JP5961568B2 - 液体吐出容器 - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る液体吐出容器は、内容液が収容された容器本体と、下端の吸込み口が前記容器本体の口部から容器本体内に挿入されて、該容器本体に固定されたシリンダと、前記シリンダに回動可能に取り付けられた回動環と、前記回動環に取り付けられると共に、上部に吐出弁が設けられ且つ下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、前記シリンダ内に配置されると共に、前記吐出管に液密且つ上下摺動可能に外嵌され、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、前記回動環の前記シリンダに対する回転動作を前記プランジャの前記シリンダに対する上昇動作に変換する変換機構と、前記吐出弁に下方に押し下げ可能に連結され、押し下げ動作により吐出弁を開弁させて吐出口から前記内容液を吐出させる吐出ヘッドと、前記吸込み口に配設され、前記シリンダ内への前記内容液の流入を許容し、且つ前記シリンダ外への前記内容液の流出を阻止する吸込弁と、前記シリンダ、前記吸込弁、前記吐出管及び前記プランジャによって囲まれ、前記吸込弁を通して前記シリンダ内に流入した前記内容液が溜められる加圧室と、を備え、前記プランジャの外周面には、複数色で色分け表示された加飾部が形成され、前記シリンダのうち前記加飾部に対して径方向に向かい合う部分には、第1窓部が設けられ、前記回動環には、前記第1窓部を通じて前記回動環の外部から前記加飾部を視認可能な第2窓部が設けられ、前記加飾部は、異なる色が上下方向に並ぶことで縦長に形成されていることを特徴とする。
(液体噴霧容器の構成)
図1に示すように、液体噴霧容器(液体吐出容器)1は、有底筒状に形成された容器本体10を備えている。容器本体10は、胴部11及び底部と、外周面に雄ねじが設けられた口部12と、で有底筒状に形成されており、内部に内容液が充填されている。
なお、以下では、容器本体10の中心軸を容器軸Oと称し、この容器軸O方向に沿って口部12側を上側、底部側を下側と称し、この容器軸O方向に沿った方向を上下方向と称する。また、容器軸Oに直交する方向を径方向と称し、容器軸O回りに周回する方向を周方向と称する。
第4筒部24の上下方向における略中央からは、ネジ筒部25が外側下方に延びている。このネジ筒部25の内周面には雌ねじが設けられており、シリンダ20は、ネジ筒部25を容器本体10の口部12に螺合して容器本体10に固定されている。なお、口部12の上端面とネジ筒部25との間にはパッキン13が挟装されている。
第1筒部21の内側は、前記吸込み口21aとなっていて、第1筒部21内には、下端を容器本体10の底部近傍に延ばした吸込管28が嵌着されている。
出口管53の上端には、吐出弁51に連結され下方に押し下げ可能になっていて押し下げ動作により吐出弁51を開弁させて噴霧ノズル(吐出口)56aから内容液を噴出可能な噴霧ヘッド(吐出ヘッド)56が固定されている。
吐出管50は、容器軸Oと同軸に配置されていると共に先部がシリンダ20内に挿入されており、その先端がシリンダ20の第3筒部23の内側に配されている。
駆動筒部61は、下筒部63と、上筒部64と、これらを連結する環板部65とを有し、環板部65は下筒部63よりも若干内方に延びて、その内端縁が上下両方向に突出している。
なお、連通溝63aは、下筒部63の外周面に1つのみ形成されていても良く、また、周方向に互いに間隔をあけて複数形成されていても良い。また以下では、下筒部63において上下方向に沿って連通溝63aが形成されている部分を下筒部63の下側部分と称し、下筒部63において前記下側部分よりも上側の部分を上側部分と称する。
また、シリンダ20と吸込弁29と吐出管50とプランジャ60とによって囲まれた空間は加圧室93とされている。
このカム溝70及びシリンダ20の縦溝31それぞれには、ボール71が回動可能に係合している。即ち、ボール71の半分はカム溝70に挿入され、残りの半分が縦溝31に挿入されている。
