JP5959565B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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この発明は、DC−DCコンバータのように、入力された電力を必要な電力に変換する電力変換回路を備えた電力変換装置に関する。特に、複数の電力変換回路を使用し、各々の電力変換回路のスイッチング素子を駆動することにより出力電力を所望の値に変換する電力変換装置に関するものである。
電動車両に搭載される電池は大容量のものが望まれている。しかし、電池の容量が増えれば、それだけ充電時間が長くなる。これを解決する方法として、充電電圧を高くしたり、充電電流を多くしたりして、短時間で充電する方法がある。このため、小型で大きな電力を扱うことのできる電力変換装置が要求されている。電力変換装置の体積を小型にするには、インダクタンス及びコンデンサの小型化が必要であるが、このためには高いスイッチング周波数を使用することが必要となる。しかし、スイッチング周波数が高くなることによって、スイッチング損失の増加によるスイッチング素子の発熱およびスイッチングで生じる高調波やEMIノイズが問題となっている。
例えば特許文献1には、複数のDCDCコンバータを入力と電池との間を並列に接続し、この複数のDCDCコンバータの操作に際し、互いに相違する複数のスイッチング周波数によって構成される拡散パターンに従ってスイッチング周波数を周期的に変化させることで、スペクトラム拡散を行い、特定のスイッチング周波数やその高調波におけるノイズレベルを抑制できる電力変換装置が示されている。
特開2010−252513号公報
前述の特許文献1電力変換装置では、ノイズレベルの抑制が期待されるが、複数のDCDCコンバータが同一の拡散パターンに従って同一の周期で変化するため、すべてのDCDCコンバータのスイッチング動作時のエネルギー損失による発熱はほぼ同一となる。
ところが、電力変換装置内は必ずしも均一に冷却されるわけではないため、それぞれのDCDCコンバータは実装される位置によってスイッチング動作の際の発熱によって温度分布に偏りができてしまうという問題があった。また、複数のDCDCコンバータを使用していることから、使用状態にも偏りが生じ、酷使されている1台のDCDCコンバータによって電力変換装置の寿命が決定するという問題があった。
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、並列に接続された複数の電力変換回路のうち、特定の電力変換回路だけが高温になるということが起こらないようにした電力変換装置を提供することを目的とし、また、複数の電力変換回路をほぼ平均的な使用状態になるように制御された電力変換装置を提供することを目的とし、更に、スイッチング周波数やその高調波におけるノイズレベルを抑制することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明は、入力と出力の間に並列に接続され、内部にスイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで出力電圧を所望の値に変換する複数の電力変換回路と、前記電力変換回路のそれぞれの温度状態を認識し、前記温度状態に応じた情報を発生する温度状態情報発生手段と、前記温度状態情報発生手段からの情報を受けて、前記電力変換回路のうち、最大の温度状態にある前記電力変換回路の温度状態の情報と最小の温度状態にある前記電力変換回路の温度状態の情報の差分が所定値よりも大きくなった場合に、前記最大の温度状態にある電力変換回路に、他の電力変換回路に割り当てるスイッチング周波数よりも低いスイッチング周波数を割り当てるようにし、前記最小の温度状態にある前記電力変換回路に高いスイッチング周波数を割り当てる電力変換制御部とを備えたことを特徴とする。
また、割り当てるスイッチング周波数は所定の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有しないスイッチング周波数であることを特徴とする。
この発明では、複数の電力変換回路の最大の温度状態と最小の温度状態との差分が所定の範囲内となるようにスイッチング周波数を割り当てることによって、複数の電力変換回路の使用状態に偏りを防ぐことが可能となる。
また、スイッチング周波数およびその高調波によるノイズレベルを抑制することができるものである。
この発明の実施の形態1の電力変換装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1の電力変換回路の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態1の電力変換装置の制御処理の流れを示す図である。 この発明の実施の形態1のスイッチング素子のスイッチング動作によって発生するノイズを模式的に示した図である。 この発明の実施の形態1の複数のスイッチング素子をスイッチング動作させた際に合成されて発生するノイズを模式的に示した図である。 この発明の実施の形態1の電力変換装置のそれぞれの電力変換回路の温度と割り当てるスイッチング周波数との関係を示した図である。
以下、この発明の電力変換装置について、図面に基づいて説明する。
