JP5952929B1 - 作業ロボット制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動軸を安価な汎用PLCによって駆動制御できる作業ロボット制御装置の提供。【解決手段】所定の作業を実行する作業ツール60と、この作業ツール60を往復移動自在に支持した可動軸10と、この可動軸10を駆動制御する制御手段70とを備えて成る。前記制御手段70は、サーボモータM1の回転を駆動制御するサーボアンプS1と、可動部材12の目標位置、目標推力、目標速度を1つの動作ステップとしこの動作ステップを前記可動部材12の動作順に並べて構成した命令コードを記憶する記憶部71と、前記命令コードの動作ステップに基づき前記サーボアンプS1へ動作指令を送る制御部72とを備えて成る。また、前記制御部72は、ラダープログラムを実行する汎用PLCである。これにより、制御部72を従来の高価なモーションコントローラから安価な汎用PLCへ変更できる。【選択図】図2

Description

本発明は、作業ツールを目的の位置まで移動制御するものであり、作業ツールの移動時の推力を複数回切り替える作業ロボット制御装置に関する。
従来の作業ロボット制御装置は、特許文献1および特許文献2に開示されており、ねじに係合するドライバビットを回転駆動可能な作業ツールと、この作業ツールを支持し所定のねじ締めポイントへ移動自在な往復移動手段と、この往復移動手段を予め設定されている動作条件に基づき駆動制御する制御手段と、この制御手段に前記動作条件を設定可能な入力手段とを備えて成る。前記動作条件は、作業ツールの移動速度に係る速度テーブルと、ねじに付与する推力に係るトルクテーブルと、ねじの種類に係るねじ種登録テーブルと、ねじ締付け中の前記推力を切り替える位置(以下、推力切替ポイントという)およびねじの長さなどの各種情報から成る寸法データ設定テーブルと、これら4つの各テーブルに設定した情報と最終的に正しく締付けられたねじの位置であるねじ締め基準位置とがそれぞれ関連付けられているポイントテーブルとから構成される。また、前記往復移動手段には、エンコーダを備えたサーボモータが配設されており、このサーボモータの回転によって往復移動手段が往復移動する。前記制御手段は、ポイントテーブルのねじ締め基準位置およびこのねじ締め基準位置に関連付けられている前記寸法データ設定テーブル、ねじ種登録データテーブルに基づいて5つの推力切替ポイントを算出するように構成され、この算出した5つの推力切替ポイントから締付けるねじの種類に応じた数の推力切替ポイントを設定するように構成される。これにより、従来の作業ロボット制御装置は、締付けるねじの種類に応じた数の推力切替ポイントを設定し、下降する作業ツールの発揮する推力を推力切替ポイントに基づいて順次切り替える特徴がある。
また、特許文献2あるいは特許文献3には、複数のサーボモータを駆動制御するサーボアンプが開示されている。このサーボアンプは、これに該当するサーボモータを接続して成り、サーボモータから発せられた信号を受信あるいは前記制御手段の指令を受けて該当するサーボモータへ信号を送信するように構成されている。さらに、特許文献3には、前記制御手段は、各サーボアンプへそれぞれ信号を送受信可能なモーションコントローラを備え、前記モーションコントローラに予め設定されているモーションプログラムおよび前記動作条件に基づき各サーボアンプを制御することが開示されている。
特許第3797598号公報 特許第4050982号公報 特開2007-179229号公報
しかしながら、従来の作業ロボット制御装置は、推力切替ポイントの登録可能な数が最大5つに制約されているので、さらに多くの推力の切り替えを要する作業が行えないという問題があった。この問題を解決するには、前記寸法データ設定テーブルに設定できる推力切替ポイントの数を増やす変更を行う必要がある。しかも、このようなシステム変更は、ユーザが前記入力手段を用い容易に行えるものではなく、メーカが多大な時間を掛けて都度ソフト設計する必要がある。つまり、従来の作業ロボット制御装置は、5つを超える数の推力切替ポイントの追加変更をねじ締め基準位置など座標や速度といった設定値変更のように前記入力手段を用いて簡単にできないという問題もあった。また、従来の作業ロボット制御装置は、上述のように前記モーションコントローラを備えており、このモーションコントローラは、ラダープログラムを実行する汎用PLCに比べて高価である。このため、従来の作業ロボット制御装置は、制御手段のコストを低減できないという問題もあった。
