JP5958258B2 - 非接触給電システムおよびその制御方法 - Google Patents

非接触給電システムおよびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、非接触給電システムおよびその制御方法に関し、より特定的には、走行中の車両に対して非接触で送電が可能な送電装置における課金制御に関する。
電源コードや送電ケーブルを用いない非接触のワイヤレス電力伝送が近年注目されており、車両外部の電源(以下「外部電源」とも称する。)によって車載の蓄電装置を充電可能な電気自動車やハイブリッド車両等への適用が提案されている。
さらに、このような非接触での電力伝送を用いて、車両走行中に給電を行なうシステムが検討されている。
2012−035789号公報(特許文献1)は、走行車両に非接触で給電可能な非接触給電システムを開示する。2012−035789号公報(特許文献1)の非接触給電システムにおいては、複数の給電装置が配置された走行路(以下、「給電レーン」とも称する。)の入り口に監視用通信装置が設けられる。そして、給電システムの管理装置は、給電レーンへの進入車両から通信装置を介して取得された車両情報に基づいて当該車両が給電対象車両であるか否かを判定し、給電対象車両である場合には、当該車両に対応した給電方法を用いて給電を開始する。
特開2012−035789号公報
2012−035789号公報(特許文献1)に開示される非接触給電システムにおいては、給電車両への課金処理は、給電レーンの各給電装置からの給電完了情報に基づいて、区間の最終給電装置を車両が通過したことに応答して実行される。
しかしながら、たとえば、高速道路のように複数の走行レーンがある場合、車両への給電が開始された後に、当該車両が最終給電装置に到達するまでに給電レーンから他の走行レーンに移動したような場合には、適切に課金処理が実行できず、給電量に対応する料金を徴収できないおそれが生じ得る。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、走行中の車両に非接触で電力を供給可能な非接触給電システムにおける課金処理を適切に行なうことである。
本発明による非接触給電システムは、送電部と、第1および第2の通信部と、制御装置とを備え、走行中の車両に非接触で電力を送電することが可能である。送電部は、車両の走行路に沿って配置され、車両の受電部に電力を送電するように構成される。第1および第2の通信部は、走行路に沿って互いに位置を隔てて設けられ、車両と通信することが可能である。制御装置は、車両への送電動作の制御および送電動作に伴う徴収金額の設定を行なう。制御装置は、第1の通信部からの情報に基づいて車両への送電を開始するとともに所定金額を徴収金額に設定する。そして、制御装置は、第2の通信部からの情報に基づいて、車両に対して実際に送電した電力量または車両が実際に受電した電力量に対応する料金と所定金額との差額により徴収金額を修正する。
好ましくは、所定金額は、走行路において、第1の通信部が配置される場所から第2の通信部が配置される場所までの間に、送電部から供給可能な最大電力に対応する料金以上に設定される。
好ましくは、制御装置は、車両への送電を開始後、予め定められた期間内に第2の通信部からの情報が受信されない場合には、所定金額を徴収金額として確定する。
好ましくは、送電部は、第1の通信部と第2の通信部との間に配置される。
好ましくは、送電部ならびに第1および第2の通信部は、車両の進行方向に沿って、第1の通信部、送電部、第2の通信部の順に配置される。
好ましくは、送電部の固有周波数と受電部の固有周波数との差は、送電部の固有周波数または受電部の固有周波数の±10%以下である。
好ましくは、送電部と受電部との結合係数は0.1以下である。
好ましくは、受電部は、受電部と送電部との間に形成される特定の周波数で振動する磁界、および、受電部と送電部との間に形成される特定の周波数で振動する電界の少なくとも一方を通じて、送電部から受電する。
本発明による非接触給電システムの制御方法は、走行中の車両に非接触で電力を送電するための非接触給電システムについての制御方法である。非接触給電システムは、車両の走行路に沿って配置され、車両の受電部に電力を送電するように構成された送電部と、走行路に沿って互いに位置を隔てて設けられ、車両と通信可能に構成された第1および第2の通信部とを含む。制御方法は、第1の通信部からの情報に基づいて車両への送電を開始するステップと、送電の開始の際に所定金額を徴収金額に設定するステップと、第2の通信部からの情報に基づいて、車両に対して実際に送電した電力量または車両が実際に受電した電力量に対応する料金を算出するステップと、料金と所定金額との差額により徴収金額を修正するステップとを備える。
本発明によれば、走行中の車両に非接触で電力を供給可能な非接触給電システムにおける課金処理を適切に行なうことができる。
本実施の形態に従う非接触給電システムの全体概略図である。 図1の非接触給電システムにおける、送電装置および車両の詳細を示す全体ブロック図である。 非接触給電システムの他の例における、送電装置および車両の詳細を示す全体ブロック図である。 送電装置から車両への電力伝送時の等価回路図である。 電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。 送電部および受電部の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を示す図である。 固有周波数を固定した状態で、エアギャップを変化させたときの電力伝送効率と、送電部に供給される電流の周波数との関係を示すグラフである。 電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。 本実施の形態における課金処理の概要を説明するための図である。 本実施の形態において、送電装置の管理制御部で実行される課金処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本非接触給電システムを一般道路に適用した場合の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[非接触給電システムの構成]
図1は、本実施の形態に従う非接触給電システム10の全体概略図である。非接触給電システム10は、たとえば、高速道路などに設けられ、走行中の車両に電力を供給することが可能である。