この中継部材42は、外側下延筒部43と内側下延筒部44と上延筒部45とが頂板部46によって連結されて構成されており、外側下延筒部43の内周面に設けられた突起43aをシリンダ20の第4筒部24の係合突起24aに掛止させてシリンダ20に対して相対回転可能に取り付けられている。更に中継部材42は、上延筒部45の係合突条45aを回動環40の係合溝40aに係合することによって、回動環40と同期回転するようにされている。
なお、外側下延筒部43の下端開口縁とシリンダ20との間には、環状の隙間があいており、この隙間を利用して回動環40の外部から貫通孔24bを通じて内部を視認することが可能とされる。
そして、図3に示すように、回動環40のさらなる回転に伴って、ボール71がそのままの高さ位置でカム溝70の傾斜溝70aの下端から垂直溝70bの下端に移行すると、スプリング47の弾性復元力によってプランジャ60は下降可能となる。プランジャ60が下降すると、ボール71は垂直溝70bを相対的に上昇することとなり、最終的に隣接する傾斜溝70aの上端に達する。
なお、上述したように、ボール71は同じ高さ位置を維持したまま、回動環40の回転操作に伴って傾斜溝70a及び垂直溝70bからなるカム溝70を相対的に走行(移動)する状態となり、これによりプランジャ60が上下動することとなる。
この等圧弁80は、容器軸Oと同軸の円環状に形成されると共に下面が第3筒部23及びシール筒部30cそれぞれの上端縁に当接されて支持された弁本体84と、シール筒部30cに対して当接離反する第1弁部81と、下筒部63の外周面上を摺動する第2弁部82と、プランジャ60に対して当接離反する第3弁部83と、を備えている。
なお、この等圧弁80は例えば軟質樹脂やゴム等の弾性部材(弾性体)で形成されている。
なお、シリンダ20の第4筒部24に形成された貫通孔24bも、空気流入通路92に連通している。従って、空気孔46a及び貫通孔24bを通じて外気が空気流入通路92に導入可能とされている。
なお、図示の例では、第1弁部81の下端部は、シール筒部30cの外周面において、溝部30dよりも下側に位置する部分に当接離反可能となっている。そして、第1弁部81は、液圧逃がし通路91内の圧力と容器本体10内の圧力との圧力差によって動作して容器本体10内から液圧逃がし通路91への流通を阻止し、液圧逃がし通路91から容器本体10内への流通のみを許容する逆止弁として機能する。
即ち、第3弁部83は、下筒部63の上側部分及びシール脚筒部67を摺動する時は閉弁状態であり、下筒部63の下側部分を摺動する時は開弁状態となる。
この加飾部100は、垂直溝70bに対して周方向に隣接する部分に形成されており、異なる色が上下方向に並ぶことで縦長に色分けされるように形成されている。具体的には、緑色G(第1色)、黄色Y(第3色)、赤色R(第2色)の3色で形成され、この順番に下から配色されている。
なお、加飾部100は、容器軸Oを挟んで径方向で向かい合うように、上筒部64の外周面に一対形成されている。
この第1貫通孔101は、側面視円形状に形成された窓部であり、プランジャ60に形成された加飾部100に対して径方向に向かい合う位置に一対形成されている。具体的には、第1貫通孔101は、第4筒部24の上半分において、プランジャ60の垂直溝70bに対応して形成された縦溝31に対して周方向に隣接する部分に形成されている。これにより、第1貫通孔101を通じて加飾部100を視認することが可能とされる。
この第2貫通孔102は、側面視円形状に形成された窓部であり、第1貫通孔101と略同じ大きさとされている。これにより、第1貫通孔101及び第2貫通孔102を通じて、回動環40の外部からプランジャ60に形成された加飾部100を視認することが可能とされている。
なお、第2貫通孔102は、第1貫通孔101よりも拡径していることが好ましい。
次に、上記のように構成された液体噴霧容器1の作用を説明する。
<非加圧状態>
