JP2018180471A - 液晶パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】透過状態における外光の映り込みや反射状態における二重像が抑制された液晶パネルを提供する。【解決手段】液晶パネル100は、反射状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子10を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22で反射され、前記透過状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子10を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22を透過する。第1反射型偏光部材21は、透光性の基材と、前記基材の一方の面側に形成される複数の金属線と、前記金属線の前記液晶素子と反対側に形成される可視光吸収層と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、液晶パネルに関する。
特許文献1には、一対の基板間に封入された液晶層と、該一対の基板を挟んで位置する2つの反射型偏光部材とを備え、透過状態と鏡状態(反射状態)とに切替可能な液晶パネルが開示されている。特許文献1の液晶パネルは、透過状態において背後に位置する対象(同文献では画像表示部)を視認可能とする。
この種の液晶パネルにおいては、観察者側の反射型偏光部材で外光の一部(反射型偏光部材の反射軸に沿う偏光軸の光)が反射されるため、透過状態においては外光の映り込みが、鏡状態においては二重像が、それぞれ顕著に発生してしまう問題がある。特許文献1の液晶パネルは、当該反射型偏光部材と観察者との間に可変偏光選択部材を配置しているが、部品点数の増加や制御の煩雑さを招く。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、透過状態における外光の映り込みや反射状態における二重像が抑制された液晶パネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る液晶パネルは、
電圧の印加に応じて透過状態と反射状態とに切り替わる液晶パネルであって、
液晶層と、前記液晶層に前記電圧を印加するための透明電極とを含む液晶素子と、
前記液晶素子の一方側に設けられた第1反射型偏光部材と、
前記液晶素子の他方側に設けられ、前記第1反射型偏光部材と前記液晶素子を挟んで対向する第2反射型偏光部材と、を備え、
前記反射状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材で反射され、
前記透過状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材を透過し、
前記第1反射型偏光部材は、透光性の基材と、前記基材の一方の面側に形成される複数の金属線と、前記金属線の前記液晶素子と反対側に形成される可視光吸収層と、を有する、
ことを特徴とする。
電圧の印加に応じて透過状態と反射状態とに切り替わる液晶パネルであって、
液晶層と、前記液晶層に前記電圧を印加するための透明電極とを含む液晶素子と、
前記液晶素子の一方側に設けられた第1反射型偏光部材と、
前記液晶素子の他方側に設けられ、前記第1反射型偏光部材と前記液晶素子を挟んで対向する第2反射型偏光部材と、を備え、
前記反射状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材で反射され、
前記透過状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材を透過し、
前記第1反射型偏光部材は、透光性の基材と、前記基材の一方の面側に形成される複数の金属線と、前記金属線の前記液晶素子と反対側に形成される可視光吸収層と、を有する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、透過状態における外光の映り込みや反射状態における二重像が抑制された液晶パネルを提供することができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態に係る液晶パネル100は、ねじれネマティック(TN(Twisted Nematic))型の液晶パネルであり、概略断面視で図1に示すように構成されている。液晶パネル100は、透過状態と反射状態に切替え可能に構成されている。透過状態における液晶パネル100は、図2(a)(b)に示すように背後に配置された表示部200の表示像を観察者1に透かして視認させる。一方、反射状態における液晶パネル100は、図2(a)に示すように外光NLなどを観察者1に向けて反射させる鏡として機能する。
なお、以下では、説明の理解を容易とするため、液晶パネル100の観察者1側を「表側」、その反対側を「裏側」とし、各部を説明する。また、図面の見易さを考慮して、図1及び図2(a)(b)においては、適宜、断面を示すハッチングを省略した。また、液晶パネル100の機能を説明するための図2(a)(b)においては、適宜の部材を省略した。
液晶パネル100は、図1に示すように、液晶素子10と、液晶素子10の表側に位置する第1反射型偏光部材21と、液晶素子10の裏側に位置する第2反射型偏光部材22と、を備える。図示しないが、平面視における液晶パネル100は、例えば、略矩形状をなしている。