非接触給電システム10は、送電装置200を備える、送電装置200は、制御装置である管理制御部250と、ネットワーク回線240と、電源装置210と、複数の送電部220A〜220Y(以下、包括的に、「送電部220」とも称する。)と、通信部230A,230B(以下、包括的に「通信部230」とも称する。)とを備える。
送電部220は、高速道路における特定の走行路に沿って、走行路に埋め込まれるように配置される。なお、以下の説明においては、送電部220が配置された走行路を「給電レーン20」と称し、その他の走行レーンを「一般レーン30」と称する。
送電部220は、図2および図4等で後述するように、電磁界を発生させるコイルであり、この電磁界を介して、給電対象の車両100に設けられる受電部に電力を伝達する。
各送電部は、電源装置210に電気的に並列に接続される。電源装置210は、ネットワーク回線240を介して管理制御部250から受信した指令に従って、各送電部に電力を供給する。
給電レーン20において、送電部220の入口および出口には、下方を車両100が通過可能な開始ゲート40および終了ゲート45がそれぞれ設けられる。開始ゲート40および終了ゲート45には、それぞれ通信部230A,230Bが設置される。通信部230は、下方を通過する車両100と無線通信を行なうことができる。
なお、開始ゲート40および終了ゲート45は、通信部230と車両100との間で通信が可能であれば、必ずしも門型の構成には限られない。たとえば、車両の側方または斜め上方に通信部230を配置するものであってもよい。また、図1においては、開始ゲート40および終了ゲート45が送電部220の直前および直後にそれぞれ配置されている場合が例として示されているが、たとえば、ETC(Electric Toll Collection System)を用いた高速道路の料金徴収の場合と同様に、高速道路のインターチェンジの入口および出口のゲートを採用してもよい。
開始ゲート40に設置された通信部230Aは、下方を通過した車両100から無線通信により車両情報を受信し、ネットワーク回線240を介して、受信した情報を管理制御部250へ送信する。管理制御部250は、受信した車両情報により車両100が給電対象の車両である場合には、電源装置210に指令を出力して、車両100への送電を開始する。
終了ゲート45に設置された通信部230Bは、下方を通過した車両100から車両情報を受信して管理制御部250へ送信するとともに、車両100が給電レーン20を走行している間に車両100へ送電した電力量、または車両100から受信した車両100が実際に受電した電力量に対応する料金を含む課金情報を車両100へ送信する。車両100では、送信された課金情報がユーザに通知される。
この送電された電力についての料金は、たとえば管理制御部250から、ネットワーク回線240または図示しない他のネットワーク回線を通じて、銀行またはクレジット会社等に伝達され、予め登録されたユーザの口座からこの料金が引き落とされる。
なお、図1においては、給電レーンの送電部の入口に開始ゲート40が設けられ、出口に終了ゲート45が設けられる構成を例が示されているが、それに加えて、開始ゲート40と終了ゲート45との間に、1つ以上の中間ゲート(図示せず)をさらに設けてもよい。たとえば、開始ゲート40から終了ゲート45までの距離が非常に長いような場合には、終了ゲート45に到達するまでにユーザが一般レーンに車線変更してしまう可能性が高くなる。そのため、中間ゲートを適宜設けて、その中間ゲートまでの料金を順次確定していくことによって、適切な課金処理が実行できるようになる。この場合、中間ゲートに設けられる通信部は、図1の終了ゲート45の通信部230Bとして機能するとともに、開始ゲート40の通信部230Aとしても機能することになる。また、中間ゲートは、たとえば、電力供給元である電力会社の管轄が切換わり、料金体系が変わる地点にも設けられる。
ネットワーク回線240は、電源装置210および通信部230と、管理制御部250との間で情報の授受を行なうことが可能な無線または有線の通信回線である。ネットワーク回線240は、たとえば、インターネット回線や電話回線のような公衆回線であってもよいし、本システム独自の回線であってもよい。なお、管理制御部250が、給電レーン20の近くに設置される場合には、ネットワーク回線240を用いずに、電源装置210および通信部230を管理制御部250に直接接続するようにしてもよい。
管理制御部250は、非接触給電システム10の統括的な制御を行なう制御装置であり、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファ等を含んで構成される。
上述のように、管理制御部250は、通信部230によって取得した車両情報に基づいて、当該車両100が給電対象であるか否かを判断するとともに、車両100の走行に同期させながら車両100への送電の開始および終了を制御する。また、管理制御部250は、電源装置210から車両100に対して実際に送電した電力量を積算し、積算された電力量に対応した料金の徴収金額を決定する。そして、通信部230を介して、この料金を含む課金情報を車両100へ送信する。料金の詳細な決定手法は、図9および図10で詳述する。
図2は、本実施の形態に従う非接触給電システム10における車両100および送電装置200の構成の詳細を示す図である。図2を参照して、送電装置200は、図1で示したように、電源装置210、送電部220、通信部230および管理制御部250を含む。
電源装置210は、所定の周波数を有する交流電力を発生する。一例として、電源装置210は、商用電源400から電力を受けて高周波の交流電力を発生し、その発生した交流電力を送電部220へ供給する。そして、送電部220は、送電部220の周囲に発生する電磁界を介して、車両100の受電部110へ非接触で電力を伝達する。
電源装置210は、通信部212と、送電ECU(Electronic Control Unit)214と、電源部216と、整合器218とを含む。また、送電部220Aは、共振コイル221Aと、キャパシタ222Aと、電磁誘導コイル223Aとを含む。送電部220Bは、共振コイル221Bと、キャパシタ222Bと、電磁誘導コイル223Bとを含む。なお、共振コイル221A,221B、キャパシタ222A,222Bおよび電磁誘導コイル223A,223Bについても、以下の説明では、それぞれ包括的に「共振コイル222」,「キャパシタ222」,「電磁誘導コイル223」とも称する。