図1に示すように、液体噴霧容器1の非使用時の状態である非加圧状態においては、吸込弁29及び吐出弁51が閉弁状態になっており、プランジャ60が最下限位置に位置していると共に、押さえ脚部68が吸込弁29の弁体29aを上から押圧している。また、液圧逃がし通路91は加圧室93に連通している。
なお、吐出弁51については、この後、噴霧ヘッド56を押し下げない限り、閉弁状態に維持される。
前記非加圧状態から回動環40を容器本体10に対して回転させると、プランジャ60がスプリング47を圧縮しながら上昇する。すると、プランジャ60の上昇により押さえ脚部68は吸込弁29の弁体29aから離反し、弁体29aは開弁可能になる。
なお、最下限位置からプランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bに圧接する直前までのプランジャ60の移動範囲を下部移動域と称する。この下部移動域においては、等圧弁80の第2弁部82及び第3弁部83は両方ともプランジャ60の下筒部63の上側部分に液密に圧接しており、液圧逃がし通路91と空気流入通路92との間を遮断し続ける。
その結果、容器本体10内の内容液が吸込管28の下端より吸い上げられ、この吸込管28を通った後、吸込み口21aから加圧室93内にポンプアップされる。
なお、テーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bに圧接し始めるのとほぼ同時に、等圧弁80の第3弁部83の先端シール部が下筒部63の下側部分を摺動し、第3弁部83が開弁状態になる。
回動環40の回転によりボール71がカム溝70における傾斜溝70aの下端近傍に達すると、プランジャ60の下筒部63の上側部分が等圧弁80の第2弁部82から離脱して下筒部63の下側部分を第2弁部82が摺動すると共に、プランジャ60のスカート部62のシール脚筒部67が第3弁部83の先端シール部に圧接し始める。なお、この位置から最上限位置までのプランジャ60の移動範囲を上部移動域と称する。
また、ポンプアップ終了と同時に、等圧弁80の第1弁部81がシール筒部30cに圧接して閉弁し、第3弁部83がシール脚筒部67に圧接して閉弁する。従って、この状態で万が一に液体噴霧容器1を横転させたとしても内容液が液体噴霧容器1の外へ漏洩することはない。
前述のように内容液をポンプアップした後、図8に示すように、噴霧ヘッド56を押し下げると、吐出弁51が開弁し、加圧室93が噴霧ノズル56aに連通して、加圧室93の密閉が破られる。
その結果、スプリング47の弾性復元力によりプランジャ60が下降し、加圧室93内の内容液が噴霧ノズル56aから噴霧される。なお、プランジャ60の下降時、ボール71はカム溝70の垂直溝70bをプランジャ60に対して相対的に上昇することとなる。
プランジャ60が下降してその下筒部63の上側部分が等圧弁80の第2弁部82に圧接し始めると、即ちプランジャ60が上部移動域を脱すると液圧逃がし通路91は密閉されるので、それ以降はプランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bから離脱するまでの間、即ち下部移動域に達するまでの間、プランジャ60の下降に伴い液圧逃がし通路91は減圧されて若干負圧化する。
プランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bから離脱して大径筒部30aの側方に位置するようになると、即ちプランジャ60が下部移動域に入ると、液圧逃がし通路91が加圧室93に連通するため液圧逃がし通路91内に加圧室93内の正圧が伝達される。
以上により、液体噴霧容器1からの内容液の噴出が終了する。
つまり、回動環40の回転操作によってプランジャ60が最上限位置に達し、内容液のポンプアップが終了した場合(噴出準備完了時)には、第1貫通孔101及び第2貫通孔102を通じて加飾部100における緑色Gを視認することができる。