液晶素子10は、図1に示すように、第1基板11と、第2基板12と、液晶層13と、を備える。
第1基板11及び第2基板12は、互いに対向する一対の透明基板であり、例えば、ガラス、プラスチック等から構成されている。第1基板11と第2基板12とは、液晶層13を挟んで対向するように、且つ、互いの主面(対向面)が平行となるように配置されている。第1基板11は、液晶層13の表側に位置する。
第1基板11の液晶層13側には、透明電極11aが設けられている。第2基板12の液晶層13側には、透明電極12aが設けられている。透明電極11a,12aは、スパッタ、蒸着、エッチング等の公知の手法により形成されている。この実施形態においては、透明電極11a,12aは、各々、対応する基板面にベタ状に形成され、平面視で略矩形状をなしている。透明電極11a,12aは、酸化インジウムを主成分とするITO(Indium Tin Oxide)膜等から構成されている。透明電極11a,12aを介しての液晶層13への電圧の印加は、パッシブとアクティブのいずれの駆動方式であってもよい。
また、第1基板11及び第2基板12の各々には、図示しない絶縁膜や配向膜が形成されている。絶縁膜は、シリコン系の絶縁膜からなり、透明電極11a,12aの各々を液晶層13側から覆うように形成されている。また、絶縁膜と液晶層13との間には、配向膜が形成されている。つまり、第1基板11には、透明電極11a、絶縁膜、及び配向膜が積層形成されている。また、第2基板12には、透明電極12a、絶縁膜、及び配向膜が積層形成されている。
配向膜は、液晶層13と接し、液晶層13が含む液晶分子13a(図2(a)(b)において模式的に表した)の配向状態を規定するためのものであり、例えばポリイミドから、公知の方法(例えば、フレクソ印刷)によって形成される。配向膜には、ラビング処理が施されている。この実施形態においては、表側の配向膜(つまり、第1基板11に形成された配向膜)のラビング方向と、裏側(つまり、第2基板12に形成された配向膜)のラビング方向とは、基板法線方向(第1基板11と第2基板12の対向面の法線方向)から見て略直交(丁度、直交も含む)する。このようにラビング処理が施された両配向膜により、液晶分子13aの配向が規制されている。なお、配向膜に施される配向処理は、ラビング処理に限らず、光配向処理、突起配向処理等の他の公知の処理によってもよい。
液晶層13は、第1基板11及び第2基板12を接合するためのシール材(図示せず)と両基板とによって形成される密閉空間に液晶材が封入されることによって形成される。液晶層13の厚み(セルギャップ)は、第1基板11と第2基板12との間に設けられたスペーサ(図示せず)によって規定されている。液晶層13の液晶分子13aは、配向膜の配向規制力により、その長軸の向きが液晶層13の第1基板11側の端部と第2基板12側の端部とで90°ねじれる(ツイスト角が90°)とともに、一方の基板側から他方の基板側にいくにつれて少しずつ回転(旋回)するように配向する(カイラル構造)。このようにして、電圧無印加時における液晶層13は、カイラリティを有する。
第1反射型偏光部材21は、板状(薄膜状である場合を含む)であり、透過軸(以下、第1透過軸ともいう)と、第1透過軸と直交する反射軸(以下、第1反射軸ともいう)とを有する。第1反射型偏光部材21は、入射した光のうち、第1透過軸と平行な偏光方向の光を透過させ、第1反射軸と平行な偏光方向の光を反射させる。第1反射型偏光部材21は、いわゆるワイヤーグリッド偏光部材である。第1反射型偏光部材21の詳細については後で述べる。
第2反射型偏光部材22は、板状(薄膜状である場合を含む)であり、透過軸(以下、第2透過軸ともいう)と、第2透過軸と直交する反射軸(以下、第2反射軸ともいう)とを有する。第2反射型偏光部材22は、入射した光のうち、第2透過軸と平行な偏光方向の光を透過させ、第2反射軸と平行な偏光方向の光を反射させる。第2反射型偏光部材22は、公知の反射型偏光部材を用いることができ、ワイヤーグリッド偏光部材のほか、DBEF(3M社製)のような多層膜構造の反射型偏光部材を用いることができる。
この実施形態では、基板法線方向から見て、第1反射型偏光部材21の第1透過軸と、第2反射型偏光部材22の第2透過軸とが互いに略平行(丁度、平行も含む)となるように、両偏光部材は配置されている(平行ニコル配置)。また、表側の配向膜(つまり、第1基板11に形成された配向膜)のラビング方向と、第1反射型偏光部材21の第1反射軸が沿う方向とが、平行となるように設定されている。
第1反射型偏光部材21は、第1基板11の表側の面に、第1透明粘着膜31を介して貼り付けられている。第2反射型偏光部材22は、第2基板12の裏側の面に、第2透明粘着膜32を介して貼り付けられている。なお、液晶素子10と各偏光部材の間に、位相差板などの光学素子を設けてもよい。この場合は、液晶素子10と偏光部材の間に位置する光学素子に、当該偏光部材を貼り付ければよい。
第1透明粘着膜31、第2透明粘着膜32は、各々、例えば、アクリル系の透明粘着剤(アクリル系ポリマー)等から構成されている。第1透明粘着膜31は、第1反射型偏光部材21の第1基板11に貼り付けられる面に、透明粘着剤を塗工することで形成される。第2透明粘着膜32は、第2反射型偏光部材22の第2基板12に貼り付けられる面に、透明粘着剤を塗工することで形成される。この実施形態では、第1透明粘着膜31、第2透明粘着膜32は、バーコーターやロールコーターなどの公知のコーティング法により塗工される。