本発明は上記課題に鑑みて創成されたものであり、所定の作業を実行する作業ツールと、この作業ツールを往復移動自在に支持した可動軸と、この可動軸を駆動制御する制御手段とを備えて成り、前記可動軸は、回転検出可能なエンコーダを備え予め設定された回転数および負荷電流により回転するサーボモータと、このサーボモータに連結したボールねじ軸と、ボールねじ軸に係合しボールねじ軸の延びる方向へ往復移動自在な可動部材とから構成され、前記作業ツールを所定の位置まで所定の推力および速度により移動制御する作業ロボット制御装置において、前記制御手段は、前記サーボモータの回転を駆動制御するサーボアンプと、前記可動軸の目標位置、目標推力、目標速度を1つの動作ステップとしこの動作ステップを前記可動軸の動作順に並べて構成した命令コードを記憶する記憶部と、前記命令コードの動作ステップに基づき前記サーボアンプへ動作指令を送る制御部とを備えて成り、さらに、前記制御手段は、前記命令コードを表示する表示部と、この表示部に表示した前記命令コードに新たな動作ステップを追加する入力キーとを備えた入力手段を接続して成り、前記入力手段は、前記命令コードを少なくとも6つ以上の動作ステップに追加変更してこの変更したデータを前記記憶部へ送信する処理を行うことを特徴とする。なお、前記制御部は、ラダープログラムを実行する汎用PLCであることが望ましい。また、前記動作ステップの設定値は、数値およびアルファベット或いはどちらか一方のみで構成したコードであることが望ましい。さらに、前記制御手段は、前記可動軸を複数制御して成り、前記記憶部は、可動軸毎に割り当てた前記命令コードを複数記憶して成り、前記動作ステップは、当該命令コードに該当しない可動軸の目標位置あるいは一連の作業に付随する付随作業を実行する周辺機器の動作情報を含んで構成され、前記制御部は、実行中の動作ステップに基づいて該当する可動軸を駆動制御し、該当する可動軸が所定の目標位置へ到達し、かつ、該当しない可動軸あるいは前記周辺機器が当該動作ステップに設定した条件を何れも満足すれば次の動作ステップへ移行するよう処理して成ることが望ましい。
本発明の作業ロボット制御装置は、上述のように前記制御部を高価なモーションコントローラから比較的安価な汎用PLCへ置き換えて構成しているため、従来よりも制御部のコストを低減できるという利点がある。
また、本発明の作業ロボット制御装置は、前記動作ステップの設定値は、数値およびアルファベット或いはどちらか一方のみで構成したコードであるので、一連の作業を全てコードにより表現できる。よって、本発明の作業ロボットの制御装置は、従来に比べて制御の処理が簡素化され、記憶部の容量が低減可能となる利点もある。また、これにより、一般的に記憶部の容量に制限のある汎用PLCを用いて複数の可動軸も制御可能となる。
さらに、本発明の作業ロボット制御装置は、5つを超える動作ステップを1つの命令コードとすることができるので、5つを超える推力の切り替えを要する作業を実現できるという利点もある。しかも、本発明の作業ロボット制御装置は、前記入力手段を用いて前記命令コードに新たな動作ステップを追加することができるので、従来のようなシステム変更を行わなくても5つを超える数の推力の切り替え設定が容易に行えるという利点もある。また、前記動作ステップは、推力切替位置である目標位置および目標推力のみならず可動軸の目標速度も含んでいるので、本発明の作業ロボット制御装置は、5つを超える数の移動速度の切り替えも行える。よって、本発明の作業ロボット制御装置は、5つを超える作業工程に分けて可動軸を細かに駆動制御できるので従来対応できなかった数多くの推力および速度の切り替えを要する作業を行うことができるという利点もある。
また、本発明の作業ロボット制御装置は、前記可動軸が複数で構成される場合、前記命令コードを可動軸毎に記憶しており、各命令コードはそれぞれ該当する可動軸の動作順に並べた複数の動作ステップで構成される。この動作ステップは、前記動作コード、該当する可動軸の目標位置、目標推力、目標速度に加え、該当しない可動軸の目標位置あるいは周辺機器の動作情報などを設定項目として備えており、これら何れの設定項目も全て数値によって設定される。よって、本発明の作業ロボット制御装置は、実行する命令コードに該当の可動軸と、これに該当しない可動軸あるいは前記作業ツールなどの周辺機器とをそれぞれ連携して駆動制御できるという利点もある。
