JP5960590B2 - 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細で且つ略均一な気泡径を有する気泡を含む熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に関する。
近年、不活性ガスである二酸化炭素を用いた熱可塑性樹脂発泡体が様々な分野において利用されつつある。特許文献1には、樹脂に液状のCO2を含浸させた後、該樹脂を発泡させる微細発泡体の製造方法が開示されているが、得られた微細発泡体の気泡径(セルサイズ)が1.8〜5μmと大きい。発泡体は、発泡倍率が同じである場合、気泡径が微細になればなるほど引張弾性率などの機械的強度が高くなることから、更に微細な気泡を有する発泡体が所望されている。
特許文献2には、2種類以上のモノマーの共重合体よりなるミクロ相分離構造を有する樹脂材料に、高圧ガスを接触させた後、発泡させる共重合樹脂発泡体の製造方法が開示されており、従来の製造方法で製造される発泡体の気泡径よりも小さな気泡径を有する発泡体が製造されているが、気泡径が500nm程度の発泡体しか得られていない。
又、特許文献3には、(a)二酸化炭素雰囲気下の圧力容器内で、(共)重合体成形物中に、5〜50MPaの圧力、且つ10℃〜400℃の温度で二酸化炭素を溶解させる工程、(b)上記の工程(a)の圧力から、0.02〜30MPa/secの減圧速度で2MPa以上減圧して、多孔質(共)重合体成形物を得る工程、(c)上記の工程(b)で得られた多孔質(共)重合体成形物を、スライス加工して多孔質(共)重合体フィルムを得る工程からなる多孔質(共)重合体フィルムの製造方法が開示されており、平均気泡径が100nmの多孔質(共)重合体が製造されているものの、気泡径のバラツキが大きく、多孔質(共)重合体の引張弾性率などの機械的強度が低いという問題点を有している。
特開平10−36547号公報 特開2001−151924号公報 特開2003−96229号公報
本発明は、気泡径が小さくて均一性に優れており、引張弾性率などの機械的強度にも優れた熱可塑性樹脂発泡シートの製造方法を提供する。
本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、互いに非相溶性である熱可塑性樹脂(A)100重量部及び熱可塑性樹脂(B)5〜70重量部を混合して、熱可塑性樹脂(A)を海部、熱可塑性樹脂(B)を島部とし且つ島部の大きさが10〜800nmである海島構造を有する樹脂組成物を製造する混合工程と、上記樹脂組成物に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂組成物を製造する含浸工程と、上記発泡性樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満の温度にて上記発泡性樹脂組成物を5〜300秒間保持する養生工程と、上記発泡性樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも30℃高い温度以上にて上記発泡性樹脂組成物を1〜300秒間に亘って保持して上記発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡樹脂組成物を製造する発泡工程と、上記発泡樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満に上記発泡樹脂組成物を冷却する冷却工程とを有する。
先ず、互いに非相溶性である熱可塑性樹脂(A)100重量部及び熱可塑性樹脂(B)5〜70重量部を混合して、熱可塑性樹脂(A)を海部、熱可塑性樹脂(B)を島部とし且つ島部の大きさが10〜800nmである海島構造を有する樹脂組成物を製造する(混合工程)。
本発明において用いられる熱可塑性樹脂(A)及び(B)は、互いに非相溶性であって熱可塑性樹脂(A)を海部とし、熱可塑性樹脂(B)を島部とした海島構造を形成できればよい。熱可塑性樹脂(A)及び(B)が互いに非相溶性であるとは、熱可塑性樹脂(A)及び(B)を混合したときに単一相を形成しないことをいう。
熱可塑性樹脂(A)及び(B)としては、例えば、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー樹脂(例えばエチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂など)、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、環状ポリオレフィン系樹脂、エチレン−スチレン共重合体、超高分子量ポリオレフィン系樹脂(例えば、超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリプロピレンなど)、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、ブタジエン−スチレン共重合体(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)など)、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