以上の構成からなる液晶パネル100は、透過状態においては、図2(b)に示すように、表示部200の表示光L(表示画像を表す光)を透過させる。液晶パネル100の裏側に位置する表示部200は、例えば、バックライトを有する液晶表示ディスプレイや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイから構成され、液晶パネル100に向かって画像を表示する。なお、透過状態の液晶パネル100が透かして視認させる対象は、画像を表示する表示部200に限られず、文字板や看板であったり、風景であったりしてもよい。
ここで、液晶パネル100は、次のように反射状態と透過状態とに切替えが可能となっている。
(反射状態)
駆動電圧が印加されていない状態では、液晶表示素子100では、図2(a)に示すように、液晶分子13aが実質的に基板面と平行であり、液晶層13はカイラリティを有したままである。この状態で、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第2反射型偏光部材22の第2反射軸に沿う直線偏光となるため、第2反射型偏光部材22で反射される。この反射光は、液晶層13を透過して、再び偏光方向が90°変換されるため、第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、反射状態においては鏡として機能する。以下では、反射状態の液晶パネル100のうち、鏡として機能する部分をアクティブエリアと呼ぶ。
駆動電圧が印加されていない状態では、液晶表示素子100では、図2(a)に示すように、液晶分子13aが実質的に基板面と平行であり、液晶層13はカイラリティを有したままである。この状態で、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第2反射型偏光部材22の第2反射軸に沿う直線偏光となるため、第2反射型偏光部材22で反射される。この反射光は、液晶層13を透過して、再び偏光方向が90°変換されるため、第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、反射状態においては鏡として機能する。以下では、反射状態の液晶パネル100のうち、鏡として機能する部分をアクティブエリアと呼ぶ。
一方、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、90°偏光方向が変換されて、第1反射型偏光部材21の第1反射軸に沿う直線偏光となるため、吸収型偏光部材21を透過できない。このように、表示光Lは液晶パネル100の表側には進めないため、仮に表示光Lが液晶パネル100に入射したとしても表示部200の表示画像は観察者1に視認されない。なお、表示光Lは、表示部200を出射する際に、第2透過軸と平行な直線偏光としてもよい。
(透過状態)
駆動電圧の印加時においては、液晶パネル100では、図2(b)に示すように、液晶分子13aは、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われる。この状態で、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となるが、液晶層13を透過しても偏光方向は変換されないため、第2透過軸と平行な第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、表示光Lを透過させ、表示部200の表示画像を透かして視認させる。
なお、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光のまま液晶層13を透過するため、第1透過軸と平行な第2透過軸を有する第2反射型偏光部材22を透過し、第2反射型偏光部材22では反射しない(漏れ光による反射は除く)。
駆動電圧の印加時においては、液晶パネル100では、図2(b)に示すように、液晶分子13aは、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われる。この状態で、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となるが、液晶層13を透過しても偏光方向は変換されないため、第2透過軸と平行な第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、表示光Lを透過させ、表示部200の表示画像を透かして視認させる。
なお、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光のまま液晶層13を透過するため、第1透過軸と平行な第2透過軸を有する第2反射型偏光部材22を透過し、第2反射型偏光部材22では反射しない(漏れ光による反射は除く)。
次に、図3を用いて第1反射型偏光部材21の詳細について述べる。
第1反射型偏光部材21は、板状(薄膜状である場合を含む)である透光性の(望ましくは透明の)基材21aの一方の面側に複数の金属線21bを互いに平行に所定間隔で形成してなるものである。図3に示す例では、金属線21bは、基材21aの表面側に形成されている。複数の金属線21bは、100〜数百nm程度の任意の間隔で形成される。第1反射型偏光部材21においては、金属線21bの長手方向に対して直交する方向が第1透過軸となり、金属線21bの長手方向に対して平行な方向が第1反射軸となる。また、複数の金属線21bの各々の表面側、すなわち、液晶素子10と反対側には、複数の可視光吸収層21cが各々形成されている。