本発明に係る作業ロボット制御装置を説明する斜視図である。 本発明に係る制御手段のブロック図である。 本発明に係る各可動軸と命令コードの割付データを説明する説明図である。 本発明に係る命令コードおよび動作ステップの構成を説明する説明図であり、(a)は可動軸10に該当する命令コード、(b)は第二の可動軸20に該当の命令コード、(c)は第三の可動軸30に該当の命令コードを示す。 本発明に係る動作ステップの変更や追加を説明する説明図である。
以下、図1ないし図5に基づき本発明の実施の形態を説明する。本発明の作業ロボット制御装置1は、ねじPの締付けなど所定の作業を実行する作業ツール60と、この作業ツール60を支持するとともにこれを所定の位置へ移動可能な可動軸10と、この可動軸10を駆動制御する制御手段70とを備えて成る。
前記作業ツール60は、回転自在な出力軸を備えたモータBMと、このモータBMの出力軸に連結された減速機61と、この減速機61に接続され後記ビット64の負荷トルクを検出可能なトルクセンサ62と、このトルクセンサ62を固定支持した取付板63と、前記トルクセンサ62に接続されねじPに係合可能なビット64とを備えて成る。また、この作業ツール60は、前記モータBMの回転駆動を制御するコントローラ65に接続されており、前記コントローラ65は前記制御手段70に接続されている。
前記可動軸10は、回転検出可能なエンコーダを備えたサーボモータM1と、このサーボモータM1に連結され回転自在なボールねじ軸11と、このボールねじ軸に螺合した可動部材12と、前記ボールねじ軸11に対して平行に配され前記可動部材12を挿通する2本のガイド軸13a,13bと、前記サーボモータM1の本体および前記ガイド軸13a,13bの両端を支持するとともに前記ボールねじ軸11を回転自在に支持して成るフレーム14とから構成される。
前記可動部材12には、作業ツール60の取付板63が固定されているため、可動軸10は、サーボモータM1の回転により作業ツール60をボールねじ軸11の延びる方向へ往復移動自在に支持して成る。これにより、可動軸10は、図1に示すように作業ツール60をワークWの表面へ接近或いは離反するZ方向へ往復移動自在に構成されている。
また、本発明の作業ロボット制御装置1は、図1に示すように前記可動軸10を固定しX方向へ移動する第二の可動軸20と、この第二の可動軸20を固定しY方向へ移動する第三の可動軸30とを備えている。前記第二、第三の可動軸20,30は、上述した可動軸10と同様の構成であるため、第二、第三の可動軸20,30に係る構成の説明は省略する。なお、本発明の作業ロボット制御装置1は、上述のように3つの可動軸で構成したものに限定されることはなく、可動軸を1つ以上備えていればよい。
前記制御手段70は、前記可動軸10のサーボモータM1を回転制御するサーボアンプS1と、前記可動軸10の目標位置およびこの目標位置へ到達させる間に発揮させるサーボモータM1の目標推力、目標速度を1つの動作ステップとし、この動作ステップを複数可動軸10の動作順に並べて構成した命令コードを記憶する記憶部71と、前記サーボアンプS1に接続され前記命令コードの動作ステップに基づき前記サーボアンプS1へ適宜動作指令を送る制御部72とから構成されている。また、前記制御手段70は、前記記憶部71に記憶した命令コードを読み込み複数の動作ステップを一覧表示する表示部73と、この表示部73に表示された動作コードと動作コードとの間に新たな動作ステップを挿入可能な入力キー74とを有する入力手段75を備えて成る。この入力手段75は、前記表示部73と前記入力キー74とを備えたノート型パソコンであり、前記制御部72に接続されているので前記入力キー74を操作することで既に設定されている命令コードを前記記憶部71から読み込み前記表示部74へ表示することができる。また、前記入力手段75は、前述した命令コードの表示のみならず、表示部74に表示した前記動作ステップの値を入力キー74により変更することができ、さらに、変更した前記値を記憶部71に記憶する旨の信号を前記制御部72へ指令するように構成される。なお、前記入力手段75は、表示部73および入力キー74を備えていればよく、上述したノート型パソコンに限定されるものではない。例えば、先行技術文献2に示すティーチングペンダントであってもよい。