−アクリル酸メチル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなど)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマー、生分解性ポリマー(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとカルボン酸の縮合物など)、ポリウレタン系樹脂(熱可塑性ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなど)、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが挙げられ、互いに非相溶性を有し且つ海島構造を形成する熱可塑性樹脂を組み合わせて用いればよい。
熱可塑性樹脂(A)及び(B)の組合せとしては、ポリカーボネートとポリメタクリル酸メチルの組合せが好ましく、熱可塑性樹脂(A)及び(B)が海島構造を形成し、海部を構成している熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネートであり且つ島部を構成している熱可塑性樹脂(B)がポリメタクリル酸メチルであることが好ましい。島部を構成する熱可塑性樹脂(B)の量は、少ないと、気泡の分布が偏在化し、多いと、海島構造が逆転するので、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して熱可塑性樹脂(B)5〜70重量部に限定され、10〜50重量部が好ましく、20〜30重量部がより好ましい。
熱可塑性樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)を混合して所定の大きさの島部を有する海島構造を有する樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)を押出機に供給して溶融混練する方法が挙げられる。熱可塑性樹脂(A)及び(B)を押出機にて溶融混練する条件としては、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも100℃以上高いシリンダー温度で剪断速度1000sec-1以上で混練することが好ましい。
樹脂組成物を所望形状に形成する方法としては、例えば、上述のように押出機を用いて製造された樹脂組成物を熱プレス機などの汎用の装置を用いて所望形状に成形する方法、熱可塑性樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)を押出機に供給して溶融混練し、押出機の先端に取り付けたダイから押出して所望形状を有する樹脂組成物を製造する方法などが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法によれば、後述するように、熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを混合して熱可塑性樹脂(A)及び(B)が海島構造を形成した樹脂組成物に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂組成物を製造した後、発泡性樹脂組成物を養生した上で所定温度に加熱して発泡させることによって、極めて微細で且つ略均一な気泡を有する熱可塑性樹脂発泡体を製造することができる。
従って、樹脂組成物の海島構造を構成している島部の大きさは、10nmより小さく分散させることは現状、技術的に困難であり、大きいと、気泡が粗大になるので、10〜800nmに限定され、10〜90nmがより好ましい。
樹脂組成物の海島構造を構成している島部の大きさは、樹脂組成物を染色し、輪郭を明確にした上で透過型電子顕微鏡によって測定し、島部を包囲し得る最小の真円の直径をいう。
発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度の方が高いことが好ましい。明確には解明されていないが、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度が、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度以上の温度であると、発泡性樹脂組成物の発泡工程において、海部の熱可塑性樹脂(A)が島部の熱可塑性樹脂(B)と同等又は更に軟らかい状態となり、気泡の成長が海部で優先的に成長することになり、その結果、発泡樹脂組成物に均一性に優れ且つ微細な気泡を形成することができない。発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度は、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度との差が小さいと、気泡の成長が海部でも生じる可能性があり、発泡樹脂組成物に均一性に優れ且つ微細な気泡を形成することができないので、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも20℃以上高いことが好ましく、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも25℃以上高いことがより好ましく、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも25〜50℃高いことが特に好ましい。なお、本発明において、発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、プラスチックの転移温度測定法(JIS K7121)に準拠して測定された温度をいう。
