JP5955090B2 - 高周波発振器 - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施の形態1による高周波発振器を示す構成図である。
図1に示す高周波発振器は、第1の能動回路11、第2の能動回路12、伝送線路共振器2を備えている。第1の能動回路11と第2の能動回路12とは同一の構成である。伝送線路共振器2は発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器であり、その短絡点3からそれぞれΔL(所定の距離)だけ離れた接続点21と接続点22に、第1の能動回路11の第1の端子41と第2の能動回路12の第1の端子42がそれぞれ接続されている。接続点21と接続点22とは伝送線路共振器2において異なる点である。なお、51、52は、それぞれ第1の能動回路11および第2の能動回路12の第2の端子(出力側端子)である。
図2に示すように、1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。破線は定在波の逆相を示している。伝送線路共振器2の短絡点3からそれぞれ逆方向に同じ距離ΔLだけ離れた点(○と□)は、○と●が逆相、●と□が同相であることから、共振周波数において逆相の関係にあることが分かる。したがって第1の能動回路11および第2の能動回路12との接続点が1/2波長伝送線路の両端でなくとも、第1の能動回路11による発振動作と第2の能動回路12による発振動作は逆相の関係となる。
図8はこの発明の実施の形態2による高周波発振器を示す構成図である。
図において、第1の能動回路11と第2の能動回路12は同一の構成である。第1の能動回路11は発振周波数で1波長となる両端開放の伝送線路共振器2の第1の短絡点3aからΔLだけ離れた接続点21に接続され、第2の能動回路12は第2の短絡点3bからΔL離れた接続点22に接続されている。その他の構成については、図1と同様であるので重複する説明を省略する。
図9に示すように、1波長となる両端開放の伝送線路共振器2の第1の短絡点3aから開放端a側にΔL離れた接続点21と第2の短絡点3bから開放端b側にΔL離れた接続点22は、共振周波数において同相の関係にあることが分かる。したがって第1の能動回路11による発振動作と第2の能動回路12による発振動作は同相の関係となる。
図14はこの発明の実施の形態3による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で3/4波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2の第1の短絡点(開放端側の短絡点)3aからΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。なお、第2の短絡点3bは短絡端である。
図15に示すように、3/4波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。破線は定在波の逆相を示している。伝送線路共振器2の短絡点3aからそれぞれ逆方向に同じ距離ΔLだけ離れた点(○と□)は、○と●が逆相、●と□が同相であることから、共振周波数において逆相の関係にあることが分かる。したがって第1の能動回路11による発振動作と第2の能動回路12による発振動作は逆相の関係となる。
図17はこの発明の実施の形態4による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12とは、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されている。また、接続点21と接続点22は同じ点である。
図18に示すように、1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。伝送線路共振器2の短絡点3から距離ΔLだけ離れた同じ点(○)に第1の能動回路11と第2の能動回路12が接続されるため、第1の能動回路11による発振動作と第2の能動回路12による発振動作は同相の関係となる。
図21はこの発明の実施の形態5による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/4波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は同じ点である。
図22に示すように、1/4波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。伝送線路共振器2の短絡点3から距離ΔLだけ離れた同じ点(○)に第1の能動回路11と第2の能動回路12が接続されるため、第1の能動回路11による発振動作と第2の能動回路12による発振動作は同相の関係となる。
能動回路は、共振器とともに所望の発振周波数でループ利得が0dB以上、ループ位相が0度となるように設計される。
図31はこの発明の実施の形態6による高周波発振器を示す構成図である。
図において、能動回路101はクロスカップル型の能動回路である。能動回路101の一方の第1の端子111と他方の第1の端子112は発振周波数で3/4波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2の短絡点(第1の短絡点)3aからΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されている。その他の構成については、図1と同様であるので重複する説明を省略する。また、実施の形態6においても、概略1/4波長の奇数倍(3,5,7,・・・)となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2に対して同様に適用可能である。
図15に示すように、1/2波長となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。破線は定在波の逆相を示している。伝送線路共振器2の第1の短絡点3aからそれぞれ逆方向に同じ距離ΔLだけ離れた点(○と□)は、共振周波数において逆相の関係にあることが分かる。
図33はこの発明の実施の形態7による高周波発振器を示す構成図である。
図において、能動回路101はクロスカップル型の能動回路である。能動回路101の一方の第1の端子111と他方の第1の端子112は発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されている。その他の構成については、図1および図31と同様であるので重複する説明を省略する。また、実施の形態7においても、概略1/4波長の偶数倍(2,4,6,・・・)となる両端開放または両端短絡の伝送線路共振器2に対して同様に適用可能である。
図2に示すように、1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2には実線で示される定在波が立つ。破線は定在波の逆相を示している。伝送線路共振器2の短絡点3からそれぞれ逆方向に同じ距離ΔLだけ離れた点(○と□)は、共振周波数において逆相の関係にあることが分かる。
また、伝送線路共振器2は図6のように概略1波長またはその整数倍(1/4波長の4倍,8倍,12倍,・・・)の波長のリング共振器であっても、同様に効果が得られる。第1、第2の能動回路11、12との接続点21、22は任意であり、接続点21、22の中間が短絡点となる。したがって、接続点21、22は短絡点からそれぞれΔLだけ離れた点である。
能動回路101は、共振器と共に所望の発振周波数でループ利得が0dB以上、ループ位相が0度となるように設計される。
図36はこの発明の実施の形態8による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。第1の能動回路11と第2の能動回路12はそれぞれ可変容量素子171、172を備えている。
基本となる動作は、実施の形態1と同様である。実施の形態1の動作に加えて、第1の能動回路11と第2の能動回路12が備える可変容量素子171,172を電圧により制御することで可変容量素子171,172の容量値が変化し、発振条件を満足する発振周波数が変化する。
図38はこの発明の実施の形態9による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。また、伝送線路共振器2には伝送線路201、202を介して可変容量素子191、192が接続されている。
基本となる動作は、実施の形態1と同じである。実施の形態1の動作に加えて、可変容量素子191、192は伝送線路201、202によりインピーダンスが変換され高インピーダンスとなる。より分かりやすい例としては、可変容量素子とインダクタで構成される直列共振器を1/4波長伝送線路により短絡から開放にインピーダンスを変換することである。電圧により可変容量素子191、192を制御することで可変容量素子191、192の容量値が変化し、発振条件を満足する発振周波数が変化する。発振周波数の変化幅は伝送線路201,202が伝送線路共振器2に接続される位置に依存し、短絡点3に近いほど変化幅は小さくなる。
