JP5958091B2 - 液晶表示素子 - Google Patents
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互いに対向する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側の面に設けられ、所定の形状にパターニングされた透明電極と、
少なくとも前記第1基板側の前記透明電極と前記液晶層との間に前記透明電極を覆うように設けられる絶縁膜と、
前記第1基板の前記液晶層側とは反対側に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置して前記第1偏光板と対向する第2偏光板と、を備え、前記透明電極から前記液晶層に電圧が印加されることで、前記所定の形状に対応した表示要素を表示するねじれネマティック型、且つ、ネガ表示型の液晶表示素子であって、
前記第1基板及び前記第1偏光板は、前記液晶層よりも、前記表示要素を視認する観察者側に位置し、
前記透明電極の屈折率と、前記絶縁膜の屈折率との差は、略0.2であり、
前記第1基板及び前記第2基板の対向面の法線方向から見て、前記液晶層が含む液晶分子のうち前記第1基板に近接した位置の液晶分子の長軸方向と前記第1偏光板の吸収軸方向とは実質的に一致し、
前記液晶層における前記長軸方向の屈折率と、前記長軸方向と直交する方向の屈折率との差の絶対値は、0.15以上0.25以下である、
ことを特徴とする。
互いに対向する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側の面に設けられ、所定の形状にパターニングされた透明電極と、
少なくとも前記第1基板側の前記透明電極と前記液晶層との間に前記透明電極を覆うように設けられる絶縁膜と、
前記第1基板の前記液晶層側とは反対側に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置して前記第1偏光板と対向する第2偏光板と、を備え、前記透明電極から前記液晶層に電圧が印加されることで、前記所定の形状に対応した表示要素を表示するねじれネマティック型、且つ、ネガ表示型の液晶表示素子であって、
前記第1基板及び前記第1偏光板は、前記液晶層よりも、前記表示要素を視認する観察者側に位置し、
前記透明電極の屈折率と、前記絶縁膜の屈折率との差は、略0.2であり、
前記第1基板及び前記第2基板の対向面の法線方向から見て、前記液晶層が含む液晶分子のうち前記第1基板に近接した位置の液晶分子の長軸方向と前記第1偏光板の吸収軸方向とのなす角の角度の絶対値は、10度以下であり、
前記液晶層における前記長軸方向の屈折率と、前記長軸方向と直交する方向の屈折率との差の絶対値は、0.15以上0.25以下である、
ことを特徴とする。
第2基板20の液晶層30側には、透明電極21と絶縁膜22と配向膜23とが設けられている。これら各々は、第2基板20から液晶層30に向かって、透明電極21、絶縁膜22、配向膜23の順で積層されている。
液晶表示素子100では、透明電極11,21が重ならない領域及びON電圧が印加されていない領域が黒の背景領域3となるが、何の対策も講じないと、この背景領域3において、透明電極11,21(特に観察者1側の透明電極11)が形成された領域4で、前述した電極見えが発生しやすかった。本実施形態に係る液晶表示素子100は、このような領域4で発生しやすかった電極見えを効果的に低減する。どのように電極見えを低減するかは後に詳述する。なお、図2では、背景領域3において形成されている引き回し電極を省略して表している。
これにより、液晶層30が含む液晶分子31のうち、第1基板10に近接した位置の液晶分子(図3に模式的に示す液晶分子31)の長軸方向は、Fラビング軸13a方向に規制され(Fラビング軸13a方向と一致し)、第2基板20に近接した位置の液晶分子の長軸方向は、Rラビング軸23a方向に規制される(Rラビング軸23a方向と一致する)。