次に、得られた樹脂組成物に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂組成物を製造する(含浸工程)。発泡剤としては、樹脂組成物を発泡させることができればよく、例えば、二酸化炭素、窒素、アルゴン、水素、酸素、ブタン、プロパン、空気などが挙げられ、二酸化炭素が好ましい。なお、発泡剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
樹脂組成物に発泡剤を含浸させるときの圧力は、低いと、樹脂組成物に発泡剤を十分な量含浸させることができず、高いと、樹脂組成物の海島構造が崩れてしまい、発泡樹脂組成物に形成される気泡が粗大化し、気泡の均一性も低下する虞れがあるので、3〜20MPaが好ましく、5〜15MPaがより好ましい。
樹脂組成物に発泡剤を含浸させるときの温度は、低いほど好ましく、高いと、樹脂組成物の海島構造が崩れてしまい、発泡樹脂組成物に形成される気泡が粗大化し、気泡の均一性も低下する虞れがあるので、(発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度−150℃)〜(発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度−100℃)が好ましく、(発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度−130℃)〜(発泡剤を含浸させる前の熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度−100℃)がより好ましい。
樹脂組成物に発泡剤を含浸させるときの時間は、短いと、樹脂組成物に発泡剤を含浸させることができないため、12時間以上が好ましく、24時間以上がより好ましい。
発泡剤の樹脂組成物への含浸は、樹脂組成物への発泡剤の含浸が不十分であると、樹脂組成物の中央部に未発泡領域が形成される虞れがあるので、熱可塑性樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)のそれぞれに発泡剤が飽和溶解度に達するまで行うことが好ましい。なお、熱可塑性樹脂(A)又は熱可塑性樹脂(B)に発泡剤が飽和溶解度まで含浸しているか否かは下記の方法によって確認することができる。即ち、同じ厚みの樹脂組成物に対して発泡剤を含浸させる時間を1時間毎に増加させ、単位面積当たりの発泡剤の含浸量に増加がない場合を熱可塑性樹脂に発泡剤が飽和溶解度まで含浸しているとみなす。
次に、発泡性樹脂組成物の加圧状態を解除する。発泡性樹脂組成物を大気圧下で、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満の温度にて発泡性樹脂組成物を所定時間だけ養生する(養生工程)。
明確に解明されていないが、熱可塑性樹脂(A)及び(B)に発泡剤を含浸させると、発泡性樹脂組成物中においてスピノーダル分解が生じていると考えられる。熱可塑性樹脂(A)及び(B)に発泡剤を含浸させている含浸工程において、熱可塑性樹脂(A)及び(B)に含浸された発泡剤は、熱可塑性樹脂(A)及び(B)の全体に均一に存在するものではなく、発泡剤の量が少ないpoor相と、発泡剤の量が多いrich相とが存在している。
従って、発泡性樹脂組成物を該発泡性樹脂組成物中にpoor相とrich相とが存在している状態で発泡させると、rich相においては気泡が大きく成長し過ぎて気泡が粗大化する一方、poor相においては気泡が僅かしか成長しないか又は気泡そのものが発生しない状態となり、その結果、得られる発泡樹脂組成物の気泡は、一部が粗大化していると共に、形成される気泡径も不均一になると考えられる。
そこで、本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法では、発泡性樹脂組成物を発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満の温度にて5〜300秒間に亘って保持して養生する。発泡性樹脂組成物を上記条件にて養生すると、明確に解明されていないが、発泡性樹脂組成物を発泡させることなく、発泡性樹脂組成物の表面から発泡剤が徐々に散逸し、この発泡剤の散逸に伴って、発泡性樹脂組成物中のrich相の発泡剤がpoor相に拡散し、発泡性樹脂組成物のrich相とpoor相との間における発泡剤量の差が小さくなると考えられる。しかる後、発泡性樹脂組成物を後述する条件で加熱、発泡させることによって微細で且つ大きさの略均一な気泡が形成される。