図43はこの発明の実施の形態10による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。接続点21と第1の能動回路11の第1の端子41との間、および接続点22と第2の能動回路12の第1の端子42との間にそれぞれ抵抗241、242が接続されている。
基本となる動作は、実施の形態1と同じである。実施の形態1の動作に加えて、第1の能動回路11の第1の端子41および第2の能動回路12の第1の端子42からみた伝送線路共振器2のインピーダンスは発振周波数で並列共振しているため開放(オープンインピーダンス)である。したがって開放点に接続された抵抗241、242は発振周波数では見えておらず、損失を生じない。一方、並列共振とならない周波数では抵抗241、242が見えて、損失を生じる。したがって、所望の発振条件に影響を与えることなく、不要発振を抑制できる。
図44はこの発明の実施の形態11による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。伝送線路共振器2の短絡点3には出力端子221が接続されている。
基本となる動作は、実施の形態1と同じである。実施の形態1の動作に加えて、出力端子221は伝送線路共振器2の短絡点3に接続されているため、発振周波数および奇数次の高調波においては接続されていないことと等価である。したがって、基本波および奇数次の高調波の出力を抑制し、偶数次の高調波を出力することができる。
図45は、この発明の実施の形態12による高周波発振器を示す構成図である。
図において、同一の構成である第1の能動回路11と第2の能動回路12は、発振周波数で1/2波長となる両端開放の伝送線路共振器2の短絡点3からΔLだけ離れた接続点21と接続点22にそれぞれ接続されており、接続点21と接続点22は異なる点である。伝送線路共振器2の短絡点3にバイアス回路231が接続されている。
基本となる動作は、実施の形態1と同じである。実施の形態1の動作に加えて、バイアス回路231は伝送線路共振器2の短絡点3に接続されているので、発振周波数においては接続されていないことと等価である。したがって、バイアス回路231による発振器への影響が抑制される。
Claims (15)
- 同一の構成である第1および第2の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の偶数倍となる両端開放または両端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記第1の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記第2の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は異なる点であり、
発振周波数における短絡点のうち直流における短絡点を除く少なくとも1つの短絡点にバイアス回路を接続したことを特徴とする高周波発振器。 - 同一の構成である第1および第2の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の1を除く奇数倍となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記第1の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記第2の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は異なる点であり、
発振周波数における短絡点のうち直流における短絡点を除く少なくとも1つの短絡点にバイアス回路を接続したことを特徴とする高周波発振器。 - 同一の構成である第1および第2の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の偶数倍となる両端開放または両端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記第1の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記第2の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は同じ点であることを特徴とする高周波発振器。 - 同一の構成である第1および第2の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の奇数倍となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記第1の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記第2の能動回路の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は同じ点であることを特徴とする高周波発振器。 - 同一の構成である第1および第2の能動回路と、
発振周波数で概略1波長の整数倍となるリング型の伝送線路共振器とを備え、
前記第1の能動回路の第1の端子と前記第2の能動回路の第1の端子は前記リング型伝送線路共振器の任意の異なる点に接続され、
前記リング型伝送線路共振器の前記異なる接続点の中間となる2つの点をそれぞれ短絡点とし、前記短絡点の中間となる2つの点をそれぞれ開放点とするよう動作することを特徴とする高周波発振器。 - 前記第1および第2の能動回路のそれぞれの第2の端子を接続し、その中点から出力を得ることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- クロスカップル型の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の1を除く奇数倍となる片端開放片端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記能動回路の一方の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記能動回路の他方の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は逆相となる点であることを特徴とする高周波発振器。 - クロスカップル型の能動回路と、
発振周波数で概略1/4波長の偶数倍となる両端開放または両端短絡の伝送線路共振器とを備え、
前記能動回路の一方の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第1の接続点に接続され、
前記能動回路の他方の第1の端子は前記伝送線路共振器の短絡点からΔLだけ離れた第2の接続点に接続され、
前記第1の接続点と前記第2の接続点は逆相となる点であることを特徴とする高周波発振器。 - 1つのクロスカップル型の能動回路と、
発振周波数で概略1波長の整数倍となる1つのリング型の伝送線路共振器とを備え、
前記能動回路の一方の第1の端子と他方の第1の端子は前記リング型伝送線路共振器の1つの伝送線路上の任意の異なる点に接続されたことを特徴とする高周波発振器。 - 前記能動回路の一方の第2の端子と他方の第2の端子を接続し、その中点から出力を得ることを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 前記能動回路に可変容量素子を備えたことを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 前記伝送線路共振器に可変容量素子を接続したことを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 前記開放点に抵抗を接続したことを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 発振周波数における短絡点のうち直流における短絡点を除く少なくとも1つの短絡点から偶数次の高調波を出力することを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 発振周波数における短絡点のうち直流における短絡点を除く少なくとも1つの短絡点にバイアス回路を接続したことを特徴とする請求項3から請求項14のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
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