電源部216は、送電ECU214からの制御信号MODによって制御され、商用電源400などから受ける交流電力を高周波の電力に変換する。そして、電源部216は、その変換した高周波電力を、整合器218を介して電磁誘導コイル223へ供給する。
また、電源部216は、図示されない電圧センサ,電流センサによってそれぞれ検出される送電電圧Vtrおよび送電電流Itrを送電ECU214へ出力する。
整合器218は、送電部220の入力インピーダンスを調整するためのものであり、典型的には、たとえばリアクトルとキャパシタとを含んで構成される。
なお、図2には示されていないが、電源装置210は、送電部220を切換えるための切換部を有してもよい。この場合には、車両100の走行に対応して送電部が順次切換えられ、電源部216に接続された送電部に対して電力が供給される。
電磁誘導コイル223は、電磁誘導により共振コイル221と磁気的に結合可能である。電磁誘導コイル223は、電源部216から供給された高周波電力を、電磁誘導によって共振コイル221に伝達する。
共振コイル221は、電磁誘導コイル223から伝達された電力を、車両100の受電部110に含まれる共振コイル111へ非接触で電力を転送する。なお、受電部110と送電部220との間の電力伝送については、図4を用いて後述する。
通信部212は、管理制御部250との間で通信を行なうための通信インターフェースであり、図1で示されるように、ネットワーク回線240を介して管理制御部250と情報PWRの授受を行なう。通信部212は、管理制御部250から送信される各送電部において送電すべき電力を受信し、受信したこれらの情報を送電ECU214へ出力する。また、通信部212は、送電ECU214からの送電電圧Vtrおよび送電電流Itrの情報、ならびに各送電部において実際に送電された電力を管理制御部250へ送信する。
送電ECU214は、いずれも図2には図示しないがCPU、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、電源装置210における各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
車両100は、受電部110と、整合器170と、整流器180と、充電リレーCHR185と、蓄電装置190と、システムメインリレーSMR115と、パワーコントロールユニットPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、動力伝達ギヤ140と、駆動輪150と、車両ECU300と、通信部160と、電圧センサ195と、電流センサ196とを含む。受電部110は、共振コイル111と、キャパシタ112と、電磁誘導コイル113とを含む。
なお、本実施の形態においては、車両100として電気自動車を例として説明するが、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行が可能な車両であれば車両100の構成はこれに限られない。車両100の他の例としては、エンジンを搭載したハイブリッド車両や、燃料電池を搭載した燃料電池車などが含まれる。
共振コイル111は、送電装置200に含まれる共振コイル221から非接触で電力を受電する。電磁誘導コイル113は、電磁誘導により共振コイル111と磁気的に結合可能である。この電磁誘導コイル113は、共振コイル111により受電された電力を電磁誘導により取出し、整合器170を介して整流器180へ出力する。
整合器170は、共振コイル111により受電された電力を供給する負荷の入力インピーダンスを調整するためのものであり、送電側の整合器218と同様に、たとえばリアクトルおよびキャパシタを含んで構成される。
整流器180は、整合器170を介して電磁誘導コイル113から受けた交流電力を整流し、その整流された直流電力を蓄電装置190に出力する。整流器180としては、たとえば、ダイオードブリッジおよび平滑用のキャパシタ(いずれも図示せず)を含む構成とすることができる。整流器180として、スイッチング制御を用いて整流を行なう、いわゆるスイッチングレギュレータを用いることも可能である。整流器180が受電部110に含まれる場合には、発生する電磁場に伴うスイッチング素子の誤動作等を防止するために、ダイオードブリッジのような静止型の整流器とすることがより好ましい。
CHR185は、整流器180と蓄電装置190との間に電気的に接続される。CHR185は、車両ECU300からの制御信号SE2により制御され、整流器180から蓄電装置190への電力の供給と遮断とを切換える。
蓄電装置190は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置190は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置190は、整流器180に接続される。そして、蓄電装置190は、受電部110で受電されかつ整流器180で整流された電力を蓄電する。また、蓄電装置190は、SMR115を介してPCU120とも接続される。蓄電装置190は、車両駆動力を発生させるための電力をPCU120へ供給する。さらに、蓄電装置190は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置190の出力は、たとえば200V程度である。
蓄電装置190には、いずれも図示しないが、蓄電装置190の電圧VBおよび入出力される電流IBを検出するための電圧センサおよび電流センサが設けられる。これらの検出値は、車両ECU300へ出力される。車両ECU300は、この電圧VBおよび電流IBに基づいて、蓄電装置190の充電状態(「SOC(State Of Charge)」とも称する。)を演算する。
SMR115は、蓄電装置190とPCU120との間に電気的に接続される。そして、SMR115は、車両ECU300からの制御信号SE1によって制御され、蓄電装置190とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