発泡性樹脂組成物を養生するときの温度は、高いと、発泡性樹脂組成物からの発泡剤の散逸が多くなりすぎて発泡性樹脂組成物の発泡性が低下すると共に、発泡性樹脂組成物が発泡を開始してしまい、得られる熱可塑性樹脂発泡体の気泡の均一性が低下するので、発泡性樹脂組成物を構成している、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満に限定され、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度T1よりも10℃低い温度以下が好ましい。一方、発泡性樹脂組成物を養生するときの温度は、低すぎると、発泡性樹脂組成物からの発泡剤の散逸が不十分となり、発泡性樹脂組成物中におけるrich相からpoor相への発泡剤の拡散が不十分となり、発泡性樹脂組成物において発泡剤量が部分的に多い又は少ない状態の改善がみられず、その結果、得られる発泡樹脂組成物に形成される気泡径の均一性が低下することがあるので、(発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度T1−30℃)以上が好ましく、(発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度T1−20℃)以上がより好ましい。
発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、発泡剤が含浸されていない時に比して低くなる。例えば、二酸化炭素の含浸前後において、ポリカーボネートのガラス転移温度はそれぞれ150℃、35℃であり、ポリメタクリル酸メチルのガラス転移温度はそれぞれ110℃、12.5℃である。本発明において、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、高圧示差走査熱量測定(高圧DSC)によって測定された温度をいう。
発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度の方が高いことが好ましい。発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度は、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度との差が小さいと、熱可塑性樹脂(B)の中だけで発泡させることできず、生成される気泡が粗大化し又は気泡径が不均一となることがあるので、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも15℃以上高いことが好ましく、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度よりも20〜40℃高いことがより好ましい。
発泡性樹脂組成物を養生するときの時間は、短いと、発泡性樹脂組成物からの発泡剤の散逸が不十分となり、発泡性樹脂組成物中におけるrich相からpoor相への発泡剤の拡散が不十分となり、発泡性樹脂組成物において発泡剤量が部分的に多く又は少ない状態の改善がみられず、その結果、得られる発泡樹脂組成物に形成される気泡径の均一性が低下し、長いと、発泡性樹脂組成物中からの発泡剤の散逸が大きくなりすぎて、発泡性樹脂組成物の発泡性が低下し又は発泡しなくなるので、5〜300秒に限定され、30〜60秒が好ましい。
上述の条件にて発泡性樹脂組成物を養生した後、発泡性樹脂組成物を該発泡性樹脂組成物を構成している熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも30℃高い温度以上に加熱し、発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡樹脂組成物を製造する(発泡工程)。
発泡性樹脂組成物の加熱方法としては、例えば、遠赤外線加熱炉、熱風循環式加熱炉、ウォーターバス、オイルバスを用いた加熱方法などが挙げられ、発泡性樹脂組成物の加熱温度の急激な上昇及び低下を容易に制御することができることから、ウォーターバスを用いた加熱方法が好ましい。
発泡工程において、発泡性樹脂組成物の加熱温度は、低いと、気泡が成長しないので、発泡性樹脂組成物を構成している、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも30℃高い温度以上に限定され、発泡性樹脂組成物を構成している、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも35℃高い温度以上が好ましい。一方、発泡性樹脂組成物の加熱温度が高すぎると、発泡性樹脂組成物の発泡が急激に進み、発泡樹脂組成物に形成される気泡径が不均一となることがあるので、発泡性樹脂組成物を構成している、発泡剤が含浸された熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも60℃高い温度以下が好ましい。なお、発泡性樹脂組成物の加熱温度は、上述の温度範囲であれば、変動してもよいが、気泡の成長が不安定となるので一定温度に保持することが好ましい。
このように、発泡性樹脂組成物に養生工程を施した上で所定温度にて発泡させているので、発泡性樹脂組成物は全体的に略均一に発泡し、得られる発泡樹脂組成物中の気泡はその気泡径が略均一にして微細なものとなる。
