動作パラメータの当初のグラフ表示312に関連する自由形式ユーザ入力の第1の部分372を図示するグラフ370である。ここで図14を参照すると、図示するのは、動作パラメータの当初のグラフ表示312に関連する第1の部分372に加えて自由形式ユーザ入力の第2の部分376を図示するグラフ374である。同様に、図15は、動作パラメータの当初のグラフ表示312に関連する、第1の部分372及び第2の部分376に加えて自由形式ユーザ入力の第3の部分380を図示するグラフ378を提供する。そして、図16を参照すると、図示するのは、図13〜図15の自由形式ユーザ入力372、376、及び380に従った動作パラメータの改良型のグラフ表示384を図示するグラフ382である。本開示によって想定された任意の方式又は入力装置によって、自由形式ユーザ入力372、376、及び380をユーザが定義できることが理解される。
以下、図17を参照すると、図示するのは、本開示の1つの実施形態による線形補間と、滑らかな曲線補間と、自由形式ユーザ入力との組み合わせを用いた動作パラメータの調整を図示するグラフ390である。図示したように、動作パラメータは、グラフ表示392によって示されるように処置の第1の段階に対する線形補間によって定義されている。処置の第2の段階に対して、動作パラメータは、グラフ表示394によって示されるように自由形式ユーザ入力によって定義されている。最後に、処置の第3の段階に対して、動作パラメータは、グラフ表示396によって示されるように滑らかな曲線又は最良適合補間によって定義されている。
添付の図面で描写し上記で述べたグラフィカルユーザインタフェースの一部が、網羅的でなく、又は動作パラメータ、特性、値、又はそうでなければスクリーン上でユーザに対して表示されたもののすべてを含んでいないことが理解される。もっと正確に言えば、本開示のグラフィカルユーザインタフェースの一部は、眼科処置との関連でユーザに表示されうる他の動作パラメータ、特性、値、及び情報を含むが、これに限定されない多数の表示機能と組み合わせて用いられることを意図する。例えば、様々な動作パラメータの1つ以上のリアルタイム値が、いくつかの実施形態においてユーザに表示されることは特に注目に値する。
さらに、動作パラメータのグラフ、段階の仕切り、及び好ましい実施形態の他の視覚的な態様の描写が、限定ではなく実例を目的とするものであることが理解される。これらの機能は、各種のグラフ、方向、形、色などを含む別な方法及び組み合わせの幅広い種類で表示することができることは充分に想定される。
また、グラフィカルユーザインタフェース及び関連する機能性は、眼科手術用コンソール100の一部であるとして、いくつかの点で特にコンピュータシステム103の一部であるとして記載されているが、ある場合には、グラフィカルユーザインタフェースが手術用コンソール100から分離したコンピュータ装置(携帯型装置を含む)上で動作することが理解される。その際、コンピュータ装置は、本開示のグラフィカルユーザインタフェースによってユーザに提供される制御が手術用コンソール及び関連するサブシステムにさらに伝えられるように、(無線で、有線で、又は記憶装置などの他の手段を通じて)手術用コンソール100と通信する。
いくつかの実施形態において、ユーザは後の処置で使用するための特定の操作のプロファイルを保存又は格納してもよい。その際、グラフィカルユーザインタフェースは、事前にプログラミングされた1セットのプロファイル又は以前に保存されたプロファイルから、ユーザが選択することを可能にするであろう。格納されたプロファイルは、処置の全体、処置の複数の段階、及び/又は処置の単一の段階に関連してもよい。さらに、プロファイルは、処置の全体、処置の複数の段階、及び/又は処置の単一の段階のための複数の動作パラメータ及び/又は単一の動作パラメータに関連してもよい。ユーザが様々なプロファイルについての動作パラメータを定義し、その後に様々な事前にプログラムされたプロファイルオプション又は保存されたプロファイルオプションから選択することを可能にすることにより、ユーザは、(例えば、コンソールが複数ユーザによって用いられる場合)特定の患者の特性及び/又はユーザの好みに動作パラメータを適合させることができる。
ディスプレイ上に示した動作パラメータの線形及び非線形表現が、その動作パラメータの実際の出力又は測定に正確に関連しなくてもよいことを、当業者は認識するであろう。これは、許容度、分解能、限度、又はコンソール及び/又は関連するサブシステムの範囲内又はそれら関連する他の要因を含むが限定されない様々な要因によるものであってもよい。例えば、超音波出力が線形関数によって定義される場合、出力とフットペダルの位置との間の実際の関係は、発生せしめられる出力の量にフットペダル位置をマッピングするため、厳密には線形ではないかもしれない。従って、マッピング及び他の要因のため、実際には真の「線形」表現からある程度の偏差が存在しうる。本開示との関連で、動作パラメータの視覚表現と動作パラメータの実際の出力又は測定との間のこれらの変化又は偏差が、視覚表現によって定義されるような動作パラメータの一部であるということがさらに考慮されるべきであることが理解される。
ある場合には、コンソール100は、動作パラメータを変更するユーザの能力を制限し、且つ/又は動作パラメータを自動的に調整するであろう。これは、コンソール及び/又はサブシステムの動作制限、患者の安全性、及び/又は他の要因などの要因によるかもしれない。例えば、いくつかの実施形態において、各々のパラメータのセッティングが別のパラメータのためのセッティングに対しても適切であることをシステムが保証するように、1つの動作パラメータは、別の動作パラメータにリンクしてもよい。従って、ある場合には、システムは、一定の範囲外の動作パラメータの調整を防止するであろう。他の場合において、システムは、別のリンクしたパラメータの変化に対して適応するリンクされたパラメータを調整するであろう。いくつかの実施形態において、システムは、パラメータを調和させるために講じられた動作(調整を制限すること又はリンクしたパラメータを調整すること)をユーザに通知する。
当業者は、また、グラフィカルユーザインタフェースと、動作パラメータへの調整とが、様々な方法において改善され得ることも認識するであろう。従って、当業者は、本開示によって包含された実施形態が上記の特定の好ましい実施形態に限定されないことを認識するであろう。その際、説明的な実施形態を図示し且つ記載したが、広範囲の修正、変更、及び置換が、前述の開示において想定される。本開示の範囲から逸脱せずに、このようなバリエーションが前述のものに対して行われてもよいことが理解される。従って、添付の特許請求の範囲が本開示と広く且つ合致する方法で解釈されることが適切である。