PCU120は、いずれも図示しないが、コンバータやインバータを含む。コンバータは、車両ECU300からの制御信号PWCにより制御されて蓄電装置190からの電圧を変換する。インバータは、車両ECU300からの制御信号PWIにより制御されて、コンバータで変換された電力を用いてモータジェネレータ130を駆動する。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ130の出力トルクは、動力伝達ギヤ140を介して駆動輪150に伝達される。車両100は、このトルクを用いて走行する。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電装置190の充電電力に変換される。
また、モータジェネレータ130の他にエンジン(図示せず)が搭載されたハイブリッド自動車では、エンジンおよびモータジェネレータ130を協調的に動作させることによって、必要な車両駆動力が発生される。この場合、エンジンの回転による発電電力を用いて、蓄電装置190を充電することも可能である。
通信部160は、車両100と送電装置200との間で無線通信を行なうための通信インターフェースであり、送電装置200の通信部230と、車両情報INFOおよび課金情報CHRG等の情報の授受を行なう。通信部160から送電装置200へ出力される車両情報INFOには、車両を識別するための車両ID、電力伝送効率および車両100が実際に受電した電力量などの情報が含まれる。通信部160が送電装置200から受信する課金情報CHRGには、送電装置200からのトータルの送電電力およびそれに対応して課金された料金情報などが含まれる。
車両ECU300は、いずれも図2には図示しないがCPU、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100における各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
電圧センサ195は、整流器180とCHR185とを結ぶ経路の間に接続され、受電部110で受電された受電電圧Vreを検出する。電流センサ196は、電磁誘導コイル113と整合器170とを結ぶ電力線に設けられ、受電電流Ireを検出する。受電電圧Vreおよび受電電流Ireの検出値は、車両ECU300に送信され、電力伝送効率の演算等に用いられる。
なお、図2においては、受電部110および送電部220に、電磁誘導コイル113,223がそれぞれ設けられる構成を示したが、図3の非接触給電システム10Aにおける受電部110Aおよび送電部225A,225Bのように電磁誘導コイルが設けられない構成とすることも可能である。この場合には、送電部225A,225Bにおいては共振コイル226A,226Bが整合器218を介して電源部216に接続され、受電部110においては共振コイル111Aが整合器170を介して整流器180に接続される。
また、車両におけるインピーダンス調整手段として、図2における整合器170に代えてまたは加えて、整流器180により整流された直流電圧の電圧変換を行なうDC/DCコンバータ(図示せず)が設けられる構成であってもよい。
[電力伝送の原理]
図4は、送電装置200から車両100への電力伝送時の等価回路図である。図4を参照して、送電装置200の送電部220は、共振コイル221と、キャパシタ222と、電磁誘導コイル223とを含む。
電磁誘導コイル223は、共振コイル221と所定の間隔をおいて、たとえば共振コイル221と略同軸上に設けられる。電磁誘導コイル223は、電磁誘導により共振コイル221と磁気的に結合し、電源装置210から供給される高周波電力を電磁誘導により共振コイル221へ供給する。
共振コイル221は、キャパシタ222とともにLC共振回路を形成する。なお、後述するように、車両100の受電部110においてもLC共振回路が形成される。共振コイル221およびキャパシタ222によって形成されるLC共振回路の固有周波数と、受電部110のLC共振回路の固有周波数との差は、前者の固有周波数または後者の固有周波数の±10%以下である。そして、共振コイル221は、電磁誘導コイル223から電磁誘導により電力を受け、車両100の受電部110へ非接触で送電する。
なお、電磁誘導コイル223は、電源装置210から共振コイル221への給電を容易にするために設けられるものであり、電磁誘導コイル223を設けずに共振コイル221に電源装置210を直接接続してもよい。また、キャパシタ222は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、共振コイル221の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ222を設けない構成としてもよい。
車両100の受電部110は、共振コイル111と、キャパシタ112と、電磁誘導コイル113とを含む。共振コイル111は、キャパシタ112とともにLC共振回路を形成する。上述のように、共振コイル111およびキャパシタ112によって形成されるLC共振回路の固有周波数と、送電装置200の送電部220における、共振コイル221およびキャパシタ222によって形成されるLC共振回路の固有周波数との差は、前者の固有周波数または後者の固有周波数の±10%である。そして、共振コイル111は、送電装置200の送電部220から非接触で受電する。
電磁誘導コイル113は、共振コイル111と所定の間隔をおいて、たとえば共振コイル111と略同軸上に設けられる。電磁誘導コイル113は、電磁誘導により共振コイル111と磁気的に結合し、共振コイル111によって受電された電力を電磁誘導により取出して電気負荷装置118へ出力する。なお、電気負荷装置118は、受電部110によって受電された電力を利用する電気機器であり、具体的には、整合器170(図1)以降の電気機器を包括的に表わしたものである。
なお、電磁誘導コイル113は、共振コイル111からの電力の取出しを容易にするために設けられるものであり、電磁誘導コイル113を設けずに共振コイル111に整流器180を直接接続してもよい。また、キャパシタ112は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、共振コイル111の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ112を設けない構成としてもよい。
送電装置200において、電源装置210から電磁誘導コイル223へ高周波の交流電力が供給され、電磁誘導コイル223を用いて共振コイル221へ電力が供給される。そうすると、共振コイル221と車両100の共振コイル111との間に形成される磁界を通じて共振コイル221から共振コイル111へエネルギ(電力)が移動する。共振コイル111へ移動したエネルギ(電力)は、電磁誘導コイル113を用いて取出され、車両100の電気負荷装置118へ伝送される。