液晶表示素子100では、液晶分子が挙動し始める閾値電圧よりも低い値にOFF電圧が設定されている。すると、OFF電圧を印加しても液晶分子が実質的に基板面と平行なままである。つまり、OFF電圧が印加されている領域においては、液晶層30はカイラリティを有したままである。したがって、この領域においては、バックライト60が出射し、第2偏光板50を通過することによって直線偏光となった光は、液晶層30を通過すると液晶層30のカイラリティにより約90°偏光方向が傾く。すると、液晶層30を通過した光は、第2偏光板50と光軸(吸収軸又は透過軸)が略平行である第1偏光板40を通過できない。このようにして、液晶表示素子100の背景領域は黒色に視認される。
(白表示)
一方、ON電圧が印加されている領域においては、液晶層30の液晶分子は、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われる。したがって、この領域においては、バックライト60が出射し、第2偏光板50を通過することによって直線偏光となった光は、液晶層30を通過してもその偏光方向がほぼ変化しない。すると、液晶層30を通過した光は、第2偏光板50と光軸が略平行である第1偏光板40を通過する。このようにして液晶表示素子100では、背面側から通過した光により、所定の表示要素が白く点灯する。
一般的に、液晶層30の軸13a方向の屈折率neは、1.6程度、Rラビング軸23a方向の屈折率noは、1.5程度に設定されているが、条件1を満たすように液晶表示素子100を構成すれば、屈折率が低いno側で、光が第1偏光板40を透過することになる(つまり、F吸収軸41と直交する透過軸方向で光が透過する)。すると、液晶層30の実効的な屈折率(つまり、実際に観察者1に届く光を踏まえた屈折率)を小さくすることができ、電極見えを低減できるのではないか、と本願発明者らは想い到ったのである。
併せて、比較例として、F吸収軸41とFラビング軸13aとを直交させた従来の構成の液晶表示素子において、液晶層30のΔnを0.2、セルギャップを10μmに設定したものを従来例1として作成し、Δnを0.1、セルギャップを6μmに設定したものを従来例2として作成した。
この観察では、4段階の評価を行い、図4(a)に示すように、電極見えが顕著に発生した場合を「×」、電極見えが視認でき、液晶表示素子の表示品位を保つ上で好ましくない場合を「△」、電極見えがほとんど視認されず、液晶表示素子の表示品位が良好な場合を「○」、電極見えが確認できず、液晶表示素子の表示品位が「○」よりもさらに良好な場合を「◎」として各液晶表示素子を評価した。
一方、サンプル2は、電極見えがほとんど視認されず、さらには、サンプル3〜5は、サンプル2よりもさらに電極見え低減効果に優れ、表示品位がより良好であった。
サンプル1がサンプル2〜5に比べ、電極見え低減効果に劣る理由としては、Δnが0.1と小さい、つまりneとnoとの差が小さく、実効的な液晶屈折率が十分に小さくできなかったためと考えられる。一方、サンプル2〜5の観察結果を見るとわかるように、Δnを0.15、より好ましくはΔnを0.15より大きい値にすれば電極見え低減効果に優れることがわかる。
このようにしたから、前述のように電極見えを良好に低減することができる。また、液晶表示素子100は、Fラビング軸13aとF吸収軸41とが実質的に一致するように構成され、且つ、液晶層30のΔnが条件2を満たすように適宜に調整されただけであるため、その構造が簡潔である。
以上の説明では、液晶表示素子100をF吸収軸41方向とR吸収軸51方向とが実質的に一致、且つ、Fラビング軸13a方向とF吸収軸41方向とが実質的に一致するように構成する例を示したが、これに限られない。これら各々の軸方向を多少ずらすことにより、視角特性や、表示光の色相を変化させる(例えば、背景領域の色を黒よりも薄い色にする)ようにしてもよい。つまり、F吸収軸41とR吸収軸51とを平行状態からずらしてもよく、同様に、Fラビング軸13aとF吸収軸41とを平行状態からずらしてもよい。
例えば、F吸収軸41とR吸収軸51とを完全な平行状態から所定の角度ずらしたとしても、屈折率が低いno側で、光が第1偏光板40を透過することになるため、電極見えの低減効果は得られる。しかし、電極見えの低減効果が得られるからといって、コントラスト等の特性に支障がでて液晶表示素子100の表示品位が低下することは好ましくない。そこで、本願発明者らは、液晶表示素子100の表示品位を保ちつつ、どの程度の角度までF吸収軸41とR吸収軸51とをずらすことができるかを確かめるために、シミュレーションを行った。