基材21aは、ガラスなどの無機材料やTAC(トリアセチルセルロース)などの樹脂材料からなる。なお、図3(b)では、図を簡易に示すために基材21aの両面が平面状に示されているが、金属線21bの形成面に微細な凹凸が形成されていてもよい。
金属線21bは、鏡で使用されるような可視光の反射率が高い金属材料(以下、高反射金属材料ともいう)からなる。高反射金属材料としては、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)、Cu(銅)、Pt(白金)、Cr(クロム)またはこれらの合金が挙げられる。金属線21bは、蒸着やエッチングなどの任意の方法によって基材21aの面上に形成される。
可視光吸収層21cは、少なくとも可視光を吸収する絶縁材料からなり、複数の金属線21bの各々に対応して、複数形成される。絶縁材料としては酸化クロムなどの酸化物や黒色の樹脂材料が挙げられる。可視光吸収層21cは、蒸着やエッチングなど任意の方法によって金属線21bの表面側に形成される。
前述のように、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光となる。ここで従来のワイヤーグリッド偏光部材21Aを液晶表示パネル100の表側に配置する場合を考える。この場合、図3(c)に示すように、外光NLのうち、第1透過軸と平行な偏光方向の光NL1が第1反射型偏光部材21を透過し、第1反射軸と平行な偏光方向の光NL2が第1反射型偏光部材21の金属線21bで反射する(偏光分離)。したがって、明るい環境下などで外光NLの輝度が高くなると金属線21bで反射される第1反射軸と平行な偏光方向の光NL2が多くなり、透過状態における外光NLの映り込みや反射状態における二重像を顕著に生じさせる。これに対し、本実施形態においては、図3(b)に示すように、外光NLのうち、第1透過軸と平行な偏光方向の光NL1が第1反射型偏光部材21を透過し、第1反射軸と平行な偏光方向の光NL2のうち少なくとも可視光が可視光吸収層21cで吸収される。これにより、金属線21bで反射される光NL2が低減され、透過状態における外光NLの映り込みや反射状態における二重像を抑制することができる。
また、金属線21bにおける可視光の反射は、可視光吸収層21cによるものに加え、金属線21bの幅を狭くすることによってさらに低減してもよい。
(別例1)
なお、図4に示すように、金属線21bは、基材21aの裏面側に形成されてもよい。この場合、可視光吸収層21cは、基材21aと金属線21bとの間に形成される格好となる。
なお、図4に示すように、金属線21bは、基材21aの裏面側に形成されてもよい。この場合、可視光吸収層21cは、基材21aと金属線21bとの間に形成される格好となる。
(別例2)
また、図5に示すように、可視光吸収層21cは、その幅が金属線21bの幅よりも狭く形成されてもよい。すなわち、表側(液晶素子10と反対側)から見て、金属線21bの一部が露出するように形成されてもよい。この場合、液晶パネル100の表側に吸収型偏光部材を用いる場合と比較して、金属線21bでの反射光を利用可能であるため、反射状態におけるアクティブエリアの明るさを用途に応じて適宜調整することができる。
また、図5に示すように、可視光吸収層21cは、その幅が金属線21bの幅よりも狭く形成されてもよい。すなわち、表側(液晶素子10と反対側)から見て、金属線21bの一部が露出するように形成されてもよい。この場合、液晶パネル100の表側に吸収型偏光部材を用いる場合と比較して、金属線21bでの反射光を利用可能であるため、反射状態におけるアクティブエリアの明るさを用途に応じて適宜調整することができる。
本実施形態の液晶パネル100は、電圧の印加に応じて透過状態と反射状態とに切り替わる液晶パネルであって、
液晶層13と、液晶層13に前記電圧を印加するための透明電極11a、12aとを含む液晶素子10と、
液晶素子10の一方側に設けられた第1反射型偏光部材21と、
液晶素子10の他方側に設けられ、第1反射型偏光部材21と液晶素子13を挟んで対向する第2反射型偏光部材22と、を備え、
前記反射状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子13を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22で反射され、
前記透過状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子13を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22を透過し、
第1反射型偏光部材21は、透光性の基材21aと、基材21aの一方の面側に形成される複数の金属線21bと、金属線21bの液晶素子10と反対側に形成される可視光吸収層21cと、を有する。
これによれば、透過状態における外光の映り込みや反射状態における二重像を抑制することができる。
液晶層13と、液晶層13に前記電圧を印加するための透明電極11a、12aとを含む液晶素子10と、
液晶素子10の一方側に設けられた第1反射型偏光部材21と、
液晶素子10の他方側に設けられ、第1反射型偏光部材21と液晶素子13を挟んで対向する第2反射型偏光部材22と、を備え、
前記反射状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子13を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22で反射され、