上述のように、この電力伝送システムにおいては、送電装置200の送電部220の固有周波数と、車両100の受電部110の固有周波数との差は、送電部220の固有周波数または受電部110の固有周波数の±10%以下である。このような範囲に送電部220および受電部110の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができる。一方、上記の固有周波数の差が±10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%よりも小さくなり、電力伝送時間が長くなるなどの弊害が生じる可能性がある。
なお、送電部220(受電部110)の固有周波数とは、送電部220(受電部110)を構成する電気回路(共振回路)が自由振動する場合の振動周波数を意味する。なお、送電部220(受電部110)を構成する電気回路(共振回路)において、制動力または電気抵抗を実質的に零としたときの固有周波数は、送電部220(受電部110)の共振周波数とも呼ばれる。
図5および図6を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図5は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。また、図6は、送電部および受電部の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を示す図である。
図5を参照して、電力伝送システム89は、送電部90と、受電部91とを備える。送電部90は、第1コイル92と、第2コイル93とを含む。第2コイル93は、共振コイル94と、共振コイル94に設けられたキャパシタ95とを含む。受電部91は、第3コイル96と、第4コイル97とを備える。第3コイル96は、共振コイル99とこの共振コイル99に接続されたキャパシタ98とを含む。
共振コイル94のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ95のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。また、共振コイル99のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ98のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、第2コイル93の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、第3コイル96の固有周波数f2は下記の式(2)によって示される。
f1=1/{2π(Lt×C1)1/2} … (1)
f2=1/{2π(Lr×C2)1/2} … (2)
ここで、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合において、第2コイル93および第3コイル96の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を図6に示す。なお、このシミュレーションにおいては、共振コイル94および共振コイル99の相対的な位置関係は固定とし、さらに、第2コイル93に供給される電流の周波数は一定である。
図6に示すグラフのうち、横軸は固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は一定周波数の電流における電力伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記の式(3)によって示される。
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%) … (3)
図6から明らかなように、固有周波数のズレ(%)が0%の場合には、電力伝送効率は100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は40%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は10%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は5%程度となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、第3コイル96の固有周波数の10%以下の範囲となるように第2コイル93および第3コイル96の固有周波数を設定することで、電力伝送効率を実用的なレベルに高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が第3コイル96の固有周波数の5%以下となるように第2コイル93および第3コイル96の固有周波数を設定すると、電力伝送効率をさらに高めることができるのでより好ましい。なお、シミュレーションソフトしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
再び図4を参照して、送電装置200の送電部220および車両100の受電部110は、送電部220と受電部110との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する磁界と、送電部220と受電部110との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて、非接触で電力を授受する。送電部220と受電部110との結合係数κは0.1以下が好ましく、送電部220と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部220から受電部110へ電力が伝送される。
ここで、送電部220の周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と送電部220に供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数との関係について説明する。送電部220から受電部110に電力を伝送するときの電力伝送効率は、送電部220および受電部110間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電部220および受電部110の固有周波数(共振周波数)をf0とし、送電部220に供給される電流の周波数をf3とし、送電部220および受電部110の間のエアギャップをエアギャップAGとする。