なお、各図において、同一符号は各々同一又は相当する部分を示す。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す図である。ただし、図1では、この発明に直接関与しない構成要素については、図示を省略している。
図1に示すように、電力変換装置10は、直流入力20の電圧レベルを蓄電池30の電圧レベルに変換するとともに、蓄電池30に電流を供給するように接続されている。そして電力変換装置10の中には、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002および電力変換回路C1003が、直流入力20と蓄電池30との間に並列に接続されている。このように複数の電力変換回路1001、1002、1003を並列に接続して動作させることによって各々の電力変換回路1001、1002、1003の出力電流を合算した電流が蓄電池30に供給される。
各々の電力変換回路1001、1002、1003には、温度を測定する温度測定部A2001、温度測定部B2002、温度測定部C2003が設けられ、それぞれの動作状態情報、すなわち温度状態の情報が電力変換制御部70に供給されるように構成されている。したがって、温度測定部A2001、温度測定部B2002、温度測定部C2003は、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002および電力変換回路C1003のそれぞれの動作状態を認識し、前記動作状態に応じた情報を発生する動作状態情報発生手段に相当する。
図2は、図1における電力変換回路A1001、温度測定部2001および電力変換制御部70の構成を示す図であり、他の電力変換回路B1002、C1003も電力変換制御部70を共通として同様に構成されている。
図2は、電力変換回路1001として、フルブリッジ型DCDCコンバータを例示している。この図2に示すように、電力変換回路100は、絶縁トランス190を中心に入力側(一次側)と出力側(二次側)に分かれており、一次側はスイッチング素子110〜140で構成されたフルブリッジ回路となっている。電力変換制御部70が、制御信号g11、g12、g13、g14によって、四つのスイッチング素子110〜140を交互にオン−オフさせ、入力の直流を高周波の交流に変換して絶縁トランス190に送るように構成されている。
絶縁トランス190の二次側では、発生した交流は、ダイオード210〜240により全波整流され、二次側インダクタ250と平滑コンデンサ260で平滑化される。
電力変換制御部70に設けられたスイッチング動作回数計測処理部300は、スイッチング素子110〜114のスイッチング動作の回数を計測する。計測したスイッチング動作の回数は累積のスイッチング回数を計測できるように、スイッチング動作回数記録部310が不揮発性メモリに記録する。
なお、スイッチング素子110〜140は一例として、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)で構成されたものを示したが、MOSFETに限定されるものではなく、電力変換が可能なスイッチング素子であれば良い。例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar)、SiC−MOSFET(Silicon carbide−Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)、SiC−IGBT(Silicon carbide−Insulated Gate Bipolar)などが考えられる。
また、電力変換回路の一例として、フルブリッジ型DCDCコンバータを図示しているが、スイッチング素子をスイッチング駆動することにより入力される電力を変換して出力する電力変換回路であればよいので、フルブリッジ型DCDCコンバータに限定されるものではない。
次に、この発明の実施の形態1の電力変換装置10において、スイッチング周波数を電力変換回路A1001、電力変換回路B1002および電力変換回路C1003に割り当てる手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。
スイッチング周波数の割り当ては電力変換制御部70において行う。図3に示すように、ステップS1000において、温度測定部A2001、温度測定部B2002および温度測定部C2003から、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態の情報を受ける。
次に、ステップS1100において、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のスイッチング周波数を確認する。そして、ステップS1200において、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のスイッチング周波数が、すでに割り当て済のスイッチング周波数か否かの判定を行う。スイッチング周波数が割り当て設定済みのスイッチング周波数である(YES)場合には、ステップS1300に進み、温度状態の判定を行う。
一方、割り当て済みのスイッチング周波数でない(NO)場合は、ステップS1400に進み、温度の測定結果に基づいて電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003へのスイッチング周波数の新たな割り当てを行う。