前記サーボアンプS1は、サーボモータM1のエンコーダから送信される回転検出信号に基づきサーボモータM1の回転速度を算出するとともに、この回転速度を予め設定した速度となるように回転駆動制御可能に構成される。さらに、サーボアンプS1は、回転駆動中のサーボモータM1の負荷電流を検出し、この検出した負荷電流を予め設定した電流となるように回転駆動制御するように構成される。よって、サーボアンプS1は、サーボモータM1の回転数および推力を所定の設定値により回転制御する。なお、前記第二の可動軸20および第三の可動軸30に対応するサーボアンプS2,S3は、上述のサーボアンプS1と同様の構成であるので説明を省略する。
前記制御部72は、所謂汎用PLCであり、前記記憶部71を備えて成る。前記記憶部71には、上述した命令コードの他に一連の作業を実行するためのラダープログラムが予め設定されている。また、この制御部72は、上述した各サーボアンプの他に前記コントローラ65などの周辺機器から信号を受信したりあるいは前記周辺機器へ信号を送信するように構成されている。よって、制御部72は、命令コードおよび前記ラダープログラムを実行して前記サーボアンプS1および周辺機器をそれぞれ制御している。
本発明の作業ロボット制御装置1は、図3に示す割付データを前記記憶部71に記憶しており、この割付データには、制御する可動軸数毎に命令コードが割り付けられている。しかも、この割付データの可動軸数を事前に選択して登録しておくことで、どの可動軸がどの命令コードに該当するのかを事前に取り決めることができる。よって、本発明の作業ロボット制御装置1は、可動軸数の異なるロボット機種を事前に登録できるので、異なるロボット機種を共通の前記制御手段70により制御できる。
前記命令コードは、図4(a)ないし(c)に示すように1つの命令コードに対して複数の動作ステップが動作順に並べられ組み合わされており、動作ステップNo,1から順に実行される。これにより、各可動軸は、該当する可動軸の目標位置まで予め設定した目標速度および目標推力を発揮し動作することができる。
また、1つの動作ステップは、複数の設定項目で構成され、これら設定項目は、前記制御部72の処理内容を数値化した動作コードと、前記命令コードに該当する可動軸の目標位置、目標速度、目標推力と、前記命令コードに該当しない可動軸の目標位置または周辺機器の動作情報の何れか一方の情報となっている。前述の命令コードに該当しない可動軸の目標位置あるいは周辺機器の動作情報は、図4(a)ないし(c)に示す付随情報AないしEの設定項目に設定され、前記動作ステップに設定されるのは全て数値となっている。なお、動作ステップは、全て数値としたがこれに限定されるものではなく、数値とアルファベットとを組み合わせたコードであってもよく、さらには、数値あるいはアルファベットのどちらか一方のコードであってもよい。また、図4(a)ないし(c)の目標位置は、便宜上アルファベットで表現する。
前記動作コードは、制御部72の処理を予め取り決めたものであり、二桁の数値で設定されている。具体的には、動作コード「20」であれば、該当する可動軸を設定した目標位置まで目標速度および目標推力により移動するよう該当するサーボアップへ指令を送る処理を行い、動作コード「83」であれば、該当しない可動軸あるいは周辺機器の動作を待ってから次の動作ステップへ移行する処理を行う。
上述した命令コードは、例えば図4(a)に示した命令コードNo,0を図5に示す命令コードNo,0’に変更することができる。この命令コードNo,0’は、命令コードNo,0の動作ステップNo,3の目標速度および目標推力の変更が成されており、さらに、動作ステップNo,3’およびNo,3”が新たに追加されている。このような命令コードの変更は、表示部73に表示された命令コードおよび動作ステップを確認しながら入力キー74を操作して行うことができるので、上述した入力手段75を用いて容易に変更可能である。しかも、1つの命令コードは、6つ以上の動作ステップにより構成することができるので、従来行えなかった6つ以上の推力の切り替えや速度切り替えも行える。