図7は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。図7を参照して、横軸は、送電部220に供給される電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、送電部220に供給される電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような手法が考えられる。第1の手法としては、エアギャップAGにあわせて、送電部220に供給される電流の周波数を一定として、キャパシタ222やキャパシタ112のキャパシタンスを変化させることで、送電部220と受電部110との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が考えられる。具体的には、送電部220に供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタ222およびキャパシタ112のキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、送電部220および受電部110に流れる電流の周波数は一定である。
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、送電部220に供給される電流の周波数を調整する手法である。たとえば、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、周波数f4またはf5の電流を送電部220に供給する。周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数f6の電流を送電部220に供給する。この場合においては、エアギャップAGの大きさに合わせて送電部220および受電部110に流れる電流の周波数を変化させることになる。
第1の手法では、送電部220を流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、送電部220を流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が送電部220に供給される。送電部220に特定の周波数の電流が流れることで、送電部220の周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電部110は、受電部110と送電部220との間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電部220から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、上記の例では、エアギャップAGに着目して、送電部220に供給される電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、送電部220および受電部110の水平方向のズレ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、送電部220に供給される電流の周波数を調整する場合がある。
なお、上記の説明では、共振コイルとしてヘリカルコイルを採用した例について説明したが、共振コイルとして、メアンダラインなどのアンテナなどを採用した場合には、送電部220に特定の周波数の電流が流れることで、特定の周波数の電界が送電部220の周囲に形成される。そして、この電界を通して、送電部220と受電部110との間で電力伝送が行なわれる。
この電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。
図8は、電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図8を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電磁界」と「誘導電磁界」と「静電磁界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πと表わすことができる。
「静電磁界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、この実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギ(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電磁界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電部220および受電部110(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、送電部220から他方の受電部110へエネルギ(電力)を伝送する。この「静電磁界」は遠方にエネルギを伝播しないので、遠方までエネルギを伝播する「輻射電磁界」によってエネルギ(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギ損失で送電することができる。
このように、この電力伝送システムにおいては、送電部220と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部220と受電部110との間で非接触によって電力が伝送される。そして、送電部220と受電部110との間の結合係数(κ)は、たとえば、0.3以下程度であり、好ましくは、0.1以下である。当然のことながら、結合係数(κ)を0.1〜0.3程度の範囲も採用することができる。結合係数(κ)は、このような値に限定されるものでなく、電力伝送が良好となる種々の値をとり得る。
なお、電力伝送における、上記のような送電部220と受電部110との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」、「電界(電場)共振結合」等という。「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