発泡工程において、発泡性樹脂組成物を加熱、発泡させる時間は、短いと、島部の気泡の成長が不十分となり、得られる熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率が低くなる虞れがあり、長いと、気泡の成長が過度に進行し又は気泡同士の合体によって、気泡の粗大化又は気泡径の不均一化が生じる虞れがあるので、1〜300秒に限定され、1〜120秒が好ましく、1〜90秒がより好ましい。
次に、発泡工程において得られた発泡樹脂組成物を大気圧下にて所定温度に冷却して発泡を停止させて熱可塑性樹脂発泡体を製造する(冷却工程)。発泡樹脂組成物の冷却温度は、高いと、発泡樹脂組成物の発泡を停止させることができず、気泡の粗大化又は気泡径の不均一化を生じるので、発泡樹脂組成物を構成している熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満に限定され、低すぎると、常温、大気圧に戻った時に熱可塑性樹脂発泡体が変形することがあるので、発泡樹脂組成物を構成している熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも50℃低い温度以上で且つガラス転移温度未満が好ましい。
冷却工程において、発泡樹脂組成物を冷却する時間は、短いと、発泡樹脂組成物の発泡を停止させることができず、気泡の粗大化又は気泡径の不均一化を生じるので、300秒以上が好ましく、300〜900秒がより好ましく、500〜700秒が特に好ましい。
得られた熱可塑性樹脂発泡体の気泡は非常に微細で且つ均一性に優れているので、発泡倍率が同じ従来の熱可塑性樹脂発泡体に比して引張弾性率などの機械的強度に優れており、照明用の光反射板、看板、ディスプレイ、建築材料などに好適に用いることができる。
熱可塑性樹脂発泡体の平均気泡径は、大きいと、熱可塑性樹脂発泡体の引張弾性率などの機械的強度が低下するので、200nm以下が好ましく、180nm以下がより好ましい。
なお、熱可塑性樹脂発泡体の平均気泡径は、ASTM D3576−77に準拠して測定された値をいう。具体的には、熱可塑性樹脂発泡体を任意の箇所にて切断し、この切断面のSEM写真を倍率150000倍にて撮影し、SEM写真上に互いに直交し且つ実寸法の長さ600nmに相当する長さを有する二本の直線を描き、各直線上に位置する気泡の長さtを測定し、全ての気泡の長さtの相加平均値t0を算出する。SEM写真の倍率をM(倍)として、下記式に基づいて、熱可塑性樹脂発泡体の平均気泡径を算出する。
平均気泡径=t0/(0.616×M)
熱可塑性樹脂発泡体の厚みは、薄いと、熱可塑性樹脂発泡体のハンドリング性が低下することがあるので、300μm以上が好ましく、500μm〜2.5mmがより好ましい。熱可塑性樹脂発泡体の厚みは、ダイヤルゲージによって測定された値をいう。
熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率は、用途によって好適範囲は異なるが、低いと、熱可塑性樹脂発泡体の用途が限定されることがあり、高いと、熱可塑性樹脂発泡体の引張弾性率などの機械的強度が低下することがあるので、2〜5倍が好ましい。
なお、熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率は下記の要領で測定された値をいう。先ず、熱可塑性樹脂発泡体の比重ρfをJIS K7112に準拠して水中置換法によって測定する。熱可塑性樹脂発泡体を構成している熱可塑性樹脂の比重ρsを算出する。熱可塑性樹脂発泡体を構成している熱可塑性樹脂の比重ρsは、熱可塑性樹脂発泡体を構成している熱可塑性樹脂をR1〜Rnとし、熱可塑性樹脂R1〜Rnの比重をそれぞれρ1〜ρn、含有量をそれぞれW1〜W2(重量%)としたとき、下記式によって算出された値をいう。熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率は、ρsをρfで除した値をいう。
熱可塑性樹脂発泡体の引張弾性率は、100〜1000MPaが好ましく、500〜1000MPaがより好ましい。なお、熱可塑性樹脂発泡体の引張弾性率は、JIS K7161によって測定された値をいう。
本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、上述の如き構成を有しており、二種類の熱可塑性樹脂(A)及び(B)を島部となる熱可塑性樹脂(B)の大きさが所定大きさとなるように混合して海島構造を有する樹脂組成物に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂組成物を製造し、この発泡性樹脂組成物を所定条件下にて養生した後に所定条件下で発泡させていることから、微細で且つ略均一な気泡径を有する気泡を含む熱可塑性樹脂発泡体を容易に製造することができる。
得られた熱可塑性樹脂発泡体は微細で且つ略均一な気泡径を有する気泡を含んでいるので、発泡倍率が同じ従来の熱可塑性樹脂発泡体に比して引張弾性率などの機械的強度に優れており、照明用の光反射板、看板、ディスプレイ、建築材料などに好適に用いることができる。特に、熱可塑性樹脂発泡体は、微細で且つ略均一な気泡を多数有しているので光反射性に優れており、光反射板に好適に用いることができる。