前記透過状態においては、第1反射型偏光部材21側から入射して液晶素子13を透過した光が、第2反射型偏光部材22の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、第2反射型偏光部材22を透過し、
第1反射型偏光部材21は、透光性の基材21aと、基材21aの一方の面側に形成される複数の金属線21bと、金属線21bの液晶素子10と反対側に形成される可視光吸収層21cと、を有する。
これによれば、透過状態における外光の映り込みや反射状態における二重像を抑制することができる。
また、可視光吸収層21cは、その幅が金属線21bの幅よりも狭い。
これによれば、アクティブエリアの明るさを用途に応じて適宜調整することができる。
これによれば、アクティブエリアの明るさを用途に応じて適宜調整することができる。
なお、本発明は上記の実施形態及び図面によって限定されるものではない。これらに変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。
以上の説明では、液晶パネル100において、第1反射型偏光部材21の第1透過軸と第2反射型偏光部材22の第2透過軸とを平行に設定し、駆動電圧が印加されていない際に反射状態となり、駆動電圧の印加時に透過状態となる例(ノーマリ反射)を示したが、これに限られない。第1反射型偏光部材21の第1透過軸と、第2反射型偏光部材22の第2透過軸とを略直交に設定し、駆動電圧の印加時に反射状態とし、駆動電圧が印加されていない状態で透過状態となるように液晶パネル100を構成してもよい(ノーマリ透過)。ノーマリ透過の例では、液晶パネル100は、次のように反射状態と透過状態とに切り替えが可能となる。
(反射状態)
駆動電圧の印加時においては、液晶パネル100では、前述のように、液晶分子13aは、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われる。この状態で、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光のまま液晶層13を透過するため、第1透過軸と平行な第2反射型偏光部材22の第2反射軸に沿う直線偏光となり、第2反射型偏光部材22で反射される。この反射光は、そのまま再び液晶層13を透過して、第2反射軸と略直交する第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、反射状態においては鏡として機能する。
一方、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となり、そのまま液晶層13を透過するため、第2透過軸と平行な第1反射軸を有する第1反射型偏光部材21を透過できない。このように、表示光Lは液晶パネル100の表側には進めないため、仮に表示光Lが液晶パネル100に入射したとしても表示部200の表示画像は観察者1に視認されない。
駆動電圧の印加時においては、液晶パネル100では、前述のように、液晶分子13aは、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われる。この状態で、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光のまま液晶層13を透過するため、第1透過軸と平行な第2反射型偏光部材22の第2反射軸に沿う直線偏光となり、第2反射型偏光部材22で反射される。この反射光は、そのまま再び液晶層13を透過して、第2反射軸と略直交する第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、反射状態においては鏡として機能する。
一方、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となり、そのまま液晶層13を透過するため、第2透過軸と平行な第1反射軸を有する第1反射型偏光部材21を透過できない。このように、表示光Lは液晶パネル100の表側には進めないため、仮に表示光Lが液晶パネル100に入射したとしても表示部200の表示画像は観察者1に視認されない。
(透過状態)
駆動電圧が印加されていない状態では、液晶パネル100では、前述のように、液晶分子13aが実質的に基板面と平行であり、液晶層13はカイラリティを有したままである。この状態で、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第2透過軸と略直交する第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、表示光Lを透過させ、表示部200の表示画像を透かして視認させる。
なお、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第1透過軸と平行な反射型偏光部材22の第2反射軸と略直交する第2透過軸に沿う直線偏光となり、第2透過軸を有する第2反射型偏光部材22を透過し、第2反射型偏光部材22では反射しない(漏れ光による反射は除く)。
駆動電圧が印加されていない状態では、液晶パネル100では、前述のように、液晶分子13aが実質的に基板面と平行であり、液晶層13はカイラリティを有したままである。この状態で、表示光Lが液晶パネル100の裏側から入射すると、第2反射型偏光部材22を透過して第2透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第2透過軸と略直交する第1透過軸を有する第1反射型偏光部材21を透過する。このようにして、液晶パネル100は、表示光Lを透過させ、表示部200の表示画像を透かして視認させる。