ステップS1300においては、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態において、最も高い温度と最も低い温度の差が所定値より大きいか否かを判定する。最も高い温度と最も低い温度の差が所定値より大きい(YES)場合は、ステップS1500に進む。最も高い温度と最も低い温度の差が所定値以下である(NO)場合には、問題の無い状態であるとして、処理を終了する。
ステップS1500においては、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のすべての温度が異なるか否かを判定する。このステップS1500において、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のすべての温度が異なる(YES)場合は、ステップS1600に進み、新たにスイッチング周波数の割り当てを行う。逆に、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度が一つ以上同じ(NO)場合はステップS1700に進む。
ステップS1600においては、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のうち温度が高い電力変換回路から順に低いスイッチング周波数を割り当て、処理を終了する。なお、割り当てる周波数は他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有せず、かつ少なくとも電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のスイッチング素子のスイッチングによって発生するノイズの合成成分の電圧ピーク値が、それぞれの電力変換回路単体のスイッチングによって発生するノイズの電圧ピーク値より大きくならない周波数幅以上を離した周波数である。この実施の形態1では、前記周波数幅を電力変換回路単体のスイッチングによって発生するノイズの電圧ピーク値から−6dB箇所の周波数幅としている。
一方、ステップS1500において、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度が一つ以上同じ(NO)とされてステップS1700に進むと、ステップS1700においては、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003のうち同じ温度でない電力変換回路に対しては、温度が高い電力変換回路から順に低いスイッチング周波数を割り当てる。温度が同じ電力変換回路に対しては、スイッチング動作回数が多い電力変換回路にまだ設定されていない周波数のうち低い周波数を割り当て、処理を終了する。
さらに、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度変化と電力変換制御部70におけるスイッチング周波数の割り当ての関係について具体例を用いて説明する。
図4および図5は電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003に割り当てたスイッチング周波数f1、f2、f3の最小周波数間隔について説明するための図であって、それぞれ、スイッチング素子のスイッチング動作によって発生するノイズを模式的に表している。
図4の縦軸がノイズレベル、横軸が周波数を示している。図で示した−6dBの位置はノイズの電圧がピーク値の半分になる箇所であり、この箇所の周波数幅をΔfとする。
図5は、スイッチング周波数f1、f2、f3を周波数幅Δfだけ離してスイッチングしたときに合成されて発生するノイズを模式的に示した図である。−6dBの箇所ではノイズの電圧がピーク値の半分になるので、隣接するスイッチング周波数のノイズが合成されてもスイッチング素子の単体のスイッチングによって発生するノイズのピーク値より高くはならない。このようにして電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003へ割り当てるスイッチング周波数の周波数間隔を少なくともスイッチング素子のスイッチングによって発生するノイズの電圧ピーク値から−6dB箇所の周波数幅以上とすることで、複数の電力変換回路を動作させた場合のノイズレベルのピーク値の増加を抑制することができる。
次に、図6を用いて電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度変化に応じたスイッチング周波数の割り当てについて説明する。
なお、スイッチング周波数の高低関係はf1>f2>f3とする。また、電力変換回路のうち最も高い温度と低い温度の差の判定に用いる所定の値を所定値Xとする。図6のグラフの縦軸は温度、横軸は時間を示している。
図6の(1)の時点において、電力変換装置10を起動した直後は、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003へのスイッチング周波数は未設定なので、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度のうち、最も高い温度と最も低い温度の差が所定値Xより大きいか否かに関係なく、測定した温度結果に基づいてスイッチング周波数を割り当てる。