実施例2で得られた熱可塑性樹脂発泡シートの断面写真である。 比較例1で得られた熱可塑性樹脂発泡シートの断面写真である。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜4)
熱可塑性樹脂(A)としてポリカーボネート(PC、帝人化成社製 商品名「パンライト(グレード:1250Y)」、ガラス転移温度Tg:150℃、比重:1.19)と、熱可塑性樹脂(B)としてポリメタクリル酸メチル(PMMA、三菱レイヨン社製 商品名「アクリペット(グレード:VH001)」、ガラス転移温度Tg:110℃、比重:1.19)とをそれぞれ表1に示した所定量ずつ押出機(スクリュー径:φ20mm、スクリュー長/スクリュー径=25)に供給してシリンダー温度280℃にて剪断速度1000sec-1の条件下にて溶融混練して押出機から押出して樹脂組成物を製造した。樹脂組成物は、ポリカーボネートを海部とし且つポリメタクリル酸メチルを島部とした海島構造を有しており、島部の大きさは表1に示した通りであった(混合工程)。得られた樹脂組成物を汎用の熱プレス機を用いて280℃にてプレスすることによって厚みが500μmの樹脂シートに成形した。
得られた樹脂シートを耐圧容器内に供給し、耐圧容器内の空気を二酸化炭素によって置換した上で、耐圧容器内に23℃にて二酸化炭素を10MPaの圧力となるように圧入して24時間に亘って放置し、樹脂シートに二酸化炭素を飽和溶解度に達するまで含浸させて発泡性樹脂シートを製造した(含浸工程)。
耐圧容器内の加圧状態を解除して発泡性樹脂シートを耐圧容器内から取り出した。発泡性樹脂シートを構成しているポリカーボネートのガラス転移温度は35℃、ポリメタクリル酸メチルのガラス転移温度は12.5℃であった。
次に、発泡性樹脂シートを表1に示した温度に表1に示した時間だけ大気圧下にて保持して養生させた(養生工程)。しかる後、養生後の発泡性樹脂シートを表1に示した温度に表1に示した時間だけ大気圧下にて加熱して発泡させて発泡樹脂シートを得た(発泡工程)。発泡樹脂シートを5℃に設定したウォーターバスに供給して300秒間に亘って冷却して熱可塑性樹脂発泡シートを得た(冷却工程)。
得られた熱可塑性樹脂発泡シートについて、平均気泡径、厚み、比重、発泡倍率及び引張弾性率を上述の要領で、又、気泡径の標準偏差を下記の要領で測定し、その結果を表2に示した。実施例2で得られた熱可塑性樹脂発泡シートの断面写真(倍率10000倍)を図1に、比較例1で得られた熱可塑性樹脂発泡シートの断面写真(倍率10000倍)を図2に示した。図1、2に示した断面写真の右下の一目盛りは500nmを示している。
(気泡径の標準偏差)
熱可塑性樹脂発泡シートを任意の部分において厚み方向に切断し、切断面をSEM(日立ハイテク社製 走査型電子顕微鏡(S−3700N))を用いて、一辺の測定画像範囲が15μmとなる範囲(倍率:10000倍)に拡大して断面写真を得た。
得られた断面写真上に透明シートを載置し、透明シートにおける気泡部分に対応する部分を黒インキで塗りつぶした。透明シートに描いた黒色の塗り潰し部分を画像処理ソフト(ナノシステム社製 商品名「Nano Hunter NS2K−Lt」)を用いて取り込み、黒インキで塗り潰された部分であるか否かの識別をして2値化処理を行い、画像計測処理によって全ての気泡の直径を計測し、各気泡の直径の相加平均値を平均気泡径とした。各気泡の直径の計測データに基づいて気泡径の標準偏差を算出した。

Claims (2)

  1. 互いに非相溶性である熱可塑性樹脂(A)100重量部及び熱可塑性樹脂(B)5〜70重量部を混合して、熱可塑性樹脂(A)を海部、熱可塑性樹脂(B)を島部とし且つ島部の大きさが10〜800nmである海島構造を有する樹脂組成物を製造する混合工程と、上記樹脂組成物に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂組成物を製造する含浸工程と、上記発泡性樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満の温度にて上記発泡性樹脂組成物を5〜300秒間保持する養生工程と、上記発泡性樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度よりも30℃高い温度以上にて上記発泡性樹脂組成物を1〜300秒間に亘って保持して上記発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡樹脂組成物を製造する発泡工程と、上記発泡樹脂組成物における上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度未満に上記発泡樹脂組成物を冷却する冷却工程とを有することを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂(A)がポリカーボネートで且つ熱可塑性樹脂(B)がポリメタクリル酸メチルである共に、発泡剤が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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