次に、コントラスト(図5(a)ではCRと表している)に着目すると、F吸収軸41の角度αが30°、60°では、コントラストが約6と低く、やはり表示品位が良好でない。なお、コントラストはON時(ON電圧2.89V印加時)の透過率をOFF時(OFF電圧1.67V印加時)の透過率で割った値であり、この値が大きいと液晶表示素子100の表示が見やすいものとなるため、コントラストは大きいほうがよい。
また、コントラストに着目しても、35°≦α≦55°の範囲において、一番小さい値でも、11(F吸収軸41のαがα=55°のとき)と、F吸収軸41の角度αが30°、60°のときと比べて十分に大きく、表示品位が良好に保てることがわかる。
10 …第1基板
11 …透明電極
12 …絶縁膜
13 …配向膜
13a…Fラビング軸
20 …第2基板
21 …透明電極
22 …絶縁膜
23 …配向膜
23a…Rラビング軸
30 …液晶層
40 …第1偏光板
41 …F吸収軸
50 …第2偏光板
51 …R吸収軸
60 …バックライト
1 …観察者
2a〜2c…セグメント
3 …背景領域
Claims (2)
- 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側の面に設けられ、所定の形状にパターニングされた透明電極と、
少なくとも前記第1基板側の前記透明電極と前記液晶層との間に前記透明電極を覆うように設けられる絶縁膜と、
前記第1基板の前記液晶層側とは反対側に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置して前記第1偏光板と対向する第2偏光板と、を備え、前記透明電極から前記液晶層に電圧が印加されることで、前記所定の形状に対応した表示要素を表示するねじれネマティック型、且つ、ネガ表示型の液晶表示素子であって、
前記第1基板及び前記第1偏光板は、前記液晶層よりも、前記表示要素を視認する観察者側に位置し、
前記透明電極の屈折率と、前記絶縁膜の屈折率との差は、略0.2であり、
前記第1基板及び前記第2基板の対向面の法線方向から見て、前記液晶層が含む液晶分子のうち前記第1基板に近接した位置の液晶分子の長軸方向と前記第1偏光板の吸収軸方向とは実質的に一致し、
前記液晶層における前記長軸方向の屈折率と、前記長軸方向と直交する方向の屈折率との差の絶対値は、0.15以上0.25以下である、
ことを特徴とする液晶表示素子。 - 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側の面に設けられ、所定の形状にパターニングされた透明電極と、
少なくとも前記第1基板側の前記透明電極と前記液晶層との間に前記透明電極を覆うように設けられる絶縁膜と、
前記第1基板の前記液晶層側とは反対側に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置して前記第1偏光板と対向する第2偏光板と、を備え、前記透明電極から前記液晶層に電圧が印加されることで、前記所定の形状に対応した表示要素を表示するねじれネマティック型、且つ、ネガ表示型の液晶表示素子であって、
前記第1基板及び前記第1偏光板は、前記液晶層よりも、前記表示要素を視認する観察者側に位置し、
前記透明電極の屈折率と、前記絶縁膜の屈折率との差は、略0.2であり、
前記第1基板及び前記第2基板の対向面の法線方向から見て、前記液晶層が含む液晶分子のうち前記第1基板に近接した位置の液晶分子の長軸方向と前記第1偏光板の吸収軸方向とのなす角の角度の絶対値は、10度以下であり、
前記液晶層における前記長軸方向の屈折率と、前記長軸方向と直交する方向の屈折率との差の絶対値は、0.15以上0.25以下である、
ことを特徴とする液晶表示素子。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012124126A Active JP5958091B2 (ja) | 2012-05-31 | 2012-05-31 | 液晶表示素子 |
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