図6の(1)の時点において、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態はそれぞれ、(電力変換回路C1003の温度)>(電力変換回路B1002の温度)>(電力変換回路A1001の温度)となっているので、この温度の低いものから順に、電力変換回路A1001にスイッチング周波数f1、電力変換回路B1002にスイッチング周波数f2、電力変換回路C1003にスイッチング周波数f3を割り当てる。
図6の(2)の時点において、電力変換回路A1001の温度状態と電力変換回路C1003の温度状態との差が所定値Xより大きくなったため、スイッチング周波数の割り当てを再設定する。電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態はそれぞれ、(電力変換回路A1001の温度)>(電力変換回路B1002の温度)>(電力変換回路C1003の温度)となっているので、電力変換回路A1001にスイッチング周波数f3、電力変換回路B1002にスイッチング周波数f2、電力変換回路C1003にスイッチング周波数f1を割り当てる。このようにして、温度の高い電力変換回路に低いスイッチング周波数を割り当て、温度の低い電力変換回路に高いスイッチング周波数を割り当てる。なお、所定値Xは電力変換装置10が正常に動作し続けることができるよう、電力変換回路素子の耐熱温度や、回路素子の寿命と温度との関係などから定めることができる。
同様に、図6の(3)の時点において、電力変換回路C1003の温度状態と電力変換回路B1002の温度状態の差が所定値Xより大きくなったため、スイッチング周波数の割り当てを再設定する。電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度の比較はそれぞれ、(電力変換回路C1003の温度)>(電力変換回路A1001の温度)>(電力変換回路B1002の温度)であるので、電力変換回路A1001にスイッチング周波数f2、電力変換回路B1002にスイッチング周波数f1、電力変換回路C1003スイッチング周波数f3を割り当てる。
図6の(4)の時点では、電力変換回路A1001の温度状態と電力変換回路Cの温度状態が同じになった場合の対応について示している。この(4)の時点において、電力変換回路B1002の温度状態と電力変換回路A1001または電力変換回路C1003の温度状態との差が所定値Xより大きくなったため、スイッチング周波数の割り当てを再設定するが、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態はそれぞれ、(電力変換回路B1002の温度)>(電力変換回路A1001の温度)=(電力変換回路C1003の温度)であるので、まず電力変換回路B1002に低いスイッチング周波数f3を割り当てる。
続いて、電力変換回路A1001の温度と電力変換回路C1003の温度は同じであるので、電力変換回路A1001と電力変換回路C1003のスイッチング動作回数を比較する。この場合、(電力変換回路A1001のスイッチング動作回数)>(電力変換回路C1003のスイッチング動作回数)とすると、動作回数の多い電力変換回路A1001に低いスイッチング周波数f2、動作回数の少ない電力変換回路C1003に高いスイッチング周波数f1を割り当てる。なお、電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003の温度状態が同じというのは、温度が全く等しいというものではなく、測定誤差等を含め電力変換回路の故障や寿命に影響しない範囲で同じであれば良い。このようにして、温度が同じ電力変換回路に対しては、スイッチング動作回数が多い電力変換回路に低い周波数を割り当てる。
さらに、電力変換制御の終了時には、図2に示したスイッチング動作回数記録部310はスイッチング動作回数計測処理部300が計測したスイッチング動作回数を不揮発性メモリへ記録し、次回の電力変換制御開始時には、スイッチング動作回数計測処理部300は記録されたスイッチング動作回数から計測を開始し累積のスイッチング動作回数を求める。
続いて、具体的な数値の例を示す。電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003に割り当てるスイッチング周波数を100kHz前後とし、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数を125kHz、占有帯域幅を50kHzとする。このとき、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲は100kHz〜150kHzとなるので、スイッチング周波数は2次の高調波までを考慮し75kHzから100kHzの間で設定すればよいことになる。仮に、スイッチング周波数として割り当てる最も高い周波数f1を100kHz、スイッチングによって発生するノイズの電圧ピーク値から−6dB箇所の周波数幅Δfを2kHzとすると、スイッチング周波数f2を98kHz、スイッチング周波数f3を96kHzと定めることができる。