次に、本発明のロボット制御装置1の作用について説明する。ワークWが所定の位置へ到達すると図示しないワーククランプが作動してワークWを固定する。これを受け、制御部72は、前記モータMBを回転駆動するよう前記コントローラ65へ指令を送るとともに、図4(a)ないし(c)に示す命令コードNo,0、No,1、No,2を同時に実行する。これにより、各命令コードは、それぞれの動作ステップNo,1から順に実行され、作業ツール60が所定のねじ締めポイントへ移動する。また、命令コードNo,1ないしNo,3の処理が全て完了することで一連のねじ締め作業は完了する。
前記命令コードNo,1の動作ステップNo,1は、この命令コードNo,1に該当する第二の可動軸20を位置Xへ移動する命令となっている。これにより、制御部72は、前記サーボアンプS2へ動作ステップNo,1に設定した目標位置、目標速度、目標推力の情報を送る。また、サーボアンプS2は、これらの情報に基づきサーボモータM2を駆動制御するため、前記作業ツール60は、前記目標位置である位置Xへ移動する。さらに、サーボアンプS2は、作業ツール60が位置Xに到達した旨の信号を制御部72へ送り、制御部72は、位置X移動完了フラグを立てる。これにより、命令コードNo,1の動作ステップNo,1が処理されるので、制御部72は、次の動作ステップNo,2へ移行する処理を行う。しかし、動作ステップNo,2には、命令コードNo,1に該当しない可動軸10の動作を待つ付随情報Aが設定されているため、制御部72は、付随情報Aの成立条件である可動軸10の全ての動作完了まで次の動作ステップNo,3へは移行させず、命令コードNo,1の処理を中断する。
続いて、命令コードNo,2の動作ステップNo,1は、この命令コードNo,2に該当しない第二の可動軸20の動作を待つ付随情報Bが設定されている。しかし、この命令コードNo,2を実行する際、第二の可動軸20は上述した命令コードNo,1によって既に位置Xへ到達しており、前記位置X移動完了フラグが立てられている。このため、付随情報Bの条件が成立しているので、制御部72は、命令コードNo,2の動作ステップNo,1から動作ステップNo2へ移行する処理を行う。続いて、命令コードNo,2の動作ステップNo,2が実行されるので、制御部72は、前記サーボアンプS3へ動作ステップNo,2に設定した目標位置、目標速度、目標推力の情報を送る。これにより、サーボアンプS3は、これら各情報に基づきサーボモータM3を駆動制御するため、作業ツール60は、前記目標位置である位置Yへ移動する。さらに、サーボアンプS3は、作業ツール60が位置Yに到達した旨の信号を制御部72へ送り、制御部72は、位置Y移動完了フラグを立てる。これにより、命令コードNo,2の動作ステップNo,2が処理されるので、制御部72は、次の動作ステップNo,3へ移行する処理を行う。しかし、この動作ステップNo,3には、命令コードNo,2に該当しない可動軸10の動作を待つ付随情報Aが設定されているため、制御部72は、付随情報Aの成立条件である可動軸10の全ての動作完了まで次の動作ステップNo,4へは移行させず、命令コードNo,2の処理を中断する。
次に、前記命令コードNo,0の動作ステップNo,1は、この命令コードNo,0に該当しない第二の可動軸20および第三の可動軸30の動作を待つ付随情報Bおよび付随情報Cがそれぞれ設定されている。しかし、第二、第三の可動軸20,30は、上述したように前記位置Xおよび前記位置Yへの移動が何れも完了している。制御部72は、前記位置X移動完了フラグおよび位置Y移動完了フラグが立っていることを判断すると、命令コードNo,0の動作ステップNo,1から動作ステップNo,2へ移行する処理を行う。続いて、命令コードNo,0の動作ステップNo,2が実行されるので、制御部72は、前記サーボアンプS1へ動作ステップNo,2に設定した目標位置、目標速度、目標推力の情報を送る。これにより、サーボアンプS1は、これら各情報に基づきサーボモータM1を駆動制御するため、作業ツール60は、前記目標位置である位置Aへ移動する。このように、目標位置への移動が完了すれば次の動作ステップNo,3ないしNo,5へ順に移行し、各動作ステップに設定された位置B、位置C、位置Dの順に作業ツール60が移動する。