なお、外光NLが液晶パネル100の表側から入射すると、第1反射型偏光部材21を透過して第1透過軸と平行な直線偏光となり、液晶層13を透過すると、液晶層13のカイラリティにより90°偏光方向が変換されて、第1透過軸と平行な反射型偏光部材22の第2反射軸と略直交する第2透過軸に沿う直線偏光となり、第2透過軸を有する第2反射型偏光部材22を透過し、第2反射型偏光部材22では反射しない(漏れ光による反射は除く)。
また、液晶パネル100の用途も任意である。時計や携帯端末(例えば、透過状態で液晶パネル100の裏側にある表示部200による情報表示を行い、反射状態では鏡として機能)や、所定の窓の透過・反射制御(例えば、透過状態で景色を透過する窓となり、反射状態で鏡として機能)や、車のサイドミラーやルームミラー(例えば、透過状態で液晶パネル100の裏側にある表示部200により車両情報やカメラ画像を表示)など種々の用途に適用可能である。
また、以上では、基板法線方向から見た場合の液晶パネル100が略矩形状であるとしたが、円形状、多角形状などであってもよく、形状は用途に応じて任意である。同様に、基板法線方向から見た場合の透明電極11a、12aの形状も任意である。
また、以上では、液晶素子10がツイスト角が90°であるTN型の液晶である例を示したが、これに限られない。前記した反射状態と透過状態とが液晶層13への電圧の印加に応じて実現可能であれば、ツイスト角は、90°未満であってもよいし、90°より大きくてもよい。例えば、液晶素子10は、STN(Super Twisted Nematic)型のものであってもよい。また、反射状態と透過状態とが液晶層13への電圧の印加に応じて実現可能であれば、第1反射型偏光部材21の第1透過軸と、第2反射型偏光部材22の第2透過軸とは、平行又は直交の関係でなくともよいし、これらの光学軸と配向膜のラビング方向とも、平行又は直交の関係でなくともよい。透過状態での視角特性や反射状態での反射特性を勘案して、各光学軸を適宜ずらすことも可能である。
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
本発明は、液晶パネルに好適である。
100…液晶パネル
10…液晶素子
11…第1基板、11a…透明電極、12…第2基板、12a…透明電極
13…液晶層、13a…液晶分子
21…第1反射型偏光部材、21a…基材、21b…金属線、21c…可視光吸収層
22…第2反射型偏光部材
31…第1透明粘着膜
32…第2透明粘着膜
10…液晶素子
11…第1基板、11a…透明電極、12…第2基板、12a…透明電極
13…液晶層、13a…液晶分子
21…第1反射型偏光部材、21a…基材、21b…金属線、21c…可視光吸収層
22…第2反射型偏光部材
31…第1透明粘着膜
32…第2透明粘着膜
Claims (2)
- 電圧の印加に応じて透過状態と反射状態とに切り替わる液晶パネルであって、
液晶層と、前記液晶層に前記電圧を印加するための透明電極とを含む液晶素子と、
前記液晶素子の一方側に設けられた第1反射型偏光部材と、
前記液晶素子の他方側に設けられ、前記第1反射型偏光部材と前記液晶素子を挟んで対向する第2反射型偏光部材と、を備え、
前記反射状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材で反射され、
前記透過状態においては、前記第1反射型偏光部材側から入射して前記液晶素子を透過した光が、前記第2反射型偏光部材の反射軸と交差する透過軸に沿う偏光軸の光となり、前記第2反射型偏光部材を透過し、
前記第1反射型偏光部材は、透光性の基材と、前記基材の一方の面側に形成される複数の金属線と、前記金属線の前記液晶素子と反対側に形成される可視光吸収層と、を有する、
ことを特徴とする液晶パネル。 - 前記可視光吸収層は、その幅が前記金属線の幅よりも狭い、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017084381A JP2018180471A (ja) | 2017-04-21 | 2017-04-21 | 液晶パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017084381A JP2018180471A (ja) | 2017-04-21 | 2017-04-21 | 液晶パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018180471A true JP2018180471A (ja) | 2018-11-15 |
Family
ID=64276668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017084381A Pending JP2018180471A (ja) | 2017-04-21 | 2017-04-21 | 液晶パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018180471A (ja) |
-
2017
- 2017-04-21 JP JP2017084381A patent/JP2018180471A/ja active Pending
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