スイッチング周波数f1、f2、f3の2次の高調波は、それぞれ200kHz、196kHz、192kHzとなるので、スイッチング周波数f1、f2、f3は他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有せず、かつそれぞれのスイッチング周波数の周波数間隔はスイッチング素子のスイッチングによって発生するノイズの電圧ピーク値から−6dB箇所の周波数幅以上となる。
以上のように、実施の形態1では、3組の電力変換回路のスイッチング周波数を他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有しない周波数で、かつそれぞれのスイッチング周波数の周波数間隔はスイッチング素子のスイッチング動作によって発生するノイズの電圧ピーク値から−6dB箇所の周波数幅以上とし、スイッチング周波数をそれぞれの電力変換回路へ割り当てる際には、温度が高い電力変換回路から順に低いスイッチング周波数を割り当てたので、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲において、スイッチング周波数やその高調波におけるノイズレベルを抑制することができ、かつ特定の電力変換回路の温度だけが高温になることを避けることができる。
また、電力変換回路の温度のうち最も高い温度と最も低い温度の差が所定値より大きくなったときに、スイッチング周波数の割り当てを再設定するので、それぞれの電力変換回路の温度変化に応じてスイッチング周波数を設定できる。
また、温度が同じ電力変換回路に対してはスイッチング動作回数が多い電力変換回路に低い周波数を割り当てたので、スイッチング動作回数の偏りを減らすことができ、スイッチング素子の寿命を延ばすことができるという効果が得られる。
さらに、電力変換制御終了時にスイッチング動作回数を不揮発性メモリへ記録し、次回の電力変換制御開始時に記録されたスイッチング動作回数から計測を開始し累積のスイッチング動作回数を求めたので、過去からのスイッチング動作回数の偏りを減らすことができ、スイッチング素子の寿命を延ばすことができる。
実施の形態2.
以下に、この発明の実施の形態2に係る電力変換装置について、先の実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、電力変換装置10の構成は、図1に示した前記実施の形態1の構成と同様であるので、図1を参照し、ここでは説明を省略する。
次に示す式(1)は電力変換回路A1001、電力変換回路B1002、電力変換回路C1003に割り当てるスイッチング周波数f1、f2、f3の周波数間隔Δfを求める式である。
Figure 0005959565
ただし、nは負荷へ並列に接続した電力変換回路の個数、fzは、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数でΔfyは占有帯域幅、iはスイッチング周波数の高調波の次数を示す。また、スイッチング周波数f1、f2、f3は占有帯域幅Δfyより高く、かつ{fz−(Δfy/2)}以下の周波数とする。
この実施の形態では、スイッチング周波数f1、f2、f3を占有帯域幅Δfyより高く、かつ{fz−(Δfy/2)}以下の範囲とし、さらにスイッチング周波数f1、f2、f3のi次高調波と、(i+1)次高調波が前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲内に入らないよう選択するので、スイッチング周波数の下限は{fz+(Δfy/2)}/(i+1)、上限は{fz−(Δfy/2)}/iとなる。続いて、スイッチング周波数f1、f2、f3の周波数間隔Δfを式(1)より求めると、前記上限周波数と前記下限周波数の間で、かつ隣接する周波数を十分に離すことできるスイッチング周波数を設定できる。
続いて、具体的な数値の例を示す。nを3、前記電子機器の動作中心周波数fzを125kHz、占有帯域幅Δfyを50kHzとする。スイッチング周波数f1、f2、f3を50kHzより高く、かつ100kHz以下の周波数範囲から選択する場合、1次高調波と2次高調波が前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲内に入らないようにすればよい(すなわちi=1)ので、スイッチング周波数の下限は75kHz、上限は100kHzとなる。つづいてΔfを求めると12.5kHzとなるので、スイッチング周波数をf1は100kHz、f2は87.5kHz、f3は75kHzと定めることができる。スイッチング周波数f1、f2、f3の2次の高調波がそれぞれ200kHz、175kHz、150kHzとなるので、スイッチング周波数f1、f2、f3は他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有せず、かつ隣接するスイッチング周波数が十分に離れた周波数となる。
以上のように、この実施の形態2においては、並列に接続した三つの電力変換回路へ割り当てるスイッチング周波数の周波数間隔を、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有しない周波数の範囲内でできるだけ離した周波数としたので、隣接するスイッチング周波数はできるだけ離した方が、ノイズ低減効果が大きいことから、ノイズレベルの抑制と、特定の電力変換回路が高温になることを避けることについて大きな効果を得ることができる。