また、制御部72は、命令コードNo,0の動作ステップNo,5を完了すると次の動作ステップNo,6へ移行する処理を行う。この動作ステップNo,6は、付随情報Eが設定されている。この付随情報Eは、前記作業ツール60が所定のトルクを出力し終えたことが成立条件となっている。このため、制御部72は、前記コントローラ65からの情報に基づき付随情報Eが成立しているか判断し、成立していれば動作ステップNo,6から次の動作ステップNo,7へ移行する処理を行う。次に、制御部72は、動作ステップNo,7を実行すると、作業ツール60が下降し始める位置の原点Zへ復帰する。続いて、制御部72は、動作ステップNo,7から動作ステップNo,8へ移行する処理を行い命令コードNo,0の処理を全て完了させる。これにより、可動軸10の動作は全て完了となるので、制御部72は、昇降動作完了フラグを立てる。
また、上述したように命令コードNo,1および命令コードNo,2は何れも処理が中断されていたが、前記昇降動作完了フラグが立てられているので、前記付随情報Aが成立することになる。これにより、制御部72は、中断していた命令コードNo,1および命令コードNo,2の処理を再開させ、作業ツール60が作業開始前の位置である原点Xおよび原点Yへ復帰する。よって、命令コードNo,0ないしNo,3が全て完了し一連の作業が完了する。
1 作業ロボット制御装置
10 可動軸
60 作業ツール
70 制御手段
72 制御部
75 入力手段
M1 サーボモータ
S1 サーボアンプ

Claims (4)

  1. 所定の作業を実行する作業ツールと、この作業ツールを往復移動自在に支持した可動軸と、この可動軸を駆動制御する制御手段とを備えて成り、前記可動軸は、回転検出可能なエンコーダを備え予め設定された回転数および負荷電流により回転するサーボモータと、このサーボモータに連結したボールねじ軸と、ボールねじ軸に係合しボールねじ軸の延びる方向へ往復移動自在な可動部材とから構成され、前記作業ツールを所定の位置まで所定の推力および速度により移動制御する作業ロボット制御装置において、
    前記制御手段は、前記サーボモータの回転を駆動制御するサーボアンプと、前記可動軸の目標位置、目標推力、目標速度を1つの動作ステップとしこの動作ステップを前記可動軸の動作順に並べて構成した命令コードを記憶する記憶部と、前記命令コードの動作ステップに基づき前記サーボアンプへ動作指令を送る制御部とを備えて成り、
    さらに、前記制御手段は、前記命令コードを表示する表示部と、この表示部に表示した前記命令コードに新たな動作ステップを追加する入力キーとを備えた入力手段を接続して成り、
    前記入力手段は、前記命令コードを少なくとも6つ以上の動作ステップに追加変更してこの変更したデータを前記記憶部へ送信する処理を行うことを特徴とする作業ロボット制御装置。
  2. 前記制御部は、ラダープログラムを実行する汎用PLCであることを特徴とする請求項1に記載の作業ロボット制御装置。
  3. 前記動作ステップの設定値は、数値およびアルファベット或いはどちらか一方のみで構成したコードであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業ロボット制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記可動軸を複数制御して成り、
    前記記憶部は、可動軸毎に割り当てた前記命令コードを複数記憶して成り、
    前記動作ステップは、当該命令コードに該当しない可動軸の目標位置あるいは一連の作業に付随する付随作業を実行する周辺機器の動作情報を含んで構成され、
    前記制御部は、実行中の動作ステップに基づいて該当する可動軸を駆動制御し、該当する可動軸が所定の目標位置へ到達し、かつ、該当しない可動軸あるいは前記周辺機器が当該動作ステップに設定した条件を何れも満足すれば次の動作ステップへ移行するよう処理して成ることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の作業ロボット制御装置。
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