送電部220と受電部110とが上記のようにコイルによって形成される場合には、送電部220と受電部110とは、主に磁界(磁場)によって結合し、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」が形成される。なお、送電部220と受電部110とに、たとえば、メアンダライン等のアンテナを採用することも可能であり、この場合には、送電部220と受電部110とは、主に電界(電場)によって結合し、「電界(電場)共鳴結合」が形成される。
[徴収金額の決定手法]
上述のような、車両走行中に電力伝送が可能な非接触給電システムにおいては、車両が開始ゲートを通過し、管理制御部により車両情報が取得されたことによって、送電部からの送電が開始される。そのため、図1における車両100Aのように、開始ゲートを通過せずに、開始ゲートと終了ゲートとの間の途中から給電レーンに進入したような場合には、送電部から送電は実行されない。
しかしながら、車両が開始ゲートを通過して送電が開始された後、終了ゲートに到達するまでに、たとえば障害物等を避けるためあるいは故意に給電レーンから一般レーンに移動することによって終了ゲートを通過しなかった場合には、実際の送電量に対応した料金を徴収できない状態が生じ得る。
そのため、本実施の形態においては、図9に示すように、車両への送電電力の徴収金額について、車両100が開始ゲート40を通過して送電が開始されるときに、所定金額を徴収金額として設定し、車両100が終了ゲート45を通過したときに、送電部220からの実際の送電電力または車両100の実際の受電電力に対応する金額と上記の徴収金額との差額を精算する。すなわち、送電開始後に車両が給電レーンから移動して終了ゲートを通過しなかった場合であっても、上記の所定金額についてはユーザの口座から徴収することができる。
この所定金額は、たとえば、開始ゲートから終了ゲートまでの間において、電源装置から送電可能な最大電力量に対応する最大金額に設定され、終了ゲートにおいて実際の送電電力量または車両100の実際の受電電力に対応した金額との差額が返金される。このように最大金額に設定すると、終了ゲートを通過しなかった場合には、ユーザは実際に送電された電力量または車両100の実際の受電電力に対応した金額よりも多い金額の料金を支払うことになる。そのため、ユーザに対して、終了ゲートを通過することについてのインセンティブを与えることができるので、ユーザが受電途中で給電レーンから故意に移動してしまうことを抑制することができる。
なお、上述のように、走行中の電力送電においては、送電部と受電部との間の位置決めを常に最適な状態に維持することは困難であるので、実際に車両で受電される電力は、電源装置から送電可能な最大電力と比べると低くなってしまう。そのため、たとえば、障害物等を回避するために、給電レーンから移動せざるを得ないような不測の事態の場合に、上記のような最大金額を徴収することは、ユーザに対して酷である場合がある。したがって、上記の所定金額については、実際の電力送電効率等を勘案して最大金額よりも低い金額に設定し、終了ゲートにおける精算時に過不足する金額の追加徴収あるいは返金を行なうようにしてもよい。
また、上記の所定金額は固定金額としてもよいし、たとえば、車両に搭載される蓄電装置の容量およびSOC等に基づいて可変に設定するようにしてもよい。あるいは、昼夜電量差を考慮して、昼夜の時間で可変に設定するようにしてもよい。
図10は、本実施の形態において、管理制御部250で実行される課金処理の詳細を説明するためのフローチャートである。なお、図10に示されるフローチャート中の各ステップについては、管理制御部250に予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて、所定周期もしくは所定の条件が成立したことに応答して実行されることによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図1および図10を参照して、管理制御部250は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、通信部230Aからの情報に基づいて、車両100が開始ゲート40を通過したか否かを判定する。
車両100が開始ゲート40を通過していない場合(S100にてNO)は、車両100への電力供給が開始されないので、管理制御部250は以降の処理をスキップして処理を終了する。
車両100が開始ゲート40を通過した場合(S100にてYES)は、処理がS110に進められ、管理制御部250は、通信部230Aからの車両情報に含まれる車両IDを取得する。
そして、車両IDから車両100が給電対象の車両であることが認識された場合には、管理制御部250は、S120にて徴収金額を当該システムの最大課金金額に設定し、S130にて送電部220からの送電動作を開始する。
管理制御部250は、車両100が給電レーンを走行している間に、各送電コイルによって供給した実際の電力量を積算して記憶する(S140)。そして、S150にて、管理制御部250は、通信部230Bからの情報に基づいて、車両100が終了ゲート45を通過したか否かを判定する。
車両100が終了ゲート45を通過した場合(S150にてYES)は、処理がS170に進められ、管理制御部250は、送電部220による送電動作を終了するとともに、積算された実送電量に対応した徴収金額を演算により求める。そして、S120で決定した課金金額から実送電量に対応した徴収金額を差し引いて最終的な徴収金額を確定する。すなわち、返金処理が実行される。なお、積算された実送電量に代えて、車両100から送信される車両100が実際に受信した電力量を積算し、その積算された実受電量に対応した徴収金額を用いるようにしてもよい。
一方、車両100が終了ゲート45を通過していない場合(S150にてNO)は、処理がS160に進められ、管理制御部250は、送電開始から所定期間が経過したか否かを判定する。
所定期間が経過していない場合(S160にてNO)は、処理がS140に戻されて、管理制御部250は、車両100が依然として給電レーンを走行中であると判断して、送電動作を継続しながら実際に送電した電力を順次積算する。
所定期間が経過した場合(S160にてYES)は、管理制御部250は、なんらかの理由により、車両100が終了ゲート45を通過せずに給電レーン20から移動してしまったものと判断する。そして、管理制御部250は、送電動作を終了するとともに、S120で設定した最大課金金額を徴収金額として確定し処理を終了する。