また、実施の形態1または2の電力変換装置のスイッチング素子がSiC−MOSFETやSiC−IGBTで構成される場合には、大容量電力変換用への使用、あるいは高いスイッチング周波数での使用において、この発明を適用することでノイズレベルの抑制の効果が一段と高くなる。
この発明は、電動車両の充電に限定されることはなく、入力された電力を、接続された電気機器などの負荷に合わせた電圧に変換して電力を供給する電力変換装置として利用することが出来、その場合においても、熱およびノイズの問題に対して、それらの問題を低減できるという効果が得られることは言うまでもない。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、実施の形態1と実施の形態2を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 電力変換装置、20 直流入力、30 蓄電池 、1001 電力変換回路A、 1002 電力変換回路B、1003 電力変換回路C、2001 温度測定部A、 2002 温度測定部B、2003 温度測定部C、
110〜140 スイッチング素子、190 絶縁トランス、
210〜240 ダイオード、250 二次側インダクタ、 260 平滑コンデンサ、
300 スイッチング動作回数計測処理部、
310 スイッチング動作回数記録部

Claims (7)

  1. 入力と出力の間に並列に接続され、内部にスイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで出力電圧を所望の値に変換する複数の電力変換回路と、前記電力変換回路のそれぞれの温度状態を認識し、前記温度状態に応じた情報を発生する温度状態情報発生手段と、前記温度状態情報発生手段からの情報を受けて、前記電力変換回路のうち、最大の温度状態にある前記電力変換回路の温度状態の情報と最小の温度状態にある前記電力変換回路の温度状態の情報の差分が所定値よりも大きくなった場合に、前記最大の温度状態にある電力変換回路に、他の電力変換回路に割り当てるスイッチング周波数よりも低いスイッチング周波数を割り当てるようにし、前記最小の温度状態にある前記電力変換回路に高いスイッチング周波数を割り当てる電力変換制御部とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電力変換制御部は、前記電力変換回路の温度のうち最も低い温度と最も高い温度との差が所定値より小さい値から所定値以上となったときに、前記電力変換回路の各々割り当てるスイッチング周波数を再度設定することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  3. 前記電力変換制御部は、電力変換を開始してからの各々の前記電力変換回路のスイッチング素子のスイッチング回数を計測するスイッチング動作回数計測処理部を備え、温度状態が同じ複数の前記電力変換回路に対しては、スイッチング動作回数が多い前記電力変換回路に低い周波数を割り当てることを特徴とする請求項1またはのいずれかに記載の電力変換装置。
  4. 前記電力変換制御部は、さらに、計測したスイッチング動作回数を記録するスイッチング動作回数記録部を備え、前記スイッチング動作回数計測処理部は過去のスイッチング動作回数からの累積のスイッチング動作回数を計測し、前記電力変換回路の各々スイッチング周波数を割り当てる際に、温度が同じ電力変換回路に対しては、累積のスイッチング動作回数が多い前記電力変換回路に低い周波数を割り当てることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  5. 前記スイッチング周波数は所定の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に共通の高調波成分を有しないスイッチング周波数であることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  6. 複数の前記電力変換回路に対して、前記電力変換制御部が割り当てる異なったスイッチング周波数の周波数間隔を、前記電力変換回路のスイッチング素子のスイッチング動作によって発生するノイズの合成成分の電圧ピーク値が前記電力変換回路のスイッチング動作によって発生するノイズの電圧ピーク値より大きくならない周波数幅以上としたことを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  7. 並列に接続した電力変換回路がn組、他の電子機器を使用する際の前記電子機器の動作中心周波数がfz、占有帯域幅がΔfyであって、前記電力変換制御部が割り当てるスイッチング周波数の範囲を前記占有帯域幅Δfyより高く、かつ{fz−(Δfy/2)}以下の周波数とする場合に、前記スイッチング周波数のi次高調波と(i+1)次高調波が前記電子機器の動作中心周波数と占有帯域幅の周波数範囲に含まれないように電力変換回路各々へ割り当てるスイッチング周波数の周波数間隔を{fz−(Δfy/2)−(i×Δfy)}/{i(i+1)(n−1)}(ただし、nは2以上の整数、iは1以上の整数である)としたことを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
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