そして、噴霧ヘッド56の押し下げ操作によって、ある程度の内容液を噴出させると、プランジャ60が下降するので、第1貫通孔101及び第2貫通孔102を通じて加飾部100における緑色Gが黄色Yに切り替わることを視認することができる。そして、さらなる内容液の噴出によって、加圧室93内の内容液を噴出しきった場合には、プランジャ60が最下限位置に位置するので、第1貫通孔101及び第2貫通孔102を通じて加飾部100における黄色Yが赤色Rに切り替わることを視認することができる。
また、プランジャ60における上筒部64の外周面に、容器軸Oを挟んで径方向に向かい合うように加飾部100を一対形成したが、1つだけ形成しても構わない。この場合、シリンダ20に形成する第1貫通孔101についても1つだけで構わないが、回動環40に形成する第2貫通孔102については周方向に複数形成すると良い。こうすることで、回動環40の回転位置に影響されずに、第1貫通孔101及び第2貫通孔102を通じて加飾部100を視認し易い。
この点、回動環40を例に挙げると、図9に示すように、2色成形によって、透明材料からなる内側成形品40Aと有色材料からなる外側成形品40Bとで回動環40を形成し、その際に内側成形品40Aの一部を外側に露出させて、その部分を第2窓部110としても良い。
R…赤色(第2色)
Y…黄色(第3色)
1…液体噴霧容器(液体吐出容器)
10…容器本体
12…容器本体の口部
20…シリンダ
21a…吸込み口
24b…貫通孔(窓部)
29…吸込弁
40…回動環
47…スプリング(付勢機構)
50…吐出管
51…吐出弁
56…噴霧ヘッド(吐出ヘッド)
56a…噴霧ノズル(吐出口)
60…プランジャ
75…変換機構
93…加圧室
100…加飾部
101…第1貫通孔(第1窓部)
102…第2貫通孔(第2窓部)
111…第2窓部
Claims (2)
- 内容液が収容された容器本体と、
下端の吸込み口が前記容器本体の口部から容器本体内に挿入されて、該容器本体に固定されたシリンダと、
前記シリンダに回動可能に取り付けられた回動環と、
前記回動環に取り付けられると共に、上部に吐出弁が設けられ且つ下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、
前記シリンダ内に配置されると共に、前記吐出管に液密且つ上下摺動可能に外嵌され、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、
前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、前記回動環の前記シリンダに対する回転動作を前記プランジャの前記シリンダに対する上昇動作に変換する変換機構と、
前記吐出弁に下方に押し下げ可能に連結され、押し下げ動作により吐出弁を開弁させて吐出口から前記内容液を吐出させる吐出ヘッドと、
前記吸込み口に配設され、前記シリンダ内への前記内容液の流入を許容し、且つ前記シリンダ外への前記内容液の流出を阻止する吸込弁と、
前記シリンダ、前記吸込弁、前記吐出管及び前記プランジャによって囲まれ、前記吸込弁を通して前記シリンダ内に流入した前記内容液が溜められる加圧室と、を備え、
前記プランジャの外周面には、複数色で色分け表示された加飾部が形成され、
前記シリンダのうち前記加飾部に対して径方向に向かい合う部分には、第1窓部が設けられ、
前記回動環には、前記第1窓部を通じて前記回動環の外部から前記加飾部を視認可能な第2窓部が設けられ、
前記加飾部は、異なる色が上下方向に並ぶことで縦長に形成されていることを特徴とする液体吐出容器。 - 請求項1に記載の液体吐出容器において、
前記加飾部は、第1色、第2色、及び第3色の3色で色分けされ、
前記第1色は、前記プランジャが最下限位置に位置している際に前記第1窓部に向かい合う位置に形成され、
前記第2色は、前記プランジャが最上限位置に位置している際に前記第1窓部に向かい合う位置に形成され、
前記第3色は、前記プランジャが最下限位置と最上限位置との間に位置している際に前記第1窓部に向かい合う位置に形成されていることを特徴とする液体吐出容器。
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