図10には示されていないが、その後、確定された徴収金額が、ユーザの所定口座から引き落とされる。
なお、上記の所定期間については、予め定められた固定時間であってもよいし、たとえば開始ゲート40通過時の車両100の速度および開始ゲート40から終了ゲート45までの距離に基づいて演算される時間のように可変に設定してもよい。
このような処理に従って制御を行なうことによって、車両走行中に非接触で電力を送電することができる非接触給電システムにおいて、送電開始後に、送電終了地点に到達するまでに車両が給電レーンから移動した場合であっても、適切に課金処理を行なって送電電力または受電電力に対する料金を徴収することが可能となる。
なお、上記の説明においては、非接触給電システムが高速道路のような車両専用道路に設置される場合を例として説明したが、非接触給電システムは、たとえば、図11に示されるように市街地における一般道路に適用することも可能である。このような場合には、たとえば、途中に脇道のない道路における2つの交差点間に送電部を設置するようにしてもよい。
また、この場合には、通信部として道路交通情報システム(Vehicle Information and Communication System:VICS(登録商標))を利用したり、信号機にその機能を持たせたりするようにしてもよい。
さらに、終了ゲートについては、図1において給電レーンに加えて一般レーンにも配置するようにしてもよい。この場合には、たとえ、送電途中に給電レーンから一般レーンに車両が移動した場合であっても、車両が確実に終了ゲートを通過できるので、徴収金額の精算を確実に行なわせることが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A 非接触給電システム、20 給電レーン、30 一般レーン、40 開始ゲート、45 終了ゲート、89 電力伝送システム、90,220,220A〜220Y,225A,225B 送電部、91,110,110A 受電部、92,93,96,97 コイル、94,99,111,111A,221,221A,221A,221B,221B,222,226A,226B 共振コイル、95,98,112,222,222A,222B キャパシタ、100,100A,100B 車両、113,223,223A,223B 電磁誘導コイル、115 SMR、118 電気負荷装置、120 PCU、130 モータジェネレータ、140 動力伝達ギヤ、150 駆動輪、160,212,230,230A,230B 通信部、170,218 整合器、180 整流器、185 CHR、190 蓄電装置、195 電圧センサ、196 電流センサ、200 送電装置、210 電源装置、214 送電ECU、216 電源部、240 ネットワーク回線、250 管理制御部、300 車両ECU、400 商用電源。

Claims (8)

  1. 走行中の車両に非接触で電力を送電するための非接触給電システムであって、
    前記車両の走行路に沿って配置され、前記車両の受電部に電力を送電するように構成された送電部と、
    前記走行路に沿って互いに位置を隔てて設けられ、前記車両と通信可能に構成された第1および第2の通信部と、
    前記車両への送電動作の制御および前記送電動作に伴う徴収金額の設定を行なうように構成された制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記第1の通信部からの情報に基づいて前記車両への送電を開始するとともに所定金額を前記徴収金額に設定し、前記第2の通信部からの情報に基づいて、前記車両に対して実際に送電した電力量または前記車両が実際に受電した電力量に対応する料金と前記所定金額との差額により前記徴収金額を修正し、
    前記車両は、蓄電装置を含み、
    前記制御装置は、前記蓄電装置の充電状態を示す情報に応じて前記所定金額を可変に設定する、非接触給電システム。
  2. 前記制御装置は、前記車両への送電を開始後、予め定められた期間内に前記第2の通信部からの情報が受信されない場合には、前記所定金額を前記徴収金額として確定する、請求項1に記載の非接触給電システム。
  3. 前記送電部は、前記第1の通信部と前記第2の通信部との間に配置される、請求項1に記載の非接触給電システム。
  4. 前記送電部ならびに前記第1および第2の通信部は、前記車両の進行方向に沿って、前記第1の通信部、前記送電部、前記第2の通信部の順に配置される、請求項3に記載の非接触給電システム。
  5. 前記送電部の固有周波数と前記受電部の固有周波数との差は、前記送電部の固有周波数または前記受電部の固有周波数の±10%以下である、請求項1に記載の非接触給電システム。
  6. 前記送電部と前記受電部との結合係数は0.1以下である、請求項1に記載の非接触給電システム。
  7. 前記受電部は、前記受電部と前記送電部との間に形成される特定の周波数で振動する磁界、および、前記受電部と前記送電部との間に形成される特定の周波数で振動する電界の少なくとも一方を通じて、前記送電部から受電する、請求項1に記載の非接触給電システム。
  8. 走行中の車両に非接触で電力を送電するための非接触給電システムの制御方法であって、
    前記非接触給電システムは、
    前記車両の走行路に沿って配置され、前記車両の受電部に電力を送電するように構成された送電部と、
    前記走行路に沿って互いに位置を隔てて設けられ、前記車両と通信可能に構成された第1および第2の通信部とを含み、
    前記車両は、蓄電装置を含み、
    前記制御方法は、
    前記第1の通信部からの情報に基づいて前記車両への送電を開始するステップと、 送電の開始の際に所定金額を徴収金額に設定するステップと、
    前記第2の通信部からの情報に基づいて、前記車両に対して実際に送電した電力量または前記車両が実際に受電した電力量に対応する料金を算出するステップと、
    前記料金と前記所定金額との差額により前記徴収金額を修正するステップと、
    前記蓄電装置の充電状態を示す情報に応じて前記所定金額を可変に設定するステップとを備える、非接触給電システムの制御方法。
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